JP3240354B2 - 媒体に記録された画像情報の出力装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は例えばフロッピーデスク,ICカード等の情
報記録媒体に記録された画像情報を顕像化するための出
力装置に関するのもである。

［従来の技術］ 従来、フロッピーデスク等の情報記録媒体に記録され
た画像情報を顕像化するには、インクリボンを記録紙に
接触させて発熱制御を行なう熱転写方式、インクの粒子
を記録紙に打ち付けて記録するインクジェット方式のノ
ンインパクトプリンタタイプが用いられていた。

［発明が解決しようとする課題］ 上記熱転写方式、あるいはインクジェット方式は、い
ずれもインクを使用して画像情報を顕像化しているため
解像度、階調性等が悪く、満足のいく画像を得ることが
できないという短所があった。

また、レーザプリンタ方式は解像度、階調性等は良い
が装置自体が非常に高価になるという短所があった。

この発明は、かかる短所を解決するためになされたも
のであり、高解像度、高階調性を有する画像が得られる
と共に装置も小型で安価にすることができる媒体に記録
された画像情報の出力装置を得ることを目的とするもの
である。

［課題を解決するための手段］ この発明に係る画像情報の出力装置は、画像情報が記
録された媒体から読み取った画像情報をレッド（Ｒ），
グリーン（Ｇ），ブルー（Ｂ）の３色に対応する画像信
号に色分解する画像信号分解手段と、画像信号分解手段
で得た３色の画像信号の強度に対応した光強度を有する
R,G,Bの光を光源から取り出す光強度変調手段と、光強
度変調手段で取り出したR,G,Bの光を各々独立した光路
を通してインスタントカメラ用フイルムに照射する主走
査手段と、主走査手段をインスタントカメラ用フイルム
に対して相対的に移動させる副走査手段とを備えたこと
を特徴とする。

そして主走査手段をポリゴンミラーで構成し、副走査
手段は主走査手段であるポリゴンミラーを副走査方向に
平行移動する移動手段あるいは副走査方向に回動する回
動手段で構成することが好ましい。

［作用］ この発明においては、媒体に記録された画像情報をR,
G,Bの３色に対応する画像信号に分離し、光源から出射
する光もR,G,Bの３色光に分離して、この各色光の光強
度を分離した各画像信号の強度に応じて制御しながらイ
ンスタントカメラ用フイルムを走査する。この走査はポ
リゴンミラーの回転で主走査を行ない、回転するポリゴ
ンミラーを平行移動もしくは回動することにより副走査
を行なう。したがって、前記課題を解決することができ
る。

［実施例］ 第１図はこの発明の一実施例を示す斜視図である。図
において１は画像情報が記録されたフロッピディスク
（以下、ディスクという）、２は押え部材であり、ディ
スク１が所定の位置に装填されると、上面に配置された
押え部材２がディスク１の中心の孔と下面に配置された
図示しない回転リングに挿入され、ディスク１を押え部
材２の鍔と回転リングとの間に挟んで保持する。３はデ
ィスク１の下面に配置されディスク１に記憶された画像
情報を読み出すヘッド、４はヘッド３と相対してディス
ク１の上面に配置された押え部材であり、書き込み時と
読み取り時に押え部材４がディスク１の上面を軽く押え
る。５はヘッド３と押え部材４を固定した支持部材であ
り、支持部材５はモータ６に連結されたねじシャフト７
に螺合され、モータ６を回転することによりヘッド３と
押え部材４とを移動させて、ヘッド３を読取位置にセッ
トする。そして、これら押え部材2,4とヘッド３及支持
部材５等でディスク１の画像情報を読み取る読取部を構
成している。

８は光源であり、光源８は単色でなく、光強度の大き
い光を出射するものであればハロゲンランプ，タングス
テンランプ，蛍光灯等何れでも良い。この光源８は出力
光量を増大するために内面が反射鏡となっているケース
９で覆われている。10は光源８から出射する光をレッド
（Ｒ），グリーン（Ｇ），ブルー（Ｂ）の三色に分離す
るフィルタ、11はフィルタ10の後段に設けられ分離され
たR,G,Bの光をそれぞれ通す電子シャッタであり、電子
シャッタ11は印加電圧によって透過率が変化するエレク
トロクロミズムを示す物質からなる。12はスリット、13
はレンズ光学系、14はモータ15により回転するポリゴン
ミラーである。16は光源８からポリゴンミラー14までの
光学系を載せたベース板、25はモータであり、ベース板
14はモータ25によって回転するギヤ17とギヤ17に噛みあ
うラック18によって矢印Ａ方向に連続もしくは間欠的に
移動する。19はインスタントカメラ用のフイルムからな
り画像情報を顕像化する。

第２図は上記のように構成された画像情報の出力装置
のブロック図を示し、図において20は増幅器、21は画像
信号分解手段、22はメモリ、23は遅延手段、24は光強度
制御手段であり、24は光強度制御手段と電子シャッタ11
で強度変調手段を構成している。

次に上記のように構成された画像情報の出力手段の動
作を説明する。

ディスク１に記録された画像情報の読み取りが始まる
とディスク１は回転リングにより回転され、ディスク１
の下部に配置されたヘッド３がディスク３に接触し、デ
ィスク１に磁気的に記録された画像情報がヘッド３に読
み出されて電気信号に変換される。この電気信号は増幅
器20で増幅されたのち画像信号分解手段21に送られ、画
像信号分解手段21でR,G,Bの３色に対応する画像信号に
色分解される。この分解された画像信号は一旦メモリ22
に格納される。メモリ22に格納された画像信号は遅延手
段23に送られR,G,Bの画像信号毎にそれぞれ所定時間遅
延されて光強度制御手段24に送られる。光強度制御手段
24は送られた各画像信号の強度に対応する電圧を電子シ
ャッタ11に送る。

一方、光源８からはメモリ22に格納された画像信号を
顕像化するためにインスタントカメラ用フイルム19を露
光する光が出射される。この光はフィルタ10を通過する
ことによりR,G,Bの色光に分散され、それぞれの色光が
電子シャッタ11に送られる。この電子シャッタ11にはR,
G,Bの画像信号の強度に対応する電圧が光強度制御手段2
4から印加されているため、電子シャッタ11からはR,G,B
の画像信号に対応した光がそれぞれ取り出される。この
光がスリット12で一定の光束に絞られレンズ光学系13を
通ってモータ15で高速回転しているポリゴンミラー14に
順次送られる。このポリゴンミラー14からの反射光がイ
ンスタントカメラ用フイルム19に照射されインスタント
カメラ用フイルム19上を主走査する。なお、第１図にお
いては最右側の光束を示し、他は光束の中心のみを示し
てある。

この主走査を行ないながら、光学系を載せたベース板
16はモータ25の回転により矢印Ａ方向に移動して副走査
を行ない、インスタントカメラ用フイルム19の全面をR,
G,Bの光で露光する。この露光の際、R,G,Bの光は異なっ
た光路を通るため同一スポット位置に集光することが出
来ず、このため遅延手段23でR,G,Bの画像信号を所定時
間遅延して光強度制御手段24に入力している。なお、ポ
リゴンミラー14の形状を変えることにより遅延手段23を
使用しないでも同一スポット位置に集光することができ
る。

インスタントカメラ用フイルム19の全面が露光される
と、インスタントカメラ用フイルム19を取り出すことに
より光沢のある画像を表わしたフイルムを得ることがで
きる。

なお、上記実施例では光源８として単一の光源を使用
した場合について説明したが、R,G,B別個の光源を使用
してもよい。そしてこの場合R,G,Bと異なったLEDを用い
ても良い。

また、光学系の電子シャッタ11,スリット12,レンズ光
学系13は上記実施例に示した配置順序でなくてもよい。

また、上記実施例においてはポリゴンミラー14等を有
する光学系をモータ25の回転により主走査方向と垂直な
方向に移動して副走査する場合について説明したが、ポ
リゴンミラー14の支持部を主走査方向と垂直な方向に回
動することにより副走査を行なうこともできる。

第３図はポリゴンミラー14の支持部を主走査方向と垂
直な方向に回動することにより副走査を行なう場合の他
の実施例を示す斜視図である。

図に示すように、モータ15により回転するポリゴンミ
ラー14の支持部31はギヤー32によりステッピングモータ
33に連結されている。

34はポリゴンミラー14で反射した光束を平行光束にす
るレンズ、35はレンズ34からの平行光束を比較的広い走
査幅にわたり一様なスポット径に集光し、かつ等速走査
を行なうためのｆθレンズである。なお、光源８として
３個のランプを使用している場合を示しているが、光源
８は１個のランプでも良い。

この光源８から出射された光はフィルタ10を通過する
ことによりR,G,Bの色光に分散され、それぞれの色光が
電子シャッタ11に送られる。この電子シャッタ11にはR,
G,Bの強度に対応する画像信号が送られているため、電
子シャッタ11からはR,G,Bの画像信号に対応した光がそ
れぞれ取り出される。この光がスリット12で一定の光束
に絞られ、かつ、集光されて高速回転しているポリゴン
ミラー14に送られ反射する。この反射光束はレンズ34で
平行光束にされてからｆθレンズ35によりインスタント
カメラ用フイルム19のどこででも焦点を結ぶように集光
されてインスタントカメラ用フイルム19上を主走査す
る。

この主走査を行なうポリゴンミラー14の回転に同期し
てステッピングモータ33を回転して、ポリゴンミラー14
の支持部31を矢印Ｒ方向に回動し、ポリゴンミラー14か
らの反射光束を回動することにより副走査を行なう。な
お、ポリゴンミラー14の支持部31は感光体19上の全面を
副走査した後、回転して初期の位置に戻る。

このようにして、画像信号の強度に応じたR,G,Bの光
を同一スポット位置に集光することにより画像情報をそ
の濃度に応じて顕像化することができる。

なお、この実施例においてはインスタントカメラ用フ
イルム19上で３色の光スポットが一致する場合について
説明したが、第１図に示した実施例のように各色光の出
射を遅延させることにより、各色光の位置をずらしてイ
ンスタントカメラ用フイルム19上に照射するようにして
も良い。

また、上記各実施例においてはディスク１に記録され
た画像情報を顕在化する場合について説明したが、ICメ
モリ,ICカード等に格納された画像情報、あるいは他の
装置から送られた画像信号も上記各実施例と同様に良質
な画像に顕在化することができる。

［発明の効果］ この発明は以上説明したように、媒体に記録された画
像情報をR,G,Bの３色に対応する画像信号に分離し、光
源から出射する光もR,G,Bの３色光に分離して、各色光
の光強度を分離した各画像信号の強度に応じて制御しな
がらインスタントカメラ用フイルム上を走査するように
したから、画像情報を忠実に再現できると共にその濃度
変化も忠実に再現することができ、画像情報を高解像
度、高階調性のある画像として顕像化することができ
る。

また、回転するポリゴンミラーを移動、もしくはポリ
ゴンミラーの回転軸を回動することによりインスタント
カメラ用フイルム全面を走査することができるから、媒
体に記録された画像情報を簡単な構造で顕像化できるた
め、装置自体をコンパクトで安価にすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の実施例の構造を示す斜視図、第２図
は上記実施例のブロック図、第３図は他の実施例の構造
を示す斜視図である。 １……フロッピーディスク、３……ヘッド、８……光
源、10……フィルタ、11……電子シャツタ、12……スリ
ット、13……レンズ光学系、14……ポリゴンミラー、19
……インスタントカメラ用フイルム、21……画像信号分
解手段、24……光強度制御手段、31……支持部、33……
ステッピングモータ、34……レンズ、35……ｆθレン
ズ。

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】画像情報が記録された媒体から読み取った
   画像情報をレッド（Ｒ），グリーン（Ｇ），ブルー
   （Ｂ）の３色に対応する画像信号に色分解する画像信号
   分解手段と、該画像信号分解手段で得た３色の画像信号
   の強度に対応した光強度を有するR,G,Bの光を光源から
   取り出す光強度変調手段と、該光強度変調手段で取り出
   したR,G,Bの光を各々独立した光路を通してインスタン
   トカメラ用フイルムに照射する主走査手段と、該主走査
   手段をインスタントカメラ用フイルムに対して相対的に
   移動させる副走査手段とを備えたことを特徴とする媒体
   に記録された画像信号の出力装置。
2. 【請求項２】主走査手段がポリゴンミラーからなる請求
   項１記載の媒体に記録された画像信号の出力装置。
3. 【請求項３】副走査手段が主走査手段と平行な方向に移
   動する移動手段からなる請求項１又は２記載の媒体に記
   録された画像信号の出力装置。
4. 【請求項４】副走査手段が主走査手段を副走査方向に回
   動する回動手段からなる請求項１又は２記載の媒体に記
   録された画像信号の出力装置。