JP3239592B2 - 自動変速機のレンジ切換弁の制御装置 - Google Patents

自動変速機のレンジ切換弁の制御装置

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JP3239592B2
JP3239592B2 JP04363394A JP4363394A JP3239592B2 JP 3239592 B2 JP3239592 B2 JP 3239592B2 JP 04363394 A JP04363394 A JP 04363394A JP 4363394 A JP4363394 A JP 4363394A JP 3239592 B2 JP3239592 B2 JP 3239592B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機におけるレ
ンジ切換弁の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動変速機において、前後進の各走行レ
ンジあるいはニュートラルレンジやパーキングレンジの
選択は、レンジ切換弁(マニュアルバルブ)の切換えに
よって行われる。このレンジ切換弁は、一般にシフトレ
バーの手動操作によって切換えられていたが、これを電
気的な制御によって切換える構成の自動変速機が既に提
案されている。
【0003】例えば、実公昭62−20345号公報に
は、操作手段により選択されたレンジを検出するレンジ
検出手段と、自動変速機のレンジ切換弁の動作位置を切
換えるアクチュエータと、を備え、検出されたレンジの
情報に基づいて前記アクチュエータを駆動し、レンジ切
換弁を所定のレンジに位置決めする自動変速機のレンジ
切換弁の制御装置が開示されている。
【0004】ところで、検出された目標レンジに基づい
てアクチュエータを駆動・制御し、レンジ切換弁を該目
標レンジに位置決めする場合、現実問題として、検出さ
れた具体的なレンジから目標レンジをどのようにして確
定し、どのようにアクチュエータを駆動・制御するかと
いうことが問題となる。
【0005】それは、例えば検出されたレンジをそのま
ま直ちに目標レンジとして確定し、アクチュエータを駆
動した場合には、ノイズによって誤ったレンジにレンジ
切換弁が切換えられたり、あるいはノイズの混入態様に
よってはレンジ切換弁の動作にハンチングが生じたりす
る恐れがあるためである。
【0006】このため、一般的にはノイズの混入を考慮
して、レンジ検出手段により同一のレンジの検出信号が
一定時間連続して検出されたときに、そのときの検出信
号に対応するレンジを操作手段により選択された目標レ
ンジと判断し、アクチュエータを駆動・制御している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな同一のレンジの検出信号が一定時間連続することを
条件とした場合、この一定時間を長く設定した場合には
それだけシフト操作に遅れが生ずるという問題が発生
し、一方、短く設定し過ぎるとノイズの影響を十分に排
除し切れないという問題が発生する。
【0008】本発明は、このような従来の問題に鑑みて
なされたものであって、シフト操作の遅れを解消すると
共に、誤検出に基づいてレンジ切換弁が誤ったレンジに
位置決めされたり、あるいはハンチングを起こしたりし
てしまうのを極力防止できるようにした自動変速機のレ
ンジ切換弁の制御装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、操作手段により選択されたレンジを検出するレンジ
検出手段と、自動変速機のレンジ切換弁の動作位置を切
換えるアクチュエータと、を備え、検出されたレンジの
情報に基づいて前記アクチュエータを駆動し、レンジ切
換弁を所定のレンジに位置決めする自動変速機のレンジ
切換弁の制御装置において、前記レンジ検出手段の検出
結果から、新たなレンジに切換えられたか否かを判定す
る切換え判定手段と、該切換え判定手段により、新たな
レンジに切換えられたと判定されたときは、当該新たな
レンジに前記レンジ切換弁を位置決めするように、前記
アクチュエータを直ちに駆動する仮駆動制御手段と、
記仮駆動制御手段により前記レンジ切換弁を新たなレン
ジに位置決めするように駆動を開始したアクチュエータ
の動作中に、当該操作レンジ検出手段の検出が誤検出で
あったか否かを判断する確認手段と、該確認手段によ
り、誤検出であったと判定されたときは、レンジ切換弁
を元のレンジに戻すようにアクチュエータを駆動・制御
する復帰手段と、前記確認手段によって誤検出であった
と判断された後は、所定時間継続して新たなレンジに切
換えられたと検出された後に前記アクチュエータを駆動
する制御手段と、を備えたことにより、前記課題を解決
したものである。
【0010】又、請求項2に記載の発明は、操作手段に
より選択されたレンジを検出するレンジ検出手段と、自
動変速機のレンジ切換弁の動作位置を切換えるアクチュ
エータと、を備え、検出されたレンジの情報に基づいて
前記アクチュエータを駆動し、レンジ切換弁を所定のレ
ンジに位置決めする自動変速機のレンジ切換弁の制御装
置において、前記レンジ検出手段の検出結果から、隣接
するレンジか、又は2以上離れたレンジかに切換えられ
たか否かを判定する切換え判定手段と、該切換え判定手
段により、隣接するレンジに切換えられたと判定された
ときは、当該隣接するレンジに前記レンジ切換弁を位置
決めするように、前記アクチュエータを直ちに駆動する
仮駆動制御手段と、前記仮駆動制御手段により前記レン
ジ切換弁を新たなレンジに位置決めするように駆動を開
始したアクチュエータの動作中に、当該操作レンジ検出
手段の検出が誤検出であったか否かを判断する確認手段
と、該確認手段により、誤検出であったと判断されたと
きは、レンジ切換弁を元のレンジに戻すようにアクチュ
エータを駆動・制御する復帰手段と、前記切換え判定手
段により2以上離れたレンジに切換えられたと判定され
たとき、及び、隣接レンジに切換えられたと判定された
ときでも前記確認手段によって誤検出であったと判断さ
れた後のときは、所定時間継続して当該2以上離れたレ
ンジ又は当該隣接レンジが検出された後に前記アクチュ
エータを駆動する制御手段と、を備えたことにより、同
じく上記課題を解決したものである。
【0011】
【作用】請求項1に記載の発明においては、アクチュエ
ータに駆動信号を与えても、直ぐにはレンジ切換弁が切
換わらないことを積極的に利用するようにした。
【0012】即ち、請求項1に記載の発明では、レンジ
検出手段によって新たなレンジになったと検出されたと
きには、基本的に直ちにアクチュエータを駆動するよう
にしている(仮駆動)。その上で、該アクチュエータの
仮駆動制御中に、所定時間は当該操作レンジ検出手段の
検出が誤検出であったか否かを判断するようにし、誤検
出であったと判断されたときには、レンジ切換弁をその
時点で元のレンジに戻すようにしている。
【0013】この結果、もし誤検出でなければアクチュ
エータが直ちに動き始めた分、それだけ早く目標レンジ
に到達することができ、又、誤検出であったと判断され
たときにはその時点でレンジ切換弁が元のレンジに戻さ
れるため、誤ったレンジにレンジ切換弁が位置決めされ
てしまうのを防止できる。
【0014】一方、請求項1に記載の発明では、更に、
このようにして誤検出と判断されてアクチュエータが戻
されたような場合には、その後に再びレンジ検出手段に
より新たなレンジになったと検出されても今度は直ちに
はアクチュエータを駆動しないようにした。
【0015】それは、一般に誤検出される程のノイズの
混入があるような状況下においては、同様なノイズが頻
繁に混入する可能性が極めて高く、この場合、ノイズが
混入する度にアクチュエータが駆動されたり戻されたり
するという現象(ハンチング現象)が発生する恐れが高
いためである。
【0016】即ち、請求項1に記載の発明では、目標レ
ンジへのアクチュエータの駆動は、当初(誤検出の判断
がないとき)は、レンジ検出手段により新たなレンジと
なったと検出されたときに直ちに行うが、一度でも誤検
出が確認されたときは、(その後の所定期間は)レンジ
検出手段により新たな目標レンジになったと所定時間連
続して検出された後でなければ行わないようにした。
【0017】この結果、ノイズが混入しないような状況
下においてはレンジ切換弁を速やかに目標レンジに位置
決めすることができ、単発的にノイズが混入したような
場合には一度駆動しかけたアクチュエータを戻す制御が
実行されるため、誤ったレンジにレンジ切換弁が位置決
めされるのが防止でき、なお且つ頻繁にノイズが混入す
るような状況下においては、当該ノイズの混入によるレ
ンジ切換弁のハンチングを確実に防止することができる
ようになる。
【0018】又、請求項2に記載の発明においては、上
記場合分けを、検出されたレンジが隣接レンジか2以上
離れたレンジかによっても適用するようにした。即ち、
検出されたレンジが隣接レンジの場合は、操作者の操作
に基づく場合が多いが、2以上離れたレンジが検出され
た場合は、(操作者の操作に基づく場合も無論あるが)
確率としてはノイズの混入に依る場合も多いと考えられ
る。
【0019】従って、このような場合にはアクチュエー
タを直ちに駆動することはせず、所定時間同一のレンジ
の検出が連続することを待って駆動するようにした。そ
のため、ハンチング等の発生を一層的確に防止できるよ
うになる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
説明する。
【0021】図3は自動変速機のレンジ切換弁を駆動す
るための電気制御系を示し、図4はレンジ切換弁及びそ
の駆動系の概要を示す。
【0022】まず、図4を用いて駆動系を説明する。レ
ンジ切換弁30はスプールバルブ形式のものであって、
このレンジ切換弁30には、自動変速機の制御のための
基本油圧となるライン油圧が供給されている。このレン
ジ切換弁30は、スプール30aを軸方向に操作するこ
とで、ポートを切換えて、各シフトレンジを設定するた
めの摩擦係合装置(図示略)の係合及び解放を制御す
る。
【0023】このレンジ切換弁30は、直流モータ(ア
クチュエータ)50により駆動される。32は、モータ
50とレンジ切換弁30をつなぐコントロール軸であ
り、このコントロール軸32上にはウォームホイール5
6が固定されている。このウォームホイール56に対し
ては、モータ50の駆動軸52に設けられたウォーム5
4が噛み合っている。従って、コントロール軸32に
は、モータ50の回転駆動力が、ウォーム54とウォー
ムホイール56との噛み合いにより減速して伝達され
る。
【0024】コントロール軸32の回転は、その軸上に
固定されているディテントレバー36の回動を通じて、
レンジ切換弁30のスプール30aを軸線方向に移動さ
せる力として伝達される。なお、ウォームホイール56
の近くには、このウォームホイール56の回転位置、つ
まりレンジ切換弁30の切換え位置(実動作位置)を検
出することのできる可変抵抗器や接点スイッチなどの切
換弁動作位置センサ22が配置されている。
【0025】次にディテント機構34について説明す
る。
【0026】ディテントレバー36は扇形状のものであ
り、その外周には複数個の凹凸部36aが形成されてい
る。これら凹凸部36aのうちの一つの凹部に対し、デ
ィテントスプリング38の端部に設けられたローラ38
aが係合するようになっている。これによりコントロー
ル軸32の回転位置、つまりレンジ切換弁30の複数の
レンジが決定される。
【0027】図5に、前記コントロール軸32の端部と
ウォームホイール56のボス部58との係合部分を拡大
して示す。この図から明らかなように、コントロール軸
32の端部は断面矩形状に形成されていて、この部分が
ボス部58の内部に挿入されている。そして、この係合
部分には、相互間の回転伝達方向に関して所定の遊び量
δが設けられている。即ち、この遊び量δは、前記モー
タ50とレンジ切換弁30との間の動力伝達経路に設け
られており、前記モータ50の駆動に伴うウォームホイ
ール56の回転力は前記遊び量δを詰めた後にコントロ
ール軸32に伝達されることとなる。
【0028】前記コントロール軸32の回転により、既
に説明したように前記ディテントレバー36を通じてレ
ンジ切換弁30が切換えられる。このときレンジ切換弁
30の各レンジにおいて、前記ディテントスプリング3
8のローラ38aはディテントレバー36の凹凸部36
aの一つの凸部を乗り越えては隣の凹部に係合するとい
った動作を繰り返す。
【0029】従って、前記ローラ38aが凹凸部36a
の一つの凸部を越えてから凹部に至るまでの間は、前記
ディテントスプリング38の弾性力に基づいて、前記コ
ントロール軸32が、モータ50の駆動とは無関係に、
前記遊び量δの範囲内で自走することとなる。なお、こ
の自走の直後からモータ50の駆動による前記ウォーム
ホイール56の回転によって遊び量δが再び詰められる
までの間は、前記コントロール軸32の回転量、つまり
レンジ切換弁30の動作量はほとんど変化しない。
【0030】ディテント機構34の作用により、このよ
うにレンジ切換弁30が停止させられる位置を、ここで
は「ディテント位置」と呼ぶ。
【0031】次に、電気制御系の構成を図3及び図6、
図7を参照しながら説明する。図3において、レンジ選
択スイッチ(レンジ検出手段に相当)10は、自動変速
機ATのシフトレンジを選択するために運転者がレバー
(操作手段)を操作した際、その操作位置に対応して切
換えられるもので、その時点で操作されたレンジに相当
する信号を出力する。このレンジ選択スイッチ10とし
ては、運転者が直接操作するスイッチを用いてもよい。
【0032】又、図3において、レンジ制御部20(S
BW制御部)にはマイクロコンピュータが使用され、こ
のマイクロコンピュータは、自動変速機ATのシフトレ
ンジ切換えのための各種ソフトウエア処理に必要なプロ
グラムを記憶した読み出し専用メモリ(ROM)、この
プログラムを実行する中央演算処理装置(CPU)、プ
ログラムに必要な変数等を一時的に記憶できる書き込み
可能メモリ(RAM)等を主体として構成されている。
【0033】前記レンジ制御部20には、前記レンジ選
択スイッチ10からの信号a、自動変速機AT側に設け
られたレンジ切換弁30の動作位置を検出する切換弁動
作位置センサ22からの信号bが共に入力される。又、
レンジ制御部20からは、前記レンジ選択スイッチ10
からの信号に応じた駆動信号cが前記モータ50の駆動
回路に出力される。
【0034】更にレンジ制御部20にはモータ50の駆
動電圧を知るためのバッテリ80の端子電圧Vの信号、
及びモータ50の温度θの信号が外部からの信号として
取込まれる。
【0035】なお、前述のレンジ切換弁30の実動作位
置を検出する切換弁動作位置センサ22としては、接点
スイッチ式センサ又はリニアセンサ、あるいは必要に応
じてその両方が用いられる。この実施例では両方が備え
られている。接点スイッチ式センサは、レンジ切換弁3
0のレンジに応じたON・OFF信号を出力するもので
ある。又、リニアセンサは、略連続的にレンジ切換弁3
0の実動作位置に応じた信号を出力するもので、ロータ
リー式ポテンショメータ等からなる。
【0036】切換弁動作位置センサ22の具体的な構造
例については、本発明とは直接関係がないため、ここで
は説明を省略する。
【0037】なお、前述したように、各レンジにおい
て、レンジ切換弁30がディテント機構34の機能によ
り前記遊び量δの範囲で自走したとき、該位置センサ2
2の電圧値が瞬間的に大きく変化する。この自走開始後
は、レンジ切換弁30はモータ50の駆動から離れ、遊
び量δの範囲にあるうちは、位置センサ22の電圧値は
ほとんど変化せず、フラットになる。
【0038】この実施例では、この自走の開始を位置セ
ンサ22の電圧値の変化によって検出し、モータ50を
停止させる信号を発生するようにしている。
【0039】次に、レンジ選択スイッチ10の出力から
どのようにして目標レンジを確定し、又この確定により
どのようにしてアクチュエータを駆動・制御するかにつ
いて説明する。
【0040】この一連の制御は図1及び図2に示された
制御フローに従って実行される。
【0041】この制御フローがスタートされると、先ず
ステップ202においてレンジ選択スイッチ10によっ
て操作レンジが検出される。
【0042】ステップ204では、タイマ t1 が所定値
T3 に至ったか否かが判定される。このタイマ t1 につ
いては後述する。当初はタイマ t1 は所定値T3 に至っ
ていないため、ステップ210へと進み、モータ50が
停止中か否かが判定される。
【0043】今、モータ50が停止中であったとする
と、ステップ212へと進みフェイルフラグFL1が1
であるか否かが判定される。このフェイルフラグFL1
は誤検出であったと判定されたときに1となるもので、
初期値は0にリセットされているためステップ214へ
と進む。
【0044】ステップ214ではステップ202におい
て検出されたレンジが現時点で確定されているレンジX
の隣接レンジにあたっているか否かが判定される。
【0045】今仮に隣接レンジであると判定されたとす
ると、フローはステップ216へと流れ、仮確定フラグ
FLが1に設定される。この仮確定フラグFLは、現時
点で確定されているレンジXと異なったレンジが検出さ
れたが、このレンジが未だ確定されていない状態である
ことを示すフラグである。
【0046】ステップ218では、検出された(隣接)
レンジを仮確定レンジYと認定し、ステップ220では
タイマ t0 がスタートされる。又、ステップ222では
モータ50を仮確定レンジYの方向に直ちに作動させ
る。
【0047】フローがリターンされると、次回からはス
テップ210においてモータ50が停止中でないと判断
されるため、流れは図2のステップ244へと進む。
【0048】ステップ244では、まず仮確定フラグF
Lが1に設定されているか否かが判断される。前述した
ように、ステップ216を経てステップ244に至った
場合には、ここでYESの判断がなされるため、ステッ
プ246へと進み、フェイルフラグFL1が1であるか
否かが判定される。
【0049】このフェイルフラグFL1は、誤検出があ
ったときに1に設定されるフラグであり、この時点では
未だ0にリセットされているためステップ248に進
む。ステップ248ではステップ202で検出されたレ
ンジが仮確定レンジYのままであるか否かが判定され
る。もし仮確定レンジYのままであった場合には、ステ
ップ250へと進み、ステップ220でスタートさせた
タイマ t0 が所定値T1 に至ったか否かが判定され、当
該所定値T1 に至った段階でステップ252〜258の
各操作が行われる。
【0050】即ち、仮確定フラグFLが0にリセットさ
れると共に(ステップ252)、現在の検出レンジ(即
ち仮確定レンジY)が確定レンジXに昇格され(ステッ
プ254)、モータ50を確定レンジX(即ちそれまで
の仮確定レンジY)の方向に作動・継続し(ステップ2
56)、タイマ t0 がリセットされる(ステップ25
8)。
【0051】これに対し、ステップ248で検出レンジ
が仮確定レンジYでなかったと判断されたときは、フェ
イルフラグFL1が1に設定されると共に(ステップ2
60)、タイマ t1 がスタートされ(ステップ26
2)、既に仮確定レンジYに向かって作動しているモー
タ50をそれまでの確定レンジXの方向に戻すように作
動させ(ステップ264)、タイマ t0 がリセットされ
る(ステップ266)。
【0052】ステップ260〜ステップ266のルート
を通った場合には、次回のフローでは、モータが停止中
でなく、しかも仮確定フラグFLが1に設定されている
ままであるため、ステップ210から244、246へ
と進み、ここでYESの判断がなされる。そのため流れ
はステップ268へと進み、モータ50の戻し作動が完
了したか否かが判定される。完了していない場合にはス
テップ270に進んで戻し作動が継続され、完了した段
階でモータが停止される(ステップ272)。
【0053】モータ50の戻しの完了の判定は、モータ
50を駆動し始めてからのタイマ t 0 に対応して設けた
タイマがカウントアウトされたか否かを見ればよい。又
前述したレンジ切換弁30の実動作位置を検出する切換
弁動作位置センサ22の出力から判断してもよい。いず
れにしてもディテント機構34の機能により確実に元の
確定レンジXに戻すことが可能である。
【0054】モータ50が停止されると、図1のステッ
プ210でYESの判断がなされるようになるため、再
び流れはステップ212へと進むようになる。しかるに
今度はフェイルフラグFL1が1に設定されている状態
であるため、ステップ212でYESの判断がなされる
ようになる。そこで流れはステップ224へと進む。
【0055】ステップ224では検出レンジが確定レン
ジXであるか否かが判定される。確定レンジXであった
場合には、(一度隣接のレンジが検出されたもののその
隣接レンジの検出が誤検出であったと判定し)ステップ
226に進んでタイマ t0 がリセットされる。従って、
検出レンジがその後確定レンジXであり続ける限り、フ
ェイルフラグFL1が1に設定された状態のままモータ
は確定レンジXで停止・維持されることになる。
【0056】なお、このフェイルフラグFL1はステッ
プ204、206、208により、ステップ260で1
に設定された後所定時間T3 の間だけ当該1が維持され
るようになっている。従って、隣接レンジが検出され、
それが誤検出であると判定されて戻された場合に次に再
び隣接レンジが検出されるのが所定時間T3 経過後であ
った場合には、ステップ216以降に進む。即ち、モー
タは直ちに当該隣接レンジへと駆動される。
【0057】しかしながら、所定時間T3 が経過するま
では、ステップ214へは進まない。従って、当該検出
レンジの方向にモータ50が直ちに動かされることもな
い。即ち、流れはステップ212、224からステップ
228へと進み、タイマ t0が作動中であるか否かが判
定され、もし作動中でなった場合にはステップ230で
検出レンジを仮確定レンジYとし、タイマ t0 をスター
トさせる。
【0058】この結果、次回以降はステップ228でY
ESの判断がなされるためステップ234へと進み、検
出レンジが仮確定レンジYであるか否かが判定される。
もし仮確定レンジYであったときは、(作動中である)
タイマ t0 が所定値T1 に至ったか否かが判定され、至
った段階で検出レンジ(即ち仮確定レンジY)が新しい
確定レンジXに昇格され(ステップ238)、モータ5
0を(新しい)確定レンジXの方向に作動させ(ステッ
プ240)、ステップ242でタイマ t0 がリセットさ
れる。
【0059】ここまでの説明をまとめると、今確定レン
ジがXであるとした場合に、これと隣接するレンジが検
出された場合には直ちにモータ50を当該隣接レンジの
方向に動かし、同時にフェイル判定を行う。この結果所
定時間T1 継続して隣接レンジが検出された場合にはそ
の隣接レンジを新しい確定レンジに昇格させる。
【0060】一方、確定レンジXの隣接レンジが検出さ
れたがために、当該隣接レンジにモータを駆動している
間に隣接レンジでないレンジが検出された場合には、モ
ータを元の確定レンジに戻すと共に、それ以降所定時間
T3 が経過するまでは、たとえ隣接レンジが検出されて
も今度は直ちにはモータを駆動せず、所定時間T1 だけ
当該隣接レンジが継続して検出されることを確認し、こ
の確認がなされた段階で当該隣接レンジを新しい確定レ
ンジXとし、モータ50を作動させるものである。
【0061】ところで、レンジは必ずしも隣接レンジに
のみ操作される訳ではなく、時に飛び越されたレンジに
操作されることもある。
【0062】しかしながら、この場合は、隣接レンジが
検出された場合よりも誤検出である可能性が高いため、
モータは直ちに当該検出レンジには作動させない。即
ち、2以上離れた新たなレンジが検出されたときは、ス
テップ214から(216以降へ進むのではなく)ステ
ップ224側へと進むようになっている。このルート
は、当初隣接レンジが検出されたがそれが誤検出であっ
たために戻された後、所定時間T3 が経過する以前に確
定レンジX以外のレンジが検出された場合と同一のルー
トであり、既に説明済みであるため重複説明は省略す
る。
【0063】なお、モータ50が作動中である場合に、
図2のステップ244で仮確定フラグFLが1でないと
判定されたときは、ステップ240あるいはステップ2
56を実現するためにモータ50が作動中であると判断
されるため、ステップ274に進み、モータ50の確定
レンジX方向への作動が完了しないうちはステップ27
6で当該作動が継続され、完了した段階でモータが停止
される(ステップ278)。
【0064】このように、この実施例によれば、次のよ
うな作用が得られる。
【0065】1)隣接レンジが検出されたときはモータ
を直ちに動かし、その後所定時間T1 の間当該隣接レン
ジが継続して検出された場合にはこれを確定レンジとし
て昇格させる。
【0066】2)隣接レンジが検出されてモータを直ち
に当該隣接レンジに向けて作動させた後、所定時間T1
が経過する以前に当該隣接レンジ以外のレンジが検出さ
れたときはその隣接レンジの検出がフェイルであったと
判定し、モータを元の確定レンジ側に戻す。
【0067】3)2)の場合、その後所定時間T3 間
は、たとえ隣接レンジが検出されたとしてもモータ50
を直ちに動かすことはせず、所定時間T1 だけ当該隣接
レンジが継続して検出されることを確認した上で、モー
タをこの隣接レンジ側に作動するようにする。
【0068】4)確定レンジと2以上離れたレンジが検
出された場合には、即ち、確定レンジでもなく隣接レン
ジでもないと検出された場合には、上記(3)と同一の
ルートをとる。但しこの場合所定時間T3 は特に設定さ
れない。
【0069】以上の結果、ノイズが混入していない通常
時においては、隣接レンジが検出されると同時にモータ
が駆動され始めるため、極めて速やかにレンジ切換弁を
操作レンジに切換えることができる。
【0070】又、飛び越し操作が検出されたとき、又
は、隣接レンジが検出されたがそれがフェイルであった
と判断された後所定時間T3 が経過するまでの間は、ノ
イズが混入している可能性が高い環境にあると判断し、
所定時間T1 の間同一のレンジが継続して検出された場
合に初めてモータを駆動するようにしているため、モー
タ駆動のハンチングを防止することができると共に、ノ
イズの影響を極力排除した正確な切換えができるように
なる。
【0071】なお、上記実施例は、直接的には請求項2
に記載の発明の実施例となってはいるが、その中に請求
項1に記載の発明の概念を包含しているのは言うまでも
ない。
【0072】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
シフト操作の遅れを解消すると共に、ノイズ等の混入の
可能性が大きいと判断されるような環境時においてはモ
ータ駆動のハンチングを防止すると共に、確実に正しい
レンジに切換えることができるようになるという優れた
効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例が適用された自動変速機のレン
ジ切換弁の制御装置の制御フローの一部を示す流れ図
【図2】上記制御フローの他の一部を示す流れ図
【図3】上記実施例の概略ハード構成を示す構成図
【図4】上記実施例装置における自動変速機のレンジを
切換えるためのレンジ切換弁とその駆動系の概要を示し
た斜視図
【図5】同駆動系のコントロール軸とウォームホイール
との係合部分を示す平面図
【符号の説明】
10…レンジ選択スイッチ(レンジセンサ) 20…レンジ制御部 22…切換弁動作位置センサ 30…レンジ切換弁 34…ディテント機構 50…モータ(アクチュエータ)
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操作手段により選択されたレンジを検出
    するレンジ検出手段と、自動変速機のレンジ切換弁の動
    作位置を切換えるアクチュエータと、を備え、検出され
    たレンジの情報に基づいて前記アクチュエータを駆動
    し、レンジ切換弁を所定のレンジに位置決めする自動変
    速機のレンジ切換弁の制御装置において、 前記レンジ検出手段の検出結果から、新たなレンジに切
    換えられたか否かを判定する切換え判定手段と、 該切換え判定手段により、新たなレンジに切換えられた
    と判定されたときは、当該新たなレンジに前記レンジ切
    換弁を位置決めするように、前記アクチュエータを直ち
    に駆動する仮駆動制御手段と、前記仮駆動制御手段により前記レンジ切換弁を新たなレ
    ンジに位置決めするように駆動を開始したアクチュエー
    タの動作中に 、当該操作レンジ検出手段の検出が誤検出
    であったか否かを判断する確認手段と、 該確認手段により、誤検出であったと判定されたとき
    は、レンジ切換弁を元のレンジに戻すようにアクチュエ
    ータを駆動・制御する復帰手段と、 前記確認手段によって誤検出であったと判断された後
    は、所定時間継続して新たなレンジに切換えられたと検
    出された後に前記アクチュエータを駆動する制御手段
    と、 を備えたことを特徴とする自動変速機のレンジ切換弁の
    制御装置。
  2. 【請求項2】 操作手段により選択されたレンジを検出
    するレンジ検出手段と、自動変速機のレンジ切換弁の動
    作位置を切換えるアクチュエータと、を備え、検出され
    たレンジの情報に基づいて前記アクチュエータを駆動
    し、レンジ切換弁を所定のレンジに位置決めする自動変
    速機のレンジ切換弁の制御装置において、 前記レンジ検出手段の検出結果から、隣接するレンジ
    か、又は2以上離れたレンジかに切換えられたか否かを
    判定する切換え判定手段と、 該切換え判定手段により、隣接するレンジに切換えられ
    たと判定されたときは、当該隣接するレンジに前記レン
    ジ切換弁を位置決めするように、前記アクチュエータを
    直ちに駆動する仮駆動制御手段と、前記仮駆動制御手段により前記レンジ切換弁を新たなレ
    ンジに位置決めするように駆動を開始したアクチュエー
    タの動作中に 、当該操作レンジ検出手段の検出が誤検出
    であったか否かを判断する確認手段と、 該確認手段により、誤検出であったと判断されたとき
    は、レンジ切換弁を元のレンジに戻すようにアクチュエ
    ータを駆動・制御する復帰手段と、 前記切換え判定手段により2以上離れたレンジに切換え
    られたと判定されたとき、及び、隣接レンジに切換えら
    れたと判定されたときでも前記確認手段によって誤検出
    であったと判断された後のときは、所定時間継続して当
    該2以上離れたレンジ又は当該隣接レンジが検出された
    後に前記アクチュエータを駆動する制御手段と、 を備えたことを特徴とする自動変速機のレンジ切換弁の
    制御装置。
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