JP3245401U - 荷台用折畳足場 - Google Patents

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浅井 政信
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Abstract

【課題】あおりの上に立って行う荷役作業の安全性及び作業性を向上させるとともに、非使用時における荷役作業の作業性も担保できる荷台用折畳足場を提供する。【解決手段】トラックMの荷台1のあおり12、13と略同一幅の帯状をなす平板体21と、前記平板体の一方の面が前記あおりの上面とを略面一となる展開状態と、前記平板体の一方の面が前記あおりの上面と重なる折畳状態との間で、前記平板体を、前記あおりの外縁の上端部に回転可能に接続するヒンジ22とを備えるように構成した。【選択図】図1

Description

本考案は、トラックの荷台のあおりに取り付けられて、あおりの上面における足場を拡大する荷台用折畳足場に関するものである。
例えば軽トラックのような荷台があおりで囲われている車両において、作業者がそのあおりの上に立って荷役作業を行うことがある。あおりは幅が狭く足場としては心もとないので、上記のような作業には滑落等の危険が伴う。
この問題に対して特許文献1には、あおりの上面よりも幅の広い踏板を、あおりの上面に載せて足場の幅を広げ、あおり上での荷役作業を安全にする踏板が記載されている。この踏板は、非使用時に、あおりの上面に起立した姿勢で固定される。
特開2005-8130
しかしながら、特許文献1の踏板は、非使用時において、あおりの上面から突き出るように配置されるので、例えば、あおりの上に立たずに荷役作業をするときに、その突き出た踏板が邪魔になることがある。
そこで本考案は、上述した課題を解決するべくなされたものであって、使用時すなわち、あおりの上に立って荷役作業を行うときの安全性及び作業性を向上させるとともに、非使用時における荷役作業の作業性も担保できる荷台用折畳足場を提供することをその主たる課題とするものである。
[1]
トラックの荷台のあおりと略同一幅の帯状をなす平板体と、
前記平板体の一方の面が前記あおりの上面とを略面一となる展開状態と、前記平板体の一方の面が前記あおりの上面と重なる折畳状態との間で、前記平板体を、前記あおりの外縁の上端部に回転可能に接続するヒンジとを備えることを特徴とする荷台用折畳足場。
このような構成であれば、展開状態において、あおりの上面の幅を拡張できるので、あおりの上に立って行う荷役作業がしやすくなる。
非使用時には折畳状態にすることができ、この折畳状態においては、平板体があおりの上面に重ねて配置されるので、あおりの高さが平板体の厚み分しか高くならず、コンパクトであり、非使用時おける荷役作業の作業性も担保できる。
平板体の幅があおりの幅と略同一なので、折畳状態の平板体をあおりの上からはみ出さないように収めることができ、荷台の積載性を担保できる。
ヒンジがあおりの外縁の上端についているので、平板体が回転するときの軌跡が荷台の内側の空間である荷物収容空間を通らない構造にできる。これにより、例えば荷台が満載状態であっても、平板体の展開又は折り畳みができる。
[2]
前記平板体が、前記あおりの全長に亘って延びている[1]に記載の荷台用折畳足場。
これならば、あおりの全長に亘って、あおりの上で作業することができる。
[3]
前記平板体の一方の面及び前記あおりの上面に、滑り止めが設けられている[1]に記載の荷台用折畳足場。
これならば、足を滑らせにくくなり、展開状態においてあおりの上に立って荷役作業をするときの安全性を高めることができる。
折畳状態において、滑り止めを平板体とあおりとで挟んで隠すことができるので、例えば非使用時における滑り止めの無用の摩耗を抑えることができる。
[4]
前記展開状態において、前記平板体の一方の面又は前記あおりの上面に取り付けられた前記ヒンジの上面の高さが、同じ面に設けられた前記滑り止めの上面の高さ以下に構成されている[3]に記載の荷台用折畳足場。
これならば、平板体の一方の面とあおりの上面のうち、ヒンジが設けられていない部分を滑り止めで覆うことで、展開状態の足場の上でヒンジが突出した構造にならないようにできる。これならば、あおりの上に立って行う荷役作業の安全性を高めることができる。
[5]
前記平板体を折畳状態で固定する係止機構をさらに備える[1]に記載の荷台用折畳足場。
これならば、トラックの走行中などに振動によって勝手に平板体が展開されてしまうような事態を避けることができる。
このように構成した本考案によれば、あおりの上に立って行う荷役作業の安全性及び作業性を向上させるとともに、非使用時における荷役作業の作業性も担保できる荷台用折畳足場を提供できる。
本考案の一実施形態に係る荷台用折畳足場の模式図。 前記実施形態に係る荷台用折畳足場の拡大模式図。 前記実施形態に係る荷台用折畳足場の全体平面図。 前記実施形態に係る荷台用折畳足場の一部平面図。 前記実施形態に係る荷台用折畳足場の断面図。
本考案に係る荷台用折畳足場の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[第1実施形態]
1. 概要
本実施形態の荷台用折畳足場は、トラックの荷台に設けられたあおりに取り付けられる折り畳み式の足場である。
ここでのトラックMは、荷台1に天井がない平ボディタイプ(例えば軽トラック)であり、図1に示すように、荷台1を囲む平板状のあおり12,13を備えるものである。このあおり12、13で囲まれた荷台1上の空間を荷物収容空間とする。あおりは、荷台1の横に2枚(側あおり12)、荷台1の後ろに1枚(後ろあおり13)設けられており、荷台1から荷物Bが落下するのを防止する壁面として機能するものである。なお、トラックMの前後上下左右方向それぞれから視て、側あおり12の前後方向の寸法を長さ寸法といい、上下方向の寸法を高さ寸法といい、左右方向の寸法を幅寸法ということとする。
しかして、この荷台用折畳足場2は、図1から図3に示すように、トラックMの荷台1の側あおり12に取り付けられる平板体21と、この平板体21と側あおり12とを接続するヒンジ22とを備えている。このヒンジ22は、足場となる平板体21を展開状態と、折畳状態との間で回転可能に接続するものである。図1から3において、トラックMの前方に向かって左側の平板体21は展開状態であり、右側の平板体21は折畳状態である。
2. 各部の構成
2-1.平板体21
平板体21は、図3から図5に示すように、直線状に延びる帯状をなすものであり、ここでは金属製である。
本実施形態の平板体21の長軸方向の寸法は、側あおり12の長さ寸法と略同一であり、短尺方向の寸法(幅寸法)は、側あおり12の幅寸法と略同一であう。そして、この平板体21の厚み寸法(上下方向への厚み)は、少なくとも平板体21の幅寸法より短く構成されている。
本実施形態の平板体21は、トラックMの荷台1を挟む2枚の側あおり12それぞれに1枚ずつ取り付けられる。
2-2.ヒンジ22
ヒンジ22は、平板体21の一方の長辺部を、側あおりの外縁122の上端部に回転可能に接続するものである。
具体的にヒンジ22は、図4及び図5に示すように、2枚の羽根221とピン(軸)222とを備える金具である。本実施形態では、ヒンジ22を複数使って、平板体21と側あおり12とを接続している。
本実施形態では、ヒンジ22の2枚の羽根221を、平板体の一方の面(以下、裏面211ともいう。)と側あおりの上面121とに設けられたネジ穴(図示しない)にそれぞれネジ(図示しない)で固定することによって、平板体21と側あおり12とを接続している。なお、ヒンジ22の固定方法は、溶接等であってもよい。
2-3.滑り止めR
平板体の裏面211及び側あおりの上面121には、滑り止めRが設けられている。本実施形態の滑り止めRは、図4及び図5に示すように、ヒンジの羽根221と同程度の厚みのシート状を為すものであり、平板体の裏面211及び側あおりの上面121のうち、ヒンジ22が取り付けられていない部分を覆うように張り付けられている。なお、滑り止めRは、ヒンジ22よりも分厚くてもよい。
この滑り止めRは、靴裏の素材(ゴムやプラスチックなどの樹脂)との摩擦係数が大きい素材が使われているとよい。
2-4.係止機構23
荷台用折畳足場2は、平板体21を折畳状態で固定する係止機構23をさらに備えている。係止機構は、被係止部231とフック232を備えており、本実施形態では、図5に示すように、平板体21の他方の長辺部に取り付けられた被係止部231に、側あおり12の内縁に取り付けられたフック232を引っ掛けて平板体21が固定される。なお、この被係止部231及びフック232の取り付け位置は逆であってもよい。係止機構23はバネ付きのものであるとよい。
本実施形態の係止機構23は、荷台1の左右に設けられた2枚の平板体21それぞれを固定するために、荷台1の左右に2つずつ設けられている。
3. 展開状態と折畳状態の説明
図4(a)及び5(a)に示すように、平板体21が荷台1の外側に開いている状態を展開状態とし、図4(b)及び5(b)に示すように、平板体21が側あおり12の上に折り畳まれている状態を折畳状態とする。
3-1.展開状態について
展開状態において、図5に示すように、平板体の側面212(回転軸側)と側あおりの外縁122とが接触するように構成されており、平板体21に作用する上からの荷重をヒンジ22とともに支えている。
展開状態において、平板体の裏面211と側あおりの上面121とが略面一になっており、これらの面上に設けられた滑り止めR及びヒンジの羽根221によって、平坦な足場面が形成されている。この足場面は、トラックMの荷台1の床面11と略平行であり、その幅は側あおり12の幅の約2倍である。
展開状態において、平板体の裏面211及び側あおりの上面121に取り付けられたヒンジの羽根221の上面の高さが、同じ面に取り付けられた滑り止めRの上面の高さ以下になるように構成されている。
展開状態において、ヒンジのピン222が挿入される羽根221の管が、足場面から上側に突出しないように構成されている。
また展開状態において、平板体21に取り付けられた被係止部231は、足場面から上側に突出しない位置に取り付けられている。
3-2.折畳状態について
折畳状態において、平板体の裏面211は側あおりの上面121と重なっており、これらの面上に設けられた滑り止めR又はヒンジの羽根221が互いに接触している。
折畳状態において、荷台1の外側にはみ出さないように、かつ、荷台1の荷物収容空間に入らないように構成されている。
折畳状態において、平板体21の厚み分、側あおり12の高さが高くなる。
4. 第1実施形態の効果
本実施形態に係る荷台用折畳足場2であれば、展開状態において、側あおり12上の足場となる面積を2倍にすることができ、側あおり12の上に立って行う荷役作業の安全性や作業性を向上させることができる。
加えて、折畳状態において、側あおり12の高さが平板体21の厚み分しか高くならず、コンパクトである。これにより、側あおり12の上に立たずに行う荷役作業の作業性も担保できる。
平板体21を側あおり12の上に折り畳むことができるので、足場の非使用時に平板体21を荷台1の荷物収容空間に固定しておく構成よりも積載性を担保できる。これに加えて、折畳状態において平板体21が側あおり12上に収まっているので、車幅が拡がってしまう事態や、荷物収容空間が狭くなる事態が避けられる。
ヒンジ22が側あおり12の外縁部についているので、平板体21が回転するときの軌跡が、荷台1の内側の空間を通らない構造にできる。これにより、例えば荷台1の荷物収容空間が満載であっても、平板体21の展開又は折り畳みができる。
平板体21が、側あおり12の全長に亘って延びているので、側あおり12の前側・後側どこにでも立って荷役作業を行うことができる。また、平板体21を長いと、多数のヒンジ22を使って、平板体21と側あおり12とを接続することができ、足場の強度を高めることができる。
滑り止めRが設けられているので、足場面が滑りにくくなり、側あおり12の上に立って荷役作業をするときの安全性を高めることができる。
バネ付きの係止機構23が設けられているので、トラックの走行中などに振動によって勝手に平板体21が展開されてしまうような事態を避けることができる。
また、ヒンジ22と同程度の厚みを持つ滑り止めRシートを使って、平板体の裏面211及び側あおりの上面121にヒンジ22を取り付けることによってできる段差を埋めているので、展開状態における足場面の凸凹を減らすことができる。
これならば、側あおり12の上に立って荷役作業をするときに、足場面の凸凹に足を引っかけて転倒するといったリスクを減らすことができる。
折畳状態において、平板体の裏面211と側あおりの上面121とに設けられた滑り止めRが、互いに互いをカバーしあうので、滑り止めRが露出せず、非使用時の滑り止めRの無用な摩耗を抑制できる。
[その他の実施形態]
前記実施形態の平板体の長軸方向の寸法は、側あおりと長さ寸法と略同一であったが、側あおりの長さ寸法よりも短いものであってもよい。
前記実施形態の平板体は、側あおり1枚に対して1枚取り付けられるものであったが、1枚の側あおりに平板体を複数枚取り付けてもよい。この場合、必要な平板体だけを展開することができる。
前記実施形態では、ヒンジの羽根が平板体の裏面及び側あおりの上面にそのまま固定されていたが、ヒンジは、平板体の裏面又は側あおりの上面に設けられた凹部にガタ無く埋め込まれるようにして固定されてもよい。これならば、ヒンジの取り付け面に段差ができないようにできる。
前記実施形態のヒンジは、平板体の裏面及び側あおりの上面に固定されていたが、ヒンジは、平板体の側面や側あおりの外壁に固定されてもよい。上述した展開状態と折畳状態が実現可能なものであれば良い。
前記実施形態では、平板体の裏面及び側あおりの上面に滑り止めが設けられていたが、滑り止めは、平板体か側あおりのどちらか一方に設けられているものであってもよい。
滑り止めとしては、平板体の素材を滑りにくいものにしたり、平板体の裏面を粗面化して滑りにくくしたものであってもよい。
前記実施形態では、側あおりに荷台用折畳足場を取り付けていたが、後ろあおりに取り付けてもよい。
本発明に係る荷台用折畳足場は、平ボディタイプのトラックだけではなく、ウイングボディタイプのトラックのあおりに取り付けてもよい。また、トレーラーのような自走しない車両の荷台のあおりに取り付けてもよい。
M ・・・トラック
B ・・・荷物
1 ・・・荷台
12 ・・・側あおり
13 ・・・後ろあおり
2 ・・・荷台用折畳足場
21 ・・・平板体
22 ・・・ヒンジ
23 ・・・係止機構
R ・・・滑り止め

Claims (5)

  1. トラックの荷台のあおりと略同一幅の帯状をなす平板体と、
    前記平板体の一方の面が前記あおりの上面とを略面一となる展開状態と、前記平板体の一方の面が前記あおりの上面と重なる折畳状態との間で、前記平板体を、前記あおりの外縁の上端部に回転可能に接続するヒンジとを備えることを特徴とする荷台用折畳足場。
  2. 前記平板体が、前記あおりの全長に亘って延びている請求項1に記載の荷台用折畳足場。
  3. 前記平板体の一方の面及び前記あおりの上面に、滑り止めが設けられている請求項1に記載の荷台用折畳足場。
  4. 前記展開状態において、前記平板体の一方の面又は前記あおりの上面に取り付けられた前記ヒンジの上面の高さが、同じ面に設けられた前記滑り止めの上面の高さ以下に構成されている請求項3に記載の荷台用折畳足場。
  5. 前記平板体を折畳状態で固定する係止機構をさらに備える請求項1に記載の荷台用折畳足場。

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