JP3238220U - レーザーとマイクロ波を統合したアニールシステム - Google Patents

レーザーとマイクロ波を統合したアニールシステム Download PDF

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Abstract

Figure 0003238220000001
【課題】レーザーとマイクロ波を統合したアニールシステムを提供する。
【解決手段】
レーザーとマイクロ波を統合したアニールシステムであって、マイクロ波電力源システム、レーザー加熱源システム及び測定制御システムを含む。マイクロ波電力源システムは、マイクロ波エネルギーをアニール対象物の第1の領域に提供することにより、アニール対象物の第1の領域をアニールする。レーザー加熱源システムは、レーザーでレーザーエネルギーをアニール対象物の第2の領域に提供することにより、アニール対象物の第2の領域をアニールする。測定制御システムは、マイクロ波及び/又はレーザーの電力をモニタリング及び制御する。本考案は、全体的なアニールに必要な時間を短縮でき、さらに応力差が大きいことによる亀裂又は欠陥を回避できる。
【選択図】図3

Description

本考案は、アニールシステムに関し、特にレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステムに関する。
マイクロ波アニールは、高速加熱及び冷却速度を与えるが、マイクロ波共振器の加熱速度の限界が200℃/分であり、大型ウエハのアニールに適さず、大量加工にも適さない。現在、レーザーを用いてアニールする技術があるが、レーザーアニールエネルギーがレーザースポットに過度に集中するため、注入イオンの過度の拡散が発生しやすくなり、レーザースポットの面積によって制限されるため、アニール対象物を均一に加熱することができず、その集束点と非集束点との間の温度差が大きすぎ、応力や亀裂又は欠陥が発生しやすくなる。
これに鑑みて、本考案の目的は、上記従来技術の課題を解決するために、レーザーとマイクロ波を統合したアニールシステムを提供することである。
前記目的を達成するために、本考案は、マイクロ波エネルギーをアニール対象物の第1の領域に提供することにより、前記アニール対象物の前記第1の領域をアニールするマイクロ波電力源システムと、レーザーエネルギーを前記アニール対象物の第2の領域に提供することにより、前記アニール対象物の前記第2の領域をアニールするレーザー加熱源システムと、を含む、ことを特徴とするレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステムを提供する。
本考案に係るレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステムによると、前記第1の領域は、前記第2の領域を含む。
本考案に係るレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステムによると、前記マイクロ波電力源システムは、前記マイクロ波エネルギーを前記アニール対象物の前記第1の領域に全体的に提供し、前記レーザー加熱源システムは、前記レーザーエネルギーを前記アニール対象物の前記第2の領域に走査して提供する。
本考案に係るレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステムによると、前記マイクロ波電力源システムが前記マイクロ波エネルギーを前記第1の領域に提供する第1の時間区間は、前記レーザー加熱源システムが前記レーザーエネルギーを前記第2の領域に提供する第2の時間区間をカバーする。
本考案に係るレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステムによると、前記レーザー加熱源システムが前記レーザーエネルギーを前記第2の領域に提供する第2の時間区間は、前記マイクロ波電力源システムが前記マイクロ波エネルギーを前記第1の領域に提供する第1の時間区間をカバーする。
本考案に係るレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステムによると、前記マイクロ波電力源システムによって提供された前記マイクロ波エネルギーは、第1の軸方向に沿って前記第1の領域に提供され、前記レーザー加熱源システムによって提供された前記レーザーエネルギーは、第2の軸方向に沿って前記第2の領域に提供され、前記第1の軸方向と前記第2の軸方向との夾角は、0度~180度の範囲である。
本考案に係るレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステムによると、前記レーザー加熱源システムは、レーザー発生器及びレンズ群を含み、前記レーザー発生器は、レーザーを発生させ、前記レンズ群は、前記レーザーを前記アニール対象物の前記第2の領域に案内する。
本考案に係るレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステムによると、前記マイクロ波電力源システムは、少なくとも1つのマイクロ波発生器及び1つの共振器を含み、前記マイクロ波発生器は、マイクロ波を発生させ、前記共振器は、前記マイクロ波を前記アニール対象物の前記第1の領域に案内する。
本考案に係るレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステムによると、前記マイクロ波電力源システムと前記レーザー加熱源システムは、前記アニール対象物の反対側から前記マイクロ波エネルギーと前記レーザーエネルギーをそれぞれ提供する。
本考案に係るレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステムによると、前記マイクロ波電力源システムと前記レーザー加熱源システムは、前記アニール対象物の同じ側から前記マイクロ波エネルギーと前記レーザーエネルギーをそれぞれ提供する。
本考案に係るレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステムによると、前記レーザー加熱源システムの前記レンズ群は、前記レーザーを前記アニール対象物の前記第2の領域に案内するように、前記マイクロ波電力源システムの前記共振器に同軸に設けられる。
本考案に係るレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステムによると、前記マイクロ波電力源システムと前記レーザー加熱源システムは、前記アニール対象物の垂直側から前記マイクロ波エネルギーと前記レーザーエネルギーを前記アニール対象物にそれぞれ提供する。
本考案に係るレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステムによると、前記マイクロ波電力源システムは、2つのマイクロ波発生器及び1つの共振器を含み、前記2つのマイクロ波発生器は、2つのマイクロ波を発生させ、前記共振器は、前記第1の軸方向の2つの反対方向から前記2つのマイクロ波を前記アニール対象物の前記第1の領域にそれぞれ案内する。
本考案に係るレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステムによると、前記マイクロ波電力源システムとともに前記アニール対象物の反対側に位置するマイクロ波吸収素子をさらに含む。
本考案に係るレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステムによると、前記マイクロ波電力源システムの前記共振器は、開口部が貫通し、前記アニール対象物は、前記開口部を介して前記共振器内を移動して前記マイクロ波エネルギーを受け取る。
本考案に係るレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステムによると、前記マイクロ波電力源システムは、前記マイクロ波発生器と前記共振器との間に設けられるアイソレータ及び整合器をさらに含む。
本考案に係るレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステムによると、前記第1の領域又は前記第2の領域は、前記アニール対象物の深さ又は表面に位置する。
上記のように、本考案のレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステムは、以下の利点を有する。
(1)本考案は、マイクロ波エネルギーとレーザーエネルギーで相乗的アニール手順を実行し、マイクロ波アニールとレーザーアニールの利点を組み合わせることに寄与する。
(2)マイクロ波エネルギーによってアニール物の温度を上昇させ、アニール対象物のレーザーエネルギーの吸収率を向上させることに寄与し、従ってレーザーアニール手順を実行するために提供する必要があるレーザーエネルギーを削減でき、又は全体的なアニールに必要な時間を短縮できる。
(3)マイクロ波エネルギーによってアニール対象物の第2の領域と他の領域(非第2の領域)の温度を上昇させ、この2つの領域の温度差(Thermal Shock)を低減させ、応力差が大きいことによる亀裂又は欠陥を回避することができる。
(4)本考案は、マイクロ波エネルギーでアニール対象物全体をアニールし、温度勾配が大きいことによる欠陥を回避でき、注入イオンの過度の拡散の問題を解決できる。
(5)本考案は、マイクロ波エネルギーでアニール対象物全体をアニールし、アニール対象物に対応する特定のレーザー波長を選択し、特定の深さの領域を選択的にレーザーアニールすることができる。
本考案の技術的特徴および達成し得る技術的効能の理解を深めるために、より良い実施例と詳細な説明を以下に示す。
図1は本考案のレーザーとマイクロ波を統合したアニール方法の作動模式図である。 図2は本考案のレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステムの作動フローチャートである。 図3は本考案のレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステムのシステム模式図である。 図4は本考案の第1の実施例に係るアニールシステムの構造模式図である。 図5は本考案の第2の実施例に係るアニールシステムの構造模式図である。 図6は本考案の第3の実施例に係るアニールシステムの構造模式図である。 図7は本考案の第4の実施例に係るアニールシステムの構造模式図である。 図8は図7の別の視角からの模式図である。 図9は本考案のアニール装置が熱源内でアニールする模式図である。
以下、本考案の実施の形態を図面に基づいて説明する。本考案の実施の形態の図面における各部材の比率は、説明を容易に理解するために示され、実際の比率ではない。また、図に示すアセンブリの寸法の比率は、各部品とその構造を説明するためのものであり、もちろん、本考案はこれに限定されない。一方、理解を便利にするために、下記の実施の形態における同じ部品については、同じ符号を付して説明する。
さらに、明細書全体および実用新案登録請求の範囲で使用される用語は、特に明記しない限り、通常、この分野、本明細書に開示される内容、および特別な内容で使用される各用語の通常の意味を有する。本考案を説明するために使用されるいくつかの用語は、当業者に本考案の説明に関する追加のガイダンスを提供するために、本明細書の以下または他の場所で説明される。
この記事での「第1」、「第2」、「第3」などの使用については、順序や順次を具体的に示すものではなく、本考案を制限するためにも使用されていない。これは、同じ専門用語で説明するコンポーネントまたは操作を区別するだけために使用される。
次に、この記事で「含む」、「備える」、「有する」、「含有する」などの用語が使用されている場合、それらはすべてオープンな用語である。つまり、これらは、含むがこれに限定されないことを意味する。
図1~図3を参照すると、図1は本考案のレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステムの作動模式図を示し、図2は本考案のレーザーとマイクロ波を統合したアニール方法の作動フローチャートであり、図3は本考案のレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステムのシステム模式図である。本考案は、レーザーとマイクロ波を統合したアニールシステム及びアニール方法を提供し、マイクロ波電力源システム30を用いてマイクロ波エネルギーをアニール対象物100の第1の領域に提供し、及びレーザー加熱源システム50を用いてレーザーエネルギーをアニール対象物の第2の領域に提供することにより、アニール効果を達成でき、提供する必要があるマイクロ波エネルギー及びレーザーエネルギーを制御でき、且つ例えば、全体的なアニールに必要な時間を短縮できる。また、本考案は、さらに、測定制御システム80によってマイクロ波電力源システム30及びレーザー加熱源システム50の作動をモニタリング及び制御することができる。また、実際のプロセス要件に応じて、上記第1の領域と第2の領域は、アニール対象物100の任意の適切な位置に画定されてもよく、任意の適切な面積又は体積を有してもよく、任意の適切な位置関係にあってもよい。マイクロ波電力源システム30は、任意の適切な第1の時間区間でマイクロ波エネルギーを提供でき、レーザー加熱源システム50は、任意の適切な第2の時間区間でレーザーエネルギーを提供できる。
例えば、本考案の第1の領域は、第2の領域と部分的に重なるか、完全に重なるか又は重ならないことに限定されず、本考案の第1の領域の面積又は体積は、第2の領域よりも大きいか、等しいか又はよりも小さいことに限定されない。例えば、第1の領域は第2の領域を含んでもよく、又は、第2の領域は第1の領域を含んでもよく、又は、第1の領域は第2の領域に隣接してもよく、さらに、第1の領域と第2の領域は、それぞれ独立してアニール対象物100に画定されてもよい。さらに、マイクロ波電力源システム30がマイクロ波エネルギーを提供する第1の時間区間は、レーザー加熱源システム50がレーザーエネルギーを提供する第2の時間区間と部分的に重なるか、完全に重なるか又は重ならない。例えば、第1の時間区間は第2の時間区間を含んでもよく、又は、第2の時間区間は第1の時間区間を含んでもよく、又は、第1の時間区間と第2の時間区間は互いに隣接してもよく、又は、第1の時間区間と第2の時間区間はそれぞれ独立してもよい。第1の時間区間の長さは、例えば、第2の時間区間よりも大きいか、よりも小さいか又は等しくてもよい。
続いで、例えば、本考案は、レーザーとマイクロ波を統合したアニールシステム及びアニール方法を提供し、マイクロ波のマイクロ波エネルギーによってアニール対象物の第1の領域に対してマイクロ波アニール手順を実行して温度を上昇させ、レーザーのレーザーエネルギーを組み合わせてこの第1の領域における第2の領域に対してレーザーアニール手順を実行する。本考案は、マイクロ波エネルギーによってアニール対象物の温度を上昇させるため、アニール対象物(シリコン又は炭化ケイ素などの半導体材料)のレーザーエネルギー吸収率を向上させることに寄与し、従って、本考案は、レーザーアニール手順を実行するために提供する必要があるレーザーエネルギーを削減でき、又は全体的なアニールに必要な時間を短縮できる。逆に、本考案は、レーザーエネルギーによってアニール対象物の温度を上昇させることができ、アニール対象物がマイクロ波エネルギーを吸収することに寄与する。さらに、本考案は、非第2の領域と第2の領域に対してマイクロ波エネルギーを全体的に提供し、非第2の領域(すなわち、非レーザーアニール領域)と第2の領域(すなわち、レーザーアニール領域)との温度差(Thermal Shock)を低減させ、応力差が大きいことによる亀裂又は欠陥を回避することができる。
上記第1の領域は、アニール対象物の一部又は全部に画定されており、上記第2の領域は、例えば、第1の領域の一部又は全部に画定されている。上記第1の領域と第2の領域の両方は、アニール対象物の深さ又は表面に位置することに限定されない。さらに、本考案の第1の領域と第2の領域の面積、体積及び位置関係は、後述する例に限定されず、全体的なアニールに必要な時間を短縮し、応力差を低減させ、又はレーザーアニール手順を実行するために提供する必要があるレーザーエネルギーを削減することができる限り、いずれも本考案の特許請求する範囲に属する。上記アニール対象物は、例えば、改質処理、分離処理、イオン注入処理又は他の半導体プロセス処理を施した基材などの、アニール処理を実行するのに適する任意の材料であってもよく、この基材は、例えば、Si、SiC、SiGe、Ge、GaAs、GaN又はInPなどの基板材料など、ウエハ又はインゴットなどの半導体プロセス材料であってもよいが、これらに限定されない。例えば、アニール対象物100は、例えば、イオン注入を完了するシリコン基材であり、第1の領域(表面のソース、ゲート)に対してマイクロ波アニールを用い、第2の領域(深いウェル(deep P又はN well))に対してレーザーアニールを用いる。又は、基材を改質又は外力により剥離して、改質領域又は剥離面(第1の領域/第2の領域)をアニールしてもよく、同時にマイクロ波及びレーザーでアニールして欠陥の修復、結晶格子のリセットの効果を達成する。また、本考案のマイクロ波電力源システムは、アニール対象物の温度を特定の温度に上昇させることに限定されず、任意の上昇した温度値は、アニール対象物のレーザーエネルギー吸収率を向上させ、又は応力差を低減させることができる限り、本考案に適用できる。
図1、図2及び図3を参照すると、本考案のアニールシステム10は、少なくとも1つのマイクロ波電力源システム30、1つのレーザー加熱源システム50及び1つの測定制御システム80を含む。ステップS10に示すように、先ずマイクロ波アニール手順を実行し、マイクロ波電力源システム30は、マイクロ波33を発生させ、このマイクロ波33をアニール対象物100の第1の領域に照射させることにより、マイクロ波33のマイクロ波エネルギーを用いてこの第1の領域の温度を上昇させ、マイクロ波アニール手順を実行する効果を達成できる。アニール対象物100は、例えば、載置ステージに載置されており、この載置ステージは、例えば、可動載置ステージであるが、これに限定されず、例えば、固定載置ステージであってもよい。マイクロ波電力源システム30は、第1の電力でマイクロ波エネルギーを提供し、マイクロ波エネルギーは、第1の軸方向に沿って第1の領域に提供される。ステップS20に示すように、本考案のレーザー加熱源システム50は、レーザー54を発生させ、このレーザーをアニール対象物100の第2の領域に照射させる。マイクロ波電力源システム30は、第1の電力でマイクロ波エネルギーを提供する。レーザー加熱源システム50は、第2の電力でレーザーエネルギーを提供し、レーザーエネルギーは、第2の軸方向に沿って第2の領域に提供される。上記第1の軸方向と第2の軸方向との夾角は、約0度~180度の範囲である。例えば、第1の軸方向は、例えば、第2の軸方向に平行(同じ方向又は反対方向)又は垂直であってもよい。マイクロ波電力源システム30の出力モードは、連続的マイクロ波源、又はパルス幅が約1μs~約1msの範囲である断続的マイクロ波源であってもよい。マイクロ波電力源システム30がマイクロ波エネルギーを第1の領域に提供する第1の時間区間は、レーザー加熱源システム50がレーザーエネルギーを第2の領域に提供する第2の時間区間をカバーしてもよく、すなわち、第2の時間区間は、好ましくは、第1の時間区間と完全に重なる。又は、レーザー加熱源システム50がレーザーエネルギーを第2の領域に提供する第2の時間区間は、マイクロ波電力源システム30がマイクロ波エネルギーを第1の領域に提供する第1の時間区間をカバーしてもよい。しかしながら、これは、本考案を限定するものではなく、一例に過ぎず、すなわち、第2の時間区間は、例えば、第1の時間区間と部分的にのみ重なってもよく、又は、第1の時間区間と完全に重ならなくてもよい。マイクロ波電力源システム30がマイクロ波エネルギーを提供する時間とレーザー加熱源システム50がレーザーエネルギーを提供する時間との任意の対応関係は、全体的なアニールに必要な時間を短縮し、応力差を低減させ、又はレーザーアニール手順を実行するために提供する必要があるレーザーエネルギーを削減することができる限り、いずれも本考案の特許請求する範囲に属する。
本考案のマイクロ波電力源システム30では、マイクロ波は、波長範囲が約1mm~約1mであり、周波数範囲が約300GHz~約0.3GHzである。マイクロ波の電力範囲は、約200ワット~約5,000ワットである。本考案は、産業用途に属し、その使用可能な周波数は、ISM周波数帯(Industrial Scientific Medical Band)に属する。国際電気通信連合無線通信規則で規定されたマイクロ波の周波数範囲は、433.05-434.79MHz、902-928MHz、2400-2483.5MHz….などである。本考案は、約2400-2483.5MHzのマイクロ波周波数を使用でき、さらに国際電気通信連合無線通信規則で規定されていない周波数を使用し、例えば、承諾された500MHz又は他の周波数の使用を要求する必要がある。本考案のレーザー加熱源システム50では、レーザーの波長は、例えば、約150nm~約1600nmであり、移動速度は、約10ミリメートル/秒~約1000ミリメートル/秒の範囲であり、電力範囲は、約10mW~約100kWであり、スポットサイズ(spot size)は、約1μm~約50μmの範囲であり、レーザーは、パルスレーザーであってもよく、その周波数範囲は、約1Hz~約1MHzであってもよく、パルス幅は、約100fs~約100nsの範囲であってもよい。
本考案のアニールシステム10の測定制御システム80は、温度測定装置82、電力測定装置84及び制御装置86を含む。ステップS30に示すように、本考案は、測定制御手順を実行するステップをさらに含み、温度測定装置82は、アニール対象物100の温度値をモニタリングし、電力測定装置84は、マイクロ波電力源システム30とレーザー加熱源システム50の少なくとも1つの電力変化を測定し、制御装置86は、上記温度値及び電力変化に応じて、マイクロ波電力源システム30がマイクロ波エネルギーを提供する第1の電力を調整するか、及び/又はレーザー加熱源システム50がレーザーエネルギーを提供する第2の電力を調整する。例えば、本考案は、モニタリングされたアニール対象物100の温度値、及びマイクロ波電力源システム30及び/又はレーザー加熱源システム50の電力変化に応じて、マイクロ波電力源システム30の第1の電力を増加させるか、又はレーザー加熱源システム50の第2の電力を低減させる。以上から分かるように、本考案は、全体的なアニールに必要な時間を短縮でき、又は、レーザーアニール手順を実行するために提供する必要があるレーザーエネルギーを削減できる。
温度測定装置82は、例えば、好ましくはアニール対象物100の温度値をリアルタイムにモニタリングするための赤外線高温計などの光学温度測定装置(Optical Pyrometer)である。制御装置86は、例えば、コンピュータであり、温度測定装置82によるモニタリング信号及び電力測定装置84によって測定された電力変化を受け取ることにより、マイクロ波電力源システム30及びレーザー加熱源システム50を制御し、例えば、マイクロ波電力源システム30の第1の電力を増加させるか、又はレーザー加熱源システム50の第2の電力を低減させる。電力測定装置84は、さらに、例えば、方向性結合器(Directional Coupler)84a及び電力計(Power Meter)84bを含み、方向性結合器84aは、入力及び反射されたマイクロ波/レーザー信号を検出し、検出した信号を電力計84bに送信して、マイクロ波/レーザーとアニール対象物100との結合をモニタリングすることに用いられる。すなわち、方向性結合器84aは、マイクロ波電力源システム30によって提供されたマイクロ波の前進信号及びアニール対象物100からの反射信号を検出し、及び/又はレーザー加熱源システム50によって提供されたレーザーの前進信号及びアニール対象物100からの反射信号を検出することに用いられてもよい。次に、方向性結合器84aは、これらの検出した信号を電力計84bに送信し、マイクロ波及び/又はレーザーとアニール対象物100との結合変化(電力変化など)をリアルタイムにモニタリングすることに用いられる。これにより、制御装置86は、この電力変化データを受け取り、上記電力変化に応じて、調整命令をリアルタイムに生成して、マイクロ波電力源システム30及びレーザー加熱源システム50の少なくとも1つの作動を制御する。また、本考案の測定制御システム80は、選択的に、例えば、制御装置86に電気的に接続されたモニタをさらに含んでもよく、これにより測定制御システム80の各構成要素のモニタリング結果をリアルタイムに表示し、例えば、すべてのマイクロ波、レーザー及び温度データは、コンピュータに入力されて記録及び処理されて、モニタに直ちに表示され得る。
図1~図4に示すように、図4は本考案の第1の実施例に係るアニールシステムのマイクロ波エネルギーとレーザーエネルギーが反対側からアニール対象物に提供される構造模式図である。第1の実施例では、マイクロ波電力源システム30は、マイクロ波エネルギーを第1の領域110におけるアニール対象物100に全体的に提供し、レーザー加熱源システム50は、レーザーエネルギーを第2の領域120におけるアニール対象物100に走査して提供する。第1の実施例では、第1の領域110は、第2の領域120を含み、すなわち、第1の領域110の面積及び体積は、第2の領域120よりも大きい。さらに、第1の実施例では、マイクロ波電力源システム30がマイクロ波エネルギーを第1の領域110に提供する第1の時間区間は、レーザー加熱源システム50がレーザーエネルギーを第2の領域120に提供する第2の時間区間をカバーしてもよく、すなわち、第2の時間区間は、第1の時間区間と完全に重なる。マイクロ波エネルギーは、第1の軸方向D1(図4に示すように下から上へ)からアニール対象物の第1の領域110に提供され、レーザーエネルギーは、第2の軸方向D2(図4に示すように上から下へ)からアニール対象物の第2の領域120に提供され、第1の軸方向D1は、第2の軸方向D2と重なる。本考案のアニールシステム10は、マイクロ波電力源システム30、レーザー加熱源システム50及び測定制御システム80を含む。マイクロ波電力源システム30は、少なくとも1つのマイクロ波発生器32及び1つの共振器34を含み、マイクロ波発生器32は、例えば、上記マイクロ波33を発生させるためのマグネトロンである。共振器34は、例えば、同軸共振器である。例えば、共振器34は、例えば、TE10モードの共振器であり、その内部には中空又は中実の導波路素子があってもよく、実際の使用に応じて調整でき、マイクロ波を案内してマイクロ波をその中に共振させる限り、本考案に適用できる。マイクロ波発生器32によって発生されるマイクロ波は、例えば、金属棒31の案内により共振器34に伝送され、共振器34は、マイクロ波発生器32によって発生されるマイクロ波をアニール対象物100の第1の領域110に案内することにより、アニール対象物100の第1の領域110を全体的に加熱して、温度を上昇させる。マイクロ波電力源システム30は、さらに選択的に、例えば、マイクロ波発生器32と共振器34との間に設けられるアイソレータ(Isolator)36及び整合器38を含んでもよい。マイクロ波電力源システム30は、マイクロ波発生器32(マグネトロンなど)によってマイクロ波33を発生させ、共振器(Coaxial Resonator)34の案内によりアニール対象物100の第1の領域110に伝達して、マイクロ波アニール手順を実行する。整合器38は、好ましくは、マイクロ波の伝送経路(共振器34など)に設けられ、マイクロ波の反射量を低減させることができ、これにより、マイクロ波は共振器34に効果的に入って、共振器34のチャンバ(リング状の円筒形チャンバなど)に沿ってアニール対象物100に伝達され得る。共振器34の軸心は、中空又は中実構造に限定されず、マイクロ波を案内できる限り、本考案に適用できる。整合器38は、例えば、同軸管38a、金属板38b及び金属棒38cからなる。アイソレータ36は、好ましくは、マイクロ波発生器32と共振器34との間に設けられ、一方向のマイクロ波伝送効果を有し、アイソレータ36は、好ましくは、マイクロ波発生器32と整合器38との間に設けられる。しかしながら、上記マイクロ波電力源システム30の部材とその配置は、本考案を限定するものではなく、一例に過ぎず、マイクロ波電力源システム30は、任意の形態のマイクロ波源であってもよく、マイクロ波を提供できる限り、すなわち本考案の特許請求する範囲に属する。
第1の実施例のアニールシステムでは、レーザー加熱源システム50は、レーザー発生器52によってレーザー54を発生させ、このレーザー54は、パルス光であり、このレーザー54は、レンズ群56を介してアニール対象物100の第2の領域120に伝達される。本考案は、パルス光がアニール対象物100の第2の領域120を水平に走査照射するように、可動載置ステージを用いてアニール対象物100を水平に移動させるか(図4の水平方向の二重矢印C1に示される)、又は、レーザー発生器52がパルス光を水平に移動させることができる(図4の水平方向の二重矢印L1に示される)。また、本考案は、さらに、例えば、パルス光がアニール対象物100の第2の領域120を垂直に走査照射するように、可動載置ステージを用いてアニール対象物100を垂直に移動させるか(すなわち、レーザー発生器52は垂直方向に固定されるが、載置ステージは垂直方向に移動可能であり、図4の右側の垂直方向の二重矢印C2に示される)、又は、レーザー発生器52がパルス光を垂直に移動させることができる(すなわち、レーザー発生器52は垂直方向に移動可能であるが、載置ステージは垂直方向に固定され、図4の垂直方向の二重矢印L2に示される)。換言すると、本考案は、選択的にアニール手順でアニール対象物100の形態(外観など)に応じて、レーザー発生器52によって発生されるパルス光の集束点が照射するアニール対象物100の深さを上下に調整して、好適なアニール効果を達成することができる。
上記のように、第2の領域120は、選択的に第1の領域110の一部又は全部に位置してもよく、実際の必要に応じて決定される。レーザー発生器52によって発生されるレーザー54は、例えば、径方向断面(Radial Section)又は軸方向断面(Axial Section)の方向に沿って走査してエネルギーをアニール対象物100の第2の領域120に提供することができ、レーザー54は、例えば、径方向断面又は軸方向断面の方向に沿って走査してもよく、その走査経路は特に限定されず、レーザーエネルギーをアニール対象物100の第2の領域120に提供できる限り、本考案に適用できる。さらに、第2の領域120は、第1の領域110に位置し、本考案は、マイクロ波電力源システム30によって提供されたマイクロ波エネルギーにより第1の領域110(第2の領域120を含む)の温度を上昇させるため、第2の領域120におけるアニール対象物100のレーザーエネルギー吸収率を向上させることに寄与し、従って、本考案は、レーザーアニール手順を実行するために提供する必要があるレーザーエネルギーを削減でき、又は全体的なアニールに必要な時間を短縮できる。さらに、本考案は、第1の領域110と第2の領域120に対してマイクロ波エネルギーを全体的に提供し、第2の領域120(すなわち、レーザーアニール領域)と非第2の領域(すなわち、非レーザーアニール領域)との温度差を低減させ、応力差が大きいことによる亀裂又は欠陥を回避することができる。
また、本考案のアニールシステム10では、マイクロ波吸収(Microwave Absorbing)素子70が選択的に設けられてもよく、マイクロ波吸収素子70とマイクロ波電力源システム30(マイクロ波発生器32など)は、アニール対象物100の反対側に位置し、マイクロ波を他方の側から反射することを減らし、不要な散乱を回避し、マイクロ波吸収の均一性を向上させることを目的とする。マイクロ波吸収素子70がレーザー加熱源システム50とアニール対象物100との間に位置する場合、マイクロ波吸収素子70は、実際の状況に応じて、レンズ群56又はレーザーが貫通するための穿孔が設けられる。マイクロ波吸収素子70は、任意のマイクロ波吸収材料からなるマイクロ波吸収素子層であってもよく、マイクロ波吸収効果を提供できる限り、いずれも本考案の特許請求する範囲に属する。
図1、図2及び図5を参照すると、図5は本考案の第2の実施例に係るアニールシステムのマイクロ波エネルギーとレーザーエネルギーが同じ側からアニール対象物に提供される構造模式図である。第2の実施例の第1の実施例との相違点は、第2の実施例のマイクロ波エネルギーとレーザーエネルギーが第1の軸方向の同じ方向からアニール対象物100に提供され、レーザー加熱源システム50によって発生されるレーザー54がマイクロ波電力源システム30によって提供されたマイクロ波33と同軸であることである。例えば、マイクロ波33は、第1の軸方向D1(図5に示すように上から下へ)に沿って共振器34を貫通して、アニール対象物100の第1の領域110に伝送されるが、レーザー54は、第2の軸方向D2(図5に示すように上から下へ、第1の軸方向D1と同じである)に沿って共振器34を貫通して、アニール対象物100の第2の領域120に伝送される。例えば、レーザー加熱源システム50のレンズ群56は、マイクロ波電力源システム30の共振器34に同軸に設けられ、レンズ群56は、好ましくは、共振器34の軸心に位置し、且つ共振器34の外部に位置し又はその内部を貫通することに限定されず(図5に示される)、従って、共振器34は、透明又は不透明な材料であることに限定されず、レーザーがアニール対象物100の第2の領域120に照射されることを可能にする限り、いずれも本考案の特許請求する範囲に属する。
図1、図2及び図6を参照すると、図6は本考案の第3の実施例に係るアニールシステムのマイクロ波エネルギーとレーザーエネルギーが垂直側からアニール対象物に提供される構造模式図である。第3の実施例の他の実施例との相違点は、マイクロ波電力源システム30の設計が異なり、マイクロ波エネルギーが、第1の軸方向D1(図6に示すように右から左へ)からアニール対象物の第1の領域110に提供され、レーザーエネルギーが、第2の軸方向D2(図6に示すように上から下へ)からアニール対象物の第2の領域120に提供され、第1の軸方向D1が第2の軸方向D2に垂直であることである。第3の実施例のマイクロ波電力源システム30は、同軸に設けられた少なくとも1つのマイクロ波発生器32及び共振器34を含む。マイクロ波電力源システム30は、さらに選択的に、マイクロ波発生器32と共振器34との間に設けられる上記アイソレータ36を含んでもよく、上記アイソレータ36は、一方向のマイクロ波伝送及びマイクロ波の吸収反射効果を有する。また、マイクロ波電力源システム30は、さらに選択的に上記整合器(未図示)を含んでもよく、上記整合器は、マイクロ波発生器32と共振器34との間に位置し、好ましくは、アイソレータ36と共振器34との間に設けられ、マイクロ波の反射量を低減させることができ、これにより、マイクロ波は共振器34に効果的に入って、アニール対象物100に伝達され得る。第3の実施例の共振器34は、より選択的に開口部35を有することにより、載置ステージ150は、この開口部35を用いてアニール対象物100上で処理される第1の領域110を共振器34に送り込み、又は共振器34内を移動することができる。これにより、共振器34は、同時にマイクロ波反応キャビティとしても機能できることにより、共振器34内でマイクロ波アニールを実行する。レーザー加熱源システム50のレンズ群56は、マイクロ波電力源システム30の共振器34に設けられ、共振器34に位置してもよく、且つ共振器34の外部に位置し又はその内部を貫通することに限定されず、従って、共振器34は、透明又は不透明な材料であってもよく、又は、共振器34は、レーザーが通過するための穴を有してもよく、レーザーが第2の軸方向D2からアニール対象物100の第2の領域120に照射されることを可能にする限り、いずれも本考案の特許請求する範囲に属する。
図1、図2、図7及び図8を参照すると、図7は本考案の第4の実施例に係るアニールシステムのマイクロ波エネルギーとレーザーエネルギーが垂直側からアニール対象物に提供される構造模式図である。図8は図7の別の視角からの模式図である。本考案の第4の実施例の第3の実施例との相違点は、第4の実施例のマイクロ波電力源システム30が、二重マイクロ波発生器(すなわち、2つのマイクロ波発生器32)を有し、二重マイクロ波発生器が、二重マイクロ波を発生させ、共振器34の2つの反対方向から共振器34にそれぞれ導入することにより、二重マイクロ波をアニール対象物100の第1の領域110に案内して、アニール対象物100の第1の領域110を均一に受熱することである。
上記各実施例では、本考案の載置ステージ150は、例えば、アニール対象物100を載置するための載置ベース160を有する。載置ベース160は、特定の材料に限定されず、任意の適切な材料で構成されてもよく、載置ベース160の外形も特に限定されず、板状、槽状又は箱形状であってもよく、アニール対象物100を載置できる限り、いずれも本考案に適用できる。例えば、載置ベース160は、マイクロ波吸収材料で構成されてもよく、50%を超えるマイクロ波が貫通してアニール対象物100を加熱することを可能にする。気孔率が20%~30%の多孔質の焼結炭化ケイ素は、載置ベース160の適切な材料であり、焼結により製造された多孔質の炭化ケイ素は、貫通深さが深くなり、上記載置ベース160の機能を達成でき、同時に、破損することなく、複数回加熱及び冷却でき、使用寿命が長い。また、載置ベース160の材料として、グラファイトが使用されてもよい。アニール対象物100が炭化ケイ素ウエハであることを例として、炭化ケイ素ウエハの厚さが非常に薄く、マイクロ波に直接露出すると、そのエッジには、高電界強度の分布を発生させやすくなり、過熱やチップ放電が発生する。従って、載置ベース160は、アニールされる炭化ケイ素ウエハのエッジを被覆することにより、炭化ケイ素ウエハのエッジの過熱現象を防止することができる。例えば、載置ベース160は、例えば、台座及び上部カバーを含み、上部カバーは、例えば、容室を取り囲むように、台座に取り外し可能に被覆され、アニール対象物100は、台座及び上部カバーで取り囲まれた容室に取り外し可能に位置決めされる。以上は、載置ベース160を例示して説明したが、本考案を限定するものではなく、載置ベース160は、アニール対象物100を載置できる限り、すなわち本考案の特許請求する範囲に属する。
また、上記各好ましい実施例では、図9に示すように、本考案のアニール装置は、例えば、上記アニール手順の実行中にアニール対象物100を加熱するための熱源をさらに含んでもよい。熱源は、例えば、レーザー加熱源システム50、マイクロ波電力源システム30、加熱液体タンク90、別のレーザー加熱源システム、及び/又は赤外線光源である。熱源が加熱液体タンク90であることを例として、加熱液体タンク90には液体92を有するため、アニール対象物100が液体92に浸漬される。加熱液体タンク90は、例えば、熱油タンクであってもよく、且つ油、好ましくは熱油、より好ましくはフッ素油などの耐高温油を有し、上記アニール手順のステップの全部又はステップの一部では、アニール対象物100を油に浸漬できることにより、熱衝撃による不要な亀裂又は亀裂の拡大を低減させ、熱均一性を向上させることができ、また、加熱液体タンク90内には上記油に限定されず、必要に応じて、熱源として加熱可能な液体を選択してタンクに入れることができる。
上記のように、本考案のレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステムは、以下の利点を有する。
(1)本考案は、マイクロ波エネルギーとレーザーエネルギーで相乗的アニール手順を実行し、マイクロ波アニールとレーザーアニールの利点を組み合わせることに寄与する。
(2)マイクロ波エネルギーによってアニール物の温度を上昇させ、アニール対象物のレーザーエネルギーの吸収率を向上させることに寄与し、従ってレーザーアニール手順を実行するために提供する必要があるレーザーエネルギーを削減でき、又は全体的なアニールに必要な時間を短縮できる。
(3)マイクロ波エネルギーによってアニール対象物の第2の領域と他の領域(非第2の領域)の温度を上昇させ、この2つの領域の温度差(Thermal Shock)を低減させ、応力差が大きいことによる亀裂又は欠陥を回避することができる。
(4)本考案は、マイクロ波エネルギーでアニール対象物全体をアニールし、温度勾配が大きいことによる欠陥を回避でき、注入イオンの過度の拡散の問題を解決できる。
(5)本考案は、マイクロ波エネルギーでアニール対象物全体をアニールし、アニール対象物に対応する特定のレーザー波長を選択し、特定の深さの領域を選択的にレーザーアニールすることができる。
以上の記述は例を挙げたものにすぎず、限定するものではない。本考案の精神及び範疇から逸脱しない、それに対して行ういかなる同等効果の修正又は変更も、添付の請求の範囲に含まれる。
10:アニールシステム
30:マイクロ波電力源システム
31:金属棒
32:マイクロ波発生器
33:マイクロ波
34:共振器
35:開口部
36:アイソレータ
38:整合器
38a:同軸管
38b:金属板
38c:金属棒
50:レーザー加熱源システム
52:レーザー発生器
54:レーザー
56:レンズ群
70:マイクロ波吸収素子
80:測定制御システム
82:温度測定装置
84:電力測定装置
84a:方向性結合器
84b:電力計
86:制御装置
90:加熱液体タンク
92:液体
100:アニール対象物
110:第1の領域
120:第2の領域
150:載置ステージ
160:載置ベース
L1:水平方向の二重矢印
L2:垂直方向の二重矢印
C1:水平方向の二重矢印
C2:垂直方向の二重矢印
S10:マイクロ波アニール手順を実行する
S20:レーザーアニール手順を実行する
S30:測定制御手順を実行する
D1:第1の軸方向
D2:第2の軸方向

Claims (17)

  1. レーザーとマイクロ波を統合したアニールシステムであって、
    マイクロ波エネルギーをアニール対象物の第1の領域に提供することにより、前記アニール対象物の前記第1の領域をアニールするマイクロ波電力源システムと、
    レーザーエネルギーを前記アニール対象物の第2の領域に提供することにより、前記アニール対象物の前記第2の領域をアニールするレーザー加熱源システムと、を含む、ことを特徴とするレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステム。
  2. 前記第1の領域は、前記第2の領域を含む、請求項1に記載のレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステム。
  3. 前記マイクロ波電力源システムは、前記マイクロ波エネルギーを前記アニール対象物の前記第1の領域に全体的に提供し、前記レーザー加熱源システムは、前記レーザーエネルギーを前記アニール対象物の前記第2の領域に走査して提供する、請求項1に記載のレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステム。
  4. 前記マイクロ波電力源システムが前記マイクロ波エネルギーを前記第1の領域に提供する第1の時間区間は、前記レーザー加熱源システムが前記レーザーエネルギーを前記第2の領域に提供する第2の時間区間をカバーする、請求項1、2又は3に記載のレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステム。
  5. 前記レーザー加熱源システムが前記レーザーエネルギーを前記第2の領域に提供する第2の時間区間は、前記マイクロ波電力源システムが前記マイクロ波エネルギーを前記第1の領域に提供する第1の時間区間をカバーする、請求項1、2又は3に記載のレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステム。
  6. 前記マイクロ波電力源システムによって提供された前記マイクロ波エネルギーは、第1の軸方向に沿って前記第1の領域に提供され、前記レーザー加熱源システムによって提供された前記レーザーエネルギーは、第2の軸方向に沿って前記第2の領域に提供され、前記第1の軸方向と前記第2の軸方向との夾角は、0度~180度の範囲である、請求項1に記載のレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステム。
  7. 前記レーザー加熱源システムは、レーザー発生器及びレンズ群を含み、前記レーザー発生器は、レーザーを発生させ、前記レンズ群は、前記レーザーを前記アニール対象物の前記第2の領域に案内する、請求項1に記載のレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステム。
  8. 前記マイクロ波電力源システムは、少なくとも1つのマイクロ波発生器及び1つの共振器を含み、前記マイクロ波発生器は、マイクロ波を発生させ、前記共振器は、前記マイクロ波を前記アニール対象物の前記第1の領域に案内する、請求項7に記載のレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステム。
  9. 前記マイクロ波電力源システムと前記レーザー加熱源システムは、前記アニール対象物の反対側から前記マイクロ波エネルギーと前記レーザーエネルギーをそれぞれ提供する、請求項6に記載のレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステム。
  10. 前記マイクロ波電力源システムと前記レーザー加熱源システムは、前記アニール対象物の同じ側から前記マイクロ波エネルギーと前記レーザーエネルギーをそれぞれ提供する、請求項6に記載のレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステム。
  11. 前記レーザー加熱源システムの前記レンズ群は、前記レーザーを前記アニール対象物の前記第2の領域に案内するように、前記マイクロ波電力源システムの前記共振器に同軸に設けられる、請求項8に記載のレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステム。
  12. 前記マイクロ波電力源システムと前記レーザー加熱源システムは、前記アニール対象物の垂直側から前記マイクロ波エネルギーと前記レーザーエネルギーを前記アニール対象物にそれぞれ提供する、請求項6に記載のレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステム。
  13. 前記マイクロ波電力源システムは、2つのマイクロ波発生器及び1つの共振器を含み、前記2つのマイクロ波発生器は、2つのマイクロ波を発生させ、前記共振器は、前記第1の軸方向の2つの反対方向から前記2つのマイクロ波を前記アニール対象物の前記第1の領域にそれぞれ案内する、請求項6に記載のレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステム。
  14. 前記マイクロ波電力源システムとともに前記アニール対象物の反対側に位置するマイクロ波吸収素子をさらに含む、請求項6、9、10、12又は13に記載のレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステム。
  15. 前記マイクロ波電力源システムの前記共振器は、開口部が貫通し、前記アニール対象物は、前記開口部を介して前記共振器内を移動して前記マイクロ波エネルギーを受け取る、請求項8又は13に記載のレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステム。
  16. 前記マイクロ波電力源システムは、前記マイクロ波発生器と前記共振器との間に設けられるアイソレータ及び整合器をさらに含む、請求項8又は13に記載のレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステム。
  17. 前記第1の領域又は前記第2の領域は、前記アニール対象物の深さ方向の領域内又は表面に位置する、請求項1に記載のレーザーとマイクロ波を統合したアニールシステム。
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