JP3239906B2 - カメラ用シャッタ装置の取付構造 - Google Patents

カメラ用シャッタ装置の取付構造

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JP3239906B2
JP3239906B2 JP01805593A JP1805593A JP3239906B2 JP 3239906 B2 JP3239906 B2 JP 3239906B2 JP 01805593 A JP01805593 A JP 01805593A JP 1805593 A JP1805593 A JP 1805593A JP 3239906 B2 JP3239906 B2 JP 3239906B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カメラ用シャッタ装置
をカメラボディに取り付けるためのカメラ用シャッタ装
置の取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】カメラ用シャッタ装置として、図8に示
すように、シャッタ羽根機構1と、このシャッタ羽根機
構1を駆動させるためのシャッタ機構2と、このシャッ
タ機構2をチャージするためのシャッタチャージ機構3
とを備えているものが知られている。
【0003】シャッタ羽根機構1およびシャッタ機構2
は、シャッタ基板4上に設置されている。この場合、シ
ャッタ羽根機構1は、シャッタ基板4に形成された開口
部5に取り付けられている。
【0004】従って、シャッタ羽根機構1およびシャッ
タ機構2は、シャッタ基板4を介して不図示のカメラボ
ディに取り付けられるようになっている。
【0005】シャッタチャージ機構3のチャージレバー
6は、リンケージレバー7を介してシャッタ機構2のチ
ャージ用回転軸8に連結しており、チャージ用回転軸8
を平面視時計方向に回転させることにより、シャッタ機
構2をチャージする。
【0006】このようなカメラ用シャッタ装置において
は、従来、シャッタ基板4はカメラボディに対してa
部、b部、c部の3箇所においてビス等を用いて固定さ
れている。また、シャッタチャージ機構3のチャージレ
バー6が連結されるシャッタ機構2のチャージ用回転軸
8の軸端は、シャッタ基板4に対してカシメ等によって
固定されている。
【0007】なお、図中、符号11は、カメラボディの
シャッタ装置近傍に設置されたフィルムガイド用のスプ
ロケットであり、符号12は、フィルム巻取用のスプー
ルである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のカ
メラ用シャッタ装置のように、シャッタチャージ機構3
のチャージ力が加わるシャッタ機構2のチャージ用回転
軸8等の軸端をシャッタ基板4に対して固定している構
造においては、シャッタチャージ機構3のチャージ力
が、チャージ用回転軸8等を介して、a部、b部、c部
においてカメラボディに固定されているシャッタ基板4
に直接的に作用し、シャッタ基板4を、その平面方向に
変形させてしまう欠点があった。特に、高速シャッタ装
置の場合、シャッタチャージ機構3のチャージ力が大き
いので、シャッタ基板4の変形も大きくなる。
【0009】このように、シャッタチャージ機構3のチ
ャージ力がシャッタ機構2のチャージ用回転軸8等を介
してシャッタ基板4に作用するようになると、シャッタ
羽根機構1に影響し、シャッタ性能が低下するのみなら
ず、チャージ時のエネルギーロスも大きくなる。
【0010】このような問題を解決する方法として、通
常、シャッタ基板4をカメラボディに取り付ける際、シ
ャッタチャージ機構3のチャージ力を受けても変形しな
いように、ねじ止め等の箇所を増加させることが考えら
れる。しかし、この方法の場合、シャッタ基板4の静的
状態での平面性が悪化し、シャッタ羽根機構1の機能が
損われるので、実際に採用することは好ましくない。
【0011】そこで本発明は、上述の如き事情に鑑みて
なされたもので、シャッタ基板をカメラボディに対し、
シャッタチャージ機構のチャージ力によって変形せず、
かつ、静的状態での平面性も悪化することなく取り付け
ることのできる、カメラ用シャッタ装置の取付構造を提
供することを目的とする。
【0012】さらに、静的な取付状態においても、シャ
ッタ装置の取付位置を正確に決めることのできるカメラ
用シャッタ装置の取付構造を提供することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のカメラ
用シャッタ装置の取付構造は、シャッタ基板4をカメラ
ボディ13に取り付けるカメラ用シャッタ装置の取付構
造において、シャッタ基板4上に設置されたシャッタ機
構2の第1の特定の軸としてのチャージ用回転軸8の軸
端部8Bを、カメラボディ13に対しシャッタ基板4の
平面方向の任意の方向に移動不可能に結合し、シャッタ
基板4上に設置された第2の特定の軸17を、カメラボ
ディ13に対しシャッタ基板4の平面方向の特定の方向
に移動不可能に結合するとともに、チャージ用回転軸8
の近傍において、シャッタ基板4をカメラボディ13に
対してねじ止めしたことを特徴とする。
【0014】請求項2に記載のカメラ用シャッタ装置の
取付構造は、チャージ用回転軸8と軸17とを、シャッ
タ機構2に形成された開口部5の両側に配置したことを
特徴とする。
【0015】請求項3に記載のカメラ用シャッタ装置の
取付構造は、軸17をシャッタ羽根機構1の作動領域外
に配置したことを特徴とする。
【0016】請求項4に記載のカメラ用シャッタ装置の
取付構造は、第1の特定の軸は、シャッタチャージ機構
3のチャージ力をシャッタ基板4に伝えるレバー7を支
持するチャージ用回転軸8であることを特徴とする。
【0017】請求項5に記載のカメラ用シャッタ装置の
取付構造は、シャッタ基板4をカメラボディ13に取り
付けるカメラ用シャッタ装置の取付構造において、シャ
ッタ基板4上に設置されたシャッタ機構2の複数の特定
の軸のうち少くとも1本の軸、例えば先羽根駆動レバー
軸23またはチャージカム軸21のそれぞれの軸端部2
3Bまたは21Bを、カメラボディ13に対してシャッ
タ基板4の平面方向に移動不可能に結合するとともに、
他の特定の軸のうち少くとも1本の軸、例えば後羽根用
駆動レバー軸27またはチャージ用回転軸8を、カメラ
ボディ13に対してねじ止めしたことを特徴とする。
【0018】請求項6に記載のカメラ用シャッタ装置の
取付構造は、複数の特定の軸は、先羽根駆動レバー軸2
3、後羽根駆動レバー軸27、チャージ用回転軸8及び
チャージカム軸21であることを特徴とする。
【0019】
【作用】請求項1乃至4に記載のカメラ用シャッタ装置
の取付構造においては、シャッタ基板4は、シャッタ機
構2のチャージ用回転軸8の軸端部8Bでカメラボディ
13に対して、シャッタ基板4の平面方向の任意の方向
に移動不可能に結合しており、さらに別の軸17でカメ
ラボディ13に対して、シャッタ基板4の平面方向の特
定の方向に移動不可能に結合しているので、静的な取付
け状態でシャッタ基板4のカメラボディ13に対する位
置が決まる。同時に、シャッタチャージ機構3のチャー
ジ力がチャージ用回転軸8に加えられても、チャージ力
は軸端部8Bを介してカメラボディ13に伝達される。
また、チャージ用回転軸8の近傍において、シャッタ基
板4はカメラボディ13にねじ止めされているので、さ
らにシャッタ基板4に作用するチャージ力は軽減され
る。
【0020】この結果、シャッタ基板4がシャッタチャ
ージ機構3のチャージ力によって変形したり、シャッタ
チャージ機構3のエネルギーロスが大きくなることがな
い。また、シャッタ基板4をカメラボディ13に固定す
るねじ止め箇所などを増加する必要もないので、シャッ
タ基板4の静的状態での平面性が悪化することがない。
【0021】請求項5及び6に記載のカメラ用シャッタ
装置の取付構造においては、シャッタ機構2の先羽根駆
動レバー軸23またはチャージカム軸21のそれぞれの
軸端部23Bまたは21Bを、カメラボディ13に対し
てシャッタ基板4の平面方向に移動不可能に結合し、後
羽根駆動レバー軸28またはチャージ用回転軸8をカメ
ラボディ13に対してねじ止めすれば、先羽根駆動ばね
33、後羽根駆動ばね34、復帰ばね35、その他の、
シャッタチャージ機構3のチャージ力によりチャージさ
れる負荷により発生する軸反力を、より効果的にカメラ
ボディ13に伝達することができ、シャッタ基板4に作
用するチャージ力が軽減される。
【0022】
【実施例】以下、本発明のカメラ用シャッタ装置の取付
構造の実施例を、図面に基づいて説明する。
【0023】図1は、本発明の第1の発明の一実施例に
よるカメラ用シャッタ装置をカメラボディに取り付けた
状態を示し、図2乃至図4は、その要部構造を示す。
【0024】なお、本カメラ用シャッタ装置において、
上記従来例で示したカメラ用シャッタ装置と同一の部材
には同一符号を付すとともに、構成的、機能的に変わら
ないものについてはその説明を省略する。
【0025】本カメラ用シャッタ装置においては、シャ
ッタ基板4を不図示のカメラボディに対し、d部、c部
の2箇所においてビス等を用いて固定している。
【0026】また、シャッタ機構2のチャージ用回転軸
8の軸端部8Bを図2に示すように、カメラボディ13
に形成された軸結合部13Aに対して嵌合挿入し、チャ
ージ用回転軸8が、シャッタチャージ機構3のチャージ
力によってシャッタ基板4の平面方向の任意の方向に移
動不可能としている。また、チャージ用回転軸8の近傍
におけるカメラボディ13に形成されたボス部13B
で、ビス14を用いてシャッタ基板4をカメラボディ1
3に固定している。
【0027】このようなチャージ用回転軸8は、シャッ
タ基板4に対しては圧入、カシメなどの方法で固定され
ている。
【0028】さらにシャッタ基板4に形成された開口部
5をはさんで、シャッタ機構2と反対側のシャッタ基板
4には、シャッタ羽根機構1の作動領域外において軸1
7が植設されている。軸17は、図3及び図4に示すよ
うに、カメラボディ13に設けられた長穴状の軸嵌合部
13Cに挿入されている。軸嵌合部13Cは、長穴の長
手方向の延長線がチャージ用回転軸8の中心とほぼ一致
するように形成されており、長穴の長手方向に対して、
直角方向において軸17と長穴の内周とが接合してい
る。従って、カメラ用シャッタ装置全体が静的な取付け
状態においても、シャッタ基板4の平面方向の任意の方
向へ移動不可能に結合され、カメラボディ13に対する
位置が決められている。
【0029】本実施例においては、フィルムガイド用の
スプロケット15を、フィルムの一方の側(上側)のパ
ーフォレーションと噛み合う片歯構造のものとして、カ
メラボディのスプロケット配置部に空きスペース16を
設け、その空スペース16内(シャッタ羽根機構1の作
動領域外部分)にシャッタ機構2のチャージ用回転軸8
を有する部分2Aを配置することにより、シャッタ基板
4とカメラボディとの間に介在するシャッタ羽根機構1
の作動がチャージ用回転軸8により阻害されないように
している。
【0030】また、本実施例では、フィルムガイド用の
スプロケット15を、フィルムの一方の側(上側)のパ
ーフォレーションと噛み合うものとしたが、フィルムガ
イド用のスプロケット15は、フィルムの他方の側(下
側)のパーフォレーションと噛み合うものとしてもよ
い。
【0031】さらに、本実施例では、シャッタチャージ
機構3のチャージ力をシャッタ基板4に伝える軸(シャ
ッタ機構2の特定の軸)をチャージ用回転軸8として、
その軸端部8Aをカメラボディに対して結合したが、シ
ャッタ機構2の別の軸によりチャージ力がシャッタ基板
4に伝わる場合には、その軸の軸端部をカメラボディに
対して結合するようにしてもよい。
【0032】また、本実施例では、シャッタ基板4をビ
ス14でカメラボディ13に直接ねじ止めしたが、シャ
ッタ基板4に固着した不図示の軸などをビス14でねじ
止めするようにしてもよい。
【0033】さらに、本実施例では、軸17を開口部5
をはさんでシャッタ機構2と反対側の位置に配置した
が、シャッタ羽根機構1の作動領域外でチャージ用回転
軸8からシャッタ装置の取付位置精度を保つために必要
な距離だけ離れた位置であれば、任意の位置であっても
よい。
【0034】図5は、本発明の第2の発明の一実施例に
よるカメラ用シャッタ装置をカメラボディに取り付けた
状態を示し、特にシャッタ機構2の構造をより詳しく示
した図であり、図6は、その要部構造を示す。なお、本
カメラ用シャッタ装置において、従来例と同一の部材に
は同一符号を付すとともに、構成的、機能的に変わらな
いものについてはその説明を省略する。
【0035】図5において、シャッタ基板4には先羽根
駆動レバー軸23が植設されており、軸23には先羽根
駆動レバー24が回転可能に取り付けられている。先羽
根駆動レバー24の一端にはコロ25が回転自在に取り
付けられており、他端には先羽根駆動ピン26が取り付
けられている。さらに先羽根駆動レバー24は、先羽根
駆動ばね33により時計方向に回転付勢されている。
【0036】なお、一般のシャッタ装置として公知のよ
うに、不図示の分割された複数枚の羽根と2枚アームに
より平行リンク機構として構成されたシャッタ羽根機構
1の前記2枚のアームが、それぞれ先羽根駆動レバー軸
23及びシャッタ基板4の反対側に取り付けられた軸3
1に回転可能に取り付けられている。かつ先羽根駆動レ
バー軸23に取り付けられたアームは、シャッタ基板4
に形成された長穴4Aを通してシャッタ基板4の反対側
に延びた先羽根駆動ピン26と連結され、先羽根駆動レ
バー24と一体に回転するように構成されている。そし
て先羽根駆動レバー24の回転に伴ない、前記分割され
た複数枚の羽根を展開して、開口部5を覆った状態と、
羽根をたたんで開口部5から退避して、開口部5を開放
した状態との間を移動可能に構成されている。
【0037】ここで不図示の係止機構により先羽根駆動
ばね33の付勢力に抗して先羽根駆動レバー24の時計
方向回転が係止されている。そして、公知の係止解除機
構により、先羽根駆動レバー24の係止が解除される
と、先羽根駆動レバー24は先羽根駆動ばね33の付勢
力によって時計方向に回転し、それに伴ない、シャッタ
羽根機構1が開口部5を開き始める。そして不図示のス
トッパ部材により、先羽根駆動レバー24の時計方向回
転が停止させられるが、このときシャッタ羽根機構1の
複数枚の羽根は開口部5の下方にたたまれて、開口部5
は開放された状態となっている。また、コロ25及び先
羽根駆動ピン26は、それぞれ25A、26Aの位置に
ある。
【0038】シャッタ基板4には後羽根駆動レバー軸2
7が植設されており、軸27には後羽根駆動レバー28
が回転可能に取り付けられている。後羽根駆動レバー2
8の一端にはコロ29が回転自在に取り付けられてお
り、他端には後羽根駆動ピン30が取り付けられてい
る。さらに後羽根駆動レバー28は後羽根駆動ばね34
により時計方向に回転付勢されている。さらにシャッタ
基板4の反対側には、軸32に近接して軸31が設けら
れている。
【0039】そしてこれらの部材は前述した先羽根駆動
レバー24側のそれぞれ順に先羽根駆動レバー軸23、
先羽根駆動レバー24、コロ25、先羽根駆動ピン2
6、軸31、先羽根駆動ばね33に対応し、同様の機能
をもつ。そして不図示の係止機構により後羽根駆動ばね
34の付勢力に抗して後羽根駆動レバー28の時計方向
回転が係止されており、公知の係止解除機構により後羽
根駆動レバー28の係止が解除されると、後羽根駆動レ
バー28は後羽根駆動ばね34の付勢力によって時計方
向に不図示のストッパ部材により後羽根駆動レバー28
が停止されるまで回転し、それに伴ない、シャッタ羽根
機構1と同様に構成された、もう1組の不図示の羽根機
構が、その複数枚の羽根を開口部5の上方にたたまれ
て、開口部5を開放した状態から、複数枚の羽根が展開
されて開口部5を覆った状態になる。このとき、コロ2
9、後羽根駆動ピン30は、それぞれ29A、30Aの
位置にある。
【0040】シャッタ基板4にはチャージカム軸21が
植設されており、チャージカム軸21にはチャージカム
22が回転自在に取り付けられている。チャージカム2
2は、ほぼV字状に形成されており、外周にはカム面2
2A、22B、22Cが形成されている。また、リンケ
ージレバー7の一端にはチャージコロ20が回転自在に
取り付けられており、チャージコロ20はチャージカム
22のカム面22Cと当接する位置にある。さらにチャ
ージカム22は復帰ばね35により反時計方向に回転付
勢されており、復帰ばね35の付勢力により、チャージ
カム22のカム面22Cとチャージコロ12との当接部
を介してリンケージバー7を反時計方向に回動させ、チ
ャージレバー6を復帰位置に復帰させるようになってい
る。
【0041】なお、チャージカム面22A、22Bは、
その回動により、それぞれコロ25、コロ29と当接す
るように構成されているが、上記チャージレバー6の復
帰位置においては、先羽根駆動レバー24、後羽根駆動
レバー28のそれぞれの時計方向回転限の位置にあるコ
ロ25A、29Aと、カム面22A、22Bとは当接し
ないようになっている。
【0042】そして、先羽根駆動レバー24、後羽根駆
動レバー28が時計方向の回転限にある状態において、
チャージ動作を行なうと、シャッタチャージ機構3のチ
ャージ力によりチャージレバー6が図中左方向に移動
し、リンケージレバー7を時計方向に回転させ、チャー
ジコロ20とカム面22Cとを介してチャージカム22
を復帰ばね35の付勢力に抗して時計方向に回転させ
る。そしてカム面22A、22Bがそれぞれコロ25、
29(25A、29Aの位置にある)に当接すると、先
羽根駆動レバー24を先羽根駆動ばね33の付勢力に抗
して、また後羽根駆動レバー28を後羽根駆動ばね34
の付勢力に抗して、それぞれ反時計方向に回転させ、前
記不図示の係止機構に先羽根駆動レバー24、後羽根駆
動レバー28がそれぞれ係止されると、チャージ動作を
終了し、復帰ばね35によりチャージカム22、リンケ
ージレバー7、チャージレバー6が原位置に復帰する。
【0043】上記チャージ動作中は、周知のように、先
羽根駆動ばね33、後羽根駆動ばね34、復帰ばね35
の付勢力に抗するチャージ力が軸反力として、チャージ
用回転軸8、チャージカム軸21、先羽根駆動レバー軸
23、後羽根駆動レバー軸27に作用する。そして、こ
れらの軸はシャッタ基板4に植設されているため、軸反
力が基板4に伝達される。
【0044】先羽根駆動レバー軸23の嵌合部23Aに
はカラー36が取り付けられており、先羽根駆動レバー
24はカラー36を介して先羽根駆動レバー軸23に回
転可能に取り付けられている。同様に、後羽根駆動レバ
ー28は後羽根駆動レバー軸27の嵌合部27Aに取り
付けられたカラー37を介して、後羽根駆動レバー軸2
7に回転可能に取り付けられている。なお、符号50は
公知のカバー板である。
【0045】先羽根駆動レバー軸23の軸端部23Bに
はカラー52が取り付けられており、カラー52にはシ
ャッタ羽根機構1のアーム51が回転可能に取り付けら
れている。またシャッタ基板4に固定された軸31に
は、シャッタ羽根機構1の別のアーム53が回転可能に
取り付けられている。なお、アーム51は、先羽根駆動
ピン26を介して先羽根駆動レバー24と連結され、一
体的に回転可能となっている。
【0046】同様に、後羽根駆動レバー軸27の軸端部
27Bにはカラー55が取り付けられており、カラー5
5には不図示の別のシャッタ羽根機構のアーム54が回
転可能に取り付けられている。またシャッタ基板4に固
定された軸32には、別のシャッタ羽根機構の別のアー
ム56が回転可能に取り付けられている。そして、アー
ム54は後羽根駆動ピン30を介して後羽根駆動レバー
28と連結され、一体的に回転可能となっている。
【0047】一方、先羽根駆動レバー軸23の軸端部2
3Bは、カメラボディ13に形成された軸結合部13D
に嵌合挿入されており、後羽根駆動レバー軸27の軸端
部27Bはビス14でカメラボディ13にねじ止めされ
ている。さらに図5に示すd、eの2箇所において、シ
ャッタ基板4はカメラボディ13にねじ止めされてお
り、合計3箇所でねじ止めされている。なお、先羽根駆
動レバー軸23の軸端部23Bをカメラボディ13に嵌
合挿入し、後羽根駆動レバー軸27の軸端部27Bをね
じ止めしてもよい。
【0048】図7に第2の発明の他の実施例の構成を示
す。図7において、チャージ用回転軸8の嵌合部8Aに
はカラー38が取り付けられており、カラー38にはリ
ンケージレバー7が回転可能に取り付けられている。同
様に、チャージカム軸21の嵌合部21Aにはカラー3
9が取り付けられており、カラー39にはチャージカム
22が回転可能に取り付けられている。そして、チャー
ジ用回転軸8の軸端部8Bがカメラボディ13にビス1
4でねじ止めされ、チャージカム軸21の軸端部21B
がカメラボディ13に形成された軸結合部13Eに嵌合
挿入されている。さらに、図5に示すd、eの2箇所に
おいて、シャッタ基板4はカメラボディ13にねじ止め
されており、合計3箇所でねじ止めされている。なお、
チャージ用回転軸8の軸端部8Bをカメラボディ13に
嵌合挿入し、チャージカム軸21の軸端部21Bをねじ
止めしてもよい。
【0049】図6、図7で示した実施例は、互いに組み
合わせて構成することも可能である。例えば図6の先羽
根駆動レバー軸23を嵌合挿入、図7のチャージ用回転
軸8をねじ止めとすることも可能である。
【0050】さらに先羽根駆動レバー軸23を嵌合挿
入、後羽根駆動レバー軸27とチャージ用回転軸8をね
じ止め、そして、図1のdまたはeのどちらかをねじ止
めとすることも可能であり、さらに上記図1のdまたは
eの代わりに、チャージカム軸21をねじ止めとするこ
とも可能である。
【0051】これらの軸のカメラボディ13に対する結
合関係は、チャージ動作中の軸反力の大きさや方向に応
じて、最も効果のある取付方法を自由に選択することが
できる。
【0052】また図1のd、eの取付部もこの位置に限
られるものではない。さらに同様に、図1、図6、図7
の実施例の組み合わせ構成も可能である。すなわち、複
数の軸の軸端部をカメラボディ13に対して嵌合挿入
し、他の複数の軸をカメラボディ13に対してねじ止め
することもできる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第1の発
明のカメラ用シャッタ装置の取付構造によれば、シャッ
タ基板上に設置されたシャッタ機構部の第1の特定の軸
端部を、カメラボディに対して、シャッタ基板の平面方
向の任意の方向に移動不可能に結合し、かつシャッタ基
板上に設置された第2の特定の軸を、カメラボディに対
してシャッタ基板の平面方向の特定の方向に移動不可能
に結合したので、シャッタ装置のカメラボディに対する
位置決めがなされると共に、シャッタチャージ機構のチ
ャージ力がシャッタチャージ機構の特定の軸を介してシ
ャッタ基板に作用することがない。このため、シャッタ
基板がシャッタチャージ機構のチャージ力によって変形
したり、シャッタチャージ機構のエネルギーロスが大き
くなることがなくなり、所定のシャッタ性能を維持でき
る。
【0054】さらにシャッタ機構部の第1の特定の軸近
傍のシャッタ基板部をカメラボディに対してねじ止めし
ているので、シャッタ基板の変形やチャージのエネルギ
ーロスをより効果的に抑えることができる。
【0055】また、本発明の第2の発明のカメラ用シャ
ッタ装置の取付構造によれば、シャッタ機構内のチャー
ジ力が加わる特定の軸を、カメラボディに対してシャッ
タ基板の平面方向に移動不可能に結合するだけでなく、
さらにシャッタ機構内のチャージ力の加わる他の特定の
軸をカメラボディに対してねじ止めすることにより、シ
ャッタ機構内で発生するチャージ力を上記軸より、カメ
ラボディにより効果的に伝達できるので、シャッタ基板
に伝達する力を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカメラ用シャッタ装置の取付構造の第
1の発明の一実施例に係るカメラ用シャッタ装置をカメ
ラボディに取り付けた状態を示す平面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図1のB−B線断面図である。
【図4】図1のC−C線断面図である。
【図5】本発明の第2の発明の一実施例に係るカメラ用
シャッタ装置をカメラボディに取り付けた状態を示す平
面図である。
【図6】図5のD−D線断面図である。
【図7】本発明の第2の発明の他の実施例に係る図5の
E−E線断面図である。
【図8】従来のカメラ用シャッタ装置をカメラボディに
取り付けた状態を示す平面図である。
【符号の説明】
1 シャッタ羽根機構 2 シャッタ機構 3 シャッタチャージ機構 4 シャッタ基板 5 開口部 7 リンケージレバー 8 チャージ用回転軸(第1の特定の軸) 8B 軸端部 13 カメラボディ 17 軸(第2の特定の軸) 21 チャージカム軸 21B 軸端部 23 先羽根駆動レバー軸 23B 軸端部 27 後羽根駆動レバー軸 27B 軸端部

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャッタ基板をカメラボディに取り付け
    るカメラ用シャッタ装置の取付構造において、 前記シャッタ基板上に設置されたシャッタ機構部の第1
    の特定の軸の軸端部を、前記カメラボディに対し前記シ
    ャッタ基板の平面方向の任意の方向に移動不可能に結合
    し、 前記シャッタ基板上に設置された第2の特定の軸を、前
    記カメラボディに対し前記シャッタ基板の平面方向の特
    定の方向に移動不可能に結合するとともに、 前記第1の特定の軸の近傍において、前記シャッタ基板
    を前記カメラボディに対してねじ止めしたことを特徴と
    するカメラ用シャッタ装置の取付構造。
  2. 【請求項2】 前記第1の特定の軸と前記第2の特定の
    軸とを、前記シャッタ機構部に形成された開口部の両側
    に配置したことを特徴とする請求項1記載のカメラ用シ
    ャッタ装置の取付構造。
  3. 【請求項3】 前記第2の特定の軸をシャッタ羽根機構
    の作動領域外に配置したことを特徴とする請求項1記載
    のカメラ用シャッタ装置の取付構造。
  4. 【請求項4】 前記第1の特定の軸は、シャッタチャー
    ジ機構のチャージ力をシャッタ基板に伝えるレバーを支
    持するチャージ用回転軸であることを特徴とする請求項
    1または2記載のカメラ用シャッタ装置の取付構造。
  5. 【請求項5】 シャッタ基板をカメラボディに取り付け
    るカメラ用シャッタ装置の取付構造において、 前記シャッタ基板上に設置されたシャッタ機構部の複数
    の特定の軸のうち少くとも1本の軸の軸端部を、前記カ
    メラボディに対して前記シャッタ基板の平面方向に移動
    不可能に結合するとともに、 他の前記特定の軸のうち少くとも1本の軸を、前記カメ
    ラボディに対してねじ止めしたことを特徴とするカメラ
    用シャッタ装置の取付構造。
  6. 【請求項6】 複数の前記特定の軸は、先羽根駆動レバ
    ー軸、後羽根駆動レバー軸、チャージ用回転軸及びチャ
    ージカム軸であることを特徴とする請求項5記載のカメ
    ラ用シャッタ装置の取付構造。
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