JP3236349U - 両軸受けリール、両軸受けリールの制動装置 - Google Patents

両軸受けリール、両軸受けリールの制動装置 Download PDF

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【課題】バックラッシュを防止しつつルアーの飛距離を確保することが可能な魚釣用の両軸受けリール、両軸受けリールの制動装置を提供する。【解決手段】釣り糸を巻き付けるためのスプール10とスプール10に一体のシャフト11とからなるスプール部2と、シャフト11を回転可能に支持するフレーム6と、シャフト11の軸方向においてスプール10に対向する磁石19を備えたマグネット部14と、を有し、スプール10は非磁性及び導電性を有し、マグネット部14はシャフト11に対して回転可能であり、マグネット部14の回転運動を軸方向への直線運動に変換する変換機構(保持筒)15と、マグネット部14を軸方向におけるスプール10側へ付勢する第1バネ16と、を有する。【選択図】図1

Description

本考案は、魚釣用の両軸受けリール、両軸受けリールの制動装置に関する。
従来、スプール部の回転を制御してバックラッシュの発生を防止する制動装置としてマグネットブレーキを備えた両軸受けリールが提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。
実公平6-8695号公報
しかしながら上述のような従来の両軸受けリールは、キャスティングに際して常に一定のブレーキがスプール部にかかってしまうため、ルアーの飛距離を伸ばしにくいという問題があった。
そこで本考案は上記問題点に鑑みてなされたものであり、バックラッシュを防止しつつルアーの飛距離を確保することが可能な両軸受けリール、両軸受けリールの制動装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本考案は、
釣り糸を巻き付けるためのスプールと前記スプールに一体のシャフトとからなるスプール部と、
前記シャフトを回転可能に支持するフレームと、
前記シャフトの軸方向において前記スプールに対向する磁石を備えたマグネット部と、を有し、
前記スプールは非磁性及び導電性を有し、
前記マグネット部は前記シャフトに対して回転可能であり、
前記マグネット部の回転運動を軸方向への直線運動に変換する変換機構と、
前記マグネット部を軸方向における前記スプール側へ付勢する第1バネと、を有することを特徴とする両軸受けリールを提供する。
また本考案は、
釣り糸を巻き付けるためのスプールと前記スプールに一体のシャフトとからなり、両軸受けリールのフレームに回転可能に支持されるスプール部と、
前記シャフトの軸方向において前記スプールに対向する磁石を備えたマグネット部と、を有し、
前記スプールは非磁性及び導電性を有し、
前記マグネット部は前記シャフトに対して回転可能であり、
前記マグネット部の回転運動を軸方向への直線運動に変換する変換機構と、
前記マグネット部を軸方向における前記スプール側へ付勢する第1バネと、を有することを特徴とする両軸受けリールの制動装置を提供する。
本考案によれば、バックラッシュを防止しつつルアーの飛距離を確保することが可能な両軸受けリール、両軸受けリールの制動装置を提供することができる。
図1は本考案の実施形態に係る両軸受けリールの要部構成を模式的に示す部分断面図である。 図2(a)は両軸受けリールにおけるスプール部の構成を示す斜視図、図2(b)は図2(a)の正面図である。 図3は両軸受けリールにおける電磁ブレーキユニットの構成を示す分解図である。 図4は両軸受けリールにおける摩擦ブレーキユニットの構成を示す分解図である。 図5(a)は両軸受けリールにおける制動装置の通常時の状態を示す図であり、図5(b)は図5(a)の状態からスプール部が移動した様子を示す図(図6の区間Aに対応)であり、図5(c)は図5(b)の状態からマグネット部が移動した様子を示す図(図6の区間B~C前半に対応)であり、図5(d)は図5(c)の状態からマグネット部が元の位置へ復帰した様子を示す図(図6の区間C後半に対応)である。 図6は、使用者が両軸受けリールを装着したロッドを強く振ってルアーをキャスティングした際のスプール部の回転速度とルアーが飛んでいる時間との関係を示すグラフである。 図7は、使用者が両軸受けリールを装着したロッドを弱く振ってルアーをキャスティングした際のスプール部の回転速度とルアーが飛んでいる時間との関係を示すグラフである。 図8は、両軸受けリールにおけるシャフト及び摩擦ブレーキユニットの変形例の構成を示す分解図である。
本考案の実施形態に係る両軸受けリールを添付図面に基づいて説明する。
図1に示す実施形態に係る両軸受けリール1は、ルアーフィッシングに好適なベイトリールであって、釣糸(ライン)を巻き付けるためのスプール部2と、スプール部2を制動するための制動装置3とを有する。制動装置3は、電磁ブレーキユニット(マグネットブレーキ)4と、摩擦ブレーキユニット(メカニカルブレーキ)5とを含む。
スプール部2と電磁ブレーキユニット4は金属製のフレーム6内に備えられている。フレーム6の外部には摩擦ブレーキユニット5を内蔵するダイヤル(キャストコントロールダイヤル)7とハンドル8とが備えられている。
実施形態に係る両軸受けリール1において、スプール部2及び制動装置3以外の部分は一般的な両軸受けリールと同様の構成であるため説明を省略する。
スプール部2は、図2(a)及び図2(b)に示すように、スプール10と、金属製で細長い円柱状のシャフト11とからなる。スプール10は、シャフト11に固定された小型円筒状のハブ(小型円筒部)12aと、ハブ12aと同心で釣糸を巻き付けるための大型円筒状のボビン(大型円筒部)12bと、ハブ12aとボビン12bを接続する複数のスポーク12cとからなる。
複数のスポーク12cは、ハブ12aの外周面からボビン12bの内周面へ向かって放射状に延びた細長い棒状部材からなり、ハブ12a及びボビン12bに一体的に設けられている。スポーク12cには切削加工によりシャフト11の回転軸に垂直な面に対して傾斜した面が形成されており、プロペラの羽根として機能することができる。ハブ12a及びスポーク12cの電磁ブレーキユニット側の端面には、ボビン12bよりも小径の円環板12dが一体的に備えられている。スポーク12c、円環板12d、ハブ12a及びボビン12bは非磁性の導電性材料、本実施形態ではアルミによって構成されている。なお、スポーク12cの形状は前述のものに限られずプロペラとして機能できればよい。例えば、スポーク12cに捻れ角を付けたり、スポーク12cのハブ12a側部分、中間部分及びボビン12b側部分で連続的に幅を変えてもよい。
シャフト11は、フレーム6に固定された2つのベアリング13、13により回転自在かつ軸方向へ移動自在に支持されている。シャフト11の一端はハンドル8に連結されており、両軸受けリール1の使用者はハンドル8を回転させることによりスプール部2を回転させることができる。
電磁ブレーキユニット4は、図3に示すようにマグネット部14と、マグネット部14を保持する円筒状の保持筒15と、マグネット部14を付勢するためのバネ16とからなる。
マグネット部14は、ボルト形状のボルト部17と、ボルト部17が螺合するナット形状のナット部18とからなり、全体として円柱状の外形をしている。
ボルト部17には、スプール部2のシャフト11が挿入される貫通穴17aが形成されている。ボルト部17の頭部の軸方向外側面には、貫通穴17aを囲むように複数の永久磁石19が埋設されている。ナット部18の外周面には、径方向外側へ延びる複数の突起18aが設けられている。マグネット部14はスプール部2のシャフト11に回転自在に外嵌している。
保持筒15は、マグネット部14を保持してマグネット部14の回転運動を軸方向への直線運動に変換する役割を担うものである。保持筒15には、保持筒15の中心軸に対して斜めに延びる複数のスリット15aが形成されており、スリット15aにはナット部18の突起18aが挿入されている。なお、複数のスリット15a同士の傾きは同じに設計されており、傾きの方向はマグネット部14の回転を妨げない方向になっている。保持筒15はフレーム6に固定されている。
バネ16は、円筒コイルバネからなり、一端が保持筒15の内部に配置されフレーム6に対して固定されている。バネ16は他端でマグネット部14を軸方向におけるスプール部2側へ付勢している。
ダイヤル7は、図4に示すように、金属製で内周面にネジ溝21aが形成された有底の円筒部材21と、バネ22と、シャフト支持部材23とからなり、これらによって摩擦ブレーキユニット5が構成されている。
なお、図1に示すようにフレーム6には、スプール部2のシャフト11に対向する位置に貫通穴6aが形成されており、貫通穴6aを囲みフレーム6の外部へ延びる円筒部6bが一体的に設けられている。円筒部6bの外周面には、ダイヤル7の円筒部材21のネジ溝21aに螺合するネジ山6cが形成されており、ダイヤル7をフレーム6に着脱自在に装着することができる。
シャフト支持部材23は、スプール部2のシャフト11の先端が当接する金属製で円形の皿状部23aと、皿状部23aと同心で皿状部23aに一体的に設けられた円柱状の軸状部23bとからなる(図4参照)。
バネ22は、マグネット部14のバネ16に比して弾性力の小さな円錐コイルバネであり、コイル径の大きい端部が円筒部材21の底面21bに固定されている。バネ22のコイル径の小さい端部には、シャフト支持部材23の軸状部23bが固定されている。バネ22は、シャフト支持部材23を軸方向へ移動可能に保持するとともに、シャフト支持部材23をスプール部2のシャフト11に押し付ける方向へ付勢している。これにより、スプール部2の軸方向のガタつきを常に解消することができる。なお、バネ22に円錐コイルバネを採用したことにより、バネ22のコイル径の大きな部分が円筒部材21の内周面に接し、シャフト支持部材23と円筒部材21との芯出しを行うことができ、シャフト11の先端を皿状部23aに適切に当接させることができる。
スプール部2のシャフト11は、スプール部2の円環板12dがマグネット部14のボルト部17に備えられた永久磁石19と対向するようにボルト部17の貫通穴17aに挿入されている。このシャフト11は、ナット部18、保持筒15及びバネ16の中心を通ってフレーム6の貫通穴6aから突出し、フレーム6に装着されているダイヤル7内へ進入してシャフト支持部材23の皿状部23aに当接している。
斯かる構成の両軸受けリール1において、スプール部2の回転時には、マグネット部14の永久磁石19の磁界内で導体であるスプール部2の円環板12dが回転することにより、スプール部2とマグネット部14との間で引き合う力が発生する。これにより、スプール部2の回転が妨げられてブレーキ(電磁ブレーキ)がかかるとともに、スプール部2がマグネット部14側へ引き寄せられる(図5(b)参照)。
なお、マグネット部14のナット部18に対してボルト部17を相対的に回転させることでボルト部17及び永久磁石19の軸方向位置を変更して永久磁石19と円環板12dとの距離を調整することができ、これによって電磁ブレーキのブレーキ力を調整することができる。具体的には、永久磁石19と円環板12dとの距離を小さくすることでブレーキ力を大きくし、当該距離を大きくすることでブレーキ力を小さくすることができる。
また、スプール部2の回転時には、スプール部2のシャフト11の先端とダイヤル7の皿状部23aとの摩擦によりスプール部2の回転にブレーキ(摩擦ブレーキ)がかかる。
なお、ダイヤル7を締めて円筒部材21をフレーム6側へ近づけると、バネ22に負荷がかかって皿状部23aがシャフト11の先端により強く当接して摩擦が大きくなるため、摩擦ブレーキのブレーキ力を大きくすることができる。これと反対に、ダイヤル7を緩めて円筒部材21をフレーム6から遠ざけると、摩擦ブレーキのブレーキ力を小さくすることができ、摩擦ブレーキのブレーキ力を調整することができる。
両軸受けリール1における電磁ブレーキユニット4及び摩擦ブレーキユニット5のキャスティング時の動作について以下に説明する。両軸受けリール1は、先端にルアーを付した釣糸をスプール部2に巻き付け、ベイト用のロッドにリールシートを介して装着されて用いられる。図6は使用者がロッドを強く振ってルアーをキャスティングした際のスプール部2の回転速度とルアーが飛んでいる時間との関係を示すグラフである。
図6に示すようにキャスティングによりスプール部2が回転し始めた直後(数回転後)にスプール部2の回転速度は最大となる。このときプロペラとして機能するスポーク12cの推進力によりスプール部2はマグネット部14側へ迅速に移動し、スプール部2の円環板12dとマグネット部14の永久磁石19との距離が最も小さくなる(図5(b)参照)。これにより、電磁ブレーキのブレーキ力が増加して最大になる。また、スプール部2の移動によりシャフト11がダイヤル7のバネ22の付勢力に抗ってシャフト支持部材23を押し退け、シャフト支持部材23の軸状部23bを円筒部材21の底面21bに押し付ける(図5(b)参照)。これにより、シャフト11の先端がシャフト支持部材23の皿状部23aにより強く当接するため摩擦ブレーキのブレーキ力も最大になる。
図6に示すスプール部2の回転加速度が急激に上昇する区間Aではバックラッシュが最も発生しやすいため、スプール部2に最大のブレーキをかける必要がある。この区間Aにおいて、前述のようにスポーク12cの推進力でスプール部2を迅速に移動させて最大の電磁ブレーキと最大の摩擦ブレーキをスプール部2にかけることができるため、バックラッシュを効果的に防止することができる。
スプール部2がマグネット部14側へ移動すると、先に述べたスプール部2とマグネット部14との間で発生する互いに引き合う力によりマグネット部14がスプール部2と同じ方向へ回転する。これにより、マグネット部14の突起18aが保持筒15のスリット15aに案内され、マグネット部14は回転しながら軸方向、詳しくはスプール部2から離れる方向へ移動する(図5(c)参照)。これにより、マグネット部14の永久磁石19とスプール部2の円環板12dとの距離が大きくなり、この距離に応じて電磁ブレーキのブレーキ力が減少する。なおこのとき、スプール部2の位置はマグネット部14側へ移動したままであるため、摩擦ブレーキのブレーキ力は最大のままである。
スプール部2に最大の電磁ブレーキと最大の摩擦ブレーキをかけ続けると、ルアーの飛距離が短くなってしまう。このため、図6に示すスプール部2の回転速度が安定的に降下している区間Bではブレーキを小さくする必要がある。この区間Bにおいて、両軸受けリール1は前述のようにマグネット部14を移動させて電磁ブレーキのブレーキ力を小さくすることができるため、ルアーの飛距離を効果的に伸ばすことができる(「ブレーキ制御A」という)。
特に、マグネット部14は、スプール部2から離れる方向へ移動し始めるタイミングが、保持筒15との間で作用する静止摩擦力により、スプール部2がマグネット部14側へ移動し終わったタイミングよりも遅れることとなる。このため、電磁ブレーキと摩擦ブレーキが最大である状態を一定時間維持し、スプール部2の回転の加速がなくなってから上述のように電磁ブレーキのブレーキ力を減少させることができる。即ち、スプール部2の回転加速度が大きい時にバックラッシュを十分に防止し、その後で電磁ブレーキを小さくすることができる。
スプール部2の回転速度が低下すると、スプール部2とマグネット部14との間で発生する互いに引き合う力が弱まり、マグネット部14はスプール部2と同じ方向へ回転できなくなるため、バネ16の力によってマグネット部14はスプール部2側へ押し戻される。詳しくは、バネ16の力によってマグネット部14が保持筒15に対して逆回転しながらスプール部2側へ移動して元の位置へ復帰する(図5(d)参照)。なお、マグネット部14が元の位置へ復帰し、マグネット部14の永久磁石19とスプール部2の円環板12dとの距離が元に戻っても、スプール部2の回転速度が降下しているため、電磁ブレーキのブレーキ力は小さくなる。
スプール部2の回転速度がさらに低下すると、ダイヤル7のバネ22の力によってスプール部2がマグネット部14から離れる方向へ押し戻されて元の位置へ復帰する(図5(a)参照)。詳しくは、シャフト支持部材23の軸状部23bが円筒部材21の底面21bから離れ、皿状部23aがシャフト11を元の位置まで押し戻す。これにより摩擦ブレーキとマグネットブレーキのブレーキ力はともに最小になる。
図6に示すようにスプール部2の回転速度が低下している区間Cでは、ルアーの飛距離を伸ばすためにブレーキを弱める必要がある。この区間Cにおいて、両軸受けリール1は前述のように、スプール部2の回転速度が低下してマグネットブレーキが小さくなるとともにスプール部2が元の位置へ復帰することで、摩擦ブレーキのブレーキ力を最小にでき、ルアーの飛距離を効果的に伸ばすことができる。
以上に述べた図6は使用者がロッドを強く振ってルアーをキャスティングした場合、即ちスプール部2の回転加速度が大きく、スプール部2がマグネット部14側へ移動しさらにマグネット部14がスプール部2から離れる方向へ移動する場合を示している。この場合、上記ブレーキ制御Aが発動し、スプール部2の回転の加速がなくなった後の慣性力による回転時のブレーキ力を調整することでルアーの飛距離を伸ばすことができる。
これに対して使用者がロッドを弱く振ってルアーをキャスティングした場合には、本来バックラッシュが起きにくいため、図6の区間Cと同様のブレーキ制御となる。図7に示すように、図6と同様スプール部2が回転し始めた直後にスプール部2の回転加速度はピークとなるが、初動の回転速度が低いためスプール部2はマグネット部14側へ移動するだけで上記ブレーキ制御Aは発動しない。そしてスプール部2は、電磁ブレーキと摩擦ブレーキによって回転速度が低下し、ダイヤル7のバネ22の力で押し戻される。これにより、電磁ブレーキ及び摩擦ブレーキのブレーキ力が減少し、ルアーの飛距離を効果的に伸ばすことができる。このように、ロッドを弱く振ってルアーをキャスティングした場合には、両軸受けリール1はマグネット部14が移動することなくスプール部2を適切に制動することができる。
以上のように本実施形態に係る両軸受けリール1は、使用者がロッドを強く振る場合でも弱く振る場合でも、キャスティング時のスプール部2の回転動作に合わせて摩擦ブレーキ及び電磁ブレーキのブレーキ力を自動的に最適なタイミングで適切に調整することができる。これにより、キャスト前半即ちスプール部2の回転加速度が大きい時にスプール部2に強くブレーキかけてバックラッシュを効果的に防止し、キャスト後半即ちスプール部2の回転の加速がなくなった後、ブレーキを弱めてルアーの飛距離を大きく伸ばすことができる。
なお、ダイヤル7を締めて円筒部材21の軸方向位置をフレーム6側へ近づけた場合、上述のように摩擦ブレーキのブレーキ力を大きくすることができる。そしてこれとともに、シャフト支持部材23及びスプール部2の移動可能範囲が小さくなるため、摩擦ブレーキ及び電磁ブレーキのブレーキ力の強弱の幅(最大値と最小値の差)を小さくすることができる。一方、ダイヤル7を緩めて円筒部材21をフレーム6から遠ざけた場合、摩擦ブレーキのブレーキ力を小さくしつつ、摩擦ブレーキ及び電磁ブレーキのブレーキ力の強弱の幅を大きくすることができる。特に、スプール部2がマグネット部14に対してより近づけるようになるため、電磁ブレーキのブレーキ力を最も大きくすることができる。
したがって本実施形態に係る両軸受けリール1は、上述のようにマグネット部14のボルト部17の軸方向位置、ダイヤル7の円筒部材21の軸方向位置を調整することにより、摩擦ブレーキ及び電磁ブレーキのブレーキ力を柔軟に調整することができる。また、ダイヤル7のバネ22として付勢力の異なる複数のバネを用意し適宜交換することにより、様々な重さのルアーを両軸受けリール1で使用することができる。
以上、本実施形態によれば、簡単な構成であって、ブレーキの大きさ及びタイミングの制御が良好でバックラッシュを防止しつつルアーの飛距離を確保することが可能であり、スプールの軸方向のガタつきを解消しながらブレーキ力を調整することが可能な両軸受けリール、両軸受けリールの制動装置を実現することができる。なお、制動装置(スプール部2、摩擦ブレーキユニット5及び電磁ブレーキユニット4)は単純な構成の両軸受けリール(例えばアンティークのリール等)に適用することもできる。
上述のように本実施形態におけるスプール部2は、スポーク12cの推進力によってメカニカルブレーキ及びマグネットブレーキのブレーキ力がより大きくなる方向へ移動する構成であるが、斯かるスプール部2はメカニカルブレーキやマグネットブレーキに限られず遠心ブレーキに適用してブレーキ力を大きくすることもできる。
両軸受けリール1におけるシャフト11及びダイヤル7は上述の構成に限られず、図8に示す変形例の構成を採用してもよい。詳細には、シャフト11のダイヤル7側の端部に、先端側から順に円柱形状の小径部11aと、軸方向に垂直な段差部11bとを設け、小径部11aの先端を半球形状にする。また、ダイヤル7のシャフト支持部材23を排除し、バネ22のコイル径の小さい端部に、シャフト11の小径部11aを挿入するための輪状部22aを設ける。より詳細には、バネ22の先端部分を二重半又は三重に巻いて輪状部22aを形成する。この構成により、スプール部2の回転時には、シャフト11の段差部11bとバネ22の輪状部22aとの摩擦によりスプール部2の回転に摩擦ブレーキがかかる。そして、スプール部2がダイヤル7側へ移動した時には、段差部11bが輪状部22aを押し込んでバネ22を収縮させ、小径部11aの先端が円筒部材21の底面21bに当接するとともに段差部11bが輪状部22aにより強く当接することで摩擦ブレーキのブレーキ力が最大になる。即ち、シャフト11及びダイヤル7の変形例は、先に述べたシャフト11及びダイヤル7と同様の効果を奏することができる。
1 両軸受けリール
2 スプール部
3 制動装置
4 電磁ブレーキユニット
5 摩擦ブレーキユニット
6 フレーム
7 ダイヤル
8 ハンドル
10 スプール
11 シャフト
11a 小径部
11b 段差部
12c スポーク
14 マグネット部
15 保持筒
16 バネ
17 ボルト部
18 ナット部
19 磁石
21 円筒部材
22 バネ
22a 輪状部
23 シャフト支持部材

Claims (10)

  1. 釣り糸を巻き付けるためのスプールと前記スプールに一体のシャフトとからなるスプール部と、
    前記シャフトを回転可能に支持するフレームと、
    前記シャフトの軸方向において前記スプールに対向する磁石を備えたマグネット部と、を有し、
    前記スプールは非磁性及び導電性を有し、
    前記マグネット部は前記シャフトに対して回転可能であり、
    前記マグネット部の回転運動を軸方向への直線運動に変換する変換機構と、
    前記マグネット部を軸方向における前記スプール側へ付勢する第1バネと、を有することを特徴とする両軸受けリール。
  2. 前記マグネット部は外周面に突起を備えた円柱形状であり、
    前記変換機構は、中心軸に対して斜めに延びるスリットが形成された円筒部材からなり、
    前記マグネット部は前記円筒部材に保持されており、前記マグネット部の前記突起は前記円筒部材の前記スリットに挿入されていることを特徴とする請求項1に記載の両軸受けリール。
  3. 前記シャフトは、前記フレームに回転可能かつ軸方向へ移動可能に支持されており、軸方向において前記スプールが前記マグネット部から離れる方向に付勢されており、
    前記スプールは、前記シャフトに固定された小型筒部、前記小型筒部と同心で釣糸を巻き付けるための大型筒部、及び前記小型筒部の外周面から前記大型筒部の内周面へ向かって放射状に延びて前記小型筒部と前記大型筒部とを一体に接続するプロペラ形状の複数のスポークからなり、
    前記スプールの回転によりプロペラ形状の複数の前記スポークから、前記スプールが前記マグネット部へ近付く方向の推進力が発生することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の両軸受けリール。
  4. 前記フレームに軸方向へ移動可能に装着された有底の筒部材と、前記筒部材の底面に固定されており軸方向へ伸縮可能な第2バネとを有するダイヤルを有し、
    前記シャフトは、前記フレームに回転可能かつ軸方向へ移動可能に支持されており、前記第2バネにより軸方向において前記スプールが前記マグネット部から離れる方向に付勢されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の両軸受けリール。
  5. 前記ダイヤルは、前記第2バネに固定されており前記シャフトの先端に当接するシャフト支持部材を有し、
    前記シャフトは前記第2バネにより前記シャフト支持部材を介して軸方向において前記スプールが前記マグネット部から離れる方向に付勢されていることを特徴とする請求項4に記載の両軸受けリール。
  6. 前記シャフト支持部材は、前記シャフトの先端に当接する皿状部と、前記第2バネに固定されており前記第2バネの収縮時に前記筒部材の底面に当接可能な軸状部とからなることを特徴とする請求項5に記載の両軸受けリール。
  7. 前記シャフトの端部には、先端側から順に、小径部と、段差部とが設けられており、
    前記第2バネの先端には、前記小径部が挿入されて前記段差部が当接する輪状部が設けられており、
    前記小径部は、前記第2バネの収縮時に前記筒部材の底面に当接可能であることを特徴とする請求項4に記載の両軸受けリール。
  8. 前記第2バネは、円錐コイルバネであることを特徴とする請求項4から請求項7のいずれか一項に記載の両軸受けリール。
  9. 前記マグネット部は、前記シャフトの軸方向における前記磁石の位置を変更可能であることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の両軸受けリール。
  10. 釣り糸を巻き付けるためのスプールと前記スプールに一体のシャフトとからなり、両軸受けリールのフレームに回転可能に支持されるスプール部と、
    前記シャフトの軸方向において前記スプールに対向する磁石を備えたマグネット部と、を有し、
    前記スプールは非磁性及び導電性を有し、
    前記マグネット部は前記シャフトに対して回転可能であり、
    前記マグネット部の回転運動を軸方向への直線運動に変換する変換機構と、
    前記マグネット部を軸方向における前記スプール側へ付勢する第1バネと、を有することを特徴とする両軸受けリールの制動装置。
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