JP3237373B2 - トロイダル型無段変速装置 - Google Patents

トロイダル型無段変速装置

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JP3237373B2
JP3237373B2 JP04113994A JP4113994A JP3237373B2 JP 3237373 B2 JP3237373 B2 JP 3237373B2 JP 04113994 A JP04113994 A JP 04113994A JP 4113994 A JP4113994 A JP 4113994A JP 3237373 B2 JP3237373 B2 JP 3237373B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はトロイダル型無段変速
装置、なかでもとくに、パワーローラの押付反力の作用
部分の改良に関するものであり、パワーローラの耐久性
の向上をもたらすものである。
【0002】
【従来の技術】従来のトロイダル型無段変速装置として
は、たとえば出願人が先に特開平3−89066号とし
て提案したものがある。図4および5はそれぞれ、その
従来装置を示す横断面図および縦断面図であり、図中1
0は、トロイダル型無段変速装置の全体を示す。
【0003】図4の右側に配置される図示しないエンジ
ンの出力は、これもまた図外のトルクコンバータを介し
て入力軸14に伝達される。この入力軸上には入力ディ
スク16および出力ディスク18のそれぞれが配置さ
れ、それらの両ディスク16,18の、相互に対向する
トロイダル曲面16a,18aのそれぞれには、パワー
ローラ20が押付け配置されている。ここで、パワーロ
ーラ20は、入力軸14に対して対称位置に配置した二
個で一対をなす。
【0004】各パワーローラ20は、それぞれのディス
ク16,18に接触する内輪20aと、この内輪20a
に、ベアリングボール20bを介して接触する外輪20
cとからなり、このようなパワーローラ20は、偏心軸
22を介して支持部材24に、その背面側から支持され
ている。なお、多くの場合には、パワーローラ20と支
持部材24との間には軸受部材が介装される。
【0005】また、それぞれのパワーローラ20を支持
するそれぞれの支持部材24は、図5に示すように、パ
ワーローラ20の回転軸線20dと直交する傾転軸線2
4aの周りでのそれらの回動(以下「傾転」という)運
動を許容すべく、図では上下の端部分をそれぞれの球面
軸受26,28によって軸受されており、そして、上端
球面軸受26の相互および、下端球面軸受28の相互
は、主には、両支持部材24の間隔を所期した通りに維
持すべく機能するそれぞれのリンク30,32によって
連結されている。なおここで、それぞれのリンク30,
32は、それらの中央部をそれぞれのリンクポスト3
4,36によって、装置10のケーシングおよび、後述
する変速制御弁のバルブボディ38にそれぞれ連結され
ている。
【0006】各支持部材24の下端部には、傾転軸線2
4aと同軸をなす延長軸部40が設けられ、この延長軸
部には、液圧アクチュエータ42のピストン42aが取
付けられている。このピストン42aは、前記バルブボ
ディ38に設けられたシリング内に嵌合されて、それの
上下側に、それぞれの油室42b,42cを区画する。
【0007】さらにまた、両支持部材24のいずれか一
方、図では左側に位置する支持部材24の、延長軸部4
0の下端には、その支持部材24と一体に回動するプリ
セスカム44が取付けられており、このプリセスカム4
4のカム面には、L字状に折曲された中間部を枢支した
カムリンク46の一端が当接されている。なお、そのカ
ムリンク46の他端は、調整ねじ48を介して変速制御
弁50のスプール52に当接されている。
【0008】ここで、バルブボディ38に設けられたこ
の変速制御弁50は、スプール52に加え、変速指令手
段としてのステップモータ54により、ピニオン56を
介して軸線方向に移動されるラック軸58と、このラッ
ク軸58の先端部に連結されてスプール52に摺動可能
に嵌まり合うスリープ60とを具えている。
【0009】このような変速制御弁50において、ステ
ップモータ54を、増速比方向もしくは減速比方向へ正
もしくは逆回転させると、スリーブ60とスプール52
との協働下で、液圧アクチュエータ42に連通される二
つのポート62,64と、ライン圧導入ポート66との
連通および遮断が行われる。ここにおいて、ポート62
は、図の右側の液圧アクチュエータ42の下側油室42
cおよび、左側液圧アクチュエータ42の上側油室42
bのそれぞれに連通されており、ポート64は、それぞ
れの液圧アクチュエータ42の、上述したとは逆の油室
にそれぞれ連通されている。
【0010】これがため、変速比を変化させるべく、ス
テップモータ54を駆動して、スリーブ60をスプール
52に対して相対変位させると、その変位方向に応じて
ライン圧がポート62,64のいずれか一方に供給さ
れ、そのライン圧は、左右の支持部材24を、図示の中
立位置から上下逆方向へ相対変位させる。そしてこの結
果として、二個一対のパワーローラ20は、傾転軸線2
4aの周りに傾転して、入出力ディスク間での無段変速
が行われる。
【0011】ところで、入出力ディスク16,18を支
持する入力軸14は、図4に示すように、それぞれの端
部分をボールベアリング68およびニードルベアリング
70を介してケーシング72に回転自在に支持されてお
り、それぞれのディスク16,18はニードルベアリン
グ74,76を介して入力軸14に回転可能に装着され
ている。
【0012】ここで、入力軸上の、入力ディスク16と
隣接する位置には、それぞれのトロイダル曲面16a,
18aとパワーローラ20との接触圧、ひいては、出力
ディスクへの伝達トルクを調整するローディングカム7
8が配設されている。一方、出力ディスク18と隣接す
る位置には、ボールベアリング80を介してケーシング
72に回転自在に支持された出力用歯車82が配設され
ており、この出力用歯車82は、キー84を介して出力
ディスク18に一体に取付けられている。
【0013】前記ローディングカム78は、入力軸14
にスプライン連結されたカムフランジ86と、このカム
フランジ86と入力ディスク16との対向面に形成され
たそれぞれのカム面間に配置されるカムローラ88とか
らなり、カムフランジ86の、入力ディスク16から離
反する方向の変位は、入力軸14に設けた鍔部90によ
って阻止されている。
【0014】これがため、入力軸14の回転トルクは、
カムフランジ86からカムローラ88を介して入力ディ
スク16に伝達されることになり、その入力ディスク1
6は、前記回転トルクに応じて、パワーローラ20の、
それぞれのトロイダル曲面16a,18aに対する相対
押付力を特定する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】トラクションドライブ
式のこのようなトロイダル型無段変速装置にあっては、
動力伝達のために、入出力ディスク16,18に対する
パワーローラ20の相対押付力を相当大きくすることが
必要であり、基本的にはローディングカム78の作用下
で、入力トルクに応じた押付が付与されることになる。
【0016】この場合、パワーローラ20の押付力に対
する反力が支持部材24に作用することになり、それぞ
れの支持部材24は、それらの上下の端部分を相互連結
する、耐張部材としてのそれぞれのリンク30,32を
もってその押付反力を支持することになるも、各支持部
材それ自身は、図6に誇張して示すように、それぞれの
リンク30,32との連結部を支点とし、パワーローラ
20との接触面を力点として弓形状に変形することにな
る。
【0017】そして、支持部材24にこのような変形が
生じると、パワーローラそれ自身の同様の変形に比し
て、その支持部材24の長さ方向中央部分が、押付反力
の作用方向にとくに大きく逃げるため、パワーローラ2
0、たとえばそれのベアリングボール20bに作用する
荷重が、図の上下方向位置によって変化し、上下部分で
大きく、中央部分で小さくなる。
【0018】ところで、回転軸線20dの周りに回転運
動を行う、パワーローラ20の内輪20aはこのような
荷重分布に対してもそれの影響をほとんど受けることが
ないも、静止状態にある、パワーローラ20の外輪20
cは、ベアリングボール20bから常に一定の不均一荷
重を受けることになり、図の上下部分での荷重が、中央
部分に比してはるかに大きくなるため、その外輪20c
の、上下各部分の耐久性が低下するという問題があり、
このことは、パワーローラベアリングそれ自体について
も同様である。
【0019】この発明は、従来技術の有するこのような
問題点を解決することを課題として検討した結果なされ
たものであり、この発明の目的は、支持部材の、上述し
たような弓形状の変形は余儀ないものとし、そのような
変形が生じてもなお、パワーローラベアリングのそれぞ
れのボールに作用する荷重を、上下方向の位置のいかん
にかかわらず十分均等ならしめることにより、パワーロ
ーラ、ひいては、その外輪およびパワーローラベアリン
グの耐久性を十分に高めることができるトロイダル型無
段変速装置を提供するにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】この発明は、多くは、相
互に同軸に配置される入力ディスクおよび出力ディスク
と、それらの両ディスクのトロイダル対向面に押付け配
置した複数のパワーローラと、それぞれのパワーローラ
を、偏心軸を介して背面側から支持するそれぞれの支持
部材と、これらの支持部材のそれぞれの端部分を相互連
結するそれぞれのリンクとを具え、パワーローラを回転
させて、入力ディスクから出力ディスクへの動力伝達を
行うとともに、各パワーローラを、それの回転軸線と直
交する傾転軸線の周りに、前記支持部材とともに回動さ
せて無段変速を行うトロイダル型無段変速装置であっ
て、支持部材とパワーローラとの間に介装部材を配設
し、この介装部材に、パワーローラ側に凸となるクラウ
ニング表面を、傾転軸線方向で凸状をなすように形成し
たものである。
【0021】なおここにおける介装部材は、パワーロー
ラの回転軸線からオフセットしてそれと平行に位置する
偏心軸線の周りでの、パワーローラ全体の円滑なる揺動
を許容するスラストニードルベアリングのレース板、ま
たはすべり軸受とすることができる。
【0022】ところで、クラウニング表面のクラウニン
グ量は、パワーローラの押付反力が最大の状態、いいか
えれば、入力ディスクへの入力トルクが最大で、変速比
が最ローの状態で、そのクラウニング表面が平坦面とな
るように、または、パワーローラの押付反力が、最大値
の7〜8割の状態でクラウニング表面が平坦面となるよ
うに設定することが好ましい。
【0023】
【作用】この装置では、支持部材とパワーローラとの間
に位置して、パワーローラの押付反力を受ける介装部材
にクラウニング表面を設けることによって、支持部材が
図6に示すように弓形状に変形した場合に、パワーロー
ラの背面に直接もしくは間接的に接触するそのクラウニ
ング表面が平坦面となる方向に変形するので、押付反力
が大きいときに、それぞれのベアリングボールに作用す
る、ひいては、外輪の各部に作用する荷重を十分均等な
ものとすることができ、この結果として、パワーロー
ラ、なかでも、外輪およびパワーローラベアリングの耐
久性が有効に向上されることになる。
【0024】またここでは、支持部材とパワーローラと
の間への介装部材にクラウニング表面を形成することに
より、トルク容量その他によって変化する所要のクラウ
ニング量を介装部材によって確保することで、高価な支
持部材の押付反力作用面を平坦面となる方向に変形させ
て、その支持部材を、各種装置に共用することが可能と
なり、支持部材コストを十分に低減させることができ
る。
【0025】ここで、前記介装部材としては、スラスト
ニードルベアリングのレース板、もしくはすべり軸受を
用いることができ、これらのいずれにあっても、パワー
ローラの全体を、それの回転軸線からオフセットしてそ
れと平行に位置する偏心軸線の周りで極めて円滑に揺動
させることができる。
【0026】そして、これらのいずれにあっても、クラ
ウニング表面のクラウニング量を、押付反力が最大の状
態で、そのクラウニング表面が平坦面となるよう設定し
た場合には、ベアリングボールに最も大きな荷重が作用
して、耐久性に及ぼす影響もまた最大となるときの、そ
れぞれのボールの荷重分布を十分均一にしてパワーロー
ラの耐久性を大きく向上させることができる。
【0027】また、前記クラウニング量を、押付反力の
最大値の7〜8割の力でクラウニング表面が平坦面とな
るよう設定した場合には、時折発生し得る、実際の運転
状況下での最大押付反力に対して、パワーローラの耐久
性を有効に向上させることができる。
【0028】
【実施例】以下にこの発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1はこの発明の一実施例を、一方のパワーロ
ーラ支持部材について示す拡大縦断面図である。ここに
示すパワーローラ支持部材は、従来技術で述べた支持部
材24とは構造の上での若干の相違はあるも、その支持
部材24と同様に機能するものであり、また、図外の各
構成部材も従来技術のそれらとほぼ同様のものである。
【0029】図中24はこの発明に係る支持部材を示
し、この支持部材24には、パワーローラ20を、従来
技術と同様に偏心軸をもって取付ける。また、図中2
6,28は、支持部材24の上下の端部分を軸受けする
それぞれの球面軸受を、そして、30,32は、上部球
面軸受26の相互および、下端球面軸受28の相互を連
結するそれぞれのリンクを示す。
【0030】そして図1を示す例では、パワーローラ2
0と支持部材24との間に介装部材として、スラストニ
ードルベアリング104のレース板106を配設すると
ともに、このレース板106にクラウニング表面108
を設ける。ここにおけるスラストニードルベアリング1
04は、図2に示すところから明らかなように、レース
板106と、このレース板上に円弧状に多列に配置した
複数個のニードルローラ110と、これらのニードルロ
ーラ110のそれぞれを所定位置に保持するリテーナ1
12とからなる。かかるスラストニードルベアリング1
04は、それのレース板106を支持部材24にねじ止
め固定するとともに、各個のニードルローラ110をパ
ワーローラ20の背面に接触させることによって使用に
供される。
【0031】この実施例におけるクラウニング表面10
8は、図2(b)に示すところから明らかなように、レ
ース板106の全体にわたって形成されて、傾転軸線方
向では凸状をなし、支持部材24の幅方向、ひいては、
レース板106の幅方向では表面レベルが等しいほぼか
まぼこ状をなす。
【0032】このようなクラウニング表面108は、パ
ワーローラ20の押付反力が、たとえば軸受部材を介し
て支持部材24に入力されることによって、その支持部
材24が図6に示すように変形した場合に、クラウニン
グ表面が平坦面となる方向に変形するので、大きな押付
反力に対し、パワーローラベアリングのそれぞれのボー
ル20bに作用する荷重を十分均等なものとすることが
でき、これがため、そのパワーローラベアリングおよび
パワーローラ外輪20cの耐久性を有効に向上させるこ
とができる。
【0033】なおこの一方において、クラウニング表面
108に作用する押付反力が小さい場合には、そのクラ
ウニング表面108は依然としてパワーローラ側へ凸状
となり、それ故に、上下方向の中央部分に位置するベア
リングボール20bが、上下部分に位置する他のベアリ
ングボール20bに比して大きな荷重を受けることにな
るが、かかる場合は、そもそも押付反力が小さいことか
ら、それらのボール20bの荷重分布が耐久性に大きな
影響を及ぼすおそれはない。加えて、この種の装置で
は、入力トルクが零であっても、皿ばねの作用下で、パ
ワーローラ20の初期押付力が付与されており、これに
より、クラウニング表面108には、それを押込む方向
の微小変形が常に生じているので、中央部分のベアリン
グボール20bに作用する荷重を有効に低減させること
もできる。
【0034】またこの実施例では、装置のトルク容量そ
の他によって変化する所要のクラウニング量を、介装部
材としてのレース板106によって確保することができ
るので、構造が複雑で、かつ比較的大型でもある高価な
支持部材24の押付反力作用面を、平坦面となる方向に
変形させることができ、従って、一種類の支持部材24
を、トルク容量等が異なる各種装置に共用することが可
能となって、支持部材コストの低減が実現されることに
なる。
【0035】しかもここでは、パワーローラ20と支持
部材24との間に、スラストニードルベアリング104
を配設していることから、パワーローラ20に、それ
を、その回転軸線20dの周りで揺動させる方向の外力
が作用した場合に、そのパワーローラ20の全体を極め
て円滑に揺動させることができる。
【0036】加えて、図示例では、レース板106を支
持部材24に接触させて配設していることから、支持部
材24の反力作用面に対する熱処理、表面仕上げなどの
加工を省略することができる。ところで、上記レース板
は、それをパワーローラ20の外輪20cの背面に取付
けて配設することもでき、この場合には、ニードルロー
ラは支持部材24の反力作用面に接触するので、外輪2
0cの背面に対する熱処理、表面仕上げなどを省略する
ことが可能となる。なお、この場合、凸状をなすクラウ
ニング表面は、レース板の、ニードルローラとの接触面
とは反対側の面、すなわち、外輪側の面に形成されるこ
とになる。
【0037】図3はこの発明の他の実施例を示す縦断面
図である。この例は、パワーローラ20と支持部材24
との間に、介装部材としてのすべり軸受114を配設
し、このすべり軸受114に、パワーローラ側へ凸とな
るクラウニング表面116を設けたものである。この例
のクラウニング表面116もまた、前述した実施例と同
様に、すべり軸受114の全体にわたって形成されて、
傾転軸線方向で凸状をなし、そして、そのすべり軸受1
14の幅方向で表面レベルが等しいほぼかまぼこ状をな
す。
【0038】ここで、クラウニング表面116を設ける
ことによる特有の作用効果は前述した実施例と同様であ
り、また、すべり軸受114にクラウニング表面116
を設けることによる固有の作用効果は、図1,2に示す
実施例とほぼ同様である。なおここにおいてもまた、す
べり軸受114を、支持部材24に、ねじ止めするとに
より、その支持部材24の反力作用面に対する熱処理、
表面仕上げなどを不要ならしめることができ、一方、そ
のすべり軸受114を、パワーローラ側に取付けた場合
には、外輪20cの背面に対するそれらの加工を不要な
らしめることができる。
【0039】ところで、前述したそれぞれの実施例にお
いて、クラウニング表面108,116のクラウニング
量は、パワーローラ20の押付反力が最大の状態、すな
わち、入力ディスクへの入力トルクが最大で、変速比が
最低の状態で、クラウニング表面108,116が平坦
面となるように設定すること、または、パワーローラ2
0の押付反力がその最大状態の7〜8割に達したとき
に、クラウニング表面108,116が平坦面となるよ
うに設定することが好ましい。
【0040】すなわち、前者によれば、パワーローラベ
アリングのボール20bに最大荷重が作用し、従って、
それぞれのボール20bに対する作用荷重のばらつき
が、耐久性にとくに重大な影響を与える場合に、そのば
らつきを十分に取り除くことができる。また、後者によ
れば、現実の運転状況下で発生することのある最大押付
反力に対してそれぞれのボール20bに作用する荷重を
均等ならしめて実用上の耐久性を有効に向上させること
ができる。
【0041】
【発明の効果】かくして、この発明によれば、パワーロ
ーラを入出力ディスクに相対的に押付けることによって
生じる押付反力で、そのパワーローラを背面側から支持
する支持部材に弓形状の変形が生じる場合に、介装部材
に形成されて、パワーローラ側に凸となるクラウニング
表面を平坦面となる方向に変形させることによって、パ
ワーローラ、なかでもパワーローラベアリングおよびパ
ワーローラ外輪の各部に作用する荷重を実質的に均等な
らしめて、パワーローラの耐久性を大きく向上させるこ
とができる。
【0042】しかもここでは、クラウニング表面を、支
持部材とパワーローラとの間への介装部材に形成するこ
とにより、支持部材をトルク容量の異なる各種装置に汎
用化することによって、その支持部材のコストを有効に
低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例を示す縦断面図である。
【図2】 図1に示す実施例のクラウニング表面を例示
する図である。
【図3】 この発明の他の実施例を示す縦断面図であ
る。
【図4】 従来例を示す横断面図である。
【図5】 従来例を示す縦断面図である。
【図6】 支持部材の変形態様を示す図である。
【符号の説明】
14 入力軸 16 入力ディスク 16a,18a トロイダル曲面 18 出力ディスク 20 パワーローラ 20a 内輪 20b ベアリングボール 20c 外輪 20d 回転軸線 22 偏心軸 22a 偏心軸線 24 支持部材 24a 傾転軸線 26,28 球面軸受 30,32 リンク 108,116 クラウニング表面 104 スラストニードルベアリング 106 レース板 110 ニードルローラ 112 リテーナ 116 すべり軸受

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力ディスクおよび出力ディスクと、そ
    れらの両ディスクの対向面に押付けて配設した複数のパ
    ワーローラと、それぞれのパワーローラを、偏心軸を介
    して背面側から支持するそれぞれの支持部材と、これら
    の支持部材のそれぞれの端部分を相互連結するそれぞれ
    のリンクとを具え、 パワーローラを回転させて、入力ディスクから出力ディ
    スクへの動力伝達を行うとともに、各パワーローラを、
    それの回転軸線と直交する傾転軸線の周りに、前記支持
    部材とともに回動させて無段変速を行うトロイダル型無
    段変速装置であって、 支持部材とパワーローラとの間に介装部材を配設し、こ
    の介装部材に、パワーローラ側に凸となるクラウニング
    表面を、傾転軸線方向で凸状をなすように形成してなる
    トロイダル型無段変速装置。
  2. 【請求項2】 前記介装部材を、スラストニードルベア
    リングのレース板としてなる請求項1記載のトロイダル
    型無段変速装置。
  3. 【請求項3】 前記介装部材を、すべり軸受としてなる
    請求項1記載のトロイダル型無段変速装置。
  4. 【請求項4】 前記クラウニング表面のクラウニング量
    を、パワーローラの押付反力が最大の状態で、そのクラ
    ウニング表面が平坦面となるよう設定してなる請求項1
    〜3のいずれか一項に記載のトロイダル型無段変速装
    置。
  5. 【請求項5】 前記クラウニング表面のクラウニング量
    を、パワーローラの押付反力が、最大値の7〜8割の状
    態で、そのクラウニング表面が平坦面となるよう設定し
    てなる請求項1〜3のいずれか一項に記載のトロイダル
    型無段変速装置。
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