JP3252676B2 - 誘電体バリア放電ランプ - Google Patents
誘電体バリア放電ランプInfo
- Publication number
- JP3252676B2 JP3252676B2 JP27619595A JP27619595A JP3252676B2 JP 3252676 B2 JP3252676 B2 JP 3252676B2 JP 27619595 A JP27619595 A JP 27619595A JP 27619595 A JP27619595 A JP 27619595A JP 3252676 B2 JP3252676 B2 JP 3252676B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tube
- discharge
- dielectric barrier
- outer tube
- barrier discharge
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Discharge Lamps And Accessories Thereof (AREA)
Description
電によってエキシマ分子を形成し、該エキシマ分子から
放射される光を利用する、いわゆる誘電体バリア放電ラ
ンプに関するもので、例えば、光化学反応の紫外線光源
として利用されるものである。
本国公開特許公報平1−144560号、あるいは米国
特許9,837,484号に記載され、そこには放電容
器にエキシマ分子を作るガスを充填し、誘電体バリヤ放
電によってエキシマ分子から放射される光を取り出す放
射器、すなわち誘電体バリア放電ランプについて記載さ
れる。この誘電体バリア放電ランプは、別名をオゾナイ
ザ放電、あるいは無声放電といい、電気学会発行改定新
版「放電ハンドブック」平成1年6月再版7刷発行第2
63ページに説明される。
くとも一部が誘電体バリヤ放電の誘電体を兼ねており、
また、誘電体は透過性であって、エキシマ分子からの光
が放射されることが記載される。また、外側管と内側管
を同軸に二重管構造として配置して、外側管の外表面に
一方の電極として網状電極を設けて、内側管の内表面に
他方の電極を蒸着により設けて、この外側管と内側管の
間の放電空間で誘電体バリア放電をすることも記載され
る。
圧水銀ランプや高圧アーク放電ランプにない特徴、例え
ば、その中心波長は172nm、222nm、308n
mという短い波長の紫外線を放射して、しかも線スペク
トルに近い単一波長の光を選択的に高効率で発生する性
質を有している。また、前述のごとく、その外形が概略
円筒状であって、外側管と内側管を同軸的に配置した構
造であれば、放電容器に市販の石英ガラスを使うことが
でき、ランプ全体の構造も簡単で製造しやすいという特
徴も有する。
構成する容器から、その内部に封入した放電用ガスがリ
ークすることがあり、このようなリークが生じたままラ
ンプの点灯を続けるといずれはランプを不点灯状態に導
いてしまう。つまり、このようなリークの発生はランプ
寿命を短くすることを意味していた。
る課題は、長寿命の誘電体バリア放電ランプを提供する
ことである。
バリア放電ランプは、外側管と内側管が同軸的に配置さ
れた二重管構造をなし、この外側管の外表面に一方の電
極が設けられ、前記内側管の内表面に他方の電極が設け
られ、これら外側管と内側管の間に形成された放電空間
の中に誘電体バリア放電によってエキシマ分子を形成す
る放電用ガスが充填されてなり、前記外側管と前記内側
管の接合部分に対する前記放電空間で発生した紫外光の
直射防止手段として酸化チタン、酸化セリウム、酸化亜
鉛から選ばれた薄膜が形成されたことを特徴とする。
合部分と前記放電空間の間に設けられた外側管および外
側管の襞で構成することを特徴とする。
とは、放電容器に何らかの原因によりクラックが生じる
からであり、本発明者らは、このクラックの発生につい
て詳細に調査したところ、その発生メカニズムがわかっ
た。すなわち、放電容器を構成する内側管と外側管は、
ランプ製造において熔融等により両者を接合して内部を
気密状態とする一体化がなされるが、その際に接合部に
おいては、微小ではあるが、接合加工時の加工歪みが残
留してしまう。さらに、誘電体バリア放電によって発生
する紫外光は、容器に封入された放電用ガスによっては
吸収されることがなく、当該接合部に強度の大きい紫外
光、特に真空紫外光が照射される。その結果、前記接合
加工時の加工歪みの成長を促進させてしまい、結果とし
てクラックが発生するものといえる。
の単位体積当たりの放電電力密度が大きいほど、かつ、
放電空間が長いほど大きくなった。特に、該放電空間の
単位体積当たりの放電電力密度をP(W/cm3 )、該
放電空間の長さをL(cm)としたとき、「P×L」が
10(W/cm2 )以上において、クラックの発生の割
合は著しく大きくなった。これは、内側管と外側管の接
合部分を直射する紫外光の強度が、放電空間の単位体積
当たりの放電電力密度が大きくなるほど、かつ、放電空
間が長いほど強くなることが主因であると推測される。
部分に対する直射防止手段を設けたことにより、当該ク
ラックの発生が少なくなり、長寿命の誘電体バリア放電
ランプを得ることができる。
ンプの構造を示す。放電容器1は合成石英ガラスからな
る内側管2と外側管3が同軸的に配置して二重管構造を
なし、内側管2と外側管3の両端には接合部分11、1
2を有し、内部を気密にしてこれらの間に放電空間4が
形成される。また、接合部12にはの一部には製造時に
おいて、内部のガスを真空排気して、さらに放電用ガス
を導入するための排気管の残部9が設けられている。こ
の誘電体バリア放電ランプの大きさの一例をあげると、
放電容器1の全長は約750mm、内側管2は外径が約
14mm、肉厚1mm、外側管3は内径が約24mm、
肉厚1mmよりなる。また、放電空間の長さは、700
mmである。
チタン膜13,14が設けられる。この酸化チタン膜1
3,14は、放電容器1をガラス加工によって製作した
のち、有機溶媒に溶かした有機チタン化合物を接合部1
1,12の内面に塗布し、しかるのちに、空気中で85
0℃程度で焼成することによって設けられる。さらに他
の製造方法として、放電容器1を製作する前に、外側管
3と内側管2の素管のしかるべき部分に上記と同様な手
段で酸化チタン膜を形成しておき、しかるのちにガラス
加工によって放電容器1を製作することもできる。この
方法では、酸化チタンの一部は石英ガラス内に溶融す
る。
れる光の反射板と誘電体バリア放電の電極を兼ねたアル
ミニウム薄膜からなる内側電極5が設けられている。外
側管3は誘電体バリア放電の誘電体であり、かつ、真空
紫外エキシマ光に対して透明であり、その外面に光を透
過する導電性網からなる電極6が設けられている。すな
わち、外側管3は、光取り出し窓を兼用している。
電用ガス、あるいはアルゴンと塩素を主成分とした放電
用ガスが充填される。具体的には、例えば、33kPa
のキセノンが放電空間4に充填されてなる。このような
誘電体バリア放電ランプにおいて高周波電源10によっ
て誘電体バリア放電を行うと、キセノンのエキシマ光で
ある172nm中心を有する真空紫外光と、アルゴン−
塩素のエキシマ光である175nm中心を有する真空紫
外光が高効率で放出される。具体的には、電源10によ
って、誘電体バリア放電ランプを120Wで点灯したと
ころ、キセノンのエキシマ光である172nm中心を有
し、半値全幅が14nmである真空紫外光が高効率で放
出された。
からは完全に放射されることが望ましいものであるが、
内側管2と外側管3との接合部分11、12では、クラ
ックの発生を抑えるべく直射を防止することが好まし
い。具体的には、接合部分11、12には酸化チタン膜
13、14が塗布されている。このため、接合部分1
1、12にはクラックが発生せず、酸化チタン膜のない
従来の誘電体バリア放電ランプに対して約2倍の寿命が
得られた。この直射防止手段としては、酸化チタン膜の
代わりに、酸化セリウム、酸化亜鉛、さらには、これら
を少なくとも1種混合させた物質による薄膜であっても
よい。
は、直射防止手段として接合部分に酸化チタン膜等を塗
布するのではなく、放電空間4と接合部分11,12の
間において、外側管3には襞31,32を、内側管2に
は襞33,34を設け、この襞によって接合部分11,
12への真空紫外光の直射を防止したものである。この
ような構成によれば、外側管3と内側管2を加工するだ
けで真空紫外光の直射防止手段が実現できるという利点
がある。なお、セラミックスなどの円板状部材を内側管
あるい外側管に接着させて襞を形成することも可能であ
る。
形成する作業においては、まず、真空排気を行いながら
バリウム蒸着源を加熱してバリウム蒸着膜を形成し、そ
の後放電用ガスを充填し排気管を封止する。このため、
排気管の残部の内面および近傍の接合部分においては、
バリウムが飛散してしまいガラスが露出していた。この
発明では上記の様な製造方法を用いるため、バリウム蒸
着膜42は、最もクラックが発生しやすい排気管残部9
の内面にも形成されるので、長寿命の誘電体バリア放電
ランプが得られる。バリウム蒸着膜などの金属薄膜を塗
布することは、排気管残部9の内面に設けることに限ら
れるものではなく、その他の接合部分にも適用できるこ
とは言うまでもない。
説明図である。
例の説明図である。
例の説明図である。
Claims (2)
- 【請求項1】外側管と内側管が同軸的に配置された二重
管構造をなし、この外側管の外表面に一方の電極が設け
られ、前記内側管の内表面に他方の電極が設けられ、こ
れら外側管と内側管の間に形成された放電空間の中に誘
電体バリア放電によってエキシマ分子を形成する放電用
ガスが充填されてなる誘電体バリア放電ランプにおい
て、 前記外側管と前記内側管の接合部分に対する前記放電空
間で発生した紫外光の直射防止手段として酸化チタン、
酸化セリウム、酸化亜鉛から選ばれた薄膜が形成された
ことを特徴とする誘電体バリア放電ランプ。 - 【請求項2】外側管と内側管が同軸的に配置された二重
管構造をなし、この外側管の外表面に一方の電極が設け
られ、前記内側管の内表面に他方の電極が設けられ、こ
れら外側管と内側管の間に形成された放電空間の中に誘
電体バリア放電によってエキシマ分子を形成する放電用
ガスが充填されてなる誘電体バリア放電ランプにおい
て、 前記外側管と前記内側管の接合部分に対する前記放電空
間で発生した紫外光の直射防止手段として、 前記接合
部分と前記放電空間の間に設けられた前記内側管の襞お
よび前記外側管の襞を有することを特徴とする誘電体バ
リア放電ランプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27619595A JP3252676B2 (ja) | 1995-10-02 | 1995-10-02 | 誘電体バリア放電ランプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27619595A JP3252676B2 (ja) | 1995-10-02 | 1995-10-02 | 誘電体バリア放電ランプ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0997597A JPH0997597A (ja) | 1997-04-08 |
JP3252676B2 true JP3252676B2 (ja) | 2002-02-04 |
Family
ID=17566026
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27619595A Expired - Fee Related JP3252676B2 (ja) | 1995-10-02 | 1995-10-02 | 誘電体バリア放電ランプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3252676B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4502545B2 (ja) * | 2001-05-23 | 2010-07-14 | 株式会社オーク製作所 | エキシマランプ |
JP2005347025A (ja) * | 2004-06-01 | 2005-12-15 | Japan Storage Battery Co Ltd | 誘電体バリア放電ランプ |
EP1972000A4 (en) * | 2005-12-21 | 2011-10-26 | Trojan Techn Inc | EXCIMER RADIATION LAMP MODULE AND SOURCE MODULE AND FLUID TREATMENT SYSTEM THEREWITH |
JP2010015839A (ja) * | 2008-07-04 | 2010-01-21 | Ushio Inc | エキシマランプ |
JP5266972B2 (ja) * | 2008-08-29 | 2013-08-21 | ウシオ電機株式会社 | エキシマランプ |
-
1995
- 1995-10-02 JP JP27619595A patent/JP3252676B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0997597A (ja) | 1997-04-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4710679A (en) | Fluorescent light source excited by excimer emission | |
US4427923A (en) | Electrodeless fluorescent light source | |
JPH0565978B2 (ja) | ||
JPH11345598A (ja) | 無電極ランプ | |
JP4330527B2 (ja) | 口金を備えた誘電体バリア放電ランプ | |
JP3252676B2 (ja) | 誘電体バリア放電ランプ | |
JP2003229088A (ja) | 放電ランプおよびランプからの可視光線の量を増加させる方法 | |
JPH04116926A (ja) | プラズマ処理方法 | |
EP0843337B1 (en) | Method of producing optical radiation and a discharge lamp for that purpose | |
JP3043565B2 (ja) | 誘電体バリヤ放電ランプ | |
JP3180548B2 (ja) | 誘電体バリア放電ランプ | |
JP3189285B2 (ja) | 無電極形低圧放電灯 | |
JPH08138628A (ja) | 誘電体バリア放電ランプ | |
JP3232946B2 (ja) | 誘電体バリア放電ランプ | |
JP3269213B2 (ja) | 誘電体バリヤ放電ランプ | |
JPH0449222B2 (ja) | ||
US4296350A (en) | Gaseous fluorescent discharge lamp | |
JP2005538526A (ja) | 錫を含むガス充填剤を有する低圧ガス放電ランプ | |
JPH07220690A (ja) | 誘電体バリア放電ランプ | |
JP3022172B2 (ja) | 無電極放電灯 | |
US4689031A (en) | Method for sealing arc discharge lamps | |
JP2892777B2 (ja) | ハロゲン電球 | |
JPH0713174Y2 (ja) | 無電極放電灯装置 | |
JPH09180685A (ja) | 誘電体バリア放電ランプ | |
JPH10302719A (ja) | 蛍光ランプ,蛍光ランプ装置および照明装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071122 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081122 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081122 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091122 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091122 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101122 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111122 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121122 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121122 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131122 Year of fee payment: 12 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |