JP3250346B2 - 光導波装置 - Google Patents

光導波装置

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JP3250346B2
JP3250346B2 JP29051993A JP29051993A JP3250346B2 JP 3250346 B2 JP3250346 B2 JP 3250346B2 JP 29051993 A JP29051993 A JP 29051993A JP 29051993 A JP29051993 A JP 29051993A JP 3250346 B2 JP3250346 B2 JP 3250346B2
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青児 西脇
潤一 麻田
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希代子 大嶋
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は薄膜内に光を伝送する光
導波路、および光を1点に集束する集光装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】グレーティングカプラなどの光結合器を
使って導波層へ光を入射し導波光を励起する条件は入射
光の偏光状態に関係する。図4は従来例における導波層
への光入力の様子を示している。図4において、1は透
明基板、4は導波層、13は導波層上に形成されたピッ
チΛの直線状凹凸構造によるグレーティングカプラ(グ
レーティングのフリンジ方向は紙面に直交する)であ
る。導波層法線Lと角θをなしてグレーティングカプラ
13に入射する光11が導波光12を励起する条件は次
式で与えられる。
【0003】sinθ=N−λ/Λ …(式1) ただし、Nは導波光12の等価屈折率、λはレーザー光
11の波長であり、入射光軸及び導波光軸は紙面に平行
である。
【0004】入射光の電気ベクトルが11aの様に紙面
に直交するときには、電気ベクトルが12aの様に導波
層表面に平行なTEモード導波光が励起され、11bの
様に紙面に平行なときには、電気ベクトルが12bの様
に導波層表面に直交するTMモード導波光が励起され
る。等価屈折率Nの大きさは導波光12がTEモードで
あるかTMモードであるかによって異なるので、式1よ
り入射角θもTEモードを励起するかTMモードを励起
するかで異なる。
【0005】図5は図4において導波層4の屈折率を
1.85、透明基板1の屈折率を1.45、レーザー光
11の波長を0.82μmとして、導波層膜厚と等価屈
折率との関係(分散特性)を、導波モードをパラメータ
ーにして書かせてある。膜厚を固定して見れば、各次数
(0次、1次、2次)ともTEモードの等価屈折率はT
Mモードの等価屈折率より大きい。
【0006】図6は上述した従来の導波層を用いた集光
装置の構成図を示す。図6において、1は透明基板、4
は導波層、5、6は導波層上に形成された同心円状凹凸
構造によるグレーティングカプラであり、共に導波層4
に直交する軸Lを中心軸にする。カプラ5は軸Lの周り
の円形領域に、カプラ6はカプラ5を取りまくリング状
の領域に形成されている。軸Lに沿ってグレーティング
カプラ5に入射する光7は導波光8を励起する。ただ
し、グレーティングカプラ5のピッチΛは次式を満たし
ている。
【0007】λ/Λ=N … (式2) Nは導波光8の等価屈折率、λはレーザー光7の波長で
ある。
【0008】導波光8は中心から外周に向かって伝搬
し、グレーティングカプラ6より放射される。グレーテ
ィングカプラ6のピッチΛは、fを焦点距離、rを放射
光9の出射位置半径、θを出射位置での開口角として、
次の連立式を満たしている。
【0009】sinθ=λ/Λ−N … (式3) tanθ=r/f … (式4) 上2式を満たすこと(すなわちピッチΛがrの関数とし
て変化すること)で放射光9は一点に集光し、焦点位置
に置かれた反射面10を反射する光11はグレーティン
グカプラ6によって再び導波光12を励起することがで
きる。
【0010】図7は図6で示した集光装置における、偏
光状態と光入力、光導波、光出力の関係を示す。グレー
ティングカプラ5に入射する光は直線偏光であり、電気
ベクトルは7A、7B、7C、7Dのようにy軸に平行
である。
【0011】カプラ5が大きい場合、式2において、N
がTEモードに対する等価屈折率に等しければ(NがT
Mモードに対する等価屈折率に等しくても、TEとTM
が入れ替わり電気ベクトルの方向が変わるだけで、以下
の事情は同様である)、カプラ5によりx軸方向に伝搬
するTEモードの導波光8a、8bやx軸とφの偏角を
なす方位に伝搬する導波光8eが励起される。
【0012】導波光8a、8b、8eの電気ベクトルは
カプラ5に同心した円の接線方向にあり、導波光8eの
光振幅は導波光8aの振幅で標準化してcosφの大きさ
である。
【0013】従って、グレーティングカプラ6から放射
される光9eの振幅は放射位置の偏角φに依存し、cos
φの大きさに比例する。また、放射光の偏光方向はその
電気ベクトルがカプラ5に同心した円の接線方向にあ
る。
【0014】例えば、x軸上の放射光9A、9Bの電気
ベクトルはy軸に平行であり、放射光9eの電気ベクト
ルはy軸に角φだけ傾いた方向にある。
【0015】従って、カプラ6から放射する光9eの
内、集光点F1において互いに干渉する成分(すなわち
電気ベクトルがy軸方向にある成分)の光振幅は、cos2
φの大きさに比例する。よって、放射光は等価的にy軸
との偏角が小さい領域で遮光されたような開口制限を受
けるので、点F1における集光スポットはy軸方向に広
がった楕円スポットになる。
【0016】カプラ5が十分小さいときには、式2で示
した導波光励起の条件は緩くなり、上述したTEモード
光の励起に加えて、等価屈折率が式2のNに比べやや小
さいTMモードの導波光8c'、8d'(ともにy軸方向
に伝搬する導波光)、8e'(x軸とφの偏角をなす方
位に伝搬する導波光)も励起される。
【0017】導波光8c'、8d'、8e'の電気ベクト
ルはともに導波層表面に対する法線方向にあり、導波光
8e'の光振幅は導波光8c'の光振幅のsinφの大きさ
である。
【0018】グレーティングカプラ6から放射する光の
放射角は式3のNがTEモードに比べ小さくなるので、
放射角(放射光と導波層法線のなす角、すなわち開口角
θ)は大きくなり、TMモード放射光による集光点F2
はTEモード放射光による点F1よりもカプラ6側に近
づく。
【0019】TMモード放射光9e'の振幅はsinφの大
きさに比例し、その電気ベクトルはカプラ5に同心した
円の動径方向(すなわちx軸と角φをなす方向)にある
(厳密には、放射光の偏光方向はその電気ベクトルが放
射方向と導波方向(カプラ5に同心した円の動径方向)
を含む面内にあって放射方向に直交する方向にあるが、
ここでは近似した表現をする)。
【0020】従って、互いに干渉する成分(すなわち電
気ベクトルがy軸方向にある成分)の光振幅分布は、si
n2φ(厳密にはsin2φcosθ)の大きさに比例する。よ
って、放射光は等価的にx軸との偏角が小さい領域で遮
光されたような開口制限を受けるので、点F2における
集光スポットはx軸方向に延びた楕円スポットになる。
【0021】すなわち、カプラ5が十分小さいときに
は、点F1でy軸方向に広がった楕円スポット、点F2
でx軸方向に広がった楕円スポットが得られる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の光導
波路及び集光装置に於て以下の問題点があった。カプラ
5が大きいときには、カプラ5によりx軸との偏角が小
さい領域に入射する光は導波光を強く励起するが、y軸
との偏角が小さい領域では励起が弱く、入射光は有効に
利用されていない。
【0023】さらに、この導波光量の偏角依存性に加
え、放射光の偏光方向が円接線方向にあることにより、
放射光は等価的にy軸との偏角が小さい領域で遮光され
た開口制限を受けることになり、集光スポットはy軸方
向に広がった楕円スポットになる。
【0024】カプラ5が十分小さいときには、上述した
TEモード光の励起に加えて、y軸との偏角が小さい領
域でTMモード光の励起がなされるので、入射光の有効
利用に関する課題はなくなるが、放射光の集光性には課
題が残る。
【0025】すなわち、TEモードとTMモードの等価
屈折率が異なるので、TEモード放射光とTMモード放
射光の放射角が異なり、集光スポットはTEモード放射
光によるy軸方向に広がった楕円スポットとTMモード
放射光によるx軸方向に広がった楕円スポットが光軸上
で分離して得られる。
【0026】いずれにしても、集光素子としては等価的
に開口制限が加わるので、円形で絞れた集光スポットは
得られない。
【0027】本発明はかかる問題点に鑑み、カプラ5の
大きさにかかわらず導波光が効率的に全方位に励起さ
れ、放射光の振幅や偏光方向が方位に依らず均一で、集
光スポットを円形に絞ることの可能な光導波路及び集光
装置を提供することを目的する。
【0028】
【課題を解決するための手段】上述の問題を解決するた
めに本発明の光導波装置は、透明基板と、前記透明基板
の上に形成され前記透明基板よりも屈折率の高い透明層
で形成された導波層と、レーザー光を前記導波層に導き
前記導波層内を伝搬する導波光を励起する入力手段とを
備えており、前記導波層は、前記導波層よりも低屈折率
の第1の透明層を挟んで前記導波層よりも高屈折率の第
2の透明層の上に積層されることを特徴とする。 また、
本発明による他の光導波装置は、透明基板と、前記透明
基板の上に形成され前記透明基板よりも屈折率の高い透
明層で形成された導波層と、レーザー光を前記導波層に
導き前記導波層内を伝搬する導波光を励起する入力手段
とを備え、前記導波層の上に、前記導波層よりも低屈折
率の第1の透明層を挟んで前記導波層よりも高屈折率の
第2の透明層を積層したことを特徴とするこれらの装
置は、前記導波層内を伝搬するTMモード導波光の等価
屈折率がTEモード導波光の等価屈折率に等しくなるよ
うに、前記導波層は前記導波層よりも低屈折率の第1の
透明層を挟んで前記導波層よりも高屈折率の第2の透明
層の上に積層されることも特徴としているまた、本発
明による他の光導波装置は、透明基板と、前記透明基板
の上に形成され前記透明基板よりも屈折率の高い透明層
で形成された導波層と、レーザー光を前記導波層に導き
前記導波層内を伝搬する導波光を励起する入力手段とを
備え、前記導波層は、前記導波層よりも低屈折率の第1
の透明層を挟んで前記導波層よりも高屈折率の第2の透
明層の上に積層され、前記導波層の上には、前記導波層
よりも低屈折率の第3の透明層を挟んで前記導波層より
も高屈折率の第4の透明層を積層したことを特徴とす
この装置は、前記導波層内を伝搬するTMモード導
波光の等価屈折率がTEモード導波光の等価屈折率に等
しくなるように、前記導波層は、前記導波層よりも低屈
折率の第1の透明層を挟んで前記導波層よりも高屈折率
の第2の透明層の上に積層され、前記導波層の上には、
前記導波層よりも低屈折率の第3の透明層を挟んで前記
導波層よりも高屈折率の第4の透明層を積層したことも
特徴としてい る。
【0029】上述の前記第2の透明層は、前記導波層よ
りも低屈折率の他の透明層を挟んで前記導波層よりも高
屈折率の別の透明層の上に積層されてもよく、また、前
記第4の透明層は、前記導波層よりも低屈折率の他の透
明層を挟んで前記導波層よりも高屈折率の別の透明層の
上に積層されていてもよい。このような、低屈折率透明
層と光屈折透明層の積層は1回以上繰り返されていても
よい。
【0030】前記入力手段は、前記導波層上に形成され
た凹凸の周期構造により構成されてよく、前記周期構造
が同心円構造をもつことも特徴の1つである。また、こ
の装置は前記導波光を前記導波路外に放射する出力手段
を備えており、前記出力手段が前記導波層上に形成され
た凹凸の周期構造により構成され、前記出力手段の周期
構造が前記入力手段の前記周期構造の中心軸を軸とする
同心円をなし、前記出力手段の前記周期構造の周期が外
周に向かって密になることも特徴の1つである。この特
徴により、導波層外に放射される光を1点に集光させる
ことができる。
【0031】
【作用】本発明は上記した構成によって、導波層内を伝
搬するTMモード導波光の等価屈折率をTEモード導波
光の等価屈折率と等しくすることができ、導波層外に放
射される光の放射方向と位相、及び偏光方向を揃えるこ
とができる。
【0032】
【実施例】以下本発明の実施例の光導波路及び集光装置
について、図面を参照しながら説明する。なお従来例と
同一の部材には同一番号を付し、詳しい説明は省略す
る。
【0033】図1は本発明の実施例における光導波路及
び集光装置の構成を示している。図1において、1は透
明基板、2は位相補正層、3はバッファー層、4は導波
層、5、6は導波層上に形成された同心円状凹凸構造に
よるグレーティングカプラであり、共に導波層4に直交
する軸Lを中心軸にする。
【0034】カプラ5は軸Lの周りの円形領域に、カプ
ラ6はカプラ5を取りまくリング状の領域に形成されて
いる。軸Lに沿ってグレーティングカプラ5に入射する
光7は導波光8を励起する。ただし、グレーティングカ
プラ5のピッチΛは、Nを導波光8の等価屈折率、λを
レーザー光7の波長として式2を満たしている。
【0035】導波光8は中心から外周に向かって伝搬
し、グレーティングカプラ6より放射される。グレーテ
ィングカプラ6のピッチΛは、fを焦点距離、rを放射
光9の出射位置半径、θを出射位置での開口角として、
式3、式4の連立式を満たしている。式3、式4を満た
すこと(すなわちピッチΛがrの関数として変化するこ
と)で放射光9は一点に集光し、焦点位置に置かれた反
射面10を反射する光11はグレーティングカプラ6に
よって再び導波光12を励起することができる。
【0036】図2は図1において導波層4の屈折率を
1.85、透明基板1の屈折率を1.45、位相補正層
2の屈折率を2.4、膜厚を0.11μm、バッファー
層3の屈折率を1.45、膜厚を0.15μm、レーザ
ー光7の波長を0.82μmとして、導波層膜厚と等価
屈折率との関係(分散特性)を、導波モードをパラメー
ターにして書かせてある。
【0037】なお、位相補正層2の膜厚を連続的に0か
ら0.11μmに増加させて分散特性図を観察すると分
かることだが、図2のTE0、TE1は図5のTE1、T
2が変化したものであり、図5のTE0が退縮して分散
特性図には現われない(位相補正層2では導波モードが
存在するが、導波層4では存在しない)ので、次数を繰
下げている。
【0038】また、図2でTM0が膜厚ゼロでも存在す
るのは、位相補正層を導波するTMモードが存在するこ
とによる。図5との比較から分かるように、位相補正層
の存在により分散特性は大きく変化し、導波層膜厚0.
9μm(破線で表示)では0次、1次ともTEモードの
等価屈折率とTMモードの等価屈折率が等しくなり、各
曲線(TE0とTM0、TE1とTM1)が互いに漸近して
交わるので、導波層膜厚に誤差があっても発生する等価
屈折率差は小さい。
【0039】図2のようにTEモードの等価屈折率とT
Mモードの等価屈折率とを等しくする条件は、位相補正
層の屈折率を導波層の屈折率よりも高く、バッファー層
の屈折率を導波層の屈折率よりも低くしたときに得られ
る。
【0040】図3は図1で示した本発明の集光装置にお
ける、偏光状態と光入力、光導波、光出力の関係を示
す。グレーティングカプラ5に入射する光は直線偏光で
あり、電気ベクトルは7A、7B、7C、7Dのように
y軸に平行である。
【0041】図2で示したように、位相補正層の存在に
よりTEモードの等価屈折率とTMモードの等価屈折率
が等しいので、式2において、NがTEモードに対する
等価屈折率(すなわちTEモードに対する等価屈折率)
に等しければ、カプラ5ではx軸方向に伝搬するTEモ
ード導波光8a、8bやx軸とφの偏角をなす方位に伝
搬するTEモード導波光8eが励起され、同時にy軸方
向に伝搬するTMモード導波光8c'、8d'やx軸とφ
の偏角をなす方位に伝搬するTMモード導波光8e'が
励起される。
【0042】導波光8a、8b、8eの電気ベクトルは
カプラ5に同心した円の接線方向にあり、導波光8
c'、8d'、8e'の電気ベクトルはともに導波層に対
する法線方向にある。
【0043】また、導波光8eの光振幅は導波光8aの
振幅で標準化してcosφの大きさであり、導波光8e'の
光振幅も導波光8c'の振幅で標準化してsinφの大きさ
である。
【0044】従って、グレーティングカプラ6から放射
される光9e、9e'の振幅は放射位置の偏角φに依存
し、TEモードの場合(9e)はcosφの大きさに比例
し、TMモードの場合(9e')はsinφの大きさに比例
する。
【0045】放射光の偏光方向はTEモード放射光(9
A、9B、9eなど)の場合は電気ベクトルがカプラ5
に同心した円の接線方向にあり、TMモード放射光(9
C、9D、9e'など)の場合はカプラ5に同心した円
の動径方向にある(厳密には、電気ベクトルが放射方向
と導波方向(カプラ5に同心した円の動径方向)を含む
面内にあって放射方向に直交する方向にあるが、ここで
は近似した表現をする)。
【0046】TEモード導波光の等価屈折率とTMモー
ド導波光の等価屈折率が等しいので、TEモード放射光
の位相とTMモード放射光の位相とは揃い、かつ式3よ
りTEモード放射光の放射角とTMモード放射光の放射
角とは一致する。
【0047】従って、TEモード放射光とTMモード放
射光とは合成できて、直線偏光の光となる。9eと9
e'の放射光を例にとれば、振動方位は直交し、伝搬方
位と位相は一致するので、合成波である9Eは直線偏光
であり、その偏光方向は9eと9e'の振幅比がcosφ:
sinφ(すなわち9Aと9Dの振幅が等しい場合)であ
れば完全にy軸の方向に揃い、振幅比が若干ずれてもy
軸方向からのずれは小さい。
【0048】従って、カプラ6から放射する合成光の振
幅は、放射位置(偏角位置)に依らずほぼ一様な分布と
なり、しかもTEモード放射光の放射角とTMモード放
射光の放射角が一致するので、従来例の様な2重焦点は
発生せず、焦点Fにはよく絞れた円形スポットが得られ
る。
【0049】なお、上記実施例では、導波層の成膜の前
に、位相補正層、バッファー層の積層を1回だけ考えた
が、TEモードの等価屈折率とTMモードの等価屈折率
が等しくなるなら、複数回行なってもよい。
【0050】当然、位相補正層、バッファー層、導波層
の積層順が反転してもよい。また、上記実施例では位相
補正層、バッファー層の積層のあと導波層を成膜した例
で示したが、この上にさらにバッファー層、位相補正層
の積層を1回以上加えてもよい。
【0051】さらに、上記実施例の図2では複数の次数
(0次、1次)で同時にTEモードの等価屈折率とTM
モードの等価屈折率が等しくなる例を示したが、図2の
点AにおけるTE0とTM0のように、単一の次数での一
致だけであっても、本実施例の効果は同じである。
【0052】
【発明の効果】以上本発明の光導波路及び集光装置によ
り、TEモードの等価屈折率とTMモードの等価屈折率
が等しくなるので、効率よく入射光を導波光に変換で
き、一つの焦点によく絞れた円形スポットを得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における光導波路及び集光装置
の構成図
【図2】本発明の実施例における光導波路の導波層膜厚
と等価屈折率との関係図
【図3】本発明の実施例における集光装置の偏光状態と
光入力、光導波、光出力の関係を示す説明図
【図4】従来例における光導波層への光入力を示す断面
説明図
【図5】従来例における光導波路の導波層膜厚と等価屈
折率との関係図
【図6】従来例における光導波路及びこれを用いた集光
装置の構成図
【図7】従来例における集光装置の偏光状態と光入力、
光導波、光出力の関係を示す説明図
【符号の説明】
1 透明基板 2 位相補正層 3 バッファー層 4 導波層 5 入力用グレーティングカプラ 6 出力用グレーティングカプラ 7 入射光 8 導波光 9 放射光 10 反射面 11 反射光 12 戻り導波光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大嶋 希代子 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−320652(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/135 G02B 6/12 G02B 6/30

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板と、前記透明基板の上に形成され
    前記透明基板よりも屈折率の高い透明層で形成された導
    波層と、レーザー光を前記導波層に導き前記導波層内を
    伝搬する導波光を励起する入力手段とを備え、 前記導波層は、前記導波層よりも低屈折率の第1の透明
    層を挟んで前記導波層よりも高屈折率の第2の透明層の
    上に積層されることを特徴とする光導波装置。
  2. 【請求項2】透明基板と、前記透明基板の上に形成され
    前記透明基板よりも屈折率の高い透明層で形成された導
    波層と、レーザー光を前記導波層に導き前記導波層内を
    伝搬する導波光を励起する入力手段とを備え、 前記導波層内を伝搬するTMモード導波光の等価屈折率
    がTEモード導波光の等価屈折率と等しくなるように、
    前記導波層は前記導波層よりも低屈折率の第1の透明層
    を挟んで前記導波層よりも高屈折率の第2の透明層の上
    に積層されることを特徴とする光導波装置。
  3. 【請求項3】透明基板と、前記透明基板の上に形成され
    前記透明基板よりも屈折率の高い透明層で形成された導
    波層と、レーザー光を前記導波層に導き前記導波層内を
    伝搬する導波光を励起する入力手段とを備え、 前記導波層の上に、前記導波層よりも低屈折率の第1の
    透明層を挟んで前記導波層よりも高屈折率の第2の透明
    層を積層したことを特徴とする光導波装置。
  4. 【請求項4】透明基板と、前記透明基板の上に形成され
    前記透明基板よりも屈折率の高い透明層で形成された導
    波層と、レーザー光を前記導波層に導き前記導波層内を
    伝搬する導波光を励起する入力手段とを備え、 前記導波層内を伝搬するTMモード導波光の等価屈折率
    がTEモード導波光の等価屈折率と等しくなるように、
    前記導波層の上に、前記導波層よりも低屈折率の第1の
    透明層を挟んで前記導波層よりも高屈折率の第2の透明
    層を積層したことを特徴とする光導波装置。
  5. 【請求項5】前記第2の透明層は、前記導波層よりも低
    屈折率の第3の透明層を挟んで前記導波層よりも高屈折
    率の第4の透明層の上に積層されていることを特徴とす
    る請求項1または2に記載の光導波装置。
  6. 【請求項6】透明基板と、前記透明基板の上に形成され
    前記透明基板よりも屈折率の高い透明層で形成された導
    波層と、レーザー光を前記導波層に導き前記導波層内を
    伝搬する導波光を励起する入力手段とを備え、 前記導波層は、前記導波層よりも低屈折率の第1の透明
    層を挟んで前記導波層よりも高屈折率の第2の透明層の
    上に積層され、前記導波層の上には、前記導波層よりも
    低屈折率の第3の透明層を挟んで前記導波層よりも高屈
    折率の第4の透明層を積層したことを特徴とする光導波
    装置。
  7. 【請求項7】透明基板と、前記透明基板の上に形成され
    前記透明基板よりも屈折率の高い透明層で形成された導
    波層と、レーザー光を前記導波層に導き前記導波層内を
    伝搬する導波光を励起する入力手段とを備え、 前記導波層内を伝搬するTMモード導波光の等価屈折率
    がTEモード導波光の等価屈折率と等しくなるように、
    前記導波層は、前記導波層よりも低屈折率の第1の透明
    層を挟んで前記導波層よりも高屈折率の第2の透明層の
    上に積層され、前記導波層の上には、前記導波層よりも
    低屈折率の第3の透明層を挟んで前記導波層よりも高屈
    折率の第4の透明層を積層したことを特徴とする光導波
    装置。
  8. 【請求項8】前記第2の透明層は、前記導波層よりも低
    屈折率の第5の透明層を挟んで前記導波層よりも高屈折
    率の第6の透明層の上に積層されていることを特徴とす
    る請求項6または7に記載の光導波装置。
  9. 【請求項9】前記入力手段が前記導波層上に形成された
    凹凸の周期構造により構成され、前記周期構造が同心円
    をなすことを特徴とする請求項1からのうちの一項に
    記載の光導波装置。
  10. 【請求項10】前記導波光を前記導波路外に放射する出
    力手段を備え、前記出力手段が前記導波層上に形成され
    た凹凸の周期構造により構成され、前記出力手段の周期
    構造が前記入力手段の前記周期構造の中心軸を軸とする
    同心円をなし、前記出力手段の前記周期構造の周期が外
    周に向かって密になることを特徴とする請求項記載の
    光導波装置。
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