JP3240714B2 - スピーカキャビネット - Google Patents

スピーカキャビネット

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JP3240714B2 JP30634092A JP30634092A JP3240714B2 JP 3240714 B2 JP3240714 B2 JP 3240714B2 JP 30634092 A JP30634092 A JP 30634092A JP 30634092 A JP30634092 A JP 30634092A JP 3240714 B2 JP3240714 B2 JP 3240714B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリエチレン系フィル
ムをラミネートした材料を加工して、製造したボードを
使用したスピーカキャビネットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種のスピーカキャビネットは、
図5に示した様に、木材を木片大に破砕し(木材の目が
残る程度の粗さ)(11a)、それをユリア、メラミン、フ
ェノール等の樹脂(12a)をバインダとして接着してボー
ドに成形加熱加圧して、パーチクルボードを得て、それ
をスピーカキャビネットに形成したものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】スピーカを内部に装着
したスピーカキャビネットは、スピーカの振動板よりも
大きな影響を音質上に及ぼしているといえる。それは、
キャビネット自体からの放射音が歪音成分としてスピー
カからの音に付加されるためであり、この付加音がキャ
ビネットの寸法、大きさ、材料、構造等で大きく変わ
る。一般に、スピーカキャビネットの構成材料として要
求される材質は、面密度が高く、遮音性能に優れている
こと、十分な剛性を保有し、加工性、経済性、長期にわ
たり寸法安定性を保持するものであること等である。
【0004】而して、それらの代表的な材料としては、
木質系、プラスチック系、セラミック系等がある。現在
最も多く使用されているのは木質系であり、その中で前
記した従来例のパーチクルボードのような、木材を木片
大に破砕したものを、ユリア、メラミン、フェノール樹
脂等の接着剤で固化したスピーカキャビネットは、チッ
プ材が樹脂によって接着されてボード内部が気密状態に
なり、遮音特性が悪くなって、その結果スピーカからの
振動を受けて、キャビネットの構成材料自体が共振し
て、放射音として外部に輻射されて、スピーカからの音
声に歪音成分として付加されるので、いわゆる“箱鳴
り”が発生し易くなるという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような
“箱鳴り”を解消するために、ボード内部を多孔質なも
のとし、吸音特性の優れたスピーカキャビネットを提供
することを目的とするものである。
【0006】該目的を達成するための本発明の構成を、
実施例に対応する図1乃至図3を用いて説明すると、本
発明は、ポリエチレン系フィルムをラミネ−トした加工
紙3をチップ状に破砕し、該破砕した加工紙3を複数層
積層し、マイクロ波を照射して加熱し、溶融圧着して積
層させたボードを使用したスピーカキャビネットであ
る。
【0007】
【作用】本発明は、このような構成としたものであるか
ら、ボードの内部が多孔質のものとなって、キャビネッ
ト全体としての吸音特性の向上を図ることができる。従
って、本発明のスピーカキャビネットは、構成材料自体
がスピーカの振動を受けて共振して歪音を発するのを防
止することができる。その結果、スピーカの音質を損な
わず、スピーカキャビネットとしての剛性を十分に有
し、その機能を発揮するのに好都合である。
【0008】
【実施例】以下、該目的を達成するための本発明の構成
を、実施例に対応する図1乃至図4を用いて説明する。
本発明においては、原料としてポリエチレン系フィルム
2をラミネ−トした加工紙3であって、図3に示すよう
、秤量180g/mの晒パルプ加工原紙1を厚さ2
ミクロンのポリエチレンフィルム2で挟んだもの加工
3を用いる。この加工紙3をチップ状(5mm×5m
m)に破砕し(晒パルプ1を構成する繊維1aの大きさ
を保つ、すなわち、晒パルプ繊維1aが破壊されない程
度の大きさに破砕し)、治具の中で、2450MHzの
マイクロ波を照射して、その直後に120℃の温度と2
Kgの圧力を2分間加えて、ポリエチレン樹脂2を加熱
して溶融し、次ぎに温度20℃、圧力2Kgで2分間コ
ールドプレスを行って、比重1.10に圧縮したボード
(図1参照)を得る。従って、前記ボードの内部構造
は、図4に示すように紙の繊維1aの絡み合った交差点
のみが溶融したポリエチレン2で接着され、繊維1a間
は多数の細孔4aで占められる。本発明は、このように
して得たボードを使用した構成のスピーカキャビネット
である。
【0009】以上説明した本発明の基礎となる材料は、
牛乳、ジュース、酒パック等の飲料用カートンに使用し
ている、ポリエチレン系ラミネート紙の加工紙を適用で
きるので、資源の活用にも貢献可能な優れた発明であ
る。
【0010】以上本発明の代表的と思われる実施例につ
いて説明したが、本発明は必ずしもこれらの実施例構造
のみに限定されるものではなく、本発明にいう前記の構
成要件を備え、かつ、本発明にいう目的を達成し、以下
にいう効果を有する範囲内において適宜改変して実施す
ることができるものである。
【0011】
【発明の効果】以上の説明から既に明らかなように、本
発明は、ポリエチレン系フィルム(2)をラミネ−トした
加工紙(3)をチップ状に破砕し、治具の中で、マイクロ
波を照射して加熱したものであるから、マイクロ波のエ
ネルギーは、出力等他の条件が一定ならば、■tanσで
示される誘電体損失係数(誘電率×損失係数)に比例す
る。一般には、損失係数の大きいものほどその物質の温
度上昇は速やかになるので、ポリエチレン(2)の誘電体
損失係数は、5.2×10-4となり、紙のそれは160
0×10-4となって比較的誘電体損失係数が大きくなっ
ていることから、紙がマイクロ波エネルギーを吸収して
100℃以上に加熱され、ポリエチレン(2)が溶融し
て、紙の繊維(1a)の大きさのチップ化した加工紙の原料
同士が接着し易くなると考えられる。
【0012】このようにして得られた半成品ボードに圧
力を加えて、形成したボードは、表1のような曲げ剛性
を有し、スピーカキャビネット用ボードとして好適な物
性を有する。本発明はこのような実施例のボードを使用
した構成のスピーカキャビネットである。
【0013】そして、本発明のスピーカキャビネット
は、図3に示すように晒パルプ原紙1をポリエチレン2
で挟んだ構成のポリエチレン系ラミネート加工紙3を原
料として用いる。前記加工紙3をチップ状に破砕して複
数層積層して、マイクロ波を照射することにより加工紙
表面のポリエチレン2を溶融させ、圧力を加えて、前記
溶融したポリエチレン2を介してチップ状の加工紙3同
士が接着して図1に示すようにポリエチレン系ラミネー
ト加工紙3を積層したボードが形成される。このボード
は、図4に示すようにその内部のポリエチレン系ラミネ
ート加工紙3が晒パルプ繊維1aで構成されており、該
繊維1a間に多数の細孔4aを有したまま成形されるの
で、音のエネルギーを吸収し易く、図5に示すような、
従来の木材繊維の大きさの木片11aを接着剤12aで
硬化させたオーダーの異なるパーティクルボードに比し
、図2に示すとおり著るしく高い吸音率を示した。
【0014】以上に述べたようなものであるから、スピ
ーカキャビネット自体からの放射音が歪み成分として付
加されることなく、“箱鳴り”のような悪影響が解消で
きるという、従来のものには期待することが出来ない顕
著な効果を有するに至ったのである。
【0015】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層させたボードの断面図。
【図2】本発明の実施例と従来例の各周波数における吸
音率を示す図。
【図3】本発明に使用するポリエチレン系ラミネート加
工紙の断面図。
【図4】本発明に使用するポリエチレン系ラミネート加
工紙の拡大断面図。
【図5】従来例のパーチクルボードの拡大断面図。
【符号の説明】
(1) 晒パルプ原紙 (1a) 晒パルプ繊維 (2) ポリエチレン (3) 加工紙 (4a) 細孔 (11a) 従来例パーチクルボードの木片 (12a) 接着剤

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエチレン系フィルムをラミネートし
    た加工紙(3)をチップ状に破砕し、該破砕した加工紙(3)
    を複数層積層して、マイクロ波を照射して前記のポリエ
    チレン(2)を加熱して溶融させ、該溶融したポリエチレ
    ン(2)を介して前記のチップ状に破砕した加工紙(3)同士
    を押圧着して接着させたボードを使用したスピーカキャ
    ビネット。
JP30634092A 1992-10-19 1992-10-19 スピーカキャビネット Expired - Fee Related JP3240714B2 (ja)

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KR100844184B1 (ko) * 2006-11-01 2008-07-04 유국일 종이 캐비닛 제조방법 및 이를 이용한 스피커
JP2008160230A (ja) * 2006-12-21 2008-07-10 Victor Co Of Japan Ltd スピーカシステム

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