JP3247711B2 - 導体接続装置 - Google Patents
導体接続装置Info
- Publication number
- JP3247711B2 JP3247711B2 JP00372792A JP372792A JP3247711B2 JP 3247711 B2 JP3247711 B2 JP 3247711B2 JP 00372792 A JP00372792 A JP 00372792A JP 372792 A JP372792 A JP 372792A JP 3247711 B2 JP3247711 B2 JP 3247711B2
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- JP
- Japan
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- insulating layer
- conductor
- connection device
- conductor connection
- polyetherimide
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- Connections Effected By Soldering, Adhesion, Or Permanent Deformation (AREA)
- Processes Specially Adapted For Manufacturing Cables (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、Ａ種およびＥ種絶縁
が施された電気機器等の導体同士をリン銅ろうでろう付
けし周囲を絶縁層で覆った導体接続装置に関するもので
ある。
が施された電気機器等の導体同士をリン銅ろうでろう付
けし周囲を絶縁層で覆った導体接続装置に関するもので
ある。
【０００２】
【従来の技術】図３は従来の導体接続装置の構造を示す
断面図である。図において、１は被覆絶縁層１ａで被覆
され各先端部が裸にされた一対の導体、２はこれら一対
の導体１の先端が接続される部分に溶着されたリン銅ろ
う、３は両導体１の接続部を覆うように施された絶縁層
である。
断面図である。図において、１は被覆絶縁層１ａで被覆
され各先端部が裸にされた一対の導体、２はこれら一対
の導体１の先端が接続される部分に溶着されたリン銅ろ
う、３は両導体１の接続部を覆うように施された絶縁層
である。
【０００３】上記のように構成された従来の導体接続装
置は、まず、導体１の接続される部分の被覆絶縁層１ａ
が除去され、導体１の先端間にろう材が装着されて溶着
により接続される。一般に導体１は銅材で成るため、ろ
う材としてはフラックスを使用しなくて良いリン銅ろう
（ＪＩＳＺ３２６４）が用いられる。ろう付後、導体接
続部は洗浄、清掃され、その周囲に絶縁層３が施され
る。この絶縁層３は、一般的には変圧器等のような油浸
電気機器では、幅切りされたコイル絶縁紙あるいはポリ
エチレンテレフタレートフィルム等のテープを重ね巻き
になるように、所定の回数巻き付けて構成され、導体１
と隣接する導電部とを電気的に絶縁する役目を果たして
いる。
置は、まず、導体１の接続される部分の被覆絶縁層１ａ
が除去され、導体１の先端間にろう材が装着されて溶着
により接続される。一般に導体１は銅材で成るため、ろ
う材としてはフラックスを使用しなくて良いリン銅ろう
（ＪＩＳＺ３２６４）が用いられる。ろう付後、導体接
続部は洗浄、清掃され、その周囲に絶縁層３が施され
る。この絶縁層３は、一般的には変圧器等のような油浸
電気機器では、幅切りされたコイル絶縁紙あるいはポリ
エチレンテレフタレートフィルム等のテープを重ね巻き
になるように、所定の回数巻き付けて構成され、導体１
と隣接する導電部とを電気的に絶縁する役目を果たして
いる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】従来の導体接続装置は
以上のように構成されているので、ろう材としてのリン
銅ろう中にフラックスの役目をするために含まれている
リンが、五酸化リンとなって析出し絶縁層３に付着し
て、絶縁層３を変質させ絶縁性を低下させるという問題
点があった。
以上のように構成されているので、ろう材としてのリン
銅ろう中にフラックスの役目をするために含まれている
リンが、五酸化リンとなって析出し絶縁層３に付着し
て、絶縁層３を変質させ絶縁性を低下させるという問題
点があった。
【０００５】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、導体接続部から五酸化リンが析
出しても、絶縁層が侵されることなく絶縁性の低下を防
止することが可能な導体接続装置を提供することを目的
とするものである。
ためになされたもので、導体接続部から五酸化リンが析
出しても、絶縁層が侵されることなく絶縁性の低下を防
止することが可能な導体接続装置を提供することを目的
とするものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】この発明に係る導体接続
装置は、ろう付け部と絶縁層との間にポリフェニレンサ
ルファイドまたはポリエーテルイミドでなる保護絶縁層
を介挿したものである。
装置は、ろう付け部と絶縁層との間にポリフェニレンサ
ルファイドまたはポリエーテルイミドでなる保護絶縁層
を介挿したものである。
【０００７】
【作用】この発明における導体接続装置の保護絶縁層
は、ろう付け部から析出される五酸化リンを封じて、五
酸化リンが絶縁層に付着するのを防止する。
は、ろう付け部から析出される五酸化リンを封じて、五
酸化リンが絶縁層に付着するのを防止する。
【０００８】
実施例１ 以下、この発明の実施例を図について説明する。図１は
この発明の実施例１における導体接続装置の構造を示す
断面図である。図において、図１に示す従来装置と同様
な部分は同一符号を付して説明を省略する。４は一対の
導体１がリン銅ろう２によって溶着された接続部と絶縁
層３との間に介挿され、ポリフェニレンサルファイドま
たはポリエーテルイミドでなるフィルムを、テープ状に
して一層以上巻回して形成された保護絶縁層である。
この発明の実施例１における導体接続装置の構造を示す
断面図である。図において、図１に示す従来装置と同様
な部分は同一符号を付して説明を省略する。４は一対の
導体１がリン銅ろう２によって溶着された接続部と絶縁
層３との間に介挿され、ポリフェニレンサルファイドま
たはポリエーテルイミドでなるフィルムを、テープ状に
して一層以上巻回して形成された保護絶縁層である。
【０００９】なお、保護絶縁層４に用いる他の材料とし
て、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレン等の
プラスチックフィルムが考えられるが、これらは耐熱性
が不足しているため、Ａ種およびＥ種絶縁電気機器とし
て用いる場合は不適当である。その他に、高耐熱のポリ
イミド、ポリエチレンサルファイド、ポリエーテルエー
テルケトン、ふっ素系等のフィルムがあるが、これらの
フィルムは導体１に巻き付ける際の加工性、耐加水分解
性、油中においてはクレージング等、実用上不適当であ
る。その点、ポリフェニレンサルファイドおよびポリエ
ーテルイミドは、Ａ種およびＥ種絶縁の耐熱性を有し、
テーピング性、耐加水分解性も良好であり、高耐熱性の
フィルムの中では経済性も良い材料である。
て、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレン等の
プラスチックフィルムが考えられるが、これらは耐熱性
が不足しているため、Ａ種およびＥ種絶縁電気機器とし
て用いる場合は不適当である。その他に、高耐熱のポリ
イミド、ポリエチレンサルファイド、ポリエーテルエー
テルケトン、ふっ素系等のフィルムがあるが、これらの
フィルムは導体１に巻き付ける際の加工性、耐加水分解
性、油中においてはクレージング等、実用上不適当であ
る。その点、ポリフェニレンサルファイドおよびポリエ
ーテルイミドは、Ａ種およびＥ種絶縁の耐熱性を有し、
テーピング性、耐加水分解性も良好であり、高耐熱性の
フィルムの中では経済性も良い材料である。
【００１０】次に、保護絶縁層４を成すポリフェニレン
サルファイドおよびポリエーテルイミドの優れている点
を、引張強度および伸び試験を例に比較試料と比較して
図２に示す。試料１はポリフェニレンサルファイドのフ
ィルム、試料２はポリエーテルイミドのフィルム、試料
３は従来から絶縁層として良く用いられるポリエチレン
テレフタレートのフィルム、試料４は従来から絶縁層と
して用いられるコイル絶縁紙で、これらを厚さ５０μｍ
、幅１０mm 、長さ２００mmに加工して試験片とし、そ
れぞれの試験片に五酸化リンを散布し、室温で１０日間
放置した後、それぞれ引張強度および伸びを測定した。
サルファイドおよびポリエーテルイミドの優れている点
を、引張強度および伸び試験を例に比較試料と比較して
図２に示す。試料１はポリフェニレンサルファイドのフ
ィルム、試料２はポリエーテルイミドのフィルム、試料
３は従来から絶縁層として良く用いられるポリエチレン
テレフタレートのフィルム、試料４は従来から絶縁層と
して用いられるコイル絶縁紙で、これらを厚さ５０μｍ
、幅１０mm 、長さ２００mmに加工して試験片とし、そ
れぞれの試験片に五酸化リンを散布し、室温で１０日間
放置した後、それぞれ引張強度および伸びを測定した。
【００１１】測定結果は図から明らかなように、試料１
および試料２におけるポリフェニレンサルファイドおよ
びポリエーテルイミドは、引張強度および伸びともにほ
とんど低下が見られない。しかし、試料３におけるポリ
エチレンテレフタレートは、引張強度が半減し伸びは約
１／１０に低下しており、試料４におけるコイル絶縁紙
は、引張強度および伸びともに測定できない状態まで低
下している。このように、ポリフェニレンサルファイド
およびポリエーテルイミドは、他の従来のものと比較し
五酸化リンに対する耐久性が非常に優れていることが明
らかである。
および試料２におけるポリフェニレンサルファイドおよ
びポリエーテルイミドは、引張強度および伸びともにほ
とんど低下が見られない。しかし、試料３におけるポリ
エチレンテレフタレートは、引張強度が半減し伸びは約
１／１０に低下しており、試料４におけるコイル絶縁紙
は、引張強度および伸びともに測定できない状態まで低
下している。このように、ポリフェニレンサルファイド
およびポリエーテルイミドは、他の従来のものと比較し
五酸化リンに対する耐久性が非常に優れていることが明
らかである。
【００１２】実施例２ なお、上記実施例１における保護絶縁層４は、フィルム
をテープ状として巻回するものについて説明している
が、チューブ状にして嵌合被覆するようにしても、同様
の効果を奏するものである。
をテープ状として巻回するものについて説明している
が、チューブ状にして嵌合被覆するようにしても、同様
の効果を奏するものである。
【００１３】
【発明の効果】以上のように、この発明によればろう付
け部と絶縁層との間にポリフェニレンサルファイドまた
はポリエーテルイミドでなる保護絶縁層を介挿したの
で、ろう付けされる導体接続部から五酸化リンが析出し
ても、絶縁層が侵されることなく絶縁性の低下を防止す
ることが可能な導体接続装置を提供することができる。
け部と絶縁層との間にポリフェニレンサルファイドまた
はポリエーテルイミドでなる保護絶縁層を介挿したの
で、ろう付けされる導体接続部から五酸化リンが析出し
ても、絶縁層が侵されることなく絶縁性の低下を防止す
ることが可能な導体接続装置を提供することができる。
【図１】この発明の実施例１における導体接続装置の構
造を示す断面図である。
造を示す断面図である。
【図２】図１における導体接続装置の保護絶縁層に適用
されるポリフェニレンサルファイドおよびポリエーテル
イミドの特性を示す図である。
されるポリフェニレンサルファイドおよびポリエーテル
イミドの特性を示す図である。
【図３】従来の導体接続装置の構造を示す断面図であ
る。
る。
１ 導体 １ａ 被覆絶縁層 ２ リン銅ろう ３ 絶縁層 ４ 保護絶縁層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) H01R 4/70 H01R 4/04 H01B 13/06
Claims (1)
- 【請求項１】 Ａ種およびＥ種絶縁が施された電気機器
の導体の先端同士をリン銅ろうでろう付けし周囲を絶縁
層で覆った導体接続装置において、上記ろう付部と上記
絶縁層との間にポリフエニレンサルファイドまたはポリ
エーテルイミドでなる保護絶縁層を介挿したことを特徴
とする導体接続装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP00372792A JP3247711B2 (ja) | 1992-01-13 | 1992-01-13 | 導体接続装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP00372792A JP3247711B2 (ja) | 1992-01-13 | 1992-01-13 | 導体接続装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05190218A JPH05190218A (ja) | 1993-07-30 |
| JP3247711B2 true JP3247711B2 (ja) | 2002-01-21 |
Family
ID=11565311
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP00372792A Expired - Fee Related JP3247711B2 (ja) | 1992-01-13 | 1992-01-13 | 導体接続装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3247711B2 (ja) |
-
1992
- 1992-01-13 JP JP00372792A patent/JP3247711B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05190218A (ja) | 1993-07-30 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| R250 | Receipt of annual fees |
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