JP3245572B2 - シールド掘進機および掘削方法 - Google Patents
シールド掘進機および掘削方法Info
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Description
よび掘削方法に関し、特に、掘削に際して土粒子の骨格
構造を地山状態と同様に保持したままの状態(以下、固
形状態という。)で、所定の大きさ以下に地山を切削し
(以下、切り出し掘削という。)切り出し掘削した固形
状態の土砂を流体輸送して坑外に搬出する技術に関す
る。
シールド掘進機等によるトンネル掘削においては、カッ
タビットの回転によって掘削地山の土砂の骨格構造を破
壊し、できるだけ土粒子自体の粒径に近い状態(すなわ
ち、塊状ではなく、粒体、粉体状)として流体輸送また
はベルトコンベア輸送により坑外へ搬出するのが一般的
であった。
輸送媒体としての流体と掘削土砂の固形分(土粒子)と
を分離するために、大がかりな処理設備が必要とされて
いた。
合、1次処理設備で粗粒分を分級し、2次処理設備でさ
らに細粒分を分級するという2段階の処理設備が必要と
なる上、2次処理された細粒分は産業廃棄物(汚泥)と
して取り扱われる。このため、処理設備の大規模化によ
る発進立坑用地の広大化、処理費用の増加等の問題点が
あった。
掘削、流体輸送に際しては、排泥ポンプ、排泥管等の輸
送設備が閉塞しないようにするため、従来はクラッシャ
ー等の土砂破砕設備を装備しなければならなかった。こ
のため、シールド掘進機の製作費用の増加、工期の延伸
等の問題点があった。
め、輸送設備が閉塞しない程度の大きさで地山土砂を切
り出し掘削し、固形状態を保持しつつ流体輸送すること
によって、固液分離のための処理作業を効率化し、環境
に配慮したシールド掘進機および掘削方法を提供するも
のである。
法においては、地山土砂を固形状態で切り出し掘削する
ことができたとしても、その大きさを制御することは不
可能であり、ある一定の大きさとして地山土砂を固形状
態のまま切り出し掘削し、固形状態を保持させつつ回収
可能にする、という積極的な技術的思想は見られなかっ
た。
は、掘進方向に前進、後退することが可能な先行ビット
を設け、地山を同心円状に筋切り掘削して切り崩す技術
が開示されている。しかし、この発明は、例えば土層構
成が変化する地山を掘進する際に、先行ビットの損傷を
防止することを目的としており、地山土砂を固形状態で
切り出し掘削する技術については全く記載されていな
い。
備が閉塞しない程度の大きさで、地山と同様の固形状態
で掘削土砂を積極的に回収するためのシールド掘進機お
よび掘削方法を提供することにある。
め、本願第1の発明に係るシールド掘進機は、切羽に筋
状の先行掘削溝を所定間隔で形成するための少なくとも
一対の先行ビットと、前記先行掘削溝の間の掘り残され
た地山凸部を掘り起こし、切削するための後行ビットと
を含み、前記先行ビットおよび前記後行ビットを備えた
カッタヘッドの回転により、掘進経路にある地山を、固
形状態で切り出し掘削することを特徴とする。
削された土砂によってシールド掘進機の輸送設備が閉塞
しない大きさ、例えば、図2に示す排泥ポンプ102の
圧送羽根間の間隔L以下の大きさで地山を切り出し掘削
することが可能となる。
より所定間隔(この場合はほぼLに等しい間隔)で切羽
に筋状の先行掘削溝を形成する。これにより、切羽に凹
凸が形成されて掘削自由面が多くなり、掘削効率を高め
ることができる。
凸部を後行ビットで掘り起こし、土砂の骨格構造を地山
状態と同様に保持しながら輸送設備が閉塞しない大きさ
の土塊として切り出し掘削する。
行掘削溝の形成と固形状態での切り出し掘削が行われる
ため、シールド掘進機の掘進速度を考慮して先行ビット
および後行ビットをカッタヘッドに配置することが重要
となる。なぜなら、それぞれのビットの配置位置によ
り、カッタヘッドの回転に伴う位相角が異なるため、配
置位置の相違が掘削地山への切削深さの相違となって表
れるからである。
ビットの組み合わせとしては、一対の先行ビットMによ
って形成された先行掘削溝の間の地山を切り出し掘削す
る後行ビットNは、前記一対の先行ビットMに対して、
できるだけ位相角が遅れないように配置することが好ま
しい。例えば、図3において、カッタヘッド22が反時
計回りに回転する場合には、先行ビット70、71およ
び後行ビット90−3、4を図3に示すように配置すれ
ば先行掘削溝が形成された直後に、当該先行掘削溝の間
の地山が切り出し掘削されることになる。
の形成と後行ビットによる切り出し掘削との時間差を小
さくすることにより、地山と同等の骨格構造を保持した
状態での切り出し掘削が可能となる。そのためには、前
記一対の先行ビットと、この先行ビットに対応する後行
ビットは、位相角のずれが90度以内となるよう前記カ
ッタヘッドに配置されていることが好ましい。
機は、前記カッタヘッドの回転に伴って形成される前記
先行掘削溝がほぼ等間隔となるように複数の先行ビット
が前記カッタヘッドに配置され、前記複数の先行ビット
によって形成される先行掘削溝の間の掘り残された地山
凸部を切り出し掘削するように複数の後行ビットが前記
カッタヘッドに配置されることを特徴とする。
トおよび後行ビットを複数設けることにより、大口径の
シールドトンネルの掘削に際しても輸送設備が閉塞しな
い大きさで、地山を固形状態のまま切り出し掘削するこ
とができる。
機は、前記先行ビットの少なくとも一部が、前記カッタ
ヘッドの回転に伴ってほぼ同一の軌跡を描くように、前
記カッタヘッドの異なる位置に配置されることを特徴と
する。
の一部を、同一軌跡を描くようにカッタヘッドに配置す
ることにより、それぞれの先行ビットがカッタヘッドの
回転に伴って異なる位相角で回転するので、異なる切削
深さで先行掘削溝を形成することになる。すなわち、第
1の先行ビットが形成した第1の先行掘削溝を、第2の
先行ビットがシールド掘進機の掘進した分だけ(同一の
ビット長であっても)より深く切削した第2の先行掘削
溝を形成する。
所望の先行掘削溝の切削深さが1回の先行掘削で得られ
ない場合には、カッタヘッドが1回転する間に複数回に
分けて先行掘削を行うことになり、所望の先行掘削溝の
切削深さを確実に得ることができる。
機は、前記後行ビットの少なくとも一部が、前記カッタ
ヘッドの回転に伴ってほぼ同一の軌跡を描くように、前
記カッタヘッドの異なる位置に配置されることを特徴と
する。
位相角の相違によって、第1の後行ビットと第2の後行
ビットの切り出し掘削深さが異なるため、カッタヘッド
が1回転する間に複数回の切り出し掘削を行うことがで
きる。
備が閉塞しない程度の大きさより深く切削)形成した場
合でも、当該先行掘削溝の間を、複数の後行ビットで複
数回に分けて切り出し掘削し、所望の大きさの固形状態
の掘削土砂としてシールド掘進機に取り込むことができ
る。
わせることにより、カッタヘッドが1回転する間に、複
数回の先行掘削溝の形成と、複数回の切り出し掘削を行
うことができる。なお、これらの先行掘削溝の形成と切
り出し掘削とを交互に行うことにより、掘削効率が著し
く向上し、トンネル構築の工期も一層の短縮が図れる。
機は、前記先行掘削溝の溝幅が、前記先行掘削溝の間隔
を超えないように、前記先行ビットが前記カッタヘッド
に配置されることを特徴とする。
すなわち、切削幅が先行掘削溝の間隔以下となるような
配置を採用することにより、切削により取り込まれる土
砂も輸送設備に閉塞しない大きさとなり、輸送効率が向
上する。
機は、前記先行掘削溝の溝深さが、前記先行掘削溝の間
隔を超えないように、前記先行ビットが前記カッタヘッ
ドに配置されることを特徴とする。
わち、切削深さが先行掘削溝の間隔以下となるような配
置を採用することにより、切り出し掘削される土砂の大
きさを輸送設備に閉塞しない大きさにすることができ
る。また、第5の発明と同様に、先行掘削により掘削さ
れる土砂の大きさも輸送設備に閉塞しない大きさにする
ことができる。
しては、固形状態の掘削土砂の大きさを一定にするとい
う制御は困難であり、掘削対象の地山の特性を十分考慮
した上で、先行掘削溝の切削幅および切削深さを設定す
ることが重要となる。
状態で切削しやすい硬質地盤においては切削幅、切削深
さをやや小さく設定し、そうでない場合は切削幅、切削
深さをやや大きく設定することにより、先行掘削溝形成
時の固形状態での地山回収率が高くなる、という知見を
得ている。なお、この詳細については後述する。
前記先行ビットおよび前記後行ビットの少なくとも一部
を掘進方向に進退可能にするための駆動手段を含むこと
を特徴とする。
ットを掘進方向に進退させることにより、先行掘削溝の
切削溝の切削深さおよび切り出し掘削深さを適宜制御す
ることができる。したがって、切り出し掘削された固形
状態の掘削土砂を所望の大きさでシールド掘進機に取り
込むことができる。
タヘッドからの突出量を制御可能にすることにより、3
次元的にほぼ一定の大きさ、すなわち、立方体に近い形
状で固形状態として切り出し掘削することができる。
する場合には、比表面積の最も小さな球体が流体への溶
解を防ぐ意味においても望ましいが、実際には球体状で
切り出し掘削することは不可能である。このため、本発
明によって、ほぼ立方体に近い形状で掘削土砂をシール
ド掘進機に取り込み、流体への土粒子分の溶解を極力防
止して、流体輸送および固液分離作業の効率化を図るこ
とができる。
は、前記シールド掘進機の掘進速度および前記カッタヘ
ッドの回転速度の少なくとも一方に基づき、前記先行ビ
ットおよび前記後行ビットの前記カッタヘッドからの突
出量を制御することを特徴とする。
掘削においては、掘削地山の特性に応じて掘進速度やカ
ッタヘッドの回転速度を適切に選択、変更しながら掘削
を行う。したがって、地山の土層が変化する場合には、
先行掘削溝の切削深さや後行ビットによる切り出し掘削
深さについても適宜変更する必要がある。
ッドの回転速度に応じて先行ビットおよび後行ビットの
カッタヘッドからの突出量を適切に制御して、土層が変
化した場合でも、固形状態を保持しつつ掘削土砂をほぼ
一定の大きさで切り出し掘削できるような手段を採用し
た。
機においては、前記カッタヘッドは正逆両方向に回転駆
動され、前記複数の先行ビットは、正転掘削用の先行ビ
ットと、逆転掘削用の先行ビットとを含み、前記複数の
後行ビットは、正転掘削用の後行ビットと、逆転掘削用
の後行ビットとを含むことを特徴とする。
トの設けられたカッタヘッドを正逆両方向に回転させる
ことにより、一方向にのみ回転駆動する場合と比べて先
行ビットおよび後行ビットの摩耗を低減させることがで
きる。
進機は、前記カッタヘッドの回転により切り出し掘削さ
れた掘削土砂を坑外に搬出するための搬出経路を有する
搬出手段と、前記搬出経路に前記掘削土砂の大きさを測
定するための掘削物測定手段と、を含むことを特徴とす
る。
出し掘削された固形状態の掘削土砂の大きさを測定する
ことにより、輸送設備が閉塞する可能性を予測すること
ができ、さらに、測定結果をフィードバックして先行ビ
ットおよび後行ビットのカッタヘッドからの突出量を制
御することができる。これにより、掘削土砂の大きさを
所定値以下で切り出し掘削することが可能となる。
取り込まれた掘削土砂を坑外へ搬出する設備全体を意味
し、具体的には、例えば、チャンバ、流体輸送管、圧送
ポンプ、沈殿槽、固液分離装置等を含む。
トの突出量をリアルタイムで制御するためには、土砂取
り込み後、できるだけ早い時点で掘削土砂の大きさを測
定することが好ましく、前記掘削物測定装置は、チャン
バ内または流体輸送管の最も切羽付近に設けることが好
ましい。
は、掘削対象の地山をカッタヘッドの回転によって切削
しつつ掘進し、トンネルを構築するための掘削方法であ
って、前記カッタヘッドに設けた少なくとも一対の先行
ビットにより、前記地山にほぼ等間隔の先行掘削溝を筋
状に形成する先行掘削溝形成工程と、前記カッタヘッド
に設けた後行ビットにより、前記先行掘削溝の間の掘り
残された間の地山を掘り起こし、所定の大きさ以下で固
形状態を保持した掘削土砂として切り出し掘削する切り
出し掘削工程と、を含み、前記掘削土砂を、輸送路を介
して固形状態を保持しつつ坑外に搬出することを特徴と
する。
削溝を形成して切羽地山に凹凸を設けるので、掘削自由
面が多くなり、後行ビットによる固形状態のままの切り
出し掘削が容易になる。この場合、先行掘削溝群が、ほ
ぼ等間隔に形成されているので、切り出し掘削された固
形状態の掘削土砂は、ほぼ一定の大きさでシールド掘進
機に取り込むことができる。
掘削土砂を、固形状態を保持しつつ坑外へ搬出するの
で、固液分離のための処理作業が効率化され、かつ、産
業廃棄物として処理される汚泥の発生量を著しく低減す
ることができる。
掘進機の輸送設備が閉塞しない程度の大きさとすること
により、クラッシャー等の土砂破砕設備を不要とするこ
とができる。
をカッタヘッド全面に適切に配置することにより、本願
第2の発明と同様に、大口径のシールド掘進機に対して
も、地山を所定の大きさの固形状態のまま、効率的に切
り出し掘削することができる。
は、前記カッタヘッドが1回転する間に、ほぼ同位置の
地山に対して、前記先行掘削溝形成工程と、前記切り出
し掘削工程とを少なくとも1回交互に行うことを特徴と
する。
明と同様に、先行掘削溝の形成および固形状態での切り
出し掘削を同一位置の地山に対して、カッタヘッドが1
回転する間に交互に繰り返して行うので、地山の特性に
応じた効率的な掘削が可能となり、トンネル工期を著し
く短縮することができる。
は、前記輸送路における輸送媒体としての液体に、前記
掘削土砂が液体に溶解することを防止するための溶解防
止剤を混入する工程を含むことを特徴とする。
された掘削土砂が、流体中に溶解することなく、そのま
まの状態で坑外へ搬出されるので、固液分離のための処
理作業等のさらなる効率化を図ることができ、産業廃棄
物として処理すべき汚泥の発生量をさらに低減すること
ができる。
機を活用した好適な実施の形態について、泥水式シール
ド工法を例にとり、図面を参照しつつ詳細に説明する。
泥水式シールド工法の全体図を示す。
進機2内部のチャンバ210に供給して切羽200の安
定を図りながら、シールド掘進機2のカッタヘッド22
を回転させることにより、地山を掘削してトンネルを構
築する工法である。
のための泥水を作成し、切羽200に供給する作泥送泥
設備、泥水性状を調整する性状調整設備、切羽200を
掘削する掘削設備、切羽200掘削後の泥水を坑外へ搬
出する輸送設備、掘削後の泥水を適切に処理するための
泥水処理設備および掘削坑内で覆工構造を構築する覆工
構築設備等が用いられる。
は、掘進に伴ってセグメント26を順次継ぎ足し、セグ
メント26にジャッキ28で反力を取りながら、チャン
バ210に供給された泥水圧によって切羽圧に対抗しつ
つ、カッタヘッド22を回転させて地山を掘削する。
供給される泥水は、地上の作泥設備または泥水処理設備
から送泥設備の一部である送泥管50を介して送られる
ものであり、切羽200の安定に用いられた泥水は、チ
ャンバ210内で掘削土砂と撹拌混合され、輸送設備の
一部である排泥管52を介して地上の泥水処理設備に送
られる。
ド22から取り込まれた掘削土砂を坑外へ搬出する設備
全体を意味し、具体的には、例えば、チャンバ210、
流体輸送管として機能する排泥管52、圧送ポンプとし
て機能する排泥ポンプ102、沈殿槽、固液分離装置等
を含む。
土砂等の固形分と液体分とが分離(固液分離)され、分
離後の液体分は、調整槽で必要な成分調整が行われた
後、再度シールド掘進機2へ向け送り出され、送泥水と
して再利用される。
トンネル内の性状調整設備等により必要な性状調整がさ
れる。具体的には、トンネル内の性状調整設備は、調泥
剤タンク40と、送泥管50に設けられ、調泥剤タンク
40から供給された調泥剤と泥水とを混合撹拌するスタ
ティックミキサー44と、この混合撹拌後の泥水性状を
測定する粘性計46とを含んで構成されている。
調泥剤が添加され、スタティックミキサー44により撹
拌混合された送泥水は、粘性計46により粘性が測定さ
れ、チャンバ210に供給される。
8に送られ、制御装置48は、この測定結果に基づき調
泥剤の添加を調整する。
向け送り返される排泥水は、排泥管52に設けられた排
泥ポンプ102によって圧送される。
す。
の羽根体100−1、2を含む。したがって、掘削物1
10、すなわち、掘削後の土砂の大きさが羽根体100
相互の純間隔Lを超える場合、掘削物110により排泥
ポンプ102や排泥管52が閉塞し、輸送設備として機
能しない恐れがある。
02等の輸送設備が閉塞しないよう、クラッシャー等を
新たに設けて掘削物110を破砕する方式が採られる場
合もあった。しかし、この方式では破砕された掘削物1
10が、排泥水中に溶解しやすくなるため、泥水処理設
備での分級処理効率が悪くなっていた。
処理設備において、1次処理で分級される固形分の量が
少なくなり、それに伴って2次処理で分級しなければな
らない処理量が多くなる。2次処理量が多くなると、2
次処理設備が大規模化し、そのために必要とされる立坑
用地の面積も大きくなる。
れば、2次処理を効率化し、必要な立坑用地を省面積化
することができる。
あるため、産業廃棄物(汚泥)として取り扱われるの
で、その処分に関しても多大な労力と費用が必要とな
る。
の負荷を軽減し、処理費用を抑えるためには、掘削物1
10をできるだけ1次処理で分級することが必要であ
る。
02に詰まらない最大の大きさで掘削し、そのままの固
体の状態で坑外へ搬出することによって、掘削土砂を含
む排泥水の処理が効率化でき、環境負荷およびコストを
低減することになる。
ンプ102等の輸送設備が閉塞しない最大の大きさで切
り出し掘削するよう、先行ビットおよび後行ビットを、
シールド掘進機2のカッタヘッド22に配置し、先行ビ
ットと後行ビットとの相互作用により、上記課題を解決
している。
根体100は2枚の構成となっているが、3枚以上の構
成としたり、1枚であっても図2に示す羽根体と同様の
形状とする構成とすることも可能である。
22の正面図を示す。
は、切羽200に所定間隔で筋状の先行掘削溝を形成す
る先行ビット70〜80と、この先行掘削溝の間に掘り
残された部分の地山を、固形状態で切り出し掘削する後
行ビット90、91が配置されている。
進方向に進退可能な先行ビット70〜75と、カッタヘ
ッド22に固定された先行ビット80とを、適切にカッ
タヘッド22に配置することが好ましい。
子の骨格構造を地山状態と同様に保持したままの状態を
意味し、切り出し掘削とは、先行掘削溝間の掘り残され
た地山凸部を、固形状態でほぼ一定の大きさ以下に切削
することを意味する。
0、91は、地山をほぼ一定の大きさで切り出し掘削す
るよう、カッタヘッド22の回転に伴って生じる位相差
を考慮した上で、カッタヘッド22に配置されている。
ット70〜80の軌跡であり、各先行ビット70〜80
の各軌跡がほぼ等間隔になるよう、先行ビット70〜8
0がカッタヘッド22に配置され、各軌跡の間、すなわ
ち、先行ビット70〜80で掘削されなかった地山を掘
削するよう後行ビット90、91がカッタヘッド22に
配置されている。
されなかった地山を、後行ビット90−1、2で掘削す
る。同様に、先行ビット70、71に対しては、後行ビ
ット90−3、4が対応し、先行ビット72、73に対
しては、後行ビット90−5、6が対応する。その他の
先行ビット70〜80と、後行ビット90、91との対
応についても同様である。なお、実際の掘削動作につい
ては後述する。
間隔を、例えば図2に示す羽根体100相互の純間隔L
と同程度にすることにより、カッタヘッド22の回転に
より当該部分を掘削した場合、固形状態の掘削土砂の大
きさをほぼLの大きさに揃えることができる。
ポンプ102等の輸送設備につまらない最大の大きさと
することができ、クラッシャー等の土石破砕設備を不要
とし、できるだけ大きな大きさで排泥することができ
る。
せるものとしては、通常のシールド掘進機におけるメイ
ンビット等を利用できる。
きさに応じて先行ビット70〜80および後行ビット9
0、91の配置を調整することにより、各地山に最適な
掘削を行うことができる。なお、ここで、ビットの配置
とは、カッタヘッド22上における単なる平面的な位置
だけでなく、先行ビット70〜80および後行ビット9
0、91の切削角度の調整も含む。
70〜80により地山を筋状に掘削し、先行ビット70
〜80で掘削されなかった部分を後行ビット90、91
により切り出し掘削することができる。これにより、先
行ビット70〜80と後行ビット90、91を異なる役
割とし、効率的に掘削することができる。
成される先行掘削溝の切削幅および切削深さについて
も、純間隔Lを超えない大きさとすることにより、排泥
ポンプ102等の輸送設備が閉塞しない大きさで切羽2
00の切削が行われる。
定間隔で切羽200に筋状の先行掘削溝を形成する。こ
れにより、切羽200に凹凸が形成されて掘削自由面が
多くなり、後行ビット90、91による掘削効率を高め
ることができる。
凸部を後行ビット90、91で掘り起こし、土砂の骨格
構造を地山状態と同様に保持しながら排泥ポンプ102
等の輸送設備が閉塞しないできるだけ大きな土塊として
切り出し掘削する。
て先行掘削溝の形成と固形状態での切り出し掘削が行わ
れるため、シールド掘進機2の掘進速度やカッタヘッド
22の回転速度を考慮して先行ビット70〜80および
後行ビット90、91をカッタヘッド22に配置するこ
とが重要となる。なぜなら、それぞれのビット70〜8
0、90の配置位置により、カッタヘッド22の回転に
伴う位相角が異なるため、配置位置の相違が掘削地山へ
の切削深さの相違となって表れるからである。
80と後行ビット90、91の組み合わせとしては、一
対の先行ビットMによって形成された先行掘削溝の間の
地山を切り出し掘削する後行ビットNは、前記一対の先
行ビットMに対して、できるだけ位相角が遅れないよう
に配置することが好ましい。
が反時計回り(図3の矢印方向)に回転する場合には、
先行ビット70、71および後行ビット90−3、4を
図3に示すように配置すれば先行掘削溝が形成された直
後に、当該先行掘削溝の間の地山が切り出し掘削される
ことになる。
先行掘削溝の形成と後行ビット90、91による切り出
し掘削との時間差を小さくすることにより、地山と同等
の骨格構造を保持した状態での切り出し掘削が可能とな
る。
先行ビット70〜80に対応する後行ビット90、91
は、位相角のずれが90度以内となるようカッタヘッド
22に配置することが好ましい。
は、掘削物110を一定の大きさに揃えることができる
よう、先行ビット70〜75が掘進方向に進退可能であ
ることに加え、後行ビット90、91も進退可能な構成
を採用している。
トンネルにおいても、固形状態での切り出し掘削を効率
的に行えるように、先行ビット70〜80および後行ビ
ット90、91の少なくとも一部が、カッタヘッド22
の回転に伴って同一の軌跡を描くように配置されてい
る。
ヘッド22の最も外方には進退可能な先行ビット72、
73が配置されると共に、先行ビット72、73と同一
軌跡を描くように位相角をずらしてカッタヘッド22の
中心から同一半径の位置に先行ビット80−1〜8がカ
ッタヘッド22に固設されている。
0−5、80−6によって形成される先行掘削溝の間に
掘り残された地山凸部を切削するために、後行ビット9
0−6、90−8が同一軌跡を描くように配置されてい
る。
は、反時計回りだけでなく時計回り(図3に示す矢印と
反対方向)にも回転駆動される。すなわち、カッタヘッ
ド22は正逆両方向に回転駆動され、これに合わせて正
転用の先行ビット、後行ビットと逆転用の先行ビット、
後行ビットがカッタヘッド22には配置されている。
記の先行ビット80−1、80−2、80−5、80−
6に対応して先行ビット80−3、80−4、80−
7、80−8が配置され、逆転用の後行ビットとして
は、上記の後行ビット90−6、90−8に対応して後
行ビット90−5、90−7が配置されている。また、
進退可能な先行ビット70〜75は、正転逆転両用の先
行ビットとして構成されている。
および74、75に対しても同一の軌跡を描くように他
の先行ビット80がカッタヘッド22に固設されてい
る。
それぞれの先行ビット70〜80がカッタヘッド22の
回転に伴って異なる位相角で回転するので、異なる切削
深さで先行掘削溝を形成することになる。すなわち、第
1の先行ビットが形成した第1の先行掘削溝を、第2の
先行ビットがシールド掘進機の掘進した分だけ(同一の
ビット長であっても)より深く切削した第2の先行掘削
溝を形成する。
所望の先行掘削溝の切削深さが1回の先行掘削で得られ
ない場合には、カッタヘッドが1回転する間に複数回に
分けて先行掘削を行うことになり、所望の先行掘削溝の
切削深さを確実に得ることができる。
一部が、カッタヘッド22の回転に伴ってほぼ同一の軌
跡を描くように、カッタヘッド22に配置されているた
め、後行ビット90、91の配置に応じた位相角の相違
によって、第1の後行ビットと第2の後行ビットの切り
出し掘削深さが異なるため、カッタヘッド22が1回転
する間に複数回の切り出し掘削を行うことができる。
備が閉塞しない程度の大きさより深く切削)形成した場
合でも、当該先行掘削溝の間を、複数の後行ビット9
0、91で複数回に分けて切り出し掘削し、所望の大き
さの固形状態の掘削土砂としてシールド掘進機2に取り
込むことができる。
に、先行掘削溝の形成と、切り出し掘削とを交互に行う
ことにより、掘削効率が著しく向上し、トンネル構築の
工期も一層の短縮が図れる。
示すように、カッタヘッド22の周縁部の後行ビット9
1−1、91−2に関してビット自体を大きく形成し、
切削幅を前記先行掘削溝の間隔より大きくするように構
成してもよい。このように構成することにより、先行掘
削溝間に掘り残された複数の地山凸部を同時に切り出し
掘削することができる。
ると、カッタヘッド22の回転に伴う切削距離は、中心
部に比べて周縁部では著しく長く、かつ、高速度となる
ため、ビットの耐久性が問題となる。
22の周縁部において、回転中心から同一の半径位置に
先行ビット70〜80や後行ビット90、91を複数配
置することにより、複数の先行ビット70〜80および
後行ビット90、91がカッタヘッド22の回転に伴っ
て同一の軌跡を描くように地山を切削する。これによ
り、ビットの摩耗を防止することができる。また、後行
ビット90、91自体を大きくして地山の切削抵抗に対
抗できる設置強度が得られるように構成することも好ま
しい。
は、順逆両方向に回転駆動が可能なため、正方向のビッ
トが摩耗したとしても逆方向に回転させることにより、
ビットの交換を行うことなく掘進を継続できる。したが
って、同一方向にのみカッタヘッド22を回転する場合
と比べてビットの摩耗を低減できる。
面断面を示すもので、図3に示す進退可能な3組の先行
ビット70〜75および進退可能な後行ビット90−9
を含むシールド掘進機2のA−A線断面に沿って説明し
た図である。
ット70〜75による先行掘削溝の切削深さを調整でき
るように、掘進経路方向に対して先行ビット70〜75
を相対的に前後に進退させるための先行ビット駆動装置
として、ジャッキ62−1〜3を含む。
された固形状態の掘削土砂の大きさを調整できるよう
に、後行ビット90、91の先端を、掘進経路方向に対
して前後に進退させるための後行ビット駆動装置を含
む。この後行ビット駆動装置としては、複数のジャッキ
63が設けられ、複数の後行ビット90−1、90−2
等を備えたスポーク23を掘進方向に進退できるよう、
ジャッキ63を駆動させる(図5(A)参照)。なお、
この駆動は制御装置48により制御される。
より、各先行ビット70〜75および後行ビット90、
91の切削深さを調整することが可能となるため、掘削
中に土質が変化する場合であっても、掘削土砂を所望の
大きさで切り出し掘削することができる。
3次元的にほぼ一定の大きさ、すなわち、立方体に近い
形状で固形状態として切り出し掘削することも可能とな
る。
する場合には、比表面積の最も小さな球体が流体への溶
解を防ぐ意味においても望ましいが、実際には球体状で
切り出し掘削することは不可能である。このため、本実
施の形態により、ほぼ立方体に近い形状で掘削物110
をシールド掘進機2に取り込み、流体である排泥水への
土粒子分の溶解を極力防止して、排泥および固液分離作
業の効率化を図ることが望ましい。
ット90、91の一部または全部を掘進方向に進退可能
とする構成を採用することにより、切り出し掘削される
掘削物110の大きさを制御することも可能となる。
行ビット90、91を進退させない構成を採用した場
合、ビットの切削深さや切削幅に応じて掘削物110の
大きさにもばらつきが生じる。この場合、掘削物110
が排泥水と接触する面積が大きくなって、排泥水中への
掘削物110の溶解量も多くなってしまう。
せずに後行ビット90、91の切削深さを大きくしてし
まうと、カッタヘッド22を回転させるためのカッタト
ルクも大きくする必要がある。
91を進退させることにより、掘削物110を、適切な
大きさの固形状態のまま排泥することができるため、排
泥水中への掘削物110の溶解量を低減させることがで
きる。
トンネル掘削においては、掘削地山の特性に応じて掘進
速度やカッタヘッド22の回転速度を適切に選択、変更
しながら掘削を行う。したがって、地山の土層が変化す
る場合には、先行掘削溝の切削深さや後行ビット90、
91による切り出し掘削深さについても適宜変更するこ
とが好ましい。
ッタヘッド22の回転速度に応じて先行ビット70〜7
5および後行ビット90、91のカッタヘッド22から
の突出量を適切に制御して、土層が変化した場合でも、
固形状態を保持しつつ掘削土砂をほぼ一定の大きさで切
り出し掘削できるような構成を採用している。
ビット90、91等の設けられたカッタヘッド22は、
シールド掘進機2内のモーター30により回転される。
ついて説明する。
の概略断面図であり、図5(A)は複数の後行ビット9
0、91の取り付けられたスポーク23全体が掘進方向
へ前進した状態の側面断面図を示し、図3のB−B線断
面図を示す。
伸展した状態の平面断面図を示し、シールド掘進機2の
外周部からシールド掘進機2の中心部を見たときの図5
(A)のC部分の拡大図である。
ト90、91の取り付けられたスポーク23は、複数の
ジャッキ63によって進退できるようになっている。複
数のジャッキ63を適用することにより、掘削する地山
が硬質地盤であっても、スポーク23全体を前進させる
ための推進力を十分に確保することができる。
23に取り付けられた1組の後行ビット90、91は、
ジャッキ63によって進退可能に形成されている。ま
た、ジャッキ63は、ケーシング64に固定された台座
66に設けられたピン67を回転軸および支持部とし
て、反力のかかる方向、すなわち、カッタヘッド22の
回転方向の順逆両方向に揺動可能に形成されている。
23およびスポーク23上の後行ビット90、91は、
ピン67を支点として回転の逆方向に揺動する。揺動し
たスポーク23は、カッタヘッド22と一体的に形成さ
れたケーシング64とぶつかることによりその揺動量が
制限される。
3上の後行ビット90、91は、反力受けとして機能す
るケーシング64によって掘削時の回転順方向に対する
反力を受けることができる。また、ジャッキ63を切羽
200方向に進行させた場合も、スポーク23とケーシ
ング64がぶつかることによって反力を受け、安定して
掘削することができる。
ピン67を設けることにより、掘削時に後行ビット9
0、91が最適な姿勢となり、適切な掘削を行うことが
できる。なお、前記支持部としては、ジャッキ63を反
力方向に対して前後にスライド可能に支持する構成等を
適用することも可能である。
0、91だけでなく、進退する先行ビット70〜75に
ついても同様に反力受けとして機能するケーシング64
−1〜3が設けられている。これにより、先行ビット7
0〜75についても後行ビット90、91と同様に反力
受け等の作用により、進退させた場合でも安定して掘削
を行うことができる。
90、91を用いた掘削の手順について説明する。
ト90−1の相互作用による地山の掘削状態を平面的に
示す概略図であり、図6(A)〜(C)は先行ビット7
4、75と後行ビット90−1による地山の掘削状態を
示す。
より形成された先行掘削溝の間の地山を、後行ビット9
0−1で切り出し掘削するよう、先行ビット74、75
および後行ビット90−1はカッタヘッド22に配置さ
れている。
うに掘削予定部分の地山300の掘削面410は平坦な
状態である。
る。シールド掘進機2が掘進すると、図6(A)の状態
から図6(B)に示す状態になる。この状態では、先行
ビット74、75が後行ビット90−1に先行して掘削
予定部分の地山300を筋状に掘削することにより、地
山300の掘削面に先行掘削溝310−1、2が形成さ
れる。
すなわち、切削深さL2がほぼL、先行掘削溝310−
1、2間の間隔L1もほぼLになっている。ここで、L
は、上述した図2で示す排泥ポンプ102を閉塞させな
い最大の大きさである。
すなわち、切削幅L3もL以下になっている。これによ
り、先行掘削により生じる掘削物もL以下の大きさとな
り、当該掘削物も輸送設備を閉塞させずに坑外へ搬出で
きる。
の地山300のうち先行掘削溝310−1、2の間に突
出長および突出幅がL以下の帯状凸部が地山として掘り
残された状態となっている。
を切り出し掘削することにより、掘削物110が地山3
00から切り出され、図6(C)に示す状態となる。
が、理解を深めるため、切り出し掘削について立体的に
説明する。
ト90−1の相互作用による地山の掘削状態を立体的に
示す概略図であり、図7(A)〜(C)は先行ビット7
4、75と後行ビット90−1による地山の掘削状態を
示す。
4、75で地山300に筋状の溝を2つ形成する。次
に、図7(B)に示すように、後行ビット90―1で帯
状に残された先行掘削溝間の地山300の一部を切り出
し掘削する。
ぼ立方体の形状の掘削物110が地山300から切り出
される。
組の先行ビット74、75および後行ビット90−1の
みの作動について記述したものであるが。本願発明で
は、図3に示すように、複数組の先行ビット70〜80
によって、図6における先行掘削溝310−1、310
−2に隣接して複数の先行掘削溝を形成することが好ま
しい。そして、それらの先行掘削溝群の間に掘り残され
た地山凸部を複数の後行ビット90、91が切り出し掘
削できるように構成されている。
〜80および後行ビット90、91の少なくとも一部
を、カッタヘッド22の回転中心から同一半径の位置に
位相角を変えて複数のビットPを配置する構成とするこ
ともできる。
00のある特定位置Q点に着目すると、カッタヘッド2
2が一回転する間に、Q点においては複数回の地山切削
が行われることになる。すなわち、位相角のずれ量に対
応してシールド掘進機2は切羽側へ掘進するため、前記
複数のビットPのカッタヘッド22からの突出量が同じ
であっても、シールド掘進機2の掘進距離分だけ地山3
00への切り込み深さを大きくすることができる。
であれば、トンネル中心からの距離が大きくなるほど、
カッタヘッド22の周速度が大きくなり、切削距離も大
きくなることから、外縁部(円形断面の外周部近く)に
前記複数のビットPを配置することにより、ビットの摩
耗防止を図ることができる。
る間に、ほぼ同位置の地山300に対して先行掘削溝を
形成する工程と、固形状態での切り出し掘削を行う工程
とを少なくとも一回交互に行うことにより、地山300
の特徴に応じた効率的な掘削が可能となり、トンネル工
期を著しく短縮することが可能になる。
タヘッド22の回転速度に応じて先行ビット70〜75
および後行ビット90、91のカッタヘッド22への配
置(カッタビットの切削角度を含めて)を適宜選択する
ことにより、切り出し掘削された掘削物110の大きさ
をある程度制御することが可能になる。
0〜75および後行ビット90、91を掘進方向に進退
可能に構成することにより、掘削物110を好ましい形
状、寸法として切り出し掘削することができる。
進機2は、図1に示すように、掘削物110を坑外へ搬
出するための搬出経路(輸送路)に掘削物110の大き
さを測定するための掘削物測定手段としての固形物測定
装置120を備えている。この掘削物測定装置120
は、例えば、特開平9−159623号公報に記載され
た電波による固体測定装置などを用いることができる。
得られる計測値(掘削物110の大きさなど)は、図1
に示す制御装置48にリアルタイムで伝送される。
計測値と、そのときの先行ビット70〜75および後行
ビット90、91のカッタヘッド22からの突出長さ
と、シールド掘進機2の掘進速度(ジャッキスピード)
並びにカッタヘッド22の回転速度とを考慮して、先行
ビット70〜75および後行ビット90、91の進退を
制御する機能も有している。
ット90、91の突出量をリアルタイムで制御するため
には、土砂取り込み後、できるだけ早い時点で掘削土砂
の大きさを測定することが好ましい。このため、掘削物
測定装置120は、チャンバ210内または排泥管52
の最も切羽付近に設けることが好ましい。
ャンバ210に近い位置の排泥管52に設けている。こ
れにより、リアルタイムな制御が可能となっている。
切り出し掘削された固形状態の掘削土砂の大きさを測定
することにより、排泥ポンプ102等の輸送設備が閉塞
する可能性を予測することができ、さらに、測定結果を
フィードバックして先行ビット70〜80および後行ビ
ット90、91のカッタヘッド22からの突出量を制御
することができる。これにより、掘削物110の大きさ
を所定値以下で切り出し掘削することが可能となる。
切り出したままの固形状態で搬出するため、図1に示す
ように、溶解防止剤タンク42から供給された溶解防止
剤が、必要に応じて排泥管52内の掘削物110を含む
輸送媒体としての排泥水に混入されるようになってい
る。
れた掘削物110が、泥水中に溶解することなく、その
ままの状態で坑外へ搬出されるので、固液分離のための
処理作業等をさらに効率化でき、産業廃棄物として処理
すべき汚泥の発生量をさらに低減することができる。
よれば、排泥ポンプ102等の輸送設備が閉塞しないで
きるだけ大きい寸法で、しかも、できるだけ立方体に近
い形状の固形状態で掘削物110を切り出し掘削して排
泥することにより、掘削土砂を固形状態の塊として1次
処理で分級することができる。
を省面積化し、環境への影響や処理費用を抑えることが
できる。
回収率との関係を求めた実験結果の一例を示すグラフで
ある。
において、多少回収率が落ちているものの、掘進中期
(掘進距離100m〜300m)においては、固形状態
での回収率が60%強〜90%弱と、良好な固形回収が
行えている。
0〜75は複数対になっているが、少なくとも一対あれ
ばよい。上述したように、先行ビット70〜75を複数
対設け、カッタヘッド22が1回転する間に筋切先行掘
削溝の形成工程および切り出し掘削工程を複数回繰り返
すことにより、大口径のシールド掘進機2に対しても、
地山300を所定の大きさの固形状態のまま、効率的に
切り出し掘削することが可能となっている。
ド工法に限定されない。例えば、地中連続壁工法やリバ
ース工法等における泥水処理にも適用できる。
盤状のカッタヘッド22だけでなく、矩形断面シールド
掘進機に用いられるドラムカッタ等を適用することも可
能である。
ド工法の全体図である。
面図である。
ある。
構の概略断面図であり、(A)は複数の後行ビットの取
り付けられたスポーク全体が進行した状態の側面断面図
を示す図であり、(B)は単一のジャッキが進行した状
態の平面断面図を示す図である。
削状態を平面的に示す概略図であり、(A)〜(C)は
先行ビットと後行ビットによる地山の掘削状態を示す図
である。
削状態を立体的に示す概略図であり、(A)〜(C)は
先行ビットと後行ビットによる地山の掘削状態を示す図
である。
係を求めた実験結果の一例を示すグラフである。
Claims (11)
- 【請求項1】 泥水式シールド工法用のシールド掘進機
において、 切羽に筋状の先行掘削溝を所定間隔で形成するための少
なくとも一対の先行ビットと、前記先行掘削溝の間の掘
り残された地山凸部を掘り起こし、切削するための後行
ビットとを備えたカッタヘッドと、排泥管内の前記後行ビットによって掘り起こされた掘削
物を含む排泥水に、掘削物が排泥水に溶解することを防
止するための溶解防止剤を混入する溶解防止剤タンク
と、 を含み、前記 カッタヘッドの回転により、掘進経路にある地山
を、固形状態で切り出し掘削することを特徴とするシー
ルド掘進機。 - 【請求項2】 請求項1において、 前記カッタヘッドの回転に伴って形成される前記先行掘
削溝がほぼ等間隔となるように複数の先行ビットが前記
カッタヘッドに配置され、前記複数の先行ビットによっ
て形成される先行掘削溝の間の掘り残された地山凸部を
切り出し掘削するように複数の後行ビットが前記カッタ
ヘッドに配置されることを特徴とするシールド掘進機。 - 【請求項3】 請求項1、2のいずれかにおいて、 前記先行ビットの少なくとも一部が、前記カッタヘッド
の回転に伴ってほぼ同一の軌跡を描くように、前記カッ
タヘッドの異なる位置に配置されることを特徴とするシ
ールド掘進機。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、 前記後行ビットの少なくとも一部が、前記カッタヘッド
の回転に伴ってほぼ同一の軌跡を描くように、前記カッ
タヘッドの異なる位置に配置されることを特徴とするシ
ールド掘進機。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかにおいて、 前記先行掘削溝の溝幅が、前記先行掘削溝の間隔を超え
ないように、前記先行ビットが前記カッタヘッドに配置
されることを特徴とするシールド掘進機。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかにおいて、 前記先行掘削溝の溝深さが、前記先行掘削溝の間隔を超
えないように、前記先行ビットが前記カッタヘッドに配
置されることを特徴とするシールド掘進機。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかにおいて、 前記先行ビットおよび前記後行ビットの少なくとも一部
を掘進方向に進退可能にするための駆動手段を含むこと
を特徴とするシールド掘進機。 - 【請求項8】 請求項7において、 前記駆動手段は、前記シールド掘進機の掘進速度および
前記カッタヘッドの回転速度の少なくとも一方に基づ
き、前記先行ビットおよび前記後行ビットの前記カッタ
ヘッドからの突出量を制御することを特徴とするシール
ド掘進機。 - 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかにおいて、 前記カッタヘッドの回転により切り出し掘削された掘削
土砂を坑外に搬出するための搬出経路を有する搬出手段
と、 前記搬出経路に前記掘削土砂の大きさを測定するための
掘削物測定手段と、を含むことを特徴とするシールド掘
進機。 - 【請求項10】 掘削対象の地山をカッタヘッドの回転
によって切削しつつ掘進し、トンネルを構築するための
泥水式シールド工法用の掘削方法であって、 前記カッタヘッドに設けた少なくとも一対の先行ビット
により、前記地山にほぼ等間隔の先行掘削溝を筋状に形
成する先行掘削溝形成工程と、 前記カッタヘッドに設けた後行ビットにより、前記先行
掘削溝の間の掘り残された間の地山を掘り起こし、所定
の大きさ以下で固形状態を保持した掘削土砂として切り
出し掘削する切り出し掘削工程と、泥水輸送路における輸送媒体としての泥水に、前記掘削
土砂が泥水に溶解することを防止するための溶解防止剤
を混入する工程と、 を含み、 前記掘削土砂を、前記泥水輸送路を介して固形状態を保
持しつつ坑外に排出することを特徴とする掘削方法。 - 【請求項11】 請求項10において、 前記カッタヘッドが1回転する間に、ほぼ同位置の地山
に対して、前記先行掘削溝形成工程と、前記切り出し掘
削工程とを少なくとも1回交互に行うことを特徴とする
掘削方法。
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JP2000282785A JP2000282785A (ja) | 2000-10-10 |
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