JP3241029U - ワイヤーロープ式防護柵の支柱支持構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ワイヤーロープ式防護柵の支柱支持構造において、施工に要する時間を短縮する。【解決手段】 舗装材6によって保護された橋梁部4の床版5に設置されるワイヤーロープ式防護柵1の支柱支持構造2は、床版に固定される基礎10と、基礎に固定される支柱11とを有する。基礎は、プレキャストコンクリート部材である。【選択図】 図3
Description
本考案は、ワイヤーロープ式防護柵の支柱支持構造に関する。
道路の交通安全対策のため、中央分離帯等にワイヤーロープ式防護柵が設けられる場合がある。ワイヤーロープ式防護柵は、水平方向に延在し且つ鉛直方向に所定の間隔を空けて配置される複数のワイヤーロープと、ワイヤーロープを支持するために水平方向に所定の間隔を空けて配置された複数の支柱とを有する。
特許文献1に記載の橋梁部に設置されるワイヤーロープ式防護柵の支柱は、敷板及び格子状部材を介して床版に取り付けられている。格子状部材は、接着剤が塗布された床版に載置され、モルタル等の充填材を供給することにより床版に埋設される。敷板は、ボルトの螺合によって格子状部材に取り付けられている。
非特許文献1には、橋梁部に設置されるワイヤーロープ式防護柵の支柱の施工方法が開示されている。非特許文献1に記載の支柱の施工、特に支柱を固定するための基礎の施工では、まず床版上に設けられた舗装の一部を開削することによって、床版を露出させる。次に露出した床版表面に接着剤が塗布された後、開削された部分に鉄筋アンカーが施された型枠の配置及びコンクリートの打設が行われる。
[online]、令和4年11月18日検索、インターネット(URL:https://www.pwri.go.jp/jpn/results/tec-info/siryou/2020/takamatsusc/pdf/SC2020_takamatsu01.pdf)
非特許文献1に記載の基礎の施工は、現場にて行われることとなるため、現場ではコンクリートの打設及びコンクリートの硬化の時間を要する。ワイヤーロープ式防護柵に車両が衝突した後の復旧作業では、作業者による作業場所の確保により道路の一部封鎖を伴うため、早期復旧が求められる。そのため、復旧作業の時間の短縮に改良の余地があると考えられる。或いは、ワイヤーロープ式防護柵を新しく設置する作業においても、上記基礎の施工は行われるため、設置作業の時間の短縮に改良の余地があると考えられる。
本考案は、以上の背景を鑑み、ワイヤーロープ式防護柵の支柱支持構造において、施工に要する時間を短縮することを課題とする。
上記課題を解決するために本考案は、舗装材(6)によって保護された橋梁部(4)の床版(5)に設置されるワイヤーロープ式防護柵(1)の支柱支持構造(2)であって、前記床版に固定される基礎(10)と、前記基礎に固定される支柱(11)とを有し、前記基礎がプレキャストコンクリート部材である。
この態様によれば、現場でコンクリートを打設して基礎を構築する必要がない。したがって、コンクリートの打設に要する時間及びコンクリートの硬化に要する時間が不要である。即ちワイヤーロープ式防護柵の支柱支持構造において、施工に要する時間を短縮することができる。
上記の態様において、前記基礎は、コンクリートから形成された基礎本体(12)と、上端部が前記基礎本体の上面から突出するように前記基礎本体に埋没された、前記支柱を固定するための複数のアンカーボルト(13)とを有し、前記基礎本体が接着剤によって前記床版に接合されているとよい。
この態様によれば、床版を損傷させることなく基礎が床版に安定して固定される。
上記の態様において、前記支柱は、鉛直方向に延在する支柱本体(20)と、前記支柱本体の下端に結合され且つ、複数の貫通孔(17)が設けられたプレート(16)とを有し、複数の前記アンカーボルトの前記上端部が対応する前記貫通孔を貫通した状態で、前記アンカーボルトに螺合するナット(18)によって前記プレートが前記基礎本体に締結されているとよい。
この態様によれば、支柱が基礎に安定して且つ着脱可能に固定される。
上記の態様において、前記基礎本体の幅は、正面視における前記アンカーボルトの外方の側部に沿って鉛直な第1直線(L1)と、前記第1直線及び前記基礎本体の上縁の交点から前記基礎本体の下縁の端部に向かう傾斜した第2直線(L2)とのなす角(θ)が45度以上であるとよい。
この態様によれば、アンカーボルトが基礎本体によって安定して支持される。
上記の態様において、前記基礎本体の高さは、前記舗装材の厚さ以上に設定されるとよい。
この態様によれば、基礎本体の上に水が溜まらず、基礎本体の劣化が抑制される。
以上の考案によれば、ワイヤーロープ式防護柵の支柱支持構造において、施工に要する時間を短縮することができる。
以下、図面を参照して、本考案に係る支柱支持構造の実施形態を説明する。なお、図2及び図3では、構成要素の断面構造を視認できるように、断面を示すハッチングを適宜省略する。本実施形態の支柱支持構造2は、橋梁部4に設置されたワイヤーロープ式防護柵1に適用されている。図1及び図2に示すように、ワイヤーロープ式防護柵1は、複数の支柱支持構造2と、橋軸方向に延在し且つ、支柱支持構造2に支持された複数のワイヤーロープ3とを有する。
橋梁部4は、床版5と、床版5を保護するべく床版5の上に所定の厚さを以て設けられた舗装6とを有する。また橋梁部4には、床版5が外部に露出するように舗装6の一部を箱状に開削した複数の凹部8が、橋軸方向に所定の間隔を空けて設けられている。各凹部8には、対応する支柱支持構造2が配置されている。
図3に示すように支柱支持構造2は、プレキャストコンクリート部材であって、凹部8に受容され且つ、床版5に固定される基礎10と、基礎10に固定され且つ、鉛直方向の上方に延在する支柱11とを有する。基礎10は、コンクリートから形成されたブロック状の基礎本体12を有する。基礎本体12の高さは、舗装6の所定の高さ、即ち凹部8の高さ以上に設定される。
基礎10は、支柱11を固定するための4つのアンカーボルト13を更に有する。各アンカーボルト13は、その上端部が基礎本体12の上面から鉛直方向の上方に突出するように、アンカーボルト13の中央部から下端部に亘った部分が基礎本体12に埋没されている。
基礎本体12の橋軸方向の幅及び橋軸直角方向の幅は、凹部8の対応する幅よりも小さく設けられている。また基礎本体12の橋軸方向の幅及び橋軸直角方向の幅は、正面視におけるアンカーボルト13の外方の側部に沿って鉛直な第1直線L1と、第1直線L1及び基礎本体12の上縁の交点から基礎本体12の下縁に向かう傾斜した第2直線L2とのなす角θが45度以上である。
支柱11は、基礎本体12に固定されるための矩形板状のプレート16を有する。プレート16は、その主面が鉛直方向に向くよう、基礎本体12の上に載置されている。プレート16には、鉛直方向に貫通した4つの貫通孔17が設けられている。各アンカーボルト13の上端部が、対応する貫通孔17を貫通した状態でアンカーボルト13に螺合するナット18によって締結されることにより、プレート16が基礎本体12に固定されることとなる。
支柱11は、プレート16の上面から鉛直方向の上方に向かって延在する支柱本体20を更に有する。プレート16の上面と結合する支柱本体20の下端部20Aは板状をなし、支柱本体20の中央部から上端部に亘った部分は円筒状をなす。
支柱本体20の下端部20Aは、主面が橋軸直角方向を向くように配置されている。支柱本体20の下端部20Aは、プレート16の橋軸直角方向の幅と略等しい幅を以てプレート16の上面から立ち上がった後、支柱本体20の中央部及び上端部を構成する円筒の外径Rと等しい幅Wを有するように設けられている。これにより支柱本体20の弱軸方向は、橋軸直角方向に対応する。
支柱本体20の中央部から上端部に亘った部分には、鉛直方向に延在する1対のスリット22が、互いに180度間隔をもって橋軸方向に対して対向するように設けられている。1対のスリット22により、支柱本体20の中央部から上端部に亘った部分は、橋軸方向に開放されている。
基礎本体12が凹部8に受容されたとき、基礎本体12の下面は、凹部8によって外部に露出した床版5の表面に当接し、基礎本体12の上面は、舗装6よりも高い位置に配置される。また、基礎本体12の側部と、凹部8を画定する舗装6の側部との間には隙間が形成されている。基礎本体12の下面は、接着剤によって床版5の表面に接合されている。基礎本体12の側部と、凹部8を画定する舗装6の側部との間に形成された隙間には、グースアスファルト24が充填されている。グースアスファルト24の充填前に、基礎本体12の側部にはプライマが予め塗布されているとよい。
以上のように橋梁部4に配置された複数の支柱支持構造2において、支柱本体20に設けられた各スリット22には、複数のワイヤーロープ3が貫通している。上下に互いに隣接するワイヤーロープ3の間には、図示しない間隔材が配置されることによって、ワイヤーロープ3は、鉛直方向に所定の間隔を空けて支柱支持構造2に支持されている。これによりワイヤーロープ式防護柵1が橋梁部4に設置される。
車両がワイヤーロープ式防護柵1に衝突した際に発生する衝突のエネルギーの一部は、支柱支持構造2の破壊、即ち支柱本体20の弱軸方向(橋軸直角方向)の倒れ込み及びワイヤーロープ3の撓みによって吸収される。これによって車両の対向車線への飛び出しが抑制される。
支柱支持構造2の復旧作業では、破壊された支柱支持構造2及びグースアスファルト24の除去によって、凹部8が再生される。再生された凹部8に、新しい支柱支持構造2が取り付けられることによって、支柱支持構造2が復旧される。
なお他の実施形態では、ワイヤーロープ式防護柵1が新しく設置される際に、本考案の支柱支持構造2が用いられてもよい。この場合、支柱支持構造2を受容する凹部8は、床版5の上に舗装6を設けた後、舗装6の一部を開削することによって設けられるとよい。
支柱支持構造2はプレキャストコンクリート部材であるため、現場でコンクリートを打設して基礎10を構築する必要がない。したがって、コンクリートの打設に要する時間及びコンクリートの硬化に要する時間が不要である。即ちワイヤーロープ式防護柵1の支柱支持構造2において、施工に要する時間を短縮できる。
基礎本体12の底面は、凹部8によって外部に露出した床版5の表面に接着剤によって接合される。これにより、床版5を損傷させることなく基礎10が床版5に安定して固定される。
基礎本体12及び支柱11は、基礎本体12に取り付けられた各アンカーボルト13の上端部が、プレート16に設けられた対応する貫通孔17を貫通した状態でアンカーボルト13に螺合するナット18によって締結されている。これにより、支柱11が基礎10に安定して且つ着脱可能に固定される。
基礎本体12の橋軸方向の幅及び橋軸直角方向の幅は、正面視におけるアンカーボルト13の外方の側部に沿って鉛直な第1直線L1と、第1直線L1及び基礎本体12の上縁の交点から基礎本体12の下縁に向かう傾斜した第2直線L2とのなす角θが45度以上である。これにより、アンカーボルト13が基礎本体12によって安定して支持される。
図3に示すように基礎本体12の高さは、舗装6の厚さ、即ち凹部8の高さ以上に設定される。これにより、基礎本体12の上に水が溜まらず、基礎本体12の劣化が抑制される。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、基礎本体12はブロック状に形成されているが、円柱状に形成されてもよい。各部材や部位の具体的構成や配置、具体的な使用態様などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば適宜変更可能である。また、上記実施形態に示した構成要素は、全てが必須ではなく、取捨選択することができる。
1 :ワイヤーロープ式防護柵
2 :支柱支持構造
4 :橋梁部
5 :床版
6 :舗装
10 :基礎
11 :支柱
12 :基礎本体
13 :アンカーボルト
16 :プレート
17 :貫通孔
18 :ナット
20 :支柱本体
L1 :第1直線
L2 :第2直線
θ :角
2 :支柱支持構造
4 :橋梁部
5 :床版
6 :舗装
10 :基礎
11 :支柱
12 :基礎本体
13 :アンカーボルト
16 :プレート
17 :貫通孔
18 :ナット
20 :支柱本体
L1 :第1直線
L2 :第2直線
θ :角
Claims (4)
- 舗装材によって保護された橋梁部の床版に配置されるワイヤーロープ式防護柵の支柱支持構造であって、
前記床版に固定される基礎と、
前記基礎に固定される支柱とを有し、
前記基礎がプレキャストコンクリート部材である、支柱支持構造。 - 前記基礎は、コンクリートから形成された基礎本体と、上端部が前記基礎本体の上面から突出するように前記基礎本体に埋没された、前記支柱を固定するための複数のアンカーボルトとを有し、
前記基礎本体が接着剤によって前記床版に接合されている、請求項1に記載の支柱支持構造。 - 前記支柱は、鉛直方向に延在する支柱本体と、前記支柱本体の下端に結合され且つ、複数の貫通孔が設けられたプレートとを有し、
複数の前記アンカーボルトの前記上端部が対応する前記貫通孔を貫通した状態で、前記アンカーボルトに螺合するナットによって前記プレートが前記基礎本体に締結されている、請求項2に記載の支柱支持構造。 - 前記基礎本体の幅は、正面視における前記アンカーボルトの外方の側部に沿って鉛直な第1直線と、前記第1直線及び前記基礎本体の上縁の交点から前記基礎本体の下縁の端部に向かう傾斜した第2直線とのなす角が45度以上である、請求項3に記載の支柱支持構造。
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JP2022004241U JP3241029U (ja) | 2022-12-26 | 2022-12-26 | ワイヤーロープ式防護柵の支柱支持構造 |
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