JP3244625U - ヘアードライヤおよび吹出しノズル - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構造でありながら、遠赤外線を効率的に放射することのできるヘアードライヤを提供する。【解決手段】ヘアードライヤ1は、ヒータ11及び送風機12を内蔵し、熱風を外部に送り出す熱風案内路となる筒体13を一体的に有する本体部10と、筒体の先端部に着脱可能に装着され、熱風吹出し口となる開口を有する吹出しノズル20とを備える。吹出しノズルのうち、筒体から送り出された熱風が接触する内壁面に、遠赤外線を放出する遠赤外線放出材料層が設けられている。【選択図】図1

Description

本考案は、ヘアードライヤに関し、特に髪に向かって遠赤外線を放出し得るヘアードライヤに関するものである。
ヘアードライヤは、濡れた髪の毛を乾燥させたり手入れするために用いられるものである。一般的なヘアードライヤでは、モータによって回転駆動されるファン(送風機)によって外部から空気を吸入し、吸入空気をヒータで加熱し、この加熱された空気をファンによって熱風または温風として外部に排出する。
近年、遠赤外線を放出し得るヘアードライヤが注目されている。遠赤外線は、光や電波と同じ電磁波の一種で、可視光の赤色よりも波長の長い赤外線のうち、3μm~1000μmの領域の波長を有する電磁波である。特に、4μm~14μmの範囲の波長を有する遠赤外線は、人体の分子と共振することによって、毛細血管を拡張し、血液循環をスムーズにすることができ、新陳代謝を促進して身体の免疫力を高めることができる。
なお、遠赤外線は電磁波であるから、空気の流れに影響を受けずに移動する。電磁波が物質にあたると、その物質の分子を振動させる。分子が振動すれば摩擦熱が発生し、これが熱源となって物質を加熱したり、乾燥させたりする。
このような遠赤外線に着目したヘアードライヤとして、例えば特開平07-051121号公報(特許文献1)や、特開平05-329020号公報(特許文献2)等が知られている。
特開平07-051121号公報(特許文献1)に開示されたヘアードライヤは、遠赤外線ヒータを用いている。具体的には、ドライヤ本体内に配置されたヒータ基板の外周にマイカ筒体を装着し、このマイカ筒体の外側にヒータ線を巻き付けてヒータ体を形成し、さらにこのヒータ体の表面に遠赤外線放射塗料を被覆して遠赤外線ヒータを構成している。
特開平05-329020号公報(特許文献2)に開示されたヘアードライヤでは、ドライヤ本体ケースの前端の吹出し口に、遠赤外線放射物質を付着した吹出し口グリルを取付けている。吹出し口グリルは、遠赤外線放射板を兼ねており、多数の長孔形状の通風孔を有している。
特開平07-051121号公報 特開平05-329020号公報
特開平07-051121号公報(特許文献1)に開示されたヘアードライヤでは、遠赤外線を放出するために、ドライヤ本体の内部に遠赤外線ヒータを設けているが、このような構造は複雑であり、コスト高を招く。
特開平05-329020号公報(特許文献2)では、ドライヤ本体ケースの前端の吹出し口に装着される吹出し口グリルに遠赤外線放射物質を付着させているが、多数の長孔形状の通風孔が存在しているので、遠赤外線付着物質の付着面積を大きくすることができない。
本考案の目的は、簡単な構造でありながら、遠赤外線を効率的に放射することのできるヘアードライヤを提供することである。
本考案の他の目的は、遠赤外線放出材料を広い面積に設けて、遠赤外線放出効果を高めることのできるヘアードライヤを提供することである。
本考案のさらに他の目的は、ヘアードライヤ本体に着脱可能に装着される吹出しノズルアタッチメントに、遠赤外線放出作用を持たせることである。
本考案に係るヘアードライヤは、ヒータ及び送風機を内蔵し、熱風を外部に送り出す熱風案内路となる筒体を一体的に有する本体部と、この本体部の筒体の先端部に着脱可能に装着され、熱風吹出し口となる開口を有する吹出しノズルとを備える。吹出しノズルのうち、本体部の筒体から送り出された熱風が接触する内壁面に、遠赤外線を放出する遠赤外線放出材料層が設けられている。
一つの実施形態では、吹出しノズルは、先端に向かって流路断面積を次第に減少させるように傾斜した傾斜内壁面を有するセットノズルアタッチメントである。この場合、遠赤外線放出材料層は、傾斜内壁面に設けられている。
他の実施形態では、吹出しノズルは、先端が閉鎖端であり、外周部全体に熱風吹出し口となる多数の開口と多数の立毛とを有するロールブラシアタッチメントである。
さらに他の実施形態では、吹出しノズルは、先端が閉鎖端であり、外周部の一部が平坦面となり、この平坦面に熱風吹出し口となる多数の開口と多数の立毛とを有するブローブラシアタッチメントである。
さらに他の実施形態では、吹出しノズルは、先端が閉鎖端であり、外周部の一部側面に熱風吹出し口となる複数の開口を有する側方吹出しノズルアタッチメントである。
さらに他の実施形態では、吹出しノズルは、本体部の筒体から送り出される熱風を径方向の広い範囲に拡散するディフューザアタッチメントである。
一つの実施形態では、遠赤外線放出材料層は、吹出しノズルの内壁面に取付けられたスポンジ層と、スポンジ層に含浸した遠赤外線放出材料とを備える。遠赤外線放出材料層の他の例は、吹出しノズルの内壁面に取り付けられた金属繊維集合体と、この金属繊維集合体に含浸した遠赤外線放出材料とを備える。
遠赤外線放出量を増加するために、吹出しノズルの外壁面にも遠赤外線放出材料層を設けてもよい。
吹出しノズルの壁の材質は、例えば、プラスチックであり、遠赤外線放出材料層は、プラスチック製の内壁面上に直接設けられている。
他の実施形態では、吹出しノズルの壁の材質はプラスチックであり、プラスチック製の内壁面上に金属膜が設けられ、遠赤外線放出材料層はこの金属膜上に設けられている。この場合、好ましくは、金属膜は、銅膜である。
他の実施形態に係るヘアードライヤは、ヒータ及び送風機を内蔵し、熱風を外部に送り出す熱風案内路となる筒体を一体的に有する本体部と、筒体の先端部に回転可能に装着され、熱風吹出し口となる開口を有する吹出しノズルとを備える。吹出しノズルのうち、筒体から送り出された熱風が接触する内壁面に、遠赤外線を放出する遠赤外線放出材料層が設けられている。この実施形態では、吹出しノズルは、必ずしも、本体部に着脱可能に装着されるものでなくてもよい。
本考案に係るヘアードライヤの吹出しノズルは、ヘアードライヤの熱風案内路となる筒体に着脱可能に装着されるものであって、筒体から送り出された熱風が接触する内壁面に、遠赤外線を放出する遠赤外線放出材料層が設けられていることを特徴とする。
好ましくは、吹出しノズルは、先端に向かって流路断面積を次第に減少させるように傾斜した傾斜内壁面を有するセットノズルアタッチメントと、外周部全体に熱風吹き出し口となる多数の開口と多数の立毛とを有するロールブラシアタッチメントと、外周部の一部が平坦面となり、この平坦面に熱風吹き出し口となる多数の開口と多数の立毛とを有するブローブラシアタッチメントと、外周部の一部側面に熱風吹出し口となる複数の開口を有する側方吹出しノズルアタッチメントと、流入した熱風を径方向の広い範囲に拡散するディフューザアタッチメントとからなる群から選ばれたいずれかのアタッチメントである。
遠赤外線放出量を増加するために、吹出しノズルの外壁面にも遠赤外線放出材料層を設けてもよい。
また、一つの実施形態では、遠赤外線放出材料層は、耐熱性に優れたノズルの壁面に取り付けられた多孔質材料層と、この多孔質材料層中に含浸した遠赤外線放出材料とを備える。多孔質材料層は、一つの例では、耐熱性に優れたスポンジであり、他の例では熱伝導性に優れた金属の繊維集合体である。
本考案によれば、簡単な構造でありながら、遠赤外線を効率的に放射することのできるヘアードライヤを提供することができる。
ヘアードライヤの全体を示す図である。 吹出しノズルの一形態としてのセットノズルアタッチメントを示す斜視図である。 図2の線III-IIIに沿って見た断面図である。 図3と同様の断面図であるが、他の実施形態を示している。 セットノズルアタッチメントの他の例を示す斜視図である。 セットノズルアタッチメントのさらに他の例を示す斜視図である。 吹出しノズルの他の形態としてのロールブラシアタッチメントを示す図である。 図7の線VIII-VIIIに沿って見た断面図である。 吹出しノズルのさらに他の形態としてのブローブラシアタッチメントを示す図である。 図9の線X-Xに沿って見た断面図である。 吹出しノズルのさらに他の形態としての側方吹出しノズルアタッチメントを示す図である。 図11の線XII-XIIに沿って見た断面図である。 吹出しノズルのさらに他の形態としてのディフューザアタッチメントを示す図である。 遠赤外線の波長と分光放射発散度との関係を示す図である。 遠赤外線放出材料層を設けていない吹出しノズルの分光放射発散度を示す図である。 遠赤外線放出材料層を設けた吹出しノズルの分光放射発散度を示す図である。 遠赤外線放出材料層を設けていない吹出しノズルの分光放射発散度を示す図である。 遠赤外線放出材料層を設けた吹出しノズルの分光放射発散度を示す図である。 分光放射発散度を測定するのに使用した2種類の吹出しノズルと、T字管とを示す図である。 遠赤外線放出材料層を設けていない吹出しノズルをT字管に取り付けた状態を示す図である。 ヘアードライヤ本体に耐熱テープの筒体を介して吹出しノズルを取り付けた状態を示す図である。 図21に示す耐熱テープの筒体をほぼ90度に曲げた状態を示す図である。
本考案の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当部分には同一符号を付してその説明を繰り返さない。
図1に示すヘアードライヤ1は、本体部10と、本体部10に着脱可能に装着される吹出ノズル20とを備える。本体部10は、内部にヒータ11および送風機(ファン)12を有しており、さらに、ヒータ11によって加熱された空気を熱風として外部に送り出す熱風案内路となる筒体13と、人の手によって握られる握り部14とを一体的に有している。
本体部10の筒体13の先端部に着脱可能に装着される吹出ノズル20としては種々の形態のものがあるが、図1~図3に示す実施形態では、先端に熱風吹出し口となる開口21を有し、先端に向かって流路断面積を次第に減少させるように傾斜した傾斜内壁面を有するセットノズルアタッチメントを示している。
同種のセットノズルアタッチメント20にも種々の形態のものがある。図2に示すセットノズルアタッチメント20では、基端側の流路の横断面形状が円形であり、先端の開口21がほぼ縦横寸法が縮小した長方形または楕円形となっている。図5に示すセットノズルアタッチメント26では、基端側の流路の横断面形状が円形であり、先端の開口の縦寸法がやや拡大し横寸法が縮小したほぼ長方形または楕円形となっている。図6に示すセットノズルアタッチメント27では、基端側の流路の横断面形状が円形であり、先端の開口が比例的に縮小した円形となっている。
代表例としての図3を参照して、吹出しノズル(セットノズルアタッチメント)20のうち、本体部10の筒体13から送り出された熱風が接触する内壁面に遠赤外線を放出する遠赤外線放出材料層23が設けられている。この遠赤外線放出材料層23は、例えば、加熱によって遠赤外線を放出する材料の粉末を含む液をノズル20の内壁面に塗布して乾燥することによって形成される。遠赤外線放出材料は、例えば、炭素、セラミック、珪藻土、トルマリン、陶土、ムライト、コージライト等である。これらの材料の一つまたは複数を含む遠赤外線放出材料粉末と接着剤とを例えば8対2の比率で混合して遠赤外線塗料とする。接着剤は、例えば、高温に耐えられる合成樹脂、シリコーンゴム、油性塗料等である。
遠赤外線放出材料を得るための他の例は、接着剤を使わずに、遠赤外線放出材料粉末を10~50%程度の濃度で含む水性または油性の溶液塗料である。
セットノズルアタッチメント20は、本体部10の筒体13の先端部に着脱可能に装着されるが、着脱可能な連結構造としては、例えば嵌め合い式、スナップ嵌合式、螺合式等公知の構造が採用可能である。
図示した実施形態では、セットノズルアタッチメント20の壁は透明または白色のプラスチックである。プラスチックの場合、遠赤外線を反射する効果は透明または白色が相対的に高く、その次に黒色である。他の色が付いているプラスチックは、相対的に遠赤外線を反射する効果は低い。したがって、内壁面上に設けられた遠赤外線放出材料層から放出される遠赤外線を効果的に反射するために、透明または白色のプラスチックを用いるのが良く、次に良いのは黒色のプラスチックである。
本体部10の筒体13から送り出された熱風は、セットノズルアタッチメント20の内壁面、特に流路断面積を次第に減少させるように傾斜した傾斜内壁面22に接触し、セットノズルアタッチメント20の内壁面上に形成された遠赤外線放出材料層23を加熱する。遠赤外線放出材料層23は、加熱されることによって遠赤外線を放出する。加熱温度が高くなれば、遠赤外線放出量も増大する。
遠赤外線放出材料層23は、好ましくは遠赤外線の放出量を高めるために、セットノズルアタッチメント20の内壁面のほぼ全面に一様に形成される。遠赤外線放出材料層23から放出された遠赤外線は、ノズル先端の開口21から髪に向かって放出される。
図4は、本考案の他の実施形態を示している。図4に示すセットノズルアタッチメント20では、プラスチック製の壁の内壁面上に金属膜24を形成し、この金属膜24上に遠赤外線放出材料層23を形成している。金属膜24は、例えば金属箔であり、接着剤を介してプラスチック製壁の内壁面に接着される。金属の種類としては、ステンレス鋼や銅等が使用可能であるが、熱伝導性の良い銅を用いるのが望ましい。
金属膜24は、好ましくは、セットノズルアタッチメント20の内壁面のほぼ全面を覆うように一様に形成され、遠赤外線放出材料層23は金属膜24のほぼ全面を覆うように一様に形成されている。ヘアードライヤ1の本体10の筒体13から放出された熱風は、遠赤外線放出材料層23を加熱するとともに、金属膜24も加熱する。金属膜24は、熱伝導性が良いので熱風によって効率的に加熱され、その熱は遠赤外線放出材料層23にも伝達される。従って、遠赤外線放出材料層23は、熱風との直接接触により加熱されるとともに、背面に位置する金属膜24からの熱伝導によっても加熱される。こうして、遠赤外線放出材料層24の加熱が安定し、遠赤外線の放出も安定する。
加熱温度と遠赤外線放出量との関係を調べるために、ステンレス鋼の金属薄片上に遠赤外線放出材料層を形成した試料を複数個作成した。加熱温度を変えて遠赤外線放出量がどのように変化するかを調べた。100℃の加熱温度における分光放射発散度と400℃の加熱温度における分光放射発散度とを比較した。
分光放射発散度を測定するのに使用した測定器は、島津製作所製のフーリエ変換赤外分光光度計(IRTracer-100)である。
分光放射発散度の単位は(Wm-2μm-1)であり、遠赤外線の波長の範囲は2.5μm~24.92μmである。
加熱温度が100℃の場合、分光放射発散度がピークとなる波長の範囲は7.5~8.5μmであり、その値は約88Wm-2μm-1であった。加熱温度が400℃の場合、分光放射発散度がピークとなる波長の範囲は3.5~4.5μmであり、その値は、約1540Wm-2μm-1であった。この結果から、加熱温度が高いほど、遠赤外線放出量が多いことが分かる。ヘアードライヤの熱風で加熱される温度は、80~120℃程度であるが、この加熱温度であれば、遠赤外線の放出が認められる。
遠赤外線放出材料を背面から支える金属膜をステンレス鋼にした場合と、銅にした場合とで遠赤外線放出量が異なることを調べた。図14は、試料の加熱温度を100℃にした時の波長と分光放射発散度との関係を測定したものである。実線で示す線が、銅薄膜上に遠赤外線放射材料層を形成した試料であり、点線で示す線が、ステンレス鋼の薄膜上に遠赤外線放出材料層を形成した試料である。
図14の結果から、ステンレス鋼の薄膜に比べて、銅の薄膜上に遠赤外線放射材料層を形成した試料の方が遠赤外線放射量が多いことが認められる。
図2~図6に示す吹出しノズル(セットノズルアタッチメント)は、ドライヤ本体部10の筒体13に着脱可能に設けられるものであるが、装着時に筒体13に対して回転し得るものであってもよい。他の形態として、ノズルアタッチメントが、本体部10の筒体13に対して分離不能に連結され、筒体10に対して回転可能なものであってもよい。
吹出しノズル(セットノズルアタッチメント)がドライヤ本体部10の筒体13に対して着脱可能なものであれば、遠赤外線放出材料層を有しない既存の吹出しノズルに代えて本考案に係る吹出しノズル(遠赤外線放出材料層を有する)を使用することにより、遠赤外線を放出し得るヘアードライヤとすることができる。
図7および図8は、吹出しノズルの他の実施形態としてのロールブラシアタッチメントを示している。ロールブラシアタッチメント30は、ヘアードライヤ本体部の筒体の先端部に着脱可能に装着されるものである。ロールブラシアタッチメント30は、先端が閉鎖端となった筒状体であり、外周部全体に熱風吹出し口となる多数の開口31と多数の立毛32とを有する。図8に示すように、筒状体の先端閉鎖端部および筒状体の内壁面のほぼ全面に遠赤外線放出材料層33が形成される。既述の実施形態と同様に、筒状体の内壁面上に直接遠赤外線放出材料層33を形成せずに、まず金属膜を形成し、この金属膜の上に遠赤外線放出材料層を形成するようにしてもよい。
ヘアードライヤ本体部から放出される熱風は、先端が閉鎖端となっている筒状体の内部空間に入り込み、筒状体の先端閉鎖端部および筒状体の内壁面に形成されている遠赤外線放出材料層33を加熱する。この加熱により放出された遠赤外線は、多数の開口31を通過して髪に向かう。
図9および図10は、吹出しノズルのさらに他の実施形態としてのブローブラシアタッチメントを示している。ブローブラシアタッチメント40は、ヘアードライヤ本体部の筒体の先端部に着脱可能に装着されるものである。ブローブラシアタッチメント40は、先端が閉鎖端であり、外周部の一部が平坦面となっている扁平筒状体である。平坦面には熱風吹出し口となる多数の開口41と多数の立毛42とを有する。図10に示すように、扁平筒状体の先端閉鎖端部および扁平筒状体の内壁面のほぼ全面に遠赤外線放出材料層43が形成される。既述の実施形態と同様に、金属膜と遠赤外線放出材料層の2層構造としてもよい。
ヘアードライヤ本体部から放出される熱風は、扁平筒状体の内部空間に入り込み、遠赤外線放出材料層43を加熱する。この加熱により放出された遠赤外線は、多数の開口41を通過して髪に向かう。
図11および図12は、吹出しノズルのさらに他の実施形態としての側方吹出しノズルアタッチメントを示している。側方吹出しノズルアタッチメント50は、ヘアードライヤ本体部の筒体の先端部に着脱可能に装着されるものである。側方吹出しノズルアタッチメント50は、先端が閉鎖端であり、外周部の一部側面に熱風吹出口となる複数の開口を有する。図12に示すように、側方吹出しノズルアタッチメント50の内部空間を形成する内壁面のほぼ全面に、遠赤外線放出材料層52が形成されている。既述の実施形態と同様に、金属膜と遠赤外線放出材料層の2層構造としてもよい。
ヘアードライヤ本体部から放出される熱風は、側方吹出しノズルアタッチメントの内部空間に入り込み、遠赤外線放出材料層52を加熱する。この加熱により放出された遠赤外線は、多数の開口51を通過して髪に向かう。
図13は、吹出しノズルの他の形態としてのディフューザアタッチメントを取り付けたヘアードライヤを示している。ディフューザアタッチメントは、ヘアードライヤの本体部の筒体に着脱可能に取り付けられるものであり、本体部の筒体から送り出される熱風を径方向の広い範囲に拡散する。ディフューザは、例えば、パーマをかけた髪などを上手くまとめるために使用される。
特に図示していないが、本発明の実施形態として、種々のものが考えられる。一つの実施形態は、遠赤外線放出量を増加するために、吹出しノズルの内壁面に加えて、外壁面にも遠赤外線放出材料層を設けたものである。外壁面に設けられている遠赤外線放出材料層も吹出しノズルの壁を介した熱伝導により加熱されるので、遠赤外線を放出する。
さらに他の実施形態として、遠赤外線放出材料層が、吹出しノズルの内壁面に取り付けられた多孔質材料層と、この多孔質材料層中に含浸した遠赤外線放出材料層とを備えるものであってもよい。この遠赤外線放出材料層は、吹出しノズルの外壁面にも取り付けてよい。
多孔質材料層の一例は、耐熱性に優れ、内部に多数の空孔(連続気泡)を有するスポンジである。遠赤外線放出材料を含む液中にスポンジを浸漬すれば、スポンジの空孔の壁面に遠赤外線放出材料の膜が付着する。したがって、遠赤外線放出材料の膜の付着面積はかなり大きくなり、効率的な遠赤外線の放出が期待できる。
多孔質材料層の他の例は、熱伝導性に優れた金属繊維の集合体である。金属は例えば銅である。金属集合体は、金属たわしのように細長い金属線を折り曲げて例えばシート状に重ね合わせたものである。この金属集合体を、遠赤外線材料を含む液中に浸漬すれば、細長い金属線の表面に遠赤外線放出材料の膜が付着するので、遠赤外線放出材料層の付着面積が増大し、効率的な遠赤外線の放出を期待できる。
吹出しノズルの内壁面に遠赤外線放出材料層を設けることにより、遠赤外線の放出量が高まることを確認する実験を行った。図19は、実験に使用した2種類の吹出しノズルと、T字管とを示している。T字管の先端(図19における左端)の開口は閉塞し、基端の開口(図19における右端)にヘアードライヤ本体から送り出される熱風を導入した。
図20に示すように、吹出しノズルをT字管の中央開口に取り付け、吹出しノズルから放出される熱風中の遠赤外線の分光放射発散度を測定した。
使用した測定器は、島津製作所製のフーリエ変換赤外分光光度計(IRTracer)である。図19には2つの吹出しノズルが示されているが、右側に位置する透明な吹出しノズルには、遠赤外線放出材料層が設けられていない。左側に位置する黒っぽい吹出しノズルには、遠赤外線放出材料層が設けられている。
図15は、遠赤外線放出材料層が設けられていない吹出しノズルをT字管に取り付けた時の分光放射発散度を示している。T字管に導入した熱風の温度は100℃であった。
図15には2つの曲線が表れている。上方に位置する滑らかな曲線は、遠赤外線放出材料層の理論上の最大限の放出量を示す理想曲線であり、下方に位置する曲線は、実際に測定された値を示す実測曲線である。
遠赤外線放出材料層を設けていない吹出しノズルを使用した場合、波長が7.5μm付近で分光放射発散度が最大であり、その値は約70Wm-2μm-1であった。
図16は、遠赤外線放出材料層を設けた吹出しノズルを使用した場合の結果を示している。測定条件は、図15の場合と同じである。波長が7.5μm付近で分光放射発散度が最大であり、その値は80Wm-2μm-1を超えており、遠赤外線放出材料層を設けたことにより遠赤外線放出量が大幅に増えていることが認められた。
図21は、ヘアードライヤ本体に耐熱テープの筒体を介して吹出しノズルを取り付けた状態を示している。使用した耐熱テープは200℃の温度にも十分に耐えられるものである。ドライヤ本体部の筒体と吹出しノズルとを耐熱テープの筒体で連結したが、図21に示す形態では、耐熱テープと吹出しノズルとの合計長さが長すぎて、フーリエ変換赤外分光光度計にセットすることができなかった。そこで、図22に示すように、耐熱テープの筒体を90度に曲げて測定した。
吹出しノズルに導入した熱風の温度は100℃であった。図17は、遠赤外線放出材料層が設けられていない吹出しノズルをT字管に取り付けた時の分光放射発散度を示している。波長が7.5μm付近で分光放射発散度が最大であり、その値は約60Wm-2μm-1であった。
図18は、遠赤外線放出材料層を設けた吹出しノズルを使用した場合の結果を示している。測定条件は、図17の場合と同じである。波長が7.5μm付近で分光放射発散度が最大であり、その値は約70Wm-2μm-1であり、遠赤外線放出材料層を設けたことにより遠赤外線放出量が大幅に増えていることが認められた。
以上、図面を参照していくつかの実施形態を説明したが、図示した実施形態は例示的なものであり、本考案と同一の範囲内において、または均等の範囲内において種々の修正や変更が可能である。
本考案は、簡易な構造で遠赤外線を効果的に放出し得るヘアードライヤまたは吹出ノズルとして有利に利用され得る。

1 ヘアードライヤ、10 本体部、11 ヒータ、12 送風機、13 筒体、14 握り部、20 吹出しノズル(セットノズルアタッチメント)、21 開口、22 傾斜内壁面、23 遠赤外線放出材料層、24 金属膜、30 ロールブラシアタッチメント、31 開口、32 立毛、33 遠赤外線放出材料層、40 ブローブラシアタッチメント、41 開口、42 立毛、43 遠赤外線放出材料層、50側方吹出しノズルアタッチメント、51 開口、52 遠赤外線放出材料層。

Claims (17)

  1. ヒータ及び送風機を内蔵し、熱風を外部に送り出す熱風案内路となる筒体を一体的に有する本体部と、
    前記筒体の先端部に着脱可能に装着され、熱風吹出し口となる開口を有する吹出しノズルとを備え、
    前記吹出しノズルのうち、前記筒体から送り出された熱風が接触する内壁面に、遠赤外線を放出する遠赤外線放出材料層が設けられている、ヘアードライヤ。
  2. 前記吹出しノズルは、先端に向かって流路断面積を次第に減少させるように傾斜した傾斜内壁面を有するセットノズルアタッチメントであり、
    前記遠赤外線放出材料層は、前記傾斜内壁面に設けられている、請求項1に記載のヘアードライヤ。
  3. 前記吹出しノズルは、先端が閉鎖端であり、外周部全体に熱風吹出し口となる多数の開口と多数の立毛とを有するロールブラシアタッチメントである、請求項1に記載のヘアードライヤ。
  4. 前記吹出しノズルは、先端が閉鎖端であり、外周部の一部が平坦面となり、この平坦面に熱風吹出し口となる多数の開口と多数の立毛とを有するブローブラシアタッチメントである、請求項1に記載のヘアードライヤ。
  5. 前記吹出しノズルは、先端が閉鎖端であり、外周部の一部側面に熱風吹出し口となる複数の開口を有する側方吹出しノズルアタッチメントである、請求項1に記載のヘアードライヤ。
  6. 前記吹出しノズルは、前記本体部の筒体から送り出される熱風を径方向の広い範囲に拡散するディフューザアタッチメントである、請求項1に記載のヘアードライヤ。
  7. 前記遠赤外線放出材料層は、前記吹出しノズルの内壁面に取付けられたスポンジ層と、前記スポンジ層に含浸した遠赤外線放出材料とを備える、請求項1に記載のヘアードライヤ。
  8. 前記遠赤外線放出材料層は、前記吹出しノズルの内壁面に取り付けられた金属繊維集合体と、前記金属繊維集合体に含浸した遠赤外線放出材料とを備える、請求項1に記載のヘアードライヤ。
  9. 前記吹出しノズルの外壁面にも遠赤外線放出材料層が設けられている、請求項1に記載のヘアードライヤ。
  10. 前記吹出しノズルの壁はプラスチックであり、
    前記遠赤外線放出材料層は、前記プラスチック製の内壁面上に直接設けられている、請求項1に記載のヘアードライヤ。
  11. 前記吹出しノズルの壁の材質はプラスチックであり、
    前記プラスチック製の内壁面上に金属膜が設けられており、
    前記遠赤外線放出材料層は、前記金属膜上に設けられている、請求項1に記載のヘアードライヤ。
  12. 前記金属膜は、銅膜である、請求項11に記載のヘアードライヤ。
  13. ヒータ及び送風機を内蔵し、熱風を外部に送り出す熱風案内路となる筒体を一体的に有する本体部と、
    前記筒体の先端部に回転可能に装着され、熱風吹出し口となる開口を有する吹出しノズルとを備え、
    前記吹出しノズルのうち、前記筒体から送り出された熱風が接触する内壁面に、遠赤外線を放出する遠赤外線放出材料層が設けられている、ヘアードライヤ。
  14. ヘアードライヤの熱風案内路となる筒体に着脱可能に装着される吹出しノズルであって、
    前記筒体から送り出された熱風が接触する内壁面に、遠赤外線を放出する遠赤外線放出材料層が設けられている、ヘアードライヤの吹出しノズル。
  15. 前記吹出しノズルは、先端に向かって流路断面積を次第に減少させるように傾斜した傾斜内壁面を有するセットノズルアタッチメントと、外周部全体に熱風吹き出し口となる多数の開口と多数の立毛とを有するロールブラシアタッチメントと、外周部の一部が平坦面となり、この平坦面に熱風吹き出し口となる多数の開口と多数の立毛とを有するブローブラシアタッチメントと、外周部の一部側面に熱風吹出し口となる複数の開口を有する側方吹出しノズルアタッチメントと、流入した熱風を径方向の広い範囲に拡散するディフューザアタッチメントとからなる群から選ばれたいずれかのアタッチメントである、請求項14に記載の吹出しノズル。
  16. 外壁面にも遠赤外線を放出する遠赤外線放出材料層が設けられている、請求項14に記載の吹出しノズル。
  17. 前記遠赤外線放出材料層は、前記内壁面に取付けられた多孔質材料層と、前記多孔質材料層中に含浸した遠赤外線放出材料とを備える、請求項14に記載の吹出しノズル。
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