JP3243375U - コンプレッサ及びコンプレッサ用のロータモジュール - Google Patents

Abstract

【課題】エネルギー効率が高い、コンプレッサ用のロータモジュールを提供する。【解決手段】コンプレッサ・ホイール１１、電気モータのロータ１２、及び、電気モータのステータ２を有するロータモジュール１０で構成されている。ロータモジュールは中空シャフトを有し、これを介して電気モータがコンプレッサ・ホイールを駆動する。ロータは、中空シャフト中に配置された永久磁石を有し、シャフトはロータハウジングとして使うことができ、従って、ロータモジュールのために必要な構成部品の数が減る。ロータモジュールは、質量が小さいという利点を有し、これは、よりエネルギー効率が高い動作を可能とする。【選択図】図１

Description

本考案は、特許文献１から公知の、請求項１の前提部で特定された様相を備えたコンプレッサに関する。このようなコンプレッサは、例えば、圧縮空気が供給されなければならない燃料電池の効率的な動作に要求されている。

コンプレッサは気体の圧縮のための装置であり、ロータとステータを有する電気モータによって駆動されるコンプレッサ・ホイールを有している。コンプレッサは、更に、例えばタービンのような他の部品も有する。前記コンプレッサ・ホイールとロータは、ロータモジュールと呼ばれる回転アセンブリの部分である。

ＤＥ １１ ２０１２ ００２ ９０１ Ｔ５

本考案の目的は、コンプレッサのエネルギー効率が、どのように改良されるかを示すことにある。

この課題は、請求項１に列挙された様相を備えたコンプレッサ、及び、そのようなコンプレッサのためのロータモジュールによって達成される。本考案の有利な改良は、従属請求項の主題である。

本考案によるロータモジュールは中空シャフトを有し、これを介して前記電気モータが前記コンプレッサ・ホイールを駆動する。本考案によるロータモジュールは、従って、質量が小さいという利点を有し、これは、よりエネルギー効率が高い動作を可能とする。

本考案の有利な改良において、前記ロータは、前記中空シャフト中に配置された永久磁石を有する。このようにして、前記シャフトはロータハウジングとして使うことができ、従って、ロータモジュールのために必要な構成部品の数が有利に減らされる。

本考案の他の有利な改良において、前記中空シャフトは、前記ロータの両側に中空セクションを有する。このようにして前記ロータモジュールの重量は更に減らされる。ここで、前記ロータの両側の前記中空シャフトの前記中空セクションは、前記ロータの直径に対応する直径を有する。これらは、例えば、前記ロータの長さの少なくとも２倍の長さにわたる円筒形状であることができる。

本考案の更に有利な改良で、前記中空シャフトは、溶接によって接合された３つのセクションを有する。このようにして、単純で且つコストの安い製造が可能である。前記中空シャフトの中央セクションは、前記電気モータの前記ロータを形成することができ、言い換えると、それは前記永久磁石を持つことができる。前記中央セクションの両側に複数のセクションを接続することができる。これらは、例えば円筒状スリーブとして設計され、特に、開口を持つスリーブベースを有する。前記スリーブベースは、前記コンプレッサ・ホイールの前記中空シャフトへの結合を可能とする。前記スリーブベースの前記開口は、例えば雌ねじを有し、前記コンプレッサ・ホイールは前記開口上に突出するねじによって前記中空シャフトに固定される。あるいは、前記コンプレッサ・ホイールは、前記中空シャフトに溶接されることもできる。

更なる詳細及び利点は、本考案の実施形態の例の中で、添付図面の符号を参照して説明される。これらの図面において、同一及び対応する構成部品は、対応する参照数字で特定される。

コンプレッサの断面図 コンプレッサのロータモジュールの断面図 ロータモジュールの実施形態の他の例を示す断面図

図１は、コンプレッサを模式的に示す。このコンプレッサは、ハウジング１を有し、その中に、コンプレッサ・ホイール１１と電気モータのロータ１２とステータ２が配設されたロータモジュール１０を有する。前記ロータ１２と前記ステータ２は、互いに電気モータを形成しており、これにより前記コンプレッサ・ホイール１１が駆動される。図示された実施形態の例において、前記コンプレッサは単一のコンプレッサ・ホイール１１のみを有する。しかしながら、前記コンプレッサの両端にコンプレッサ・ホイールを与えることも可能である。従って、コンプレッサのロータモジュールは、２つのコンプレッサ・ホイールを含むこともできる。

図２は、前記コンプレッサの前記ロータモジュール１０を詳細に示す。この図に見られるように、前記ロータモジュール１０は中空シャフト１４を有し、これを経由して前記コンプレッサ・ホイールが駆動される。従って、前記ロータ１２は、前記中空シャフト１４を介して前記コンプレッサ・ホイール１１に結合される。図２に示される実施形態の例において、前記中空シャフト１４の中に、前記ロータ１２の両側に空洞１５、１６を有する。前記空洞１５、１６の領域において、前記中空シャフト１４の外径は、前記ロータ１２の領域において前記中空シャフトの外径とほぼ同じであり、後者に対して５％以下、例えば２％以下のずれである。

前記中空シャフト１４は、互いに溶接された３つのセクションを有する。前記中空シャフト１４の前記中央セクション１４ａは、電磁石の前記ロータ１２を形成する。前記中空シャフト１４の端部セクション１４ｂ、１４ｃが、前記中央セクション１４ａの両側に隣接しており、それぞれがベース１４ｄを有する。前記端部セクション１４ｂ、１４ｃは前記中央セクション１４ａに溶接され、いずれの場合も、それらのベース１４ｄ中に開口１４ｅを有する。これらの開口１４ｅは、前記中空シャフト１４の様々なセクション１４ａ、１４ｂ、１４ｃが互いに溶接される時に、均圧を可能とする。溶接後、前記開口１４ｅは、例えばねじ１７によって閉じられ、このねじ１７によって前記コンプレッサ・ホイール１１は前記中空シャフト１４に固定される。前記開口１４ｅは、この目的で雌ねじを与えられることができる。

特に、前記ロータモジュール１０がその両端にそれぞれコンプレッサ・ホイール１１を有する場合、前記中空シャフト１４の前記２つの端部セクション１４ｂ、１４ｃは、製造を単純化するため同じ設計とすることができる。

前記セクション１４ａ、１４ｂ、１４ｃは、例えばバットシーム溶接又はＹシーム溶接によって互いに突合せ接続されることができる。あるいは、これらのセクションは互いに挿入され、例えば穴開けシーム溶接によって溶接されることができる。

前記中空シャフト１４は、そのほぼ全長にわたって円筒形状を有する。図示された実施形態の例において、この円筒は、前記中央セクションと、該中央セクションに溶接されたスリーブの、より大きな部分によって形成される。

前記電気モータの前記ロータ１２は永久磁石を有し、これは図示された実施形態の例においては、前記中空シャフト１４の内側に配置される。従って、前記中空シャフト１４は、前記ロータ１２のハウジングを形成する。あるいは又は追加的に、永久磁石は前記中空シャフト１４の外側に位置することもできる。

前記ロータモジュール１０は、前記コンプレッサ・ホイール１１と前記ロータ１２の間に環状ディスク１３を有することができる。前記ロータモジュール１０は、この環状ディスク１３上に軸方向に取付けられることができる。更に、特に前記中空シャフト１４をその２つの端部セクション１４ｂ、１４ｃで支持するために、ラジアル軸受が前記ロータモジュール１０に与えられることができる。前記中空シャフト１４は、前記ロータ１２の両側で、例えば空気軸受又は磁気軸受によって支持されることもできる。例えば、直径が前記ロータ１２の直径に対応する前記中空シャフト１４の領域でラジアル方向の取付が与えられることができる。

図３は、ロータモジュールの実施形態のもう一つの例を示す。このロータモジュールは、前記実施形態の例に比べて、コンプレッサ・ホイール１１が前記中空シャフト１４の両端に取付けられているという点でのみ異なる。第２のコンプレッサ・ホイール１１は、第１のコンプレッサ・ホイール１１と同様に、ガスの圧縮のために与えられたり、又は、拡張ステージを形成するため、言い換えると、ガスの膨張によって電気エネルギーを発生するために用いられる。この場合、前記コンプレッサの前記電気モータは、発電機として動作する。

１…ハウジング
２…ステータ
１０…ロータモジュール
１１…コンプレッサ・ホイール
１２…ロータ
１３…環状ディスク
１４…中空シャフト
１４ａ…中空シャフトの中央セクション
１４ｂ…中空シャフトの端部セクション
１４ｃ…中空シャフトの端部セクション
１４ｄ…ベース
１４ｅ…開口
１５…空洞
１６…空洞
１７…ねじ

Claims (12)

1. コンプレッサ・ホイール（１１）及び電気モータのロータ（１２）を有するロータモジュール（１０）と、
   前記電気モータのステータ（２）と、
   を備えたコンプレッサにおいて、
   前記ロータモジュール（１０）が中空シャフト（１４）を有することを特徴とするコンプレッサ。
2. 請求項１に記載のコンプレッサであって、前記ロータ（１２）が、前記中空シャフト（１４）内に配設された永久磁石を有することを特徴とするコンプレッサ。
3. 請求項１又は２に記載のコンプレッサであって、前記中空シャフト（１４）が、前記ロータ（１２）の両側に中空セクション（１５、１６）を有することを特徴とするコンプレッサ。
4. 請求項３に記載のコンプレッサであって、前記ロータ（１２）の両側の中空セクション（１５、１６）上で、前記中空シャフト（１４）が、前記ロータ（１２）の直径に合う直径を有することを特徴とするコンプレッサ。
5. 請求項１又は２に記載のコンプレッサであって、前記中空シャフト（１４）が、互いに溶接された３つのセクション（１４ａ、１４ｂ、１４ｃ）を有することを特徴とするコンプレッサ。
6. 請求項５に記載のコンプレッサであって、前記中空シャフト（１４）の中央セクション（１４ａ）が永久磁石を持って前記ロータ（１２）を形成する一方、該中央セクション（１４ａ）に隣接する２つのセクション（１４ｂ、１４ｃ）は、それぞれ開口（１４ｅ）を備えたベース（１４ｄ）を有するスリーブであることを特徴とするコンプレッサ。
7. 請求項５に記載のコンプレッサであって、前記中空シャフト（１４）が、その端部セクション（１４ｂ、１４ｃ）上で径方向にマウントされていることを特徴とするコンプレッサ。
8. 請求項１又は２に記載のコンプレッサであって、前記コンプレッサ・ホイール（１１）と前記ロータ（１２）の間の前記中空シャフト（１４）が環状ディスク（１３）を持ち、その上に前記ロータモジュール（１０）が径方向にマウントされていることを特徴とするコンプレッサ。
9. 請求項１又は２に記載のコンプレッサであって、前記コンプレッサ・ホイール（１１）が、ねじ（１７）によって前記中空シャフト（１４）に固定されていることを特徴とするコンプレッサ。
10. 請求項１又は２に記載のコンプレッサであって、前記コンプレッサ・ホイール（１１）が、前記中空シャフト（１４）の両端に取付けられていることを特徴とするコンプレッサ。
11. 請求項１又は２に記載のコンプレッサであって、前記コンプレッサ・ホイール（１１）が、前記中空シャフト（１４）の一端に取付けられ、前記中空シャフト（１４）の他端に拡張ステージが取付けられていることを特徴とするコンプレッサ。
12. 電磁石と、コンプレッサ・ホイール（１１）のロータ（１２）を備えた、コンプレッサ用のロータモジュールであって、
    前記ロータモジュール（１０）が中空シャフト（１４）を有することを特徴とするコンプレッサ用のロータモジュール。

Images