JP3249976B2 - サーボモータトルク制御システム - Google Patents

サーボモータトルク制御システム

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JP3249976B2
JP3249976B2 JP17233399A JP17233399A JP3249976B2 JP 3249976 B2 JP3249976 B2 JP 3249976B2 JP 17233399 A JP17233399 A JP 17233399A JP 17233399 A JP17233399 A JP 17233399A JP 3249976 B2 JP3249976 B2 JP 3249976B2
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仁 前川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、直流サーボモー
タのトルクを制御するサーボモータトルク制御システム
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、機械システムと外部環境とが相
互作用する作業、例えばロボットアーム先端の工具を適
切な力でワークに押し付ける、あるいはロボットハンド
で物体を壊さないように握るといった作業では、位置・
速度制御よりも力・トルク制御が重要となる。
【0003】ところで、ロボティクス・メカトロニクス
分野で最もよく用いられるアクチュエータは減速機付D
Cサーボモータであるが、この減速機付きDCサーボモ
ータのトルク制御に関しては、電流制御に基づく方法
と、速度制御に基づく方法との2つの方法が従来用いら
れている。
【0004】図5は電流制御に基づくDCサーボモータ
のトルク制御方法の説明図である。電流制御に基づくト
ルク制御では、図に示すように、目標トルクを電流制御
回路106に入力し、その目標トルクに比例する電流を
DCサーボモータ101に供給する。DCサーボモータ
101は、その供給された電流で駆動し、その回転を減
速機102に伝達する。なお、このDCサーボモータ1
01に供給する電流は、電流センサ105で検出され、
電流制御回路106で目標トルクに比例する電流になる
ようにフィードバック制御されている。
【0005】図6は速度制御に基づくDCサーボモータ
のトルク制御方法の説明図である。この速度制御に基づ
くトルク制御では、図に示すように、目標トルクと、ト
ルクセンサ113により計測した実際のトルクとの誤差
に比例する目標速度を求め、サーボドライバ110に入
力する。このサーボドライバ110は、速度制御型のも
のであり、入力された目標速度およびタコジェネレータ
114で検出した実際の速度に応じた電流をDCサーボ
モータ101に供給する。DCサーボモータ101は、
その供給された電流で駆動し、その回転を減速機102
に伝達する。なお、このDCサーボモータ101に供給
する電流は、電流センサ115で検出され、電流制御回
路116で目標速度に比例する電流になるようにフィー
ドバック制御されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記2つのト
ルク制御方法の内、前者の電流制御に基づく方法では、
DCサーボモータ101には目標トルクに比例するトル
クが発生するが、その後に接続されている減速機102
等に摩擦が存在するため、減速機102の出力軸102
aでのトルクは目標トルクと一致しない。ただし、減速
機を必要としないダイレクトドライブモータならば、こ
の方法は有効となる。
【0007】また、後者の速度制御に基づく方法では、
速度フィードバックのためのタコジェネレータ114、
電流制御回路等が必要となるため、サーボドライバ11
0が比較的複雑・大型になってしまう。
【0008】この発明は上記に鑑み提案されたもので、
目標トルクに精度良く追随でき、かつ簡単で小型に構成
することができるサーボモータトルク制御システムを提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、直流サーボモータのトルクを制御するサ
ーボモータトルク制御システムにおいて、直流サーボモ
ータと、上記直流サーボモータの出力軸に設けた減速機
と、上記減速機の出力トルクを検出するトルクセンサ
と、予め設定されたトルク目標値と、上記トルクセンサ
が検出した実際のトルク値との差分を演算する差分演算
手段と、上記差分演算手段からの差分値を比例積分制御
によって補償し制御電圧を決定する比例積分制御手段
と、上記比例積分制御手段からの制御電圧をパルス幅変
調しその変調した電圧を直流サーボモータに出力するパ
ルス幅変調手段と、を備え、電流制御、速度制御を行わ
なくても、上記減速機の摩擦の影響を除去して正確に出
力トルクを制御可能であることを特徴とするサーボモー
タトルク制御システムを提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の実施の形態を図
面に基づいて詳細に説明する。
【0011】図1はこの発明のサーボモータトルク制御
システムの構成を示す図である。図において、この発明
のサーボモータトルク制御システムは、直流(DC)サ
ーボモータ1のトルクを制御するシステムであり、この
DCサーボモータ1は、例えばロボットを構成する各ア
ームに設けてそのアームを駆動するものである。このサ
ーボモータトルク制御システムは、DCサーボモータ1
と、DCサーボモータ1の出力軸に設けた減速機2と、
減速機2の出力軸2aに設けられ出力トルクを検出する
トルクセンサ3と、予め設定されたトルク目標値とトル
クセンサ3が検出した実際のトルク値との差分を演算す
る差分演算手段4と、差分演算手段4からの差分値を比
例積分制御によって補償し制御電圧を決定する比例積分
制御手段5と、比例積分制御手段5からの制御電圧をパ
ルス幅変調しその変調した電圧を直流サーボモータに出
力するパルス幅変調手段6と、を備えている。
【0012】上記したトルク目標値は、例えばロボット
全体の動作を制御するロボット制御装置から出力され
る。
【0013】上記の比例積分制御手段5は、差分演算手
段4からの差分値の入力があると、DCサーボモータ1
に供給する制御電圧を伝達関数Tc(s)に従って生成
する。この伝達関数Tc(s)は、DCサーボモータ1
のトルク制御を電圧に基づいて行うために導入したもの
であり、本発明においてこの伝達関数Tc(s)が導入
されるようになった経過を、図2のシステムモデルおよ
び式(1)〜式(16)を用いて順に説明する。
【0014】先ずトルク制御系を構成するDCサーボモ
ータ1、減速機2、トルクセンサ3、負荷、および比例
積分制御手段5とパルス幅変調手段6とで構成されるサ
ーボドライバの各特性を、それぞれ以下のように定式化
する。
【0015】(1) DCサーボモータ
【数1】
【数2】 ここで、em :供給電圧、im :供給電流、θm :ロー
タ角度、τm :ロータトルク、Rm :電機子抵抗、Km
:逆起電力定数、Im :ロータ・減速機入力軸の慣性
モーメント総和
【0016】(2) 減速機
【数3】
【数4】
【数5】 ここで、θg :減速機出力軸角度、τg :減速機出力軸
トルク、τd :外乱トルク、τo :出力トルク、Kg :
減速比、Ig :減速機出力軸・トルクセンサの慣性モー
メント総和
【0017】(3)トルクセンサ、負荷、サーボドライ
【数6】
【数7】
【数8】 ここで、θo :出力角度、Ks :トルクセンサ剛性、τ
oz:目標トルク、To(s):負荷の伝達関数、Tc(s):
サーボドライバの伝達関数
【0018】上記の式(1)〜(8)より、出力トルク
τo 、目標トルクτoz、外乱トルクτd の関係は、次式
(9)で表される。
【数9】 式(9)のT1(s)およびT2(s)は、目標トルクτoz、外
乱トルクτd が変化するときの出力トルクτo の応答性
を決定する伝達関数であり、下記の式(10)〜(1
3)を用いて表すことができる。
【数10】
【数11】
【数12】
【数13】
【0019】ここで、基本的なトルク制御特性として、
定常特性(s=0)を評価する。この場合、伝達関数T
1(s)およびT2(s)は、次のように表される。
【数14】
【数15】
【0020】目標トルクに正確に追従し、かつ外乱の影
響を受けないトルク制御を実現するためには、|T1
(0)|=1、|T2(0)|=0でなければならない。こ
の要求は、次式(16)に示すPIフィードバックによ
り満たすことができる。
【数16】
【0021】以上導いたように、減速機2の摩擦等に起
因する外乱トルクが存在する場合であっても、PIフィ
ードバックを用いてサーボモータ1の供給電圧を制御す
ることにより、定常偏差のないトルク制御が可能とな
る。
【0022】すなわち、この発明の実施形態によれば、
目標トルクと実際のトルクとの誤差をPI(比例ゲイン
十積分ゲイン)補償して制御電圧を決定し、サーボモー
タ1に供給するので、従来のように電流制御、速度制御
を行わなくても、減速機2の摩擦の影響を除去して正確
に出力トルクを制御することができる。この場合、電圧
制御は簡単かつ小型のオープンループPWM制御回路に
より実現可能であり、またタコジェネレータ、電流セン
サ等も不要となる。
【0023】この発明の構成を有するサーボドライバ
を、従来品と比較すると、出力容量24ワット程度のも
のでは、サーボドライバとともに使用する電源、トラン
ス等も総合して体積で従来品の24%となり、また重量
で従来品の20%となり、大幅な小型軽量化を達成する
ことができた。
【0024】このように、この発明に係るトルク制御
は、簡単かつ小型軽量のサーボドライバにより実現可能
であり、このことは、例えば多関節ロボットのように、
多数のDCサーボモータを搭載する機械システムにおけ
るコストダウン・省スペース・省重量にきわめて有効と
なる。
【0025】図3はこの発明に係るトルク制御の静特性
を示す図である。図に示すように、この発明に係るトル
ク制御では、外乱トルクを抑制可能となるため、目標ト
ルクに対してほとんど偏差のないトルク制御を実現して
いる。
【0026】図4はこの発明に係るトルク制御の動特性
を示す図である。この図は、減速機2の出力軸2aを固
定し、目標トルクをステップ状に0から1.0Nmに変
化させた場合の出力トルクτo の応答を示している。図
に示すように、出力トルクτo は、PIフィードバック
により約0.13秒で目標トルクの1.0Nmに整定
し、目標トルクとの間での定常偏差はほとんど見られな
い。
【0027】
【発明の効果】以上、説明したように、この発明のサー
ボモータトルク制御システムでは、目標トルクと実際の
トルクとの誤差をPI(比例ゲイン十積分ゲイン)補償
して制御電圧を決定し、サーボモータに供給するので、
従来のように電流制御、速度制御を行わなくても、減速
機の摩擦の影響を除去して正確に出力トルクを制御する
ことができる。この場合、電圧制御は簡単かつ小型のオ
ープンループPWM制御回路により実現可能であり、ま
たタコジェネレータ、電流センサ等も不要となる。した
がって、大幅なコストダウン・省スペース・省重量を実
現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のサーボモータトルク制御システムの
構成を示す図である。
【図2】この発明のシステムモデル図である。
【図3】この発明に係るトルク制御の静特性を示す図で
ある。
【図4】この発明に係るトルク制御の動特性を示す図で
ある。
【図5】電流制御に基づくDCサーボモータのトルク制
御方法の説明図である。
【図6】速度制御に基づくDCサーボモータのトルク制
御方法の説明図である。
【符号の説明】
1 DCサーボモータ 2 減速機 2a 出力軸 3 トルクセンサ 4 差分演算手段 5 比例積分制御手段 6 パルス幅変調手段

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流サーボモータのトルクを制御する
    サーボモータトルク制御システムにおいて、 直流サーボモータと 上記直流サーボモータの出力軸に設けた減速機と、 上記減速機の出力トルクを検出するトルクセンサと、 予め設定されたトルク目標値と、上記トルクセンサが検
    出した実際のトルク値との差分を演算する差分演算手段
    と、 上記差分演算手段からの差分値を比例積分制御によって
    補償し制御電圧を決定する比例積分制御手段と、 上記比例積分制御手段からの制御電圧をパルス幅変調し
    その変調した電圧を直流サーボモータに出力するパルス
    幅変調手段と、 を備え、電流制御、速度制御を行わなくても、上記減速
    機の摩擦の影響を除去して正確に出力トルクを制御可能
    であることを特徴とするサーボモータトルク制御システ
    ム。
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