JP3240101U - 歯科器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】本考案は、歯科器具(10)及びその設計方法と製造方法に関する。【解決手段】前記歯科器具(10)は、上顎歯を収容する第1シェル状本体(1)と下顎歯を収容する第1シェル状本体(2)とを含み、前記第1シェル状本体(1)の奥歯部咬合面の位置に対顎方向に向かって上・下顎位置関係を調整することをガイドする突起部(3)が突出して設けられ、前記第1シェル状本体(2)の歯・顎咬合面の位置には前記突起部(3)をガイドして上・下顎位置関係の正常化を調整するガイド部(4)が設けられ、ここで、前記突起部(3)と前記ガイド部(4)には上・下顎位置関係の調整をガイドするために相互作用する接触面が設けられ、且つ、前記突起部(3)の対向する対顎咬合面には前記第1シェル状本体(2)と安定接触する保持部(32)が設けられ、ここで、前記第1シェル状本体(1)と前記第1シェル状本体(2)が相互作用する時、前記ガイド部(4)が前記突起部(3)の運動をガイドし、同時に前記突起部(3)が所定の位置に移動して前記保持部(32)と前記第1シェル状本体(2)上の咬合面が安定接触するようにする。【選択図】図1

Description

関連出願の相互参照
本願は、2019年12月31日に出願された中国特許出願201911415898.8及び201922484256.5に基づく優先権を主張し、その開示全体は援用により本願に組み込まれるものとする。
本願は、医療機器の技術分野に関し、特に歯科器具及びその設計方法と製造方法に関するものである。
不正咬合(malocclusion)とは、子供の成長・発育の過程において、先天的遺伝性要因または後天的環境要因によって惹起される歯顎奇形現象を指し、後天的環境要因は、例えば病気、悪い口腔習慣、混合歯列期などであり、成長・発育の過程における外傷、歯周病などの要因であってもよい。不正咬合は、その形成要因とメカニズムが複雑に錯綜していて、その発生の過程は単一の要因及び単一のメカニズムによって惹起される可能性があり、複数の要因または複数のメカニズムを組み合わせた結果である可能性もある。
アングル(Angle)の分類方法によると、不正咬合は、I級不正咬合(中性不正咬合)、II級不正咬合(遠心不正咬合)、III級不正咬合(近心不正咬合)に分けられる。そのうち、II級不正咬合は口腔矯正歯科治療の臨床でよく見られる不正咬合の1つであり、II級不正咬合の典型的な現象として、上顎前歯前突、反対咬合、過蓋咬合、ガミースマイル、閉鎖型過蓋咬合、顔の下半分が短すぎること、オトガイ唇溝が深いことなどである。軽中程度の下顎後退の患者にとって、下顎の発育が不十分であり、かつ患者が成長・発育の段階にあり、一部の患者が成長・発育のピークに達したため、機能的矯正治療装置、例えば、ツインブロック(Twin-Block)、筋肉刺激装置、Herbstアプライアンス、機能レギュレータタイプIIタイプ(FR-II)などを使用して、下顎を前方に成長させることを刺激かつ促進することができ、多くのII級不正咬合の反対咬合及び遠心臼歯関係の矯正治療のいずれに対しても非常に良好な機能を果たすことができる。
ここで、Twin-Block矯正器は患者の咬合時に2つの突起の斜面を通じて下顎を前伸位置に導くことにより、咀嚼力を含むすべての機能性矯正力を有効に利用することができる。トランスTwin-Block矯正器は、患者の咬合時に2つの突起の導斜面を通じて下顎後縮を誘導する。ステルス歯科矯正器はその装着が快適で装着でき、美しいため、ますます多くの人に選択されているが、Twin-Block矯正器の機能矯正効菓をステルス矯正器と結合し、同じまたはより良い矯正効菓を達成する方法、またはステルス矯正器に構造改善を行ってTwin-Block矯正器と同じまたはより良い矯正効菓を達成することができる方法は、早急に解決すべき問題である。
したがって、安全性、快適性、利便性を同時に考慮した上・下顎位置関係を調整する歯科器具を検討することは、非常に重要となっている。
本願の一部の実施例には、歯科器具及びその設計方法と製造方法が提供され、上顎シェル状本体に突起部と下顎シェル状本体にガイド部をそれぞれ設置する形式を通じて、両者は互いに協力し合い、上・下顎位置関係を調整する。本願が提供する歯科器具は、上・下顎位置関係を正常となるように調整することだけでなく、同時に不正咬合の歯に対し矯正治療をすることができる。
本願の1つの実施例では、上・下顎位置関係を調整する歯科器具を提供し、上顎歯を収容する第1シェル状本体と下顎歯を収容する第2シェル状本体とを含み、前記第1シェル状本体の奥歯部咬合面の位置に対顎方向に向かって上・下顎位置関係を調整することをガイドする突起部が突出して設けられ、前記第2シェル状本体の歯・顎咬合面の位置には前記突起部をガイドして上・下顎位置関係の正常化を調整するガイド部が設けられ、ここで、前記突起部の近心方向の面と前記ガイド部の遠心方向の面には上・下顎位置関係の調整をガイドするために相互作用する接触面が設けられ、且つ、前記突起部の対向する対顎咬合面には前記第2シェル状本体と安定接触する保持部が設けられ、ここで、前記第1シェル状本体と前記第2シェル状本体が相互作用する時、前記ガイド部の遠心方向の面が前記突起部の近心方向の面の運動をガイドし、同時に前記突起部が所定の位置に移動して前記保持部と前記第2シェル状本体上の咬合面が安定接触するようにする。
本願の1つの実施例では、前記突起部の近心方向の面と前記ガイド部の遠心方向の面に設けられた相互作用の接触面は滑らかな接触または滑らかでない接触である。
本願の1つの実施例では、前記保持部の構造は、前記第2シェル状本体の奥歯部咬合面の解剖特徴と同じ凹凸構造である。
本願の1つの実施例では、前記保持部の構造は前記第1シェル状本体の奥歯部咬合面の解剖特徴が対顎方向に伸びによる凹凸構造である。
本願の1つの実施例では、前記保持部の構造はナシジ表面を有する構造、突起を有する構造、透かし彫り表面を有する構造、または穴の表面を有する構造のいずれかの1種、2種または複数種の組み合わせである。
本願の1つの実施例では、前記突起部の剛性は前記第1シェル状本体の上顎歯を収容する領域の剛性より大きく、前記ガイド部の剛性は前記第2シェル状本体の下顎歯を収容する領域の剛性より大きい。
本願の1つの実施例では、前記突起部と前記第1シェル状本体の上顎歯を収容する領域の厚さ、硬さ、材料、層数のうち少なくとも一つが異なり、前記ガイド部と前記第2シェル状本体の下顎歯を収容する領域の厚さ、硬さ、材料、層数のうち少なくとも一つが異なる。
本願の1つの実施例では、前記突起部上の保持部の硬さおよび/または弾性率は第1シェル状本体の上顎歯を収容する領域の硬さおよび/または弾性率より大きい。
本願の1つの実施例では、調整後の上・下顎位置関係を安定させるために、前記第2シェル状本体に前記ガイド部と共同作用して前記突起部の相対移動を制限するリストリクター部が設けられ、前記リストリクター部の近心方向の面と前記突起部の遠心方向の面とに相互作用する接触面が設けられていることであり、前記第1シェル状本体と前記第2シェル状本体が相互作用する時、前記突起部は前記ガイド部と前記リストリクター部の間に位置している。
本願の1つの実施例では、前記リストリクター部の近心方向の面と前記突起部の遠心方向の面の間に設けられた相互作用する接触面は滑らかでない表面である。
本願の1つの実施例では、前記滑らかでない表面とは、ナシジ表面を有する構造、突起を有する構造、透かし彫り表面を有する構造、または穴の表面を有する構造のいずれか1種、2種または複数種の組み合わせである。
本願の1つの実施例では、前記突起部と前記リストリクター部内に上・下顎位置関係の調整をガイドし、且つ極性が同じである磁石がそれぞれ設けられている。
本願の1つの実施例では、前記突起部と前記ガイド部内にそれぞれ対顎位置関係を安定させ、且つ極性が反対になっている磁石が設置され、且つ前記リストリクター部内には前記突起部内と同じ極性の磁石が設けられている。
本願の1つの実施例では、前記第1シェル状本体に複数の前記突起部が設けられ、前記第2シェル状本体に前記突起部と相互作用する前記ガイド部が設けられ、複数の前記突起部は複数の前記ガイド部と相互作用して上・下顎位置関係の正常化を調整することをガイドする。
本願の1つの実施例では、前記突起部の歯列の近心・遠心方向に沿う長さは、少なくとも奥歯部の歯の近心・遠心方向に沿う長さの一部をカバーし、前記ガイド部の歯列の近心・遠心方向に沿う長さは少なくとも歯尖の近心・遠心方向に沿う長さをカバーしている。
本願の1つの実施例では、前記突起部および/または前記ガイド部に咬合強度を高めるための充填部が充填されている。
本願の1つの実施例では、前記突起部と前記ガイド部にはそれぞれ相対顎位置関係を安定させ、極性が反対になっている磁石が設けられている。
本願の1つの実施例では、前記突起部と前記第1シェル状本体は一体成形され、前記ガイド部と前記第2シェル状本体が一体成型されている。
本願の1つの実施例では、もう一つの上・下顎位置関係を調整する歯科器具を提供し、上顎歯を収容する第1シェル状本体と下顎歯を収容する第2シェル状本体とを含み、前記第1シェル状本体の奥歯部咬合面の位置に対顎方向に向かって上・下顎位置関係を調整することをガイドする突起部が突出して設けられ、前記第2シェル状本体の歯・顎咬合面の位置には前記突起部をガイドして上・下顎位置関係の正常化を調整するガイド部が設けられ、ここで、前記突起部の遠心方向の面と前記ガイド部の近心方向の面には上・下顎位置関係の調整をガイドするために相互作用する接触面が設けられ、且つ、前記突起部3の対向する対顎咬合面には前記第2シェル状本体と安定接触する保持部が設けられ、ここで、前記第1シェル状本体1と前記第2シェル状本体2が相互作用する時、前記ガイド部の近心方向の面が前記突起部の遠心方向の面の運動をガイドし、同時に前記突起部が所定の位置に移動して前記保持部と前記第2シェル状本体上の咬合面が安定接触するようにする。
本願の1つの実施例では、前記突起部の遠心方向の面と前記ガイド部の近心方向の面に設けられた相互作用の接触面は滑らかな接触または滑らかでない接触である。
本願の1つの実施例では、前記保持部の構造は、前記第2シェル状本体の奥歯部咬合面の解剖特徴と同じ凹凸構造である。
本願の1つの実施例では、前記保持部の構造は前記第1シェル状本体の奥歯部咬合面の解剖特徴が対顎方向に伸びによる凹凸構造である。
本願の1つの実施例では、前記突起部の剛性は前記第1シェル状本体の上顎歯を収容する領域の剛性より大きく、前記ガイド部の剛性は前記第2シェル状本体の下顎歯を収容する領域の剛性より大きい。
本願の1つの実施例では、前記突起部と前記第1シェル状本体の上顎歯を収容する領域の厚さ、硬さ、材料、層数のうち少なくとも一つが異なり、前記ガイド部と前記第2シェル状本体の下顎歯を収容する領域の厚さ、硬さ、材料、層数のうち少なくとも一つが異なる。
本願の1つの実施例では、前記突起部上の保持部の硬さおよび/または弾性率は第1シェル状本体の上顎歯を収容する領域の硬さおよび/または弾性率より大きい。
本願の1つの実施例では、調整後の上・下顎位置関係を安定させるために、前記第2シェル状本体に前記ガイド部と共同作用して前記突起部の相対移動を制限するリストリクター部が設けられ、前記リストリクター部の遠心方向の面と前記突起部の近心方向の面とに相互作用する接触面が設けられていることであり、前記第1シェル状本体と前記第2シェル状本体が相互作用する時、前記突起部は前記ガイド部と前記リストリクター部の間に位置している。
本願の1つの実施例では、前記リストリクター部の遠心方向の面と前記突起部の近心方向の面の間に設けられた相互作用する接触面は滑らかでない表面である。
本願の1つの実施例では、前記滑らかでない表面とは、ナシジ表面を有する構造、突起を有する構造、透かし彫り表面を有する構造、または穴の表面を有する構造のいずれか1種、2種または複数種の組み合わせである。
本願の1つの実施例では、前記突起部と前記リストリクター部内に上・下顎位置関係の調整をガイドし、且つ極性が同じである磁石がそれぞれ設けられている。
本願の1つの実施例では、前記突起部と前記ガイド部内にそれぞれ対顎位置関係を安定させ、且つ極性が反対になっている磁石が設置され、且つ前記リストリクター部内には前記突起部内と同じ極性の磁石が設けられている。
本願の1つの実施例では、前記第1シェル状本体に複数の前記突起部が設けられ、前記第2シェル状本体に前記突起部と相互作用する前記ガイド部が設けられ、複数の前記突起部は複数の前記ガイド部と相互作用して上・下顎位置関係の正常化を調整することをガイドする。
本願の1つの実施例では、前記突起部の歯列の近心・遠心方向に沿う長さは、少なくとも奥歯部の歯の近心・遠心方向に沿う長さの一部をカバーし、前記ガイド部の歯列の近心・遠心方向に沿う長さは少なくとも歯尖の近心・遠心方向に沿う長さをカバーしている。
本願の1つの実施例では、前記突起部および/または前記ガイド部に咬合強度を高めるための充填部が充填されている。
本願の1つの実施例では、突起部とガイド部にはそれぞれ相対顎位置関係を安定させ、極性が反対になっている磁石が設けられている。
本願の1つの実施例では、前記突起部と前記第1シェル状本体は一体成形され、前記ガイド部と前記第2シェル状本体が一体成型されている。
本願の1つの実施例では、歯科矯正システムを提供し、上・下顎位置関係を調整する複数セットの歯科器具を含み、前記上・下顎位置関係を調整する複数セットの歯科器具は、上・下顎位置関係を調整する上記の歯科器具の少なくとも1セットを含む。
本願の1つの実施例では、前記上・下顎位置関係を調整する前記複数セットの歯科器具は歯を初期位置から次第に目標矯正位置に新たにポジショニングする幾何形状を有する。
本願の1つの実施例では、異なる前記複数セットの上・下顎位置関係を調整する歯科器具に設けられた前記突起部の対顎方向に向かう突起高さと前記ガイド部の対顎方向に向かう突出高さは矯正過程に伴って次第に減少する。
本願の1つの実施例では、上・下顎位置関係を調整する歯科器具の設計方法をさらに提供し、第1デジタル初期歯・顎模型を取得することと、前記第1デジタル初期歯・顎模型の奥歯部咬合面に突起部模型を設計し、具体的には前記突起部の特徴情報を取得することを含み、その中で前記突起部の特徴情報は前記突起部のサイズと予定位置とを含み、前記突起部の対顎の歯に向かう咬合面は対顎の奥歯部咬合面と凹凸マッチングの形で設けられ、あるいは顎の奥歯部咬合面と咬合マッチングの形で設けられることと、前記第1デジタル初期歯・顎模型と前記突起部模型とに基づいて、突起部を有する第1デジタル歯・顎模型を生成することと、前記第1デジタル歯・顎模型に基づいて、第1シェル状歯科器具を設計し、前記第1シェル状歯科器具は第1歯列を収容するキャビティを有するシェル状であり、前記第1シェル状歯科器具の奥歯領域は前記対顎方向に対して突出する突起部を有し、前記突起部は突起部近心面と突起部遠心面とを含むことと、第2デジタル初期歯・顎模型を取得することと、前記第2デジタル初期歯・顎模型の咬合面にガイド部模型を設計し、具体的には前記ガイド部の特徴情報を取得することを含み、前記ガイド部の特徴情報は前記ガイド部のサイズと予定位置とを含むことと、前記第2デジタル初期歯・顎模型と前記ガイド部模型に基づいて、ガイド部を有する第2デジタル歯・顎模型を生成することと、前記第2デジタル歯・顎模型に基づいて、前記第2シェル状歯科器具を設計し、前記第2シェル状歯科器具は第2歯列を収容するキャビティを有するシェル状であり、前記第2シェル状歯科器具は前記第1シェル状歯科器具の突起部とマッチングするガイド部を有し、前記ガイド部はガイド部近心面とガイド部遠心面とを含むことと、を含み、ここで、前記第1シェル状歯科器具と第2シェル状歯科器具はそれぞれ上記の上顎の歯を収容する第1シェル状本体と下顎の歯を収容する第2シェル状本体であり、前記第1シェル状本体と前記第2シェル状本体とが相互作用する時、前記ガイド部は前記突起部の移動をガイドすると同時に、前記突起部は所定の位置に移動し、前記保持部と前記第2シェル状本体の咬合面とが安定的に接触する。
本願の1つの実施例では、前記ガイド部の遠心面は前記突起部の近心面の移動をガイドし、または、前記ガイド部の近心面は前記突起部の遠心面の移動をガイドする。
本願の1つの実施例では、前記第2デジタル歯・顎模型によって第2シェル状歯科器具を設計する過程において、さらにリストリクター部の設計ステップを含み、設計された歯科器具が前記リストリクター部と前記ガイド部を介して一緒に前記突起部の相対移動を制限し、ここで、前記リストリクター部がリストリクター部の近心面とリストリクター部の遠心面とを含むことを含む。
本願の1つの実施例では、前記リストリクター部の近心面と前記突起部の遠心面には相互作用する接触面が設けられ、調整後の上・下顎位置関係を安定させ、又は、前記リストリクター部の遠心面と前記突起部の近心面には相互作用する接触面が設けられ、調整後の上・下顎位置関係を安定させる。
本願の1つの実施例では、上・下顎位置関係を調整する歯科器具の製造方法を提供し、上記の設計方法に基づいて歯科器具を製造し、ホットプレス成形法または直接3Dプリント法を含む。
従来技術と比べて、本願が提供する上・下顎位置関係を調整する歯科器具は、上顎歯を収容する第1シェル状本体に突起部と下顎歯を収容する第2シェル状本体にガイド部を設けることにより、前記突起部の近心方向の面と前記ガイド部の遠心方向の面には上・下顎位置関係の調整をガイドするために相互作用する接触面が設けられ、且つ、前記突起部の対向する対顎咬合面には前記第2シェル状本体と安定接触する保持部が設けられ、前記第1シェル状本体と前記第2シェル状本体が相互作用する時、前記ガイド部の遠心方向の面が前記突起部の近心方向の面の運動をガイドし、同時に前記突起部が所定の位置に移動して前記保持部と前記第2シェル状本体上の咬合面が安定接触するようにする。咬合面に設ける突起部とガイド部は、第1シェル状本体と第2シェル状本体とが相互作用する時に、咬合を開放しながら上・下顎位置関係の調整をガイドすることができ、具体的に下顎の前方伸長をガイドすることができ、特にspee曲線の深さが3mmより大きいのアングルII級の症例に対して、良い治療効果を持っている。
また、本願に提供されるもう一つの上・下顎位置関係を調整する歯科器具は、上顎歯を収容する第1シェル状本体に突起部と下顎歯を収容する第2シェル状本体にガイド部を設けることにより、前記突起部の遠心方向の面と前記ガイド部の近心方向の面には上・下顎位置関係の調整をガイドするために相互作用する接触面が設けられ、且つ、前記突起部の対向する対顎咬合面には前記第2シェル状本体と安定接触する保持部が設けられ、前記第1シェル状本体と前記第2シェル状本体が相互作用する時、前記ガイド部の近心方向の面が前記突起部の遠心方向の面の運動をガイドし、同時に前記突起部が所定の位置に移動して前記保持部と前記第2シェル状本体上の咬合面が安定接触するようにする。咬合面に設ける突起部とガイド部は、第1シェル状本体と第2シェル状本体とが相互作用する時に、咬合を開放しながら上・下顎位置関係の調整をガイドすることができ、具体的に下顎の後方収縮をガイドすることができ、特にspee曲線の深さが3mmより大きいのアングルIII級の症例に対して、良い治療効果を持っている。
また、本願が提供する歯科矯正システムは、上・下顎位置関係を調整する複数セットの歯科器具を含み、前記上・下顎位置関係を調整する前記複数セットの歯科器具は歯を初期位置から次第に目標矯正位置に新たにポジショニングする幾何形状を有し、全矯正過程において、上・下顎位置関係を調整する一連の複数の歯科器具は、上・下顎位置関係を調整すると同時に、間違った顎歯を矯正し、矯形矯正の同時進行を実現する。また、本願が提供する上・下顎位置関係を調整する歯科器具の設計方法は、第1シェル状歯科器具に突起部を設計し、第2シェル状歯科器具にガイド部を設置し、両者は第1シェル状歯科器具と第2シェル状歯科器具が咬合時に突起部とガイド部が接触し、上・下顎位置関係の調整を行うように設計され、保持部の設計は、上・下顎の咬合相対位置をより安定させる。
図1は本願の実施例1に係る上・下顎位置関係調整用歯科器具を示す図である。 図2は図1に示す歯科器具の第1シェル状本体と第2シェル状本体とが咬み合う時の相互位置関係を示す図である。 図3は本願の一実施例に係る上・下顎位置関係を調整する歯科器具を示す図である。 図4は図3に示す歯科器具の第1シェル状本体と第2シェル状本体の咬合時の相互位置関係を示す図である。 図5は本願の一実施例に係る上・下顎位置関係を調整する歯科器具を示す図である。 図6は図5に示す歯科器具の第1シェル状本体と第2シェル状本体の咬合時の相互位置関係を示す図である。 図7は図6における破線領域の拡大模式図である。 図8は本願の一実施例に係る上・下顎位置関係を調整する歯科器具の第1シェル状本体と第2シェル状本体の咬合時の相互位置関係を示す図である。 図9本願の一実施例に係る上・下顎位置関係を調整する歯科器具の第1シェル状本体と第2シェル状本体の咬合時の相互位置関係を示す図である。 図10は本願の一実施例に係る上・下顎位置関係を調整する歯科器具の第1シェル状本体と第2シェル状本体の咬合時の相互位置関係を示す図である。 図11は図10における破線領域の拡大模式図である。 図12は本願の一実施例で提供する上・下顎位置関係を調整する歯科器具の設計方法のフローチャートである。
本願の目的、技術考案及び利点をより明確にするために、以下、本願の図面を参照しながら、本願の実施例における技術考案を明確かつ完全に説明し、明らかに、説明した実施例は、本願の一部の実施例であり、全ての実施例ではない。当業者が本願における実施例に基づいて進歩性のある労働をしない前提に得られた全ての他の実施例は、いずれも本願の保護範囲内に含まれる。特に定義されていない限り、本明細書で使用される技術用語または科学用語は、本願が属する分野における一般的なスキルを有する者によって理解される通常の意味を有するものとする。本明細書に使用された「含む」などの類似の用語は、この単語の前に現れる要素またはオブジェクトが、この単語の後にリストされている要素またはオブジェクト、並びにそれらに同などなものをカバーし、他の要素またはオブジェクトを除外しないことを意味する。
従来技術の問題に鑑みて、本願の一部の実施形態には、上・下顎位置関係を調整する歯科器具が提供され、下顎の移動を効菓的に誘導し、後歯の咬合を開放し、より具体的に上顎の位置関係を調整する歯科機器の顎パッド咬合面に設置された摩擦構造が上・下顎咬合時の相互位置関係を安定させることができ、下顎が前伸位置にあることを製約しながら、相対的に安定した咬合関係を持つ目的。前記顎パッドは、後述する上・下顎位置関係を調整する突起部に対応する。ここで、「「奥歯領域」は、北京大学医学出版社が発行する『口腔医学入門』第2版の第36~38ページに規定されている歯の分類に基づいて定義され、小臼歯及び大臼歯を含み、FDI表記法により4~8と示されている歯であり、前歯領域は、FDI表記法により1~3と示されている歯である。近心面(mesial surface)と遠心面(distal surface)は、歯冠が隣接する歯に隣接する2つの面であり、総称して隣接面と呼ばれる。顔の中心線に近い面を近心面と呼ばれ、顔の中心線から遠い面を遠心面と呼ばれ、顔の中心線に近い方向を近心方向と呼ばれ、顔の中心線から遠い方向を遠心方向と呼ばれる。
図1は本願の一実施例に係る上・下顎位置関係調整用歯科器具を示す図であり、図2は図1に示す歯科器具の第1シェル状本体と第2シェル状本体とが咬み合う時の相互位置関係を示す図である。
図1と図2に示すように、上・下顎位置関係を調整する歯科器具10は、上顎歯を収容する第1シェル状本体1と下顎歯を収容する第2シェル状本体2とを含み、第1シェル状本体1の奥歯部咬合面の位置に対顎方向に向かって上・下顎位置関係を調整することをガイドする突起部3が突出して設けられ、第2シェル状本体の歯・顎咬合面の位置にはガイド部4が設けられ、ガイド部4は突起部3をガイドして上・下顎位置関係の正常化を調整するために用いられ、ここで、突起部3の近心方向の面31とガイド部4の遠心方向の面41には上・下顎位置関係の調整をガイドするために相互作用する接触面が設けられ、突起部3の対向する対顎咬合面には第2シェル状本体と安定接触する保持部32が設けられ、第1シェル状本体1と第2シェル状本体2が相互作用する時、ガイド部4の遠心方向の面41が突起部3の近心方向の面31の運動をガイドし、同時に突起部3が所定の位置に移動して保持部32と第2シェル状本体2上の咬合面が安定接触するようにする。
オプションの一実施形態では、突起部3の近心方向の面31とガイド部4の遠心方向の面41に設けられた相互作用の接触面は滑らかな接触である。患者が上記の上・下顎位置関係を調整する歯科器具10を装着した後、咬合を行うと、滑らかな接触の相互作用面によって突起部3を所定の位置に運動させることをガイドすることができる。ここで、近心方向の面31と遠心方向の面41は、例えば、滑らかな平面、滑らかな曲面または滑らかな斜面であり、滑らかな平面または曲面または斜面が相互作用して接触し、上記の滑らかな接触を形成している。
オプションの一実施形態では、突起部3の近心方向の面31とガイド部4の遠心方向の面41に設けられた相互作用の接触面は滑らかでない接触であり、前記滑らかでない接触の接触面は摩擦構造、凹凸マッチング構造、表面テクスチャ構造などである。患者が上記の上・下顎位置関係を調整する歯科器具10を装着した後、咬合を行う時、滑らかでない接触の相互作用面によって突起部3をガイドして相対的な移動を生じず、所定の位置に移動させることができる。ここで、突起部3の近心方向の面31とガイド部4の遠心方向の面41は、例えば滑らかでない平面、滑らかでない曲面または滑らかでない斜面であり、滑らかでない平面または曲面または斜面が相互作用して接触し、上記の滑らかでない接触を形成している。
オプションの一実施形態では、突起部3の対向する対顎咬合面に設けられた保持部32の構造は、第2シェル状本体2の奥歯部咬合面の解剖特徴と同じ凹凸構造である。第1シェル状本体1と第2シェル状本体2が相互作用する時、突起部3上の保持部32表面の凹凸構造は第2シェル状本体2の奥歯部咬合面の解剖特徴と同じで、保持部32と第2シェル状本体2の奥歯部が接触した時、突起方向が同じである凹凸構造が形成され、両者の結合がより緊密になる。あるいは、突起部3の対向する対顎咬合面に設けられた保持部32の構造は第1シェル状本体1の奥歯部咬合面の解剖特徴が対顎方向に伸びによる凹凸構造である。第1シェル状本体1と第2シェル状本体2が相互作用した時、突起部3上の保持部32表面の凹凸構造は第1シェル状本体1の奥歯部咬合面の解剖特徴と同じで、保持部32と第2シェル状本体2の奥歯部が接触した時、突起方向が異なる凹凸構造、即ち、対顎方向に向かって伸びて形成された凹凸構造と第2シェル状本体2の奥歯部で形成された歯尖・歯窩の安定マッチング咬合凹凸構造を形成し、両者の結合はより緊密なる。ここで、咬合面の解剖特徴とは、歯の咬合面における歯尖、歯窩からなる凹凸構造を指す。
オプションの一実施形態では、保持部32の構造はナシジ表面を有する構造、突起を有する構造、透かし彫り表面を有する構造、または穴の表面を有する構造のいずれかの1種、2種または複数種の組み合わせであってもよい。保持部32に摩擦力を増やす構造を複数種増設することにより、上・下顎咬合後に保持部32と第2シェル状本体2上の咬合面を安定的に接触させ、突起部3とガイド部4の相対移動による矯正誤差を防止するのに役立つ。
オプションの一実施形態では、突起部3の剛性は第1シェル状本体1の上顎歯を収容する領域の剛性より大きく、ガイド部4の剛性は第2シェル状本体2の下顎歯を収容する領域の剛性より大きい。また、突起部3と第1シェル状本体1の上顎歯を収容する領域の厚さ、硬さ、材料、層数のうち少なくとも一つが異なり、ガイド部4と第2シェル状本体2の下顎歯を収容する領域の厚さ、硬さ、材料、層数のうち少なくとも一つが異なる。突起部3とガイド部4が突起したキャビティである場合、両者が相互作用すると変形が発生しやすく、矯正効果に影響を与え、突起部3とガイド部4の剛性を増やすことは両者が相互作用する時に生じる変形を効果的に防ぐことができる。
また、突起部3上の保持部32の硬さおよび/または弾性率は第1シェル状本体1の上顎歯を収容する領域の硬さおよび/または弾性率より大きく、突起部3が第1シェル状本体1の咬合面に設けられ、かつ保持部32と第2シェル状本体2とが接触しているため、咬合力によって変形と破損が生じやすく、保持部32の硬さおよび/または弾性率を増やすことは、上記の現象の発生を効果的に防ぐことができる。
本願は、突起部3と保持部32の各物理パラメータを調整することにより、突起部3と保持部32の耐用寿命を延ばし、摩耗を低減するのに役立つ。
具体的な一実施形態では、第1シェル状本体1の厚さおよび/または第2シェル状本体2の厚さは0.1mm-2.0mmである。
オプションの一実施形態では、第1シェル状本体1に複数の突起部3が設けられ、第2シェル状本体2に複数のガイド部4が設けられ、複数のガイド部4は複数の突起部3に1対1で対応し、且つ複数の突起部3は複数のガイド部4と相互作用して上・下顎位置関係の正常化を調整することをガイドする。本実施例では、突起部3の数は二つ、ガイド部4の数は二つであり、二つの突起部3はそれぞれ第1シェル状本体1の左側奥歯部と右側奥歯部に設けられ、二つのガイド部4はそれぞれ第2シェル状本体2の左側奥歯部と右側奥歯部に対応して設けられている。なお、突起部3とガイド部4の数がそれぞれ複数である場合、複数の突起部3は第1シェル状本体1の左側歯領域と右側歯領域に同時に分布する必要があり、複数のガイド部4は第2シェル状本体2の左側歯領域と後側歯領域に同時に分布する必要がある。
複数の突起部3と複数のガイド部4とは相互作用して上・下顎位置関係の正常化を調整することをガイドし、複数の突起部3と複数のガイド部4とは相互作用し、作用力がより強くなり、第1シェル状本体1と第2シェル状本体2が上・下顎位置関係の正常化を調整する作用をよりよく発揮するようにする。具体的には、例えば、第1シェル状本体1上の左右両頬側に二つの突起部3、第2シェル状本体2上の左右両頬側に二つのガイド部4がそれぞれ設けられている場合、左側を例に、第1シェル状本体1の左側に前突起部と後突起部、第2シェル状本体2の左側に前ガイド部と後ガイド部が設けられ、この場合、前突起部は前リストリクター部と後リストリクター部との間に設けられ、前突起部と後リストリクター部とは接触してもよいし、接触しなくてもよく、接触しない場合、即ち、前突起部の遠心面と後リストリクター部の近心面とは接触せず、両者の間にある程度の距離が存在し、接触する場合、即ち、前突起部の遠心面と後リストリクター部の近心面が接触し、両者の間に距離が存在しない。
他の実施例では、第1シェル状本体1の両側の奥歯部咬合面にそれぞれ数の異なる突起部3(図に示されていない)が設けられ、それに対して、第2シェル状本体2両側の咬合面にも数の異なるガイド部4(図に示されていない)が設けられ、この数の異なる突起部3と数の異なるガイド部4とが相互作用して上・下顎位置関係の正常化を調整することをガイドし、例えば、この実施例では、数の異なる突起部3が上顎の左右両側にそれぞれ2個、数の異なるガイド部4が下顎の左右両側に3個設けられ、あるいは、この実施例では、数の異なる突起部3が左側に2個、且つ右側に3個設けられ、数の異なるガイド部4が左側に2個、且つ右側に3個設けられる。
オプションの一実施形態では、突起部3の歯列の近心・遠心方向に沿う長さは、少なくとも奥歯部の歯の近心・遠心方向に沿う長さの一部をカバーし、例えば、前記突起部3の歯列の近心・遠心方向に沿う長さは、少なくとも奥歯部のいずれかの歯の近心・遠心方向に沿う長さをカバーし、ガイド部4の歯列の近心・遠心方向に沿う長さは少なくとも歯尖の近心・遠心方向に沿う長さをカバーしている。この実施形態で形成された突起部3とガイド部4は、ガイド部4と相互作用して上・下顎位置関係を調整するだけでなく、患者の装着をより快適にすることができる。
オプションの一実施形態では、突起部3および/またはガイド部4に咬合強度を高めるための充填部が充填されている。充填部は、例えば、突起部3および/またはガイド部4に充填された高分子樹脂である。充填部は突起部3、ガイド部4の中空部分を充填することができ、充填部を設置することによって、突起部3とガイド部4が咬み合う時に生じる変形を防止し、突起部3とガイド部4が生じる変形の程度を軽減し、上・下顎位置関係の調整に影響することを防ぐことができる。
オプションの一実施形態では、突起部3とガイド部4にはそれぞれ対顎位置関係を安定させ、極性が反対になっている磁石が設けられている。上・下顎が咬み合った後、突起部3は所定の位置に移動し、突起部3とガイド部4は極性が反対になっている磁石間の磁気吸引力によって磁気吸着し、上・下顎の相対位置を安定させるのに役立つ。
オプションの一実施形態では、突起部3と第1シェル状本体1は一体成形され、ガイド部4と第2シェル状本体2が一体成型されている。ここで、突起部3と第1シェル状本体1は真空吸着により一体成形され、直接3Dプリントにより製造することもでき、ガイド部4と第2シェル状本体2は真空吸着により一体成形され、直接3Dプリントにより製造することもできる。また、突起部3と第1シェル状本体1のうち上顎歯を収容するチャンバーは互いに連通され、ガイド部4と第2シェル状本体2のうち下顎歯を収容するチャンバーは互いに連通されている。言い換えれば、突起部3とガイド部4は実質的に中空の構造である。
図3は本願の一実施例に係る上・下顎位置関係を調整する歯科器具を示す図であり、図4は図3に示す歯科器具の第1シェル状本体と第2シェル状本体の咬合時の相互位置関係を示す図である。その中で、図1~図4において同じ符号は、類似した機能を持つ同じ素子を示し、本願の上記実施例の関係説明を参照でき、ここで繰り返して説明しない。
図3、図4に示すように、本実施例に係る上・下顎位置関係を調整する歯科器具20と、上記の実施例に係る上・下顎位置関係を調整する歯科器具10との区別は、調整後の上・下顎位置関係を安定させるために、第2シェル状本体2にガイド部4と共同作用して突起部3の相対移動を制限するリストリクター部5が設けられ、リストリクター部5の近心方向の面51と突起部3の遠心方向の面33とに相互作用する接触面が設けられていることである。ここで、第1シェル状本体1と第2シェル状本体2が相互作用する時、突起部3はガイド部4とリストリクター部5の間に位置している。
オプションの一実施形態では、リストリクター部5の近心方向の面51と突起部3の遠心方向の面33の間に設けられた相互作用する接触面は滑らかでない表面である。ここで、前記「滑らかでない表面」とは、ナシジ表面を有する構造、突起を有する構造、透かし彫り表面を有する構造、または穴の表面を有する構造のいずれか1種、2種または複数種の組み合わせである。
図5~図7に示すように、本願の一実施例に係る上・下顎位置関係を調整する歯科器具30が設けられ、その中で、リストリクター部5の近心方向の面51に凹構造52、突起部3の遠心方向の面33に凸構造34が設けられ、上・下顎咬合時に凸構造34が凹構造52に係入し、リストリクター部5の近心方向の面51は突出部3の遠心方向の面33に対する位置リミットを実現する。実際の使用において、ガイド部4は突起部3を保持部32にガイドし、第2シェル状本体の奥歯部咬合面に安定的に接触し、凹構造52は突起部3上の凸構造34を安定的に位置リミットし、突起部3とガイド部4間の相対位置関係をより安定的にする。第1シェル状本体1に一つの突起部3が設けられ、第2シェル状本体2に一つのガイド部4と一つのリストリクター部5が設けられ、上・下顎が咬み合った後、突起部3が所定の位置に移動して保持部32と第2シェル状本体2上の咬合面を安定的に接触させた上で、ガイド部4とリストリクター部5が一緒に突起部3を係合して、咬合関係をより安定的にする。
突起部3の近心方向の面31とガイド部4の遠心方向の面41が相互作用する接触面は滑らかな表面であり、且つリストリクター部5の近心方向の面51と突起部3の遠心方向の面33が相互作用する接触面は滑らかでない表面であるため、即ち、ガイド部4は突起部3を咬合位置にガイドし、リストリクター部5は突起部3との摩擦作用を増やし、突起部3が咬合位置からの脱出を防ぎ、ガイド部4とリストリクター部5の両者が突起部3に共同作用し、咬合関係をより安定的にする。
オプションの一実施例では、突起部3とリストリクター部5内に上・下顎位置関係の調整をガイドし、且つ極性が同じである磁石がそれぞれ設けられている。第1シェル状本体1と第2シェル状本体2が相互作用する時、突起部3とリストリクター部5内における極性が同じである磁石は突起部3を近心方向へ移動させたり、突起部3に近心方向へ移動する傾向を持たせたりして、さらに第1シェル状本体1と第2シェル状本体2の下顎を前方へガイドする作用を高めることができる。その中で、磁石は突起部3と接着固定または係着固定することができ、磁石は突起部3またはリストリクター部5上の相互作用する表面に設けてもよいし、突起部3とリストリクター部5に充填してもよい。
オプションの一実施例では、突起部3とガイド部4内にそれぞれ対顎位置関係を安定させ、且つ極性が反対になっている磁石が設置され、且つリストリクター部5内には突起部3内と同じ極性の磁石が設けられている。第1シェル状本体1と第2シェル状本体2が相互作用する時、突起部3とガイド部4内の極性が反対になっている磁石は第1シェル状本体1と第2シェル状本体2を適切な位置にガイドすることができ、突起部3とリストリクター部5内の極性が同じである磁石は突起部3を近心方向へ移動させたり、突起部3に近心方向へ移動する傾向を持たせたりして、さらに第1シェル状本体1と第2シェル状本体2の下顎を前方へガイドする作用を高めることができる。
以上のことから、本願における上記実施例で提供する上・下顎位置関係を調整する歯科器具10、20、30は、主にアングルII級症例に適1用され、奥歯咬合を開放することにより、下顎の前方移動をガイドすることがわかる。
また、本願では、主にアングルIII級症例に適用され、奥歯咬合を開放することにより、下顎の後方移動をガイドする別の上・下顎位置関係を調整する歯科器具40、50、60(図8~図11参照)も提供する。
図8は本願の一実施例に係る上・下顎位置関係を調整する歯科器具の第1シェル状本体と第2シェル状本体の咬合時の相互位置関係を示す局所概略図である。図8において、図1および図2と同じ符号は、類似した機能を持つ同じ素子を示し、本願の上記実施例の関係説明を参照でき、ここで繰り返して説明しない。
図8に示すように、本願の他の実施例では上顎歯を収容する第1シェル状本体1と下顎歯を収容する第2シェル状本体2を含む上・下顎位置関係を調整する歯科器具40を示しており、第1シェル状本体1の奥歯部咬合面の位置に対顎方向に向かって上・下顎位置関係の正常化を調整することをガイドする突起部6が突出して設けられ、第2シェル状本体2の歯顎咬合面の位置にガイド部7が設けられ、ガイド部7は突起部6をガイドして上・下顎位置関係を正常化し、突起部6の遠心方向の面61とガイド部7の近心方向の面71には上・下顎位置関係の調整をガイドするために相互作用する接触面が設けられ、突起部6の対顎咬合面に向かって第2シェル状本体と安定的に接触する保持部62が設けられ、第1シェル状本体1と第2シェル状本体2が相互作用する時、ガイド部7の近心方向の面71が突起部6の遠心方向の面61の運動をガイドし、同時に突起部6が所定の位置に移動して保持部62と第2シェル状本体2上の咬合面を安定的に接触させる。
オプションの一実施形態では、突起部6の遠心方向の面61とガイド部7の近心方向の面71に設けられた相互作用する接触面は滑らかな接触である。患者が上記の上・下顎位置関係を調整する歯科器具40を装着した後、咬み合う時、滑らかに接触する相互作用面によって突起部6をガイドして所定の位置に移動させることができる。その中で、突起部6の遠心方向の面61とガイド部7の近心方向の面71は、例えば滑らかな平面、滑らかな曲面または滑らかな斜面であり、滑らかな平面または曲面または斜面が相互作用して接触し、上記の滑らかな接触を形成する。
オプションの一実施形態では、突起部6の遠心方向の面61とガイド部7の近心方向の面71に設けられた相互作用の接触面は滑らかでない接触であり、前記滑らかでない接触の接触面は摩擦構造、凹凸マッチング構造、表面テクスチャ構造などを有している。患者が上記の上・下顎位置関係を調整する歯科器具40を装着した後、咬み合う時、滑らかでない接触の相互作用面によって突起部6をガイドして相対的な移動を生じず、所定の位置に移動させることができる。その中で、突起部6の遠心方向の面61とガイド部7の近心方向の面71は、例えば滑らかでない平面、滑らかでない曲面または滑らかでない斜面であり、滑らかでない平面または曲面または斜面が相互作用して接触し、前記滑らかでない接触を形成する。
オプションの一実施形態では、突起部6の対向する対顎咬合面に設けられた保持部62の構造は、第2シェル状本体2の奥歯部咬合面の解剖特徴と同じ凹凸構造である。第1シェル状本体1と第2シェル状本体2が相互作用する時、突起部6上の保持部62表面の凹凸構造は第2シェル状本体2の奥歯部咬合面の解剖特徴と同じで、保持部62と第2シェル状本体2の奥歯部が接触した時、突起方向が同じである凹凸構造が形成され、両者の結合がより緊密になる。あるいは、突起部6の対向する対顎咬合面に設けられた保持部62の構造は第1シェル状本体1の奥歯部咬合面の解剖特徴が対顎方向に伸びて凹凸構造を形成する。第1シェル状本体1と第2シェル状本体2が相互作用した時、突起部6上の保持部62表面の凹凸構造は第1シェル状本体1の奥歯部咬合面の解剖特徴と同じで、保持部62と第2シェル状本体2の奥歯部が接触した時、突起方向が異なる凹凸構造、即ち、対顎方向に向かって伸びて形成された凹凸構造と第2シェル状本体2の奥歯部で形成された歯尖・歯窩の安定マッチング咬合凹凸構造を形成し、両者の結合はより緊密なる。ここで、咬合面の解剖特徴とは、歯の咬合面における歯尖、歯窩からなる凹凸構造を指す。
オプションの一実施形態では、保持部62の構造はナシジ表面を有する構造、突起を有する構造、透かし彫り表面を有する構造、または穴の表面を有する構造のいずれかの1種、2種または複数種の組み合わせであってもよい。保持部62に摩擦力を増やす構造を複数種増設することにより、上・下顎咬合後に保持部62と第2シェル状本体2上の咬合面を安定的に接触させ、突起部とガイド部の相対移動による矯正誤差を防止するのに役立つ。
オプションの一実施形態では、突起部6の剛性は第1シェル状本体1の上顎歯を収容する領域の剛性より大きく、ガイド部7の剛性は第2シェル状本体2の下顎歯を収容する領域の剛性より大きい。また、突起部6と第1シェル状本体1の上顎歯を収容する領域の厚さ、硬さ、材料、層数のうち少なくとも一つが異なり、ガイド部7と第2シェル状本体2の下顎歯を収容する領域の厚さ、硬さ、材料、層数のうち少なくとも一つが異なる。突起部6とガイド部7が突起したキャビティである場合、両者が相互作用すると変形が発生しやすく、矯正効果に影響を与え、突起部6とガイド部7の剛性を増やすことは両者が相互作用する時に生じる変形を効果的に防ぐことができる。
また、突起部6上の保持部62の硬さおよび/または弾性率は第1シェル状本体1の上顎歯を収容する領域の硬さおよび/または弾性率より大きく、突起部6が第1シェル状本体1の咬合面に設けられ、かつ保持部62と第2シェル状本体2とが接触しているため、咬合力によって変形と破損が生じやすく、保持部62の硬さおよび/または弾性率を増やすことは、上記の現象の発生を効果的に防ぐことができる。
本願は、突起部6と保持部62の各物理パラメータを調整することにより、突起部6と保持部62の耐用寿命を延ばし、摩耗を低減するのに役立つ。
オプションの一実施形態では、第1シェル状本体1に複数の突起部6が設けられ、第2シェル状本体2に複数のガイド部7が設けられ、複数のガイド部7は複数の突起部6に1対1で対応し、且つ複数の突起部6は複数のガイド部7と相互作用して上・下顎位置関係の正常化を調整することをガイドする。具体的な一実施例では、突起部6の数は二つ、ガイド部7の数は二つであり、二つの突起部6はそれぞれ第1シェル状本体1の左側奥歯部と右側奥歯部に設けられ、二つのガイド部7はそれぞれ第2シェル状本体2の左側奥歯部と右側奥歯部に対応して設けられている。なお、突起部6とガイド部7の数がそれぞれ複数である場合、複数の突起部6は第1シェル状本体1の左側歯領域と右側歯領域に同時に分布する必要があり、複数のガイド部7は第2シェル状本体2の左側歯領域と後側歯領域に同時に分布する必要がある。
複数の突起部6と複数のガイド部7とは相互作用して上・下顎位置関係の正常化を調整することをガイドし、複数の突起部6と複数のガイド部7とは相互作用し、作用力がより強くなり、第1シェル状本体1と第2シェル状本体2が上・下顎位置関係の正常化を調整する作用をよりよく発揮するようにする。具体的には、例えば、第1シェル状本体1上の左右両頬側に二つの突起部6、第2シェル状本体2上の左右両頬側に二つのガイド部7がそれぞれ設けられている場合、左側を例に、第1シェル状本体1の左側に前突起部と後突起部、第2シェル状本体2の左側に前ガイド部と後ガイド部が設けられ、この場合、前突起部は前リストリクター部と後リストリクター部との間に設けられ、前突起部と前リストリクター部とは接触してもよいし、接触しなくてもよく、接触しない場合、即ち、前突起部の近心面と前リストリクター部の遠心面とは接触せず、両者の間にある程度の距離が存在し、接触する場合、即ち、前突起部の近心面と前リストリクター部の遠心面が接触し、両者の間に距離が存在しない。
他の実施例では、第1シェル状本体1の両側の奥歯部咬合面にそれぞれ数の異なる突起部6(図に示されていない)が設けられ、それに対して、第2シェル状本体2両側の咬合面にも数の異なるガイド部7(図に示されていない)が設けられ、この数の異なる突起部6と数の異なるガイド部7とが相互作用して上・下顎位置関係の正常化を調整することをガイドし、例えば、この実施例では、数の異なる突起部6が上顎の左右両側にそれぞれ2個、数の異なるガイド部7が下顎の左右両側に3個設けられ、あるいは、この実施例では、数の異なる突起部6が左側に2個、且つ右側に3個設けられ、数の異なるガイド部7が左側に2個、且つ右側に3個設けられる。
オプションの一実施形態では、突起部6の歯列の近心・遠心方向に沿う長さは、少なくとも奥歯部の歯の近心・遠心方向に沿う長さの一部をカバーし、例えば、前記突起部6の歯列の近心・遠心方向に沿う長さは、少なくとも奥歯部のいずれかの歯の近心・遠心方向に沿う長さをカバーし、ガイド部7の歯列の近心・遠心方向に沿う長さは少なくとも歯尖の近心・遠心方向に沿う長さをカバーしている。この実施形態で形成された突起部6とガイド部7は、ガイド部7と相互作用して上・下顎位置関係を調整するだけでなく、患者の装着をより快適にすることができる。
オプションの一実施形態では、突起部6および/またはガイド部7に咬合強度を高めるための充填部が充填されている。充填部は、例えば、突起部6および/またはガイド部7に充填された高分子樹脂である。充填部は突起部6、ガイド部7の中空部分を充填することができ、充填部を設置することによって、突起部6とガイド部7が咬み合う時に生じる変形を防止し、突起部6とガイド部7が生じる変形の程度を軽減し、上・下顎位置関係の調整に影響することを防ぐことができる。
オプションの一実施形態では、突起部6とガイド部7にはそれぞれ相対顎位置関係を安定させ、極性が反対になっている磁石が設けられている。上・下顎が咬み合った後、突起部6は所定の位置に移動し、突起部6とガイド部7は極性が反対になっている磁石間の磁気吸引力によって磁気吸着し、上・下顎の相対位置を安定させるのに役立つ。
オプションの一実施形態では、突起部6と第1シェル状本体1は一体成形され、ガイド部7と第2シェル状本体2が一体成型されている。ここで、突起部6と第1シェル状本体1は真空吸着により一体成形され、直接3Dプリントにより製造することもでき、ガイド部7と第2シェル状本体2は真空吸着により一体成形され、直接3Dプリントにより製造することもできる。また、突起部6と第1シェル状本体1のうち上顎歯を収容するチャンバーは互いに連通され、ガイド部7と第2シェル状本体2のうち下顎歯を収容するチャンバーは互いに連通されている。言い換えれば、突起部6とガイド部7は実質的に中空の構造である。
図9は本願の一実施例に係る歯科器具の第1シェル状本体と第2シェル状本体の咬合時の相互位置関係を示す局所概略図である。その中で、図9と図8において同じ符号は、類似した機能を持つ同じ素子を示し、本願の上記実施例の関係説明を参照でき、ここで繰り返して説明しない。
図9に示すように、本願の別の実施例に係る上・下顎位置関係を調整する歯科器具50と、上記の上・下顎位置関係を調整する歯科器具40との区別は、調整後の上・下顎位置関係を安定させるために、第2シェル状本体2にガイド部7と共同作用して突起部6の相対移動を制限するリストリクター部8が設けられ、リストリクター部8の遠心方向の面81と突起部6の近心方向の面63とに相互作用する接触面が設けられていることである。ここで、第1シェル状本体1と第2シェル状本体2が相互作用する時、突起部6はガイド部7とリストリクター部8の間に位置している。
オプションの一実施形態では、リストリクター部8の遠心方向の面81と突起部6の近心方向の面63の間に設けられた相互作用する接触面は滑らかでない表面である。ここで、前記「滑らかでない表面」とは、ナシジ表面を有する構造、突起を有する構造、透かし彫り表面を有する構造、または穴の表面を有する構造のいずれか1種、2種または複数種の組み合わせである。
図10~図11に示すように、本願の一実施例に係る上・下顎位置関係を調整する歯科器具60が設けられ、リストリクター部8の遠心方向の面81に凹構造82、突起部6の近心方向の面63に凸構造64が設けられ、上・下顎咬合時に凸構造64が凹構造82に係入し、リストリクター部8の遠心方向の面81は突起部6の近心方向の面63に対する位置リミットを実現する。実際の使用において、ガイド部7は突起部6を保持部62にガイドし、第2シェル状本体の奥歯部咬合面に安定的に接触し、凹構造82は突起部6上の凸構造64を安定的に位置リミットし、突起部6とガイド部7間の相対位置関係をより安定的にする。第1シェル状本体1に一つの突起部6が設けられ、第2シェル状本体2に一つのガイド部7と一つのリストリクター部8が設けられ、上・下顎が咬み合った後、突起部6が所定の位置に移動して保持部62と第2シェル状本体2上の咬合面を安定的に接触させた上で、ガイド部7とリストリクター部8が一緒に突起部3を係合して、咬合関係をより安定的にする。
突起部6の遠心方向の面61とガイド部7の近心方向の面71が相互作用する接触面は滑らかな表面であり、且つリストリクター部8の遠心方向の面81と突起部6の近心方向の面63が相互作用する接触面は滑らかでない表面であるため、即ち、ガイド部7は突起部6を咬合位置にガイドし、リストリクター部8は突起部6との摩擦作用を増やし、突起部6が咬合位置からの脱出を防ぎ、ガイド部7と突起部6の両者が突起部6に共同作用し、咬合関係をより安定的にする。
オプションの一実施例では、突起部6とリストリクター部8内に上・下顎位置関係の調整をガイドし、且つ極性が同じである磁石がそれぞれ設けられている。第1シェル状本体1と第2シェル状本体2が相互作用する時、突起部6とリストリクター部8内における極性が同じである磁石は突起部6を近心方向へ移動させたり、突起部6に近心方向へ移動する傾向を持たせたりして、さらに第1シェル状本体1と第2シェル状本体2の下顎を前方へガイドする作用を高めることができる。その中で、磁石は突起部6と接着固定または係着固定することができ、磁石は突起部6またはリストリクター部8上の相互作用する表面に設けてもよいし、突起部6とリストリクター部8に充填してもよい。
オプションの一実施例では、突起部6とガイド部7内にそれぞれ対顎位置関係を安定させ、且つ極性が反対になっている磁石が設置され、且つリストリクター部8内には突起部6内と同じ極性の磁石が設けられている。第1シェル状本体1と第2シェル状本体2が相互作用する時、突起部6とガイド部7内の極性が反対になっている磁石は第1シェル状本体1と第2シェル状本体2を適切な位置にガイドすることができ、突起部6とリストリクター部8内の極性が同じである磁石は突起部6を近心方向へ移動させたり、突起部6に近心方向へ移動する傾向を持たせたりして、さらに第1シェル状本体1と第2シェル状本体2の下顎を前方へガイドする作用を高めることができる。
オプションの一実施形態では、本願はさらに、上・下顎位置関係を調整する複数セットの歯科器具を含み、その中で上・下顎位置関係を調整する複数セットの歯科器具は、上・下顎位置関係を調整する上記の歯科器具10、20、30、40、50及び/又は60の少なくとも1セットを含み、上・下顎位置関係を調整する前記複数セットの歯科器具10、20、30、40、50及び/または60は歯を初期位置から次第に目標矯正位置に新たにポジショニングする幾何形状を有する歯科矯正システムを提供する。
オプションの一実施形態では、異なる複数セットの上・下顎位置関係を調整する歯科器具に設けられた突起部3の対顎方向に向かう突起高さとガイド部4の対顎方向に向かう突出高さは矯正過程に伴って次第に減少する。あるいは、異なる複数セットの上・下顎位置関係を調整する歯科器具に設けられた突起部6の対顎方向に向かう突出高さとガイド部7の対顎方向に向かう突出高さは矯正過程に伴って次第に減少する。
具体的には、三つの矯正段階で歯を矯正する場合を例に、各段階で異なる歯科器具を使用して歯を矯正し、例えば、第2矯正段階で使用される歯科器具は第1矯正段階の後に使用される歯科器具であり、第3矯正段階で使用される歯科器具は第2矯正段階の後に使用される歯科器具であり、三つの段階で使用される歯科器具の区別は、第2矯正段階で使用される歯科器具に設けられた突起部3または6の対顎方向に向かう突出高さが、第1矯正段階で使用される歯科器具に設けられた突起部3または6の対顎方向に向かう突出高さより小さく、第3矯正段階で使用される歯科器具に設けられた突起部3または6の対顎方向に向かう突出高さが、第2矯正段階で使用される歯科器具に設けられた突起部3または6の対顎方向に向かう突出高さより小さいことである。もちろん、歯科矯正を行う時、患者が一連のシェル状歯科器具を装着して矯正を行う必要があり、その中で、一連のシェル状歯科器具の几何学的形状規則は、上記の例を参照することができる。上記の説明は上・下顎間の関係を調整する方式であり、顎間関係を調整すると同時に、不正咬合の歯列に対して同期矯正を行うことができ、整形・矯正の同期を実現し、1セットのシェル状歯科器具の装着時間は7~14日であり、患者の異なる症例タイプと複雑度に応じて、一連のシェル状歯科器具を設置して矯正効果を達成する。
上記のように、本願が提供する上・下顎位置関係を調整する歯科器具及びその歯科矯正システムは、上・下顎に相互作用する突起顎当て(突起部、ガイド部に対応)を設けることによって、咬合を開放するだけでなく、下顎の前方伸長または後方収縮をガイドすることができ、上顎の顎当て咬合面に設けられた保持構造は摩擦を増やし、上・下顎咬合の相互位置関係を安定させることができ、下顎が前方伸長位置または後方収縮位置にあることを制限すると同時に、相対的に安定した咬合関係を持つ目的を達成し、特にspee曲線の深さが3mmより大きいのアングルII級、III級の症例に対して、良い治療効果を持っている。
オプションの一実施形態では、本願はさらに、前記第1シェル状歯科器具と第2シェル状歯科器具を得るための上・下顎位置関係を調整する歯科器具の設計方法を提供する。
図12は本願の一実施例で提供する上・下顎位置関係を調整する歯科器具の設計方法のフローチャートである。
図12に示すように、本願が提供する上・下顎位置関係を調整する歯科器具の設計方法は、
S1;第1デジタル初期歯・顎模型を取得することと、
S2:前記第1デジタル初期歯・顎模型の奥歯部咬合面に突起部模型を設計し、具体的には前記突起部の特徴情報を取得することを含み、その中で前記突起部の特徴情報は前記突起部のサイズと予定位置とを含み、前記突起部の対顎の歯に向かう咬合面は対顎の奥歯部咬合面と凹凸マッチングの形で設けられ、あるいは対顎の奥歯部咬合面と咬合マッチングの形で設けられることと、
S3:前記第1デジタル初期歯・顎模型と前記突起部模型とに基づいて、突起部を有する第1デジタル歯・顎模型を生成することと、
S4:前記第1デジタル歯・顎模型に基づいて、第1シェル状歯科器具を設計し、前記第1シェル状歯科器具は第1歯列を収容するキャビティを有するシェル状であり、前記第1シェル状歯科器具の奥歯領域は前記対顎方向に対して突出する突起部を有し、前記突起部は突起部近心面と突起部遠心面とを含むことと、
S5:第2デジタル初期歯・顎模型を取得することと、
S6:前記第2デジタル初期歯・顎模型の咬合面にガイド部模型を設計し、具体的には前記ガイド部の特徴情報を取得することを含み、前記ガイド部の特徴情報は前記ガイド部のサイズと予定位置とを含むことと、
S7:前記第2デジタル初期歯・顎模型と前記ガイド部模型に基づいて、ガイド部を有する第2デジタル歯・顎模型を生成することと、
S8:前記第2デジタル歯・顎模型に基づいて、前記第2シェル状歯科器具を設計し、前記第2シェル状歯科器具は第2歯列を収容するキャビティを有するシェル状であり、前記第2シェル状歯科器具は前記第1シェル状歯科器具の突起部とマッチングするガイド部を有し、前記ガイド部はガイド部近心面とガイド部遠心面とを含むことと、を含み、
ここで、前記第1シェル状歯科器具と第2シェル状歯科器具はそれぞれ上記の上顎の歯を収容する第1シェル状本体と下顎の歯を収容する第2シェル状本体であり、
前記第1シェル状本体と前記第2シェル状本体とが相互作用する時、前記ガイド部は前記突起部の移動をガイドすると同時に、前記突起部は所定の位置に移動し、前記保持部と前記第2シェル状本体の咬合面とが安定的に接触する。
なお、上記のS1~S4は上記のS5~S8と同期して実行してもよいし、上記S5~S8は上記のS1~S4の前に実行してもよい。言い換えれば、本願に記載された第1シェル状歯科器具と前記第2シェル状歯科器具の設計には設計順序の制限はない。
オプションの一実施形態では、前記ガイド部の遠心面は前記突起部の近心面の移動をガイドし、下顎の前方伸長をガイドし、アングルII級症例を効果的に治療することができる。
オプションの一実施形態では、前記ガイド部の近心面は前記突起部の遠心面の移動をガイドし、下顎の後方収縮をガイドし、アングルIII級症例を効果的に治療することができる。
オプションの一実施例では、上記の設計方法はさらにS9を含み、前記S9は、前記第2デジタル歯・顎模型によって第2シェル状歯科器具を設計する過程において、さらにリストリクター部の設計ステップを含み、設計された歯科器具が前記リストリクター部と前記ガイド部を介して一緒に前記突起部の相対移動を制限し、ここで、前記リストリクター部がリストリクター部の近心面とリストリクター部の遠心面とを含むことを含む。
オプションの一実施例では、前記リストリクター部の近心面と前記突起部の遠心面には相互作用する接触面が設けられ、調整後の上・下顎位置関係を安定させ、下顎の前方伸長をガイドし、アングルII級症例を効果的に治療することができる。
別の実施例では、前記リストリクター部の遠心面と前記突起部の近心面には相互作用する接触面が設けられ、調整後の上・下顎位置関係を安定させ、下顎の後方収縮をガイドし、アングルIII級症例を効果的に治療することができる。
オプションの一実施形態では、本願はさらに、上・下顎位置関係を調整する歯科器具の製造方法を提供し、上記の設計方法に基づいて設計された歯科器具を製造し、前記製造方法はホットプレス成形法または直接3Dプリント法を含む。
本願の一実施形態では、製造方法における製造モジュールは積層造形装置であってもよく、積層造形技術を利用してシェル状歯科器具の製造を行い、即ち、3Dプリント技術を利用して要求を満たすシェル状歯科器具の有限要素デジタル模型を取得した後、直接にシェル状歯科器具にプリントし、前記3Dプリント技術はSLA(光造形法)またはDLP(デジタルライトプロセッシング)であってもよい。
別の実施例では、製造方法における製造モジュールは、3Dプリンター、プレス成型機、切断装置、研磨装置、洗浄消毒装置であってもよく、具体的な製造プロセスは、まず3Dプリント技術によって要求を満たすデジタル化された歯・顎模型有限要素デジタル模型を直接プリントし、次にプリントされた3D歯・顎模型に対してプレス成形を行い、それからプレス成形されたシェル状歯科器具に対して切断・研磨・洗浄消毒などを行い、最終的にシェル状歯科器具を仕上げる。
以上本願の実施形態を詳細に説明したが、当業者にとって明らかになるように、これらの実施形態に対し種々の修正及び変更を行うことができる。ただし、これらの修正及び変更はいずれも特許請求の範囲に記載の本願の範囲及び趣旨内に含まれると理解すべきである。また、ここで説明された本願は、他の実施形態を有し、かつ様々な形態で実施または実現されることができる。

Claims (31)

  1. 上顎歯を収容する第1シェル状本体と下顎歯を収容する第2シェル状本体とを含み、
    前記第1シェル状本体の奥歯部咬合面の位置に対顎方向に向かって上・下顎位置関係を調整することをガイドする突起部が突出して設けられ、
    前記第2シェル状本体の歯・顎咬合面の位置には前記突起部をガイドして上・下顎位置関係の正常化を調整するガイド部が設けられ、
    ここで、前記突起部の近心方向の面と前記ガイド部の遠心方向の面には上・下顎位置関係の調整をガイドするために相互作用する接触面が設けられ、且つ、前記突起部の対向する対顎咬合面には前記第2シェル状本体と安定接触する保持部が設けられ、
    ここで、前記第1シェル状本体と前記第2シェル状本体が相互作用する時、前記ガイド部の遠心方向の面が前記突起部の近心方向の面の運動をガイドし、同時に前記突起部が所定の位置に移動して前記保持部と前記第2シェル状本体上の咬合面が安定接触するようにする、
    ことを特徴とする上・下顎位置関係を調整する歯科器具。
  2. 前記突起部の近心方向の面と前記ガイド部の遠心方向の面に設けられた相互作用の接触面は滑らかな接触または滑らかでない接触であることを特徴とする請求項1に記載の上・下顎位置関係を調整する歯科器具。
  3. 前記保持部の構造は、前記第2シェル状本体の奥歯部咬合面の解剖特徴と同じ凹凸構造であり、又は、前記保持部の構造は前記第1シェル状本体の奥歯部咬合面の解剖特徴が対顎方向に伸びによる凹凸構造である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の上・下顎位置関係を調整する歯科器具。
  4. 前記保持部の構造はナシジ表面を有する構造、突起を有する構造、透かし彫り表面を有する構造、または穴の表面を有する構造のいずれかの1種、2種または複数種の組み合わせであることを特徴とする請求項1に記載の上・下顎位置関係を調整する歯科器具。
  5. 前記突起部の剛性は前記第1シェル状本体の上顎歯を収容する領域の剛性より大きく、前記ガイド部の剛性は前記第2シェル状本体の下顎歯を収容する領域の剛性より大きいことを特徴とする請求項1に記載の上・下顎位置関係を調整する歯科器具。
  6. 前記突起部と前記第1シェル状本体の上顎歯を収容する領域の厚さ、硬さ、材料、層数のうち少なくとも一つが異なり、前記ガイド部と前記第2シェル状本体の下顎歯を収容する領域の厚さ、硬さ、材料、層数のうち少なくとも一つが異なることを特徴とする請求項5に記載の上・下顎位置関係を調整する歯科器具。
  7. 前記突起部上の保持部の硬さおよび/または弾性率は第1シェル状本体の上顎歯を収容する領域の硬さおよび/または弾性率より大きいことを特徴とする請求項1に記載の上・下顎位置関係を調整する歯科器具。
  8. 調整後の上・下顎位置関係を安定させるために、前記第2シェル状本体に前記ガイド部と共同作用して前記突起部の相対移動を制限するリストリクター部が設けられ、前記リストリクター部の近心方向の面と前記突起部の遠心方向の面とに相互作用する接触面が設けられていることであり、前記第1シェル状本体と前記第2シェル状本体が相互作用する時、前記突起部は前記ガイド部と前記リストリクター部の間に位置していることを特徴とする請求項1に記載の上・下顎位置関係を調整する歯科器具。
  9. 前記リストリクター部の近心方向の面と前記突起部の遠心方向の面の間に設けられた相互作用する接触面は滑らかでない表面であることを特徴とする請求項8に記載の上・下顎位置関係を調整する歯科器具。
  10. 前記滑らかでない表面とは、ナシジ表面を有する構造、突起を有する構造、透かし彫り表面を有する構造、または穴の表面を有する構造のいずれか1種、2種または複数種の組み合わせであることを特徴とする請求項9に記載の上・下顎位置関係を調整する歯科器具。
  11. 前記突起部と前記リストリクター部内に上・下顎位置関係の調整をガイドし、且つ極性が同じである磁石がそれぞれ設けられており、又は、前記突起部と前記ガイド部内にそれぞれ対顎位置関係を安定させ、且つ極性が反対になっている磁石が設置され、且つ前記リストリクター部内には前記突起部内と同じ極性の磁石が設けられていることを特徴とする請求項9に記載の上・下顎位置関係を調整する歯科器具。
  12. 前記第1シェル状本体に複数の前記突起部が設けられ、前記第2シェル状本体に前記突起部と相互作用する前記ガイド部が設けられ、複数の前記突起部は複数の前記ガイド部と相互作用して上・下顎位置関係の正常化を調整することをガイドすることを特徴とする請求項1に記載の上・下顎位置関係を調整する歯科器具。
  13. 前記突起部の歯列の近心・遠心方向に沿う長さは、少なくとも奥歯部の歯の近心・遠心方向に沿う長さの一部をカバーし、前記ガイド部の歯列の近心・遠心方向に沿う長さは少なくとも歯尖の近心・遠心方向に沿う長さをカバーしていることを特徴とする請求項1に記載の上・下顎位置関係を調整する歯科器具。
  14. 前記突起部および/または前記ガイド部に咬合強度を高めるための充填部が充填されていることを特徴とする請求項1に記載の上・下顎位置関係を調整する歯科器具。
  15. 前記突起部と前記ガイド部にはそれぞれ相対顎位置関係を安定させ、極性が反対になっている磁石が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の上・下顎位置関係を調整する歯科器具。
  16. 前記突起部と前記第1シェル状本体は一体成形され、前記ガイド部と前記第2シェル状本体が一体成型されていることを特徴とする請求項1に記載の上・下顎位置関係を調整する歯科器具。
  17. 上顎歯を収容する第1シェル状本体と下顎歯を収容する第2シェル状本体とを含み、
    前記第1シェル状本体の奥歯部咬合面の位置に対顎方向に向かって上・下顎位置関係を調整することをガイドする突起部が突出して設けられ、
    前記第2シェル状本体の歯・顎咬合面の位置には前記突起部をガイドして上・下顎位置関係の正常化を調整するガイド部が設けられ、
    ここで、前記突起部の遠心方向の面と前記ガイド部の近心方向の面には上・下顎位置関係の調整をガイドするために相互作用する接触面が設けられ、且つ、前記突起部3の対向する対顎咬合面には前記第2シェル状本体と安定接触する保持部が設けられ、
    ここで、前記第1シェル状本体1と前記第2シェル状本体2が相互作用する時、前記ガイド部の近心方向の面が前記突起部の遠心方向の面の運動をガイドし、同時に前記突起部が所定の位置に移動して前記保持部と前記第2シェル状本体上の咬合面が安定接触するようにする、
    ことを特徴とする上・下顎位置関係を調整する歯科器具。
  18. 前記突起部の遠心方向の面と前記ガイド部の近心方向の面に設けられた相互作用の接触面は滑らかな接触または滑らかでない接触であることを特徴とする請求項17に記載の上・下顎位置関係を調整する歯科器具。
  19. 前記保持部の構造は、前記第2シェル状本体の奥歯部咬合面の解剖特徴と同じ凹凸構造であり、又は、前記保持部の構造は前記第1シェル状本体の奥歯部咬合面の解剖特徴が対顎方向に伸びによる凹凸構造である、
    ことを特徴とする請求項17に記載の上・下顎位置関係を調整する歯科器具。
  20. 前記突起部の剛性は前記第1シェル状本体の上顎歯を収容する領域の剛性より大きく、前記ガイド部の剛性は前記第2シェル状本体の下顎歯を収容する領域の剛性より大きいことを特徴とする請求項17に記載の上・下顎位置関係を調整する歯科器具。
  21. 前記突起部と前記第1シェル状本体の上顎歯を収容する領域の厚さ、硬さ、材料、層数のうち少なくとも一つが異なり、前記ガイド部と前記第2シェル状本体の下顎歯を収容する領域の厚さ、硬さ、材料、層数のうち少なくとも一つが異なることを特徴とする請求項20に記載の上・下顎位置関係を調整する歯科器具。
  22. 前記突起部上の保持部の硬さおよび/または弾性率は第1シェル状本体の上顎歯を収容する領域の硬さおよび/または弾性率より大きいことを特徴とする請求項17に記載の上・下顎位置関係を調整する歯科器具。
  23. 調整後の上・下顎位置関係を安定させるために、前記第2シェル状本体に前記ガイド部と共同作用して前記突起部の相対移動を制限するリストリクター部が設けられ、前記リストリクター部の遠心方向の面と前記突起部の近心方向の面とに相互作用する接触面が設けられていることであり、前記第1シェル状本体と前記第2シェル状本体が相互作用する時、前記突起部は前記ガイド部と前記リストリクター部の間に位置していることを特徴とする請求項17に記載の上・下顎位置関係を調整する歯科器具。
  24. 前記リストリクター部の遠心方向の面と前記突起部の近心方向の面の間に設けられた相互作用する接触面は滑らかでない表面であることを特徴とする請求項23に記載の上・下顎位置関係を調整する歯科器具。
  25. 前記滑らかでない表面とは、ナシジ表面を有する構造、突起を有する構造、透かし彫り表面を有する構造、または穴の表面を有する構造のいずれか1種、2種または複数種の組み合わせであることを特徴とする請求項24に記載の上・下顎位置関係を調整する歯科器具。
  26. 前記突起部と前記リストリクター部内に上・下顎位置関係の調整をガイドし、且つ極性が同じである磁石がそれぞれ設けられており、又は、前記突起部と前記ガイド部内にそれぞれ対顎位置関係を安定させ、且つ極性が反対になっている磁石が設置され、且つ前記リストリクター部内には前記突起部内と同じ極性の磁石が設けられていることを特徴とする請求項23に記載の上・下顎位置関係を調整する歯科器具。
  27. 前記第1シェル状本体に複数の前記突起部が設けられ、前記第2シェル状本体に前記突起部と相互作用する前記ガイド部が設けられ、複数の前記突起部は複数の前記ガイド部と相互作用して上・下顎位置関係の正常化を調整することをガイドすることを特徴とする請求項17に記載の上・下顎位置関係を調整する歯科器具。
  28. 前記突起部の歯列の近心・遠心方向に沿う長さは、少なくとも奥歯部の歯の近心・遠心方向に沿う長さの一部をカバーし、前記ガイド部の歯列の近心・遠心方向に沿う長さは少なくとも歯尖の近心・遠心方向に沿う長さをカバーしていることを特徴とする請求項17に記載の上・下顎位置関係を調整する歯科器具。
  29. 前記突起部および/または前記ガイド部に咬合強度を高めるための充填部が充填されていることを特徴とする請求項17に記載の上・下顎位置関係を調整する歯科器具。
  30. 突起部とガイド部にはそれぞれ相対顎位置関係を安定させ、極性が反対になっている磁石が設けられていることを特徴とする請求項17に記載の上・下顎位置関係を調整する歯科器具。
  31. 前記突起部と前記第1シェル状本体は一体成形され、前記ガイド部と前記第2シェル状本体が一体成型されていることを特徴とする請求項17に記載の上・下顎位置関係を調整する歯科器具。

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