JP3251966B2 - 半導体レーザアレイの操作方法 - Google Patents

半導体レーザアレイの操作方法

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JP3251966B2 JP34362891A JP34362891A JP3251966B2 JP 3251966 B2 JP3251966 B2 JP 3251966B2 JP 34362891 A JP34362891 A JP 34362891A JP 34362891 A JP34362891 A JP 34362891A JP 3251966 B2 JP3251966 B2 JP 3251966B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の背景この発明は固体レーザの出力を
コントロールするための方法に関するものであり、これ
をより詳細にいえば、その損失が低電圧の選択的な印加
によって変調可能にされるように各レーザ内に損失領域
を設けることにより、個別に変調されるレーザのモノリ
シックなアレイにおける過渡的なサーマル・クロストー
クを減少させるための方法に関するものである。
【0002】固体レーザは、半導体レーザまたはレーザ
・ダイオードとしても参照されるものであって、従来か
ら周知のものである。これらのデバイスは、半導体から
のp−n接合部およびレーザからの量子エレクトロニク
スに基づくものである。該デバイスは一般的には層化さ
れた半導体構造体からなるものであって、それらの端部
においてミラーとして機能する分割小面(cleaved face
ts)によって境界を決められた1個または複数個の活性
層を有するようにされている。光学的な共振器、いわゆ
るファブリ−ペロット(Fabry-Perot)空洞部は、これ
によって形成される。該1個または複数個の活性層を介
して潜在的な電位が加えられる。p−n接合部を介して
正孔、電子またはその双方が電圧で駆動されて(即ち、
それらが”注入”されて)、これらのキャリアが再結合
したときに発光するようにされる。光学的なフィードバ
ックが分割小面により付与されて、生成されるコヒーレ
ント発光に対する再結合の”誘導(stimulation)”が
許容される。
【0003】このタイプのレーザが採用されるのは、通
信システム、レーザ・ゼログラフィおよびその他の適用
においてであり、ここでのデバイスである小形、低動作
電流のレーザまたは固体レーザおよび他のデバイスが単
一のサブストレート上にあるようにされている。例え
ば、独立してアドレスできる固体レーザのモノリシック
・アレイ(ここでは、”マルチレイヤ・アレイ”として
参照される)は、高速、高解像度のレーザ・ゼログラフ
ィック・プリンタに対して選択される光源である。
【0004】実質的にこれらのレーザの全ての適用にお
いては、レーザの出力を変調することが必要である。多
くの固体レーザが単一のサブストレート上に集積されて
いるときには、各レーザの出力を独立して変調すること
が殆ど全ての場合に必要なことである。ある種の適用に
おいてはこの変調は極めて高い周波数においてであり、
他の適用におけるそれは低い周波数においてであり、更
に別の適用においてはこの周波数が変動するようにされ
る。レーザ発光は活性層内を流れる電流に依存すること
から、レーザの光出力を変調するための一つの明白なや
り方は、その駆動電流を変調することである。実際に、
駆動電流を変動させることは、レーザの光出力が変調さ
れる場合において、現に極めて通常的な従来からのやり
方である。しかしながら、変調のこの方法には多くの明
白な欠点および不利益があり、これらの中には、その上
で1個または複数個のレーザが形成されるチップについ
ての過渡的な加熱がある。
【0005】レーザ構造体の加熱の原因については、従
来から適切に報告されている。例えば、次のものが参照
される。即ち、エム・イトウ(M.Ito)およびティ
・キムラ(T.Kimura)による、“半導体レーザ
ダイオードの定常的及び過渡的熱特性”量子エレクトロ
ニクス IEEEジャーナル.QE−17巻,787−
795ページ,1981年5月("Stationary and Tran
sient Thermal Properties of Semiconductor Laser Di
odes, "IEEE Journ. of Quant. Electronics,vol. QE-1
7, pp. 787-795, May 1981)が参照される。電子を伝
導バンドに注入することにより、および/または、正孔
を価電子バンドに注入することにより、エネルギが活性
領域内に導入される。ある所定数の電子が非放射的な
により価電子バンドに落ち込み、それらのエネルギを
熱ので放出する。まず、レーザの閾値電流Ithとその
動作電流I0 との間で駆動電流が変調されるとすること
によりこれの量子化が可能にされるが、このときに動作
電力P0 が生成される。このような変調で発生される熱
は次のようにして与えられる。 ΔQ=[I00 −P0 −Psp0 ]−[Ithth−Pspth] (1) ここに、V0はI0におけるレーザ電圧、VthはIthにお
けるレーザ電圧、そして、Psp0およびPspthは、それ
ぞれに、I0およびIthにおける自然発生的な放出電力
である。レーザ接合部の電圧は閾値において飽和するこ
とから、 V0=Vth+(I0−Ith)Rs (2) ここに、Rsはレーザの直列抵抗である。また、自然発
生的な放出電力はPsp0=Pspthなる閾値において飽和
することから、式(1)は次のように書き直すことがで
きる。 ΔQ=P0[Vth+I0s−η]/η (3) ここに、P0=η(I0−Ith)である。
【0006】過渡的な加熱または時間的に変動する加熱
の結果として、多くの有害な影響がもたらされる。例え
ば、レーザの出力電力は温度依存性があることから、温
度の変動の結果として電力出力に”低下(droo
p)”が生じる可能性がある。即ち、(図1において示
されるように)時点t=0においてレーザに加えられる
電流はI0 になり、レーザは第1の温度になり、そし
て、その出力電力は例えばP1 のような第1の値にな
る。しかしながら、印加された駆動電流がそのスレッシ
ョルドを超えて動作電流に達するように増大すると、レ
ーザの温度が上昇する。この増大が生じるのは、駆動電
流に応答してレーザが発光を始める時間よりも遥かに緩
慢であることから、この温度の変化は、ある一定の駆動
電流において生じることになる。この加熱の結果として
レーザの出力特性にシフトが生じて、図1の時点t=∞
に対して示されるようになる。このために、レーザの出
力電力はP1 よりも低いP2 となり、出力電力の低下が
もたらされる。このために、図2の出力電力−時間のプ
ロットで示されているように、オンにされたときの初期
電力はP1 であり、デバイスが動作されると”低下して
(drooping)”P2 になる。
【0007】モノリシックなマルチレイヤ・アレイの適
用においては、その熱的な変動のためにエミッタのクロ
ストークが生じる。即ち、第1のレーザが変調されたと
きには、その局部的な温度が変動することになる。個別
のレーザを極めて近接した空間的な配置にすることの可
能性およびその所望のために、この局部的な温度の変動
がチップを介して伝達されて、該チップ上の近傍におけ
る温度変動の原因またはアクセントとなる。このため
に、近傍のレーザにおける電力出力が予測不可能で変動
しやすいものになる。かくして、ある一つのレーザが変
調するときに、他のレーザの動作上での影響を最小にす
る必要がある。
【0008】チップの過渡的な加熱に関連する結果とし
ては、出力のパルス・ストリームにおけるパターン効果
がある。ここで、レーザが変動する周波数において変調
されているとする。すると、レーザの連続するパルス間
の時間が変動する。連続するパルス間の時間が長いとき
には、デバイスには冷却のために十分な時間が与えられ
て、駆動電流の印加による大きい温度効果がもたらされ
る(即ち、オンにされたときには、出力電力における大
きい低下が生じる)。パルス間の時間が短ければ短い程
に、ある1個のパルスとこれに続くパルスとの間でデバ
イスが冷却する時間が少なくなる。出力電力で出力エネ
ルギのプロフィールが規定されることから、その低下の
大きさにより各パルスにおけるエネルギの変動の大きさ
が規定されて、レーザの出力の安定性に対する直接的な
効果が生じるようにされる。例えば、レーザ・ゼログラ
フィ的な適用においては、各出力パルスにおけるエネル
ギの変動の結果として感光体の露光が変動し、これが変
動するスポット・サイズに直接的に変換するようにされ
る。かくして、デバイスについてのより一定な動作温度
の結果として、より一定な出力電力、より一様な出力エ
ネルギのプロフィール、および、最終的には出力パルス
のストリームに対するより一様なスポット・パターンが
もたらされる。再び、2個またはそれよりも多くのレー
ザが同じチップ上で動作するときには、過渡的なサーマ
ル・クロストークが生じて、その出力パターンが予測不
可能かつ変動しやすいものになる。
【0009】レーザの過渡的な加熱に関連する別の結果
としては、ある1個のパルスまたは長いストリームのパ
ルスにわたる間の波長の変動がある。本質的には、固体
レーザの動作波長はとりわけその動作温度に依存してい
る。温度が変動するときには、その動作波長が変動する
ことになる。この波長変動の効果として、例えばレーザ
・ゼログラフィの適用においては、感光体上に書き込み
できるエネルギが変動する。また、これにより、感光体
上のスポット・パターンにおける変動に直接的に変換で
きるようにされる。かくして、チップ上の種々のレーザ
の出力を所望のレーザ発光周波数に保持するためには、
それらの間のサーマル・クロストークを減少させること
が重要である。
【0010】(3)の関係において表示されているよう
に、その温度の変化は、部分的にはIthとI0との間の
差の関数に当るものである。その動作方法が開発されて
いるけれども、他のものに比べて、IthとI0との間の
差は小さくなるようにされている。これらの方法のある
所定のもので用いられるレーザ構造体は、2個の共軸の
独立してアドレス可能な領域(これ以降は、それぞれ
に、“増幅器領域”および“変調器領域”とされる)を
有しており、それぞれに固有のp−n接合部を備えてい
て、単一サブストレート上の2個の分割小面間で形成さ
れている。1989年1月31日付けのソールントン等
(Thornton)に対する米国特許第4,802,182号
には、このような構造体について詳述されている。この
米国特許はここでの参照によって組み込まれる。この参
照により、幾つかの動作モードが付与される。“電子的
吸収モード(electro-absorption mode)”と呼ばれる
一つのモードにおいては、その増幅器領域が十分に順方
向バイアスされて誘導放出を生じるようにされ、また、
変調器領域に対して無視できる最小の順方向バイアス電
流が加えられて、該変調器領域に対する電圧が変動する
ようにされる。このモードにおいては、変調器領域にお
いて電子的吸収により変調のコントロールがなされ、電
圧が(負から正へと)増大するにつれて、該変調器領域
は、増幅器領域からの放出に対して、透明性が高くなる
とともに吸収性が低くなる。”利得変調モード(gain m
odulation mode)”と呼ばれる別のモードにおいても、
その増幅器領域が十分に順方向バイアスされて誘導放出
を生じるようにされるけれども、変調器領域上の直流電
圧はほぼ一定であるがその電流は変動する。このモード
においては、その出力の変調の結果として、該当の領域
におけるキャリア密度の変化によって変調器領域におけ
放出利得が変化することになる。
【0011】変調器領域における損失を変動させること
によるレーザの変調は、一般的には、Q−スイッチング
として参照される。Q−スイッチングに基づく変調動作
に対する別のアプローチについては、クレッセル及びバ
トラー著「半導体レーザとヘテロジャンクションLE
D」アカデミックプレス,1977,P574(Kresse
l and Butler, Semiconductor Lasers and Heterojunct
ion LEDs, Academic Press, 1977, p. 574)において
検討されている。上記の参照として、これには2領域式
のレーザが説明されている。そして、その増幅器領域は
電流によって強くポンピングされて(pumped)発光領域
として動作するようにされており、また、その変調器領
域は増幅器領域よりも低い電流レベルをもってポンピン
されて高周波の変調をするようにされている。ただ
し、この参照において説明された動作によれば、自律
self-sustaining)変調がなされる。該参照において
説明されているように、第1の領域によって光子が放出
され、第2の領域によって吸収されたときには、電子−
正孔のペアが形成される。該第2の領域に入る十分に高
いエネルギをもつ後続の光子により誘導放出がなされ、
これにより、次に入射する光子に対する第2の領域内で
のキャリア数が減少するようにされる。このために、デ
バイスのパラメータおよび動作条件が適切に選択された
ときには、自律的な周期的変調が生じることになる。
【0012】Q−スイッチングのスキームで一般的に必
要とされるものは、分離した増幅器領域と変調器領域と
を含んでいる構造のレーザである。この幾何学的様式は
前述した参照例のそれのような単一レーザの適用におい
て受け入れられるものである。しかしながら、Q−スイ
ッチングはレーザ・アレイにおいては採用されなかった
が、その理由は、そのようにするためにはデバイスの幾
何学的様式に変調器領域を導入することが必要になっ
て、共振器の損失を増すことになるからである。この損
失の増大の結果として、レーザに対する閾値電流が増大
することになる。通常用いられている電流変調式のレー
ザにおいては、閾値手段におけるこの増大のために動作
電流が増大することになる。これにはレーザのON状態
とOFF状態との間の温度差の増大が含まれていること
から、閾値における増大のためにサーマル・クロストー
クの増大がもたらされると予測される。かくして、Q−
スイッチング技術についてマルチレーザ・アレイの適用
をすることが不可能になっただけではなく、Ithを最小
にするために多大の努力を払うことになった。
【0013】更に、ON状態とOFF状態との間の温度
差を最小に維持しようとする希望のために、低い電力レ
ベルでレーザを動作させようとすることになるが、これ
は、その出力電力レベルが高ければ高い程、その入力電
流が大きくなって、IthとI0 との間の差が大きくなる
からである。レーザの出力を受け入れるように設計され
る機器に対する要求が大きくなることから、これは不利
益なことである。
【0014】これらの問題およびその他の問題はこの発
明の種々の局面においていわれることであるが、これに
ついては以下に概説し、これに次いで詳細に説明するこ
とにする。
【0015】発明の概要 この発明によって提供される方法は、モノリシックなレ
ーザ・アレイにおけるレーザ間のサーマル・クロストー
クを最小にするための方法であって、ここに、各レーザ
には光学的に結合された増幅器領域と変調器領域とが含
まれており、電圧コントロール式のQ−スイッチング・
モードで動作して、その動作の間のレーザ・チップ内で
の熱的な変動を無視できるレベルまで低減するようにさ
れる。各レーザの増幅器領域によれば、本質的に所望の
出力強度を生成させるために必要な全ての利得が付与さ
れる。変調器領域においては、レーザの内部的な損失を
高い値から低い値にスイッチングすることにより、その
出力強度をコントロールするようにされる。ある所定の
変調器コンタクトは、全ての増幅器コンタクトおよび他
の変調器コンタクトから絶縁されている。増幅器領域と
変調器領域との光学的な結合は、低損失の2次元的な導
波管によってなされるか、または、直接的な光学的結合
が許容されるように互いに十分に近接されているだけで
ある。その光学的なビームは変調器領域に隣接する面
(facet)から取り出される。
【0016】その駆動電流を変動させることにより、レ
ーザの出力の変調に固有に随伴する熱的な変動を排除す
るために、この発明によれば、その変調器領域に対して
加えられる電圧を変動させることにより、レーザの出力
が変調される。このコントロールにより、その増幅器領
域に加えられる直流電流によってのみ、各レーザの動作
が許容される。この方法に従えば、ある程度上昇してい
るが一定の温度において、レーザの動作がなされる。非
発光の状態(OFF状態)から発光の状態(ON状態)
へとレーザを変調することでは、レーザの温度上昇とい
う結果がもたらされることはない。従って、レーザの変
調によってチップ上のレーザ間のクロストークが生じる
ことはない。
【0017】この発明においては、レーザの動作の間に
損失領域(loss region)を導入することが必要とされ
る。そして、このためにレーザの閾値が増大することに
なるが、これは在来の技術における教示とは反対のこと
である。しかしながら、このような動作上のスキームに
は次のような多くの利点が含まれている。即ち、(1)
出力電力が十分に変調されるときにレーザ・チップの温
度が安定している;(2)レーザ・アレイの従来の動作
に比べて、レーザ・アレイに対する低い閾値、高い
0,そして低い動作電流の要求が十分に緩やかなもの
になり、また、AlGaInPレーザのような構造体に
対する利点が更に著しくなって、閾値および動作電流が
比較的高くなり、または、温度の変動に対する感度が極
めて高くなる;そして、(3)レーザ・アレイ構造体の
方法および動作はその実施が容易になり、また、受け入
れ可能なレーザの歩留りを著しく増大させ、それらのシ
ステム・ライフ(製品の寿命)を延長させることによ
り、マルチレーザ・アレイの製造コストが低減する。
【0018】図1はデバイスの加熱効果を示すための、
従来既知のタイプの固体レーザに対する電力出力−入力
電流のプロット図である。図2は電力出力の”低減(d
roop)”を示すための、従来既知のタイプの固体レ
ーザに対する電力出力−時間のプロット図である。図3
はその2個の要素(レーザ)を示すための、モノリシッ
クな固体レーザ・アレイの一部についての平面図であ
る。図4は図3におけるモノリシックな固体レーザ・ア
レイの断面図である。図5は図4の切断部を垂直にみた
ときの、図3におけるモノリシックな固体レーザ・アレ
イの断面図である。図6aは、ある一つのレーザの変調
について、第2のレーザの出力上での効果をテストする
ための、2要素式のモノリシックな固体レーザ・アレイ
のセットアップを示す概略的な表現図、図6bは、2要
素式のモノリシックな固体レーザ・アレイを示す部分的
な概略的表現図であって、図6aと一緒にされたとき
に、レーザの各々に対する独立の変調のためのセットア
ップを示すものである。図7はここに開示されているタ
イプの固体レーザに対する電力出力−入力電流のプロッ
ト図である。図8は図7の出力を生成させるような、2
要素式のモノリシックな固体レーザ・アレイを示す平面
図である。図9a及び図9bはこの発明によって動作さ
れる2要素式のモノリシックな固体レーザ・アレイ上の
2個のレーザの駆動電流および出力を示すトレース図で
あって、とりわけ、2個のレーザの出力の位相関係を示
すためのものである。図10a及び図10bは従来既知
の方法によって動作される2要素式のモノリシックな固
体レーザ・アレイ上の2個のレーザの駆動電流および出
力を示すトレース図であって、とりわけ、2個のレーザ
の出力の位相関係を示すためのものである。
【0019】この発明の説明の基礎とされる基本的な事
項を提供するために、この発明によって動作可能にされ
るレーザ・アレイの構造について始めに説明するが、図
3ないし図5の10において示されているレーザのアレ
イの中の任意のレーザ12について特に注意されたい。
ただし、ここで理解されることは、特定のレーザ構造に
ついての説明はこの発明の動作可能な環境について例示
するだけのものであり、この発明の範囲によれば極めて
多様なレーザ構造による動作が含まれるということであ
る。
【0020】アレイ10は少なくとも2個の隣接するレ
ーザ構造体12からなるものであり、該レーザ構造体の
出力は独立してコントロールできるようにされている。
レーザ12は半導体ヘテロ構造デバイスであって、それ
に設けられている活性領域は、不純物誘導式の不整列化
によって規定されるものである。なお、ここでの不整列
化のタイプについては、前述したときに組み込まれたソ
ールントン等に対する特許において詳述されている。該
構造体は、レーザで指示される特定の適用としての多重
量子ウエル(well)デバイスでも良く、またはそう
でなくても良い。レーザ12に一般的に含まれている受
動導波管領域14には2個の活性領域が接続されてお
り、それぞれに、増幅器領域16および変調器領域18
として指定されている。増幅器領域および変調器領域
は、それぞれに、活性領域コンタクト(増幅器領域コン
タクト20および変調器領域コンタクト22)の下部に
形成されている。本質的には、所望の出力強度を生成さ
せるために必要な利得の全てが、該増幅器領域によって
もたらされる。該変調器領域においては、その内部的な
損失を高い値から低い値へとスイッチングさせることに
より、レーザ12の出力をコントロールするようにされ
る。増幅器領域と変調器領域との間に受動導波管14が
設けられていないときには、これらの領域は互いに十分
に近接するように形成されて、それらの間で直接的な光
学的結合を許容するようにされる。このような場合にお
いて、活性領域を通しての拡散および/または光子の衝
突は、従来から周知であるように、電気的な絶縁を付与
するために有用である。OFF状態にあるときの自然発
生的な放射を最小にするために、光学的なビームは変調
器領域に隣接する面(facet)から取り出される。
【0021】レーザ12に含まれているサブストレート
22はn−GaAsからなることが可能であり、これら
の上には、従来から知られているように、MOCVD反
応装置(reactor)においてエピタキシャル層2
4−30が連続的に沈積されている。これらのエピタキ
シャル層は、例えば、n−Ga1-y Aly As からな
るクラッド層24であって、ここに、例えば y≒0.
47であるもの;Ga1-x Alx As(y>x)からな
る層を含む活性領域26であって、ここに、例えばx≒
0.05であり、その厚みは約105nmであり、また
は代替的には、GaAsからなる単一量子ウエル層、ま
たは、GaAsおよびGa1-x AlxAsの交番層もし
くはGa1-x Alx AsおよびGa1-z Alx As(y
>z>x)の交番層からなる多重量子ウエルであるも
の;および、上記のようなp−Ga1-y Aly Asから
なるクラッド層28であって、ここに、例えばy≒0.
47であるもの;である。適当であるときには、p+G
aAsからなるキャップ層30をクラッド層28の上に
沈積することができる。マスキング操作の使用を通し
て、例えばAsがドーピングされたSiのような不純物
源(図示されない)が、クラッド層28上の一部分、ま
たは、キャップ層30が沈積されている場所では当該キ
ャップ層上の一部分のいずれかにおいて形成される。焼
きなまし操作をするときには、この不純物源からの不純
物が下部の層に動かされて、例えば図3の32において
そのアウトラインが示されているように、選択された不
整列のプロフィールを形成するようにされる。なお、こ
の図3における領域34は選択的に不整列にされる領域
であり、また、領域36は不整列にはされない領域であ
る。図3に示されている構造体の断面的な例示は、増幅
器領域16または変調器領域18のいずれにも等しく適
用できるものである。
【0022】アレイ10を形成するために、複数個のこ
のようなレーザ構造体12がモノリシックに形成され
る。各レーザ12は同等の寸法および構成を有すること
ができ、または、1個もしくは複数個のレーザ12を特
定のニーズに合わせてカスタム化することができる。例
えば、パオリ等(Paoli)に対する米国特許第4,
831,629号に開示されているモノリシックなレー
ザ・アレイは、レーザを結合させずに、それらのそれぞ
れの出力を非コヒーレントにするために、1個または複
数個の種々の領域の幾何学的形態に一様性がないように
されており、これはこの発明に関連して採用することが
できる。
【0023】それぞれのレーザに対する入力電流の変調
に対して固有に随伴する熱的な変動を排除するために、
増幅器領域は直流電流によってのみ動作される。この動
作の方法のために、増幅器は幾らか上昇してはいるが、
ある一定の温度に留まっている。変調器セクション上の
電圧を例えば1Vと3Vとの間で変動させることによ
り、そして、一定の電流を例えば1.0mAまたはそれ
より下に維持することにより、その出力強度の変調が達
成される。これは3個の交番的な動作状態に分けること
ができる。即ち、変調器領域のpコンタクトおよびnコ
ンタクトをタイにすること、変調器領域を順方向バイア
スすること、および、変調器領域を逆方向バイアスする
ことである。
【0024】ここで図7を参照すると、レーザ12のよ
うなレーザに対する電力出力−電流入力のプロットが示
されており、ここに、その変調器領域は低損失状態カー
ブ100および高損失状態カーブ102にあるようにさ
れている。いずれのレーザにおける利得でも次の事実に
基づいている。即ち、伝導バンド内に存在するキャリア
上での第1の光子の入射のために該キャリアが価電子バ
ンド内に入り、そして、該第1の光子を吸収することな
く第2の光子を放出するという事実に基づいている。変
調器領域における損失は、当該領域における伝導バンド
とは対照的に、その価電子バンド内に多くのキャリアが
存在するという概念に基づいている。バンドギャップよ
り上のエネルギをもつ光子が価電子バンド内のキャリア
上に入射すると、これが該当のキャリアにより吸収され
て、これにより伝導バンド内に移動するようにされる。
十分に多くの光子が変調器領域に入ったとすれば、該領
域内の大きい割合のキャリアが伝導バンド内に移動し
て、その光学的な損失の減少が始まることになる。この
ことは、それぞれに、カーブ100および102に対す
閾値電流Ith100 および Ith102 を下回る、領域の
電流入力に対する電力出力の増大によって示されてい
る。十分に高い値になる変調器領域に入る光子の数が増
大することによりその損失に飽和が生じるが、ここで、
該領域に入る光子は伝導バンド内でのキャリアの高い集
中に遭遇することになる。これにより該領域内の利得が
トリガされて、光子の数が増大し、価電子バンド内のキ
ャリアの数が更に減少し、そしてその損失が更に減少す
る。この閾値領域はカーブ100および102によって
取られている鋭いジャンプで示されている。なお、ここ
でのカーブ100および102はそれぞれに閾値電流I
th100 およびIth102 に対応している。飽和点を超える
光子数の増大の結果として、変調器領域における損失の
完全な“ブリーチング アウト”(bleaching out)を
生じるが、これは該領域において閾値電流Ith100 およ
びIth102 を超えた状態である。しかしながら、光子が
その上に入射するときの外に、キャリアが価電子バンド
に戻るための交番的なパスが設けられているときには、
該領域における利得は減少することになる。十分な数の
キャリアがこの交番的なパスを介して価電子バンドに戻
るときには、該領域の損失はレーザ発光が抑止される点
まで上昇することになる。この発明によれば、この交番
的なパスを設けることは、変調領域18のpコンタクト
およびnコンタクトを電気的に一緒に接続することによ
って可能にされる。該変調領域18のpコンタクトおよ
びnコンタクトをスイッチ可能に接続することにより、
領域の損失が変調可能になる。従って、レーザの出力が
変調可能になる。
【0025】図6aを参照すると、そこに示されている
ものは、レーザの中の一つのもの52の、第2のレーザ
54上での変調の効果を評価するための、2要素式のマ
ルチレーザ・アレイ・デバイス50のセットアップであ
る。その第1のレーザ52の増幅器領域56は直流電流
源58に接続されて、誘導放出を引き起こすのに十分な
バイアスが加わるようにされている。誘導放出の一部は
第1のレーザ52の変調器領域60と共軸に放出され
る。この放出はある程度の損失をもたらす導波管によっ
て誘導されるが、ここでの導波管は例示の目的をもって
抵抗62で表示されている。変調器領域60はスイッチ
ング要素64を介して接地電位に接続されるが、ここで
のスイッチング要素64はコントローラ66によってあ
る所定の周波数において駆動される。第1のレーザ52
に対して上述されたように、第2のレーザ54の増幅器
領域68および変調器領域70は、低損失の導波管72
によって同様に光学的に結合される。評価の目的のため
に、増幅器領域68および変調器領域70の双方は直流
電流源74によりポンピングされて、該増幅器領域68
および変調器領域70の双方に誘導放出が生じるように
される。そして、第1のレーザ52が変調されている間
に、第2のレーザ54の出力を観測することができる。
独立してアドレスすることができる光源としての2個の
レーザ52および54の動作は、図6bにおいて示され
ているように、第1のレーザ52のそれと同様な態様を
もって第2のレーザ54を変調することにより達成可能
にされる。なお、ここでの全ての図面について、同様な
要素には同様な数字が付されている。
【0026】増幅器領域の動作条件および出力電力につ
いては、接地に対するスイッチ可能な接続により、キャ
リアがレーザ発光を抑止するのに十分なチャネリングを
生じないことが可能にされる。このような場合において
は、変調器領域は逆バイアスされて、伝導バンドからキ
ャリアを排除することを補助するようにされる。変調器
領域を逆バイアスすることの必要性およびそのレベルを
決定することは、増幅器領域でのバイアス操作に依存す
るだけではなく、増幅器領域および変調器領域の幾何学
的形態(即ち、比較による長さ)にも依存するものであ
る。例えば、変調器の長さに対して増幅器の長さが増大
すると、閾値電流Ith102が減少し、図7におけるI
biasを下回るかこれに等しくなって、Q−スイッチ式の
動作を抑止するようにされる。この場合において、変調
器に対する逆バイアスによれば、Ith102がIbiasの上
にあるように維持されて、所望の出力電力におけるQ−
スイッチ式の動作が許容される。
【0027】変調器領域18(図3)にはp−n接合が
存在するので、ゼロ・バイアスでもこの領域を横切って
電界が存在する。p−n接合に順方向バイアスをかける
ので、この電界の大きさは小さくなり、それにより吸収
帯の縁を高い方のエネルギー(短い方の波長)に移し、
増幅器領域における最大利得の波長における吸収を少な
くする。かくして、正の印可バイアス電圧が増加するに
つれてレーザ発光の閾値が減少するのが認められる。正
の印可電圧がバンドギャップ・エネルギーにほぼ等しい
値に達すると、電子は伝導帯に注入され、そして正孔は
価電子帯に注入され、電流が変調器領域に流れるので光
学的損失がさらに減少する。この電流の増加により光学
的損失はゼロに接近し、それを超えて電流がさらに増加
すると光学的利得を生じる。
【0028】変調器領域に加えられる電圧が変動する
ことにより、その出力カーブが、図7の100において
示されているものから102において示されているもの
へとシフトされる。ここで認められることは、増幅器領
域に対する電流がIbiasにおいて一定に維持されている
間に、レーザの出力を十分に変調できるということであ
る。変調器領域上の電圧を変調することによるレーザ出
力のコントロールは、順方向バイアス・モードまたは逆
方向バイアス・モードのいずれにしても、最小の大きさ
の電流をもって、ある選択された幾何学的形態に対する
適切な条件の下で達成することができる。この変調を達
成するために単一コンタクトのレーザ内で電流が変動す
るようにされるときには、図1におけるIthとIoとの
間で電流を変動させることが必要になる。なお、ここで
の電流は10mAまたはそれ以上の程度のものである。
40−50mAまたはそれ以上のバイアス電流を必要と
するレーザが極めて高い出力電力で動作されるときに
は、これは抑止的なことになる。このような場合におい
ては、IthとIoとの間で電流が変動することからの熱
的な過渡状態のために、厄介で有害なサーマル・クロス
トークが生じることになる。
【0029】この発明によるモノリシックなレーザ・ア
レイのQ−スイッチ式の変調は、図6aに示された回路
において、図8に示されているスプリットしたコンタク
トのデュアル式レーザ・チップを動作させることによっ
て明かにされた。デュアル要素式のモノリシックなレー
ザは、それぞれに第1のレーザ52および第2のレーザ
54の増幅器領域110および112の長さが、L1
168μmであるようにして構成される。それぞれに第
1のレーザ52および第2のレーザ54の変調器領域1
14および116については、L2 =115μmにセッ
トされる。第1のレーザ52からの光強度の変調は、電
気的にコントロールされるスイッチ64を通して、その
変調器コンタクトを接地に対してスイッチングさせるこ
とにより達成される。図9aおよび図9bに示されてい
る特性を有する波形が得られた。120で示されている
レーザ52に対するトレースは、スイッチング電圧12
2および出力電力124であり、また、126で示され
ているレーザ54に対するトレースは、スイッチング電
圧128(これは122のものに等しい)および出力電
力130である。比較のために、同じモノリシックなレ
ーザ・アレイが、単一コンタクトのレーザを形成するよ
うにその増幅器領域および変調器領域をショートさせて
動作され、また、同じ出力電力レベルにおいて電流変調
モードで動作される。このデバイスに対する波形は、図
10aおよび図10bに示されている特性を有するよう
にして得られた。132で示されているレーザ52に対
するトレースは、スイッチング電圧134および出力電
力136であり、また、138で示されているレーザ5
4に対するトレースは、スイッチング電圧140(これ
は134のものに等しい)および出力電力142であ
る。ここで注意されるように、図9aおよび図9bにお
けるトレース124および130は同一位相のものであ
り、これに対して、図10aおよび図10bにおけるト
レース136および142は位相外れのものである。後
から説明されるように、これで指示されることは、Q−
スイッチ式の変調スキームにおける2個のレーザ間のサ
ーマル・クロストークが減少することである。
【0030】この発明によりQ−スイッチ式のフォーマ
ットにおいて動作されるスプリット・コンタクトのデバ
イスの場合における過渡的な熱発生の定量化は、Ith
oであるときの上記式(1)ないし式(3)で呈示さ
れているところからは異なっている。即ち、図7に示さ
れているように、光強度が2本のカーブの間でのスイッ
チングによって変調されているときは、その駆動電流は
一定(Io)に留まっている。この変調フォーマットに
対する熱入力は次のように与えられる。 ΔQ=[Io l −Po−Pspth]−[Io nl −Pspo] =Io l nl )−Po−Pspth+Pspo (4)ただし、V l は、レーザ時のI o の電圧であり、V nl は、
非レーザ時のI o の電圧である。spo−PspthはPo
りも遥かに小さいことから、この式は次のように減縮さ
れる。 ΔQ=−[Po+Io nl l )] (5) しかしながら、 nl l はせいぜい数mVであること
から、50mAなる動作電流に対して、Io nl
l )は僅かに0.1ないし0.2mWであるために次
のようになる。 ΔQ−Po
【0031】かくして、Q−スイッチ式の動作において
支配的な熱入力は、負で放出する光学的パワーであると
予期される。ここでの負の符号が意味することは、光学
的パワーがオンにスイッチされるときにチップが冷却さ
れるということである。Q−スイッチ式の変調のための
冷却操作は、経験的には上記されたデバイスの動作にお
いて確認されたものであり、ここでのクロストークは、
図9aおよび図9bにおいて認められるように、Q−ス
イッチ式のデバイスに対する光変調と同位相であると観
測された。電流変調のための加熱操作は上述された単一
コンタクト・レーザの動作において確認されたものであ
り、ここでのクロストークは、図10aおよび図10b
において認められるように、光変調と位相が外れている
ことが観測された。
【0032】これをより詳細にいえば、通常の単一コン
タクトのレーザとして動作される図8のスプリット・コ
ンタクト式のデュアル・レーザ・チップは、効率が低く
閾値が高いレーザである。代表的なデバイスに対して
計測されたパラメータは次の通りである。即ち、Ith
27.0mA,V1=1.730ボルト,I0 =49.
4mA,Rs =2.62オーム,そして、η=0.40
mW/mA.これらの値を式(3)に代入すると、ΔQ
=3.67P0 になる。Q−スイッチ式のモードで動作
されるときには、I0 (Vn1 −V1)=54.7mA×
2mV=0.11mWであることから、式5よりΔQ≒
−P0 が与えられるが、P0 =8mWと比べて無視でき
るものである。かくして、Q−スイッチング式によれ
ば、電流変調フォーマットにおいて単一コンタクトによ
る動作に比べて、その生成する熱が3ないし4倍も少な
いことが認められている。この減少した熱のために、エ
ミッタ間で生成されるサーマル・クロストークが少なく
される。例えば、図8に示されているレーザ52のQ−
スイッチ式の変調のためのクロストークは次のように定
められる。 部分的なクロストーク =(レーザ54の出力電力における変調の振幅)/(レ ーザ54で放出される平均的な出力電力)=(1.7×20mV)/(4.8× 500mV)=0.014 即ち1.4%である。そしてその漏洩は次のようにして
定められる。 部分的な漏洩=(オフにされたレーザ54で計測された信号の振幅)/(オンの ときにレーザ54で放出される平均出力電力)=(0.3×5mV)/(4.8 ×500mV)=0.0006 即ち.06%である。そのために、その漏洩はクロスト
ークと同位相であることから、その正味のクロストーク
は1.4%−0.06%=1.34%である。これに対
して、電流変調フォーマットにおいて単一コンタクトの
デバイスとして動作されるレーザ54については、その
クロストークは次のようにして定められる。 部分的なクロストーク=(レーザ54の出力電力における変調の振幅)/(レー ザ54で放出される平均的な出力電力)=(1.8×50mV)/(4.8×5 00mV)=0.0375,即ち3.75%である。 そしてその漏洩は次のようにして定められる。 部分的な漏洩=(オフにされたレーザ54で計測された信号の振幅)/(オンの ときにレーザ54で放出される平均出力電力)=(0.3×5mV)/(4.8 ×500mV) =0.0006,即ち0.06%である。 そのために、その漏洩はクロストークと位相が外れてい
ることから、その正味のクロストークは3.75%+
0.06%=3.81%である。
【0033】かくして、上記によるQ−スイッチ式のフ
ォーマットにおけるモノリシックなレーザ・アレイのレ
ーザの動作から多くの利点を認めることができるもので
あって、この利点に含まれていることは、隣接するレー
ザの変調についての熱的な影響からのそれぞれのレーザ
の改善された絶縁、および、レーザの出力振幅、波長等
に対して改善されたコントロールを導くように実現され
る実際的な冷却効果である。更に、レーザの出力を変調
するために図6aおよび図6bにおいて示されているス
キームは、低電圧のスイッチング信号を必要とするだけ
であるという利点があり、これによって電圧または電流
の変調のための駆動用電子機器に対する必要性が除かれ
る。しかしながら、変調器領域の電圧変調のための回路
の集積のような、Q−スイッチングのためのこの発明に
矛盾しないように、多くの他のスキームを実現すること
ができる。また、スイッチ66(または76)に代えて
トランジスタまたはダイオードを配置し、レーザととも
にチップ上で集積させることができる。一般的には、こ
の発明に関連する当業者にとって、この発明の構成にお
ける多くの変更、大幅に異なる実施例および適用につい
て、その精神および範囲から逸脱することなく示唆され
よう。かくして、ここでの開示および説明は例示的なも
のであって、いかなる意味でも限定的な意図をもつもの
ではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】デバイスの加熱効果を示すための、従来既知の
タイプの固体レーザに対する電力出力−入力電流のプロ
ット図である。
【図2】電力出力の”低減(droop)”を示すため
の、従来既知のタイプの固体レーザに対する電力出力−
時間のプロット図である。
【図3】その2個の要素(レーザ)を示すための、モノ
リシックな固体レーザ・アレイの一部についての平面図
である。
【図4】図3におけるモノリシックな固体レーザ・アレ
イの断面図である。
【図5】図4の切断部を垂直にみたときの、図3におけ
るモノリシックな固体レーザ・アレイの断面図である。
【図6】図6aはある一つのレーザの変調について、第
2のレーザの出力上での効果をテストするための、2要
素式のモノリシックな固体レーザ・アレイのセットアッ
プを示す概略的な表現図、図6bは2要素式のモノリシ
ックな固体レーザ・アレイを示す部分的な概略的表現図
であって、図6aと一緒にされたときに、レーザの各々
に対する独立の変調のためのセットアップを示すもので
ある。
【図7】ここに開示されているタイプの固体レーザに対
する電力出力−入力電流のプロット図である。
【図8】図7の出力を生成させるような、2要素式のモ
ノリシックな固体レーザ・アレイを示す平面図である。
【図9】この発明によって動作される2要素式のモノリ
シックな固体レーザ・アレイ上の2個のレーザの駆動電
流および出力を示すトレース図であって、とりわけ、2
個のレーザの出力の位相関係を示すためのものである。
【図10】従来既知の方法によって動作される2要素式
のモノリシックな固体レーザ・アレイ上の2個のレーザ
の駆動電流および出力を示すトレース図であって、とり
わけ、2個のレーザの出力の位相関係を示すためのもの
である。
【符号の説明】
10:アレイ 12:レーザ 14:受動導波管領域 16:増幅器領域 18:変調器領域 20:増幅器領域コンタクト 22:変調器領域コンタクト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−288085(JP,A) 特開 平1−202885(JP,A) 特開 平2−254424(JP,A) 米国特許4802182(US,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体サブストレート上の複数の半導体
    の少なくとも一つの半導体層の活性層は、少なくとも
    光増幅器領域と変調器領域を含む複数の領域に分割され
    て、独立してアドレス可能な半導体レーザとなってい
    て、モノリシックに形成された半導体レーザアレイの操
    作方法において、 前記の光増幅器領域に一定の順方向直流バイアスを加え
    て誘導放出を内部で発生させ、 前記の誘導放出を前記の変調器領域に向け、 前記の変調器領域に1ボルトと3ボルトの間の電圧を印
    可し、そして前記の変調器領域へ1.0ミリアンペアよ
    り少ない電流を流し、 それによりレーザの出力強度を変調することを特徴とし
    半導体レーザアレイの操作方法。
JP34362891A 1990-12-27 1991-12-25 半導体レーザアレイの操作方法 Expired - Fee Related JP3251966B2 (ja)

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