JP3247086B2 - 電動射出ダイカストマシン - Google Patents

電動射出ダイカストマシン

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JP3247086B2
JP3247086B2 JP20083098A JP20083098A JP3247086B2 JP 3247086 B2 JP3247086 B2 JP 3247086B2 JP 20083098 A JP20083098 A JP 20083098A JP 20083098 A JP20083098 A JP 20083098A JP 3247086 B2 JP3247086 B2 JP 3247086B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ダイカストマシ
ンであって、より詳しくは合成樹脂用の射出成形機に採
用されている電動射出式を適用した電動射出ダイカスト
マシンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のダイカストマシンは、油圧を動力
として採用している関係で、環境保護、省エネルギー等
の理由から、合成樹脂用の射出成形機に採用されている
電動射出式の実現が要望されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アルミ
ニウム合金等の軽金属は、合成樹脂に比べて冷却時間が
短いため、高速の射出速度(通常、射出成形機の10倍
程度の3m/sec.以上の実鋳造速度が必要)を実現
することが必要で、このため合成樹脂用の射出成形機を
そのまま採用したのでは、大出力の電動サーボモータが
必要となって、コスト高を招くばかりでなく、モータの
ロータが大きくなって慣性力による応答性の低下をも招
き、かつ電力消費も大きくなる、と言う課題を有してい
る。
【0004】そこで、この発明は、大出力の電動サーボ
モータを不要としたにも拘わらず高速の射出速度を達成
することができ、以てコスト高および応答性の低下を伴
うことなく環境保護、省エネルギーに優れた電動射出ダ
イカストマシンを提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、射出用電動サーボモータの回転
を直線運動に変換し、射出スリーブ内の可塑状の金属
を、前記直線運動に従動するプランジャチップの前進移
動によって金型キャビティ内へ充填加圧する電動射出ダ
イカストマシンであって、前記射出用電動サーボモータ
に動力補給クラッチを介して装着したフライホィール装
置と、前記射出用電動サーボモータの回転エネルギーを
前記フライホィール装置に蓄勢すると共に、前記充填加
圧時における高速射出運転及び昇圧・保圧運転の前記射
出用電動サーボモータへの、前記蓄勢した回転エネルギ
ーの動力補給タイミングを前記動力補給クラッチのON
・OFF制御により行う制御機構とを備えており、前記
制御機構が、前記射出用電動サーボモータと、前記動力
補給クラッチと、前記射出用電動サーボモータの回転を
直線運動に変換する変換機構とを少なくとも備えて構成
される駆動系に動力を供給するパワーソースと、前記射
出用電動サーボモータの回転数を検出するモータ回転検
知センサと、前記フライホィール装置のフライホィール
の回転数を検出するフライホィール回転検知センサと、
前記プランジャチップの前進移動速度を検出する射出速
度センサと、前記プランジャチップに負荷する荷重を検
出する鋳造圧力センサとからなるセンサ機構と、前記パ
ワーソースにより駆動し、前記センサ機構の各センサか
らの出力信号の入力により前記駆動系の駆動及び前記動
力補給タイミングを判断し、この判断に基づいて前記パ
ワーソースに出力信号を発信すると共に、前記パワーソ
ースを介して前記駆動系の所定部位を駆動させる制御装
置と、を備えて構成されていることを特徴とする。
【0006】このため請求項1の発明では、射出用電動
サーボモータに動力補給するフライホィール装置を設け
たので、フライホィール装置からの動力補給により必要
とする出力を得ることができ、これにより射出用電動サ
ーボモータの出力を大きくすることなく、可塑状の金属
の充填加圧時における高速射出運転及び昇圧・保圧運転
が可能となる。
【0007】そしてこのときの動力補給タイミングは、
動力補給クラッチのON・OFF制御により行うように
したので、フライホィール装置の慣性力を動力補給クラ
ッチのOFFにより断ち切ることができるので、応答性
の低下を伴うこともない。
【0008】また射出用電動サーボモータによる射出
は、射出速度の多段変速が容易で、最適射出速度の設定
が可能となる。
【0009】
【0010】さらに、請求項1記載の発明では、センサ
機構の各センサからの出力信号の入力により、駆動系の
駆動及び動力補給タイミングを判断する制御装置を備え
て制御機構を構成したので、可塑状の金属の充填加圧時
における高速射出運転及び昇圧・保圧運転を精度良く実
行することができると共に、そのときの動力補給タイミ
ングを的確に実行することができる。
【0011】また請求項2の発明は、請求項1記載の電
動射出ダイカストマシンであって、前記動力補給クラッ
チが、前記制御装置による供給電流の制御により伝達ト
ルクを可変する電動クラッチで構成されていることを特
徴とする。
【0012】このため請求項2の発明では、動力補給ク
ラッチの伝達トルクを可変させることにより、油圧駆動
と同様な射出波形を得ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づき説明する。
【0014】図1は、この発明の一実施の形態としての
電動射出ダイカストマシンを示す。この電動射出ダイカ
ストマシンは、射出用電動サーボモータ1の回転を直線
運動に変換し、射出スリーブ2内の可塑状の金属Mをプ
ランジャチップ3の前進移動によって金型キャビティ4
内へ充填加圧するようにし、かつ射出用電動サーボモー
タ1に動力補給クラッチ7を介して装着したフライホィ
ール装置6と、射出用電動サーボモータ1の回転エネル
ギーをフライホィール装置6に蓄勢すると共に、前記充
填加圧時における高速射出運転及び昇圧・保圧運転の射
出用電動サーボモータ1への、前記蓄勢した回転エネル
ギーの動力補給タイミングを動力補給クラッチ7のON
・OFF制御により行う制御機構11とを備えて大略構
成されている。可塑状の金属Mは、給湯装置(図示せ
ず)により給湯口2aから射出スリーブ2内に供給され
る。
【0015】このとき射出用電動サーボモータ1の回転
を直線運動に変換する変換機構12は、サーボモータ1
の駆動歯車13と、この駆動歯車13に噛合する第1従
動歯車14と、この第1従動歯車14と電磁クラッチ1
6を介して連動するように設けられた第2従動歯車15
と、この第2従動歯車15に噛合するナット17とこの
ナット17に螺合する雄ねじ18とを備えたボールねじ
22とで構成されている。電磁クラッチ16は、好まし
くは湿式のものが用いられる。
【0016】また動力補給クラッチ7は、駆動歯車13
の軸心の延長線上に、駆動歯車13とフライホィール装
置6とを連動するように設けられている。
【0017】またプランジャチップ3は、ボールねじ2
2の雄ねじ18にカップリング21を介して取り付けら
れたプランジャロッド25の先端に設けられている。
【0018】また制御機構11は、射出用電動サーボモ
ータ1と、動力補給クラッチ7と、変換機構12とを少
なくとも備えて構成される駆動系に動力を供給するパワ
ーソース19と、射出用電動サーボモータ1の回転数を
検出するモータ回転検知センサAと、フライホィール装
置6のフライホィール8の回転数を検出するフライホィ
ール回転検知センサBと、プランジャチップ3の前進移
動速度を検出する射出速度センサCと、プランジャチッ
プ3に負荷する荷重を検出する鋳造圧力センサDとから
なるセンサ機構と、パワーソース19により駆動し、前
記センサ機構の各センサA,B,C,Dからの出力信号
の入力により前記駆動系の駆動及び動力補給タイミング
を判断し、この判断に基づいてパワーソース19に出力
信号を発信すると共に、パワーソース19を介して前記
駆動系の所定部位を駆動させる制御装置20と、を備え
て構成されている。
【0019】モータ回転検知センサAは、モータの回転
軸の回転数を検出するように射出用電動サーボモータ1
に取り付けられており、フライホィール回転検知センサ
Bは、フライホィール軸9の回転数を検出するようにフ
ライホィール装置6に取り付けられている。また射出速
度センサCは、雄ねじ18の移動速度を検出するように
ボールねじ22に取り付けられており、鋳造圧力センサ
Dは、プランジャチップ3に負荷する荷重をプランジャ
ロッド25を介して検出するようにカップリング21に
取り付けられている。また制御装置20は、記憶手段,
タイマ手段,及び中央処理装置(CPU)等が搭載され
て構成されている。
【0020】このとき動力補給クラッチ7は、好ましく
は制御機構11(より詳しくは制御装置20)による供
給電流の制御により伝達トルクを可変する電動クラッチ
で構成される。具体的には動力補給クラッチ7は、渦電
流カップリング(例えば、ECカップリング(東芝
製))で構成される。
【0021】またフライホィール装置6は、好ましくは
小分割された複数のフライホィール8,8,…を着脱可
能に組み付けて構成される。本実施形態では、フライホ
ィール装置6は、小分割された複数のフライホィール
8,8,…がフライホィール軸9に軸装されると共に、
フライホィール軸9のフランジ部と複数のフライホィー
ル8,8,…を貫通するねじ10によりフライホィール
軸9との相互回転が阻止されて取り付けられることによ
り構成されている。この構成によれば、ねじ10の解除
によりフライホィール軸9に対するフライホィール8の
取り付け及び取り外しが可能となっている。
【0022】次に、このように構成された電動射出ダイ
カストマシンの作動を、図2乃至図7に基づいて説明す
る。
【0023】図2は、電動射出ダイカストマシンの運転
線図であり、図3は、電動射出ダイカストマシンの運転
時の射出用電動サーボモータ1,動力補給クラッチ7,
及び電磁クラッチ16のタイミングチャートであり、図
4乃至図7は、電動射出ダイカストマシンの運転フロー
チャートである。なお、図4乃至図7においては、動力
補給クラッチ7及び電磁クラッチ16をそれぞれクラッ
チA及びBで表示し、かつモータ回転検知センサA,フ
ライホィール回転検知センサB,射出速度センサC,及
び鋳造圧力センサDをそれぞれセンサA,B,C,及び
Dで表示した。
【0024】まず、図4に示す蓄勢トルク工程を行う。
この蓄勢トルク工程では、射出用電動サーボモータ1を
駆動して動力補給クラッチ7を介してフライホィール装
置6に、射出用電動サーボモータ1の回転エネルギーを
蓄勢する。
【0025】このため電磁クラッチ16をOFFにして
変換機構12をオフ状態にしたまま、射出用電動サーボ
モータ1及び動力補給クラッチ7をON状態にして時刻
t0から時刻t1まで継続して運転する(蓄勢運転)。
この運転によりフライホィール装置6は、予め設定され
た回転数N1に到達する。この回転数N1は、モータ用
センサA及びフライホィール回転検知センサBでそれぞ
れ検出されて、その検出信号が制御装置20に入力す
る。制御装置20は、前記検出信号の入力により蓄勢ト
ルク工程の終了を確認すると共に、この確認信号をパワ
ーソース19に発信してパワーソース19を介して射出
用電動サーボモータ1及び動力補給クラッチ7をOFF
状態にする。このOFF状態は、射出用電動サーボモー
タ1が時刻t1から時刻t2まで、動力補給クラッチ7
が時刻t1から時刻t3(>t2)まで継続される。な
お図4中の符号Xは、図5中の符号Xに続く。
【0026】次に、図5に示す低速射出工程を継続して
行う。この低速射出工程では、貯留されている空気を可
塑状の金属Mで置換するようにして可塑状の金属Mが金
型キャビティ4内へ充填される。
【0027】すなわち、制御装置20のタイマ制御によ
り時刻t2で、動力補給クラッチ7及び電磁クラッチ1
6がOFF状態のままで、射出用電動サーボモータ1が
ON状態となる。モータ回転検知センサAは、射出用電
動サーボモータ1が、低速射出速度VP1換算の設定回
転数に到達したことを検出し、この検出信号を制御装置
20へ発信する。制御装置20は、前記検出信号の入力
によりパワーソース19を介して電磁クラッチ16をO
N状態にする。これにより射出用電動サーボモータ1の
回転が変換機構12で直線運動に変換され、プランジャ
チップ3が、射出スリーブ2内を前進して射出スリーブ
2内の可塑状の金属Mを金型キャビティ4へ充填する。
このときプランジャチップ3は、低速射出速度VP1
(射出速度センサCによって検出される),鋳造圧力P
h1(鋳造圧力センサDによって検出される)で前進す
る。
【0028】その後、射出速度センサCは、プランジャ
チップ3が高速射出速度VP2に切り換える位置(時刻
t3)に到達したことを検出し、この検出信号を制御装
置20へ発信する。制御装置20は、前記検出信号の入
力により低速射出工程の終了を確認する。この低速射出
工程は、時刻t2から時刻t3まで行われ、射出用電動
サーボモータ1の動力のみで行われる。なお図5中の符
号Yは、図6中の符号Yに続く。
【0029】また、図6に示す高速射出工程を継続して
行う。この高速射出工程では、プランジャチップ3の前
進変位量が一挙に増大する。
【0030】すなわち、制御装置20は、低速射出工程
の終了確認後、パワーソース19を介して射出用電動サ
ーボモータ1の回転数を高速射出速度VP2換算の設定
回転数(<N1)に制御する。そして制御装置20は、
モータ回転検知センサAから射出用電動サーボモータ1
の高速射出速度VP2換算の設定回転数の検出信号を受
信した後、パワーソース19を介して動力補給クラッチ
7をON状態(時刻t3)にする。これにより射出用電
動サーボモータ1と回転数N1(>N2(高速射出速度
VP2換算の回転数))で回転しているフライホィール
装置6とが動力補給クラッチ7を介して連動し、フライ
ホィール装置6から動力(加速トルク)の補給がなされ
る。この動力の補給は、時刻t3から時刻t4まで行わ
れる。
【0031】制御装置20は、時刻t4で射出速度セン
サCからの検出信号の入力によりプランジャチップ3の
射出速度が高速射出速度VP2に到達したことを確認す
ると共に、パワーソース19を介して動力補給クラッチ
7をOFF状態にする。このOFF状態後のフライホィ
ール装置6の回転数N2を、フライホィール回転検知セ
ンサBで検出して、N2≧高速射出速度VP2換算の回
転数、になっていることをチェックする。
【0032】時刻t4以降は、射出用電動サーボモータ
1のみの動力により高速射出速度VP2で運転する。こ
の運転は、時刻t5まで継続される。この間プランジャ
チップ3の前進変位量が一挙に増大する。
【0033】時刻t5で、射出速度センサCが、プラン
ジャチップ3の昇圧・保圧切換位置に到達したことを検
出し、この検出信号を制御装置20へ発信する。制御装
置20は、前記検出信号の入力により高速射出工程の終
了を確認する。この高速射出工程は、鋳造圧力Ph2で
運転される。なお図6中の符号Zは、図7中の符号Zに
続く。
【0034】さらに、図7に示す昇圧・保圧工程を継続
して行う。この昇圧・保圧工程では、さらなる増圧によ
って金型キャビティ4内に十分な押湯が加えられる。
【0035】すなわち、制御装置20は、高速射出工程
の終了を確認した後、パワーソース19を介して動力補
給クラッチ7をON状態にすると共に、射出用電動サー
ボモータ1をOFF状態にする。動力補給クラッチ7の
ONにより、フライホィール装置6と変換機構12とが
連動し、回転数N2(≧高速射出速度VP2換算の回転
数)で回転するフライホィール装置6から昇圧トルクの
補給が行われる。この昇圧トルクの補給により鋳造圧力
が一挙に増大する。
【0036】射出用電動サーボモータ1は、時刻t5か
ら前記昇圧過程の時刻t6まで停止しており、時刻t6
で再度ON状態となる。このON状態では、射出用電動
サーボモータ1は、制御装置20により予め設定された
保圧Ph3の圧力が低下しない速度(回転数)で駆動す
るように制御される。
【0037】射出用電動サーボモータ1の駆動後、鋳造
圧力センサDは、プランジャチップ3に負荷される圧力
が、保圧Ph3に到達したことを検出し、この検出信号
を制御装置20へ発信する。制御装置20は、前記検出
信号の入力により昇圧工程が終了して保圧工程に移行し
たことを確認し、パワーソース19を介して、動力補給
クラッチ7をOFF状態(時刻t7)にすると共に継続
して射出用電動サーボモータ1のみの駆動で、金型キャ
ビティ4内に充填した軽金属が凝固するまでの間、保圧
運転を行う。
【0038】制御装置20は、動力補給クラッチ7のO
FF後、フライホィール装置6が回転数N3で回転して
停止していない(N3>0)ことをフライホィール回転
検知センサBの検出信号の入力で確認し、次いで時刻t
8でパワーソース19を介して電磁クラッチ16及び射
出用電動サーボモータ1をOFF状態にする。これによ
り昇圧・保圧工程が終了する。この昇圧・保圧工程の終
了後、電磁クラッチ16をON状態にすると共に、射出
用電動サーボモータ1を逆回転させてプランジャチップ
3を原位置(射出スリーブ2の給湯口2aを開口させる
位置)に復帰させて鋳造サイクルが終了する。
【0039】次サイクルは、続けて行う場合は前サイク
ルで蓄勢された回転数N3で回転するフライホィール装
置6をそのまま利用することができる。すなわち次サイ
クルは、図2及び図3に示すように、時刻t9で回転数
N3で回転するフライホィール装置6の蓄勢運転で開始
され、時刻t10で低速射出工程が開始される。以降前
サイクルと同様にして蓄勢トルク工程、低速射出工程、
高速射出工程、及び昇圧・保圧工程を継続して行なって
次鋳造サイクルが終了する。
【0040】また、この電動射出ダイカストマシンは、
動力補給クラッチ7を、制御装置20による供給電流の
制御により伝達トルクを可変する電動クラッチで構成し
たので、図2に示すように低速射出工程から高速射出工
程に移行するときの射出速度VPの加速、及び高速射出
工程から昇圧・保圧工程に移行するときの鋳造圧力Ph
の昇圧を、それぞれ可変角度θVP及びθPhの範囲内
で可変することができ、これによってダイカスト鋳造に
最適な射出波形(油圧駆動と同様な射出波形)を選択す
ることができる。
【0041】さらに、射出用電動サーボモータ1は、射
出速度の多段変速が容易で、ダイカスト鋳造に最適な射
出速度を選択することができ、前記したダイカスト鋳造
に最適な射出波形と併せて、ダイカスト鋳造に最適な成
形サイクル波形を得ることができる。
【0042】また、電動射出ダイカストマシンは、射出
速度VPの加速及び鋳造圧力Phの昇圧を、フライホィ
ール装置6からの動力補給により行うようにしたので、
射出用電動サーボモータ1の出力を大きくする必要が無
く、これにより省電力を図ることができる。
【0043】さらに、フライホィール装置6は、小分割
された複数のフライホィール8,8,…を着脱可能に組
み付けて構成したので、運転条件に相応させて組み付け
られるフライホィール8の個数を選択することができ、
これにより一層の省電力を図ることができる。
【0044】また動力補給タイミングは、動力補給クラ
ッチ7のON・OFF制御により行うようにしたので、
フライホィール装置6の慣性力を動力補給クラッチ7の
OFFにより断ち切ることができるので、応答性の低下
を伴うこともない。
【0045】
【発明の効果】以上説明してきたように、請求項1の発
明によれば、射出用電動サーボモータに動力補給するフ
ライホィール装置を設け、かつこのときの動力補給タイ
ミングを、動力補給クラッチのON・OFF制御により
行うようにしたので、大出力の電動サーボモータを不要
としたにも拘わらず高速の射出速度を達成することがで
き、以てコスト高および応答性の低下を伴うことなく環
境保護、省エネルギーに優れた電動射出ダイカストマシ
ンを提供することができる。
【0046】また請求項1の発明によれば、センサ機構
の各センサからの出力信号の入力により駆動系の駆動及
び動力補給タイミングを判断する制御装置を備えて制御
機構を構成したので、可塑状の金属の充填加圧時におけ
る高速射出運転及び昇圧・保圧運転を精度良く実行する
ことができると共に、そのときの動力補給タイミングを
的確に実行することができ、これにより鋳造サイクルを
精度良く実行することができる。
【0047】また請求項2の発明によれば、動力補給ク
ラッチの伝達トルクを可変させて油圧駆動と同様な射出
波形を得ることができ、これにより請求項1の発明の効
果に加えて、最適の鋳造サイクル波形を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての電動射出ダイカス
トマシンの構成を示す概略説明図である。
【図2】図1の電動射出ダイカストマシンの運転線図で
ある。
【図3】図1の電動射出ダイカストマシンの運転時の射
出用電動サーボモータ,動力補給クラッチ,及び電磁ク
ラッチのタイミングチャートである。
【図4】図1の電動射出ダイカストマシンの運転時の蓄
勢トルク工程のフローチャートである。
【図5】図1の電動射出ダイカストマシンの運転時の低
速射出工程のフローチャートである。
【図6】図1の電動射出ダイカストマシンの運転時の高
速射出工程のフローチャートである。
【図7】図1の電動射出ダイカストマシンの運転時の昇
圧・保圧工程のフローチャートである。
【符号の説明】
1 射出用電動サーボモータ(サーボモータ) 2 射出スリーブ 3 プランジャチップ 4 金型キャビティ 6 フライホィール装置 7 動力補給クラッチ(クラッチA) 8 フライホィール 11 制御機構 12 変換機構 19 パワーソース 20 制御装置 A モータ回転検知センサ B フライホィール回転検知センサ C 射出速度センサ D 鋳造圧力センサ M 可塑状の金属

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 射出用電動サーボモータの回転を直線運
    動に変換し、射出スリーブ内の可塑状の金属を、前記直
    線運動に従動するプランジャチップの前進移動によって
    金型キャビティ内へ充填加圧する電動射出ダイカストマ
    シンであって、 前記射出用電動サーボモータに動力補給クラッチを介し
    て装着したフライホィール装置と、前記射出用電動サー
    ボモータの回転エネルギーを前記フライホィール装置に
    蓄勢すると共に、前記充填加圧時における高速射出運転
    及び昇圧・保圧運転の前記射出用電動サーボモータへ
    の、前記蓄勢した回転エネルギーの動力補給タイミング
    を前記動力補給クラッチのON・OFF制御により行う
    制御機構とを備えており、 前記制御機構が、 前記射出用電動サーボモータと、前記動力補給クラッチ
    と、前記射出用電動サーボモータの回転を直線運動に変
    換する変換機構とを少なくとも備えて構成される駆動系
    に動力を供給するパワーソースと、 前記射出用電動サーボモータの回転数を検出するモータ
    回転検知センサと、前記フライホィール装置のフライホ
    ィールの回転数を検出するフライホィール回転検知セン
    サと、前記プランジャチップの前進移動速度を検出する
    射出速度センサと、前記プランジャチップに負荷する荷
    重を検出する鋳造圧力センサとからなるセンサ機構と、 前記パワーソースにより駆動し、前記センサ機構の各セ
    ンサからの出力信号の入力により前記駆動系の駆動及び
    前記動力補給タイミングを判断し、この判断に基づいて
    前記パワーソースに出力信号を発信すると共に、前記パ
    ワーソースを介して前記駆動系の所定部位を駆動させる
    制御装置と、 を備えて構成されていることを特徴とする電動射出ダイ
    カストマシン。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電動射出ダイカストマシ
    ンであって、 前記動力補給クラッチが、前記制御装置による供給電流
    の制御により伝達トルクを可変する電動クラッチで構成
    されていることを特徴とする電動射出ダイカストマシ
    ン。
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