JP4159433B2 - レーザアニーリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、基板上に製膜した半導体膜にレーザ照射して半導体膜を熱処理するためのレーザアニーリング装置の改良に関する。
現在、液晶パネルの画素部は、ガラスまたは合成石英基板上の非晶質または多結晶ケイ素膜で作製された薄膜トランジスタのスイッチングにより、画像を構成している。もし、このパネル上に画素トランジスタを駆動するドライバ回路(主として外部に独立して設置してある)を同時に構成することが可能となれば、液晶パネルの製造コスト・信頼性等の面で飛躍的なメリットが生じることになる。しかし現在は、トランジスタ能動層を構成するケイ素膜の結晶性が悪いので、移動度に代表される薄膜トランジスタの性能が低く、高速性・高機能性が要求される集積回路の作製は困難である。高移動度薄膜トランジスタ実現を目的とする、ケイ素膜結晶性改善手法として、一般的にレーザによる熱処理が行われている。
レーザ熱処理は、非晶質ケイ素膜を多結晶にするものであるが、多結晶の結晶粒界には結晶欠陥が局在しており、これが薄膜トランジスタ能動層のキャリア移動を阻害する。従って、薄膜トランジスタのキャリア移動度を高くするには、キャリアが能動層を移動中に結晶粒界を横切る回数を少なくし、かつ結晶欠陥密度を小さくする必要があり、レーザ熱処理では、多結晶ケイ素膜の結晶粒径を可能な限り大きくかつ結晶粒界における結晶欠陥を少なくする。
特許文献1は、ケイ素膜にレーザビームを照射して熱処理するためのレーザアニーリング光学系を開示している。その文献公報の図1において、レーザ発振器1から放出されたレーザビーム2は、強度分布成形手段30の入口面Aで、A面におけるビーム断面形状PAが円形で、A面におけるX方向の強度分布XAと、A面におけるY方向の強度分布YAとは、ほぼガウス分布をなしており、強度分布成形手段30は、X方向の強度分布を保存し、Y方向の強度分布のみを平滑化するもので、その出口面Bでのレーザ光のビーム形状PBはほぼ長方形に変換し、B面におけるX方向の強度分布XBはA面におけるX方向の強度分布XAを維持しながら、B面におけるY方向の強度分布YBのみをトップハット分布に成形する。このレーザ光は、ビーム形状成形手段40によってX方向、Y方向の倍率が調整され、長方形のビーム形状で基板上のケイ素膜5に照射され、レーザ熱処理が行われる。
ケイ素膜上面Cで照射ビームの形状PCは、長手方向をY方向に、狭幅方向をX方向に設定して、C面におけるX方向の強度分布XCは、A面におけるX方向の強度分布XAを狭幅に縮小した形状になり、発振レーザ光2の指向性等の性質を保存しており、他方のC面におけるY方向の強度分布YCは、ほぼ均一にされている。
ケイ素膜は、例えば、ガラス等の透明基板7上に形成した下地膜6として酸化ケイ素膜の上に成膜されており、基板7は、走査ステージに固定されており、熱処理時には、照射ビームをX方向に走査させながら基板上のケイ素膜にレーザ照射を行う。
非晶質または多結晶質のケイ素膜5に上記の断面細長形状のレーザビームを走査しながら照射すると、ケイ素膜5が照射部位で局部的にレーザ光を吸収し加熱され、照射ビームの形状に従って細長の長方形上に溶融される。このとき、照射ビームの長手方向即ちY方向は、レーザ光2の強度分布が均一であるので、温度勾配は生じないが、X方向のみ大きな温度勾配が生じる。照射部位に移動に伴なって、溶融部が凝固するとき、結晶は温度勾配に従って成長するから、基板7の移動方向即ちX方向への1次元成長になり、結晶粒径は数ミクロン程度に形成される。
他方、従来から、エキシマレーザを用いて線状ビームプロファイルによるレーザ熱処理が行われているが、これは波長350nm以上の可視光レーザによる熱処理とは成長機構が異なっている。可視光による熱処理は再結晶過程において膜の面域方向である横方向に結晶成長が起こるので、大結晶粒径化を実現することができるが、エキシマレーザによる熱処理は、膜の厚み方向である縦方向の成長であるので微細結晶化に効果的であるが、大粒径化を目的とはしていない。これは、単にレーザ熱処理後の膜質の面内均一性及び生産性の向上を目的としている。
また、エキシマレーザにおいては、線状ビームにする光学系としては、特許文献2と特許文献3が開示するように、エキシマレーザ発振器からのビームを、ビームの光軸に垂直な面内で互いに直交する2方向にシリンドリカルレンズを並べたシリンダアレイに通した後、両方向共に強度分布を均一化して、収束レンズにより照射面に収束させ、両方向の収束幅を異なるようにしたものが用いられている。
レーザアニーリング装置では、ステージへの基板の交換時や、ステージの調整などに際して、レーザ照射を停止する必要があり、このために、レーザ光の基板への照射のON/OFF制御は、レーザ発振を停止させずに、レーザ発振装置に内蔵された可動シャッタにより行われていた。
特開2001−007045号公報 特開平11−16851号公報 特開平10−333077号公報
レーザ光学系のレーザ入力が大きいと、照射開始から、照射光学系の光学素子でのレーザ光の吸収による発熱のために光学素子自体の温度が上昇し、さらには光学素子内に温度分布が発生するので、光学素子材料の屈折率が変化し、光学素子の特性が変化する過渡現象が発生する。この光学素子の特性変化は、レーザ光照射の開始時に急速に変化し、周囲の雰囲気や構造物との伝熱の安定状態に達するまで変化し続ける。従来のように、レーザ発振器内にシャッタを設けてレーザビームの開閉操作を繰り返すと、光学系の昇温と降温とが繰り返され、照射時にはレーザ光照射開始時から熱的安定状態に達するまでの間に、照射レーザ出力や照射ビーム形状が変化することになり、安定したアニール処理が困難であった。
本発明は、レーザ発振器から光学系を介して基板上に照射する照射ビームの開始と停止をする手段を提供して、光学系を熱的に安定状態に保持して、安定したアニール処理を行うためのレーザアニーリング装置を提供するものである。
本発明のレーザアニーリング装置は、レーザアニーリング装置の光学系内部又は光学系から基板上の照射面に向かう光路に遮断可能に配置した可動シャッタを含むものである。可動シャッターは、特に、光学系の強度分布均一化手段から照射面に向う光路を遮断可能に配置される。
詳しくは、レーザアニーリング装置は、レーザビームを放射するレーザ発振器と、該レーザビームを断面長方形の照射ビームに調整する光学系と、光学系からの照射ビームが照射される半導体膜を形成した基板を搭載するステージと、から成り、上記の光学系が、該レーザ発振器から放射されたレーザビームの強度を調節する減衰器と、レーザビームの断面強度分布を成形する強度分布均一化手段と、上記基板上に長方形の照射ビームを照射するレーザビーム照射手段と、上記レーザビーム照射手段と基板との間に設けられたレーザビーム入射窓と、を含み、その特徴は、上記レーザビーム入射窓から基板上の照射面に向かう光路に遮断可能に配置され、アニール処理時に照射ビームを通過させ、アニール停止時に照射ビームを遮断する可動シャッタを含み、上記可動シャッタが、熱量計測手段としてレーザパワーメータを含むことにある。
本発明は、可動シャッタを、光学系内部に、特に、光学系のレーザビーム入射窓から照射面に向かう光路を遮断するように、配置するので、照射光学系の光学素子、特に、ビーム形状均一化手段には、レーザ光を常時透過させて、熱的定常状態に保持することができるので、光学系の熱的特性変化が防止でき、照射開始直後から照射ビームの出力や強度プロフィルが常に安定した状態でアニール処理を行うことができ、半導体膜の掃引領域にわたって均一な加熱処理ができる。半導体膜が、例えば、非晶質ケイ素膜である場合には、均一な粒度分布を持つ多結晶ケイ素膜の製造が容易となる。また、可動シャッタがレーザパワーメータを含むことによって、照射レーザパワーをモニタすることが可能になる。

本発明において、レーザアニーリング装置は、レーザビームを放射するレーザ発振器と、該レーザビームを断面長方形の照射ビームに調整する光学系と、光学系からの照射ビームが照射される半導体膜を形成した基板を搭載するステージと、から成っている。
半導体膜には、ケイ素膜を含むが、ケイ素膜であるときには、レーザ発振器には、波長330〜800nmの可視光レーザが、ケイ素膜への吸収特性がよいので、利用できる。このような可視光レーザの一例として、Nd:YAGレーザの1次高調波(基本波の2倍周波光)または2次高調波(同3倍周波光)が利用できる。
半導体膜は、基板上に薄膜法又は厚膜法により製膜されるが、薄膜では、半導体、例えば、ケイ素を、CVD法又はスパッタ法などで、厚さ1μm以下に基板上に析出させた薄膜が利用され、基板は、用途によって異なるが、前述のように、液晶ディスプレー用の駆動回路の用途には、透明なガラス基板が利用される。
光学系により調整して照射ビームは、相対的に半導体膜の上面を走査するが、このためには、半導体膜を成形した基板をステージに固定し、光学系又はステージを走査する。基板を載せるステージ自体を走査するのが好ましく、この場合には、ステージを走査装置と接続配置して、ステージを二次元方向に走査可能にされている。
光学系は、該レーザ発振器から放射されたレーザビームの断面強度分布を成形する強度分布均一化手段と、上記基板上に長方形の照射ビームを照射するレーザビーム照射手段と、を含む。強度分布均一化手段は、レーザ発振器からのレーザビームの光軸に垂直な面内の一方向(以下の記述では、Y方向とする)にのみ層状に分割して合成する分割光学素子と、合成した分割ビームを照射面状に転写する転写レンズを含んでいる。分割素子には、後述のように、対向する一対の反射面をy方向に向けて配置した導波路が利用できる。別の分割素子は、多数のシリンドリカルレンズを重積して配置したシリンドリカルレンズアレーが利用される。他方のレーザビーム照射手段は、強度分布均一化手段からのビームを受けて、上記一方向に直交する他の方向(以下の記述では、X方向とする)の収束する集光用シリンドリカルレンズが用いられ、このレンズは、Y方向には略直進させるが、X方向には、照射面の上で焦点を結ぶように、集光する。
本発明においては、レーザビームの光路を随時遮断できる可動シャッタを設けて、照射時には、シャッタを開けて、照射ビームを半導体膜に照射して熱処理を行い、停止時には、可動シャッタを閉めて、照射ビームを遮断する。
シャツターの一つの好ましい形態は、シャッタを強度分布均一化手段から基板上の照射面に向かう光路に遮断可能に配置するものである。この形態は、特に、シャッターが強度分布均一化手段の出射側前方を遮断するので、シャッタにより照射ビームが遮断されても、強度分布均一化手段、例えば、上記の導波路やシリンドリカルレンズアレーは、レーザビームが常時透過する状態にあって熱的に安定している。従って、これら複雑で温度に敏感な光学構造物も、常に定常状態に保持されてるので、照射ビームにおける強度分布の均一化に影響を及ぼすことなく、何時でも安定して照射し、熱処理を行うことができる。
ここで使用するシャッタは、駆動手段、例えば、電動式又は液圧式のアクチュエータなどに接続されて、光路の通過と遮断とを繰返し行う。このようなシャッタは、レーザ光を良好に吸収して反射率の小さい材料が好ましく、さらに、遮断時には加熱されるので、ある程度の耐熱性のあることが好ましい。
シャッタの配置の態様について、シャッタは、レーザビーム照射手段に、若しくは、強度分布均一化手段とレーザビーム照射手段の間に、配置することができる。レーザ照射のON/OFF制御を上記シャッタで行うことにより、光学系、特に、強度分布均一化手段には常にレーザ光を透過させることができ、光学部品が熱的安定状態に達しており、レーザ照射中に照射ビームの強度、照射ビーム形状が変わることなく、均一なレーザ照射が可能になる。
レーザアニーリング装置の別の態様は、装置がステージを収容するレーザ照射室を含んでおり、2次元方向に走査可能なステージを、レーザ照射室内に配置し、レーザ照射室が、上記の照射ビームを上記ステージ上に置かれた基板上に照射される照射ビームが透過するレーザビーム入射窓を有している。レーザ照射室は、外部雰囲気とは気密的に遮断されて、内部の雰囲気を制御するものであり、入射窓は、通常は、透明な平面板を使用して、照射ビームを内部の半導体膜に照射させる。
このような形態においても、上記シャッタは、レーザビーム照射手段から基板上の照射面に向かう光路に遮断可能に配置するものである。
この形態では、上記のシャッタは、レーザビーム照射手段とレーザビーム入射窓の間に配置することができる。この形態は、レーザ照射のON/OFF制御を、上記シャッタで行うことにより、光学部品に常にレーザ光を通過させて光学部品が熱的安定状態に達しており、レーザ照射中は、照射ビームの強度、照射ビーム形状が変わることなく、均一なレーザ照射が可能になる。特に、レーザビーム入射窓に単純形状の平面板を使用すれば、平面版の温度変化により照射レーザ強度が変化することはなく、また照射ビーム形状の変化も他の光学素子に比べ少ない。
シャッタの別の態様は、シャッタをレーザビーム入射窓と上記基板ないしステージとの間に配置することができる。レーザ照射のON/OFF制御を上記シャッタで行うことにより、光学部品に常にレーザ光を透過させて、光学部品を熱的安定状態にするので、ON/OFF制御によってもレーザ照射中に照射ビームの強度、照射ビーム形状が変わることなく、均一なレーザ照射が可能になる。
さらに別の態様では、シャッタは、ステージの側面であってステージの移動により上記光路を遮断するように配置したレーザビームダンパを含む。基板上半導体膜にレーザを照射しないとき、ステージをレーザビームがダンパに入射する位置に移動させて退避させ、不要の照射ビームをダンパーに吸収させる。この態様でも、光学部品に常にレーザ光を照射しているので、光学部品が熱平衡に達しており、レーザ照射中に照射ビームの強度、照射ビーム形状が変わることなく、均一なレーザ照射が可能になる。
強度分布均一化手段は、互いに対面する一対の反射面を有する導波路を含む。導波路は、光学ガラスのロッド状であり、均一強度分布を作り出すには、ビームを均一にするためには導波路を長くする必要があり、わずかな温度変化でも照射ビーム強度分布に与える影響が大きいのであるが、上記シャッタの適用によって導波路の熱的変動を回避することができる。
また、別の強度分布均一化手段は、複数のシリンドリカルレンズを重積してなるシリンドリカルレンズアレイを含む。レンズアレイによりで均一強度分布を作り出す際、レンズアレイのレンズの接合部でレーザ光が吸収されやすく、温度変化が大きくなり、照射ビーム強度分布に与える影響が大きいので、同様に、上記シャッタの適用によって、レンズアレーの熱的変動を回避して利用することができる。
本発明の別の態様は、レーザ発振器と、上記光学系との間にレーザ発振器から放射されたレーザビームの出力を調節する減衰器を含むことができ、上記のシャッタの配置により、減衰器に常にレーザ光を透過することができ、減衰器は、る熱的安定状態を得て、レーザ照射中に照射ビームの強度が変わることなく、均一なレーザ照射が可能になる。
特に、シャッタは、強度分布均一化手段に、若しくは、上記減衰器と強度分布均一化手段との間に、設けることができる。
上記シャッタは、強制冷却機構を有するものが好ましい。シャッタが高温になるのを防ぎ、シャッタからの熱で光学部品を加熱するのを防ぐ。シャッタの上記の冷却機構は、上記シャッタが吸収した熱量を計測する熱量計測手段を備えるのが好ましい。
熱量計測手段は、シャッタで吸収された熱量を測定して、照射レーザパワーをモニタして、減衰器へのフィードバック制御に利用することができる。これにより、レーザ発振器の出力の時間的変動があっても、半導体膜への照射ビームの強度を一定に保つことができる。このような熱量計測手段には、レーザパワーメータを利用することができる。
実施の形態1
この例のレーザアニーリング装置は、図1に、Y方向−光軸の断面で示すように、レーザビーム2を放射するレーザ発振器1と、該レーザ発振器1から放出されたレーザビームを所要出力に減衰する減衰器20と、該減衰器20の出力を受けて、Y方向の強度分布を均一に成形する強度分布均一化手段30と、強度分布均一化手段30により成形されたレーザビームを受けて基板7上にX方向に集光して照射するレーザビーム照射手段40とを含む。さら装置は、基板7を受止して走査制御する走査ステージ52と、このステージ52を収容するレーザ照射室50を含み、レーザビーム照射手段40により調整した照射ビームは、レーザ照射室50のレーザビーム入射窓を経て、ステージ52上に置かれた基板7上の半導体膜(不図示)に細長の線状ビームの形状で照射され、ステージ52の走査により半導体膜のレーザ熱処理が行われる。
この例では、可動シャッター90を、上記のレーザビーム照射手段40と強度分布均一化手段30との間に配置して、可動シャツタ90の操作により、レーザビーム照射手段40と強度分布均一化手段30と間の光路を遮断し又は通過させるように制御される。
シャッタ90は、レーザビームを基板7に照射しない時間、例えば、基板搬送中、照射位置調節中には、閉じられるが、減衰器20と強度分布均一化手段30の光学系とは、常に一定のレーザ光を照射することができ、熱定常状態が実現できる。
また、レーザビーム照射光学系40は、シリンドリカル集光レンズの単一またはその組み合わせなので、温度変化により、照射レーザ強度が変化することが少なく、また、照射ビーム形状の変化も、他の光学素子、例えば、減衰器20と強度分布均一化手段30に比べて少ない。また、レーザビーム入射窓51は、通常平面基板であり、それ自体でのレーザビームの吸収が少なく、ほとんど温度上昇しないので、レーザ照射中に照射ビームの強度、照射ビーム形状がほとんど変わることなく、均一なレーザ照射が可能になる。
実施の形態2
この実施形態は、照射光学系の構成は、実施の形態1と同じであるが、図2に示すように、可動シャッタ90をレーザビーム照射手段40と照射室のレーザビーム入射窓51の間に設けた点で異なっている。シャッタ90は、レーザビームを基板7に照射しない時間、例えば、基板搬送中、照射位置調節中に閉じられるが、減衰器20と強度分布均一化手段30と、レーザビーム照射光学系40との光学系には、常に一定のパワーのレーザ光を透過させるので、これらの光学部品は常に熱定常状態にあることが実現できる。
また、レーザビーム入射窓51は、透明な平面板とすることができ、それ自体でのレーザビームの吸収が少なく、ほとんど温度上昇しないので、レーザの照射と遮断との繰返しがあっても、照射ビームの強度と照射ビーム形状とが変わることなく、均一なレーザ照射が実現できる。
実施の形態3.
この例は、図3に示すように、シャッタ90は、レーザビーム入射窓51と基板7の間に設け、レーザビームを基板7に照射しない時間、例えば、基板搬送中、照射位置調節中にシャッタ90を閉じることにより、減衰器20から、強度分布均一化手段30、レーザビーム照射光学系40、及びレーザビーム入射窓51に至る光学系に常に一定のパワーのレーザ光を透過させているので、熱定常状態が実現でき、レーザ照射中に照射ビームの強度と照射ビーム形状とが変わることなく、均一なレーザ照射が可能になる。
実施の形態4.
この例は、図4においてステージ52の側面に固定しレーザビームダンパ91、92を示している。この例は、一対のレーザビームダンパ91、92は、ステージ52の両側の側部に設けて、ステージの走査に伴なって移動することができ、ステージが退避した時、何れかのレーザビームダン91、92が照射ビームの光路上に位置するように配置されている。


レーザビームを基板7に照射しない時間、例えば、基板搬送中、照射位置調節中にステージ52を移動し、レーザビームをレーザビームダンパ91または92に入射させることにより、減衰器20、強度分布均一化手段30、レーザビーム照射光学系40及びレーザビーム入射窓51の一連の光学系に、常に一定のパワーのレーザ光を照射することができるので、熱定常状態が実現でき、レーザ照射中に照射ビームの強度、照射ビーム形状が変わることなく、均一なレーザ照射が可能になる。
この例では、基板7の寸法形状は、ステージ52面の形状と一致するかまたは完全に覆うように大きくすることが好ましい。基板7がステージ52より小さくて、ステージ52の移動によりレーザビームが基板7からはみ出た場合には、レーザビームが直接に照射してステージ面を損傷させる惧れがあるが、しかし、基板7の寸法形状をステージ52面より大きくすることにより、ステージ52の損傷を防止でき、さらに、基板7をはみ出た照射ビームを上記のダンパが受止するよう配置して、不用の照射ビームを遮断することができる。
レーザダンパー91、92は、ステージ7の載置面よりもレーザビームの進行方向に対して前方に設置し、レーザビームの狭幅を焦点位置より拡大させて、エネルギー密度を低減するのが、レーザダンパー91の局部的な温度上昇やそれに伴なう変形の防止などの点で好ましい。
実施の形態5
図5は、強度分布均一化手段30がロッド型の導波路31である例を示し、シャッタ90は、強度分布均一化手段30とレーザビーム照射光学系40との間で光路遮断可能な位置に配置してある。導波路31は、一対の対向する主面を反射面とする中実の透明体、例えば、光学ガラス又は石英の板で構成されており、ビームを均一にするため、光軸方向の長さを大きくする必要があり、わずかな温度変化でも照射ビーム強度分布に与える影響が大きいのであるが、シャッタを強度分布均一化手段30よりも光軸方向の進行側に、即ち、前方に、設けて、常時レーザ光を透過させことにより、導波路31は常時安定して作動させることができる。
実施の形態6
図6には、強度分布均一化手段30がシリンドリカルレンズアレイ32で構成した例であり、可動シャッタは、図5の例と同様に、強度分布均一化手段30の前方で、レーザビーム照射光学系40との間に配置している。レンズアレイによりで均一強度分布を作り出す際、レンズアレイのレンズの接合部でレーザ光が吸収されやすく、温度変化が大きくなり、照射ビーム強度分布に与える影響が大きいので、強度分布均一化手段30よりも前方にシャッタを設けるのが、特に有効である。
実施の形態7
図7は、シャッタ90を減衰器20と強度分布均一化手段30との間に配置した例を示す。減衰器20には、例えば、波長板と偏光ミラーとの組み合わせ、又は、ダイクロックミラーで構成される。多層膜コートを施された偏光ミラーやダイクロックミラーは、温度が変化すると透過特性が変化しやすく、レーザビームが入射され熱平衡に達するまで透過率が変化する。そこで、上記のように、減衰器20の出射面の前方に、シャッタ90を設置することにより、レーザビームを基板7に照射しない時間、例えば、基板搬送中、照射位置調節中にシャッタ90を閉じることがあっても、減衰器20の光学系には常に一定パワーのレーザ光が透過しており、熱定常状態が実現できる。
実施の形態8
図8においては、シャッタ90が、強制冷却機構を備えた例を示すが、この例は、冷却機構は水冷によるものである。強制冷却機構には、シャッタ90の背面側(シャッタにレーザが照射される面の反対側の面)に接触させる水冷チャンバと、該チャンバに水を循環させる冷却水配管94、95とから成り、水冷チャンバが、シャッタ90が高温になるのを防ぎ、シャッタからの熱で光学部品を加熱するのを防いでいる。
実施の形態9
さらに、図8に示すように、冷却水配管94、95の間に水温モニタ93を設け、シャッタ90への冷却水の流入時の温度と流出時の温度とを計測し、その温度差と冷却水流量との積から、シャッタ90が吸収した熱量を測定することができる。実測熱量は、レーザビームの照射パワーに対応するので、レーザビームのパワーを予測することができる。実際には、実測熱量が一定になるように、減衰器20を調節して、一定のパワーのレーザ光を基板7に照射するように制御することができる。
実施の形態10
シャッタは、レーザパワーメータで構成することができ、シャッタあるいはビームダンパーでレーザ照射パワーを測定することにより、照射ビームのパワーをモニタできるので、減衰器20を調節すれば、一定のパワーのレーザ光を基板7に照射することができる。
本発明のレーザアニーリング装置は、広い面域を有する半導体膜を基板上に形成してアニーリング処理を施して半導体基板を製造する分野に広く適用することができる。
本発明の実施形態に係るレーザアニーリング装置で、シャッタを配置した装置概要図。 本発明の別の実施形態に係るレーザアニーリング装置の図1同様図。 本発明の別の実施形態に係るレーザアニーリング装置装置の図1同様図。 本発明の別の実施形態に係るレーザアニーリング装置でダンパを用いた装置の概要図。 本発明の別の実施形態に係るレーザアニーリング装置で、強度分布均一化手段に導波路を用いた図1同様の概要図。 本発明の別の実施形態に係るレーザアニーリング装置の図5同様図。 本発明の別の実施形態に係るレーザアニーリング装置の概要図。 本発明の別の実施形態に係るレーザアニーリング装置で、シャッタに強制冷却機構を備えた装置の概要図。
符号の説明
11 レーザ発振器、 12 発振器用シャッタ、 20 減衰器、 30 強度分布均一化手段、 40 レーザビーム照射手段、 50 レーザ照射室、 51 レーザビーム入射窓、 52 ステージ、 7 基板、 90 シャッタ、 91、92 レーザビームダンパ。

Claims (1)

  1. レーザビームを放射するレーザ発振器と、該レーザビームを断面長方形の照射ビームに調整する光学系と、光学系からの照射ビームが照射される半導体膜を形成した基板を搭載するステージと、を備えたレーザアニーリング装置であって、
    上記光学系が、該レーザ発振器から放射されたレーザビームの強度を調節する減衰器と、レーザビームの断面強度分布を成形する強度分布均一化手段と、上記基板上に長方形の照射ビームを照射するレーザビーム照射手段と、上記レーザビーム照射手段と基板との間に設けられたレーザビーム入射窓と、を含み、
    上記レーザビーム入射窓から基板上の照射面に向かう光路に遮断可能に配置され、アニール処理時に照射ビームを通過させ、アニール停止時に照射ビームを遮断する可動シャッタを含み、
    上記可動シャッタが、熱量計測手段としてレーザパワーメータを含むことを特徴とするレーザアニーリング装置。
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