JP3238910U - 二種類の異なる機能を有するディンプルを有するゴルフボール - Google Patents
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Abstract
【課題】楕円形ディンプルを有するボールの問題点を改善し、失速のないゴルフボールを提供する。【解決手段】楕円の長軸方向に流れる飛行時の空気抵抗を減少させる層流を発生させるのに好適な第1の楕円形ディンプル2内に乱流発生を主とする第2のディンプル3を形成するか、又は、第1の楕円形ディンプルが寄り集まるディンプル外のランドスペースに乱流発生を主とする第2のディンプルを形成し、飛行時のボールスピン数及び揚力を向上させる。【選択図】図1
Description
本考案は、層流を主として発生するディンプルと乱流を主として発生するディンプルとからなる、二種類の異なる機能を有するディンプルを備えるゴルフボールに関する。
従来、ゴルフボールにおいては20~70m/secの速度で回転しながら飛行するため、この速度領域ではディンプルのないものよりも周囲縁が円形(以下単に円形という)のディンプルを有するものの方が抗力は小さく、同じ初速度を与えられると、長い飛距離を得ることができると広く認識されている。そこで、ゴルフボールは表面には均一な微小なくぼみ(ディンプル)で埋め尽くされているのが一般的である。これらのディンプルにより、飛行に必要な揚力が得られるとともに、方向安定性が確保できるとされている。他方、ボールの飛ぶときの空気抵抗を軽減して飛距離を稼ぐために、円形ディンプルに代え、花びらのような楕円形ディンプルで形成されたボールが提案されている(特許文献1)。
前者の小さな円形ディンプルを形成されたボールは飛行の安定性に優れ、放物線様の飛行軌跡をとるが、後者の場合、ボール表面の抵抗が減少するためか、打球は上昇し、最高高度に達すると、そこから放物線を描かず、失速して落下するという現象が見られる。そこで、本考案はかかる花びらのような楕円形ディンプルを有するボールの問題点を改善して失速のないゴルフボールを提供することを課題とする。
本考案者は、ボール失速の原因を鋭意研究の結果、楕円形ディンプルは楕円の長軸方向に流れる空気流(層流)が飛行時の空気抵抗を減少させるには好適であるが、その結果、ボールの回転スピン数が10%前後低下し、落下時に、十分な揚力を得ることができず、失速するという現象となると考える。そこで、これを改善するため、球体表面をランドとし、そのランド部に複数の花弁状楕円形ディンプルを有するゴルフボールにおいて、層流発生を主とする楕円形ディンプル内に第2の乱流発生を主とするディンプルを形成するか、層流発生を主とする楕円形ディンプルが寄り集まるディンプル外のランドスペースに第2の乱流発生を主とするディンプルを形成すると、ボールのスピン数が増加し、揚力が向上して失速の原因が解消されることを見出した。すなわち、本考案は球体表面をランドとし、そのランド部に複数の花弁状楕円形ディンプルを有するゴルフボールにおいて、層流を主として発生する第1の楕円形ディンプル内に第2の乱流を主として発生するディンプルを形成するか、または層流を主として発生する第1の楕円形ディンプル外のランドスペースに、第2の乱流を主として発生するディンプルを形成して飛行時のボールスピン数及び揚力を向上させることを特徴とする。
花びらのような楕円形ディンプルを形成することにより飛行時に層流を発生させ、飛行抵抗の減少を図ることができるが、回転スピン数が減少して十分な揚力が得られない。本考案によれば、第1の層流を主として発生する楕円形ディンプル内及び又は第1の層流を主として発生する楕円形ディンプル外のランド部に第2の乱流を主として発生するディンプルを付加して、乱流を発生させるので、第1ディンプルの層流に第2ディンプルで形成される乱流が組み合わさり、ボールの回転スピン数が向上し、揚力が上昇する結果、ボール落下時の失速の原因をなくすことができる。
図1は第1の楕円形ディンプル2とディンプル内に円形のディンプル3を設けたデュアルディンプルスピンゴルフボールである。第1の楕円形ディンプルはランド部を形成する球体1に正五角形又は正六角形多面体を仮想して内接させ、それをランド面に投影し、それを基準にその投影面の多角形中心から多面体の各正五角形又は正六角形の頂点に延びて楕円形ディンプルが形成される。
本考案では、この第1の楕円形ディンプル2内に、第2のディンプル3を形成するか、図2に示すように、楕円形ディンプル1の外のランドスペースに第2のディンプル4及び5を形成してなることを特徴とする。第2のディンプルの形状はディンプル外形線が丸形、三角形、方形、多角形が選択できるが、第1の楕円形ディンプル内に第2ディンプルを設ける場合は長軸中点に円形または三角形の第2ディンプルを配置し、ディンプル内の長軸方向に流れる空気流に乱流を起こさせるようにするのがよい。第1楕円形ディンプル外に第2ディンプルを設ける場合は三方の第1ディンプルに囲まれるランド部に第2ディンプルを設けるのが好ましく、特に第1の楕円形ディンプルの長軸方向に流れる層流に衝突するように乱流を形成させるべく、第1の楕円形ディンプル長軸に対し三角形の各辺が平行するように、正三角形ディンプルを設けるのが好ましい。
本考案においては、標準的ラージボールにおいて、前記第1ディンプルの長軸と短軸長さはそれぞれ6.3mm-7.3 mmと2.7mm~3.7mmであるのが好ましい、前記第2ディンプルの直径又は三角辺の長さは第1のディンプルの大きさにより多少は変動するが、3.2 mm前後であって、前記第1ディンプルの中心深さは0.05 mm前後とすると、前記第2ディンプルの中心深さは乱流が起きやすいように、0.18 mm前後とするのがよい。
層流発生用の楕円形ディンプル2は球形のランド部1に正五角形又は正六角形多面体の頂点が内接するように仮想し、そのランド部への投影面を利用して中心から各頂点に楕円形の五又は六の花弁が延びるように形成される(詳細には特許文献1参照)。乱流発生用のディンプル3,4及び/又は5は第1ディンプル内又は外に形成されるが、楕円形の第1ディンプルと乱流発生用の第2ディンプルの比率はボールの飛行時の空気抵抗、ボールスピン数に影響を与えるので、ボール落下時の失速が起きないように適正に調整を図るのが好ましい。
(比較実験1)
図1に示すように、第1の6個の花弁状楕円形ディンプル2(長軸6.8mm、短軸3.2mm、深さ0.05mm)内に、第2の円形ディンプル3(直径3.2mm、深さ0.18mm)を設けたゴルフボールAと、第1の6個の花弁状楕円形ディンプル2だけで、第2の円形ディンプルを設けないゴルフボールBとをその他の使用材質、内部構造の条件を同一にして、45m/sのスイング速度でテストを行った。ゴルフボールBのスピン回転数は2200前後であったが、ゴルフボールAのスピン回転数は2400回転前後と向上した。その結果、前者のゴルフボールAでは、飛行軌跡は放物線をなすが、後者のゴルフボールBでは頂上まで浮上したゴルフボールは失速して落下する傾向が見られた。そのため、ゴルフボールBの飛行距離はゴルフボールAの飛距離より20メートル前後短くなる。
図1に示すように、第1の6個の花弁状楕円形ディンプル2(長軸6.8mm、短軸3.2mm、深さ0.05mm)内に、第2の円形ディンプル3(直径3.2mm、深さ0.18mm)を設けたゴルフボールAと、第1の6個の花弁状楕円形ディンプル2だけで、第2の円形ディンプルを設けないゴルフボールBとをその他の使用材質、内部構造の条件を同一にして、45m/sのスイング速度でテストを行った。ゴルフボールBのスピン回転数は2200前後であったが、ゴルフボールAのスピン回転数は2400回転前後と向上した。その結果、前者のゴルフボールAでは、飛行軌跡は放物線をなすが、後者のゴルフボールBでは頂上まで浮上したゴルフボールは失速して落下する傾向が見られた。そのため、ゴルフボールBの飛行距離はゴルフボールAの飛距離より20メートル前後短くなる。
(比較実験2)
図2に示すように、第1の6個の花弁状楕円形ディンプル2(長軸6.8mm、短軸3.2mm、深さ0.05mm)外に、第2の円形ディンプル4(直径3.2mm、深さ0.18mm)を設けるとともに、第3の三角形ディンプル5(一辺3.2mm、深さ0.18mm)を設けたゴルフボールCをその他の使用材質、内部構造の条件を同一にして、45m/sのスイング速度でテストを行った。ゴルフボールCのスピン回転数は2400前後であり、ゴルフボールAと同等であった。その結果、ゴルフボールCでは、飛行軌跡は放物線をなし、ゴルフボールBでの失速落下は見られなくなった。
図2に示すように、第1の6個の花弁状楕円形ディンプル2(長軸6.8mm、短軸3.2mm、深さ0.05mm)外に、第2の円形ディンプル4(直径3.2mm、深さ0.18mm)を設けるとともに、第3の三角形ディンプル5(一辺3.2mm、深さ0.18mm)を設けたゴルフボールCをその他の使用材質、内部構造の条件を同一にして、45m/sのスイング速度でテストを行った。ゴルフボールCのスピン回転数は2400前後であり、ゴルフボールAと同等であった。その結果、ゴルフボールCでは、飛行軌跡は放物線をなし、ゴルフボールBでの失速落下は見られなくなった。
以上の比較実験1及び2の結果、層流を発生させる楕円形ディンプルに乱流を発生させる第2ディンプルを形成することによりボールの回転スピン数が向上し、楕円形ディンプルの失速の原因がなくなり、飛距離が伸びることになる。
上記具体例では楕円形ディンプル2内に第2ディンプルを設ける(図1)か又は楕円形ディンプル2外のランドに設ける場合(図2)を示したが、第2ディンプルは楕円形ディンプル2の内外に設けるようにしても良い。また、第2ディンプルは丸又は円形及び三角形を示したが、方形または多角形としても良い。
1 ゴルフボール
2 楕円形ディンプル
3、4、5 第2ディンプル
2 楕円形ディンプル
3、4、5 第2ディンプル
Claims (4)
- 球体表面をランドとし、そのランド部に複数の花弁状楕円形ディンプルを有するゴルフボールにおいて、
複数の層流を主として発生する第1の楕円形ディンプル2と、複数の乱流を主として発生する第2のディンプル3、4及び/又は5とを備え、第2のディンプルを第1の楕円形ディンプル2内に及び/又は第1の楕円形ディンプル外のランドスペースに第2の乱流を主として発生するディンプル3、4及び/又は5を形成して飛行時のボールスピン数及び揚力を向上させることを特徴とする層流と乱流とを同時に発生させるダブルディンプルスピンゴルフボール。 - 前記第2のディンプル3、4又は5が円形、三角形、方形又は多角形である請求項1記載のダブルディンプルスピンゴルフボール。
- 前記第2のディンプル5が三角形である請求項1記載のダブルディンプルスピンゴルフボール。
- 前記第1ディンプルの長軸と短軸長さはそれぞれ6.3mm-7.3 mmと2.7mm~3.7mmであり、前記第2ディンプルの直径又は三角辺の長さは第1ディンプルの大きさにより多少は変動するが、3.2 mm前後であって、前記第1ディンプルの中心深さは0.05 mm前後とすると、前記第2ディンプルの中心深さは乱流が起きやすいように、0.18 mm前後とする請求項1記載のダブルディンプルスピンゴルフボール。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
CN202121128131.XU CN214861038U (zh) | 2021-05-24 | 2021-05-24 | 一种双重窝旋的高尔夫球 |
CN202121128131.X | 2021-05-24 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3238910U true JP3238910U (ja) | 2022-08-29 |
Family
ID=78937202
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022001684U Active JP3238910U (ja) | 2021-05-24 | 2022-05-23 | 二種類の異なる機能を有するディンプルを有するゴルフボール |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3238910U (ja) |
CN (1) | CN214861038U (ja) |
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2021
- 2021-05-24 CN CN202121128131.XU patent/CN214861038U/zh active Active
-
2022
- 2022-05-23 JP JP2022001684U patent/JP3238910U/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN214861038U (zh) | 2021-11-26 |
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