JP3248664B2 - 衛星放送受信用ベースバンド信号処理回路及び衛星放送受信機 - Google Patents

衛星放送受信用ベースバンド信号処理回路及び衛星放送受信機

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JP3248664B2 JP32515395A JP32515395A JP3248664B2 JP 3248664 B2 JP3248664 B2 JP 3248664B2 JP 32515395 A JP32515395 A JP 32515395A JP 32515395 A JP32515395 A JP 32515395A JP 3248664 B2 JP3248664 B2 JP 3248664B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衛星放送受信用ベ
ースバンド信号処理回路及び衛星放送受信機に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、衛星放送受信機ではコストの低廉
化がめざましい勢いで進んでいる。これに伴い、受信機
内部の回路のほとんどが集積回路(IC)化されてきて
いる。その中でも、IF信号をFM復調した後のアナロ
グベースバンド信号を処理するベースバンド信号処理回
路は、IC化が最も進んでいる部分である。
【0003】ここで、図2に従来の衛星放送受信用ベー
スバンド信号処理回路を備えた衛星放送受信機の概略構
成を示す。なお、衛星放送とは、いわゆるBS放送及び
CS放送の双方を含む。図2において、フロントエンド
1にはBS−IF信号もしくはCS−IF信号が入力さ
れる。フロントエンド1内のFM復調回路2は入力され
たIF信号をFM復調してアナログベースバンド信号を
出力する。このベースバンド信号は端子9を介して後段
の衛星放送受信用ベースバンド信号処理回路3に入力さ
れる。このベースバンド信号処理回路3はICにより構
成される。
【0004】ベースバンド信号処理回路3に入来したベ
ースバンド信号は、ディエンファシス処理回路4及び音
声用バンドパスフィルタ7に入力される。ディエンファ
シス処理回路4はベースバンド信号をディエンファシス
処理し、映像用ローパスフィルタ5に入力する。映像用
ローパスフィルタ5はディエンファシス処理後のベース
バンド信号より映像信号成分を抽出し、ディスパーサル
除去回路6に入力する。ディスパーサル除去回路6は入
力された映像信号成分よりディスパーサル除去する。こ
れにより、端子10より映像信号が出力される。
【0005】一方、音声用バンドパスフィルタ7は入力
されたベースバンド信号より音声信号成分(音声副搬送
波信号)を抽出する。この音声副搬送波信号は端子12
を介してQPSK・PCM処理回路13に入力される。
QPSK・PCM処理回路13はQPSK・PCM処理
し、D/A変換器14に入力する。D/A変換器14は
QPSK・PCM処理回路13の出力をD/A変換して
左(L),右(R)の音声信号を出力する。
【0006】ところで、上記の映像用ローパスフィルタ
5と音声用バンドパスフィルタ7はIC化のためにジャ
イレータによって構成されている。このため、映像用ロ
ーパスフィルタ5と音声用バンドパスフィルタ7は、そ
の周波数特性がばらついてしまう。そこで、映像用ロー
パスフィルタ5のカットオフ周波数や音声用バンドパス
フィルタ7の中心周波数を補正するための周波数補正回
路8が必要となる。
【0007】周波数補正回路8を動作させるためには、
例えば電圧制御発信器(VCO)からの非常に安定した
基準周波数信号が必要である。ベースバンド信号処理回
路3には基準周波数信号を発生する手段が存在しない。
そこで、QPSK・PCM処理回路13に設けられた音
声副搬送波検波用のVCO15からの基準周波数信号を
端子11を介して周波数補正回路8に供給する。周波数
補正回路8は入力された基準周波数信号を基に映像用ロ
ーパスフィルタ5のカットオフ周波数と音声用バンドパ
スフィルタ7の中心周波数を補正する。これにより、映
像用ローパスフィルタ5と音声用バンドパスフィルタ7
の周波数特性のばらつきを補正することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の衛星放送受信機では、アナログ回路であるベースバ
ンド信号処理回路3とデジタル回路であるQPSK・P
CM処理回路13との回路的な分離が難しいため、QP
SK・PCM処理回路13からベースバンド信号処理回
路3にデジタルノイズが飛び込みやすい。このため、ベ
ースバンド信号処理回路3の性能に悪影響を与え、本来
の性能を発揮できないという問題点があった。本発明は
このような問題点に鑑みなされたものであり、デジタル
ノイズの影響を受けることがなく、安定した性能を発揮
することができる衛星放送受信用ベースバンド信号処理
回路及び衛星放送受信機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した従来
の技術の課題を解決するため、(1)IF信号をFM復
調したベースバンド信号より映像信号成分を抽出するロ
ーパスフィルタと、前記ベースバンド信号より音声信号
成分を抽出するバンドパスフィルタと、前記ローパスフ
ィルタ及び前記バンドパスフィルタの周波数特性を補正
する周波数補正回路とを備えた衛星放送受信用ベースバ
ンド信号処理回路において、前記周波数補正回路には、
前記ベースバンド信号に含まれる音声副搬送波周波数成
分より抽出した基準周波数信号が供給されることを特徴
とする衛星放送受信用ベースバンド信号処理回路を提供
し、(2)IF信号をFM復調してベースバンド信号を
出力するFM復調回路と、前記ベースバンド信号より映
像信号成分を抽出するローパスフィルタと、前記ベース
バンド信号より音声信号成分を抽出するバンドパスフィ
ルタと、前記ローパスフィルタ及び前記バンドパスフィ
ルタの周波数特性を補正する周波数補正回路とを備えた
衛星放送受信機において、前記ベースバンド信号に含ま
れる音声副搬送波周波数成分を抽出して基準周波数信号
を生成し、前記周波数補正回路に供給する基準周波数信
号生成手段を設けたことを特徴とする衛星放送受信機を
提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の衛星放送受信用ベ
ースバンド信号処理回路及び衛星放送受信機について、
添付図面を参照して説明する。図1は本発明の衛星放送
受信用ベースバンド信号処理回路及び衛星放送受信機の
一実施例を示すブロック図である。なお、図1におい
て、図2と同一部分には同一符号が付してある。
【0011】図1において、フロントエンド1にはBS
−IF信号もしくはCS−IF信号が入力される。フロ
ントエンド1内のFM復調回路2は入力されたIF信号
をFM復調してアナログベースバンド信号を出力する。
このベースバンド信号は端子9を介して後段の衛星放送
受信用ベースバンド信号処理回路3に入力される。この
ベースバンド信号処理回路3はICにより構成される。
【0012】ベースバンド信号処理回路3に入来したベ
ースバンド信号は、ディエンファシス処理回路4及び音
声用バンドパスフィルタ7に入力される。ディエンファ
シス処理回路4はベースバンド信号をディエンファシス
処理し、映像用ローパスフィルタ5に入力する。映像用
ローパスフィルタ5はディエンファシス処理後のベース
バンド信号より映像信号成分を抽出し、ディスパーサル
除去回路6に入力する。ディスパーサル除去回路6は入
力された映像信号成分よりディスパーサル除去する。こ
れにより、端子10より映像信号が出力される。
【0013】一方、音声用バンドパスフィルタ7は入力
されたベースバンド信号より音声信号成分(音声副搬送
波信号)を抽出する。この音声副搬送波信号は端子12
を介してQPSK・PCM処理回路13に入力される。
QPSK・PCM処理回路13はQPSK・PCM処理
し、D/A変換器14に入力する。D/A変換器14は
QPSK・PCM処理回路13の出力をD/A変換して
左(L),右(R)の音声信号を出力する。
【0014】ベースバンド信号処理回路3における映像
用ローパスフィルタ5のカットオフ周波数や音声用バン
ドパスフィルタ7の中心周波数は、従来と同様、周波数
補正回路8によって補正される。本発明では、従来のよ
うに周波数補正回路8にVCO15からの基準周波数信
号を供給せず、以下のようにして、FM復調回路2から
のベースバンド信号より得た基準周波数信号を供給す
る。
【0015】FM復調回路2より出力されたベースバン
ド信号は本発明により新たに設けられた同調回路16に
入力される。同調回路16は例えばコンデンサC1と、
コンデンサC2とコイルL1との並列回路とを直列接続
してなる。同調回路16はベースバンド信号に含まれる
QPSK変調された音声副搬送波周波数成分を抽出す
る。この音声副搬送波周波数成分は極めて安定した周波
数の信号であるため、VCO15からの基準周波数信号
に代わり得る基準周波数信号となる。この同調回路16
により抽出された基準周波数信号は端子11を介して周
波数補正回路8に供給される。
【0016】そして、周波数補正回路8は上記のように
音声副搬送波周波数より得た基準周波数信号を基に映像
用ローパスフィルタ5のカットオフ周波数と音声用バン
ドパスフィルタ7の中心周波数を補正する。これによ
り、映像用ローパスフィルタ5と音声用バンドパスフィ
ルタ7の周波数特性のばらつきを補正することができ
る。以上のように構成したベースバンド信号処理回路3
では、QPSK・PCM処理回路13からのデジタルノ
イズの影響を受けることがない。従って、ベースバンド
信号処理回路3は安定した性能を発揮することができ
る。
【0017】なお、以上説明した本実施例では、ディエ
ンファシス処理回路4〜周波数補正回路8をベースバン
ド信号処理回路3として1つのICにした例を示した
が、フロントエンド1内のFM復調回路2もベースバン
ド信号処理回路3として1つのICにすることも考えら
れる。この場合も、図1と同様の構成とすることができ
る。どの回路までをIC化するかは任意であり、本発明
は本実施例に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱
しない範囲において変更可能である。
【0018】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の衛
星放送受信用ベースバンド信号処理回路及び衛星放送受
信機は、ベースバンド信号に含まれる音声副搬送波周波
数成分を抽出して基準周波数信号を生成し、映像用ロー
パスフィルタ及び音声用バンドパスフィルタの周波数特
性を補正する周波数補正回路に供給するように構成した
ので、デジタルノイズの影響を受けることがなく、安定
した性能を発揮することができるという特長を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】従来例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 フロントエンド 2 FM復調回路 3 ベースバンド信号処理回路 4 ディエンファシス処理回路 5 映像用ローパスフィルタ 6 ディスパーサル除去回路 7 音声用バンドパスフィルタ 8 周波数補正回路 9〜12 端子 13 QPSK・PCM処理回路 14 D/A変換器 15 電圧制御発信器 16 同調回路(基準周波数信号生成手段)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】IF信号をFM復調したベースバンド信号
    より映像信号成分を抽出するローパスフィルタと、前記
    ベースバンド信号より音声信号成分を抽出するバンドパ
    スフィルタと、前記ローパスフィルタ及び前記バンドパ
    スフィルタの周波数特性を補正する周波数補正回路とを
    備えた衛星放送受信用ベースバンド信号処理回路におい
    て、 前記周波数補正回路には、前記ベースバンド信号に含ま
    れる音声副搬送波周波数成分より抽出した基準周波数信
    号が供給されることを特徴とする衛星放送受信用ベース
    バンド信号処理回路。
  2. 【請求項2】前記衛星放送受信用ベースバンド信号処理
    回路は1つの集積回路で構成され、その集積回路には前
    記基準周波数信号を前記周波数補正回路に入力するため
    端子が設けられていることを特徴とする請求項1記載の
    衛星放送受信用ベースバンド信号処理回路。
  3. 【請求項3】IF信号をFM復調してベースバンド信号
    を出力するFM復調回路と、前記ベースバンド信号より
    映像信号成分を抽出するローパスフィルタと、前記ベー
    スバンド信号より音声信号成分を抽出するバンドパスフ
    ィルタと、前記ローパスフィルタ及び前記バンドパスフ
    ィルタの周波数特性を補正する周波数補正回路とを備え
    た衛星放送受信機において、 前記ベースバンド信号に含まれる音声副搬送波周波数成
    分を抽出して基準周波数信号を生成し、前記周波数補正
    回路に供給する基準周波数信号生成手段を設けたことを
    特徴とする衛星放送受信機。
  4. 【請求項4】前記ローパスフィルタと、前記バンドパス
    フィルタと、前記周波数補正回路とが少なくとも1つの
    集積回路で構成され、その集積回路には前記基準周波数
    信号を前記周波数補正回路に入力するため端子が設けら
    れていることを特徴とする請求項3記載の衛星放送受信
    機。
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