JP3238444U - 導電フィルムヒータおよびそれを用いたゴーグル - Google Patents
導電フィルムヒータおよびそれを用いたゴーグル Download PDFInfo
- Publication number
- JP3238444U JP3238444U JP2022001744U JP2022001744U JP3238444U JP 3238444 U JP3238444 U JP 3238444U JP 2022001744 U JP2022001744 U JP 2022001744U JP 2022001744 U JP2022001744 U JP 2022001744U JP 3238444 U JP3238444 U JP 3238444U
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- conductive film
- goggles
- transparent conductive
- heater
- temperature distribution
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Surface Heating Bodies (AREA)
Abstract
【課題】導電フィルム上の温度分布制御構造を有する導電フィルムヒータ及びそれを用いたゴーグルを提供する。【解決手段】導電フィルム10上の導電膜に通電するための電極11、12と導電膜間に絶縁部13を設け、電極間の電流の制御により、温度分布を制御する。この構造によれば、ゴーグルの視認性の問題はなく、また絶縁部は、レジストを利用することで従来の製造工数を維持し製造コストに影響を及ぼさない。【選択図】図4
Description
本考案は、導電フィルム上の温度分布制御構造を特徴とするヒータおよびそのヒータを用いたゴーグルに関するものである。
蒸着やスパッタリング、メタルメッシュと呼ばれるエッチング等により導電薄膜が形成された透明フィルムを利用して、その導電膜へ通電することにより抵抗熱を生じさせる、いわゆる透明導電ヒータ機能をもつ製品が増えている。
例えば、防曇、着雪防止を目的として、監視カメラやゴーグルのレンズ部に同機能を付与する製品が挙げられる。
このようなアプリケーションにおいては、レンズ面全体に対して均一に防曇や着雪防止性能が得られること、すなわち、レンズ面全体が均一の温度分布によって暖められることが求められるが、導電膜に通電させるための電極間の距離やヒータ形状に起因し、導電薄上の電気抵抗の差異部分が生じ、均一に暖められることが難しくなるという課題がある。
この解決策として、特許文献1、2には導電膜の一部を除去する等、温度均一化に適した任意の導電膜形状とする方法が挙げられている。
本先行技術の問題点は、任意の導電膜形状とするための、エッチング処理等の工数が増え、製造コストに影響する点である。また、フィルム面上に導電膜と導電膜が存在しない面が併存することから、厳密な意味において視認性に影響を及ぼす場合がある。
上記課題を解決するため、本考案は、導電フィルムを用いた基部と、その導電フィルムに通電するための電極と、その電極と導電フィルムとの間に絶縁部を設ける導電フィルムヒータであることを特徴とする。
また、その絶縁部はアンダーレジストにより形成されることを特徴とする。
さらに、同特徴を備えたヒータをゴーグルに適用する。ここで、ゴーグルとはその側面が顔面に密着するタイプのみならず、例えばヘルメットと一体となった風防タイプ等、目を保護するための透明部を備えるさまざまなタイプが含まれる。
さらに、同特徴を備えたヒータをゴーグルに適用する。ここで、ゴーグルとはその側面が顔面に密着するタイプのみならず、例えばヘルメットと一体となった風防タイプ等、目を保護するための透明部を備えるさまざまなタイプが含まれる。
本考案によれば、導電フィルム上の温度分布制御は、電極とその導電膜間に絶縁部を設けることにより実現されるため、透明導電膜を部分的に除去する必要がなく、また、絶縁部にレジストを用いることで、製造工数を増やすことなく課題を解決することができる。
また、本特徴を備えるヒータをゴーグルのレンズ面に適用することで、安価に防曇、着雪防止性能を確保し、かつ視認性を極めて良好にすることができる。
図1は、ゴーグルに適用する、絶縁部を設けない場合のゴーグル用透明導電フィルムヒータ1の平面図である。図1のゴーグル用透明導電フィルムヒータ1は、ゴーグルグラス面形状に合わせた透明導電フィルム10と、その上端に配設する上部電極11と、その下端に配設する下部電極12とから構成される。
図2は、図1のA-A‘断面の拡大図である。上部電極11は、透明導電フィルム10と電気的に接触する。なお、下部電極12も同様に、透明導電フィルム10と電気的に接触する。
透明導電フィルム10の導電膜は、膜厚が0.05μm程度のITO膜やAg膜であり、電極は厚み10μm程度のAgペーストを使用する。導電膜や電極の材質や厚みはこれに限定されるものではない。また、導電膜の面積抵抗は10Ω/□であるがこれに限定されるものではなく、いかなる抵抗値であってもよい。
上部電極11、下部電極12間に電圧を印加すると、導電膜の電気抵抗に応じて電流が透明導電フィルム10上を流れる。図1における垂直方向の点線矢印は電荷の流れのイメージである。結果、透明導電フィルム10上に抵抗熱が生じることとなるが、電極間の距離の差異によって電気抵抗が異なるため、発熱量は一様ではない。
図3は、図1、図2に示す構造のゴーグル用透明導電フィルムヒータ1において、電圧を印加した時の透明導電フィルム10上の温度分布を可視化したものである。これは透明導電フィルム中央部に近いほど、高温に発熱し、最大108。9℃まで中央部が発熱したことを示している。一方、中央部から左右端方向に近くづくほど低温で発熱し、最低温度は25.7℃であることを示している。
透明導電フィルム10の中央部に近いほど上部電極11と下部電極12間の距離が短いため、中央部に近いほど透明導電フィルム10上の電気抵抗が低く、電流が増大する。従って、中央部付近ほど発熱エネルギーが大きいことにより、このような結果となる。
防曇、着雪防止性能の観点からは、ゴーグルグラス、すなわち透明導電フィルム10上の温度分布はなるべく一様であることが好ましい。よって、このような場合、エッチング処理により透明導電フィルム10上の導電膜の一部を取り除き、温度分布が一様となるように調整をすることが、一般的に行われている。
しかし、エッチング処理は、その性質上、作業工程に手間を要し、エッチングのための材料費や人件費等、作業コストの負担が増すという問題がある。
図4は、上部電極11と透明導電フィルム10の間の一部に絶縁部13を設けた場合の、ゴーグルに適用する透明導電フィルムヒータ1の平面図である。その部分以外の構造は、図1におけるゴーグル用透明導電フィルムヒータ1の構造と同じである。
また、図5は、図4のA-A‘断面の拡大図である。上部電極11は、絶縁部13が設けられる部分以外で、透明導電フィルム10と電気的に接触する。
上部電極11、下部電極12間に電圧を印加すると、導電膜の電気抵抗に応じて電流が透明導電フィルム10上を流れるが、絶縁部13部分からは電流が流れず、絶縁部13の位置、長さ、数量によって抵抗を制御することで、透明導電フィルム10上の電流を制御、すなわち温度分布を制御することができる。
ゴーグル用透明導電フィルムヒータ1では、その形状から、中央部分に電流が集中する。図4は、上部電極11の中央から左右端の方向に15mm離れた箇所にそれぞれ幅10mmの絶縁部13を設けて中央部の電流を制御していることを示している。
もっとも、絶縁部13の配置は一例に過ぎず、その配置場所、数量、絶縁部13の面積は、この実施形態に限られず、電流制御、すなわち温度制御のために任意の設計でよい。例えば、上部電極11ではなく、下部電極12に絶縁部13を設けてもよいし、上部電極11と下部電極12の両電極に絶縁部13を設ける場合も考えられる。
絶縁部13は、レジストにより設ける。通常レジストは、腐食防止等、電極の保護を目的として表面上に用いられ、基板上の配線等において必須である。
上部電極11、下部電極12の表面上においても腐食防止等のためレジストは必要であるから、上部電極11、下部電極12の裏面、つまり、透明導電フィルム10との接触面に絶縁部13確保のため同レジストを利用すれば工程数の削減につながる。
しかし、絶縁部13はレジストに限定されるものではなく、例えば、絶縁テープや他の絶縁樹脂等、導電膜エッチング工程よりコスト低減につながる他の絶縁性の材料を選択してもよい。
よって、本考案により、透明導電フィルム10上の電流制御のために別途導電膜除去のためのエッチング工程のような新たな工程を設けることなく、透明導電フィルム10の温度制御が可能となる。
図6は、図4、図5に示す構造のゴーグル用透明導電フィルムヒータ1において、電圧を印加した時の透明導電フィルム10上の温度分布を可視化したものである。これは、絶縁部13が無い時と比較して透明導電フィルム中央部の温度が約40度低下し、また温度分布においても実用上の問題のないレベルまで制御されていることを示している。
以上、本考案の透明導電フィルムヒータおよびそれを用いたゴーグルにおける実施形態について説明したが、本考案は説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば、不透明フィルムヒータ等、各請求項に記載した範囲において各種変形を行うことができる。
1 ゴーグル用透明導電フィルムヒータ
10 透明導電フィルム
11 上部電極
12 下部電極
13 絶縁部
10 透明導電フィルム
11 上部電極
12 下部電極
13 絶縁部
Claims (3)
- 導電フィルムを用いた基部と、
該導電フィルムに通電するための電極と、
該電極と該導電フィルムとの間に絶縁部を設けることを特徴とする導電フィルムヒータ。 - 前記絶縁部はレジストにより形成されることを特徴とする請求項1に記載の導電フィルムヒータ。
- 請求項1また請求項2に記載の導電フィルムヒータを備えることを特徴とするゴーグル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022001744U JP3238444U (ja) | 2022-05-26 | 2022-05-26 | 導電フィルムヒータおよびそれを用いたゴーグル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022001744U JP3238444U (ja) | 2022-05-26 | 2022-05-26 | 導電フィルムヒータおよびそれを用いたゴーグル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3238444U true JP3238444U (ja) | 2022-07-22 |
Family
ID=82448813
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022001744U Active JP3238444U (ja) | 2022-05-26 | 2022-05-26 | 導電フィルムヒータおよびそれを用いたゴーグル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3238444U (ja) |
-
2022
- 2022-05-26 JP JP2022001744U patent/JP3238444U/ja active Active
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101857804B1 (ko) | 김서림 방지 렌즈 구조물과 눈용 보호구 | |
US8388127B2 (en) | Vision assistance device having conductive transparent thin film | |
AU3491199A (en) | Metal bus bar and tab application method | |
WO2019116814A1 (ja) | チップ抵抗器 | |
EP3734620B1 (en) | Method for producing transparent electrode | |
JP3238444U (ja) | 導電フィルムヒータおよびそれを用いたゴーグル | |
JP2002134254A (ja) | ヒーター付透明体 | |
JP2009157145A (ja) | 液晶レンズ装置 | |
JP3774871B2 (ja) | 遅延型薄膜ヒューズ | |
US20220273064A1 (en) | Transparent heating element for eye protector and method of manufacturing same | |
JP2007227718A (ja) | 抵抗素子を有する電子部品およびその製造法 | |
CN109416958B (zh) | 电极结构、包括其的电子器件及其制造方法 | |
JP2018190609A (ja) | 凸曲面状透明ヒーター、凸曲面状透明ヒーターを備えてなる製品および凸曲面状透明ヒーターの製造方法 | |
JP7220344B2 (ja) | 回路保護素子 | |
KR950002530A (ko) | 흐림방지 거울 | |
JPH0963454A (ja) | チップヒューズ | |
JP2574775B2 (ja) | 液晶表示素子 | |
JPH0362492A (ja) | 透明面状発熱体 | |
US3063881A (en) | Method of making an electrically conductive article | |
JPH0517061B2 (ja) | ||
CN106129103B (zh) | 一种显示基板、其制作方法、显示面板及镀膜装置 | |
CN219042015U (zh) | 光学视窗及电子设备 | |
KR20150024646A (ko) | 액정 표시 장치 | |
WO2016093139A1 (ja) | メタルマスク、タッチパネル及びタッチパネルの製造方法 | |
JP7143942B2 (ja) | 調光素子 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 3238444 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |