JP3245923B2 - 真空コンデンサ - Google Patents

真空コンデンサ

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JP3245923B2
JP3245923B2 JP02709592A JP2709592A JP3245923B2 JP 3245923 B2 JP3245923 B2 JP 3245923B2 JP 02709592 A JP02709592 A JP 02709592A JP 2709592 A JP2709592 A JP 2709592A JP 3245923 B2 JP3245923 B2 JP 3245923B2
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利真 深井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大電力送信機の発振回
路、増幅回路、あるいは誘導過熱装置のタンク回路等に
用いられる真空コンデンサに関し、特に、真空シールを
行うベローズの一端縁を支持導体にロー付けして成る可
変形真空コンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】図2は従来の一般的な可変形真空コンデ
ンサの断面構造図であり、例えばその両端に銅製のフラ
ンジ11a,11bが付いたセラミック12で側面部を
形成し、この側面部を固定導体13と金属製蓋体14と
で閉塞して、高耐力真空誘電体を充填するための真空容
器10を形成している。
【0003】固定導体13内側には、内径の異なる複数
の略円筒状電極板を同心円状に一定間隔をもって設けて
固定電極15を形成しており、また、この固定電極15
の各電極間隙内に非接触状態で挿出入できるように、内
径の異なる複数の円筒状電極板を設けて可動電極16を
形成している。この可動電極16は、後述するベローズ
19の一端縁を接合する支持導体たる軸受17に沿って
摺動可能の可動導体18に取り付けられている。なお、
軸受17と可動導体18の材質には、例えばその配合成
分を調整してなるリン青銅が用いられる。
【0004】また、19は弾性を有する軟質金属製のベ
ローズであり、真空容器10内を気密に保持しながら可
動導体18(可動電極16)が上下動できるように、蓋
体14内壁及び軸受18にその一端縁を接合するととも
に、他端縁を可動導体18の背面若しくはその支持体側
面に接合している。このベローズ19は、上記真空シー
ルの外、蓋体14に設けられた外部電源端子(図示省
略)と可動電極16との通電路をも兼ねる。
【0005】このような構造の真空コンデンサでその静
電容量の調整を行う場合は、可動電導体18を摺動させ
て固定電極15と可動電極16との交叉面積を変え、両
電極15,16間に生じる静電容量の値を連続的に変化
させる。
【0006】ところで、真空コンデンサが高周波帯で使
用される点を考慮すると、上記ベローズ19の材質には
導電性に優れた軟質金属を選択しなければならない。ま
た、ベローズ19と可動導体18および蓋体14内壁と
の接合は、通常、ロー付けにより行われるが、ベローズ
19の弾性を確保するためには、750〜760[℃]
前後の低温にてロー付けしなければならない。
【0007】この場合、低温にて使用可能なロー材は限
られており、しかも、ロー材と母材たるベローズ19と
の溶融現象を考慮すると、ロー付けは、適当な条件の下
にて行う必要がある。
【0008】そこで、本出願人は、Cu,Sn,Pを主
成分とする合金でベローズ19を形成するとともに、こ
れと可動導体18や蓋体14とのロー付け条件として、
Cu,Ag,Sn合金からなるロー材を用い、730
[℃]ないし750[℃]の温度で無酸素雰囲気で行う
方法(特願平4−5263号明細書参照)、及び、不活
性ガス又はN2ガス雰囲気で所定圧力を付与しながら行
う方法(特願平4−5324号明細書参照)を先提案し
た。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記方法によれば、ロ
ー付け後における合金間の溶融現象や、ロー材のベーパ
ライズが防止されるとともに、ロー付け工程が簡素化さ
れて製造コストが低下するという優れた効果を奏する。
【0010】しかしながら、ロー付け工程をより簡略化
するため、ロー付炉に多数の真空コンデンサを入れ、こ
れらを一度にロー付けする場合がある。この場合、炉内
の温度分布が必ずしも均一でないことから、下限温度で
もロー材が十分に溶けるようにするため、ロー付温度を
やや高めに設定しなければならない。
【0011】しかし、そうすると、高めの温度でロー付
けされた真空コンデンサでは、図3の部分拡大図で矢示
するように、ベローズ19−可動導体18、又は、軸受
17−ベローズ19のロー付けのためにセットした線ロ
ー材20及び板ロー材21が溶けだし、これらが軸受1
7の表面を介して接合部位の下方に延在する可動導体1
8表面に流れ落ちて軸受17との隣接部でロー付けさ
れ、可動導体18が摺動しなくなるという新たな課題が
発生した。
【0012】これは、Cu,Sn,Pを主成分とする軸
受17がCu,Ag,Sn合金であるロー材20,21
と高温下で接触すると、低融点成分であるSn,Pが容
易に反応して各ロー材20,21の溶融とその流れが促
進されることに起因する。
【0013】
【課題を解決するための手段】そこで本発明では、ベロ
ーズの一端縁を容器内支持導体の接合部位にロー付して
成る真空コンデンサであって、ロー付け時に接合部位の
下方に延在する前記支持導体とその背面に位置する可動
導体とが隣接する構造のものにおいて、前記隣接部位の
前記支持導体又は前記可動導体の下端部を上方に少なく
とも3ミリメートル程切り欠き、これら導体の下端部間
に空隙部を形成することで、上記課題の解決を図った。
【0014】
【作用】ロー付けの際、空隙部が支持導体下端部及び可
動導体下端部の夫々上方に形成されているので、各下端
部の接触が無くなり、支持導体表面に沿ってロー材が流
れ落ちても、これが可動導体表面に到達しない。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。なお、本発明は従来の真空コンデンサの構成を一
部変更したものなので、図2及び図3に示した構成部品
と同一のものについては、同一符号を付してその説明を
省略する。
【0016】図1(a)は本発明の一実施例に係る真空
コンデンサの部分断面拡大図であり、図2の構成の真空
コンデンサにおいて、ベローズ19の一端縁を軸受17
の接合部位にロー付けする際にその接合部位の下方に延
在する軸受17とその背面に位置する可動導体18との
隣接部位の軸受17下端部を上方に切り欠いて、これら
導体17,18の下端部間に空隙部1を形成したもので
ある。
【0017】図1(b)は、本発明の他の実施例に係る
真空コンデンサの部分断面図で、可動導体18の下端部
を上方に切り欠き、図1(a)の構成と同様、両導体1
7,18の下端部間に空隙部1を形成したものである。
【0018】各図において、Lはいずれか上方に位置す
る導体下端部からの切込長、即ち空隙長[mm]であ
り、図示する例では、軸受17下端部を起点にしてい
る。
【0019】この空隙長Lを種々に設定した上で、従来
と同様、Cu,Ag,Sn合金のロー材20,21を図
3に示した位置に配し、温度分布の均一な図示しないロ
ー付炉内にて10[Pa]の圧力のArガス中でロー付
けを行った。また、比較例として空隙長L=0、即ち、
空隙部1を形成しない場合についても同一の条件でロー
付けを行った。これにより表1の結果を得た。
【0020】
【表1】
【0021】表1から明らかなように、空隙部1を形成
しない場合は745[℃]を超えると可動導体18−軸
受17間が接合してしまうのに対し、空隙部1を形成し
た場合は、これらの接合を防止する上で効果があり、特
に、空隙長Lが3[mm]以上の場合は760[℃]以
上であっても全く接合せず、良好なロー付けを行うこと
ができた。
【0022】これは、ロー付けの際、空隙部1が軸受1
7下端部及び可動導体18下端部の夫々上方に形成され
ているから各下端部間の接触が無く、軸受17表面に沿
ってロー材が流れ落ちても、これが可動導体18の表面
に到達しないことによる。
【0023】したがって、炉内温度分布のバラツキがあ
っても、上記温度の範囲内であればロー付けが良好に行
われ、その歩留りを向上させることができる。
【0024】尚、本実施例では、軸受17又は可動導体
18の下端部を切り欠いた例について説明したが、両下
端部を切り欠いても勿論良く、また、直線的のみなら
ず、所定の段差をもって切り欠いても良い。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の真空コン
デンサでは、ロー付けの際に接合部位の下方に延在する
支持導体とその背面に位置する可動導体との隣接部位に
空隙部を形成したので、支持導体表面に沿って流れ落ち
るロー材が可動導体表面に到達しにくくなり、両導体の
接合が抑制される効果がある。
【0026】特に、この空隙部の長さを少なくとも3ミ
リメートルとすることで、この種のロー付温度範囲での
両導体の接合が皆無となり、より効果的となる。
【0027】したがって、本発明によれば、炉内の温度
が不均一な大型の真空炉においても容易に多数の真空コ
ンデンサのロー付けが可能となり、その歩留りが向上す
るので、製造コストが従来のものに比べて大幅に低下す
る。
【0028】なお、本発明は、ベローズ、支持導体、可
動導体、及びロー材の材質については特に拘束されない
ので、ロー付工程を有する真空コンデンサに広く適用可
能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の一実施例に係る真空コンデン
サの部分断面拡大図、(b)は他の実施例に係る真空コ
ンデンサの部分断面拡大図である。
【図2】本発明が適用される可変形真空コンデンサの断
面構造図である。
【図3】従来の真空コンデンサの部分断面拡大図であ
る。
【符号の説明】
1…空隙部、10…真空容器、11a,11b…フラン
ジ、12…セラミック、13…固定導体、14…蓋体、
15…固定電極、16…可動電極、17…軸受(支持導
体)、18…可動導体、19…ベローズ、20…線ロー
材、21…板ロー材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特公 昭46−24938(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01G 5/00 - 5/40

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベローズの一端縁を容器内支持導体の接
    合部位にロー付して成る真空コンデンサであって、ロー
    付け時に接合部位の下方に延在する前記支持導体とその
    背面に位置する可動導体とが隣接する構造のものにおい
    て、 前記隣接部位の前記支持導体又は前記可動導体の下端部
    を上方に切り欠いて、これら導体の下端部間に空隙部を
    形成したことを特徴とする真空コンデンサ。
  2. 【請求項2】 前記空隙部は、いずれか上方に位置する
    導体下端部から少なくとも3ミリメートルの長さを有す
    ることを特徴とする請求項1記載の真空コンデンサ。
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