JP3242898B2 - 光波長制御装置および光波長制御方法 - Google Patents

光波長制御装置および光波長制御方法

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JP3242898B2
JP3242898B2 JP11274499A JP11274499A JP3242898B2 JP 3242898 B2 JP3242898 B2 JP 3242898B2 JP 11274499 A JP11274499 A JP 11274499A JP 11274499 A JP11274499 A JP 11274499A JP 3242898 B2 JP3242898 B2 JP 3242898B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中心波長が不確定
かつ不安定な光源の光波長を、ある特定の光波長あるい
は外部入力光の光波長に対して定められる基準光波長に
引き込み制御する光波長制御装置および光波長制御方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザを含むレーザ光源は、注入
電流・励起光パワー・環境温度等の動作条件に因り、ナ
ノメートルオーダ(1.55μm帯の光周波数で約12
5GHz)で不確定かつ不安定な中心波長を有する。こ
うした光源から出力される光の光波長を識別して安定化
する制御技術、あるいはこうした光源から出力される光
の光波長を外部から入力された光の光波長に追従させて
制御する制御技術は、超高速光伝送システム・波長多重
光伝送システム・光計測器等のシステム(以下、「光通
信システム」と総称する)においては必要不可欠なもの
である。
【0003】レーザ光源から出力された被制御光の光波
長を識別して安定化する従来の制御技術として、ある特
定の光波長(光周波数)に吸収線を有するアンモニアや
アセチレンの気体が封入されたセルを用いる方法があ
る。これは、被制御光をそのガスセルに照射し、当該ガ
スセルでの光吸収率を観測することにより光源の光波長
を制御する方法である。例えば、半導体レーザ光源から
出力される被制御光の一部を1.51〜1.55μmの
範囲で鋭い吸収線があるアセチレンガスセルに入力し、
その透過光率が常に最小となるように半導体レーザを調
整して被制御光の光波長を制御する方法が既に実用化さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ガスセルを用
いるこの従来の方法では、ガスの吸収線光周波数がガス
の封入気圧・環境温度等に敏感であり、このためこの方
法は高信頼性が要求される光通信システムの適用条件を
十分に満足させることができなかった。
【0005】また、この従来の方法では、光周波数引き
込み幅が数百MHz〜数GHz程度であり、ガスセルの
吸収線光周波数近傍に限定されるので、実用上要求され
る諸元を満足できない場合が多い。すなわち、この従来
の方法は、ナノメートルオーダ(1.55μm帯の光周
波数で約125GHz)で中心波長が不確定かつ不安定
であるレーザ光源の光波長を制御するには、十分な光周
波数引き込み幅を有しているとは言えなかった。
【0006】レーザ光源の光波長制御の観点から、関連
する従来技術は次の3つのカテゴリーに分類できる。
【0007】(1)ガスセルまたは光フィルタを光周波
数弁別手段として用いるレーザ光源光周波数安定化技術 (2)回折格子を光周波数弁別手段として用いたレーザ
光源光周波数制御技術 (3)光PLL(Phase-Locked Loop:位相同期ルー
プ)を用いた光位相同期技術 (1)の技術は、レーザ光源光周波数をガスセルの吸収
波長あるいは光フィルタの透過波長の近傍に設定し、光
周波数弁別を行うことで、レーザ発振周波数の安定化制
御を実現する。しかし、この(1)の技術では、ガスセ
ルの吸収波長あるいは光フィルタの透過波長が光周波数
空間上で離散的に分布するため、連続的に光周波数を設
定してレーザ光源の光周波数安定化を実現することが原
理的に困難である(例えば、特願平2−201987
「レーザの周波数安定化装置」を参照)。
【0008】(2)の技術は、ブラッグ回折格子・AW
Gフィルタ等を光周波数弁別手段として用いて、(1)
の技術と同様の方法でレーザ発振光周波数の制御を実現
する。(1)の技術の場合のように、この(2)の技術
でも連続的に光周波数を設定してレーザ光源光周波数の
安定化を実現することが原理的に困難である。その上、
光周波数弁別の状態を検出する手段として直流で駆動す
る差動検出器を利用するため、制御回路のDCドリフト
成分を除去するのが困難であるという実用上の問題があ
る(例えば、特願平9−199779「周波数安定化光
源」を参照)。
【0009】さらに、(1)の技術も(2)の技術もと
もに、発振光周波数が100GHz以上変動しうる光周
波数変動の大きな半導体レーザ光源に対して十分な引き
込み幅を有しておらず、このためこれらの技術は信頼性
を欠く。
【0010】(3)の技術は、光周波数安定度の高い光
源を基準として定められるオフセット周波数に対して連
続的に光周波数引き込みの制御を実現することができ
る。しかし、この(3)の技術では、光PLL回路の引
き込みレンジはせいぜい100MHz程度が限界であ
り、これは半導体レーザーの光周波数変動幅より3桁も
小さく、このため他の光周波数安定化技術との併用が欠
かせない。
【0011】従って、本発明の目的は、中心波長がナノ
メートルオーダで不確定かつ不安定な光源の光波長を、
100GHz以上の光周波数引き込み幅で所定の基準光
波長に引き込み制御することができる光波長制御装置お
よび光波長制御方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため、以下の手段を提供する。
【0013】即ち、本発明の第1の特徴は、波長可変光
源から出力される被制御光の光波長を制御する光波長制
御装置であって、前記波長可変光源から入力される被制
御光を所定の周期で掃引し、前記被制御光の光波長に対
応する位相を有する光パルスを得る波長掃引部と、前記
光パルスの位相と基準光波長に対応する位相との間の位
相差を検出し、前記位相差を前記波長可変光源へフィー
ドバックすることにより、前記被制御光の光波長が前記
位相差に基づいて前記基準光波長への光周波数引き込み
により制御されるように、前記波長可変光源を制御する
位相検波部とを具備することを特徴とする光波長制御装
置を提供する点にある。
【0014】また、本発明の第2の特徴は、上記光波長
制御装置は、さらに、前記波長掃引部の掃引周期に同期
し、前記基準光波長に対応する位相を有する基準信号を
生成する基準信号発生部を具備し、前記位相検波部は、
前記波長掃引部から出力される前記光パルスと前記基準
信号発生部から出力される前記基準信号との2入力の位
相差を、前記2入力の位相を直接比較することにより検
出する点にある。
【0015】また、本発明の第3の特徴は、前記位相検
波部は、前記光パルスの基本周波数成分を弁別するフィ
ルタを具備し、前記位相差を前記フィルタの出力信号と
前記基準信号とから得る点にある。
【0016】また、本発明の第4の特徴は、前記波長掃
引部は、さらに前記基準光波長を有する外部入力基準光
が入力されて、前記基準光波長に対応する位相を有する
基準光パルスを得、前記位相検波部は、前記光パルスお
よび前記波長掃引部から出力される基準光パルスとの2
入力の位相差を、前記2入力の位相を直接比較すること
により検出する点にある。
【0017】また、本発明の第5の特徴は、前記位相検
波部は、前記光パルスの基本周波数成分を弁別する第1
のフィルタと、前記基準光パルスの基本周波数成分を弁
別する第2のフィルタとを具備し、前記位相差を前記第
1のフィルタおよび前記第2のフィルタの出力信号から
得る点にある。
【0018】また、本発明の第6の特徴は、前記位相検
波部は、前記基準光パルスの位相にオフセットを設定す
る位相シフト回路を具備する点にある。
【0019】また、本発明の第7の特徴は、上記光波長
制御装置は、さらに、前記波長掃引部に入力されたのと
同じ前記被制御光および前記基準光が入力される光位相
同期ループ回路を具備する点にある。
【0020】また、本発明の第7の特徴は、前記波長掃
引部は、回転するにつれて透過波長が時間に対して直線
的かつ周期的に変化する回転型光フィルタを用いて前記
光パルスを得る点にある。
【0021】また、本発明の第9の特徴は、前記波長掃
引部は、前記回転型光フィルタ上に付けられたマーカを
読みとることにより、前記基準光波長に対応する位相を
有する基準信号を得、前記位相検波部は、前記光パルス
と前記基準信号との間の位相差を検出する点にある。
【0022】また、本発明の第10の特徴は、上記光波
長制御装置は、さらに、前記波長掃引部から出力される
前記基準信号の位相にオフセットを設定する位相シフト
回路を具備する点にある。
【0023】また、本発明の第11の特徴は、上記光波
長制御装置は、さらに、前記波長掃引部の校正情報に基
づいて、前記位相シフト回路に設定される位相シフト量
を制御する位相シフト制御回路を具備する点にある。
【0024】また、本発明の第12の特徴は、前記波長
掃引部は、RF信号源により駆動され、透過光波長が時
間に対して直線的かつ周期的に変化する音響光学フィル
タを用いて前記光パルスを得る点にある。
【0025】また、本発明の第13の特徴は、波長可変
光源から出力される被制御光の光波長を制御する光波長
制御装置であって、前記波長可変光源から入力される被
制御光を、前記被制御光の光波長に対応する方向に回折
する光回折部と、前記光回折部により回折された回折光
を検出し、前記回折光の回折方向に応じて位相が変化す
る周期信号を生成する周期信号発生部と、前記周期信号
と基準光波長に対応する位相との間の位相差を検出し、
前記位相差を前記波長可変光源へフィードバックするこ
とにより、前記被制御光の光波長が前記位相差に基づい
て前記基準光波長への光周波数引き込みにより制御され
るように、前記波長可変光源を制御する位相検波部とを
具備することを特徴とする光波長制御装置を提供する点
にある。
【0026】また、本発明の第14の特徴は、前記周期
信号発生部は、前記周期信号の位相が前記回折光を検出
するフォトディテクタセルによって変化するフォトディ
テクタアレイを用いて、前記周期信号を生成する点にあ
る。
【0027】また、本発明の第15の特徴は、N(Nは
整数)個の波長可変光源から出力される被制御光の光波
長を制御する光波長制御装置であって、それぞれの被制
御光を変調するために用いられ、互いに異なる周波数の
N個の周期変調信号を生成する周期変調信号発生部と、
前記互いに異なる周波数で変調された被制御光を所定の
周期で掃引し、前記被制御光の前記光波長にそれぞれ対
応する位相を有するN個の光パルスを得る波長掃引部
と、前記N個の周期変調信号と、前記N個の波長可変光
源に対する基準光波長にそれぞれ対応する位相を有する
N個の基準信号とからそれぞれN個の制御信号を生成す
る制御信号発生部と、前記N個の光パルスのそれぞれの
位相と前記N個の制御信号のそれぞれの位相との間のN
個の位相差を検出し、前記N個の位相差を前記N個の波
長可変光源へフィードバックすることにより、前記被制
御光の光波長が前記N個の位相差に基づいて前記基準光
波長への光周波数引き込みによりそれぞれ制御されるよ
うに、前記N個の波長可変光源を制御する位相検波部と
を具備することを特徴とする光波長制御装置を提供する
点にある。
【0028】また、本発明の第16の特徴は、前記制御
信号発生部は、前記N個の周期変調信号のそれぞれと前
記N個の基準信号のそれぞれを乗算することにより、前
記N個の制御信号を生成する点にある。
【0029】また、本発明の第17の特徴は、前記波長
掃引部は、回転するにつれて透過波長が時間に対して直
線的かつ周期的に変化する回転型光フィルタ、あるいは
RF信号源により駆動され、透過光波長が時間に対して
直線的かつ周期的に変化する音響光学フィルタを用いて
前記光パルスを得る点にある。
【0030】また、本発明の第18の特徴は、N(Nは
整数)個の波長可変光源から出力される被制御光の光波
長を制御する光波長制御装置であって、それぞれの被制
御光を変調するために用いられ、互いに異なる周波数の
N個の周期変調信号を生成する周期変調信号発生部と、
前記互いに異なる周波数で変調された被制御光を、前記
被制御光の光波長にそれぞれ対応する方向に回折する光
回折部と、前記光回折部により回折された回折光を検出
し、前記回折光の回折方向に応じて位相が変化するN個
の周期信号を一括して生成する周期信号発生部と、前記
N個の周期変調信号と、前記N個の波長可変光源に対す
る基準光波長にそれぞれ対応する位相を有するN個の基
準信号とからそれぞれN個の制御信号を生成する制御信
号発生部と、前記N個の光パルスのそれぞれの位相と前
記N個の制御信号のそれぞれの位相との間のN個の位相
差を検出し、前記N個の位相差を前記N個の波長可変光
源へフィードバックすることにより、前記被制御光の光
波長が前記N個の位相差に基づいて前記基準光波長への
光周波数引き込みによりそれぞれ制御されるように、前
記N個の波長可変光源を制御する位相検波部とを具備す
ることを特徴とする光波長制御装置を提供する点にあ
る。
【0031】また、本発明の第19の特徴は、前記制御
信号生成部は、前記N個の周期信号のそれぞれと前記N
個の基準信号のそれぞれとを乗算することにより、前記
N個の制御信号を生成する点にある。
【0032】また、本発明の第20の特徴は、前記周期
信号生成部は、前記N個の周期信号の位相が前記回折光
を検出するフォトディテクタセルによって変化するフォ
トディテクタアレイを用いて、前記N個の周期信号を生
成する点にある。
【0033】また、本発明の第21の特徴は、波長可変
光源から出力される被制御光の光波長を制御する光波長
制御方法であって、前記波長可変光源から入力される被
制御光を所定の周期で掃引し、前記被制御光の光波長に
対応する位相を有する光パルスを得るステップと、前記
光パルスの位相と基準光波長に対応する位相との間の位
相差を検出するステップと、前記位相誤差を前記波長可
変光源へフィードバックすることにより、前記被制御光
の光波長が前記位相差に基づいて前記基準光波長への光
周波数引き込みにより制御されるように、前記波長可変
光源を制御するステップとを含むことを特徴とする光波
長制御方法を提供する点にある。
【0034】また、本発明の第22の特徴は、波長可変
光源から出力される被制御光の光波長を制御する光波長
制御方法であって、前記波長可変光源から入力される被
制御光を、光回折装置によって、前記被制御光の光波長
に対応する方向に回折するステップと、前記光回折装置
により回折された回折光を検出し、前記回折光の回折方
向に応じて位相が変化する周期信号を生成するステップ
と、前記周期信号の位相と基準光波長に対応する位相と
の間の位相差を検出するステップと、前記位相差を前記
波長可変光源へフィードバックすることにより、前記被
制御光の光波長が前記位相差に基づいて前記基準光波長
への光周波数引き込みにより制御されるように、前記波
長可変光源を制御するステップとを含むことを特徴とす
る光波長制御方法を提供する点にある。
【0035】また、本発明の第23の特徴は、N(Nは
整数)個の波長可変光源から出力される被制御光の光波
長を制御する光波長制御方法であって、それぞれの被制
御光を変調するために用いられ、互いに異なる周波数の
N個の周期変調信号を生成するステップと、前記互いに
異なる周波数で変調された被制御光を所定の周期で掃引
し、前記被制御光の光波長にそれぞれ対応する位相を有
するN個の光パルスを得るステップと、前記N個の周期
変調信号と、前記N個の波長可変光源に対する基準光波
長にそれぞれ対応する位相を有するN個の基準信号とか
らそれぞれN個の制御信号を生成するステップと、前記
N個の光パルスのそれぞれの位相と前記N個の制御信号
それぞれの位相との間のN個の位相差を検出するステッ
プと、前記N個の位相差を前記N個の波長可変光源へそ
れぞれフィードバックすることにより、前記被制御光の
光波長が前記N個の位相誤差に基づいて前記基準光波長
への光周波数引き込みによりそれぞれ制御されるよう
に、前記N個の波長可変光源を制御するステップとを含
むことを特徴とする光波長制御方法を提供する点にあ
る。
【0036】また、本発明の第24の特徴は、N(Nは
整数)個の波長可変光源から出力される被制御光の光波
長を制御する光波長制御方法であって、それぞれの被制
御光を変調するために用いられ、互いに異なる周波数の
N個の周期変調信号を生成するステップと、前記互いに
異なる周波数で変調された被制御光を、前記被制御光の
光波長にそれぞれ対応する方向に回折するステップと、
光回折装置により回折された回折光を検出し、前記回折
光の回折方向に応じて位相が変化するN個の周期信号を
一括して生成するステップと、前記N個の周期変調信号
と、前記N個の波長可変光源に対する基準光波長にそれ
ぞれ対応する位相を有するN個の基準信号とからそれぞ
れN個の制御信号を生成するステップと、前記N個の光
パルスのそれぞれの位相と前記N個の制御信号のそれぞ
れの位相との間のN個の位相差を検出し、前記N個の位
相差を前記N個の波長可変光源へフィードバックするこ
とにより、前記被制御光の光波長が前記N個の位相差に
基づいて前記基準光波長への光周波数引き込みによりそ
れぞれ制御されるように、前記N個の波長可変光源を制
御するステップとを含むことを特徴とする光波長制御方
法を提供する点にある。
【0037】
【発明の実施の形態】まず、図1から図11を参照し
て、本発明に係る光波長制御装置の基本構成を説明す
る。
【0038】図1から図8は本発明に係る光波長制御装
置の基本構成を示す。
【0039】図1の構成において、波長可変光源1から
出力される被制御光の光波長を所定の周期で波長掃引部
2により掃引し、その光波長に対応する位相の光パルス
が出力される。位相検波部3は、光パルスの位相と基準
光波長に対応する位相とを比較し、これらの間の位相差
を示す位相誤差信号を波長可変光源1へのフィードバッ
クとして出力して被制御光の光波長を制御する。
【0040】図2の構成においては、波長掃引部2の掃
引周期に同期し、基準光波長に対応する位相を有する基
準信号を生成し、この生成された基準信号を位相検波部
3に供給する基準信号発生部4が、図1の構成に付加さ
れている。
【0041】図3の構成においては、基準光波長を有す
る基準光がさらに波長掃引部2に入力され、基準光波長
に応じた位相の光パルスが出力される。位相検波部3
は、被制御光から得られる光パルスの位相と基準光から
得られる光パルスの位相とを比較し、これらの間の位相
差を示す位相誤差信号を波長可変光源1にフィードバッ
クする制御信号として出力する。
【0042】図4の構成において、波長掃引部2は、被
制御光の光波長に応じたタイミングで光パルスを出力す
ると同時に、所定の光波長に対応する周期的な制御信号
を生成する。位相検波部3は、被制御光が波長掃引部2
を通過した際に被制御光から得られる光パルスの位相
と、制御信号の位相とを比較し、これらの間の位相差を
示す位相誤差信号を波長可変光源1へのフィードバック
として出力する。ここで、周期的な制御信号は、パルス
信号の形で与えられてもよい。
【0043】図5の構成において、波長掃引部2は、被
制御光の光波長に応じたタイミングで光パルスを出力す
ると同時に、所定の光波長に対応した周期的な制御信号
を生成する。位相シフト部8は、制御信号の位相と、光
波長を引き込もうとする基準光波長に対応する基準信号
位相との位相差に対応する位相シフトを与えて、制御信
号を基準信号に変換する。位相検波部3は、被制御光が
波長掃引部2を通過する際に被制御光から得られる光パ
ルスの位相と、基準信号の位相とを比較し、これらの間
の位相差を示す位相誤差信号を波長可変光源1へのフィ
ードバックとして出力する。
【0044】図6の構成において、波長掃引部2は、被
制御光の光波長に応じたタイミングで光パルスを出力す
ると同時に、所定の光波長に対応した周期的な制御信号
を生成する。位相シフト部8は、波長掃引部2の波長掃
引特性および動作環境条件をパラメータとして位相シフ
ト部8に対して設定する位相シフト制御部9の制御の下
で、制御信号の位相と、光波長を引き込もうとする基準
光波長に対応する基準信号位相との位相差に対応する位
相シフトを与えて、制御信号を基準信号に変換する。位
相検波部3は次に、被制御光が波長掃引部2を通過する
際に被制御光から得られる光パルスの位相と、基準信号
の位相とを比較し、これらの間の位相差を示す位相誤差
信号を波長可変光源1へのフィードバックとして出力す
る。
【0045】図7の構成において、波長可変光源1から
出力される被制御光は、光回折部12により、被制御光
の光波長に対応する方向に回折される。周期信号発生部
13は、回折光の回折方向に応じて位相が変化する周期
的な信号を生成する。位相検波部3は次に、この周期的
な信号の位相と基準光波長に対応する位相とを比較し、
これらの間の位相差を示す位相誤差信号を波長可変光源
1へのフィードバックとして出力する。
【0046】この図7の構成は、図1乃至図6の波長掃
引部と同等の機能を、光回折部12と、回折光を検出す
る周期信号発生部13とにより実現する。光フィルタを
用いる場合と異なり、この構成は機械的な駆動部分を含
まない。従って、高い動作信頼性を達成することができ
る。
【0047】図8の構成において、複数の波長可変光源
1−1〜1−Nから出力される被制御光は、光変調部5
の周期信号発生部59−1〜59−Nにより生成され互
いに異なる周波数f1〜fNを有する変調信号により強
度変調され、波長掃引部2に入力される。波長掃引部2
は、被制御光の光波長に応じたタイミングで光パルスを
出力すると同時に、所定の光波長に対応した周期的な制
御信号を生成する。光電変換部6は、波長掃引部2から
出力される光パルスを電気信号に変換する。制御信号変
換部7は、波長掃引部2から出力される制御信号に、周
期信号発生部59−1〜59−Nにより生成された対応
する周期信号を乗算することにより、変換された制御信
号を得る。位相検波部3は、被制御光が波長掃引部2を
通過した際に被制御光から得られる光パルスの位相と、
対応する変換された制御信号の位相とを比較し、これら
の間の位相差を示す位相誤差信号をそれぞれの波長可変
光源1−1〜1−Nへのフィードバックとして出力す
る。
【0048】ここで、被制御光が、光変調部5の周期信
号発生部により生成された信号を用いて強度変調される
のは、各波長可変光源に対応する番号情報を被制御光に
付けるためである。これにより、光源1の光波長の、光
源Nに対する基準光波長への誤った引き込みなどのエラ
ーを防止することが可能となる。
【0049】尚、光変調部5は、強度変調を実行するた
め提供されているが、例えば、所望する強度変調が光源
の直接変調により得られる場合には、この光変調部5は
省略することができる。
【0050】本発明では、所定の周期Tで透過波長が変
化する波長掃引部2は、被制御光の光波長を弁別する手
段として用いられる。この波長掃引部2は、例えば、特
願平10−292432に記載されている回転型光フィ
ルタにより形成する。あるいは、この波長掃引部2は、
周期的な印加電圧の変化に応じて透過波長が周期的に変
化するMach-Zender干渉計型光フィルタまたはエタロン
フィルタ、あるいは透過光波長が時間に対して直線的か
つ周期的に変化しうるRF(Radio Frequency)信号源
により駆動される音響光学フィルタにより形成されても
よい。
【0051】図9(a)に示すように、透過波長は直線
的かつ周期的に変化するように制御されており、このた
め波長掃引部2を通過する被制御光は周期Tの光パルス
になる。すなわち、図9(b)に示すように、透過光パ
ルスの繰り返し周期は、被制御光の光波長が変化しない
限りTのままであり、光波長の変化は透過光パルスの出
力タイミングの変化として現れる。この透過光パルスの
出力タイミングを、本明細書では「位相」という。
【0052】位相検波部3は、例えば図10(a)に示
すような光電変換器31、帯域フィルタ33及び位相比
較器35により、あるいは図10(b)に示すような光
電変換器31、32、帯域フィルタ33、34及び位相
比較器35により構成される。上述した図1及び図2の
構成においては、位相検波部3は図10(a)に示され
る構成を有する。
【0053】波長掃引部2から出力される光パルスを光
電変換器31で電気信号に変換し、得られた電気信号を
基本周波数成分を弁別する帯域フィルタ33に入力する
ことにより、 E1=sin(2πft+θ1) …(1) の正弦波信号を得ることができる。
【0054】ここで、周波数f=1/Tであり、位相θ
1は図11に示すように、被制御光の光周波数に対応し
た値を有する。仮に、被制御光の光周波数が変化した場
合、上述の理由により、 E1=sin(2π(f+δf)t+θ1))=sin(2πft+θ1+δθ) …(2) と正弦波信号の位相がδθ変化する。ここでは、信号の
周波数変化は位相変化と捉えることができる程度に大き
いと仮定している。
【0055】一方、波長掃引部2の透過波長変化の周期
Tに同期する正弦波信号(基準信号)が、基準信号発生
部4で生成され、実現すべき被制御光の所望の光波長に
対応する位相θ2 が生成された基準信号に与えられる。
すなわち、 E2=sin(2πft+θ2+π/2) …(3) の正弦波信号が生成される。この基準信号E2と帯域フ
ィルタ33の出力信号E1とを位相比較器35に入力
し、DC成分の近傍の成分のみを取り出すことにより、 E3=sin(θ1−θ2) …(4) の出力が得られる。
【0056】この出力信号E3は、帯域フィルタ33の
出力信号E1の位相θ1と基準信号発生部4で生成された
基準信号E2の位相θ2とが一致した場合、つまり被制御
光の中心波長が目標とする光波長と一致した場合に0と
なる。この信号E3を波長可変光源1へのフィードバッ
クとして供給して光波長を制御することにより、ナノメ
ートルオーダの広帯域にわたって被制御光の光波長を基
準光波長に引き込むことができる。
【0057】また、図3の構成におけるように、外部か
ら入力された基準光の基準光波長に引き込み制御を行う
場合には、位相検波部3は図10(b)の構成を有す
る。ここでは、基準光も同時に波長掃引部2に入力され
る。そして、透過した光パルスを、光電変換器32で電
気信号に変換し、帯域フィルタ34を介して上記の式
(3)に対応する基準信号を生成し、位相比較器35に
入力する。
【0058】尚、エタロンフィルタまたはMach-Zender
干渉計型光フィルタを波長掃引部2の光フィルタとして
用いた場合には、この光フィルタの波長掃引特性は、掃
引制御信号入力と透過波長との関係において直線性に乏
しく、またこの制御信号入力に対する透過波長の確度あ
るいは再現性に劣る。このような問題を緩和するため
に、図4から図6の構成を用いることができる。
【0059】これらの構成において、透過波長に対応す
る制御信号が波長掃引部2自身で生成され、これらの制
御信号に対して波長掃引部2で用いられる光フィルタの
状態・動作条件に応じて位相シフトを与えることによ
り、位相θ2が制御される。これらの位相シフトされた
制御信号は基準信号として用いられ、被制御光の光パル
スから得られる信号と共に位相検波部3に入力される。
図2の場合と根本的に異なるのは、基準信号の位相が、
光フィルタの透過波長そのものに直接対応している点で
ある。一般に、光フィルタの透過波長は、動作環境に大
きく依存するため、光フィルタの駆動信号と光フィルタ
の透過波長とは、一対一対応にならない。ある特定の時
間の光フィルタの透過波長を信号として取り出す(例え
ば光フィルタ上にマーカを付け、このマーカを用いて透
過波長を直接識別する)ことにより、制御回路全体の信
頼性を大幅に向上させることができる。
【0060】以下、図12及び図13を参照して、本発
明に係る光波長制御装置の第1の実施形態を詳細に説明
する。この第1の実施形態は、上述の図2の構成に対応
し、基準信号発生部4で生成される基準信号の光周波数
を基準として用いて光周波数引き込みを実現するための
ものである。
【0061】図12の光波長制御装置において、図2の
波長可変光源1は、レーザ光源11により提供され、図
2の波長掃引部2は、回転型光フィルタ21および光フ
ィルタ制御回路22により提供される。図2の位相検波
部3は、図10(a)の構成を有し、図10(a)の光
電変換器31として用いられるフォトダイオード36、
帯域フィルタ33、および図10(a)の位相比較器3
5として用いられる差動増幅器37により提供される。
図2の基準信号発生部4は、周期信号発生回路41およ
び位相シフト回路42により提供される。
【0062】レーザ光源11には、1.55μm帯で発
振するシングルモード外部共振器型半導体レーザが用い
られる。共振器長は帰還信号によって変化し、例えば帰
還信号電圧1V当たり発振周波数が10GHz変化す
る。
【0063】回転型光フィルタ21は、図13に示すよ
うに、その回転角方向に透過周波数が異なるエタロンフ
ィルタにより形成され、所定の周波数(周期T)でこの
エタロンフィルタを回転させることにより透過波長を直
線的かつ周期的に変化させることができる。光フィルタ
制御回路22は、回転型光フィルタ21上のマーカ23
を読み取り、モータ24の回転速度を調整することによ
り回転型光フィルタ21の回転周波数を制御する。例え
ば、基準光周波数に対して1GHz程度の誤差内で透過
波長が制御できる。この回転型光フィルタ21の透過波
長は、1540nm〜1560nmの範囲で周期的に変
化し、半値全幅0.1nm(10GHz)のフィルタリ
ングが実現される。
【0064】周期信号発生回路41は、回転型光フィル
タ21での透過波長変化の周期Tに同期した基準信号を
発生する。位相シフト回路42は、この基準信号に所望
する被制御光の光波長に対応する位相を与える。
【0065】図2の位相検波部3を構成するフォトダイ
オード36、帯域フィルタ33および差動増幅器37
は、以下のように動作する。回転型光フィルタ21から
出力される光パルスはフォトダイオード36により電気
信号に変換され、帯域フィルタ33に入力されて、レー
ザ光源11の光波長に対応する位相を有する正弦波信号
が得られる。この信号の位相と位相シフト回路42から
出力される基準信号の位相とは、差動増幅器37により
比較され、この結果得られる位相誤差信号は、制御信号
としてレーザ光源11にフィードバックされ、レーザ光
源11の中心光周波数が基準光波長に引き込まれる。
【0066】次に、図14を参照して、本発明に係る光
波長制御装置の第2の実施形態を詳細に説明する。この
第2の実施形態は、第1の実施形態の回転型光フィルタ
21を音響光学フィルタ(AOTF:Acousto-Optic Tu
nable Filter)に置き換えたものである。
【0067】図14の光波長制御装置において、図2の
波長可変光源1は、レーザー光源11により提供され、
図2の波長掃引部2は音響光学フィルタ25および光フ
ィルタ制御回路26により提供される。図2の位相検波
部3は、図10(a)の構成を有し、図10(a)の光
電変換器31として用いられるフォトダイオード36、
帯域フィルタ33、および図10(a)の位相比較器3
5として用いられるミキサ38、低域通過フィルタ39
により提供される。図2の基準信号発生部4は、周期信
号発生回路41および位相シフト回路42により提供さ
れる。ここで、上述の図12の対応する要素と実質的に
同様の要素には図14中で同一符号を付し、これらの説
明は繰り返さない。
【0068】音響光学フィルタ25は、この音響光学フ
ィルタ25を駆動する例えば電圧制御発振器(VOC)
などのRF信号源を含む光フィルタ制御回路26により
制御され、このため、音響光学フィルタ25は、その印
加電圧に応じて透過光波長を線形に制御することができ
る。この透過波長の半値全幅は0.01nm(約1.2
GHz)である。光フィルタ制御回路26は、周期的な
鋸波を生成し、音響光学フィルタ25の透過光波長を制
御する。
【0069】音響光学フィルタ25から出力される光パ
ルスはフォトダイオード36により電気信号に変換さ
れ、帯域フィルタ33に入力されてレーザ光源11の光
波長に対応した位相を有する正弦波信号が得られる。こ
の信号の位相と位相シフト回路42から出力される基準
信号の位相とは、ミキサ38により比較され、この結果
得られる位相誤差信号は、低域通過フィルタ39を介し
て制御信号としてレーザ光源11にフィードバックさ
れ、レーザ光源11の中心光周波数が基準信号周波数に
引き込まれる。
【0070】次に、図15を参照して、本発明に係る光
波長制御装置の第3の実施形態を詳細に説明する。この
第3の実施形態は、第1の実施形態の構成を用いて、複
数のレーザ光源の発振光周波数の同時制御を実現するた
めのものである。こうした構成は、波長多重伝送システ
ムの送信光源として用いることができる。
【0071】レーザ光源11−1,11−2から出力さ
れる被制御光は、1つの回転型光フィルタ21に入力さ
れ、それぞれの光波長に応じた位相を有する光パルスが
出力される。これらの光パルスは、それぞれ設けられた
フォトダイオード(図15には36−1のみ示す)に入
力され、得られた電気信号がそれぞれ設けられた帯域フ
ィルタ(図15には33−1のみ示す)を介してそれぞ
れ設けられた差動増幅器(図15には37−1のみ示
す)に入力される。一方、周期信号発生回路41は、回
転型光フィルタ21の透過波長変化の周期Tに同期した
基準信号を生成し、位相シフト回路42は、この基準信
号に対して、所望の被制御光の光波長に対応する位相を
与え、この結果得られる基準信号をそれぞれの差動増幅
器に入力する。
【0072】ここで、この2つの被制御光は、回転型光
フィルタ21の回転角方向に対して0°と180°で回
転型光フィルタ21に入力される。その結果、レーザ光
源11−1および11−2の発振光周波数が同一の場合
には、それぞれの帯域フィルタから出力される正弦波信
号の位相は、相対的に0°と180°の関係となる。回
転型光フィルタ21の透過光波長が1540nm〜15
65nmの範囲内にあり、基準信号と同じ位相成分を有
する信号がそれぞれの差動増幅器に入力された場合に、
発振光波長が1552.5nmになるように位相シフト
回路42を設定することにより、レーザ光源11−1、
11−2の発振光波長をそれぞれ1545nm、155
5nmに引き込むことができる。
【0073】この構成により、回転型光フィルタ21、
光フィルタ制御回路22、周期信号発生回路41および
位相シフト回路42を複数のレーザー光源間で共有し
て、複数のレーザ光源の発振光周波数の同時制御が実現
できる。
【0074】次に、図16を参照して、本発明に係る光
波長制御装置の第4の実施形態を詳細に説明する。この
第4の実施形態は、上記の図3の構成に対応し、外部か
ら入力される基準信号の中心光周波数を基準として用い
た光周波数引き込みを実現するためのものである。
【0075】図16の光波長制御装置において、図3の
可変波長光源1は、レーザ光源11により提供され、図
3の波長掃引部2は、回転型光フィルタ21および光フ
ィルタ制御回路22により提供される。図3の位相検波
部3は、図10(b)の構成を有し、光電変換器31、
32、帯域フィルタ33、34、および位相比較器35
により提供される。尚、位相比較器35は、第1の実施
形態のように差動増幅器37、あるいは第2の実施形態
のようにミキサ38と低域通過フィルタ39のいずれか
により実現することができる。
【0076】この第4の実施形態では、レーザ光源11
から出力される被制御光と外部から入力される基準光
は、回転型光フィルタ21の回転角に対してπ/2(ra
d)互いにずれて回転型光フィルタ21に入力される。
これにより、これらの光の光周波数が同一である場合に
は、位相比較器35に入力される2つの信号は、互いに
π/2(rad)ずれた位相を持つため、その出力は0と
なる。従って、位相比較器35の出力信号をレーザ光源
11にフィードバックすることにより、被制御光の光周
波数を基準光の中心光周波数に引き込むことができる。
【0077】次に、図17を参照して、本発明に係る光
波長制御装置の第5の実施形態を詳細に説明する。この
第5の実施形態は、第4の実施形態の回転型光フィルタ
21を音響光学フィルタ25に置き換えたものである。
【0078】図17の光波長制御装置において、図3の
可変波長光源1は、レーザ光源11により提供され、図
3の波長掃引部2は、音響光学フィルタ25、光フィル
タ制御回路26、および光サーキュレータ27−1、2
7−2により提供される。図3の位相検波部3は、図1
0(b)の構成を有し、光電変換器31、32、帯域フ
ィルタ33、34、位相比較器35、ならびに位相シフ
ト回路45により提供される。尚、位相比較器35は、
第1の実施形態のように差動増幅器37、あるいは第2
の実施形態のようにミキサ38および低域通過フィルタ
39のいずれかにより実現することができる。
【0079】第5の実施形態では、レーザ光源11から
出力される被制御光と外部から入力される基準光とを弁
別するために、これらの光は音響光学フィルタ25に逆
方向から入力され、光サーキュレータ27−1、27−
2により選択的に循環される。すなわち、被制御光は光
サーキュレータ27−1を介して音響光学フィルタ25
に入力され、それから出力される光パルスは光サーキュ
レータ27−2を介して光電変換器31に入力される。
一方、基準光は光サーキュレータ27−2を介してMZ
光フィルタ25に入力され、それから出力される光パル
スは光サーキュレータ27−1を介して光電変換器32
に入力される。
【0080】光電変換器31の出力信号は、帯域フィル
タ33を介して位相比較器35に入力され、一方、光電
変換器32の出力信号は、帯域フィルタ34、およびπ
/2(rad)のシフトを与える位相シフト回路45を介
して位相比較器35に入力される。これにより、位相比
較器35の出力信号をレーザ光源11に帰還することに
より、被制御光の光周波数を基準光の中心光波長に引き
込むことができる。
【0081】尚、この第5の実施形態では、第2の実施
形態においてと同様に、音響フィルタ25は透過波長の
半値全幅0.01nm(約1.2GHz)を持ち、透過
光波長は500Hzの周波数で変化する。すなわち、レ
ーザ光源11の光周波数および基準光の光周波数が変化
していない場合には、帯域フィルタ33、34から周波
数500Hzの正弦波信号が出力される。
【0082】次に、図18を参照して、本発明に係る光
波長制御装置の第6の実施形態を詳細に説明する。この
第6の実施形態は、外部から入力される基準光に対して
あるオフセットを与えて得られる光周波数にレーザ光源
の中心光周波数を引き込むものである。
【0083】この第6の実施形態では、位相シフト回路
45に設定される位相シフト量は制御回路46の制御の
下で可変とされる。すなわち、オフセット光周波数に対
応する値が、位相シフト回路45に設定される位相シフ
ト量に付加される。図18のその他の構成は実質的に図
17と同様である。
【0084】例えば、音響光学フィルタ25の透過光波
長が1545.00nmから1555.00nmに変化
し、基準光より50GHz(波長換算0.4nm)程度
シフトした光周波数領域にレーザ光源11の中心光周波
数を引き込む場合には、 ψ=π/2+2π(0.4/(1555.0−1545.0))=(29/50)π (rad) で与えられる位相シフト量が位相シフト回路45に設定
される。これにより、音響光学フィルタ25の透過光波
長の変化の範囲内で、自由に引き込み光周波数を設定す
ることができる。
【0085】次に、図19を参照して、本発明に係る光
波長制御装置の第7の実施形態を詳細に説明する。この
第7の実施形態は、第5の実施形態の構成を、特願平9
−301690に開示されている光位相同期回路と組み
合わせて、100GHz〜数THzの広帯域にわたって
光周波数引き込みを可能にするものである。
【0086】尚、上記の図17の対応する要素と実質的
に同様の要素は図19中で同一符号を付し、これらの説
明は繰り返さない。但し、図17の光サーキュレータ2
7−1、27−2は、被制御光および基準光を光位相同
期ループ50に入力するために図19中では光カプラ2
8−1、28−2に置き換えられている。
【0087】光位相同期ループ50は、被制御光の光周
波数をシフトさせる光周波数シフタ51と、光周波数が
シフトされた被制御光と基準光とを合波する2入力2出
力の光合波器52と、光合波器52から出力される合波
光の一部を分岐する光分岐器53−1、53−2と、光
分波器53−1、53−2で分岐された合波光の間の位
相差に比例する位相誤差信号を出力するバランスドレシ
ーバ54と、この位相誤差信号の低周波成分を出力する
低域通過フィルタ55と、この低域通過フィルタ55の
出力信号に基づいて光周波数シフタ51を制御する制御
回路56とにより構成される。
【0088】この図19の構成において、レーザ光源1
1から出力される被制御光を第5の実施形態の構成を用
いて基準光の光周波数に引き込み、一方、光位相同期ル
ープ50を用いて被制御光と基準光との間の光位相同期
を実現することができる。これにより、狭帯域の光位相
同期ループ50を用いる場合であっても、広帯域の光周
波数ゆらぎがある被制御光に対して光位相同期を高安定
に実現することができる。
【0089】なお、この第7の実施形態の構成は、位相
感応型光増幅器の励起光位相制御回路として用いること
ができる。この位相感応型光増幅器とは、信号光の光位
相に依存した利得を有する光増幅器である。そのため、
安定な光増幅を実現するには、励起光と信号光との間の
光位相同期が必要不可欠である。これは、励起光と信号
光との間の位相誤差分散または定常位相誤差が10度以
下の安定性が要求される励起光位相制御回路により実現
することができる。
【0090】次に、図20および図21を参照して、本
発明に係る光波長制御装置の第8の実施形態を詳細に説
明する。この第8の実施形態は、上記の図4の構成に対
応し、光波長掃引部自身で生成される制御信号を基準光
周波数に対応する基準信号として用いることにより、光
周波数引き込みを実現するものである。
【0091】図20に示す光波長制御装置において、図
4の可変波長光源1は、レーザ光源11により提供さ
れ、図4の波長掃引部2は、図21に示す回転型光フィ
ルタ21および光フィルタ制御回路22により提供され
る。ここで、波長掃引部2は制御信号生成部としても機
能する。図4の位相検波部3は、図10(a)の構成を
有し、図10(a)の光電変換器31として用いられる
フォトダイオード36、帯域フィルタ33、図10
(a)の位相比較器35として用いられる差動増幅器3
7により提供される。
【0092】レーザ光源11には、第1の実施形態にお
いてと同様、1.55μm帯で発振するシングルモード
外部共振器型半導体レーザが用いられる。
【0093】回転型光フィルタ21および光フィルタ制
御回路22は、第1の実施形態のものと同様であるが、
所定の透過波長に対応する回転型光フィルタ21上のマ
ーカ23を読み取るマーカ読み取り装置70が設けら
れ、このマーカー読み取り装置70の出力が制御信号と
して用いられる点が異なる。この制御信号は、基準信号
として差動増幅器37に入力される。
【0094】一方、回転型光フィルタ21から出力され
る光パルスは、フォトダイオード31により電気信号に
変換され、帯域フィルタ33を介して差動増幅器37に
入力される。この信号の位相と基準信号の位相とが差動
増幅器37により比較され、この結果得られる位相誤差
信号がレーザ光源11にフィードバックされて、レーザ
光源11の光周波数が引き込み制御される。
【0095】次に、図21および図22を参照して、本
発明に係る光波長制御装置の第9の実施形態を詳細に説
明する。この第9の実施形態は、上記の図5の構成に対
応し、光波長掃引部自身で生成される制御信号を基準光
周波数に対応する基準信号として用いることにより、光
周波数引き込みを実現するものである。
【0096】図22の光波長制御装置において、図5の
可変波長光源1は、レーザ光源11により提供され、図
5の波長掃引部2は、図21に示す回転型光フィルタ2
1および光フィルタ制御回路22により提供される。こ
こで、波長掃引部2は制御信号生成部としても機能す
る。図5の位相シフト部8は、この制御信号を位相シフ
トする位相シフト回路80により提供される。図5の位
相検波部3は、図10(a)の構成を有し、図10
(a)の光電変換器31として用いられるフォトダイオ
ード36、帯域フィルタ33、図10(a)の位相比較
器として用いられる差動増幅器37により提供される。
【0097】レーザ光源11には、第1の実施形態と同
様、1.55μm帯で発振するシングルモード外部共振
器型半導体レーザが用いられる。
【0098】回転型光フィルタ21および光フィルタ制
御回路22は、第1の実施形態のものと同様であるが、
所定の透過波長に対応したディスク成形可変光フィルタ
21上のマーカ23を読み取るマーカ読み取り装置70
が設けられ、このマーカー読み取り装置70の出力が制
御信号として用いられる点が異なる。この制御信号は、
位相シフト回路80で位相シフトされた後、基準信号と
して、差動増幅器37に入力される。
【0099】一方、回転型光フィルタ21から出力され
る光パルスは、フォトダイオード36により電気信号に
変換され、帯域フィルタ33を介して差動増幅器37に
入力される。この信号の位相と基準信号の位相とが差動
増幅器37により比較され、この結果得られる位相誤差
信号がレーザ光源11にフィードバックされて、レーザ
光源11の光周波数が引き込み制御される。
【0100】次に、図21および図23を参照して、本
発明に係る光波長制御装置の第10の実施形態を詳細に
説明する。この第10の実施形態は、上記の図6の構成
に対応し、波長掃引部自身で生成される制御信号を基準
光周波数に対応する基準信号として用いることにより、
光周波数引き込みを実現するものである。
【0101】図23の光波長制御装置において、図6の
可変波長光源1は、レーザ光源11により提供され、図
6の波長掃引部2は、図21に示す回転型光フィルタ2
1および光フィルタ制御回路22により提供される。こ
こで、波長掃引部2は制御信号生成部としても機能す
る。図6の位相シフト部8は、この制御信号を位相シフ
トする位相シフト回路80により提供され、図6の位相
シフト制御部9は、光フィルタの特性及び動作環境に基
づいて位相シフト回路80に設定すべき位相シフト量を
制御する位相シフト量設定回路90により提供される。
図6の位相検波部3は、図10(a)の構成を有し、図
10(a)の光電変換器31として用いられるフォトダ
イオード36、帯域フィルタ33、図10(a)の位相
比較器として用いられる差動増幅器37により提供され
る。
【0102】レーザ光源11には、第1の実施形態と同
様、1.55μm帯で発振するシングルモード外部共振
器型半導体レーザが用いられる。
【0103】回転型光フィルタ21および光フィルタ制
御回路22は、第1の実施形態のものと同様であるが、
所定の透過波長に対応する回転型光フィルタ21上のマ
ーカ23を読み取るマーカ読み取り装置70が設けら
れ、このマーカ読み取り装置70の出力が制御信号とし
て用いられる点が異なる。この制御信号は、位相シフト
量設定回路90の制御の下、位相シフト回路80により
位相シフトされた後、基準信号として、差動増幅器37
に入力される。ここで、位相シフト量設定回路90は、
光フィルタの透過波長と環境温度・気圧等の関係に関す
る波長掃引校正情報を記憶し、この情報に基づいて動作
する。
【0104】一方、回転型光フィルタ21から出力され
る光パルスは、フォトダイオード36により電気信号に
変換され、帯域フィルタ33を介して差動増幅器37に
入力される。この信号の位相と基準信号の位相とが差動
増幅器37により比較され、この結果得られる位相誤差
信号がレーザ光源11にフィードバックされて、レーザ
光源11の光周波数が引き込み制御される。
【0105】次に、図24及び図25を参照して、本発
明に係る光波長制御装置の第11の実施形態を詳細に説
明する。この第11の実施形態は、上記の図7の構成に
対応し、基準信号発生回路により生成された基準信号を
基準光周波数に対応する基準信号として用いることによ
り、光周波数引き混みを実現するものである。
【0106】図24の光波長制御装置において、図7の
波長可変光源1は、レーザー光源11により提供され、
図7の光回折部12は、回折格子93により提供され
る。図8の周期信号発生部13は、一般にはフォトディ
テクタアレイにより提供され、この第12の実施形態に
おいてはフォトダイオードアレイ回路94により提供さ
れる。図7の位相検波部3は、基準信号発生回路95、
基準信号位相シフト回路96および位相比較器97によ
り提供される。
【0107】レーザ光源11には、1.55μm帯で発
振するシングルモード外部共振器型半導体レーザが用い
られる。ここで、発振波長はレーザー素子の温度で制御
されており、レーザー光源11は、温度制御回路92に
より駆動されるペルチエ(Peltier)素子91上にマウ
ントされている。
【0108】回折格子93は、レーザー光源11から出
力される被制御光をその光波長に対応した方向に回折す
る。回折された光は、フォトダイオードアレイ回路94
に入力される。尚、この回折格子93に替えてアレイ型
光導波器を用いることもできる。
【0109】フォトダイオードアレイ回路94は、図2
5に示すような512個のフォトダイオードセルで形成
されている。このフォトダイオードアレイ回路94は、
例えば、米国 Sensors Unlimited 社製品の「Model SU
xxxLX Self-Scanned LinearPhotodiote Arrays」により
構成される。フォトダイオードアレイ回路94の各フォ
トダイオードセルの信号読み取りタイミングは信号読み
取り周期Tで制御され、フォトダイオードセル1〜51
2の検出信号が1回の信号読み取り周期Tの間にフォト
ダイオードアレイ回路94から順次出力され(T/51
2秒ごとに1つの検出信号)ることにより、フォトダイ
オードアレイ回路94の出力信号が入力回折光の回折方
向に応じて位相が変化する周期信号となる。信号読み取
り周期Tは、基準信号発生回路95により生成される基
準信号(周波数f=1/T)により制御される。基準信
号発生回路95により生成されるこの基準信号は、また
基準信号位相シフト回路96を介して位相比較器97に
供給される。基準信号位相シフト回路96でこの基準信
号に適当な位相シフトを適用することにより、レーザ光
源の基準光波長に対応する信号が得られる。
【0110】位相比較器97は、この基準信号の位相と
フォトダイオードアレイ回路94の出力信号とを比較
し、この結果得られる位相誤差信号が温度制御回路92
にフィードバックされて、レーザ光源11の光周波数が
引き込み制御される。
【0111】次に、図26を参照して、本発明に係る光
波長制御装置の第12の実施形態を詳細に説明する。こ
の第12の実施形態は、上記の図8の構成に対応し、複
数の光源から出力される光波長の各々設定した基準光波
長への同時引き込み制御を実現するものである。
【0112】図26の光波長制御装置において、図8の
可変波長光源1−1〜1−Nは、レーザ光源1−1〜1
−4により提供され、図8の光変調部5は光チョッパ6
2−1〜62−4および発振器63−1〜63−4によ
り提供される。また、図8の波長掃引部2は、光フィル
タ制御回路65Aにより制御される音響光学フィルタ6
5により提供され、図8の制御信号変換部7は、位相シ
フト回路66−1〜66−4および乗算回路67−1〜
67−4により提供される。また、図8の光電変換部6
は、フォトダイオード68により提供され、図8の位相
検波部3は、位相比較器69−1〜69−4により提供
される。
【0113】レーザ光源11−1〜11−4のそれぞれ
には、1.55μm帯で発振するシングルモード外部共
振器型半導体レーザが用いられる。これらの出力は、そ
れぞれ周波数f1〜f4で駆動される光チョッパ62−
1〜62−4により強度変調される。ここで、発振器6
3−1〜63−4は、光チョッパ62−1〜62−4を
駆動する光変調信号源として機能する。尚、ここで変調
器を使わずに直接変調を用いることもできる。光チョッ
パ62−1〜62−4からの出力は、光カプラ64で合
波され、波長掃引部を構成する音響光学フィルタ65に
入力される。
【0114】音響光学フィルタ65は、この音響光学フ
ィルタ65を駆動する例えばVCO等のRF信号源を含
む光フィルタ制御回路65Aからの制御信号により制御
される。これらの制御信号に、位相シフト回路66−1
〜66−4で、適当な位相シフトを適用することによ
り、それぞれのレーザ光源の基準光波長に対応する信号
が得られる。
【0115】乗算回路67−1〜67−4は、それぞれ
発振器63−1〜64−4の出力と位相シフト回路66
−1〜66−4の出力とを乗算して変換された制御信号
を得、それぞれこの変換された信号を位相比較器69−
1〜69−4に出力する。
【0116】一方、音響光学フィルタ65から出力され
る光パルスは、フォトダイオード68により電気信号に
変換された後に、位相比較器69−1〜69−4に出力
される。
【0117】位相比較器69−1〜69−4は、それぞ
れの乗算回路67−1〜67−4の出力とフォトダイオ
ード68の出力とから位相誤差信号を得、これら位相誤
差信号を、レーザ光源11−1〜11−4を駆動する電
源60−1〜60−4に低域通過フィルタ61−1〜6
1−4を介してフィードバックして、各光源に対してそ
れぞれ独立に光波長制御を実現する。
【0118】次に、図27を参照して、本発明に係る光
波長制御装置の第13の実施形態を詳細に説明する。こ
の第13の実施形態は、上記の図8の構成に対応し、図
8の波長掃引部2および光電変換部6を、図7の光回折
部12および周期信号発生部13で置き換え、複数のレ
ーザ光源の出力光の光波長のそれぞれ設定された基準光
波長への同時引き込み制御を実現するものである。
【0119】図27の光波長制御装置において、図8の
波長可変光源1−1〜1−Nは、レーザ光源11−1〜
11−4により提供され、図8の光変調部5は、発振器
63−1〜63−4、およびこの発振器63−1〜63
−4の出力をレーザ光源11−1〜11−4に重畳する
重畳回路(図示せず)により提供される。一般に、重畳
回路は、レーザ光源11−1〜11−4に内蔵されるバ
イアスT回路により提供される。このため、レーザ光源
11−1〜11−4の出力光強度は、変調器を用いずに
直接変調される。尚、ここで変調器を用いて強度変調し
てもよい。
【0120】また、図7の光回折部12はアレイ型光導
波器165により提供される。図7の周期信号発生部1
3は、一般にフォトディテクタアレイにより提供されて
よく、この第13の実施形態ではフォトダイオードアレ
イ回路194および基準信号発生回路195により提供
される。図8の制御信号変換部7は、位相シフト回路6
6−1〜66−4および乗算回路67−1〜67−4に
より提供され、図8の位相検波部3は、位相比較器69
−1〜69−4により提供される。
【0121】レーザ光源11−1〜11−4のそれぞれ
には、1.55μm帯で発振するシングルモードDFB
半導体レーザが用いられる。これらの出力は、それぞれ
周波数f1〜f4で小信号により直接変調される。ここ
で、発振器63−1〜63−4は光直接変調の信号源と
して機能し、これらの出力はそれぞれレーザ光源11−
1〜11−4に入力される。レーザ光源11−1〜11
−4からの出力は光カプラ64で合波され、被制御光を
その光波長に対応する互いに異なる方向へ回折するアレ
イ型光導波器165に入力される。
【0122】アレイ型光導波器165は、出力側に25
6本の導波路(導波管)を有し、回折光は、入力光の光
波長に基づいてそれぞれの導波路に出力される。尚、ア
レイ型光導波器165に替えて、回折格子を用いること
もできる。
【0123】フォトダイオードアレイ回路194は、ア
レイ型光導波器165の出力に結合されており、1つの
フォトダイオードセルが1つの導波路の出力に結合され
ている。フォトダイオードアレイ回路194は256個
のフォトダイオードセルで形成されている。フォトダイ
オードアレイ回路194の各フォトダイオードセルの信
号読みとりタイミングは、信号読みとり周期Tで制御さ
れ、フォトダイオードセル1〜256の検出信号が1回
の読みとり周期Tの間にフォトダイオードアレイ回路1
94から順次出力され(T/256秒ごとに1つの検出
信号)ることにより、フォトダイオードアレイ回路19
4の出力信号が、入力回折光の出力導波路に応じて位相
が変化する周期信号となる。尚、これらの周期信号は周
期Tで周期的であって、T時間内に出力されるN個の出
力パルスのパルス間隔は周期的でない。信号読みとり周
期Tは、基準信号発生回路195により生成される基準
信号によって制御される。この基準信号発生回路195
により生成される基準信号は、位相シフト回路66−1
〜66−4にも供給される。これらの制御信号に、位相
シフト回路66−1〜66−4で適当な位相シフトを加
えることにより、それぞれのレーザ光源の基準光波長に
対応する信号が得られる。
【0124】乗算回路67−1〜67−4は、それぞれ
発振器63−1〜63−4の出力と位相シフト回路66
−1〜66−4の出力とを乗算して変換された制御信号
を得、それぞれこの変換された制御信号を位相比較器6
9−1〜69−4に出力する。
【0125】位相比較器69−1〜69−4は、それぞ
れの乗算回路67−1〜67−4の出力とフォトダイオ
ードアレイ回路194の出力とから位相誤差信号を得、
これら位相誤差信号を、レーザ光源11−1〜11−4
を駆動する電源60−1〜60−4に低域通過フィルタ
61−1〜61−4を介してフィードバックして、各光
源に対してそれぞれ独立に光波長制御を実現する。
【0126】尚、上述した他にも、本発明の本旨を逸脱
することなく、上記の実施形態に様々な変更変形を成し
得ることが可能であることはいうまでもなく、これらの
変形変更はすべて本発明の範囲に含まれるものである。
【0127】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
従来は困難であった、数KHz程度の狭帯域幅の制御回
路による100GHz〜数THzの広帯域にわたる光源
の光波長制御および光波長引き込み動作を実現すること
が可能となる。これにより、超高速時分割多重光伝送シ
ステムや高密度波長多重光伝送システムで用いられる光
源の光周波数制御に要求される広帯域制御を実現するこ
とができる。また、コヒーレント光伝送システムの局所
光源や位相感応型光増幅器の励起光源に要求される安定
した広帯域光周波数引き込み動作を実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光波長制御装置の第1の基本構成
を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る光波長制御装置の第2の基本構成
を示すブロック図である。
【図3】本発明に係る光波長制御装置の第3の基本構成
を示すブロック図である。
【図4】本発明に係る光波長制御装置の第4の基本構成
を示すブロック図である。
【図5】本発明に係る光波長制御装置の第5の基本構成
を示すブロック図である。
【図6】本発明に係る光波長制御装置の第6の基本構成
を示すブロック図である。
【図7】本発明に係る光波長制御装置の第7の基本構成
を示すブロック図である。
【図8】本発明に係る光波長制御装置の第8の基本構成
を示すブロック図である。
【図9】波長掃引部2の動作を説明する図である。
【図10】位相検波部3の構成を示す図である。
【図11】位相検波部3の動作を説明する図である。
【図12】本発明の第1の実施形態に係る光波長制御装
置の構成を示すブロック図である。
【図13】回転型光フィルタ21の構成の一例を示す図
である。
【図14】本発明の第2の実施形態に係る光波長制御装
置の構成を示すブロック図である。
【図15】本発明の第3の実施形態に係る光波長制御装
置の構成を示すブロック図である。
【図16】本発明の第4の実施形態に係る光波長制御装
置の構成を示すブロック図である。
【図17】本発明の第5の実施形態に係る光波長制御装
置の構成を示すブロック図である。
【図18】本発明の第6の実施形態に係る光波長制御装
置の構成を示すブロック図である。
【図19】本発明の第7の実施形態に係る光波長制御装
置の構成を示すブロック図である。
【図20】本発明の第8の実施形態に係る光波長制御装
置の構成を示すブロック図である。
【図21】図20の光波長制御装置で用いられる回転型
光フィルタの構成を示す図である。
【図22】本発明の第9の実施形態に係る光波長制御装
置の構成を示すブロック図である。
【図23】本発明の第10の実施形態に係る光波長制御
装置の構成を示すブロック図である。
【図24】本発明の第11の実施形態に係る光波長制御
装置の構成を示すブロック図である。
【図25】図24の光波長制御装置で用いられる回折格
子およびフォトダイオードアレイ回路の構成を説明する
図である。
【図26】本発明の第12の実施形態に係る光波長制御
装置の構成を示すブロック図である。
【図27】本発明の第13の実施形態に係る光波長制御
装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 波長可変光源 2 波長掃引部 3 位相検波部 4 基準信号発生部 5 光変調部 6 光電変換部 7 制御信号変換部 8 位相シフト部 9 位相シフト制御部 11、91 レーザー光源 12 光回折部 13 周期信号発生部 21 回転型光フィルタ 22、26 光フィルタ制御回路 23 マーカ 24 モータ 25 音響光学フィルタ 27 光サーキュレータ 28 光カプラ 31,32 光電変換器 33,34 帯域フィルタ 35、69、97 位相比較器 36、68 フォトダイオード 37 差動増幅器 38 ミキサ 39 低域通過フィルタ 41 周期信号発生回路 42、45、66、80 位相シフト回路 46 制御回路 50 光位相同期ループ 51 光周波数シフタ 52 光合波器 53 光分岐器 54 バランスドレシーバ 55 低域通過フィルタ 56 制御回路 58 光変調部 59 周期信号発生部 60 電源 61 低域フィルタ 62 光チョッパ 63 発振器 64 光カプラ 65 音響光学フィルタ 67 乗算回路 70 マーカ読み取り装置 90 位相シフト量設定回路 91 ペルチエ素子 92 温度制御回路 93 回折格子 94 フォトダイオードアレイ回路 95 基準信号発生回路 96 基準信号位相シフト回路 165 アレイ型光導波器 194 フォトダイオードアレイ回路 195 基準信号発生回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−158788(JP,A) 特開 平1−253980(JP,A) 特開 平3−34483(JP,A) 特開 平3−225981(JP,A) 特開 平4−118982(JP,A) 特表 昭63−500973(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01S 3/00 - 3/30 H01S 5/00 - 5/50

Claims (25)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 波長可変光源から出力される被制御光の
    光波長を制御する光波長制御装置であって、 前記波長可変光源から入力される被制御光を、透過光波
    長が時間軸上直線的かつ周期的に変化するように掃引
    ることで前記透過光の光パルスの出力タイミングであ
    る位相が前記被制御光の光波長に対応するものである
    パルスを得る波長掃引部と、 前記光パルスの位相と基準光波長に対応する位相との間
    の位相差を検出し、前記位相差を前記波長可変光源へフ
    ィードバックすることにより、前記被制御光の光波長が
    前記位相差に基づいて前記基準光波長への光周波数引き
    込みにより制御されるように、前記波長可変光源を制御
    する位相検波部とを具備することを特徴とする光波長制
    御装置。
  2. 【請求項2】 上記光波長制御装置は、さらに、前記波
    長掃引部の掃引周期に同期し、前記基準光波長に対応す
    る位相を有する基準信号を生成する基準信号発生部を具
    備し、 前記位相検波部は、前記波長掃引部から出力される前記
    光パルスと前記基準信号発生部から出力される前記基準
    信号との2入力の位相差を、前記2入力の位相を直接比
    較することにより検出することを特徴とする請求項1に
    記載の光波長制御装置。
  3. 【請求項3】 前記位相検波部は、前記光パルスの基本
    周波数成分を弁別するフィルタを具備し、前記位相差を
    前記フィルタの出力信号と前記基準信号とから得ること
    を特徴とする請求項2に記載の光波長制御装置。
  4. 【請求項4】 前記波長掃引部は、さらに前記基準光波
    長を有する外部入力基準光が入力されて、前記基準光波
    長に対応する位相を有する基準光パルスを得、 前記位相検波部は、前記光パルスおよび前記波長掃引部
    から出力される基準光パルスとの2入力の位相差を、前
    記2入力の位相を直接比較することにより検出すること
    を特徴とする請求項1に記載の光波長制御装置。
  5. 【請求項5】 前記位相検波部は、前記光パルスの基本
    周波数成分を弁別する第1のフィルタと、前記基準光パ
    ルスの基本周波数成分を弁別する第2のフィルタとを具
    備し、前記位相差を前記第1のフィルタおよび前記第2
    のフィルタの出力信号から得ることを特徴とする請求項
    4に記載の光波長制御装置。
  6. 【請求項6】 前記位相検波部は、前記基準光パルスの
    位相にオフセットを設定する位相シフト回路を具備する
    ことを特徴とする請求項4に記載の光波長制御装置。
  7. 【請求項7】 上記光波長制御装置は、さらに、前記波
    長掃引部に入力されたのと同じ前記被制御光および前記
    基準光が入力される光位相同期ループ回路を具備するこ
    とを特徴とする請求項4に記載の光波長制御装置。
  8. 【請求項8】 前記波長掃引部は、回転するにつれて透
    過波長が時間に対して直線的かつ周期的に変化する回転
    型光フィルタを用いて前記光パルスを得ることを特徴と
    する請求項1に記載の光波長制御装置。
  9. 【請求項9】 前記波長掃引部は、前記回転型光フィル
    タ上に付けられたマーカを読みとることにより、前記基
    準光波長に対応する位相を有する基準信号を得、 前記位相検波部は、前記光パルスと前記基準信号との間
    の位相差を検出することを特徴とする請求項8に記載の
    光波長制御装置。
  10. 【請求項10】 上記光波長制御装置は、さらに、前記
    波長掃引部から出力される前記基準信号の位相にオフセ
    ットを設定する位相シフト回路を具備することを特徴と
    する請求項9に記載の光波長制御装置。
  11. 【請求項11】 上記光波長制御装置は、さらに、 前記波長掃引部の校正情報に基づいて、前記位相シフト
    回路に設定される位相シフト量を制御する位相シフト制
    御回路を具備することを特徴とする請求項10に記載の
    光波長制御装置。
  12. 【請求項12】 前記波長掃引部は、RF信号源により
    駆動され、透過光波長が時間に対して直線的かつ周期的
    に変化する音響光学フィルタを用いて前記光パルスを得
    ることを特徴とする請求項1に記載の光波長制御装置。
  13. 【請求項13】 波長可変光源から出力される被制御光
    の光波長を制御する光波長制御装置であって、 前記波長可変光源から入力される被制御光を、前記被制
    御光の光波長に対応する方向に回折する光回折部と、複数のセルからなるとともに、 前記光回折部により回折
    された回折光を検出し、各セルの信号読み取りタイミン
    グが所定の読み取り周期で制御され、各セルの検出信号
    が一回の前記読み取り周期の間に順次出力されることに
    より、前記回折光の回折方向に応じて前記検出信号のパ
    ルスの出力タイミングである位相が変化する周期信号を
    生成する周期信号発生部と、 前記周期信号と基準光波長に対応する位相との間の位相
    差を検出し、前記位相差を前記波長可変光源へフィード
    バックすることにより、前記被制御光の光波長が前記位
    相差に基づいて前記基準光波長への光周波数引き込みに
    より制御されるように、前記波長可変光源を制御する位
    相検波部とを具備することを特徴とする光波長制御装
    置。
  14. 【請求項14】 前記周期信号発生部は、前記周期信号
    の位相が前記回折光を検出するフォトディテクタセルに
    よって変化するフォトディテクタアレイを用いて、前記
    周期信号を生成することを特徴とする請求項13に記載
    の光波長制御装置。
  15. 【請求項15】 N(Nは整数)個の波長可変光源から
    出力される被制御光の光波長を制御する光波長制御装置
    であって、 それぞれの被制御光を変調するために用いられ、互いに
    異なる周波数のN個の周期変調信号を生成する周期変調
    信号発生部と、 前記互いに異なる周波数で変調された被制御光を、透過
    光波長が時間軸上直線的かつ周期的に変化するように
    することで前記透過光の光パルスの出力タイミング
    である位相が前記被制御光の光波長にそれぞれ対応する
    ものであるN個の光パルスを得る波長掃引部と、 前記N個の周期変調信号と、前記N個の波長可変光源に
    対する基準光波長にそれぞれ対応する位相を有するN個
    の基準信号とからそれぞれN個の制御信号を生成する制
    御信号発生部と、 前記N個の光パルスのそれぞれの位相と前記N個の制御
    信号のそれぞれの位相との間のN個の位相差を検出し、
    前記N個の位相差を前記N個の波長可変光源へフィード
    バックすることにより、前記被制御光の光波長が前記N
    個の位相差に基づいて前記基準光波長への光周波数引き
    込みによりそれぞれ制御されるように、前記N個の波長
    可変光源を制御する位相検波部とを具備することを特徴
    とする光波長制御装置。
  16. 【請求項16】 前記制御信号発生部は、前記N個の周
    期変調信号のそれぞれと前記N個の基準信号のそれぞれ
    を乗算することにより、前記N個の制御信号を生成する
    ことを特徴とする請求項15に記載の光波長制御装置。
  17. 【請求項17】 前記波長掃引部は、回転するにつれて
    透過波長が時間に対して直線的かつ周期的に変化する回
    転型光フィルタを用いて前記光パルスを得ることを特徴
    とする請求項15に記載の光波長制御装置。
  18. 【請求項18】 前記波長掃引部は、RF信号源により
    駆動され、透過光波長が時間に対して直線的かつ周期的
    に変化する音響光学フィルタを用いて前記光パルスを得
    ることを特徴とする請求項15に記載の光波長制御装
    置。
  19. 【請求項19】 N(Nは整数)個の波長可変光源から
    出力される被制御光の光波長を制御する光波長制御装置
    であって、 それぞれの被制御光を変調するために用いられ、互いに
    異なる周波数のN個の周期変調信号を生成する周期変調
    信号発生部と、 前記互いに異なる周波数で変調された被制御光を、前記
    被制御光の光波長にそれぞれ対応する方向に回折する光
    回折部と、複数のセルからなるとともに、 前記光回折部により回折
    された回折光を検出し、各セルの信号読み取りタイミン
    グが所定の読み取り周期で制御され、各セルの検出信号
    が一回の前記読み取り周期の間に順次出力されることに
    より、前記回折光の回折方向に応じて前記検出信号のパ
    ルスの出力タイミングである位相が変化するN個の周期
    信号を一括して生成する周期信号発生部と、 前記N個の周期変調信号と、前記N個の波長可変光源に
    対する基準光波長にそれぞれ対応する位相を有するN個
    の基準信号とからそれぞれN個の制御信号を生成する制
    御信号発生部と、 前記N個の周期信号のそれぞれの位相と前記N個の制御
    信号のそれぞれの位相との間のN個の位相差を検出し、
    前記N個の位相差を前記N個の波長可変光源へフィード
    バックすることにより、前記被制御光の光波長が前記N
    個の位相差に基づいて前記基準光波長への光周波数引き
    込みによりそれぞれ制御されるように、前記N個の波長
    可変光源を制御する位相検波部とを具備することを特徴
    とする光波長制御装置。
  20. 【請求項20】 前記制御信号生成部は、前記N個の周
    期信号のそれぞれと前記N個の基準信号のそれぞれとを
    乗算することにより、前記N個の制御信号を生成するこ
    とを特徴とする請求項19に記載の光波長制御装置。
  21. 【請求項21】 前記周期信号生成部は、前記N個の周
    期信号の位相が前記回折光を検出するフォトディテクタ
    セルによって変化するフォトディテクタアレイを用い
    て、前記N個の周期信号を生成することを特徴とする請
    求項19に記載の光波長制御装置。
  22. 【請求項22】 波長可変光源から出力される被制御光
    の光波長を制御する光波長制御方法であって、 前記波長可変光源から入力される被制御光を、透過光波
    長が時間軸上直線的かつ周期的に変化するように掃引
    ることで前記透過光の光パルスの出力タイミングであ
    る位相が前記被制御光の光波長に対応するものである
    パルスを得るステップと、 前記光パルスの位相と基準光波長に対応する位相との間
    の位相差を検出するステップと、 前記位相誤差を前記波長可変光源へフィードバックする
    ことにより、前記被制御光の光波長が前記位相差に基づ
    いて前記基準光波長への光周波数引き込みにより制御さ
    れるように、前記波長可変光源を制御するステップとを
    含むことを特徴とする光波長制御方法。
  23. 【請求項23】 波長可変光源から出力される被制御光
    の光波長を制御する光波長制御方法であって、 前記波長可変光源から入力される被制御光を、光回折装
    置によって、前記被制御光の光波長に対応する方向に回
    折するステップと、複数のセルからなる周期信号発生器により、 前記光回折
    装置により回折された回折光を検出し、各セルの信号読
    み取りタイミングが所定の読み取り周期で制御され、各
    セルの検出信号が一回の前記読み取り周期の間に順次出
    力されることにより、前記回折光の回折方向に応じて
    記検出信号のパルスの出力タイミングである位相が変化
    する周期信号を生成するステップと、 前記周期信号の位相と基準光波長に対応する位相との間
    の位相差を検出するステップと、 前記位相差を前記波長可変光源へフィードバックするこ
    とにより、前記被制御光の光波長が前記位相差に基づい
    て前記基準光波長への光周波数引き込みにより制御され
    るように、前記波長可変光源を制御するステップとを含
    むことを特徴とする光波長制御方法。
  24. 【請求項24】 N(Nは整数)個の波長可変光源から
    出力される被制御光の光波長を制御する光波長制御方法
    であって、 それぞれの被制御光を変調するために用いられ、互いに
    異なる周波数のN個の周期変調信号を生成するステップ
    と、 前記互いに異なる周波数で変調された被制御光を、透過
    光波長が時間軸上直線的かつ周期的に変化するように
    することで前記透過光の光パルスの出力タイミング
    である位相が前記被制御光の光波長にそれぞれ対応する
    ものであるN個の光パルスを得るステップと、 前記N個の周期変調信号と、前記N個の波長可変光源に
    対する基準光波長にそれぞれ対応する位相を有するN個
    の基準信号とからそれぞれN個の制御信号を生成するス
    テップと、 前記N個の光パルスのそれぞれの位相と前記N個の制御
    信号それぞれの位相との間のN個の位相差を検出するス
    テップと、 前記N個の位相差を前記N個の波長可変光源へそれぞれ
    フィードバックすることにより、前記被制御光の光波長
    が前記N個の位相誤差に基づいて前記基準光波長への光
    周波数引き込みによりそれぞれ制御されるように、前記
    N個の波長可変光源を制御するステップとを含むことを
    特徴とする光波長制御方法。
  25. 【請求項25】 N(Nは整数)個の波長可変光源から
    出力される被制御光の光波長を制御する光波長制御方法
    であって、 それぞれの被制御光を変調するために用いられ、互いに
    異なる周波数のN個の周期変調信号を生成するステップ
    と、 前記互いに異なる周波数で変調された被制御光を、前記
    被制御光の光波長にそれぞれ対応する方向に回折するス
    テップと、複数のセルからなる周期信号発生器により、前記 回折さ
    れた回折光を検出し、各セルの信号読み取りタイミング
    が所定の読み取り周期で制御され、各セルの検出信号が
    一回の前記読み取り周期の間に順次出力されることによ
    り、前記回折光の回折方向に応じて前記検出信号のパル
    スの出力タイミングである位相が変化するN個の周期信
    号を一括して生成するステップと、 前記N個の周期変調信号と、前記N個の波長可変光源に
    対する基準光波長にそれぞれ対応する位相を有するN個
    の基準信号とからそれぞれN個の制御信号を生成するス
    テップと、 前記N個の周期信号のそれぞれの位相と前記N個の制御
    信号のそれぞれの位相との間のN個の位相差を検出し、
    前記N個の位相差を前記N個の波長可変光源へフィード
    バックすることにより、前記被制御光の光波長が前記N
    個の位相差に基づいて前記基準光波長への光周波数引き
    込みによりそれぞれ制御されるように、前記N個の波長
    可変光源を制御するステップとを含むことを特徴とする
    光波長制御方法。
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