JP3245708B2 - 保持用具 - Google Patents

保持用具

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JP3245708B2
JP3245708B2 JP27809297A JP27809297A JP3245708B2 JP 3245708 B2 JP3245708 B2 JP 3245708B2 JP 27809297 A JP27809297 A JP 27809297A JP 27809297 A JP27809297 A JP 27809297A JP 3245708 B2 JP3245708 B2 JP 3245708B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電話番号表や写真
等を保持する保持用具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電話番号が記載された電話番号表
や写真等を机上に貼着する際には、粘着テープや両面テ
ープが用いられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記電
話番号表や写真等は、その表面が露出しているため、汚
れたり破れたりする恐れがあり、前記電話番号表にあっ
ては、記載された電話番号が読み取れなくなるといった
問題点が生じる。さらに、電話番号の修正や追加が生
じ、電話番号表を交換する際には、前記粘着テープによ
る新たな電話番号表の貼り直し作業や、机上に付着した
粘着糊の除去作業等の手間がかかってしまう。
【0004】本発明は、このような従来の課題に鑑みて
なされたものであり、電話番号表や写真等を交換可能に
保持することができる保持用具を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の保持用具にあっては、対象物上の被保持体
を被覆した状態で前記対象物との間に保持する保持用具
であって、透視性を有したシート体の裏面の周縁部に
ンキを印刷して定着し、当該シート体を前記対象物へ剥
離自在に貼着する粘着力を有した粘弾性体からなる貼着
部を前記周縁部に形成して、当該シート体の中央部に前
記貼着部を有しない未形成領域を形成する一方、前記シ
ート体の表面に、ビーズを含有するインキが定着されて
なる透視性を有した摩擦面を形成し、マウス操作時に用
いられるマウスマットを構成可能にするとともに、前記
未形成領域内に配置された前記被保持体を被覆した状態
全面的に可視可能に構成した。
【0006】この保持用具を使用する際には、電話番号
表や写真等を、机上に載置するとともに、シート体から
なる保持用具にて被覆し、前記シート体裏面の周縁部に
形成された粘弾性体(粘性と弾性とを兼ね備えた物質)
からなる貼着部を机上に密着させる。すると、前記電話
番号表や写真等は、周縁部が机上に剥離自在に貼着され
た透視性を有するシート体に被覆された状態で保持され
る。
【0007】そして、電話番号表や写真等を保持した状
態で机上に貼着固定されたシート体の表面には、ビーズ
を含有するインキが定着されてなる透視性を有した摩擦
面が形成されている。このため、電話番号表や写真等を
保持した保持用具は、マウスマットとしての使用が可能
となるとともに、前記シート体の表面の耐擦傷性が高め
られる。
【0008】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態) 以下、本発明の第1の実施の形態を図面にしたがって説
明する。図1は、本実施の形態に係る保持用具1を示す
図である。
【0009】該保持用具1は、塩化ビニール、ポリエス
テル、ポリカーボネイト、PP、あるいは、ウレタンに
より長方形状に形成された無色透明なシート体2からな
り、該シート体2の表面3には、周縁部を除く部位に透
視性を有した摩擦面4が形成されている。また、前記シ
ート体2の裏面5における周縁部には、貼着部6が形成
されており、前記シート体2の中央部には、前記貼着部
6を有しない長方形状の未形成領域7が確保されてい
る。
【0010】前記貼着部6は、粘弾性体(粘性と弾性と
を兼ね備えた物質)が円形の環状に形成されてなる複数
の吸盤部11,・・・と、各吸盤部11,・・・を連結
する前記粘弾性体からなる複数の連結部12,・・・と
により構成されている。そして、前記シート体2の裏面
5には、前記貼着部6を介して剥離紙13が剥離自在に
貼着されている。
【0011】前記貼着部6は、紫外線硬化型の塗布イン
キがスクリーン印刷により塗布された後、紫外線が照射
され、定着されて形成されており、その塗布インキは、
次に示す成分が各々の割合で混合されてなる。
【0012】 ウレタン系オリゴマー・・・・・・・・・・・・・・・ 30.0〜60.0% エポキシ系モノマー・・・・・・・・・・・・・・・・ 8.0〜15.0% エステル系モノマー・・・・・・・・・・・・・・・・ 25.0〜30.0% アセトフェノン系光開始剤・・・・・・・・・・・・・ 3.0〜 8.0% アシルホォスフィンオキサイド・・・・・・・・・・・ 3.0〜 8.0% エラストマー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1.0〜10.0% アクリル系等に代表されるシリコンを含まない消泡剤・ 1.0〜 3.0% 重合禁止剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 0.1%
【0013】なお、前記塗布インキの塗布工程において
は、前記シート体2に、直接紫外線硬化型の塗布インキ
を塗布して、前記貼着部6を形成したが、前記シート体
2と貼着部6との密着性を強固にするために、シート体
2の材質と、塗布される塗布インキとの関係に応じて、
シート体2に予めアンダーコート層を設け、このアンダ
ーコート層上に塗布インキを塗布して前記貼着部6を形
成しても良い。
【0014】一方、前記摩擦面4は、前記シート体2表
面3の周縁部を除く部位に、ビーズを含有した紫外線硬
化型のビーズ含有塗布インキがスクリーン印刷により均
一塗布された後、紫外線が照射され、定着されて形成さ
れており、前記シート体2の表面3には、マウスの底部
に設けられた球体に接するとともに、マウスが操作され
た際に前記球体を回転せる凹凸が前記ビーズによって形
成されている。
【0015】すなわち、このビーズ含有塗布インキは、
次に示す成分が各々の割合で混合されてなる。
【0016】 ウレタンビーズ ・・・・・・・・・・・・・・・ 20.00〜25.00% ウレタン系アクリレート ・・・・・・・・・・・ 25.00〜30.00% ポリエステル系アクリレートー ・・・・・・・・ 10.00〜15.00% 脂肪族単官能モノマー ・・・・・・・・・・・・ 35.00〜40.00% アセトフェノン系光開始剤 ・・・・・・・・・・ 2.00〜 5.00% シリコンオイル ・・・・・・・・・・・・・・・ 1.00〜 2.00% 重合禁止剤 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 0.05〜 0.10% 無機系抗菌剤 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 1.00〜 3.00%
【0017】以上の構成からなる本実施の形態におい
て、前記保持用具1を使用する際には、先ず、裏面5の
剥離紙13を剥離した後、図2に示すように、電話番号
表21を机22上に載置する。そして、保持用具1のシ
ート体2裏面5に確保された未形成領域7を前記電話番
号表21に合わせるとともに、該電話番号表21を前記
シート体2によって被覆した状態で、前記シート体2裏
面5の周縁部に形成された粘弾性体からなる貼着部6を
机22上に密着させる。すると、前記電話番号表21
は、周縁部が机22上に剥離自在に貼着された無色透明
のシート体2に被覆されるとともに、該シート体2と机
22との間に保持される。このため、電話番号表21を
粘着テープや両面テープにより机22上に固定する場合
と比較して、その表面を保護することができ、これによ
り、電話番号表21の汚れや破れを未然に防止すること
ができる。
【0018】また、前記シート体2は、粘弾性体からな
る貼着部6により剥離自在に貼着されており、机22へ
の貼着・剥離を繰り返し行うことができる。このため、
保持された電話番号表21において電話番号の修正や追
加が生じた場合であっても、電話番号表21の交換を容
易に行うことができる。したがって、粘着テープ等によ
る新たな電話番号表21の貼り直し作業や、机22上に
付着した粘着糊の除去作業等を交換毎に行わなければな
らなかった従来と比較して、利便性を高めることができ
る。
【0019】さらに、前記塗布インキはスクリーン印刷
により塗布されるので、他の印刷方法により塗布した場
合と比較して、厚肉に塗布することができる。これによ
り、前記貼着部6を厚肉に形成することができるので、
この貼着部6を机22上を押圧することにより、前記貼
着部6の机22への密着性を高めることができる。加え
て、前記貼着部6は、粘弾性体が円形の環状に形成され
てなる複数の吸盤部11,・・・と、各吸盤部11,・
・・を連結する粘弾性体からなる複数の連結部12,・
・・とにより構成されている。このため、前記保持用具
1を、粘弾性体からなる前記貼着部6の粘着力と、吸盤
部11,・・・が机22に密着された状態において、前
記吸盤部11,・・・に包囲された密室の吸引力とによ
って机22に固定することができる。これにより、粘弾
性体を裏面5に面一に形成した場合と比較して、前記粘
弾性体を形成する材料費を削減することができるととも
に、前記粘弾性体を網点状に形成した場合と比較して、
固定力を高めることができる。したがって、優れた固定
性を有する保持用具1を安価に提供することができる。
【0020】そして、この保持用具1を机22より剥離
する際には、シート体2の角部よりめくり上げる。この
とき、前記各吸盤部11,・・・により包囲された前記
密室には空気が通流され、各密室にて生じていた前記吸
引力を消失させることができるので、前記粘弾性体が面
一に形成されている場合と比較して、机22からの剥離
を容易に行うことができる。
【0021】また、本実施の形態にかかる保持用具1に
あっては、電話番号表21を保持した状態で机22上に
貼着固定されたシート体2の表面3には、ビーズを含有
するインキが定着されてなる摩擦面4が形成されてい
る。このため、前記保持用具1を、マウスマットとして
の有効利用することができる。この場合、保持された前
記電話番号表21を写真や絵画等に変更することも可能
であり、表出される絵柄が個々に異なるマウスマットを
容易に形成することができる。さらに、前記保持用具1
からなるマウスマットは、その裏面5に設けられた貼着
部6が机22上に貼着された状態で固定されることか
ら、机22上を横滑りする恐れがあった従来のマウスマ
ットと比較して、マウス操作時にマウスマットが移動し
てしまうといった問題を防止することができる。
【0022】さらに、前記シート体2の裏面5に前記貼
着部6を形成することにより、保持用具1からなるマウ
スマットを机22上へ固定することができるので、硬質
塩化ビニールからなるマット本体に肉厚の発砲ウレタン
を設けることなく、薄肉のマウスマットを形成すること
ができる。また、保持用具1を形成するシート体2にビ
ーズを含有するインキを塗布して定着させるだけで、マ
ウスマットを形成する保持用具1の表面3に前記摩擦面
4を形成することができるので、マット本体に型押しを
してエンボスを形成する従来のマウスマットと比較し
て、シート体2を予め肉厚に形成する必要が無くなる。
これらから、マウスと併用するキーボードの一部が保持
用具1からなるマウスマット上に載置された場合であっ
ても、キーボードの傾きを防止することができ、キーボ
ードが傾くことによって生じるキーボードへの入力ミス
を未然に防止することができる。
【0023】加えて、シート体2の表面2には、ビーズ
を含有するインキが定着されてなる摩擦面4が形成され
ており、前記表面2の耐擦傷性が高められているので、
シート体2を傷から守ることができる。さらに、無機系
抗菌剤を含有したビーズ含有塗布インキにより形成され
ているので、抗菌性の摩擦面4を形成することができ
る。このため、前記ビーズによって凹凸が形成されると
ともに、マウス操作時に手が触れやすく、汚れや菌の付
着条件が揃った前記摩擦面4の衛生を保つことができ
る。
【0024】他方、前記保持用具1には、前記貼着部6
を覆う剥離紙13が剥離自在に設けられているので、例
えば、この保持用具1をビニール袋に収容して出荷する
際には、保持用具1に設けられた貼着部6の前記ビニー
ル袋への不用意な貼着を防止することができる。よっ
て、出荷作業の効率化を図ることができる。
【0025】なお、本実施の形態においては、前記塗布
インキをスクリーン印刷した場合について説明したが、
例えば、グラビア印刷やフレキソ印刷などの他の印刷方
法、あるいは、ロールコーターを用いた印刷方法によ
り、前記塗布インキを塗布しても良く、この場合には、
前記塗布インキに、エステル系モノマー又はエーテル系
モノマーを添加し、塗布インキの粘性率を0.1〜10
%にする。これにより、シート体2への塗布インキの塗
布を高速に行うことができるので、貼着部6有した保持
用具1を短時間にて大量に生産することができ、保持用
具1の製造コストの低減化を図ることができる。
【0026】また、本実施の形態では、紫外線硬化型の
塗布インキを塗布した後、この塗布インキを紫外線によ
り定着させて前記貼着部を形成したが、可塑剤を含有し
た溶剤型の塗布インキを塗布した後、この塗布インキを
熱乾燥させて軟質化された貼着部6を形成しても良い。
この溶剤型の塗布インキは、具体的には、次に示す成分
が各々の割合で混合されてなる。
【0027】 熱可塑性樹脂・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 25.0〜30.0% ケント系溶剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 30.0〜60.0% 芳香族系溶剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8.0〜10.0% ジオクチルフタレートに代表される可塑剤等・・・・・ 15.0〜40.0% アクリル系等に代表されるシリコンを含まない消泡剤・ 0.5〜 3.0%
【0028】この場合、軟質化された貼着部6を机22
上に押圧することにより、密着性を高めることができる
ので、保持用具1の机22上への固定力を、さらに高め
ることができる。
【0029】また、溶剤型の塗布インキを、グラビア印
刷やフレキソ印刷などの他の印刷方法、あるいは、ロー
ルコーターを用いた印刷方法により、保持用具1に塗布
する際には、前述した溶剤型の塗布インキに、ケント系
または芳香族系を添加して、塗布インキの粘性率を0.
1〜10%にする。これらの印刷方法により溶剤型の塗
布インキを塗布した場合においても、前述と同様に、シ
ート体2への塗布インキの塗布を高速に行うことがで
き、保持用具1の製造コストの低減化を図ることができ
る。
【0030】さらに、パット印刷、オフセット印刷(凸
オフセット印刷、ウエットオフセット印刷)、凸版印刷
によって塗布インキを塗布しても良く、また塗布後にエ
ンボスロール成形加工も可能であり、さらには、水性型
の塗布インキを用いることもできる。
【0031】(第2の実施の形態) 以下、第2の実施の形態を図面にしたがって説明する。
図3は、本実施の形態に係る保持用具31を示す図であ
る。
【0032】該保持用具31は、第1の実施の形態と同
様に、塩化ビニール、ポリエステル、ポリカーボネイ
ト、PP、あるいは、ウレタンにより長方形状に形成さ
れた無色透明な第1のシート体としての下部シート体3
2と、該下部シート体32上に積層された状態で剥離自
在に貼着された第2のシート体である上部シート体33
とからなり、該上部シート体33の表面34には、周縁
部を除く部位に透視性を有した摩擦面35が、第1の実
施の形態と同様に、ビーズを含有した紫外線硬化型のビ
ーズ含有塗布インキが定着され形成されている。
【0033】前記下部シート体32の裏面36には、白
色のインキが塗布されるとともに定着され、不透明な着
色層37が形成されており、該着色層37の下面には、
下面側貼着部38が形成されている。さらに、前記下部
シート体32の表面39における周縁部には、上面側貼
着部40が形成されており、これにより、前記下部シー
ト体32の中央部には、前記上面側貼着部40を有しな
い長方形状の未形成領域41が確保されている。
【0034】前記下面側及び上面側貼着部38,40
は、第1の実施の形態と同様の粘弾性体が円形の環状に
形成されてなる複数の吸盤部51,・・・と、各吸盤部
51,・・・を連結する前記粘弾性体からなる複数の連
結部52,・・・とにより構成されている。そして、前
記下部シート体32の裏面36には、前記下面側貼着部
38を介して剥離紙53が剥離自在に貼着されている。
【0035】以上の構成からなる本実施の形態におい
て、前記保持用具31を使用する際には、先ず、下部シ
ート体32の裏面36に貼着された剥離紙53を剥離し
た後、図4に示すように、前記下部シート体32の裏面
36に形成された粘弾性体からなる下面側貼着部38を
机61の所定の部位に密着させ、下部シート体32を机
61上に貼着させた状態で固定する。そして、下部シー
ト体32表面39の上面側貼着部40を介して下部シー
ト体32上に貼着された上部シート体33を角部よりめ
くり上げる。このとき、上部シート体33を貼着する上
面側貼着部40の貼着面積は、前記下部シート体32を
机31に貼着する下面側貼着部38の貼着面積より狭い
ので、下部シート体32と上部シート体33との貼着力
は、下部シート体32と机31との貼着力より小さく設
定されている。このため、下部シート体32から上部シ
ート体33を剥離する際における前記机61上からの前
記下部シート体32の不用意な剥離を確実に防止するこ
とができる。
【0036】次に、前記下部シート体32の表面39に
確保された未形成領域41に、電話番号表62を合わせ
て載置した後、該電話番号表62を前記上部シート体3
3によって被覆するようにして、該上部シート体33
を、下部シート体32の周縁部のみに形成された上面貼
着部40に密着させる。すると、上部シート体33は、
その周縁部が前記下部シート体32の上面貼着部40に
剥離自在に貼着され、前記電話番号表62を、前記上部
シート体33と下部シート体32とにより挟むととも
に、その表面を、透視性を有した上部シート体33に被
覆した状態で保持することができる。したがって、第1
の実施の形態と同様に、前記電話番号表62を粘着テー
プや両面テープにより机61上に固定する場合と比較し
て、その表面を保護することができ、電話番号表62の
汚れや破れを未然に防止することができる。
【0037】また、前記両シート体32,33は、粘弾
性体からなる上面側貼着部40により剥離自在に貼着さ
れており、互いの貼着・剥離を繰り返し行うことができ
るので、保持された電話番号表62において電話番号の
修正や追加が生じた場合であっても、電話番号表62の
交換を容易に行うことができる。また、前記下部シート
体32と机61とは、粘弾性体からなる下面側貼着部3
8により剥離自在に貼着されている。よって、粘着テー
プ等による新たな電話番号表62の貼り直し作業や、机
61上に付着した粘着糊の除去作業等を交換毎に行わな
ければならなかった従来と比較して、利便性を高めるこ
とができる。
【0038】さらに、前記上面側貼着部40は、前記下
部シート体32の周縁部のみに設けられているので、前
記上面側貼着部40が下部シート体32の前面に設けら
れている場合と比較して、上面側貼着部40を形成する
粘弾性体の使用量を削減することができ、低コスト化を
図ることができる。また、前記未形成領域41に、前記
電話番号表62を保持することにより、該電話番号表6
2の前記上面側貼着部40への不用意な貼着を防止する
ことができるので、電話番号表62交換時における作業
性が向上する。
【0039】また、前記上面側及び下面側貼着部38,
40は、粘弾性体が環状に形成されてなる複数の吸盤部
51,・・・と、各吸盤部51,・・・を連結する複数
の連結部52,・・・とにより構成されているので、第
1の実施の形態と同様に、粘弾性体の材料費を削減しつ
つ、固定力を高めることができる。さらに、下部シート
体32を介して机61上に固定された前記上部シート体
33の表面には、摩擦面35が形成されているので、第
1の実施の形態と同様に、この保持用具31をマウスマ
ットとして有効利用することができる。
【0040】加えて、本実施の形態の保持用具31で
は、机61上に貼着されるとともに電話番号表62の背
部を形成する前記下部シート体32には、不透明な着色
層37が形成されており、この下部シート体32によっ
て前記電話番号表62の背景色を設定することができ
る。このため、机61の色や模様等の浮きだしを防止す
ることができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明の保持用具に
あっては、机上に載置された電話番号表や写真等は、透
視性を有したシート体にて被覆されるとともに、該シー
ト体裏面の周縁部に形成された貼着部が机上に剥離自在
に貼着されることによって机とシート体との間に保持さ
れるので、電話番号表や写真等を粘着テープや両面テー
プにより机上に固定する場合と比較して、その表面を保
護することができる。これにより、前記電話番号表や写
真等の汚れや破れを未然に防止することができる。ま
た、前記シート体は、粘弾性体からなる貼着部により剥
離自在に貼着されており、机への貼着・剥離を繰り返し
行うことができるので、保持された電話番号表において
電話番号の修正や追加が生じた場合であっても、電話番
号表の交換を容易に行うことができる。したがって、粘
着テープ等による新たな電話番号表の貼り直し作業や、
机上に付着した粘着糊の除去作業等を交換毎に行わなけ
ればならなかった従来と比較して、利便性を高めること
ができる。
【0042】そして、電話番号表や写真等を保持した状
態で机上に貼着固定されたシート体の表面には、ビーズ
を含有するインキが定着されてなる摩擦面が形成されて
おり、電話番号表や写真等を保持した保持用具を、マウ
スマットとして有効に利用することができる。さらに、
前記保持用具からなるマウスマットは、その裏面に設け
られた貼着部が机上に貼着された状態で固定されること
から、マウス操作時にマウスマットが滑り移動してしま
うことが無い。また、シート体の裏面に前記貼着部を形
成することにより、保持用具からなるマウスマットを机
上へ固定することができるので、硬質塩化ビニールから
なるマット本体に肉厚の発砲ウレタンを設けることな
く、薄肉のマウスマットを形成することができる。これ
により、マウスと併用するキーボードの一部がマウスマ
ット上に載置された場合であっても、キーボードの傾き
を防止することができ、キーボードが傾くことによって
生じるキーボードへの入力ミスを未然に防止することが
できる。加えて、シート体の表面には、ビーズを含有す
るインキが定着されてなる摩擦面が形成されており、前
記表面の耐擦傷性が高められているので、シート体を傷
から守ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す斜視図であ
る。
【図2】同実施の形態の一使用形態を示す斜視図であ
る。
【図3】2の実施の形態を示す斜視図である。
【図4】同実施の形態の一使用形態を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 保持用具 2 シート体 3 表面 4 摩擦面 5 裏面 6 貼着部 11 吸盤部 22 机 31 保持用具 32 下部シート体 33 上部シート体 34 表面 35 摩擦面 36 裏面 37 着色層 38 下面側貼着部 39 表面 40 上面側貼着部 51 吸盤部 61 机
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−167051(JP,A) 特開 平10−6690(JP,A) 実開 昭58−194090(JP,U) 実開 平3−114389(JP,U) 実開 平3−57094(JP,U) 実開 平5−21744(JP,U) 特公 平7−4909(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B43M 17/00 B42F 1/02 G06F 3/033 340

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対象物上の被保持体を被覆した状態で前
    記対象物との間に保持する保持用具であって、 透視性を有したシート体の裏面の周縁部にインキを印刷
    して定着し、当該シート体を前記対象物へ剥離自在に貼
    着する粘着力を有した粘弾性体からなる貼着部を前記周
    縁部に形成して、当該シート体の中央部に前記貼着部を
    有しない未形成領域を形成する一方、 前記シート体の表面に、ビーズを含有するインキが定着
    されてなる透視性を有した摩擦面を形成し、マウス操作
    時に用いられるマウスマットを構成可能にするととも
    に、前記未形成領域内に配置された前記被保持体を被覆
    した状態で 全面的に可視可能に構成したことを特徴とす
    る保持用具。
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