JP3247191B2 - クランプバンドの張力調節装置及び張力調節方法 - Google Patents
クランプバンドの張力調節装置及び張力調節方法Info
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- B64G1/00—Cosmonautic vehicles
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Description
ンプバンドの緊締によりロケット(2段ないしそれ以上
の段数からなる飛翔体全般を含む)の段間部を分離可能
に結合するに際して、このクランプバンドに付加される
張力をその全長にわたって均一にするのに利用されるク
ランプバンドの張力調節装置及び張力調節方法に関する
ものである。
離可能に結合する際には、構造が簡単でかつ重量の軽い
クランプバンドを使用する構造が多く採用されている。
クランプを各々間隔をおいて配置してなるものであり、
通常ロケットの円周方向長さの半分の長さを有する2本
のクランプバンドでロケットの段間部を円周方向に緊締
することにより段間部を固定する。
けたクランプ係合部に、複数のクランプをそれぞれ跨が
って係合させて半円周部分で配置した両クランプバンド
の端部同士を、例えば、分離ボルトにより連結して緊締
することによってロケットの段間部を結合する(図3参
照)。
ってクランプバンドが緩まないようにするため、クラン
プバンドに付加される張力を全長にわたって均一にする
ことが要求されるが、分離ボルトの締め付け時には、ど
のような締め付け方をしてもこの分離ボルトの近傍、す
なわち、クランプバンドの端部近傍での張力が大きくな
ってしまう。
を小さくしてクランプバンドの張力を円周方向の全長に
わたって均一にする場合には、多数箇所においてクラン
プやクランプバンドを木ハンマーやプラスチックハンマ
ーで叩いて張力を調節する手段(ハンマリング)が採ら
れていた。
段間部に関して、例えば、「増補版航空宇宙工学便覧」
社団法人 日本航空宇宙学会編 昭和58年4月25
日丸善発行の第460頁〜第461頁に若干の説明が記
載されている。
て、クランプがCFRP(炭素繊維強化プラスチック)
などの複合材料である場合には、クランプバンドを木ハ
ンマーやプラスチックハンマーで叩くと、その衝撃によ
ってクランプに亀裂が発生して著しい強度低下の原因と
なる恐れがないとはいえないうえ、段間部近傍にペイロ
ードがある場合には、この殴打による衝撃がペイロード
に対して悪影響を及ぼしかねないという問題があり、こ
の問題を解決することが従来の課題となっていた。
てなされたもので、クランプやペイロードに対して悪影
響を及ぼすことなく、ロケットの段間部を結合するクラ
ンプバンドの張力を全長にわたって均一にすることが可
能であるクランプバンドの張力調節装置及び張力調節方
法を提供することを目的としている。
ケットの段間部で跨がって係合させた複数のクランプを
円周方向に各々間隔をおいて配置して外周側からクラン
プバンドを緊締することにより前記ロケットの段間部を
結合する前記クランプバンドの張力を調節する装置であ
って、互いに隣り合うクランプの間に挿入されかつ相互
に離間して各クランプにそれぞれ当接可能とした一対の
クランプ当接部と、前記一対のクランプ当接部を相互に
離間させて互いに隣り合うクランプをそれぞれ離間方向
に移動させるクランプ操作部を備えた構成としたことを
特徴としており、このようなクランプバンドの張力調節
装置の構成を前述した従来の課題を解決するための手段
としている。
ドの長手方向に各々間隔をおいて配置した複数のクラン
プをロケットの段間部側に係合させて緊締することによ
り前記ロケットの段間部を結合する前記クランプバンド
の張力を調節するに際し、前記ロケットの段間部を緊締
したクランプバンドの張力が大きい部分での互いに隣り
合うクランプの間に、請求項1に記載のクランプバンド
の張力調節装置における一対のクランプ当接部を挿入
し、前記クランプバンドの張力調節装置のクランプ操作
部を操作して前記一対のクランプ当接部を相互に離間さ
せて互いに隣り合うクランプをそれぞれ離間方向に移動
させる構成としたことを特徴としており、このようなク
ランプバンドの張力調節方法の構成を前述した従来の課
題を解決するための手段としている。
節装置では、ロケットの段間部を円周方向に緊締して結
合したクランプバンドのうち張力が大きい部分において
互いに隣り合うクランプの間に一対のクランプ当接部を
挿入したのち、クランプ操作部を操作して一対のクラン
プ当接部を相互に離間させて互いに隣り合うクランプに
それぞれ当接させると、これらのクランプは離間方向に
移動して相互の間隔が拡がることから、クランプに衝撃
が及ぶことなく、この部分でのクランプバンドの張力は
小さくなる。
力調節方法では、ロケットの段間部を結合するために緊
締したクランプバンドの張力が大きい部分での互いに隣
り合うクランプの間に、上記クランプバンドの張力調節
装置における一対のクランプ当接部を挿入し、クランプ
操作部を操作して前記一対のクランプ当接部を相互に離
間させて互いに隣り合うクランプをそれぞれ離間方向に
移動させると、隣り合うクランプの間隔が拡がってこの
部分でのクランプバンドの緊張が若干緩んで張力が小さ
くなるので、この作業をすべてのクランプバンドの張力
が大きい部分において行えば、クランプバンドの張力は
全長にわたって均一なものとなる。
バンドの張力調節装置及び張力調節方法の一実施例を示
している。
の上段部2の下端と下段部3の上端とから構成される段
間部4は全周にわたって溝状をなしており、上段部2と
下段部3とは、上段部2の下端に形成した環状突部2a
と下段部3の上端に形成した環状段差部3aとをいんろ
う継手の構造で嵌合させることによって、互いの軸心を
一致させている。また、上段部2の下端および下段部3
の上端には外向きフランジ2b,3bが全周にわたって
それぞれ設けてあり、これらの外向きフランジ2b,3
bは互いに当接してクランプ係合部4aを形成してい
る。
に、この段間部4を円周方向において緊締するクランプ
バンド5は、片面側にV字溝6aを有する複数のクラン
プ6を長手方向に間隔をおいて移動可能に配置してなる
ものであり、図示例では、ロケット1の約半周分の長さ
寸法を有するものを2本用いている。そして、このクラ
ンプバンド5は、段間部4のクランプ係合部4aに複数
のクランプ6のV字溝6aをそれぞれ係合させて巻き付
けて、各々の端部に設けた連結用クランプ7,7同士を
分離ボルト8,8により連結して緊締することによっ
て、ロケット1の段間部4を結合するようにしている。
ランプバンド5,5において、緊締後の段階では、図3
に示すA,F,G,Lの部分の張力が他の部分に比べて
かなり大きくなるが、これらの部分での張力は本発明に
よるクランプバンドの張力調節装置を用いて小さくする
ようにしている。
は、図1および図2に示すように、2本のレバー部材1
1,11を各々の中間部分で交差させると共にこの交差
部分においてピン12を介して相互に回動自在に連結し
てなるものである。レバー部材11,11の一端側(図
1上端側)は、クランプバンド5のうち緊張力が大きい
部分における互いに隣り合うクランプ6,6の間に挿入
されかつ相互に離間して各クランプ6,6にそれぞれ当
接可能とした一対のクランプ当接部13,13として形
成してあると共に、レバー部材11,11の他端側(図
1下端側)は、一対のクランプ当接部13,13を相互
に離間させて互いに隣り合うクランプ6,6を各々離間
方向に移動させるクランプ操作部14,14として形成
してある。
には、一対のクランプ当接部13,13に対向する位置
決め部15,15がそれぞれ設けてあり、一対のクラン
プ当接部13,13をクランプ6,6の間に挿入した際
に、一対のクランプ当接部13,13との間でクランプ
バンド5を余裕をもって挟み込んで、これらのクランプ
当接部13,13をクランプバンド5側に常に位置させ
ることができるようにしてある。
一方側(図1では右側)のクランプ操作部14には、他
方側(図1では左側)のクランプ操作部14に向けて貫
通するスクリューボルト16がねじ込んであり、このス
クリューボルト16を図1矢印方向に回転させてクラン
プ操作部14,14の間隔を拡げることによって、小さ
な力で一対のクランプ当接部13,13を相互に離間さ
せてクランプ6,6にそれぞれ当接させ、互いに隣り合
うクランプ6,6を各々離間方向に移動させることがで
きるようにしてある。
0を用いてクランプバンド5に付加される張力を全長に
わたって均一とする場合には、各クランプ6間でかつク
ランプバンド5の表裏にそれぞれ設けた歪ゲージ20か
ら得られるクランプバンド5の曲げを考慮したデータに
基づいて、クランプバンド5の張力が大きい部分(図3
に示すA,F,G,Lの部分)を抽出し、図1および図
2に示すように、これらの部分における互いに隣り合う
クランプ6,7の間に、このクランプバンドの張力調節
装置10の一対のクランプ当接部13,13を挿入す
る。
め部15,15が一対のクランプ当接部13,13との
間でクランプバンド5を余裕をもって挟み込むので、こ
れらのクランプ当接部13,13はクランプバンド5側
に位置することとなる。
の一方側のクランプ操作部14に設けたスクリューボル
ト16を図1矢印方向に回転操作してクランプ操作部1
4,14の間隔を拡げると、一対のクランプ当接部1
3,13が図1矢印方向に相互に離間することにより、
これらのクランプ当接部13,13が互いに隣り合うク
ランプ6,7を押圧してそれぞれ離間方向に移動させる
ので、隣り合うクランプ6,7の間隔が拡がってこの部
分でのクランプバンド5の緊張が僅かに緩んで張力は小
さくなる。
操作は、スクリューボルト16の回転操作によって行う
ようにしていることから、この操作を軽く行うことがで
きるうえ、木ハンマーやプラスチックハンマーによる殴
打操作を一切行わないので、クランプ6,7やロケット
1の上段部2側に搭載したペイロードに衝撃を及ぼすこ
ともない。
が大きい部分すべてについて行えば、クランプバンド5
の張力は全長にわたって均一化することとなる。
てロケット1の段間部4を結合した後の各クランプ6間
における初期の歪と、このクランプバンドの張力調節装
置10及び張力調節方法によってクランプバンド5の張
力を調節した後の各クランプ6間における歪とを比較し
たところ、表1および図5に示す結果を得た。
期の歪には大きな差があったのに対して、張力を調節し
た後の各クランプ6間における歪にはほとんど差がなく
なることがわかった。そして、張力の調節後は、各クラ
ンプ6間の歪の最大値と最小値との差がほとんどなくな
ったうえ、歪の最大値と最小値とがいずれも平均値に近
似していることがわかった。
節装置10及び張力調節方法によってクランプバンド5
の張力を調節した後では、クランプバンド5の張力が全
長にわたって均一化することが実証できた。
力調節装置及び張力調節方法の詳細な構成は上記した実
施例に限定されるものではない。
ランプバンドの張力調節装置及び張力調節方法では、上
記した構成としたから、クランプバンドの張力が大きい
部分における互いに隣り合うクランプの間隔を殴打によ
る衝撃を全く与えずに拡げることができるので、クラン
プやペイロードに障害を一切及ぼすことなく、全長にわ
たるクランプバンドの張力の均一化が実現できるという
極めて優れた効果がもたらされる。
及び張力調節方法の一実施例を示す一対のクランプ当接
部を隣り合うクランプ間に挿入した状態の正面説明図で
ある。
平面説明図である。
されたロケットの段間部における横断面説明図である。
大縦断面説明図である。
の結合後の各クランプ間における初期の歪と、本発明に
係わるクランプバンドの張力調節装置及び張力調節方法
によるクランプバンドの張力調節後の各クランプ間にお
ける歪とを比較するグラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】 ロケットの段間部で跨がって係合させた
複数のクランプを円周方向に各々間隔をおいて配置して
外周側からクランプバンドを緊締することにより前記ロ
ケットの段間部を結合する前記クランプバンドの張力を
調節する装置であって、互いに隣り合うクランプの間に
挿入されかつ相互に離間して各クランプにそれぞれ当接
可能とした一対のクランプ当接部と、前記一対のクラン
プ当接部を相互に離間させて互いに隣り合うクランプを
それぞれ離間方向に移動させるクランプ操作部を備えた
ことを特徴とするクランプバンドの張力調節装置。 - 【請求項2】 クランプバンドの長手方向に各々間隔を
おいて配置した複数のクランプをロケットの段間部側に
係合させて緊締することにより前記ロケットの段間部を
結合する前記クランプバンドの張力を調節するに際し、
前記ロケットの段間部を緊締したクランプバンドの張力
が大きい部分での互いに隣り合うクランプの間に、請求
項1に記載のクランプバンドの張力調節装置における一
対のクランプ当接部を挿入し、前記クランプバンドの張
力調節装置のクランプ操作部を操作して前記一対のクラ
ンプ当接部を相互に離間させて互いに隣り合うクランプ
をそれぞれ離間方向に移動させることを特徴とするクラ
ンプバンドの張力調節方法。
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JPH06298199A JPH06298199A (ja) | 1994-10-25 |
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- 1993-04-15 JP JP08876593A patent/JP3247191B2/ja not_active Expired - Fee Related
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