JP3248931B2 - オルト位メチル化フェノール化合物の分離方法 - Google Patents
オルト位メチル化フェノール化合物の分離方法Info
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
よびオルソクレゾールとメタノールを金属酸化物の存在
下に気相接触反応を行ない、オルト位メチル化フェノー
ル化合物を製造する方法において、オルト位メチル化フ
ェノール化合物を高純度で安定して効率的に分離する方
法に関するものである。
チル化フェノール化合物は、いずれも工業原料として有
用である。例えば、2,6−キシレノールはポリフェニ
レンエーテルの原料および農薬原体の原料である2,6
−キシリジンの原料であり、一方、オルソクレゾールは
医薬、農薬等の原料として有用である。
ールとメタノールとを気相で接触させてオルト位メチル
化フェノール化合物を製造する方法は公知であり、工業
的に実施されている。
2,6−キシレノールを製造する場合、反応混合物には
ガス状副生成物、未反応メタノール、水、未反応フェノ
ール、オルソクレゾール、2,6−キシレノールおよび
高沸点副生成物が含まれており、この混合物からガス状
副生成物、未反応メタノールおよび水はそれぞれ容易に
分離することができるが、フェノールとオルソクレゾー
ル、特にオルソクレゾールと2,6−キシレノールとを
それぞれ分離することが極めて困難である。例えば、こ
れらの分離方法に関して蒸留法、晶析法、抽出法など種
々の方法が提案されている(例えば、特公昭48−42
863号、特公昭63−6533、米国特許第4,00
1,341号等)。しかし、これらの方法のうちで晶析
法、抽出法はいずれも分離操作が繁雑であったり、フェ
ノールまたは/およびオルソクレゾールの分離効率が低
いなどの欠点がある。また、蒸留法においても、フェノ
ール類成分とくにオルソクレゾールと2,6−キシレノ
ールとの沸点がそれぞれ191℃と201℃で、極めて
近接しているため、オルソクレゾールと2,6−キシレ
ノールを共に高純度で安定して効率的に得ることは非常
に困難であった。さらに、オルソクレゾールと共沸する
炭化水素を加えて蒸留し、その後、その炭化水素を分離
する方法等も開示されている(例えば、特開昭57−1
1933号等)が、やはり分離操作が繁雑で分離効率が
低かった。
のように、オルト位メチル化フェノール化合物を製造す
る際、オルソクレゾールと2,6−キシレノールを共に
高純度で安定して効率的に分離することにある。
題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、工業的に極め
て有利な本発明を完成するに至った。すなわち、本発明
は、フェノールまたは/およびオルソクレゾールとメタ
ノールを金属酸化物の存在下に気相接触反応を行ない、
生成するオルト位メチル化フェノール化合物および高沸
点副生成物および未反応のメタノール、フェノールを含
む反応混合物からガス状副生成物、未反応のメタノー
ル、水、未反応フェノールを分離した後、オルソクレゾ
ールと2,6−キシレノールを蒸留分離するオルト位メ
チル化フェノール化合物の製造方法において、オルソク
レゾールと2,6−キシレノールを蒸留分離する際、塔
側部からオルソクレゾールと2,6−キシレノールの混
合物を留出させつつ、塔頂部からオルソクレゾールを、
塔底部から2,6−キシレノールを取得することを特徴
とするオルト位メチル化フェノール化合物の分離方法で
ある。
と2,6−キシレノールを共に高純度で安定して効率的
に分離することが可能である。すなわち、フィード組成
や流量のわずかな変動に対して、極めて安定した効率的
なオルト位メチル化フェノールの工業的分離方法であ
る。
ルまたは/およびオルソクレゾールとメタノールを金属
酸化物の存在下に気相接触反応させて得られた反応生成
物から、未反応のメタノール、水を分離した後、さらに
フェノールを分離した液を蒸留塔へフィードする。この
とき、塔頂留出物としてオルソクレゾール、一方、塔底
缶出物として2,6−キシレノ−ルを抜き出す。それぞ
れの抜き出し量と塔側部留出物に含有されるオルソクレ
ゾールと2,6−キシレノールの量との和は、フィード
液に含有されるオルソクレゾールと2,6−キシレノー
ルの量に等しい。さらに、本発明においては、この蒸留
塔の塔側部からも、オルソクレゾールと2,6−キシレ
ノールの混合物を留出させるということが一大特徴であ
る。この方法をとることにより、フィード組成の変動に
対して、製品純度を大きく低下させることなく、オルソ
クレゾールも2,6−キシレノールも共に高純度で安定
して分離することができる。
クレゾールとメタノールを金属酸化物の存在下に気相接
触反応でオルト位メチル化フェノール化合物を製造する
際、時間が経過するにしたがって触媒の活性が低下す
る。それに伴ってオルソクレゾールと2,6−キシレノ
ールの生成比が変化して、反応混合物中のオルソクレゾ
ールと2,6−キシレノールの組成比が変化する。ま
た、反応器の反応条件についても、極力一定に保った場
合でも、わずかな反応温度変化等により、オルソクレゾ
ールと2,6−キシレノールの生成比が変化する。これ
により、フィード液中の組成が変化した場合、マスバラ
ンスが狂って直接塔頂留出物や塔底缶出物の純度が悪化
して規格外になってしまう。沸点差の大きい成分の分離
の場合は、塔内温度を検出することにより制御できる
が、オルソクレゾールと2,6−キシレノールのように
沸点差が小さい場合は、制御が極めて困難である。
塔側部からの留出物の組成の変化として吸収し、安定し
て高純度のオルソクレゾールと2,6−キシレノールを
得ることができるので、従来オルソクレゾールと2,6
−キシレノールをそれぞれ別々の蒸留塔で蒸留して製品
化していたのに比べ、蒸留塔が一塔ですみ、設備費、使
用熱量、操作の繁雑さ等の点から非常に効率的な方法と
いえる。
塔、充填塔などいずれの形式であってもよい。また、操
作条件も通常減圧で運転されることが多いが、常圧、加
圧のいずれで運転してもさしつかえない。さらに、単一
の蒸留塔を2つ以上に分割して用いてもよい。
れば多いほど、フィード液組成の変動に対して安定した
分離ができるが、経済的には塔頂留出量と塔底抜き出し
量の合計を100部としたとき、1部から100部が好
ましい。また、マスバランスが狂って塔頂留出物あるい
は塔底缶出物の純度が悪化した場合、この塔側部からの
留出量をさらに増やすことにより、極めて迅速に純度を
回復させることができる。塔側部からの留出物は、一度
タンクへ貯めてフィード液と混合してもよいし、直接混
合して再度蒸留塔へフィードしてもよい。
ド組成が最も近い位置を選べばよい。さらに、塔側部の
留出位置は、フィード段の上側全所要段数の1/4から
下側1/4の範囲で、好ましくはフィード段がよい。
ソクレゾールと2,6−キシレノールの組成比が変化す
るような場合も、オルソクレゾール、2,6−キシレノ
ール共に高純度で安定して効率的に分離できる工業的な
方法である。
オルソクレゾールと2,6−キシレノールを蒸留分離す
る前にあらかじめフェノールを分離してない混合物でも
よい。逆に、予め2,6−キシレノールよりも高沸点の
成分を分離した混合物でもよい。本発明に適用される触
媒は、金属成分として、鉄、バナジウム、マンガン、マ
グネシウム、クロム、インジウムの単独または組み合わ
せがあり、さらに、これらの成分にアルカリ金属、アル
カリ土類金属、希土類金属等を添加して使用する場合が
ある。
は/およびオルソクレゾールの製造の場合、供給原料中
のフェノールまたは/およびオルソクレゾールに対する
メタノールのモル比は、触媒種により異なるが、1:1
〜20である。また、水蒸気または不活性ガスは必要に
応じ導入できるが、水蒸気の場合、フェノールまたは/
およびオルソクレゾールに対するモル比は1:0〜15
が好ましい。反応温度は触媒種により異なるが、250
〜600℃の範囲が好ましい。反応の圧力は、常圧でも
減圧または加圧下でも実施可能である。
2,6−キシレノールを共に高純度で安定して効率的に
分離することができる。
ル66.7重量%の混合液を、理論段83段の充填塔式
蒸留塔の塔頂より約6/10の位置に毎時150重量部
フィードした。この際、フィード段と同じ位置の塔側部
から、毎時50重量部でオルソクレゾールと2,6−キ
シレノールの混合物を留出させた。操作条件は塔頂圧力
270mmHg、還流比19とした。塔頂からの留出量は、
毎時33.3重量部で純度99.86重量%のオルソク
レゾールを得た。一方、塔底からは、純度99.99重
量%の2,6−キシレノールを毎時66.7重量部得
た。また、塔側部の留出物は、フィード組成と同じであ
った。
%、2,6−キシレノール64.5重量%の混合液に切
り替えた。十分時間が経過した後、塔頂留出分のオルソ
クレゾール純度は99.88重量%であり、また、塔底
の2,6−キシレノール純度は99.98重量%であ
り、品質上特に問題とはならなかった。この時の塔側部
からの留出物の組成は、オルソクレゾール39.9重量
%、2,6−キシレノール60.1重量%であった。
Claims (1)
- 【請求項1】 フェノールまたは/およびオルソクレゾ
ールとメタノールを金属酸化物の存在下に気相接触反応
を行ない、生成するオルト位メチル化フェノール化合物
および高沸点副生成物および未反応のメタノール、フェ
ノールを含む反応混合物からガス状副生成物、未反応の
メタノール、水、未反応フェノールを分離した後、オル
ソクレゾールと2,6−キシレノールを蒸留分離するオ
ルト位メチル化フェノール化合物の製造方法において、
オルソクレゾールと2,6−キシレノールを蒸留分離す
る際、塔側部からオルソクレゾールと2,6−キシレノ
ールの混合物を留出させつつ、塔頂部からオルソクレゾ
ールを、塔底部から2,6−キシレノールを取得するこ
とを特徴とするオルト位メチル化フェノール化合物の分
離方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27892991A JP3248931B2 (ja) | 1991-10-01 | 1991-10-01 | オルト位メチル化フェノール化合物の分離方法 |
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Publications (2)
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JPH0597739A JPH0597739A (ja) | 1993-04-20 |
JP3248931B2 true JP3248931B2 (ja) | 2002-01-21 |
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ID=17604047
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP27892991A Expired - Lifetime JP3248931B2 (ja) | 1991-10-01 | 1991-10-01 | オルト位メチル化フェノール化合物の分離方法 |
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Country | Link |
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---|---|---|---|---|
CN109824485B (zh) * | 2019-04-03 | 2023-11-24 | 大连中沐化工有限公司 | 一种利用隔壁塔分离2,6-二甲酚的方法 |
-
1991
- 1991-10-01 JP JP27892991A patent/JP3248931B2/ja not_active Expired - Lifetime
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