JP3247952B2 - 軽金属用フィルター - Google Patents
軽金属用フィルターInfo
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- JP3247952B2 JP3247952B2 JP50121294A JP50121294A JP3247952B2 JP 3247952 B2 JP3247952 B2 JP 3247952B2 JP 50121294 A JP50121294 A JP 50121294A JP 50121294 A JP50121294 A JP 50121294A JP 3247952 B2 JP3247952 B2 JP 3247952B2
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- Japan
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- borosilicate glass
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- graphite
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01D—SEPARATION
- B01D39/00—Filtering material for liquid or gaseous fluids
- B01D39/14—Other self-supporting filtering material ; Other filtering material
- B01D39/20—Other self-supporting filtering material ; Other filtering material of inorganic material, e.g. asbestos paper, metallic filtering material of non-woven wires
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C14/00—Glass compositions containing a non-glass component, e.g. compositions containing fibres, filaments, whiskers, platelets, or the like, dispersed in a glass matrix
- C03C14/004—Glass compositions containing a non-glass component, e.g. compositions containing fibres, filaments, whiskers, platelets, or the like, dispersed in a glass matrix the non-glass component being in the form of particles or flakes
-
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- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01D—SEPARATION
- B01D39/00—Filtering material for liquid or gaseous fluids
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- B01D39/20—Other self-supporting filtering material ; Other filtering material of inorganic material, e.g. asbestos paper, metallic filtering material of non-woven wires
- B01D39/2068—Other inorganic materials, e.g. ceramics
- B01D39/2093—Ceramic foam
-
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- C03C2214/00—Nature of the non-vitreous component
- C03C2214/04—Particles; Flakes
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Description
【発明の詳細な説明】 この発明は、軽金属用フィルターに関するものであ
り、この場合の軽金属とは、アルミニウム、マグネシウ
ム、これら２つの金属の合金、及びこれらの金属のうち
の１つ又は２つと他の金属との合金で、その合金中では
アルミニウム及び／又はマグネシウムの量が多い合金で
あると理解すべきである。とくに、この発明は、アルミ
ニウム又はアルミニウム合金の重力ダイカスト用の金型
に用いられる比較的小さなフィルターに関するものであ
る。
り、この場合の軽金属とは、アルミニウム、マグネシウ
ム、これら２つの金属の合金、及びこれらの金属のうち
の１つ又は２つと他の金属との合金で、その合金中では
アルミニウム及び／又はマグネシウムの量が多い合金で
あると理解すべきである。とくに、この発明は、アルミ
ニウム又はアルミニウム合金の重力ダイカスト用の金型
に用いられる比較的小さなフィルターに関するものであ
る。
溶融軽金属を濾過するために連続気泡のセラミック発
泡体を用いることはよく知られている。そのようなセラ
ミック発泡体フィルターは、一般に、有機物発泡体、普
通はポリウレタン発泡体に、フィルターを形成する原料
と結合剤とを含んだ水性スラリを含浸させ、過剰のスラ
リを除き、乾燥して水を除き、乾燥した含浸発泡体を焼
成して有機物発泡体を取り除き、セラミック発泡体を形
成することによって作られている。
泡体を用いることはよく知られている。そのようなセラ
ミック発泡体フィルターは、一般に、有機物発泡体、普
通はポリウレタン発泡体に、フィルターを形成する原料
と結合剤とを含んだ水性スラリを含浸させ、過剰のスラ
リを除き、乾燥して水を除き、乾燥した含浸発泡体を焼
成して有機物発泡体を取り除き、セラミック発泡体を形
成することによって作られている。
上記の製造方法を使用して、１個１個のフィルターを
必要な形と大きさを持ったものに作るか、又はその代わ
りに１つの大きなセラミック発泡体を作って、切断又は
機械加工して個々のフィルターを作る。この２つの製造
方法は欠点を持っている。
必要な形と大きさを持ったものに作るか、又はその代わ
りに１つの大きなセラミック発泡体を作って、切断又は
機械加工して個々のフィルターを作る。この２つの製造
方法は欠点を持っている。
或る名目寸法の個々のフィルターをそのフィルターと
同様な大きさの有機物発泡体から直接に作る場合には、
その寸法偏差は、使用の時に、とくにアルミニウム及び
その合金の重力ダイカストの場合にはフィルターを金型
の窪みに挿入するときに、問題が起こるという状態であ
る。大き過ぎるフィルターは、窪みに挿入することがで
きないために使用することができないので、窪みの大き
さに対してことさら僅かに小さ過ぎるように作ることに
よって、寸法偏差を補うことが普通に行われている。そ
の結果、フィルターの縁と窪みとの間に隙間が残り、金
属がその隙間へ侵入してフィルターの横を通るので、濾
過効率が低下する。フィルターがゆるいと、フィルター
の破壊が起こり、その結果フィルターの破壊によって生
じたセラミック材料の粒子が、フィルターを通過して金
型の鋳造型窩の中へ入ることになり、従って鋳物中に介
在物を生じることになる。
同様な大きさの有機物発泡体から直接に作る場合には、
その寸法偏差は、使用の時に、とくにアルミニウム及び
その合金の重力ダイカストの場合にはフィルターを金型
の窪みに挿入するときに、問題が起こるという状態であ
る。大き過ぎるフィルターは、窪みに挿入することがで
きないために使用することができないので、窪みの大き
さに対してことさら僅かに小さ過ぎるように作ることに
よって、寸法偏差を補うことが普通に行われている。そ
の結果、フィルターの縁と窪みとの間に隙間が残り、金
属がその隙間へ侵入してフィルターの横を通るので、濾
過効率が低下する。フィルターがゆるいと、フィルター
の破壊が起こり、その結果フィルターの破壊によって生
じたセラミック材料の粒子が、フィルターを通過して金
型の鋳造型窩の中へ入ることになり、従って鋳物中に介
在物を生じることになる。
切断又は機械加工によって大きなセラミック発泡体か
ら個々のフィルターを作る場合には、フィルターをこれ
まで作って来た材料の性質のために、製造原価が高く生
産効率が低くなる。発泡体が脆いので、発泡体を切断し
たり機械加工をする際に、発泡体の破砕が起こり易い。
ら個々のフィルターを作る場合には、フィルターをこれ
まで作って来た材料の性質のために、製造原価が高く生
産効率が低くなる。発泡体が脆いので、発泡体を切断し
たり機械加工をする際に、発泡体の破砕が起こり易い。
米国特許第3524548号明細書は、耐火材の粒子と、米
国特許第2997402号明細書に記載されたタイプのガラス
質結合剤とからなる、溶融アルミニウム用の堅固な多孔
質のフィルターを記載している。そのガラス質又はガラ
ス状の結合剤は実質的に酸化硼素、酸化カルシウム及び
酸化アルミニウムから成り、10重量％以下のシリカを含
んでいる。
国特許第2997402号明細書に記載されたタイプのガラス
質結合剤とからなる、溶融アルミニウム用の堅固な多孔
質のフィルターを記載している。そのガラス質又はガラ
ス状の結合剤は実質的に酸化硼素、酸化カルシウム及び
酸化アルミニウムから成り、10重量％以下のシリカを含
んでいる。
英国特許第1428437号は、溶融アルミナ、焼結アルミ
ナ、炭化珪素、及び／又は窒化珪素、可燃性材料、粘結
材料、水、及び10−50重量％のシリカと５−20重量％の
酸化硼素との化学組成を持った無機結合剤−その無機結
合剤の少なくとも70重量％は非ガラス物質である−の粒
子集合物からなる混合物を成形し、乾燥し、1000℃以上
の温度でか焼して、溶融アルミニウム用のフィルターを
作ることを記載している。その無機結合剤は、少なくと
も70重量％の天然又は合成の非ガラス物質と、30重量％
以下のガラス質物質、例えば市販されている陶器用うわ
薬とを混合し、粉砕することによって作られる。
ナ、炭化珪素、及び／又は窒化珪素、可燃性材料、粘結
材料、水、及び10−50重量％のシリカと５−20重量％の
酸化硼素との化学組成を持った無機結合剤−その無機結
合剤の少なくとも70重量％は非ガラス物質である−の粒
子集合物からなる混合物を成形し、乾燥し、1000℃以上
の温度でか焼して、溶融アルミニウム用のフィルターを
作ることを記載している。その無機結合剤は、少なくと
も70重量％の天然又は合成の非ガラス物質と、30重量％
以下のガラス質物質、例えば市販されている陶器用うわ
薬とを混合し、粉砕することによって作られる。
ヨーロッパ特許第0507463号Ａは、網状発泡体のフィ
ルターを記載しているが、それは大きなフィルター材料
から一定の大きさに機械加工又は切断することができる
ものであり、黒鉛、珪灰石、シリカ、アルカリホスフェ
ートガラス及びモノアルミニウムオルソホスフェートか
らなる組成を持っている。
ルターを記載しているが、それは大きなフィルター材料
から一定の大きさに機械加工又は切断することができる
ものであり、黒鉛、珪灰石、シリカ、アルカリホスフェ
ートガラス及びモノアルミニウムオルソホスフェートか
らなる組成を持っている。
アルカリホスフェートガラス及びモノアルミニウムオ
ルソホスフェートの代わりに、硼珪酸塩ガラスを使用す
ると、ヨーロッパ特許第0507463号Ａに記載されたフィ
ルターを改良できることが、ここに見出された。
ルソホスフェートの代わりに、硼珪酸塩ガラスを使用す
ると、ヨーロッパ特許第0507463号Ａに記載されたフィ
ルターを改良できることが、ここに見出された。
この発明によると、溶融軽金属濾過用のフィルターが
提供されるが、そのフィルターは黒鉛、珪灰石、シリカ
及びガラスからなる組成物で作られた網状発泡体から成
り、そのフィルターは、実質的に硼珪酸塩ガラスの非結
晶性マトリックス中に分散された黒鉛と珪灰石とを含ん
だ結晶相から成ることを特徴とするものである。
提供されるが、そのフィルターは黒鉛、珪灰石、シリカ
及びガラスからなる組成物で作られた網状発泡体から成
り、そのフィルターは、実質的に硼珪酸塩ガラスの非結
晶性マトリックス中に分散された黒鉛と珪灰石とを含ん
だ結晶相から成ることを特徴とするものである。
この発明に係るフィルターは、ポリウレタン発泡体の
ような大きな網状有機物発泡体に、黒鉛、珪灰石、シリ
カ、硼珪酸塩ガラス、製造中に作用する１種又は２種以
上の結合剤、及び必要に応じて加えた他の成分とからな
る水性スラリを含浸させ、（例えば含浸された有機物発
泡体を絞って）過剰のスラリを取り除き、含浸された有
機物の発泡体を乾燥し、焼成し、その後に得られた無機
物の発泡体を必要な形状と大きさの小片に切断又は機械
加工をすることによって、作ることができる。含浸され
た有機物の発泡体を焼成する際には、最高焼成温度は普
通800℃のオーダーである。
ような大きな網状有機物発泡体に、黒鉛、珪灰石、シリ
カ、硼珪酸塩ガラス、製造中に作用する１種又は２種以
上の結合剤、及び必要に応じて加えた他の成分とからな
る水性スラリを含浸させ、（例えば含浸された有機物発
泡体を絞って）過剰のスラリを取り除き、含浸された有
機物の発泡体を乾燥し、焼成し、その後に得られた無機
物の発泡体を必要な形状と大きさの小片に切断又は機械
加工をすることによって、作ることができる。含浸され
た有機物の発泡体を焼成する際には、最高焼成温度は普
通800℃のオーダーである。
この発明に係るフィルターを製造するのに用いられる
水性スラリーは、５−25重量％の黒鉛、１−10重量％の
珪灰石、５−20重量％のシリカ、及び35−50重量％の硼
珪酸塩ガラスを含むのが普通である。
水性スラリーは、５−25重量％の黒鉛、１−10重量％の
珪灰石、５−20重量％のシリカ、及び35−50重量％の硼
珪酸塩ガラスを含むのが普通である。
珪灰石は粉末でも、或いは（例えば長さ150ミクロン
の）小さな繊維であってもよい。
の）小さな繊維であってもよい。
このフィルターを作るのに用いられるシリカは、非常
に微細な粒子のシリカであることが必要で、例えばヒュ
ームド（fumed）シリカ、膠状シリカ又はシリコンメタ
ルの製造に際し副産物として出る微細なシリカである。
に微細な粒子のシリカであることが必要で、例えばヒュ
ームド（fumed）シリカ、膠状シリカ又はシリコンメタ
ルの製造に際し副産物として出る微細なシリカである。
このフィルターを作るのに用いられる硼珪酸塩ガラス
は、ドイツ規格DIN 51730の試験により測定すると、軟
化温度（T1）が600℃さらに好ましくは650℃から900℃
の範囲内にあり、溶融温度（T2）が700℃から1100℃の
範囲内にあることが好ましい。適当な硼珪酸塩ガラス
は、バイエル・エー・ジーからES71630、X0800215、X08
00216及びX0800286として販売されているものを含み、
その（重量％による）化学組成、T1及びT2の値を以下に
表で示す。
は、ドイツ規格DIN 51730の試験により測定すると、軟
化温度（T1）が600℃さらに好ましくは650℃から900℃
の範囲内にあり、溶融温度（T2）が700℃から1100℃の
範囲内にあることが好ましい。適当な硼珪酸塩ガラス
は、バイエル・エー・ジーからES71630、X0800215、X08
00216及びX0800286として販売されているものを含み、
その（重量％による）化学組成、T1及びT2の値を以下に
表で示す。
この表中で、ES71630とX0800286の組成として引用し
た数値は、特定のサンプルの化学分析によって定められ
た値であり、その他の２つの硼珪酸塩ガラスの数値は提
供者の文献に引用されている範囲のものである。
た数値は、特定のサンプルの化学分析によって定められ
た値であり、その他の２つの硼珪酸塩ガラスの数値は提
供者の文献に引用されている範囲のものである。
好ましい硼珪酸塩ガラスはES71630とX0800286とであ
る。
る。
その代わりに、必要に応じ、出発組成物に加えた珪酸
ナトリウム又は珪酸カルシウム−ナトリウムと酸化硼素
とから、フィルターの製造中にその場で硼珪酸塩を形成
してもよい。
ナトリウム又は珪酸カルシウム−ナトリウムと酸化硼素
とから、フィルターの製造中にその場で硼珪酸塩を形成
してもよい。
焼成後に、この発明のフィルターは、主として黒鉛
と、珪灰石と、また若し硼珪酸塩ガラスが相当量の酸化
カルシウム又は酸化マグネシウムを含んでいるならば透
輝石（式 CaMg（SiO3）２を持った珪酸カルシウム−マ
グネシウム）と、場合によっては硼珪酸塩ガラスの実質
的に非結晶性のマトリックス中に分散されたクリストバ
ライトとを含んだ結晶相から成るものである。
と、珪灰石と、また若し硼珪酸塩ガラスが相当量の酸化
カルシウム又は酸化マグネシウムを含んでいるならば透
輝石（式 CaMg（SiO3）２を持った珪酸カルシウム−マ
グネシウム）と、場合によっては硼珪酸塩ガラスの実質
的に非結晶性のマトリックス中に分散されたクリストバ
ライトとを含んだ結晶相から成るものである。
黒鉛のほかに、この発明のフィルターを作るのに用い
られる組成物は、また無定形炭素、例えばカーボンブラ
ックを普通約５重量％以下の量だけ含んでいてもよい。
カーボンブラックは、発泡体をスラリに含浸する際に、
スラリーの流動性を改善し、スラリを網状有機物発泡体
のストランドに付着させる効果を持っている。網状発泡
体のフィルター材料を焼成するときに、フィルターの外
観を改善し黒鉛がまだらな外観を生じる傾向のあるのを
防ぐために、この組成物はまた通常約５重量％以下の少
量のシリコンメタルを含むことが好ましい。そのシリコ
ンは、また焼成中に酸化によって若干量の黒鉛が失われ
る傾向を減らすと思われる。
られる組成物は、また無定形炭素、例えばカーボンブラ
ックを普通約５重量％以下の量だけ含んでいてもよい。
カーボンブラックは、発泡体をスラリに含浸する際に、
スラリーの流動性を改善し、スラリを網状有機物発泡体
のストランドに付着させる効果を持っている。網状発泡
体のフィルター材料を焼成するときに、フィルターの外
観を改善し黒鉛がまだらな外観を生じる傾向のあるのを
防ぐために、この組成物はまた通常約５重量％以下の少
量のシリコンメタルを含むことが好ましい。そのシリコ
ンは、また焼成中に酸化によって若干量の黒鉛が失われ
る傾向を減らすと思われる。
フィルターを作るに用いられる組成物は、或る割合の
雲母、普通は約10重量％以下の量の雲母は含んでいても
よく、雲母は薄片状構造のために有機物網状発泡体のス
トランドへの付着を改善し、さらに焼成されたフィルタ
ー材料の強度を向上させる。
雲母、普通は約10重量％以下の量の雲母は含んでいても
よく、雲母は薄片状構造のために有機物網状発泡体のス
トランドへの付着を改善し、さらに焼成されたフィルタ
ー材料の強度を向上させる。
結合剤は、含浸された大きな発泡体の未乾燥強度と、
乾燥と焼成の初期段階の期間の結合力とを生じさせるた
めに用いることができるが、その結合剤は、炭水化物、
例えばデキストリン、ポリアクリレート、ポリビニルメ
チルエーテル、アクリル酸エステルとスチレンとの共重
合体、リグノスルホネート、例えばアンモニウムリグノ
スルホネートを含んでいる。使用される結合剤の量は、
スラリの重量を基準として５重量％までである。モノア
ルミニウムオルソホスフェートは、それが中和されてい
て硼珪酸塩ガラスとの反応を防ぐならば、また完成され
たフィルターが吸湿性であるために起こる問題を避ける
ために、ほんの少量だけであれば、結合剤として用いる
ことができる。
乾燥と焼成の初期段階の期間の結合力とを生じさせるた
めに用いることができるが、その結合剤は、炭水化物、
例えばデキストリン、ポリアクリレート、ポリビニルメ
チルエーテル、アクリル酸エステルとスチレンとの共重
合体、リグノスルホネート、例えばアンモニウムリグノ
スルホネートを含んでいる。使用される結合剤の量は、
スラリの重量を基準として５重量％までである。モノア
ルミニウムオルソホスフェートは、それが中和されてい
て硼珪酸塩ガラスとの反応を防ぐならば、また完成され
たフィルターが吸湿性であるために起こる問題を避ける
ために、ほんの少量だけであれば、結合剤として用いる
ことができる。
グリセリンのような材料は、スラリが有機物発泡体に
塗布された場合に、早期に乾燥してスラリを失うことを
防ぐために、スラリ重量を基準にして通常１重量％以下
の量だけスラリに加えることができる。
塗布された場合に、早期に乾燥してスラリを失うことを
防ぐために、スラリ重量を基準にして通常１重量％以下
の量だけスラリに加えることができる。
フィルターを作るのに用いられるスラリは、また有機
物発泡体の含浸時に、スラリの塗布特性を改善するため
の添加剤を含むことができる。そのような添加剤の例は
流動性調整剤、例えば有機性の濃化剤、又はチタニア、
湿潤剤及び消泡剤である。
物発泡体の含浸時に、スラリの塗布特性を改善するため
の添加剤を含むことができる。そのような添加剤の例は
流動性調整剤、例えば有機性の濃化剤、又はチタニア、
湿潤剤及び消泡剤である。
使用の際に、流動性調整剤、湿潤剤又は消泡剤の量
は、スラリの重量を基準にして約0.1−2.0重量％である
のが普通である。
は、スラリの重量を基準にして約0.1−2.0重量％である
のが普通である。
含浸された有機物発泡体を焼成する場合には、特別な
予防措置をしない限り、焼成温度は850℃を越えないこ
とが望ましく、そうでないと黒鉛と無定形炭素が介在す
るとき、それらが過度の酸化を起こすことになる。焼成
温度は、普通600℃−800℃の範囲内である。
予防措置をしない限り、焼成温度は850℃を越えないこ
とが望ましく、そうでないと黒鉛と無定形炭素が介在す
るとき、それらが過度の酸化を起こすことになる。焼成
温度は、普通600℃−800℃の範囲内である。
縁が砕け易いという傾向を少なくし、また強度を増し
て取り扱いを容易にするために、この発明の好ましい実
施態様では、大きなフィルターの外面を黒鉛と結合剤、
さらに必要に応じてシリコンメタルを含んだ組成物で被
覆する。場合によっては、大きなフィルター材料の表面
を被覆するのに用いる組成物は、その大きなものを作る
のに用いたスラリと同じもの、又はさらに希薄なもので
あってもよい。大きなフィルターを乾燥したのち、その
フィルターを組成物で被覆し、例えば乾燥したフィルタ
ー上に組成物をスプレーし、その後フィルターを加熱し
て被覆物を乾燥し、最後に焼成する。焼成した大きなフ
ィルターを次いで機械加工して、希望する大きさの小さ
なフィルターを作る。
て取り扱いを容易にするために、この発明の好ましい実
施態様では、大きなフィルターの外面を黒鉛と結合剤、
さらに必要に応じてシリコンメタルを含んだ組成物で被
覆する。場合によっては、大きなフィルター材料の表面
を被覆するのに用いる組成物は、その大きなものを作る
のに用いたスラリと同じもの、又はさらに希薄なもので
あってもよい。大きなフィルターを乾燥したのち、その
フィルターを組成物で被覆し、例えば乾燥したフィルタ
ー上に組成物をスプレーし、その後フィルターを加熱し
て被覆物を乾燥し、最後に焼成する。焼成した大きなフ
ィルターを次いで機械加工して、希望する大きさの小さ
なフィルターを作る。
必要ならば、大きなフィルター材料を切断し又は機械
加工することによって個々のフィルターを作る際に発生
するダストをスラリに加え、そのスラリをその後に別の
フィルター材料を作るのに用い、又は他の大きなフィル
ター材料の外面を被覆するのに用いることによって、再
利用することができる。
加工することによって個々のフィルターを作る際に発生
するダストをスラリに加え、そのスラリをその後に別の
フィルター材料を作るのに用い、又は他の大きなフィル
ター材料の外面を被覆するのに用いることによって、再
利用することができる。
この発明に係るフィルターは、ヨーロッパ特許第0507
463号Ａに記載されたフィルターの好ましい特徴と性質
とをすべて持っており、さらにまたこれらのフィルター
に比べて別の利点を持っている。
463号Ａに記載されたフィルターの好ましい特徴と性質
とをすべて持っており、さらにまたこれらのフィルター
に比べて別の利点を持っている。
ヨーロッパ特許第0507463号Ａに記載されたフィルタ
ーが大気に接して貯蔵されると、フィルターは湿気を吸
収する傾向を持っている。この発明のフィルターはこの
欠点を持たない。
ーが大気に接して貯蔵されると、フィルターは湿気を吸
収する傾向を持っている。この発明のフィルターはこの
欠点を持たない。
また、この発明に係るフィルターは、ヨーロッパ特許
第0507463号Ａに記載されたフィルターに比べると、室
温及び高温の何れにおいても一層すぐれた強度を持って
いる。
第0507463号Ａに記載されたフィルターに比べると、室
温及び高温の何れにおいても一層すぐれた強度を持って
いる。
以下に、実施例を挙げてこの発明を具体的に説明す
る。
る。
実施例１ 重量で下記の組成からなる水性スラリを用いて、網状
発泡体のフィルターを作った。
発泡体のフィルターを作った。
黒鉛 12.40％ シリカ微粉（シリコン製造の副産物） 10.94％ 珪灰石繊維（長さ150ミクロン） 7.29％ 珪灰石粉末 3.36％ 硼珪酸塩ガラス（ES71630） 32.82％ 無定形炭素 1.82％ チタニア 0.73％ 雲母 3.36％ シリコン 3.65％ 分散剤 0.44％ 濃化剤 0.15％ グリセリン 0.44％ 中和したモノアルミニウムオルソホスフェート（60％
W/W溶液） 0.88％ ポリビニルメチルエーテル（50％ W/W溶液） 0.88％ 水 20.84％ 大きさが485mm×640mm×22mmで1cmあたり幾つかの孔
を持った網状ポリウレタン発泡体にスラリを含浸させ、
発泡体を絞って過剰のスラリを除いた。
W/W溶液） 0.88％ ポリビニルメチルエーテル（50％ W/W溶液） 0.88％ 水 20.84％ 大きさが485mm×640mm×22mmで1cmあたり幾つかの孔
を持った網状ポリウレタン発泡体にスラリを含浸させ、
発泡体を絞って過剰のスラリを除いた。
含浸後に、同じスラリの希薄溶液をスピンホイールス
プレーで発泡体を被覆し、こうして含浸し被覆した発泡
体を80℃で１時間と、120℃で30分間乾燥した。
プレーで発泡体を被覆し、こうして含浸し被覆した発泡
体を80℃で１時間と、120℃で30分間乾燥した。
最初の被覆操作で下側にあった部分を被覆するよう
に、発泡体をひっくり返して被覆操作を繰り返した。12
0℃で10分間乾燥したのち、発泡体を30分間800℃で焼成
し、最後に切断して名目寸法50mm×50mm×22mmの個々の
フィルターを作った。
に、発泡体をひっくり返して被覆操作を繰り返した。12
0℃で10分間乾燥したのち、発泡体を30分間800℃で焼成
し、最後に切断して名目寸法50mm×50mm×22mmの個々の
フィルターを作った。
その後、カナダ特許出願第2007450号に記載され示さ
れている型の試験装置を用いて、フィルターの重量と寸
法とを測定したのち、衝突試験によって溶融アルミニウ
ムを濾過するための個々のフィルターの適合性を評価し
た。フィルターを枠に挿入し、約25kgの溶融アルミニウ
ムを約800℃の温度で、取鍋から350cmの高さの下降パイ
プを通ってフィルター上へ落下させた。溶融アルミニウ
ムの流れの作用を受けてフィルターが崩壊しなければ、
フィルターはその試験に合格した。
れている型の試験装置を用いて、フィルターの重量と寸
法とを測定したのち、衝突試験によって溶融アルミニウ
ムを濾過するための個々のフィルターの適合性を評価し
た。フィルターを枠に挿入し、約25kgの溶融アルミニウ
ムを約800℃の温度で、取鍋から350cmの高さの下降パイ
プを通ってフィルター上へ落下させた。溶融アルミニウ
ムの流れの作用を受けてフィルターが崩壊しなければ、
フィルターはその試験に合格した。
得られた結果を以下に表にして示す。
実施例２ 重量で下記の組成からなる水性スラリを用いて、網状
発泡体のフィルターを作った。
発泡体のフィルターを作った。
黒鉛 18.18％ シリカ微粉（シリコン製造の副産物） 9.73％ 珪灰石繊維 12.45％ 硼珪酸塩ガラス（ES71630） 29.36％ 無定形炭素 1.64％ シリコン 1.64％ アンモニウムリグノスルホネート（50％ W/W溶液）
0.95％ 濃化剤（Rhodopol） 0.14％ 流動性調整剤（Nordfloc AP30E １％ W/W溶液） 9.45％ アクリル酸エステル／スチレン共重合体（Acronal 29
0D） 2.82％ 中和したアンモニウムオルソホスフェート（60％ W/
W溶液） 0.73％ 水 12.91％ 名目寸法が50mm×50mm×20mmの個々のフィルターを作
り、実施例１に記載した操作によって試験をしたが、こ
の場合衝突試験で溶融アルミニウムの温度を約850℃と
した点だけで、異なるようにした。
0.95％ 濃化剤（Rhodopol） 0.14％ 流動性調整剤（Nordfloc AP30E １％ W/W溶液） 9.45％ アクリル酸エステル／スチレン共重合体（Acronal 29
0D） 2.82％ 中和したアンモニウムオルソホスフェート（60％ W/
W溶液） 0.73％ 水 12.91％ 名目寸法が50mm×50mm×20mmの個々のフィルターを作
り、実施例１に記載した操作によって試験をしたが、こ
の場合衝突試験で溶融アルミニウムの温度を約850℃と
した点だけで、異なるようにした。
得られた結果を下に表にして示す。
蛍光Ｘ線とＸ線回折によるフィルターの化学分析によ
り、フィルターは主に硼珪酸塩ガラスマトリックス中に
分散された黒鉛、珪灰石及び透輝石から成るものである
ことがわかった。
り、フィルターは主に硼珪酸塩ガラスマトリックス中に
分散された黒鉛、珪灰石及び透輝石から成るものである
ことがわかった。
実施例３ 重量で下記の組成からなる水性スラリを用いて、網状
発泡体のフィルターを作った。
発泡体のフィルターを作った。
黒鉛 17.63％ シリカ微粉（シリコン製造の副産物） 9.43％ 珪灰石繊維 12.07％ 壜ガラス 26.67％ 硼酸 1.45％ 無定形炭素 1.59％ シリコン 1.59％ アンモニウムリグノスルホネート（50％ W/W溶液）
0.92％ 濃化剤（Rhodopol） 0.14％ 流動性調整剤（Nordfloc NF10E） 0.05％ アクリル酸エステル／スチレン共重合体（Acronal 2
90D） 2.73％ デキストリン 1.75％ 水 23.98％ 壜ガラスは重量で70.31％のシリカ、11.84％の酸化ナ
トリウム、11.73％の酸化カルシウム、3.45％のアウミ
ナ、及び1.52％の酸化マグネシウムを含んでいた。
0.92％ 濃化剤（Rhodopol） 0.14％ 流動性調整剤（Nordfloc NF10E） 0.05％ アクリル酸エステル／スチレン共重合体（Acronal 2
90D） 2.73％ デキストリン 1.75％ 水 23.98％ 壜ガラスは重量で70.31％のシリカ、11.84％の酸化ナ
トリウム、11.73％の酸化カルシウム、3.45％のアウミ
ナ、及び1.52％の酸化マグネシウムを含んでいた。
名目寸法が50mm×50mm×22mmの個々のフィルターを作
り、実施例１に記載した操作によって試験したが、この
場合衝突試験における溶融アルミニウムの温度を850℃
とした点だけで、異なることとした。
り、実施例１に記載した操作によって試験したが、この
場合衝突試験における溶融アルミニウムの温度を850℃
とした点だけで、異なることとした。
得られた結果を下に表にして示す。
蛍光Ｘ線とＸ線回折によるフィルターの化学分析によ
り、フィルターは主に硼珪酸塩ガラスマトリックス中に
分散された黒鉛、珪灰石、透輝石及びクリストバライト
から成るものであることがわかった。
り、フィルターは主に硼珪酸塩ガラスマトリックス中に
分散された黒鉛、珪灰石、透輝石及びクリストバライト
から成るものであることがわかった。
上記の組成中で用いられている割合の壜ガラスと硼酸
とから作られた硼珪酸塩ガラスは、ドイツ規格DIN51730
の試験によって測定すると、軟化温度（T1）が790℃で
あり、溶融温度（T2）が1050℃であった。
とから作られた硼珪酸塩ガラスは、ドイツ規格DIN51730
の試験によって測定すると、軟化温度（T1）が790℃で
あり、溶融温度（T2）が1050℃であった。
フロントページの続き (72)発明者 スウィフト・マーチン・シーン イギリス国、バーミンガム、ビー13、９ ユーキュー、モーズレイ、ソーンレイク ローズ、15 (72)発明者 シュテッツエル・ラインハルト ドイツ国、ディー 4280、ボルケン、ノ ンネンフェットワイデ、20 (56)参考文献 特開 平５−115724（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B01D 39/00 - 39/20
Claims (9)
- 【請求項１】黒鉛、珪灰石、シリカ及びガラスを含む組
成物から形成された網状発泡体から成り、実質的に硼珪
酸塩ガラスの非結晶性マトリックスの中に分散された黒
鉛と珪灰石とを含んだ結晶相から成ることを特徴とす
る、溶融軽金属濾過用フィルター。 - 【請求項２】フィルターを作るのに用いられている硼珪
酸塩ガラスは、ドイツ規格DIN51730の試験により測定す
ると、その軟化温度（T1）が600℃から900℃の範囲内に
あり、溶融温度（T2）が700℃から1100℃の範囲内にあ
ることを特徴とする、請求項１に記載のフィルター。 - 【請求項３】硼珪酸塩ガラスは、その軟化温度（T1）が
650℃から900℃の範囲内にあることを特徴とする、請求
項２に記載のフィルター。 - 【請求項４】硼珪酸塩ガラスは、珪酸ナトリウム又は珪
酸カルシウム−ナトリウムと酸化硼素とからフィルター
の製造中にその場で形成されることを特徴とする、請求
項１ないし３の何れか１つの項に記載のフィルター。 - 【請求項５】結晶相が透輝石及び／又はクリストバライ
トを含んでいることを特徴とする、請求項１ないし４の
何れか１つの項に記載するフィルター。 - 【請求項６】フィルターを形成する組成物がさらに無定
形炭素を含んでいることを特徴とする、請求項１ないし
５の何れか１つの項に記載するフィルター。 - 【請求項７】フィルターを形成する組成物がさらにシリ
コンを含んでいることを特徴とする、請求項１ないし６
の何れか１つの項に記載するフィルター。 - 【請求項８】フィルターを形成する組成物がさらに雲母
を含んでいることを特徴とする、請求項１ないし７の何
れか１つの項に記載するフィルター。 - 【請求項９】フィルターが５−25重量％の黒鉛、１−10
重量％の珪灰石、５−20重量％のシリカ、及び35−50重
量％の硼珪酸塩ガラスを含んだ水性スラリから形成され
ることを特徴とする、請求項１ないし８の何れか１つの
項に記載するフィルター。
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