JP3238169U - 放水銃装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】火災を検出した火災検出部の方向と放水銃の放水方向が一致しているかの確認を容易に行えることを可能とする放水銃装置を提供する。【解決手段】放水銃装置10には、装置本体の前面上部に配置され、旋回走査部38により防護区画の床面に対して略水平方向に旋回走査すると共に、旋回走査部38に形成された検出窓40の範囲で防護区画の床面に対して略垂直方向に検出光軸を走査して、防護区画の火源を検出して当該火源位置に検出窓40を向けた位置で停止する火災検出部34と、火災検出部34により火源が検出された場合に、火源の方向に向けて略水平方向に旋回して放水を行う放水銃42と、が設けられ、放水銃42には、検出窓40の向いている方向と放水銃42が向いている方向が一致しているかを確認可能とする方向確認部である方向確認ライン48が設けられる。【選択図】図5
Description
本考案は、防護区画の火災を検出して放水銃からの放水により消火する放水銃装置に関する。
従来、体育館等の比較的広く天井の高い空間の防護区画に対して消火用水を放水して消火する放水銃装置として、例えば図10に示すものが知られている。
図10に示すように、放水銃装置100は、防護区画の床面を見渡すことのできる所定の高さ、例えば4メートル程度の高さの壁面に装置本体102が埋込設置され、埋込設置された装置本体102の壁面から露出した前パネルの上部に火災検出部104を設け、その下に放水銃106を設けている。
火災検出部104は、内蔵された赤外線センサからの防護区画に対する検出光軸を形成された検出窓の範囲で防護区画の床面に対して略垂直方向に光学的に走査すると共に、防護区画の床面に対して略水平方向に旋回走査して防護区画の火災を監視している。
また、放水銃106は、通常状態では放水銃カバーの裏側に位置することで装置本体102内に収納され、火災検出部104が防護区画の火災による火源110からの赤外線を検出して、火源110の方向を特定して火災を断定すると、前方に向けて略水平方向に旋回して火源110の方向に向き、放水銃装置100を有する消火システムに自動モードが設定されている場合には所定の自動放水条件を充足した後に放水パターン108で示す範囲に放水を開始し、また放水銃装置100を有する消火システムに手動モードが設定されている場合には手動放水スイッチを操作した後に放水を開始するようにしている。
放水を行うための放水銃106の旋回制御は、略水平方向に旋回走査していた火災検出部104が火源110を検出して停止した位置の略水平走査角を目標値とし、放水銃106に設けた旋回角度検出器(ロータリーエンコーダ)で検出した旋回角度との偏差を零とするようにフィートバック制御することで、放水銃106を火源110を検出した火災検出部104の検出方向(検出窓の方向)に向けている。
ところで、このような放水銃装置100の定期点検にあっては、例えば点検モードに設定した状態で、防護区画の任意の位置に火災検出用のヒーターを置いて点検火源として点火し、放水銃装置100の火災検出器104が火災(点検火源)を検出した火災検出部104の方向(検出窓の方向)と、放水銃106の放水方向が一致しているかを確認し、一致していれば正常と判断する。
しかしながら、放水銃装置100は防護区画の高所に設置されている場合には、方向が一致しているかの確認を望遠鏡等により行うことも多いが、遠距離放水と近距離放水を切り替えるデフレクターの駆動機構を備える等の複雑な外観を持つ放水銃にあっては、放水銃がどの方向を向いているか確認することが非常に困難であることから、火災検出器104が火災を検出した方向(検出窓の方向)と、放水銃106の放水方向が一致しているかを確認することが困難であり、放水銃装置の点検に手間と時間が掛かる問題があった。
本考案は、火災を検出した火災検出部の方向と放水銃の放水方向が一致しているかの確認を容易に行えることを可能とする放水銃装置を提供することを目的とする。
(放水銃装置)
本考案は、装置本体の前面の所定位置に配置され、少なくとも防護区画の床面に対して略水平方向に旋回走査すると共に、火源から放射される放射線エネルギーを透過する検出窓の範囲で防護区画の床面に対して略垂直方向に検出光軸を走査して、防護区画の火源を検出して当該火源位置に検出窓を向けた位置で停止する火災検出部と、
火災検出部により火源が検出された場合に、火源の方向に向けて略水平方向に旋回して放水を行う放水銃と、
が設けられた放水銃装置であって、
火災検出部により火源を検出した場合に、検出窓の向いている方向と放水銃が向いている方向が一致しているかを確認可能とする方向確認部を放水銃の放水口に対応した位置に設けたことを特徴とする。
本考案は、装置本体の前面の所定位置に配置され、少なくとも防護区画の床面に対して略水平方向に旋回走査すると共に、火源から放射される放射線エネルギーを透過する検出窓の範囲で防護区画の床面に対して略垂直方向に検出光軸を走査して、防護区画の火源を検出して当該火源位置に検出窓を向けた位置で停止する火災検出部と、
火災検出部により火源が検出された場合に、火源の方向に向けて略水平方向に旋回して放水を行う放水銃と、
が設けられた放水銃装置であって、
火災検出部により火源を検出した場合に、検出窓の向いている方向と放水銃が向いている方向が一致しているかを確認可能とする方向確認部を放水銃の放水口に対応した位置に設けたことを特徴とする。
(デフレクターに設けた方向確認部)
放水銃は、放水口の前方に配置可能なデフレクターを有し、
デフレクターの所定位置に方向確認部が設けられる。
放水銃は、放水口の前方に配置可能なデフレクターを有し、
デフレクターの所定位置に方向確認部が設けられる。
(方向確認ライン)
方向確認部は、略垂直方向に延在する方向確認ラインであり、
方向確認ラインが検出窓の略水平方向となる横幅の中心又は横幅の範囲内に位置した場合に、火災検出部の方向と放水銃の方向が一致している旨の確認を可能とする。
方向確認部は、略垂直方向に延在する方向確認ラインであり、
方向確認ラインが検出窓の略水平方向となる横幅の中心又は横幅の範囲内に位置した場合に、火災検出部の方向と放水銃の方向が一致している旨の確認を可能とする。
(検出窓の横幅に一致する横幅を持つ方向確認バンド)
方向確認部は、検出窓の略水平方向となる横幅に一致する横幅をもつ略垂直方向に延在する方向確認バンドであり、
方向確認バンドの横幅が検出窓の横幅に一致して位置した場合に、火災検出部の方向と放水銃の方向が一致している旨の確認を可能とする。
方向確認部は、検出窓の略水平方向となる横幅に一致する横幅をもつ略垂直方向に延在する方向確認バンドであり、
方向確認バンドの横幅が検出窓の横幅に一致して位置した場合に、火災検出部の方向と放水銃の方向が一致している旨の確認を可能とする。
(検出窓の横幅に対するずれ量に応じて方向確認を可能とする方向確認バンド)
方向確認部は、略水平方向となる所定の横幅をもつ略垂直方向に延在する方向確認バンドであり、
検出窓の横幅に対する方向確認バンドの横幅のずれ量に応じて、火災検出部の方向と放水銃の方向が一致している旨の確認を可能とする。
方向確認部は、略水平方向となる所定の横幅をもつ略垂直方向に延在する方向確認バンドであり、
検出窓の横幅に対する方向確認バンドの横幅のずれ量に応じて、火災検出部の方向と放水銃の方向が一致している旨の確認を可能とする。
(検出窓の横幅に一致する横幅を持つ方向確認構造)
方向確認部は、検出窓の略水平方向となる横幅に一致する横幅をもつ方向確認凹部又は方向確認凸部であり、
方向確認凹部又は方向確認凸部の横幅が検出窓の横幅に一致して位置した場合に、火災検出部の方向と放水銃の方向が一致している旨の確認を可能とする。
方向確認部は、検出窓の略水平方向となる横幅に一致する横幅をもつ方向確認凹部又は方向確認凸部であり、
方向確認凹部又は方向確認凸部の横幅が検出窓の横幅に一致して位置した場合に、火災検出部の方向と放水銃の方向が一致している旨の確認を可能とする。
(検出窓の横幅に対するずれ量に応じて方向確認を可能とする方向確認構造)
方向確認部は、略水平方向となる所定の横幅をもつ方向確認凹部又は方向確認凸部であり、
検出窓の横幅に対する方向確認凹部又は方向確認凸部の横幅のずれ量に応じて、火災検出部の方向と放水銃の方向が一致している旨の確認を可能とする。
方向確認部は、略水平方向となる所定の横幅をもつ方向確認凹部又は方向確認凸部であり、
検出窓の横幅に対する方向確認凹部又は方向確認凸部の横幅のずれ量に応じて、火災検出部の方向と放水銃の方向が一致している旨の確認を可能とする。
(放水銃装置の効果)
本考案は、装置本体の前面の所定位置に配置され、少なくとも防護区画の床面に対して略水平方向に旋回走査すると共に、火源から放射される放射線エネルギーを透過する検出窓の範囲で防護区画の床面に対して略垂直方向に検出光軸を走査して、防護区画の火源を検出して当該火源位置に検出窓を向けた位置で停止する火災検出部と、火災検出部により火源が検出された場合に、火源の方向に向けて略水平方向に旋回して放水を行う放水銃と、が設けられた放水銃装置であって、火災検出部により火源を検出した場合に、検出窓の向いている方向と放水銃が向いている方向が一致しているかを確認可能とする方向確認部を放水銃の放水口に対応した位置に設けるようにしたため、放水銃装置の点検を行う際に、例えば防護区画に配置された点検用の火源を検出させて、火災検出部の検出窓に対する放水銃の方向確認部の位置関係を見ることで、放水銃が複雑な外観形状であっても、方向確認部によって放水銃の向いている方向が明確に確認可能となり、火災検出部の向いている方向と放水銃の向いている方向とが一致しているかを容易に確認することを可能とし、点検の作業効率を高めることを可能とする。
本考案は、装置本体の前面の所定位置に配置され、少なくとも防護区画の床面に対して略水平方向に旋回走査すると共に、火源から放射される放射線エネルギーを透過する検出窓の範囲で防護区画の床面に対して略垂直方向に検出光軸を走査して、防護区画の火源を検出して当該火源位置に検出窓を向けた位置で停止する火災検出部と、火災検出部により火源が検出された場合に、火源の方向に向けて略水平方向に旋回して放水を行う放水銃と、が設けられた放水銃装置であって、火災検出部により火源を検出した場合に、検出窓の向いている方向と放水銃が向いている方向が一致しているかを確認可能とする方向確認部を放水銃の放水口に対応した位置に設けるようにしたため、放水銃装置の点検を行う際に、例えば防護区画に配置された点検用の火源を検出させて、火災検出部の検出窓に対する放水銃の方向確認部の位置関係を見ることで、放水銃が複雑な外観形状であっても、方向確認部によって放水銃の向いている方向が明確に確認可能となり、火災検出部の向いている方向と放水銃の向いている方向とが一致しているかを容易に確認することを可能とし、点検の作業効率を高めることを可能とする。
(デフレクターに設けた方向確認部の効果)
また、放水銃は放水口の前方に配置可能なデフレクターを有し、デフレクターの所定位置に方向確認部が設けられたため、放水銃装置を防護区画の床面側から見上げた場合に、放水銃の前方に配置されているデフレクターに重なって火災検出部に設けた検出窓が見える位置関係となり、デフレクターに設けられた方向確認部と重なって見える検出窓との位置関係から、火災検出部の向いている方向と放水銃の向いている方向とが一致しているかを容易に確認することを可能とする。
また、放水銃は放水口の前方に配置可能なデフレクターを有し、デフレクターの所定位置に方向確認部が設けられたため、放水銃装置を防護区画の床面側から見上げた場合に、放水銃の前方に配置されているデフレクターに重なって火災検出部に設けた検出窓が見える位置関係となり、デフレクターに設けられた方向確認部と重なって見える検出窓との位置関係から、火災検出部の向いている方向と放水銃の向いている方向とが一致しているかを容易に確認することを可能とする。
(方向確認ラインの効果)
また、方向確認部は、略垂直方向に延在する方向確認ラインであり、方向確認ラインが検出窓の略水平方向となる横幅の中心又は横幅の範囲内に位置した場合に、火災検出部の方向と放水銃の方向が一致している旨の確認を可能とするようにしたため、方向確認ラインと検出窓との位置関係から、火災検出部の向いている方向と放水銃の向いている方向とが一致しているかを容易に確認することを可能とする。
また、方向確認部は、略垂直方向に延在する方向確認ラインであり、方向確認ラインが検出窓の略水平方向となる横幅の中心又は横幅の範囲内に位置した場合に、火災検出部の方向と放水銃の方向が一致している旨の確認を可能とするようにしたため、方向確認ラインと検出窓との位置関係から、火災検出部の向いている方向と放水銃の向いている方向とが一致しているかを容易に確認することを可能とする。
(検出窓の横幅に一致する横幅を持つ方向確認バンドの効果)
また、方向確認部は、検出窓の略水平方向となる横幅に一致する横幅をもつ略垂直方向に延在する方向確認バンドであり、方向確認バンドの横幅が検出窓の横幅に一致する位置に位置した場合に、火災検出部の方向と放水銃の方向が一致している旨の確認を可能とするようにしたため、方向確認バンドと検出窓との位置関係から、火災検出部の向いている方向と放水銃の向いている方向とが一致しているかを容易且つ厳密に確認することを可能とする。特に、検出窓の横幅と方向確認バンドの横幅が一致するか否かの比較となるため、わずかな方向のずれであっても正確に確認することができ、厳密な方向の確認を可能とする。
また、方向確認部は、検出窓の略水平方向となる横幅に一致する横幅をもつ略垂直方向に延在する方向確認バンドであり、方向確認バンドの横幅が検出窓の横幅に一致する位置に位置した場合に、火災検出部の方向と放水銃の方向が一致している旨の確認を可能とするようにしたため、方向確認バンドと検出窓との位置関係から、火災検出部の向いている方向と放水銃の向いている方向とが一致しているかを容易且つ厳密に確認することを可能とする。特に、検出窓の横幅と方向確認バンドの横幅が一致するか否かの比較となるため、わずかな方向のずれであっても正確に確認することができ、厳密な方向の確認を可能とする。
(検出窓の横幅に対するずれ量に応じて方向確認を可能とする方向確認バンドの効果)
方向確認部は、略水平方向となる所定の横幅をもつ略垂直方向に延在する方向確認バンドであり、検出窓の横幅に対する方向確認バンドの横幅のずれ量に応じて、火災検出部の方向と放水銃の方向が一致している旨の確認を可能とするようにしたため、方向確認バンドの横幅と検出窓の横幅のずれ量から、火災検出部の向いている方向と放水銃の向いている方向とが一致しているかを容易に確認することを可能とする。
方向確認部は、略水平方向となる所定の横幅をもつ略垂直方向に延在する方向確認バンドであり、検出窓の横幅に対する方向確認バンドの横幅のずれ量に応じて、火災検出部の方向と放水銃の方向が一致している旨の確認を可能とするようにしたため、方向確認バンドの横幅と検出窓の横幅のずれ量から、火災検出部の向いている方向と放水銃の向いている方向とが一致しているかを容易に確認することを可能とする。
(検出窓の横幅に一致する横幅を持つ方向確認構造の効果)
また、方向確認部は、検出窓の略水平方向となる横幅に一致する横幅をもつ方向確認凹部又は方向確認凸部であり、方向確認凹部又は方向確認凸部の横幅が検出窓の横幅に一致する位置に位置した場合に、火災検出部の方向と放水銃の方向が一致している旨の確認を可能とするようにしたため、方向確認凹部又は方向確認凸部と検出窓との位置関係を立体的に確認することとなり、火災検出部の向いている方向と放水銃の向いている方向とが一致しているかを容易且つ厳密に確認することを可能とする。
また、方向確認部は、検出窓の略水平方向となる横幅に一致する横幅をもつ方向確認凹部又は方向確認凸部であり、方向確認凹部又は方向確認凸部の横幅が検出窓の横幅に一致する位置に位置した場合に、火災検出部の方向と放水銃の方向が一致している旨の確認を可能とするようにしたため、方向確認凹部又は方向確認凸部と検出窓との位置関係を立体的に確認することとなり、火災検出部の向いている方向と放水銃の向いている方向とが一致しているかを容易且つ厳密に確認することを可能とする。
(検出窓の横幅に対するずれ量に応じて方向確認を可能とする方向確認構造の効果)
方向確認部は、略水平方向となる所定の横幅をもつ方向確認凹部又は方向確認凸部であり、検出窓の横幅に対する方向確認凹部又は方向確認凸部の横幅のずれ量に応じて、火災検出部の方向と放水銃の方向が一致している旨の確認を可能とするようにしたため、方向確認バンドの横幅と検出窓の横幅のずれ量を立体的に確認することとなり、火災検出部の向いている方向と放水銃の向いている方向とが一致しているかを容易に確認することを可能とする。
方向確認部は、略水平方向となる所定の横幅をもつ方向確認凹部又は方向確認凸部であり、検出窓の横幅に対する方向確認凹部又は方向確認凸部の横幅のずれ量に応じて、火災検出部の方向と放水銃の方向が一致している旨の確認を可能とするようにしたため、方向確認バンドの横幅と検出窓の横幅のずれ量を立体的に確認することとなり、火災検出部の向いている方向と放水銃の向いている方向とが一致しているかを容易に確認することを可能とする。
以下に、本考案に係る放水銃装置の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の実施形態により、本考案が限定されるものではない。
[実施形態の基本的な概念]
まず、実施形態の基本的概念について説明する。実施形態は、概略的に、防護区画の火災(火源)を検出して放水銃からの放水により消火する放水銃装置に関するものである。
まず、実施形態の基本的概念について説明する。実施形態は、概略的に、防護区画の火災(火源)を検出して放水銃からの放水により消火する放水銃装置に関するものである。
ここで、「防護区画」とは、放水銃装置により防護の対象とする区画であり、一定の広がりを持った屋外或いは屋内の区画であり、例えば体育館、ロビーなどの比較的高さがある建物内の空間の区画を含む概念である。
また、「放水銃装置」とは、火災検出部と放水銃を備えるものである。ここで、「火災検出部」とは、装置本体の前面の所定位置に配置され、少なくとも防護区画の床面に対して略水平方向に旋回走査すると共に、火源から放射される所定の放射線エネルギーを透過する検出窓の範囲で防護区画の床面に対して略垂直方向に防護区画に対する検出光軸を走査して、防護区画の火源を検出して当該火源位置に検出窓を向けた位置で停止するものである。ここで、略水平方向とは、水平方向を含む概念であり、水平方向から所定の角度までのずれた方向を含む概念である。また、略垂直方向とは、垂直方向を含む概念であり、垂直方向から所定の角度までのずれた方向を含む概念である。また、火源から放射される放射エネルギーとは、火源を検出するための判断に用いられる火源から放出される粒子や電磁波のエネルギーであり、例えば火源の炎から放出される赤外線エネルギーを含むものである。
また、「放水銃」とは、火災検出部により火源が検出された場合に、火源の方向に向けて略水平方向に旋回して火源に向けて放水を行うものである。
そして、本考案の放水銃装置は、方向確認部を放水銃の放水口に対応した位置に設けたことを特徴とするものである。ここで、「方向確認部」とは、火災検出部により火源を検出した場合に、検出窓の向いている方向と放水銃が向いている方向が一致しているかを確認可能とするためのものであり、特に、放水銃装置の点検を行う際に防護区画の任意の位置に配置された点検火源を検出した場合に、点検員が望遠鏡等により火災検出部(検出窓)の向いている方向と放水銃が向いている方向が一致しているかを確認するためのものであり、放水銃が複雑な外観形状であっても、放水銃の向いている方向を容易に確認可能とし、点検火源を検出した場合に火災検出部と放水銃が向いている方向が一致しているかどうかを容易に確認することを可能とするものである。
また、放水銃が放水口の前方に配置可能なデフレクターを有する場合には、「方向確認部」は、放水銃のデフレクターの所定位置に設けられるものである。ここで、「デフレクター」とは、放水口の前方に位置した場合に放水口からの放水流を当てて放水距離を短くするためのものであり、例えばアクチュエータによりその配置位置が可変し、放水口の前に位置する近距離放水位置と放水口から外れた場所に位置する遠距離放水位置の2段階の切替えを可能とするものを含む。
また、放水銃に設けられる「方向確認部」の構造や形状は任意であるが、例えば方向確認ライン、方向確認バンド、方向確認構造等がある。
ここで、「方向確認ライン」とは、略垂直方向に延在するライン(線)であり、方向確認ラインが検出窓の横幅の中心又は横幅の範囲内に位置した場合に、火災検出部の方向と放水銃の方向が一致している旨の確認を可能とするものである。また、「中心」とは、例えば所定誤差等を含んで概ね中心(略中心)に位置する場合を含む。
また、「方向確認バンド」とは、略水平方向となる所定の横幅をもつ略垂直方向に延在するバンド(帯)であり、例えば検出窓の横幅に一致する横幅をもち、方向確認バンドの横幅が検出窓の横幅に一致する位置に位置した場合に、火災検出部の方向と放水銃の方向が一致している旨の確認を可能とするものである。また、検出窓の横幅に対する方向確認バンドの横幅のずれ量に応じて、火災検出部の方向と放水銃の方向が一致している旨の確認を可能とするものであって良い。
更に、「方向確認構造」とは、放水銃に設けられた方向を確認するための構造であり、その構造は任意であるが、例えば検出窓の横幅に一致する横幅をもつ方向確認凹部又は方向確認凸部であり、方向確認凹部又は方向確認凸部の横幅が検出窓の横幅に一致する位置に位置した場合に、火災検出部の方向と放水銃の方向が一致している旨の立体的な確認を可能とするものである。また、検出窓の横幅に対する方向確認凹部又は方向確認凸部の横幅のずれ量に応じて、火災検出部の方向と放水銃の方向が一致している旨の確認を可能とするものであって良い。
以下、具体的な実施形態を説明する。以下に示す具体的な実施形態では、「方向確認部」が「方向確認ライン」、「検出窓の横幅に一致する横幅をもつ方向確認バンド」、「検出窓の横幅に一致する横幅をもつ方向確認凹部」又は「検出窓の横幅に一致する横幅をもつ方向確認凸部」であり、「方向確認部が設けられる放水銃の放水口に対応した位置」が「放水銃が備えるデフレクターの横幅における中心位置」である場合について説明する。
[実施形態の具体的内容]
放水銃装置の実施形態について、より詳細に説明する。その内容については以下のように分けて説明する。
a.放水銃装置が設けられた消火システム
b.放水銃装置
c.放水銃の方向確認部
d.方向確認部の他の実施形態
e.方向確認部を方向確認構造とした他の実施形態
f.本考案の変形例
放水銃装置の実施形態について、より詳細に説明する。その内容については以下のように分けて説明する。
a.放水銃装置が設けられた消火システム
b.放水銃装置
c.放水銃の方向確認部
d.方向確認部の他の実施形態
e.方向確認部を方向確認構造とした他の実施形態
f.本考案の変形例
[a.放水銃装置が設けられた消火システム]
まず、放水銃装置が設けられた消火システムについて説明する。当該説明にあっては、放水銃装置が設けられた消火システムの概略を示した図1を参照する。
まず、放水銃装置が設けられた消火システムについて説明する。当該説明にあっては、放水銃装置が設けられた消火システムの概略を示した図1を参照する。
図1に示すように、消火システムは、本考案の放水銃装置10、現地操作盤12、ユニット制御盤14、マスタ制御盤16、自火報受信機18、火災感知器20、ポンプ制御盤22、消火ポンプ設備24、給水配管26、電動弁を用いた一斉開放弁28で構成されており、防護区画に2系統の放水銃装置10を設置した場合を例に取っている。
消火システムの動作は次のようになる。放水銃装置10は、火災検出部の機械的な略水平旋回走査と光学的な略垂直旋回走査により防護区画を2次元走査して火災を監視しており、火災の火源からの赤外線を検出すると検出した位置で監視走査を停止し、火源方向を示すデータを含む火災検出信号をユニット制御盤14に送信する。ユニット制御盤14は火災検出信号に基づき放水銃装置10の放水銃を火源方向に旋回走査させ、放水準備を完了する。
続いて、ユニット制御盤14は、放水銃装置10の放水銃による放水制御を行うが、この放水制御には、例えば自動放水モード、半自動放水モード、手動放水モードがある。ここで、各モードの設定方法は任意であるが、例えばマスタ制御盤16や現地操作盤12にて設定を行うものとする。
放水制御を自動放水モードに設定していた場合には、ユニット制御盤14は、放水銃装置10の火災検出部からの火災検出信号に加えて、防護区画に設置している火災感知器20の発報を受信した自火報受信機18から火災移報信号を受けた場合に自動放水条件が成立したと判断し、所定時間のカウントダウン後に、マスタ制御盤16を介してポンプ制御盤22にポンプ起動信号を送って消火ポンプ設備24の消火ポンプを起動させると共に、一斉開放弁28に開制御信号を送って開放させ、放水銃装置10の放水銃からの放水を開始する。
ユニット制御盤14は、放水の開始に合わせて所定の放水時間を設定したタイマを起動し、設定された放水時間が経過すると一斉開放弁28を閉鎖させて放水を停止する。続いて、ユニット制御盤14は、放水銃装置10の火災検出部による監視走査を再開させ、再度火災が検出された場合には、放水停止後に再度火源の炎が燃え上がったことが想定されるから、火災検出方向に再度放水銃を旋回させて放水を再開させる。火災監視走査を再開しても火災が検出されない場合には、ユニット制御盤14は、通常状態の監視に戻る。
尚、自動放水モードでの消火動作は、通常無人状態で行われていることから、監視員等が防護区画に出向いて、現場の状況を確認後に消火ポンプ設備24の停止等の復旧作業を行う。
放水制御を半自動放水モードに設定していた場合には、ユニット制御盤14は、放水準備を完了した後、現地操作盤12及びマスタ制御盤16からの放水操作信号を受けて放水条件が成立したと判断する。
現地操作盤12又はマスタ制御盤16での放水操作は、例えば監視員等が現地操作盤12又はマスタ制御盤16に設けられた手動放水スイッチにキーを差し込んで手動放水スイッチを放水位置に操作する放水操作を行う。この放水操作により現地操作盤12又はマスタ制御盤16から送信された放水操作信号を受けたユニット制御盤14は、マスタ制御盤16を介してポンプ制御盤22にポンプ起動信号を送って消火ポンプ設備24の消火ポンプを起動し、一斉開放弁28に開制御信号を送って開放させ、放水銃装置10の放水銃から放水を開始する。その後、監視員等が鎮火を確認したら現地操作盤12又はマスタ制御盤16の手動放水スイッチを放水停止位置に操作し、ユニット制御盤14は、この放水停止操作による放水停止操作信号を受けて一斉開放弁28を閉鎖させて放水停止する。また、監視員等は合わせて消火ポンプ設備24の停止等の復旧を行う。
放水制御を手動放水モードに設定していた場合には、例えば火災を確認した監視員等による現地操作盤12の操作で、放水銃装置10の放水銃を旋回させることができ、現地操作盤12に設けられた手動放水スイッチにキーを差し込んで手動放水スイッチを放水位置に操作することにより現地操作盤12から送信された放水操作信号を受けてユニット制御盤14は、マスタ制御盤16を介してポンプ制御盤22にポンプ起動信号を送って消火ポンプ設備24の消火ポンプを起動し、一斉開放弁28に開制御信号を送って開放させ、放水銃装置10の放水銃からの放水を開始する。その後、監視員が鎮火を確認したら現地操作盤12の手動放水スイッチを放水停止位置に操作し、ユニット制御盤14は、この放水停止操作による放水停止操作信号を受けて一斉開放弁28を閉鎖させて放水停止する。また、監視員等は合わせて消火ポンプ設備24の停止等の復旧を行う。
放水銃装置10の点検操作は、例えばマスタ制御盤16又は現地操作盤12で点検モードに設定して行う。マスタ制御盤16での点検操作を例に取ると、マスタ制御盤16の点検用操作部で放水銃装置10の火災検出部による火災検出の検出感度の設定を所定の点検感度に設定し、防護区画の任意の方向及び距離に火災検出用のヒーターを置き、点検火源として点火する。
点検対象となった放水銃装置10は、火災検出部により防護区画を2次元走査して火災を監視して、点検火源からの赤外線を検出するとその位置で略水平旋回走査を停止し(略垂直旋回走査は継続)、点検火源方向を示すデータを含む火災検出信号をユニット制御盤14に送信する。ユニット制御盤14は、火災検出信号に基づき放水銃装置10の放水銃を点検火源方向に旋回走査させ、放水準備を完了させる。尚、点検モードに設定されている場合には、ユニット制御盤14による放水制御は行われない。
続いて、点検員は、設置場所に応じて望遠鏡等を使用して放水準備が完了した放水銃装置10の火災検出部の向いている方向(検出窓の方向)と放水銃の向いている方向が一致しているかを確認し、一致している場合には正常と判断し、一致しない場合には異常と判断して必要な対処を行う。
[b.放水銃装置]
続いて、放水銃装置について説明する。当該説明にあっては、放水銃装置を正面から示した図2、放水銃装置を右側面から示した図3、及び放水銃が防護区画に向けて旋回した状態の放水銃装置を示した図4を参照する。
続いて、放水銃装置について説明する。当該説明にあっては、放水銃装置を正面から示した図2、放水銃装置を右側面から示した図3、及び放水銃が防護区画に向けて旋回した状態の放水銃装置を示した図4を参照する。
ここで、図2~図4の説明では、X-Y-Z方向が互いに直交する方向であり、放水銃装置10の前面を正面として見て、X方向を左右方向とし、Y方向を上下方向とし、Z方向を前後方向とする。また、X方向における+X側を右側、-X側を左側とし、Y方向における+Y側を上側、-Y側を下側とし、Z方向における+Z側を前側、-Z側を後側とする。この点は本考案の実施形態となる図5~図6においても同様となる。
図2~図4に示すように、放水銃装置10は、箱型の装置本体30の前部に前パネル32が装着され、前パネル32の上部に火災検出部34を設け、その下に放水銃42を装置本体30に内蔵した放水銃カバー36を設けている。
火災検出部34は、半円筒状の張出部の下に、円錐状の旋回走査部38を略水平周りに旋回走査自在に配置し、旋回走査部38には上下方向に形成した検出窓40を設けている。火災検出部34の内部には赤外線センサと赤外線センサの防護区画に対する検出光軸を上下方向に走査させる回転ミラーを備えた走査光学系を内蔵している。
このため、火災検出部34は、防護区画に対する赤外線センサからの検出光軸を、旋回走査部38の上下方向に形成した検出窓40の範囲、例えば防護区画の床面に対して略水平となる0°から下向きとなる90°の範囲で光学的に上下方向に繰り返し走査する略垂直旋回走査を行うと共に、旋回走査部38を略水平方向に例えば180°の範囲で往復する略水平旋回走査を繰り返して防護区画の火災(火源)を検出する。火災検出部34は火災を検出すると旋回走査部38の略水平旋回走査を停止して検出窓40を検出した火災の方向に向けて停止し、この状態で略垂直旋回走査を継続する。
放水銃カバー36は、通常状態で裏側に放水銃42を収納しており、火災検出部34で火災を検出した場合には、図4に示すように、例えばモータ駆動による旋回で放水銃42を露出させ、火災検出部34で検出した火災の火源の方向に放水銃42を向けて放水する。
放水銃42は、図示しない基台側(固定側)に配置した給水本管の回転継手に対し送水管を挿入して旋回自在に支持され、送水管の上部は斜め上向きに屈曲しており、送水管の先端に放水ノズルを固定し、放水ノズルからの放水方向を所定の上向き角度、例えば10°程度に固定している。
放水銃42の前方の開口部にはデフレクター46が設けられている。デフレクター46は、アクチュエータ44により上下回りに回動され、開口部の前方に位置する場合には放水ノズルからの放水流の衝突を受けて散水し、例えば有効放水距離16メートルとする散水分布領域の近距離放水を可能とする。また、デフレクター46がアクチュエータ44に開口部から外れた上方の位置に回動された場合には、放水ノズルからの放水流は直接放出され、例えば有効放水距離32メートルとする散水分布領域の遠距離放水を可能とする。
[c.放水銃の方向確認部]
続いて、放水銃装置の点検を行う際に火災検出部の方向と放水銃の方向が一致しているかを確認するための方向確認部について説明する。当該説明にあっては、放水銃を点検火源に向けて旋回させた放水銃装置を正面から示した図5、図5の放水銃装置の右側面を示した図6、及び火災検出部の方向と放水銃の方向を確認する望遠鏡視野で示した図7を参照する。尚、図7(A)は火災検出部の方向と放水銃の方向が一致している場合を示し、図7(B)は一致しない場合を示す。
続いて、放水銃装置の点検を行う際に火災検出部の方向と放水銃の方向が一致しているかを確認するための方向確認部について説明する。当該説明にあっては、放水銃を点検火源に向けて旋回させた放水銃装置を正面から示した図5、図5の放水銃装置の右側面を示した図6、及び火災検出部の方向と放水銃の方向を確認する望遠鏡視野で示した図7を参照する。尚、図7(A)は火災検出部の方向と放水銃の方向が一致している場合を示し、図7(B)は一致しない場合を示す。
前述したとおり、放水銃装置10の点検を行う際に、防護区画の任意の方向及び距離に火災検出用のヒーターを置いて点検火源として点火すると、防護区画に対して二次元走査している火災検出部34は点検火源を検出して、検出窓40が検出した点検火源の方向に向いた位置で停止する。続いて、放水銃42がモータ駆動による旋回して、火災検出部34で検出した点検火源の方向に向いて停止する。
ここで、旋回駆動により火源の方向に向けて装置本体30から取り出された放水銃42のデフレクター46の左右方向における横幅(左右幅)の中心位置には、方向確認部として機能する方向確認ライン48が上下方向に設けられている。
このため点検員が、例えば望遠鏡により放水銃装置10の検出窓40及びデフレクター48を含む部分を観測すると、図7(A)、(B)に示すような望遠鏡視野が得られる。図7(A)の顕微鏡視野の場合には、デフレクター46の方向確認ライン48は検出窓40の左右幅の中心に位置しており、火災検出部34の方向と放水銃42の方向が一致していることを容易に確認することができる。尚、実施形態の検出窓40は透明であるが、検出窓40の領域を明確にするため、便宜的にハッチングを施している。
一方、図7(B)の顕微鏡視野の場合には、デフレクター46の方向確認ライン48は検出窓40の左右幅の中心から右側にずれて位置しており、火災検出部34の方向と放水銃42の方向が一致していないことを容易に確認することができる。
また、図7(B)のように、火災検出部34の方向と放水銃42の方向が一致しない原因は様々であるが、例えば配管接続に起因して装置本体30に歪みが出ている可能性があり、このため配管接続の調整等を行って装置本体30の歪みを解消するといった対処が図られる。
[d.方向確認部の他の実施形態]
続いて、放水銃装置の点検を行う際に火災検出部の方向と放水銃の方向が一致しているかを確認するための方向確認部の他の実施形態について説明する。当該説明にあっては、火災検出部の方向と放水銃の方向を確認する望遠鏡視野で示した図8を参照する。尚、図8(A)は火災検出部の方向と放水銃の方向が一致している場合を示し、図8(B)は一致しない場合を示す。また、図8(C)は本実施形態の方向確認部の変形例を示す。
続いて、放水銃装置の点検を行う際に火災検出部の方向と放水銃の方向が一致しているかを確認するための方向確認部の他の実施形態について説明する。当該説明にあっては、火災検出部の方向と放水銃の方向を確認する望遠鏡視野で示した図8を参照する。尚、図8(A)は火災検出部の方向と放水銃の方向が一致している場合を示し、図8(B)は一致しない場合を示す。また、図8(C)は本実施形態の方向確認部の変形例を示す。
図8(A)、(B)に示すように、本実施形態の方向確認部は、デフレクター46の左右方向における中央に、検出窓40の横幅(左右幅)と同じ横幅を持つ方向確認ベルト50を設けている。方向確認ベルト50には、確認を容易とするために任意の色が施されており、色の種類は任意であるがデフレクター46とは異なる色としている。
本実施形態の方向確認ベルト50によれば、図8(A)の顕微鏡視野の場合には、検出窓40の横幅と方向確認ベルト50の左右幅が完全に一致して位置しており、火災検出部34の方向と放水銃42の方向が一致していることが容易且つ厳密に確認できる。
一方、図8(B)の望遠鏡視野の場合には、デフレクター46の方向確認ベルト50が検出窓40に対し右側にずれて位置しており、両者の左右幅のずれから火災検出部34の方向と放水銃42の方向が一致していないことを容易且つ厳密に確認することができる。
図8(C)は、図8(A)、(B)の変形例で、検出窓40の左右幅に一致する方向確認色抜きベルト52を両側の方向確認着色部54により仕切ったものであり、図8(A)(B)のデフレクター46の方向確認ベルト50とデフレクター46の着色を反転したことに相当する。この場合にも、デフレクター46の方向確認色抜きベルト52の左右幅が検出窓40の左右幅に一致しているかどうかを確認することで、火災検出部34の方向と放水銃42の方向が一致しているかを容易且つ厳密に確認することが可能となる。
[e.方向確認部を方向確認構造とした他の実施形態]
続いて、放水銃装置の点検を行う際に火災検出部の方向と放水銃の方向が一致しているかを確認するための方向確認部を方向確認構造とした他の実施形態について説明する。当該説明にあっては、放水銃に設けられた方向確認構造を取り出して示した図9を参照する。尚、図9(A)は方向確認構造を凹部とした構造を示し、図9(B)は方向確認構造を凸部とした構造を示す。
続いて、放水銃装置の点検を行う際に火災検出部の方向と放水銃の方向が一致しているかを確認するための方向確認部を方向確認構造とした他の実施形態について説明する。当該説明にあっては、放水銃に設けられた方向確認構造を取り出して示した図9を参照する。尚、図9(A)は方向確認構造を凹部とした構造を示し、図9(B)は方向確認構造を凸部とした構造を示す。
図9(A)にあっては、方向確認部として放水銃42に設けられたデフレクター46の先端の左右方向の中央に、火災検出部34の検出窓40と同じ横幅(左右幅)の切込みを入れることで方向確認凹部56を形成している。
また、図9(B)にあっては、方向確認部として放水銃42に設けられたデフレクター46の先端の左右方向の中央に、火災検出部34の検出窓40と同じ横幅(左右幅)の矩形突起を設けることで方向確認凸部58を形成している。
図9(A)の方向確認凹部56及び図9(B)の方向確認凸部58の何れについても、火災検出部34の検出窓40に対し、図8(A)(B)に相当する望遠鏡視野が得られ、火災検出部34の方向と放水銃42の方向が一致しているかを簡単且つ厳密に確認可能とする。また、図9(A)の方向確認凹部56及び図9(B)の方向確認凸部58に、周囲とは異なる着色を施しても良く、方向確認凹部56及び方向確認凸部58を色抜きとし、周囲を着色するようにしても良い。
[f.本考案の変形例]
(方向の確認)
上記の実施形態にあっては、点検火源を検出した場合の火災検出部の方向と放水銃の方向を点検員が望遠鏡で見て確認しているが、確認の方法は任意であり、例えばスマートフォンのカメラや電子スチルカメラなどを使用して放水銃装置を撮像し、撮像画面上で火災検出部と放水銃の部分を拡大することで、両者の方向が一致しているかを確認するようにしてもよい。
(方向の確認)
上記の実施形態にあっては、点検火源を検出した場合の火災検出部の方向と放水銃の方向を点検員が望遠鏡で見て確認しているが、確認の方法は任意であり、例えばスマートフォンのカメラや電子スチルカメラなどを使用して放水銃装置を撮像し、撮像画面上で火災検出部と放水銃の部分を拡大することで、両者の方向が一致しているかを確認するようにしてもよい。
(方向確認ラインによる方向の確認)
方向確認部を方向確認ライン48とした実施形態にあっては、方向確認ライン48が検出窓40の中心に位置する場合に火災検出部34の方向と放水銃42の方向が一致しているとし、方向確認ライン48が検出窓40の中心からずれて位置する場合に火災検出部34の方向と放水銃42の方向が一致しないとしているが、検出窓40の左右幅の範囲内に方向確認ライン48が位置している場合に火災検出部34の方向と放水銃42の方向が一致しているとし、検出窓40の左右幅の範囲内に方向確認ライン48が位置しない場合に火災検出部34の方向と放水銃42の方向が一致しないとしても良い。
方向確認部を方向確認ライン48とした実施形態にあっては、方向確認ライン48が検出窓40の中心に位置する場合に火災検出部34の方向と放水銃42の方向が一致しているとし、方向確認ライン48が検出窓40の中心からずれて位置する場合に火災検出部34の方向と放水銃42の方向が一致しないとしているが、検出窓40の左右幅の範囲内に方向確認ライン48が位置している場合に火災検出部34の方向と放水銃42の方向が一致しているとし、検出窓40の左右幅の範囲内に方向確認ライン48が位置しない場合に火災検出部34の方向と放水銃42の方向が一致しないとしても良い。
(方向確認ベルトによる方向の確認)
また、方向確認部を方向確認ベルト50とした実施形態にあっては、検出窓40の左右幅と同じ左右幅を持つ方向確認ベルト50を設け、検出窓40の左右幅と方向確認ベルト50の左右幅が完全に一致した場合に火災検出部34の方向と放水銃42の方向が一致したとしていたが、必ずしも検出窓40の左右幅とは同じ左右幅を持つ方向確認ベルト50を設ける必要はなく、検出窓40の左右幅に対する方向確認ベルト50の左右幅のずれ量に応じて火災検出部34の方向と放水銃42の方向が一致しているかを確認できるようにしても良い。
また、方向確認部を方向確認ベルト50とした実施形態にあっては、検出窓40の左右幅と同じ左右幅を持つ方向確認ベルト50を設け、検出窓40の左右幅と方向確認ベルト50の左右幅が完全に一致した場合に火災検出部34の方向と放水銃42の方向が一致したとしていたが、必ずしも検出窓40の左右幅とは同じ左右幅を持つ方向確認ベルト50を設ける必要はなく、検出窓40の左右幅に対する方向確認ベルト50の左右幅のずれ量に応じて火災検出部34の方向と放水銃42の方向が一致しているかを確認できるようにしても良い。
例えば検出窓40の左右幅よりも短い左右幅を持つ方向確認ベルト50を設ける場合には、検出窓40の左右幅の範囲内に方向確認ベルト50の左右方向における両端部が位置するずれ量の場合に火災検出部34の方向と放水銃42の方向が一致していると確認できる程度に方向確認ベルト50の左右幅を決定する。
また、例えば検出窓40の左右幅よりも長い左右幅を持つ方向確認ベルト50を設けた場合には、方向確認ベルト50の左右幅の範囲内に検出窓40の左右方向における両端部が位置するずれ量の場合に火災検出部34の方向と放水銃42の方向が一致していると確認できる程度に方向確認ベルト50の左右幅を決定する。
また、例えば検出窓40の左右幅と同じ左右幅を持つ方向確認ベルト50を設けた場合には、方向確認ベルト50の左右幅における両端部から許容するずれ量の分だけ離れた箇所に、例えば上下方向に延在するラインを設け、方向確認ベルト50の左右幅における何れかの端部と当該端部側に位置するラインとの間に検出窓40の同じ側の端部が位置している場合に火災検出部34の方向と放水銃42の方向が一致していると確認可能となる。
尚、方向確認部を方向確認ベルト50とした実施形態の変形例については、方向確認部を方向確認凹部56又は方向確認凸部58とした実施形態の変形例としても適用できる。
(その他)
また、本考案はその目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
また、本考案はその目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
10:放水銃装置
12:現地操作盤
14:ユニット制御盤
16:マスタ制御盤
18:自火報受信機
20:火災感知器
22:ポンプ制御盤
24:消火ポンプ設備
28:一斉開放弁
30:装置本体
32:前パネル
34:火災検出部
36:放水銃カバー
38:旋回走査部
40:検出窓
42:放水銃
44:アクチュエータ
46:デフレクター
48:方向確認ライン
50:方向確認ベルト
52:方向確認色抜きベルト
54:方向確認着色部
56:方向確認凹部
58:方向確認凸部
12:現地操作盤
14:ユニット制御盤
16:マスタ制御盤
18:自火報受信機
20:火災感知器
22:ポンプ制御盤
24:消火ポンプ設備
28:一斉開放弁
30:装置本体
32:前パネル
34:火災検出部
36:放水銃カバー
38:旋回走査部
40:検出窓
42:放水銃
44:アクチュエータ
46:デフレクター
48:方向確認ライン
50:方向確認ベルト
52:方向確認色抜きベルト
54:方向確認着色部
56:方向確認凹部
58:方向確認凸部
Claims (7)
- 装置本体の前面の所定位置に配置され、少なくとも防護区画の床面に対して略水平方向に旋回走査すると共に、火源から放射される所定の放射線エネルギーを透過する検出窓の範囲で前記防護区画の床面に対して略垂直方向に検出光軸を走査して、前記防護区画の前記火源を検出して当該火源に前記検出窓を向けた位置で停止する火災検出部と、
前記火災検出部により火源が検出された場合に、前記火源の方向に向けて前記略水平方向に旋回して放水を行う放水銃と、
が設けられた放水銃装置であって、
前記火災検出部により前記火源を検出した場合に、前記検出窓の向いている方向と前記放水銃が向いている方向が一致しているかを確認可能とする方向確認部を前記放水銃の放水口に対応した位置に設けたことを特徴とする放水銃装置。
- 請求項1記載の放水銃装置において、
前記放水銃は、前記放水口の前方に配置可能なデフレクターを有し、
前記デフレクターの所定位置に前記方向確認部が設けられたことを特徴とする放水銃装置。
- 請求項1又は2記載の放水銃装置において、
前記方向確認部は、前記略垂直方向に延在する方向確認ラインであり、
前記方向確認ラインが前記検出窓の前記略水平方向となる横幅の中心又は横幅の範囲内に位置した場合に、前記火災検出部の方向と前記放水銃の方向が一致している旨の確認を可能とすることを特徴とする放水銃装置。
- 請求項1又は2記載の放水銃装置において、
前記方向確認部は、前記検出窓の前記略水平方向となる横幅に一致する横幅をもつ前記略垂直方向に延在する方向確認バンドであり、
前記方向確認バンドの横幅が前記検出窓の横幅に一致して位置した場合に、前記火災検出部の方向と前記放水銃の方向が一致している旨の確認を可能とすることを特徴とする放水銃装置。
- 請求項1又は2記載の放水銃装置において、
前記方向確認部は、前記略水平方向となる所定の横幅をもつ前記略垂直方向に延在する方向確認バンドであり、
前記検出窓の横幅に対する前記方向確認バンドの横幅のずれ量に応じて、前記火災検出部の方向と前記放水銃の方向が一致している旨の確認を可能とすることを特徴とする放水銃装置。
- 請求項1又は2記載の放水銃装置において、
前記方向確認部は、前記検出窓の前記略水平方向となる横幅に一致する横幅をもつ方向確認凹部又は方向確認凸部であり、
前記方向確認凹部又は前記方向確認凸部の横幅が前記検出窓の横幅に一致して位置した場合に、前記火災検出部の方向と前記放水銃の方向が一致している旨の確認を可能とすることを特徴とする放水銃装置。
- 請求項1又は2記載の放水銃装置において、
前記方向確認部は、前記略水平方向となる所定の横幅をもつ方向確認凹部又は方向確認凸部であり、
前記検出窓の横幅に対する前記方向確認凹部又は前記方向確認凸部の横幅のずれ量に応じて、前記火災検出部の方向と前記放水銃の方向が一致している旨の確認を可能とすることを特徴とする放水銃装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022001474U JP3238169U (ja) | 2022-05-09 | 2022-05-09 | 放水銃装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022001474U JP3238169U (ja) | 2022-05-09 | 2022-05-09 | 放水銃装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3238169U true JP3238169U (ja) | 2022-07-07 |
Family
ID=82261568
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2022001474U Active JP3238169U (ja) | 2022-05-09 | 2022-05-09 | 放水銃装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3238169U (ja) |
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2022
- 2022-05-09 JP JP2022001474U patent/JP3238169U/ja active Active
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