JP3241227B2 - メッキ液自動管理装置 - Google Patents

メッキ液自動管理装置

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JP3241227B2 JP02516595A JP2516595A JP3241227B2 JP 3241227 B2 JP3241227 B2 JP 3241227B2 JP 02516595 A JP02516595 A JP 02516595A JP 2516595 A JP2516595 A JP 2516595A JP 3241227 B2 JP3241227 B2 JP 3241227B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、メッキ液自動管理装置
に係り、例えば半導体製品の製造工程で使用される噴射
メッキ装置のメッキ液を自動管理するシステムに使用さ
れる。
【0002】
【従来の技術】例えば半導体製品の樹脂封止後の外装メ
ッキ工程に際して外部リードに高速でメッキするための
噴射メッキ装置においては、メッキ処理により消費され
る金属イオンの不足分を補充するために金属成分を補充
するようにメッキ液管理装置により管理している。
【0003】図2は、この種の従来の噴射メッキ装置に
おけるメッキ液管理装置を概略的に示している。図2に
おいて、11はメッキ装置本体タンク、12はメッキ液
調整タンク(リザーブタンク)であり、これらは噴射メ
ッキ装置のメッキ液収容槽を形成している。13はそれ
ぞれメッキ液の各成分(錫、鉛、酸など)を別々に収納
しておく薬液補充用タンク、14はそれぞれバブル付き
ポンプ、15はメッキ液自動分析装置、21はドレイン
コック、22は廃液処理用タンクであり、これらはメッ
キ液管理装置を形成している。
【0004】上記メッキ液管理装置は、例えばリザーブ
タンク12内のメッキ液10中の各成分をメッキ液自動
分析装置15で自動分析した結果に基づいてバブル付き
ポンプ14を制御して必要な薬液および酸を補充し、メ
ッキ液10の組成を一定に制御している。
【0005】この場合、薬液補充の際に酸成分がメッキ
液10中に持ち込まれるが、メッキ液管理装置は、メッ
キ液10中の酸成分が必要以上に増加したことを検知す
ると、ドレインコック21を開いてメッキ液10全体を
メッキ液槽(本例ではリザーブタンク12)から抜き取
り、再びメッキ液の各成分を供給している。
【0006】しかし、このようにメッキ液10中の酸成
分が必要以上に増加した場合にメッキ液10全体を抜き
取ることは、余分な薬液を使用するという無駄を生じる
だけでなく、メッキ作業の効率低下やランニングコスト
の上昇をまねく。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記したように従来の
メッキ液管理装置は、余分な薬液を使用するという無駄
を生じ、メッキ作業の効率低下やランニングコストの上
昇をまねくという問題があった。
【0008】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、メッキ液中の酸成分の濃度をほぼ一定に維持でき、
酸成分が必要以上に増加することがなく、余分な薬液を
使用したり、メッキ作業の効率低下やランニングコスト
の上昇をまねくことを防止し得るメッキ液自動管理装置
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のメッキ液自動管
理装置は、メッキ液を収容したメッキ液収容槽内にメッ
キ液の金属成分を補充供給するための薬液を収容する複
数個の薬液補充槽と、上記メッキ液中に補充供給するた
めの酸を収容する酸補充槽と、前記メッキ液中の成分を
自動分析するメッキ液自動分析装置と、前記メッキ液収
容槽内から取り出される一部のメッキ液中から酸を分離
回収する酸回収装置と、前記メッキ液自動分析装置によ
り自動分析した結果に基づいて前記メッキ液収容槽内か
ら酸回収装置へのメッキ液取り出し量、前記薬液補充槽
から前記メッキ液収容槽への薬液の補充供給量および前
記酸補充槽から前記メッキ液収容槽への酸の補充供給量
をそれぞれ制御し、前記メッキ液中の酸濃度をほぼ一定
に維持するように制御するメッキ液制御装置とを具備す
ることを特徴とする。
【0010】
【作用】このメッキ液自動管理装置は、メッキ液収容槽
内から取り出される一部のメッキ液中から酸を分離回収
するための酸回収装置を有し、メッキ液自動分析装置に
より自動分析した結果に基づいてメッキ液収容槽内から
酸回収装置へのメッキ液取り出し量、薬液補充槽からメ
ッキ液収容槽への薬液の補充供給量および酸補充槽から
メッキ液収容槽への酸の補充供給量をそれぞれ制御する
メッキ液制御装置を有する。
【0011】これにより、メッキ液の組成およびメッキ
液中の酸濃度をほぼ一定に維持するように制御すること
が可能になるので、酸成分が必要以上に増加することが
なく、余分な薬液を使用したり、メッキ作業の効率低下
やランニングコストの上昇をまねくことを防止すること
が可能になる。
【0012】なお、酸回収装置としては、メッキ液収容
槽に連結された酸回収槽に酸を分離回収するためのイオ
ン交換膜を内蔵し、この酸回収槽で分離回収した酸を酸
補充槽に戻すように構成すれば、構成が簡単になり、酸
の有効利用が可能になる。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。図1は、本発明の一実施例に係るメッキ液
自動管理装置を使用した噴射メッキ装置を概略的に示し
ている。
【0014】図1において、噴射メッキ装置のメッキ液
収容槽は、メッキ液10を収容するメッキ装置本体タン
ク11と、上記メッキ装置本体タンク11に連結され、
メッキ液10を収容するメッキ液調整タンク(リザーブ
タンク)12を有する。
【0015】メッキ液自動管理装置は、複数個の薬液補
充タンク13a、1個の酸補充タンク13b、複数個の
バブル付きポンプ14、メッキ液10中の成分を自動分
析するメッキ液自動分析装置15、酸回収装置16、メ
ッキ液制御装置17などを有する。
【0016】上記複数個の薬液補充タンク13aは、上
記メッキ液収容槽のうちの例えばリザーブタンク12内
にメッキ液10の金属成分(錫、鉛など)を補充供給す
るための薬液を別々に収容する。
【0017】前記酸補充タンク13bは、上記メッキ液
10中に補充供給するための酸を収容する。前記酸回収
装置16は、前記リザーブタンク12内から取り出され
る一部のメッキ液中から酸を分離回収して収容するもの
であり、その構成例としては、リザーブタンク12に連
結された酸回収タンク16aに酸を分離回収するための
イオン交換膜16bを内蔵し、このイオン交換膜16b
を使用して分離回収した酸を酸補充タンク13bに戻す
ことが望ましい。さらに、上記イオン交換膜16bとし
て、所望の耐酸性を有し、バブル付きポンプ14bから
送られてくるメッキ液の液圧に対する所望の耐圧性を有
するものを選択することが望ましい。
【0018】前記バブル付きポンプ14は、前記リザー
ブタンク12と薬液補充タンク13aとの間、リザーブ
タンク12と酸補充タンク13bとの間およびリザーブ
タンク12と酸回収タンク16aとの間の連結パイプの
途中にそれぞれ挿入されている。
【0019】前記メッキ液制御装置17は、メッキ液自
動分析装置15により自動分析した結果に基づいてリザ
ーブタンク12内から酸回収タンク16aへのメッキ液
取り出し量、前記薬液補充タンク13aからリザーブタ
ンク12への薬液の補充供給量および酸補充タンク13
bからリザーブタンク12への酸の補充供給量をそれぞ
れ制御し、メッキ液10中の酸濃度をほぼ一定に維持す
るように制御するものである。
【0020】上記噴射メッキ装置においては、メッキ処
理により消費される金属イオンの不足分を補充するため
に金属成分を補充するようにメッキ液自動管理装置によ
り管理している。
【0021】そして、上記メッキ液自動管理装置は、リ
ザーブタンク12内のメッキ液10中の各成分をメッキ
液自動分析装置15で自動分析した結果に基づいて、バ
ブル付きポンプ14を制御して必要な薬液、酸の補充供
給量およびメッキ液取り出し量を制御する。
【0022】この場合、薬液補充の際に酸成分がメッキ
液中に持ち込まれるが、メッキ液制御装置17は、リザ
ーブタンク12内から酸回収タンク16aへのメッキ液
取り出し量、薬液補充タンク13aからリザーブタンク
12への薬液の補充供給量および酸補充タンク13bか
らリザーブタンク12への酸の補充供給量をそれぞれ制
御する。
【0023】これにより、メッキ液の組成およびメッキ
液中の酸濃度をほぼ一定に維持するように制御すること
が可能になるので、酸成分が必要以上に増加することが
なく、余分な薬液を使用したり、メッキ作業の効率低下
やランニングコストの上昇をまねくことを防止すること
が可能になる。
【0024】また、酸回収装置16は、リザーブタンク
12に連結された酸回収タンク16aに酸を分離回収す
るためのイオン交換膜16bを内蔵し、このイオン交換
膜16bを使用して分離回収した酸を酸補充タンク13
bに戻すように構成されているので、構成が簡単であ
り、酸の有効利用が可能になる。
【0025】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、メッキ
液中の酸成分の濃度をほぼ一定に維持でき、酸成分が必
要以上に増加することがなく、余分な薬液を使用した
り、メッキ作業の効率低下やランニングコストの上昇を
まねくことを防止し得るメッキ液自動管理装置を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るメッキ液自動管理装置
を使用した噴射メッキ装置を概略的に示す構成説明図。
【図2】従来の噴射メッキ装置を概略的に示す構成説明
図。
【符号の説明】
10…メッキ液、11…メッキ装置本体タンク、12…
メッキ液調整タンク(リザーブタンク)、13a…薬液
補充タンク、13b…酸補充タンク、14…バブル付き
ポンプ、15…メッキ液自動分析装置、16…酸回収装
置、16a…酸回収タンク、16b…イオン交換膜、1
7…メッキ液制御装置。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メッキ液を収容したメッキ液収容槽内に
    メッキ液の金属成分を補充供給するための薬液を収容す
    る複数個の薬液補充槽と、上記メッキ液中に補充供給す
    るための酸を収容する酸補充槽と、前記メッキ液中の成
    分を自動分析するメッキ液自動分析装置と、前記メッキ
    液収容槽内から取り出される一部のメッキ液中から酸を
    分離回収する酸回収装置と、前記メッキ液自動分析装置
    により自動分析した結果に基づいて前記メッキ液収容槽
    内から酸回収装置へのメッキ液取り出し量、前記薬液補
    充槽から前記メッキ液収容槽への薬液の補充供給量およ
    び前記酸補充槽から前記メッキ液収容槽への酸の補充供
    給量をそれぞれ制御し、前記メッキ液中の酸濃度をほぼ
    一定に維持するように制御するメッキ液制御装置とを具
    備することを特徴とするメッキ液自動管理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のメッキ液自動管理装置に
    おいて、前記酸回収装置は、前記メッキ液収容槽に連結
    された酸回収槽に酸を分離回収するためのイオン交換膜
    を内蔵することを特徴とするメッキ液自動管理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のメッキ液自動管
    理装置において、前記酸回収装置は、分離回収した酸を
    前記酸補充槽に戻すことを特徴とするメッキ液自動管理
    装置。
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