JP3249417B2 - 圧延機および圧延方法 - Google Patents

圧延機および圧延方法

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    • B21B2203/24Hydrostatic bearings or guides

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、板材を圧延する圧
延機および圧延方法に係わり、特に、小径作業ロールの
使用した硬質材や極薄材の圧延に好適な圧延機および圧
延方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ステンレス鋼などの硬質材や
極薄材の圧延には、小径の作業ロールが用いられてき
た。作業ロール径が小さくなると当然ロールの曲げ剛性
が小さくなり、特に水平面内でのたわみが問題となって
くる。この水平たわみは板材の形状(平坦度)が乱れを
大きくするが、この水平たわみが大きくなると、従来か
ら用いられている作業ロールベンダーなどの形状修正装
置の修正能力範囲を超えてしまうこともある。また、ロ
ールが上下で逆方向にたわむと、上下の作業ロールの中
央部がお互いに離反する方向の力を受け、この力は加速
度的に上下の逆方向のたわみを助長する。この場合、圧
延荷重を大きくすると、ロールが折損する恐れもあり、
そのような不具合を避けるためには大きな荷重はかけら
れない。
【0003】上記のことを考慮して、センジマーミルを
初めとするクライスターミルタイプの圧延機や、特開昭
60−18206号公報に開示されているような、作業
ロール胴部を水平方向から支持ロールでサポートする水
平たわみ防止機構を備えた圧延機などが開発されてき
た。しかし、これらの圧延機においては、ロール胴長方
向に分割された支持ロールを用いているため、その分割
された支持ロールによるマーク転写により材料表面性状
が悪化する。
【0004】これに対しては、材料表面性状の悪化防止
を図り、かつ小径の作業ロールが使用できる圧延機とし
て、特開平5−50109号公報に記載された圧延機が
ある。この圧延機は、水平方向サポートロールを板材の
最大板幅の通過する領域の外側に設置し、ロールの水平
たわみを検出してその水平たわみが0となるようロール
の水平曲げ力を制御し、それとともに水平たわみの原因
となる水平力が0となるような位置に作業ロールを移動
させるものである。板材が通過する領域には板材の水平
支持装置がないため、それに起因する表面性状悪化を防
ぐことができる。
【0005】しかしながら、上記特開平5−50109
号公報に記載された圧延機では作業ロールの小径化に限
界があった。すなわち、作業ロール径をある程度以下に
すると曲げ剛性が極端に小さくなり、水平たわみ制御の
応答性にも限界があるため水平たわみを0にできなくな
る。実際にこの方式の圧延機では最大板幅の10%程度
のロール径が作業ロール小径化の限界とされており、そ
れ以下にすることは困難であった。
【0006】前述のような材料表面性状の悪化を防止
し、かつ更なる作業ロールの小径化を図るために好適な
圧延機として、静圧軸受を用いた作業ロールの水平方向
支持機構を備える圧延機が、特公平8−13366号公
報に開示されている。この圧延機の概略構成は、例えば
図17に示すようである。即ち、板材101を圧延する
作業ロール102,103が中間ロール104,105
および補強ロール106,107により垂直方向に支持
されており、さらに作業ロール102,103の水平方
向は、それぞれアイドルロール108,109,11
0,111を介して静圧軸受112,113,114,
115により支持されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図17に一例を示すよ
うな、静圧軸受112,113,114,115により
作業ロール102,103の水平方向支持を行う圧延機
には、次に述べるようにさらに改善すべき点があった。
【0008】図17に示す圧延機では、作業ロール10
2,103は圧延機の中心に設置されていた。一方、作
業ロール径を小さくする場合、その駆動軸の強度を確保
するために作業ロールは直接駆動とはできず、補強ロー
ルまたは中間ロールによる間接駆動にならざるを得な
い。このため、作業ロールに補強ロールや中間ロールか
らの圧延トルクを与える際に水平方向の接線力が発生す
る。トルクが大きい圧延条件ではこの駆動接線力(水平
力)も大きくなり、その力を支える静圧軸受にも過大な
負荷を与えることになる。従って、静圧軸受に供給され
る流体圧力が十分でないと上記水平力を支えきれず、ロ
ールと静圧軸受の軸受パッドとが接触してしまい、双方
に傷が発生する。作業ロールに発生した傷は当然板材に
も転写され、板材の品質を著しく低下させることにな
る。他方、上記軸受パッドについた傷をそのままにして
おくと、作業ロールを新しいロールに交換した際にも傷
を発生させてしまうため、軸受パッド自体を交換する必
要がある。この交換作業には多大な時間を要し、生産性
の低下を招くだけでなく、軸受パッドには高い製作精度
が必要とされているため、その補修には多くの費用がか
かる。このように、過大な水平力による作業ロールと静
圧軸受の軸受パッドとの接触は多大な被害をもたらす。
【0009】さらに、上記のような不具合を防止するた
めには、静圧軸受に供給する油圧に余裕を持たせるなど
の対策が必要で、そのために大規模な油圧供給装置、す
なわちポンプやタンクなどを備えざるを得ず、設備費や
動力費の増大を招くことにもなっていた。
【0010】本発明の目的は、静圧軸受によって作業ロ
ールを水平方向に支持した圧延機で圧延を行なうに際
し、過大な水平力によってもロールと静圧軸受との接触
を防止することができ、常に傷のない表面品質の優れた
板材製品を圧延することが可能な圧延機および圧延方法
を提供することである。
【0011】
【発明を解決するための手段】上記のような目的を達成
するため、本発明によれば、板材を圧延する少なくとも
一対の作業ロールとその作業ロールを駆動する少なくと
も一対の補強ロールとを備え、かつ前記板材の最大板幅
以上の範囲で上記作業ロールの側面を流体圧力により水
平方向に支持する静圧軸受を、作業ロールの入側および
出側の双方に備えた圧延機において、前記一対の作業ロ
ールを前記一対の補強ロールに対してオフセットするよ
う配置するとともに、前記静圧軸受に、前記作業ロール
を入側および出側の方向に水平移動させそのオフセット
量を変化させる移動手段を取り付けたことを特徴とする
圧延機が提供される。
【0012】上記のように本発明においては、静圧軸受
に移動手段を取り付け、作業ロールを入側および出側の
方向に水平移動させるようにし、作業ロールのオフセッ
ト量を変化させる。これにより、圧延荷重の分力と駆動
接線力、および板材にかかる前後の張力をつり合わせ、
作業ロールにかかる水平力の合計を常に許容値(すなわ
ち静圧軸受の軸受パッドが接触する限界の値)以下にす
ることができる。従って、過大な水平力によって静圧軸
受の軸受パッドにロールが接触することを防止すること
が可能となる。
【0013】本発明において好ましくは、静圧軸受に対
して水平方向に加わる力を測定する水平力測定手段を、
入側および出側のうち少なくとも一方の側の静圧軸受に
設ける。
【0014】また好ましくは、移動手段は入側および出
側のうちいずれか一方の静圧軸受に備えるようにし、か
つその移動手段による力に抗する押し付け力を発生させ
る押し付け力発生手段を他方の静圧軸受に備えるように
する。
【0015】さらに好ましくは、静圧軸受で支持される
ロールの静圧軸受に対する浮上量を測定する浮上量測定
手段を設ける。
【0016】また、上記水平力測定手段によって測定さ
れた水平力に応じて静圧軸受に供給する流体圧力を制御
する供給圧力制御手段を備えることが好ましくい。
【0017】また、上記水平力測定手段によって測定さ
れた水平力が所定の値以下になるような位置に静圧軸受
を移動させる静圧軸受制御手段を備えることが好ましく
い。
【0018】また、上記水平力測定手段によって測定さ
れた水平力が所定の値以下になるような位置に作業ロー
ルを移動させるよう、その作業ロール移動用の移動手段
を制御する移動手段制御手段を備えることが好ましく
い。
【0019】また本発明によれば、上記水平力測定手段
によって静圧軸受に水平方向に加わる水平力を測定し、
測定された水平力に応じて前記押し付け力発生手段で発
生させる力を制御することを特徴とする圧延方法が提供
される。
【0020】さらに、浮上量測定手段によって静圧軸受
に対するロールの浮上量を測定し、測定された浮上量に
応じて作業ロールの入出側方向の位置、或いは押し付け
力発生手段で発生させる力、或いは静圧軸受に供給する
流体圧力を制御することを特徴とする圧延方法が提供さ
れる。
【0021】上記構成においては、水平力測定手段で静
圧軸受に加わる水平力を測定し、例えば測定値が許容値
に近くなると、押し付け力発生手段による押し付け力を
小さくすればよい。また、水平力測定手段で静圧軸受に
加わる水平力を測定し、例えばその値が静圧軸受に対す
る許容値に近くなると静圧軸受に供給する流体圧力を増
大させ、許容値自体を大きくすればよい。
【0022】さらに水平力を測定する代わりに、静圧軸
受に対するロールの浮上量、すなわちロールと軸受パッ
ドとの間の距離を浮上量測定手段で測定し、例えばその
浮上量がある値以下になった時点で、作業ロールの入出
側方向の位置(オフセット量)を変更したり、押し付け
力発生手段で発生させる力を低減したり、或いは静圧軸
受に供給する流体圧力を増大させればよい。
【0023】以上のような圧延機において好ましくは、
作業ロールと静圧軸受との間にアイドルロールを設ける
こととする。これにより、作業ロールの径がオンライン
研削で変わることなどがあっても、静圧軸受によるロー
ルの浮上量や押し付け力の精度を高く維持でき、しかも
作業ロールの取り替えが容易になる。
【0024】また、静圧軸受に流体を供給する供給孔を
板幅方向に複数個設け、かつ上記供給孔の径を板幅方向
で変化させることが好ましい。これにより、ロールの熱
膨張によって中央部が膨らんだ時に、板幅方向両端部に
おける浮上量を大きくすることができ、ロールを一様か
つ安定に支持することができる。
【0025】また本発明によれば、上記のような圧延機
を用いた圧延方法において、水平力測定手段によって静
圧軸受に水平方向に加わる水平力を操作側および駆動側
の双方で測定し、操作側および駆動側の水平力差に応じ
て、静圧軸受に供給する流体圧力の操作側と駆動側の
差、或いは押し付け力発生手段で発生させる力の操作側
と駆動側の差を制御することを特徴とする圧延方法が提
供される。
【0026】さらに本発明によれば、上記のような圧延
機を用いた圧延方法において、浮上量測定手段によって
前記静圧軸受に対する前記ロールの浮上量を板幅方向の
少なくとも2点で測定し、測定された前記浮上量の操作
側および駆動側の差に応じて、静圧軸受に供給する流体
圧力の操作側と駆動側の差、或いは押し付け力発生手段
で発生させる力の操作側と駆動側の差を制御することを
特徴とする圧延方法が提供される。
【0027】上記のように静圧軸受に供給する流体圧力
の操作側と駆動側の差、或いは押し付け力発生手段で発
生させる力の操作側と駆動側の差を制御することによ
り、板幅方向のある箇所に過大な力がかかった時には、
その水平力の大きい箇所の流体圧力を大きくしたり、或
いは水平力の大きい箇所の押し付け力発生手段による押
し付け力を減少させて静圧軸受に加わるトータルの水平
力を小さくすることが可能となる。従って、ロールと静
圧軸受の接触を防ぎ、傷付きを防止することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施形態につい
て、図1から図6を参照しながら説明する。本実施形態
の圧延機においては、図1に示すように、板材1を圧延
する作業ロール2,3が中間ロール4,5および補強ロ
ール6,7により垂直方向に支持されており、また中間
ロール4,5には図示しないモータに連結され、その中
間ロール4,5により作業ロール2,3が駆動されるよ
うになっている。一方、作業ロール2,3の水平方向
は、アイドルロール8,9,10,11を介し、静圧軸
受12,13,14,15により支持されている。これ
ら静圧軸受12〜15は十分な剛性を有するビーム1
6,17,18,19に取り付けられており、入出側い
ずれか一方のビーム(本実施形態ではビーム18,1
9)には入出側方向への移動装置20,21(移動手
段)が備えられている。移動装置20,21はネジを駆
動することによりビーム18,19を水平方向に移動さ
せる構造となっており、これにより作業ロール2,3の
中間ロール4,5の軸に対する入出側方向位置、いわゆ
るオフセット量y(図2参照)を変化させることができ
る。なお、アイドルロール8,9,10,11を設けた
ことにより、作業ロール2,3の径がオンライン研削で
変わることなどがあっても、静圧軸受12〜15による
ロールの浮上量や押し付け力の精度を高く維持でき、し
かも作業ロール2,3の取り替えが容易になる。
【0029】移動装置20,21を接続していない側の
ビーム16,17には、押し付けシリンダ22,23
(押し付け力発生手段)が取り付けられており、ある一
定の力で作業ロール2,3を水平方向に押し付けるよう
になっている。作業ロール2,3に加わる水平方向の力
は、ロードセル24,25(水平力測定手段)により測
定される。そして、作業ロール2,3のオフセット量y
を圧延荷重、圧延トルク、前後張力などによって定まる
適当な値に設定することにより、作業ロール2,3にか
かる水平方向の力(の合計)を0(または0に近い許容
値以下)にすることができる。
【0030】このように作業ロール2,3にかかる水平
力を0(またはそれに近い許容値以下)にするためのオ
フセット量yの導出方法を、図2を用いて説明する。作
業ロール2(または3)に加わる水平方向の力Sは次式
となる。 S=FT−FP+(Tb−Tf)/2 … (1) ここに、Tbは板材1にかかる入側の張力、Tfは出側
張力である。また、FTは中間ロール4(または5)の
トルクTによる駆動接線力、FPは圧延荷重Pの水平分
力であって、それぞれ次のように表される。 FT=T/RI … (2) FP=P・y/(RI+RW) … (3) ここに、RIは中間ロール4(または5)の半径、RW
は作業ロール2(または3)の半径である。
【0031】そこで、上記式(1)において水平力Sを
0とおくと、その時のオフセット量yは次式となる。
【0032】 y=(T/RI+(Tb−Tf)/2)・(RI+RW)/P… (4) 上記式(4)のうち圧延荷重P、トルクT、張力Tb,
Tfは圧延条件が定まれば計算が可能であり、ロール径
RI,RWも当然判っているため、圧延開始前に式
(4)によって最適なオフセット量yを予め求めること
ができる。
【0033】従って、上記yだけオフセットさせた位置
に作業ロール2,3をセットした後に圧延を行えば、圧
延による過大な水平力が作業ロール2,3に発生するこ
とを防止することができ、静圧軸受12〜15に過大な
荷重が加わるのを防ぐことができる。なお、圧延によっ
て発生する式(1)の水平力S以外に、静圧軸受12,
13には押し付けシリンダ22,23による押し付け力
Qが加わっているが、これは作業ロール2,3がふらつ
かないよう安定させるもので、静圧軸受12,13に害
を与えないような小さな力である。
【0034】図3に静圧軸受12を上方より見た図を示
す。油圧源(図示せず)から供給された浮上用油は主給
油孔26から細径給油孔27〜32を通り、油溜まりポ
ケット33,34,35へと流れ、ロール(アイドルロ
ール)8を浮上させる。ロール8の浮上量はギャップ測
定器36,37,38により測定され、それぞれアンプ
39,40,41にて電気信号に変換される。ギャップ
測定器36,37,38は、それぞれ図示のように駆動
側、中央部、操作側の浮上量の検出に用いられる。
【0035】図4に給油孔27の周辺部分、図5にギャ
ップ測定機36の周辺部分の縦方向断面図をそれぞれ示
す。他の給油孔およびギャップ測定機の構成もほぼ同様
である。給油孔27〜32の径が太いと流量が大きくな
り、ロール8の浮上量は大きくなる反面、ロール8に外
力が加わった時の変位量も大きくなる。言い替えると、
静圧軸受12〜15のバネ定数が小さくなる。反対に給
油孔27〜32の径が細いと、ロール8の浮上量は小さ
くなるが静圧軸受12〜15のバネ定数は大きくなる。
従って、上記のような特性を勘案して給油孔27〜32
の径を決定する必要がある。
【0036】また、板材1の幅方向位置に応じて給油孔
27〜32の孔径を変えることにより、静圧軸受12〜
15の特性を意図的に変えることもできる。図6はその
一例を示す図であり、両端部の給油孔27a,28a,
31a,32aの孔径が中央部の給油孔29a,30a
の孔径に比べて太くなるように構成している。このよう
な構成によれば、ロール(作業ロール2,3やアイドル
ロール8〜11)の熱膨張によって中央部が膨らんだ時
に、その膨らみに応じて板幅方向両端部におけるロール
の浮上量を大きくすることができ、ロールを一様かつ安
定に支持することができる。なお、上記図4〜図6で述
べた静圧軸受12に関する構造は、静圧軸受13〜15
のいずれにおいても共通である。
【0037】以上のような本実施形態によれば、静圧軸
受14,15に移動手段20,21を取り付け、作業ロ
ール2,3を入出側に移動させ、オフセット量yを調整
可能としたので、圧延荷重Pの分力FPと駆動接線力F
T、および板材1にかかる前後の張力Tf,Tbをつり
合わせることができ、水平力の合計Sを常に0または0
に近い許容値以下にすることができる。従って、過大な
水平力によって静圧軸受12〜15の軸受パッドにアイ
ドルロール8〜11が接触することを防止することがで
き、常に傷のない表面品質の優れた板材製品を得ること
ができる。
【0038】次に、本発明の第2の実施形態について、
図7により説明する。なお、以下では圧延機の上半分の
みについて説明するが、勿論下半分についても同様であ
る(さらに第3以降の実施形態においても同様であ
る)。また、図7において、これまでの図と同等の部材
には同じ符号を付してある。
【0039】図7においては、圧延時に作業ロール2に
発生する水平力がロードセル24にて測定される。ロー
ドセル24にて検出される力S0は圧延によって発生す
る式(1)のSと、押し付けシリンダ22による押し付
け力Qとを加えたものである。すなわち次式が成立す
る。 S0=S+Q … (5) そこで、ロードセル24で検出された力S0は計算器4
2に出力され、計算器42で上式(5)に従って押し付
け力Qを減じ、圧延によって発生する水平力Sを計算す
る。上記押し付け力Qは圧力検出器43により検出さ
れ、計算器42に出力されるが、通常Qの値は一定値の
ため、別途設定器により計算器42に定数として与えて
もよい。制御器44では計算器42で求められたSを入
力し、Sが正の時は作業ロール2のオフセット量yを正
方向(図の右方向)に微小量Δyだけ移動させる信号
を、逆にSが負の時は負方向(図の左方向)にΔyだけ
移動させる信号を、それぞれ移動装置20に出力する。
このようにして、Sが0になるまでΔyのオフセット量
変更が繰り返し行われる。この場合、Sを0にするまで
行う代わりに、Sの絶対値がある小さな値以下になった
らオフセット量の変更を中止するという、いわゆるデッ
ドバンドを設けても差し支えない。
【0040】以上のような本実施形態によれば、第1の
実施形態と同様の効果が得られるだけでなく、静圧軸受
12,14に加わる力を常に適性範囲内にすることがで
き、作業ロール2およびアイドルロール8,10や、静
圧軸受12,14に傷が発生することを防ぐことができ
る。
【0041】次に、本発明の第3の実施形態について、
図8により説明する。図8において、これまでの図と同
等の部材には同じ符号を付してある。
【0042】図8においては、静圧軸受14に加わる水
平力がロードセル24にて測定される。ロードセル24
にて検出されたS0は計算器45に送られ、計算器45
で静圧軸受14の耐圧限界値Smaxと比較される。S0
Smaxより大きくなると、浮上用油圧系統にある圧力調
整器46に増圧信号を出力する。ここで、増圧量Δpは
Smaxを超えた量に比例した次のような値とする。 Δp=α1(S0−Smax) … (6) ここに、α1は定数である。あるいはΔpは一定値でも
よい。但し、式(6)のΔpが負の場合に減圧すること
はしない。一方、押し付けシリンダ22側の静圧軸受1
2には、やはり圧力調整器47によって常に一定の圧力
の油が供給される。
【0043】以上のような本実施形態によれば、第1の
実施形態と同様の効果が得られるだけでなく、静圧軸受
14に過大な力がかかった時に、供給油圧を増大させる
ことによって静圧軸受14自体の許容荷重を増大させ、
ロール10と静圧軸受14との接触を防ぎ、傷付きを防
止することができる。また、静圧軸受12は押し付けシ
リンダ22から一定の押し付け力で押し付けられている
いるため、過大な力がかかることはない。
【0044】次に、本発明の第4の実施形態について、
図9により説明する。図9において、これまでの図と同
等の部材には同じ符号を付してある。
【0045】図9においては、静圧軸受14に加わる水
平方向の力がロードセル24にて測定されている。ロー
ドセル24にて検出された力S0は計算器48に送ら
れ、ここで静圧軸受14の耐圧限界値Smaxと比較され
る。S0がSmaxより大きくなると、押し付けシリンダ2
2用の油圧系統にある圧力調整器49に減圧信号を出力
する。ここで、減圧量ΔqはSmaxを超えた量に比例し
た次のような値とする。 Δq=α2(S0−Smax) … (7) ここに、α2は定数である。但し、押し付け力が0にな
るとロール2,8,10の位置が不安定になるため、式
(7)による減圧の原因で押し付け力が0以下にならな
いよう、Δqに制限を設けておく必要がある。あるい
は、Δqをある一定値としてもよい。
【0046】以上のような本実施形態によれば、第1の
実施形態と同様の効果が得られるだけでなく、静圧軸受
14に過大な力がかかった時に、押し付けシリンダ22
により与えられる水平力を減少させることにより、静圧
軸受14に加わるトータルの水平力を小さくし、ロール
10と静圧軸受14との接触を防ぎ、傷付きを防止する
ことができる。
【0047】次に、本発明の第5の実施形態について、
図10により説明する。図10において、これまでの図
と同等の部材には同じ符号を付してある。
【0048】図10においては、圧延時にアイドルロー
ル10の浮上量uが静圧軸受14内のギャップ測定器5
0(浮上量測定手段)にて測定され、アンプ51にて電
気信号に変換される。検出されたuは計算器52に出力
され、この計算器52で基準となる浮上量u0との差Δ
uが次式のように計算される。 Δu=u−u0 … (8) 制御器53では計算器52で求められたΔuを入力し、
Δuが負の時は水平力が過大であることを示すため、作
業ロール2のオフセット量yを正方向(図の右方向)に
微小量Δyだけ移動させる信号を、逆にSが正の時は水
平力が小さいことを示すため、負方向(図の左方向)に
Δyだけ移動させる信号を、それぞれ移動装置20に出
力する。このようにして、Sが0になるまでΔyのオフ
セット量変更が繰り返し行われる。この場合、Sを0に
するまで行う代わりに、Sの絶対値がある小さな値以下
になったらオフセット量の変更を中止するという、いわ
ゆるデッドバンドを設けても差し支えない。
【0049】以上のような本実施形態によれば、第1の
実施形態と同様の効果が得られるだけでなく、静圧軸受
14に対するロール10の浮上量を常に適性範囲内にす
ることができ、作業ロール2およびアイドルロール8,
10や、静圧軸受12,14に傷が発生することを防ぐ
ことができる。
【0050】次に、本発明の第6の実施形態について、
図11により説明する。図11において、これまでの図
と同等の部材には同じ符号を付してある。
【0051】図11においては、圧延時にアイドルロー
ル10の浮上量uが静圧軸受14内のギャップ測定器5
0にて測定され、アンプ51にて電気信号に変換され
る。検出されたuは計算器54に出力され、この計算器
54で基準となる浮上量u0との差Δuが前述の式
(8)により計算される。ここで、Δuが負の時は水平
力が過大であることを示すため、浮上用油圧系統にある
圧力調整器46に増圧信号を出力する。ここで、増圧量
ΔpはΔuに比例した次のような値とする。 Δp=α3・Δu … (9) ここでα3は定数である。あるいは、Δpはある一定値
としもよい。但し、式(9)のΔuが正の場合に減圧す
ることはしない。一方、押し付けシリンダ22側の静圧
軸受12には、やはり圧力調整器47によって常に一定
の圧力の油が供給される。
【0052】以上のような本実施形態によれば、第1の
実施形態と同様の効果が得られるだけでなく、静圧軸受
14に過大な力がかかった時に、供給油圧を増大させる
ことによって静圧軸受14自体の許容荷重を増大させ、
ロール10と静圧軸受14との接触を防ぎ、傷付きを防
止することができる。
【0053】次に、本発明の第7の実施形態について、
図12より説明する。図12において、これまでの図と
同等の部材には同じ符号を付してある。
【0054】図12においては、圧延時にアイドルロー
ル10の浮上量uが静圧軸受14内のギャップ測定器5
0にて測定され、アンプ51にて電気信号に変換され
る。検出されたuは計算器55に出力され、この計算器
55で基準となる浮上量u0との差Δuが前述の式
(8)により計算される。ここで、Δuが負の時は水平
力が過大であることを示すため、押し付けシリンダ22
用の油圧系統にある圧力調整器49に減圧信号を出力す
る。ここで、減圧量ΔqはΔuに比例した次のような値
とする。 Δq=α4・Δu … (10) ここに、α4は定数である。但し、押し付け力が0にな
るとロール2,8,10の位置が不安定になるため、式
(10)による減圧の原因で押し付け力が0以下になら
ないよう、Δqに制限を設けておく必要がある。あるい
は、Δqをある一定値としてもよい。
【0055】以上のような本実施形態によれば、第1の
実施形態と同様の効果が得られるだけでなく、静圧軸受
14に過大な力がかかった時に、押し付けシリンダ22
により与えられる水平力を減少させることにより、静圧
軸受14に加わるトータルの水平力を小さくし、ロール
10と静圧軸受14との接触を防ぎ、傷付きを防止する
ことができる。
【0056】次に、本発明の第8の実施形態について、
図13により説明する。図13は圧延機の上半分の向か
って左側の象限を上方より見た図であって、紙面上端に
近い方を操作側、紙面下端に近い方を駆動側とする。ま
た、これまでの図と同等の部材には同じ符号を付してあ
る。
【0057】図13においては、操作側のロードセル2
4Wにて操作側に加わる水平力SWが、また駆動側のロ
ードセル24Dにて駆動側に加わる水平力SDが、それ
ぞれ検出される。SWとSDは計算器56に送られ、計算
器56でそれらの差ΔSが次式、 ΔS=SW−SD … (11) に従って計算される。
【0058】静圧軸受14は3つの油溜まりポケット5
7,58,59を有し、それぞれ独立した浮上用油圧系
統をもち、各系統にはそれぞれ圧力調整器60,61,
62が設置され、各油溜まりポケット57,58,59
内の油圧を個別に制御できるようになっている。また、
各系統の基準圧力は設定器63により設定される。そし
て、前記計算されたΔSは、今一つの設定器64に出力
され、操作側系統圧力pWと駆動側系統圧力pDが次のよ
うにして決定される。
【0059】即ち、ΔSが正の時は操作側の水平力が大
きいのでpWを増圧し、逆にΔSが負の時は駆動側の水
平力が大きいのでpDを増圧する。増圧(減圧)量Δp
はΔSの絶対値に比例した量とするのが適当だが、一定
値でも構わない。
【0060】以上のような本実施形態によれば、第1の
実施形態と同様の効果が得られるだけでなく、板幅方向
のある箇所に過大な力がかかった時には、その水平力の
大きい箇所の浮上用油の供給油圧を大きくするため、静
圧軸受14に加わるトータルの許容荷重量を増加させる
ことができ、これによりロール10と静圧軸受14の接
触を防ぎ、傷付きを防止することができる。
【0061】次に、本発明の第9の実施形態について、
図14により説明する。図14は圧延機の上半分のさら
に向かって左側の象限を上方より見た図であって、紙面
上端に近い方を操作側、紙面下端に近い方を駆動側とす
る。また、これまでの図と同等の部材には同じ符号を付
してある。
【0062】図14においては、静圧軸受14の3つの
油溜まりポケット57,58,59にそれぞれ設置され
たギャップ検出器65,66,67により、アイドルロ
ール10の浮上量uD,uC,uWが測定され、アンプ6
8,69,70にて電気信号に変換される。このうち、
中央部の浮上量uCに関しては、図10〜12で説明し
たuと同様のものであり、第5〜第7の実施形態と同様
の処理が行われる。また、操作側の浮上量uWと駆動側
の浮上量uDは計算器71に入力され、その差ΔuLが次
式、 ΔuL=uW−uD … (12) に示すように計算される。
【0063】3つの油溜まりポケット57,58,59
はぞれぞれ独立した浮上用油圧系統をもち、各系統には
それぞれ圧力調整器60,61,62が設置され、各油
溜まりポケット57,58,59内の油圧を個別に制御
できるようになっている。各系統の基準圧力は設定器6
3により設定される。そして、前記計算されたΔuL
今一つの設定器64により出力され、操操作側系統圧力
Wと駆動側系統圧力pDが次のようにして決定される。
【0064】即ち、ΔuLが正の時は、操作側の浮上量
Wが大きく駆動側の浮上量uDが小さいため、駆動側に
過大な水平力が加わっていることを示す。従ってpD
増圧して駆動側の許容荷重を増加させる。逆にΔuL
負の時は、操作側の浮上量uWが小さく駆動側の浮上量
Dが大きいため、操作側に過大な水平力が加わってい
ることを示す。従ってpWを増圧して操作側の許容荷重
を増加させる。このときの増圧量ΔpはΔuLの絶対値
に比例した量とするのが適当だが、一定値でも構わな
い。
【0065】以上のような本実施形態によれば、第1の
実施形態と同様の効果が得られるだけでなく、板幅方向
のある箇所に過大な力がかかった時には、その水平力の
大きい箇所の浮上用油の供給油圧を大きくするため、静
圧軸受14に加わるトータルの許容荷重量を増加させる
ことができ、これによりロール10と静圧軸受14の接
触を防ぎ、傷付きを防止することができる。
【0066】次に、本発明の第10の実施形態につい
て、図15により説明する。図15は圧延機の上半分を
上方より見た図であって、紙面上端に近い方を操作側、
紙面下端に近い方を駆動側とする。また、これまでの図
と同等の部材には同じ符号を付してある。
【0067】図15においては、操作側のロードセル2
4Wにて操作側に加わる水平力SWが、また駆動側のロ
ードセル24Dにて駆動側に加わる水平力SDが、それ
ぞれ検出される。SWとSDは計算器56に送られ、計算
器56でそれらの差ΔSが前述の式(11)により計算
される。計算器72はΔSを入力し、ΔSが正の時には
操作側の水平力SWの方が大きいので、操作側の押し付
けシリンダ22Wの圧力調整器74に減圧信号Δqを送
り、ΔSが負の時には逆に駆動側の水平力SDの方が大
きいので、駆動側の押し付けシリンダ22Dの圧力調整
器73に減圧信号Δqを送る。減圧量ΔqはΔSの絶対
値に比例した量とするのが適当だが、一定値でも構わな
い。但し、押し付け力が0になるとロール2,8,10
の位置が不安定になるため、Δqの減圧の原因で押し付
け力が0以下にならないよう、Δqに制限を設けておく
必要がある。
【0068】以上のような本実施形態によれば、第1の
実施形態と同様の効果が得られるだけでなく、板幅方向
のある箇所に過大な力がかかった時には、その水平力の
大きい箇所の押し付けシリンダによる押し付け力を減少
させるため、静圧軸受14に加わるトータルの水平力を
小さくすることができ、これによりロール10と静圧軸
受14の接触を防ぎ、傷付きを防止することができる。
【0069】次に、本発明の第11の実施形態につい
て、図16により説明する。図16は圧延機の上半分を
上方より見た図であって、紙面上端に近い方を操作側、
紙面下端に近い方を駆動側とする。また、これまでの図
と同等の部材には同じ符号を付してある。
【0070】図16においては、静圧軸受14の3つの
油溜まりポケット57,58,59に設置されたギャッ
プ検出器65,66,67により、アイドルロール10
の浮上量uD,uC,uWが測定され、アンプ68,6
9,70にて電気信号に変換される。このうち、中央部
の浮上量uCに関しては、図10〜12で説明したuと
同様のものであり、第5〜第7の実施形態と同様の処理
が行われる。また、操作側の浮上量uWと駆動側の浮上
量uDは計算器71に入力され、その差ΔuLが前述の式
(12)により計算され計算器75に入力される。そこ
で、ΔuLが正の時には駆動側の水平力SDの方が大きい
ことを意味するので、駆動側の押し付けシリンダ22D
の圧力調整器73に減圧信号Δqを送り、ΔuLが負の
時には逆に操作側の水平力uWの方が大きいことを意味
するので、操作側の押し付けシリンダ22Wの圧力調整
器74に減圧信号Δqを送る。減圧量ΔqはΔuLの絶
対値に比例した量とするのが適当だが、一定値でも構わ
ない。但し、押し付け力が0になるとロール2,8,1
0の位置が不安定になるため、Δqの減圧の原因で押し
付け力が0以下にならないよう、Δqに制限を設けてお
く必要がある。
【0071】以上のような本実施形態によれば、第1の
実施形態と同様の効果が得られるだけでなく、板幅方向
のある箇所に過大な力がかかった時には、その水平力の
大きい箇所の箇所の押し付けシリンダによる押し付け力
を減少させるため、静圧軸受14に加わるトータルの水
平力を小さくすることができ、これによりロール10と
静圧軸受14の接触を防ぎ、傷付きを防止することがで
きる。
【0072】なお、上述した図6、および図13〜16
においては油溜りやギャップ検出器の数を1つの静圧軸
受につき3つとしているが、それ以外の数(複数個)の
油溜りを設けてもよい。
【0073】
【発明の効果】本発明によれば、静圧軸受によって作業
ロールを水平方向に支持した圧延機で圧延を行なうに際
し、静圧軸受に移動手段を取り付け、作業ロールを入側
および出側の方向に水平移動させるようにしたので、静
圧軸受に過大な力が加わることを未然に防止することが
可能となり、過大な水平力によって静圧軸受の軸受パッ
ドにロールが接触することを防止することができる。
【0074】従って、ロールへの傷付きが防止でき、製
品品質の低下が無くなり、歩溜まりの低下を防ぐことが
できる。また、静圧軸受のバッドの損傷を防ぐこともで
きるため、パッドの交換のために長時間運転休止をする
必要が無くなり、生産性の低下を防止することもでき
る。さらに、本発明によって小径の作業ロールも安定し
て使用可能になるため、硬質かつ薄手の板材を効率的に
圧延することができるようにもなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による圧延機の正面図
である。
【図2】作業ロールのオフセット量の導出方法を説明す
る図である。
【図3】図1の静圧軸受の構造を説明する図であって、
静圧軸受を上方より見た図である。
【図4】静圧軸受の給油孔の位置における縦方向断面図
を示す図である。
【図5】静圧軸受のギャップ測定機の位置における縦方
向断面図を示す図である。
【図6】板材の幅方向位置に応じて給油孔の孔径を変え
た構成の一例を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施形態による圧延機を示す図
であって、圧延機の上半分の正面図である。
【図8】本発明の第3の実施形態による圧延機を示す図
であって、圧延機の上半分の正面図である。
【図9】本発明の第4の実施形態による圧延機を示す図
であって、圧延機の上半分の正面図である。
【図10】本発明の第5の実施形態による圧延機を示す
図であって、圧延機の上半分の正面図である。
【図11】本発明の第6の実施形態による圧延機を示す
図であって、圧延機の上半分の正面図である。
【図12】本発明の第7の実施形態による圧延機を示す
図であって、圧延機の上半分の正面図である。
【図13】本発明の第8の実施形態による圧延機を示す
図であって、圧延機の上半分の向かって左側の象限を上
方より見た図である。
【図14】本発明の第9の実施形態による圧延機を示す
図であって、圧延機の上半分の向かって左側の象限を上
方より見た図である。
【図15】本発明の第10の実施形態による圧延機を示
す図であって、圧延機の上半分を上方より見た図であ
る。
【図16】本発明の第11の実施形態による圧延機を示
す図であって、圧延機の上半分を上方より見た図であ
る。
【図17】静圧軸受によって作業ロールを支持する圧延
機の従来の一例を示す正面図である。
【符号の説明】
1 圧延材 2,3 作業ロール 4,5 中間ロール 6,7 補強ロール 8〜11 アイドルロール 12〜15 静圧軸受 16〜19 ビーム 20,21 移動装置 22,23 押し付けシリンダ 24,25 ロードセル 26 (主)給油孔 27〜32 (細径)給油孔 33〜35 油溜まりポケット 36〜38 ギャップ検出器 39〜41 アンプ 42 計算器 43 圧力検出器 44 制御器 45 計算器 46,47 圧力調整器 48 計算器 49 圧力調整器 50 ギャップ検出器 51 アンプ 52 計算器 53 制御器 54,55,56 計算器 57〜59 油溜まりポケット 60〜62 圧力調整器 63,64 設定器 65〜67 ギャップ検出器 68〜70 アンプ 71,72 計算器 73,74 圧力調整器 75 計算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高倉 芳生 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (56)参考文献 特開 平1−262005(JP,A) 特開 平2−147108(JP,A) 特開 平2−121620(JP,A) 特開 昭62−40913(JP,A) 特開 昭61−193704(JP,A) 特開 昭59−21410(JP,A) 特開 昭56−62603(JP,A) 特開 昭53−48959(JP,A) 特開 平5−50109(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 31/07 B21B 13/14 B21B 29/00 B21B 31/20 F16C 32/06

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】板材を圧延する少なくとも一対の作業ロー
    ルとその作業ロールを駆動する少なくとも一対の補強ロ
    ールとを備え、かつ前記板材の最大板幅以上の範囲で前
    記作業ロールの側面を流体圧力により水平方向に支持す
    る静圧軸受を、前記作業ロールの入側および出側の双方
    に備えた圧延機において、前記一対の作業ロールを前記一対の補強ロールに対して
    オフセットするよう配置するとともに、 前記静圧軸受
    に、前記作業ロールを入側および出側の方向に水平移動
    させそのオフセット量を変化させる移動手段を取り付け
    たことを特徴とする圧延機。
  2. 【請求項2】請求項1記載の圧延機において、前記静圧
    軸受に対して水平方向に加わる力を測定する水平力測定
    手段を、入側および出側のうち少なくとも一方の側の静
    圧軸受に設けたことを特徴とする圧延機。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の圧延機において、
    入側および出側のうちいずれか一方の前記静圧軸受に前
    記移動手段を備え、かつ前記移動手段による力に抗する
    押し付け力を発生させる押し付け力発生手段を他方の前
    記静圧軸受に備えたことを特徴とする圧延機。
  4. 【請求項4】請求項1から3のうちいずれか1項記載の
    圧延機において、前記静圧軸受で支持されるロールの前
    記静圧軸受に対する浮上量を測定する浮上量測定手段を
    設けたことを特徴とする圧延機。
  5. 【請求項5】請求項1から4のうちいずれか1項記載の
    圧延機において、前記水平力測定手段によって測定され
    た水平力に応じて前記静圧軸受に供給する流体圧力を制
    御する供給圧力制御手段を備えたことを特徴とする圧延
  6. 【請求項6】請求項2記載の圧延機において、前記水平
    力測定手段によって測定された水平力が所定の値以下に
    なるような位置に前記静圧軸受を移動させる静圧軸受制
    御手段を備えたことを特徴とする圧延機。
  7. 【請求項7】請求項2記載の圧延機において、前記水平
    力測定手段によって測定された水平力が所定の値以下に
    なるような位置に前記作業ロールを移動させるよう、前
    記作業ロール移動用の移動手段を制御する移動手段制御
    手段を備えたことを特徴とする圧延機
  8. 【請求項8】請求項1から7のうちいずれか1項記載の
    圧延機において、前記作業ロールと前記静圧軸受との間
    にアイドルロールを設けたことを特徴とする圧延機。
  9. 【請求項9】請求項1記載の圧延機において、前記静圧
    軸受に流体を供給する供給孔を板幅方向に複数個設け、
    かつ前記供給孔の径を板幅方向で変化させたことを特徴
    とする圧延機。
  10. 【請求項10】請求項3記載の圧延機を用いた圧延方法
    において、前記水平力測定手段によって静圧軸受に水平
    方向に加わる水平力を測定し、測定された前記水平力に
    応じて前記押し付け力発生手段で発生させる力を制御す
    ることを特徴とする圧延方法。
  11. 【請求項11】請求項4記載の圧延機を用いた圧延方法
    において、前記浮上量測定手段によって前記静圧軸受に
    対する前記ロールの浮上量を測定し、測定された前記浮
    上量に応じて前記作業ロールの入出側方向の位置を制御
    することを特徴とする圧延方法。
  12. 【請求項12】請求項4記載の圧延機を用いた圧延方法
    において、前記浮上量測定手段によって前記静圧軸受に
    対する前記ロールの浮上量を測定し、測定された前記浮
    上量に応じて前記押し付け力発生手段で発生させる力を
    制御することを特徴とする圧延方法。
  13. 【請求項13】請求項4記載の圧延機を用いた圧延方法
    において、前記浮上量測定手段によって前記静圧軸受に
    対する前記ロールの浮上量を測定し、測定された前記浮
    上量に応じて前記静圧軸受に供給する流体圧力を制御す
    ることを特徴とする圧延方法。
  14. 【請求項14】請求項3記載の圧延機を用いた圧延方法
    において、前記水平力測定手段によって静圧軸受に水平
    方向に加わる水平力を操作側および駆動側の双方で測定
    し、操作側および駆動側の水平力差に応じて、前記静圧
    軸受に供給する流体圧力の操作側と駆動側の差を制御す
    ることを特徴とする圧延方法。
  15. 【請求項15】請求項3記載の圧延機を用いた圧延方法
    において、前記水平力測定手段によって静圧軸受に水平
    方向に加わる水平力を操作側および駆動側の双方で測定
    し、操作側および駆動側の水平力差に応じて、前記押し
    付け力発生手段で発生させる力の操作側と駆動側の差を
    制御することを特徴とする圧延方法。
  16. 【請求項16】請求項4記載の圧延機を用いた圧延方法
    において、前記浮上量測定手段によって前記静圧軸受に
    対する前記ロールの浮上量を板幅方向の少なくとも2点
    で測定し、測定された前記浮上量の操作側および駆動側
    の差に応じて、前記静圧軸受に供給する流体圧力の操作
    側と駆動側の差を制御することを特徴とする圧延方法。
  17. 【請求項17】請求項4記載の圧延機を用いた圧延方法
    において、前記浮上量測定手段によって前記静圧軸受に
    対する前記ロールの浮上量を板幅方向の少なくとも2点
    で測定し、測定された前記浮上量の操作側および駆動側
    の差に応じて、前記押し付け力発生手段で発生させる力
    の操作側と駆動側の差を制御することを特徴とする圧延
    方法。
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