JP3239266U - 水難救助装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】転落者が自立で這い上がり易くして救助確立を高めた水難救助装置を提供すること。【解決手段】金属製のネット材20と、ネット材20の上端部を堤体の一部に固定する固定手段30とを具備し、ネット材20はロール状に巻取可能な帯状を呈すると共に、ネット材20を構成する列線の一部が堤体の斜面41から離隔して位置する厚層の金網で構成した。【選択図】図1
Description
本考案はため池、調整池、水路等(以下「ため池等」という)に設置するネット形の水難救助装置に関し、特に取扱性に優れ、転落者の救助確率を向上できる水難救助装置に関する。
ため池等へ転落または滑落すると、転落者が自力で堤体斜面を這い上がることは難しい。
その理由は、堤体の斜面が滑り易いアスファルト層や止水シート等の被覆材で覆われていることが多いことや、表面に苔が付着して被覆材の表面がより一層滑り易くなることである。
その理由は、堤体の斜面が滑り易いアスファルト層や止水シート等の被覆材で覆われていることが多いことや、表面に苔が付着して被覆材の表面がより一層滑り易くなることである。
各種のネット状物を用いた救助装置が種々提案されている(特許文献1,2)。
例えば、格子状に糸を編み込んだ繊維製の救助ネットと、救助ネットの最下部に取付ける複数の錘と、救助ネットの上部を固定する複数のアンカーピンとを具備した救助装置が知られている。
この救助装置は、錘の重量を利用して救助ネットを堤体の斜面に垂らして設置した後に、堤体の天端に複数のアンカーピンを打込んで救助ネットを固定する。
この救助装置は、錘の重量を利用して救助ネットを堤体の斜面に垂らして設置した後に、堤体の天端に複数のアンカーピンを打込んで救助ネットを固定する。
前記した従来の救助装置はつぎの問題点を内包する。
<1>救助ネットが繊維製ネットであるため、ネット本体の厚さが非常に薄い。
斜面に敷設すると、ネットの編糸が斜面に密着するため、転落者が救助ネットの編糸を手で掴もうとしても掴み難いだけでなく、救助ネットに足を掛けようとしても足が引っ掛かり難い。
<2>救助ネットが軽量な繊維製ネットで構成されているため、斜面上で展開するためには、救助ネットの下部に複数の錘を付設する。
現場において、救助ネットの下部に錘を取り付ける作業や、ネットを展開する際に複数の作業員によって錘を投入する作業が必要であり、救助装置の取扱いが面倒である。
<3>救助ネットは可撓性を有する繊維製ネットであるため、風力や波力等の影響を受け易い。長期間に亘って設置していると、救助ネットが捩れたり、撚れたりして綺麗に展張した状態を維持することが難しい。
救助ネットが捩れたり、撚れたりすると、救助ネットの敷設面積(横幅)が小さくなって、救助ネットがますます掴み難くなる。
<4>従来の繊維製ネットは、転落者に対し繊維製ネットの存在を認識させるための配慮が特にされていない。
そのため、転落者が救助ネットの存在を気付き難く、救助ネットの利用の機会を失う。
<1>救助ネットが繊維製ネットであるため、ネット本体の厚さが非常に薄い。
斜面に敷設すると、ネットの編糸が斜面に密着するため、転落者が救助ネットの編糸を手で掴もうとしても掴み難いだけでなく、救助ネットに足を掛けようとしても足が引っ掛かり難い。
<2>救助ネットが軽量な繊維製ネットで構成されているため、斜面上で展開するためには、救助ネットの下部に複数の錘を付設する。
現場において、救助ネットの下部に錘を取り付ける作業や、ネットを展開する際に複数の作業員によって錘を投入する作業が必要であり、救助装置の取扱いが面倒である。
<3>救助ネットは可撓性を有する繊維製ネットであるため、風力や波力等の影響を受け易い。長期間に亘って設置していると、救助ネットが捩れたり、撚れたりして綺麗に展張した状態を維持することが難しい。
救助ネットが捩れたり、撚れたりすると、救助ネットの敷設面積(横幅)が小さくなって、救助ネットがますます掴み難くなる。
<4>従来の繊維製ネットは、転落者に対し繊維製ネットの存在を認識させるための配慮が特にされていない。
そのため、転落者が救助ネットの存在を気付き難く、救助ネットの利用の機会を失う。
本考案は以上の問題点を解決し得る水難救助装置を提供することにある。
前記課題を解決するため、本考案に係る水難救助装置は、斜面に敷設し、複数の列線を具備した金属製のネット材と、該ネット材の上端部を堤体の一部に固定する固定手段とを具備したため池等の水難救助装置であって、前記ネット材はロール状に巻取可能な帯状を呈すると共に、前記ネット材を構成する列線の一部が堤体の斜面から離隔して位置する厚層の金網である。
本考案に係る水難救助装置は少なくともつぎのひとつの効果を奏する。
<1>ネット材が厚層の金網であるため、ネット材を斜面に敷設したときにネット材の表面側の列線が斜面から隔離する。
そのため、転落者は斜面から離隔したネット材の表面側を手で掴みやすくなるだけでなく、足が引っ掛かり易くなって、自立で這い上がり易くなる。
<2>ネット材を構成する金属製の金網は捩れにくい構造である。
そのため、通常時においてネット材が捩れにくく、当初の敷設状態を維持できる。
<3>ネット材は金属製の金網であるため全体的に重量が重たい。
そのため、斜面でネット材を展開する際や、敷設後の定形を保つためにネット材に錘を付設せずに済む。
<4>ロール状に巻いた金網製のネットを展開するだけで、ネットの自重を利用してネット材を短時間のうちに簡単に敷設することができて、施工性に優れる。
<5>ネット材全体に目立つ色彩を付与すると、溺れてパニック状態にある転落者が、水難救助装置の存在に気が付きやすくなって、救助の確率が高くなる。
<1>ネット材が厚層の金網であるため、ネット材を斜面に敷設したときにネット材の表面側の列線が斜面から隔離する。
そのため、転落者は斜面から離隔したネット材の表面側を手で掴みやすくなるだけでなく、足が引っ掛かり易くなって、自立で這い上がり易くなる。
<2>ネット材を構成する金属製の金網は捩れにくい構造である。
そのため、通常時においてネット材が捩れにくく、当初の敷設状態を維持できる。
<3>ネット材は金属製の金網であるため全体的に重量が重たい。
そのため、斜面でネット材を展開する際や、敷設後の定形を保つためにネット材に錘を付設せずに済む。
<4>ロール状に巻いた金網製のネットを展開するだけで、ネットの自重を利用してネット材を短時間のうちに簡単に敷設することができて、施工性に優れる。
<5>ネット材全体に目立つ色彩を付与すると、溺れてパニック状態にある転落者が、水難救助装置の存在に気が付きやすくなって、救助の確率が高くなる。
以下図面を参照にしながら本考案に係る水難救助装置について詳細に説明する。
本例では水難救助装置10をため池40の斜面41に設置する形態について説明するが、ため池40以外に調整池や水路等に設置することも可能である。
本例では水難救助装置10をため池40の斜面41に設置する形態について説明するが、ため池40以外に調整池や水路等に設置することも可能である。
<1>水難救助装置の概要(図1)。
本考案に係る水難救助装置10は、金属製で厚みのあるネット材20と、該ネット材20を斜面41に固定するための固定手段30とを具備する。
本考案に係る水難救助装置10は、金属製で厚みのあるネット材20と、該ネット材20を斜面41に固定するための固定手段30とを具備する。
<2>ネット材(図2(A))。
ネット材20は、転落者が自力でため池40の斜面41を這い上がるための、厚みと網目22を具備した金属製の金網(厚層金網)である。
本考案ではネット材20がらせん状を呈する複数の列線21を絡み合わせて厚層に形成した菱形金網である場合について説明する。
菱形金網製のネット材20はその全面に菱形の網目22を有すると共に、複数の列線21の間に網目空間24を有している。
ネット材20は、転落者が自力でため池40の斜面41を這い上がるための、厚みと網目22を具備した金属製の金網(厚層金網)である。
本考案ではネット材20がらせん状を呈する複数の列線21を絡み合わせて厚層に形成した菱形金網である場合について説明する。
菱形金網製のネット材20はその全面に菱形の網目22を有すると共に、複数の列線21の間に網目空間24を有している。
ネット材20は菱形金網の他に、厚みのある硬質のメッシュ材を適用することができる。
<2.1>ネット材の全体形状(図1)。
ネット材20は上端部20a、左、右端部20b,20b及び下端部20cを有する矩形を呈している。
ネット材20は上端部20a、左、右端部20b,20b及び下端部20cを有する矩形を呈している。
<2.2>ネット材の全体の寸法(図1)。
ネット材20の横幅と全長は現場に応じて適宜選択が可能である。
ネット材20の横幅は、転落者がゆとりをもって這い上がれる寸法を有し、ネット材20の全長は、少なくともネット材20の下端部20cがため池40の水面42に達する長さを有していればよい。
作業員一人による運搬や取扱性を考慮すると、ネット材20の寸法は、横幅が1.8m、全長が4.0mの寸法が実用的である。
ネット材20の横幅と全長は現場に応じて適宜選択が可能である。
ネット材20の横幅は、転落者がゆとりをもって這い上がれる寸法を有し、ネット材20の全長は、少なくともネット材20の下端部20cがため池40の水面42に達する長さを有していればよい。
作業員一人による運搬や取扱性を考慮すると、ネット材20の寸法は、横幅が1.8m、全長が4.0mの寸法が実用的である。
<2.3>ネット材の厚さと網目の寸法(図2)。
ネット材20の厚さは、列線21の線径を超えた適宜の厚さを有する。
ネット材20の厚さと網目22の寸法は、転落者が列線21を手で掴み易く、網目22に足を引っ掛け易いように、適宜の寸法に設定する。
ネット材20の列線21に線径が4mmの鋼線を使用した場合には、網目22が50~75mm、ネット材20の厚さが12.7mmの寸法が好適である。
ネット材20の厚さは、列線21の線径を超えた適宜の厚さを有する。
ネット材20の厚さと網目22の寸法は、転落者が列線21を手で掴み易く、網目22に足を引っ掛け易いように、適宜の寸法に設定する。
ネット材20の列線21に線径が4mmの鋼線を使用した場合には、網目22が50~75mm、ネット材20の厚さが12.7mmの寸法が好適である。
<2.4>列線(図3)。
列線21はらせん形を呈する金属製の硬線である。
本考案では、列線21を線材21aと被覆材21bで構成する形態について説明するが、線材21aのみの裸線で構成する場合もある。
列線21はらせん形を呈する金属製の硬線である。
本考案では、列線21を線材21aと被覆材21bで構成する形態について説明するが、線材21aのみの裸線で構成する場合もある。
<2.4.1>線材。
線材21aの素材としては、例えば鋼線、ステンレス線、アルミ合金線等の公知の金属素材を選択することが可能である。
線材21aの他の素材としては、非金属製の高張力プラスチック線(ペット線)を適用することも可能である。
線材21aの素材としては、例えば鋼線、ステンレス線、アルミ合金線等の公知の金属素材を選択することが可能である。
線材21aの他の素材としては、非金属製の高張力プラスチック線(ペット線)を適用することも可能である。
<2.4.2>被覆材。
被覆材21bは線材21aの防錆を目的とした被覆部材である。
被覆材21bとしては、ビニール等の樹脂製チューブ、メッキ層、塗膜層等を適用できる。
被覆材21bは線材21aの防錆を目的とした被覆部材である。
被覆材21bとしては、ビニール等の樹脂製チューブ、メッキ層、塗膜層等を適用できる。
<2.4.3>着色。
被覆材21bが樹脂製チューブである場合には、樹脂製チューブに目立ち易い色の着色を施しておくとよい。
目立つ色としては、例えば赤色やオレンジ色等を使用できる。
被覆材21bに目立ち易い着色を施すのは、視覚的にネット材20を発見し易くするためである。
被覆材21bが樹脂製チューブである場合には、樹脂製チューブに目立ち易い色の着色を施しておくとよい。
目立つ色としては、例えば赤色やオレンジ色等を使用できる。
被覆材21bに目立ち易い着色を施すのは、視覚的にネット材20を発見し易くするためである。
<2.5>ヒンジ部(図2(A))。
ネット材20はその上下に隣り合う各列線21の間にヒンジ部23を形成している。
ネット材20は同一方向に並列した複数のヒンジ部23を中心に自由な回動が可能であるが、ヒンジ部23と直交方向へ向けた自由な変形は不能である。
ネット材20はヒンジ部23を中心にロール状に巻き取ることで、コンパクトな保管と運搬が可能である。
ネット材20はその上下に隣り合う各列線21の間にヒンジ部23を形成している。
ネット材20は同一方向に並列した複数のヒンジ部23を中心に自由な回動が可能であるが、ヒンジ部23と直交方向へ向けた自由な変形は不能である。
ネット材20はヒンジ部23を中心にロール状に巻き取ることで、コンパクトな保管と運搬が可能である。
<2.6>完全ナックル処理(図2(C))。
ネット材20を構成する列線21の左、右端部20b,20bは、完全ナックル処理を施しておく。
これはネット材20を構成する列線21の端部に起因した裂傷を防止するためである。
ネット材20を構成する列線21の左、右端部20b,20bは、完全ナックル処理を施しておく。
これはネット材20を構成する列線21の端部に起因した裂傷を防止するためである。
<2.7>ネット材の重量。
ネット材20は金属製の金網であるため、全体で均一の重量を有する。
列線21の線径等を選択することでネット材20に任意の重量を付与することができる。
ネット材20は金属製の金網であるため、全体で均一の重量を有する。
列線21の線径等を選択することでネット材20に任意の重量を付与することができる。
<3>固定手段(図1)。
固定手段30はネット材20に作用する荷重を分散して(荷重分散作用)固定するためのもので、上端棒31と複数の固定ピン32とを具備する。
固定手段30はネット材20に作用する荷重を分散して(荷重分散作用)固定するためのもので、上端棒31と複数の固定ピン32とを具備する。
<3.1>上端棒。
上端棒31は、ネット材20にかかる荷重を分散させるために用いる棒体であり、ネット材20の網目空間24に挿入して使用する。
上端棒31の全長は、少なくともネット材20を横断する長さを有する。
上端棒31は、ネット材20にかかる荷重を分散させるために用いる棒体であり、ネット材20の網目空間24に挿入して使用する。
上端棒31の全長は、少なくともネット材20を横断する長さを有する。
<3.2>固定ピン。
固定ピン32は、上端棒31を介してネット材20を固定するピンである。
本考案では固定ピン32としてL字形のピンを示すが、公知のアンカーピンを使用することができる。
固定ピン32は、上端棒31を介してネット材20を固定するピンである。
本考案では固定ピン32としてL字形のピンを示すが、公知のアンカーピンを使用することができる。
[水難救助装置の設置方法]
図4を参照しながら水難救助装置の設置方法について説明する。
図4を参照しながら水難救助装置の設置方法について説明する。
<1>水難救助装置の搬入(図4(A))。
水難救助装置10を構成するネット材20と固定手段30を設置現場へ搬入する。
ネット材20はロール状に丸めた状態で搬入する。
水難救助装置10を構成するネット材20と固定手段30を設置現場へ搬入する。
ネット材20はロール状に丸めた状態で搬入する。
<2>ネット材の展開、敷設(図4(B))。
堤体の天端に置き、ネット材20の一端を仮固定した状態でロール状のネット材20を展開すると、ネット材20が重量で以て斜面41の傾斜に沿って転がり落ちる。
展開を終えたネット材20はその下端部20cがため池40の水面42に到達する。
本考案では、ネット材20の持つ重量を利用して敷設できるので、従来の繊維製ネットのように複数の作業員を必要とせず、一人の作業員だけでネット材20を短時間のうちに展開でき、さらにネット材20を展開するために別途の錘を取り付ける必要がない。
そのため、本考案の水難救助装置10は、重錘を運搬したり付設したりする手間がなく、施工性が良い。
堤体の天端に置き、ネット材20の一端を仮固定した状態でロール状のネット材20を展開すると、ネット材20が重量で以て斜面41の傾斜に沿って転がり落ちる。
展開を終えたネット材20はその下端部20cがため池40の水面42に到達する。
本考案では、ネット材20の持つ重量を利用して敷設できるので、従来の繊維製ネットのように複数の作業員を必要とせず、一人の作業員だけでネット材20を短時間のうちに展開でき、さらにネット材20を展開するために別途の錘を取り付ける必要がない。
そのため、本考案の水難救助装置10は、重錘を運搬したり付設したりする手間がなく、施工性が良い。
<3>ネット材の固定(図4(B))。
ネット材20の敷設を完了したら、ネット材20上端部近くの網目空間24に上端棒31を挿通する。
複数の固定ピン32を打ち込んで、ネット材20の上端部をため池40の斜面41の天端に固定して、ネット材20を垂下する。
ネット材20の敷設を完了したら、ネット材20上端部近くの網目空間24に上端棒31を挿通する。
複数の固定ピン32を打ち込んで、ネット材20の上端部をため池40の斜面41の天端に固定して、ネット材20を垂下する。
[水難救助装置の使用方法]
つぎに水難救助装置10の使用方法について説明する。
つぎに水難救助装置10の使用方法について説明する。
<1>平常時(図1)。
ネット材20は菱形金網製であるため、ネット材20に対して風力や波力等による捩じれ力が加わってもネット材20の剛性により撚れ難い。
そのため、ネット材20は当初の展開状態を持続できる。
ネット材20は菱形金網製であるため、ネット材20に対して風力や波力等による捩じれ力が加わってもネット材20の剛性により撚れ難い。
そのため、ネット材20は当初の展開状態を持続できる。
<2>転落者の救助時(図1)。
誤ってため池40に人が転落した場合、転落者はパニック状態に陥り、冷静な行動をとりにくい。
本考案のネット材20の全体に目立ち易い色彩が付いているため、転落者がネット材20の存在に気付き易い。
仮に、転落位置が水難救助装置10の設置位置から離れていても、転落者はネット材20へ向けて近づく。
誤ってため池40に人が転落した場合、転落者はパニック状態に陥り、冷静な行動をとりにくい。
本考案のネット材20の全体に目立ち易い色彩が付いているため、転落者がネット材20の存在に気付き易い。
仮に、転落位置が水難救助装置10の設置位置から離れていても、転落者はネット材20へ向けて近づく。
水難救助装置10に近づいた転落者は、斜面41に垂下したネット材20を伝って自力で這い上がることができる。
転落者がネット材20に乗り移る際や這い上がる際に、ネット材20の左、右端部20b,20bに完全ナックル処理を施してあるため、転落者の安全性を確保できる。
転落者がネット材20に乗り移る際や這い上がる際に、ネット材20の左、右端部20b,20bに完全ナックル処理を施してあるため、転落者の安全性を確保できる。
従来の救命ネットは繊維製ネットであるため、転落者がネット材の編糸を指で掴んだり、足を引っ掛けたりすることが非常に困難であった。
これに対し、本考案ではネット材20が厚みを有していて、列線21の一部が斜面41から隔離して位置するため、転落者が列線21を手で攫み易いうえに、足を列線21に引っ掛け易い構造となっている。
そのため、転落者は金網製のネット材20を通じて容易に這い上がることができる。
したがって、本考案に係る水難救助装置10は従来と比べて救助の信頼性が格段に高くなる。
そのため、転落者は金網製のネット材20を通じて容易に這い上がることができる。
したがって、本考案に係る水難救助装置10は従来と比べて救助の信頼性が格段に高くなる。
さらに、転落者が這い上がる際にネット材20の一部に転落者の体重が偏荷重として作用する。
ネット材20に作用した偏荷重は、荷重分散作用を有する固定手段30によって分散して支持されるので、一部の固定ピン32が抜け出したり、ネット材20の一部が破損したりすることを回避できる。
ネット材20に作用した偏荷重は、荷重分散作用を有する固定手段30によって分散して支持されるので、一部の固定ピン32が抜け出したり、ネット材20の一部が破損したりすることを回避できる。
10・・・・水難救助装置
20・・・・ネット材
20a・・・ネット材の上端部
20b・・・ネット材の左、右端部
20c・・・ネット材の下端部
21・・・・ネット材の列線
21a・・・ネット材の線材
21b・・・ネット材の被覆材
22・・・・ネット材の網目
23・・・・ネット材のヒンジ部
24・・・・ネット材の網目空間
30・・・・固定手段
31・・・・上端棒
32・・・・固定ピン
40・・・・ため池
41・・・・斜面
42・・・・水面
20・・・・ネット材
20a・・・ネット材の上端部
20b・・・ネット材の左、右端部
20c・・・ネット材の下端部
21・・・・ネット材の列線
21a・・・ネット材の線材
21b・・・ネット材の被覆材
22・・・・ネット材の網目
23・・・・ネット材のヒンジ部
24・・・・ネット材の網目空間
30・・・・固定手段
31・・・・上端棒
32・・・・固定ピン
40・・・・ため池
41・・・・斜面
42・・・・水面
Claims (8)
- 斜面に敷設し、複数の列線を具備した金属製のネット材と、前記ネット材の上端部を堤体の一部に固定する固定手段とを具備したため池等の水難救助装置であって、
前記ネット材はロール状に巻取可能な帯状を呈すると共に、前記ネット材を構成する列線の一部が堤体の斜面から離隔して位置する厚層の金網であることを特徴とする、
水難救助装置。 - 前記ネット材が複数の列線で編成した菱形金網であることを特徴とする、請求項1記載の水難救助装置。
- 前記列線が金属製の線材と、前記線材を覆う被覆材とからなることを特徴とする、請求項1または2に記載の水難救助装置。
- 前記被覆材が樹脂製チューブ、メッキ層または塗膜層の何れか一種であることを特徴とする、請求項3に記載の水難救助装置。
- 前記被覆材が樹脂製チューブであり、該樹脂製チューブを赤色またはオレンジ色に着色したことを特徴とする、請求項3または4に記載の水難救助装置。
- 前記ネット材を構成する列線の左、右端部に完全ナックル処理を施したことを特徴とする、請求項2に記載の水難救助装置。
- 前記固定手段はネット材の横断方向に向けた網目空間に内挿して設置する上端棒と、該上端棒を固定する複数の固定ピンとを具備することを特徴とする、請求項1に記載の水難救助装置。
- 前記上端棒は前記ネット材を横断する全長を有することを特徴とする、請求項7に記載の水難救助装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022002268U JP3239266U (ja) | 2022-07-08 | 2022-07-08 | 水難救助装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022002268U JP3239266U (ja) | 2022-07-08 | 2022-07-08 | 水難救助装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3239266U true JP3239266U (ja) | 2022-09-30 |
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JP (1) | JP3239266U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7445817B1 (ja) | 2023-11-27 | 2024-03-07 | 前田工繊株式会社 | 救助用ネット装置 |
JP7576727B1 (ja) | 2024-06-05 | 2024-10-31 | 大嘉産業株式会社 | 斜面用安全ネット |
-
2022
- 2022-07-08 JP JP2022002268U patent/JP3239266U/ja active Active
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7445817B1 (ja) | 2023-11-27 | 2024-03-07 | 前田工繊株式会社 | 救助用ネット装置 |
JP7576727B1 (ja) | 2024-06-05 | 2024-10-31 | 大嘉産業株式会社 | 斜面用安全ネット |
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