JP3236203B2 - 光ピックアップ装置 - Google Patents
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Description
関する。
る記録面に透明基板を介して光スポットとして集光さ
せ、上記記録面により反射された戻り光束を再生信号発
生用の受光素子により検出して再生用の受光信号を発生
する光ピックアップは、従来から広く知られている。
クトディスク)には、記録面に照射される光が透過すべ
き透明基板の厚さが1.2mmの「標準記録密度ディス
ク」と、上記透過すべき透明基板の厚さが0.6mmの
「高記録密度ディスク」の2種類がある。
板の厚さの異なる2種の記録媒体の何れに対しても情報
の再生を行ないたい」という要望が強い。
レンズ」により集光光束とされ、透明基板を透過して記
録面上に光スポットとして集光する。光スポット径は標
準記録密度ディスクの情報を再生する場合で1.5μm
程度、高記録密度ディスクの情報を再生する場合で0.
95μm程度であり、光スポット径が極めて小さいた
め、対物レンズは、その球面収差が透明基板の厚さを考
慮して良好に補正されていなければならない。
適合した光ピックアップを実現する場合には、一般に透
明基板の厚さが小さい高記録密度ディスク用に合わせて
対物レンズの球面収差を補正し、高記録密度ディスクの
記録面上に良好な光スポットが形成されるようにする。
ズによる収束光束を、標準記録密度ディスクの「厚い透
明基板」を介して記録面に集光させると、透明基板の厚
さの違いにより「対物レンズと透明基板とによる結像光
学系」の球面収差が悪化し、光束を記録面上に十分に絞
り込むことができない。
準記録密度ディスクに対して情報の再生を行なうとき
は、記録面へ向かう照明光束の光路中に「アパーチュ
ア」を挿入し照明光束の周辺光束部を遮光する方法が提
案されている(応用物理学会予講集 平成7年秋 29a-
ZA-6 厚さの異なる2種類のディスクにおける互換性の
検討)。
ーチュアを照明光束の光路中に出し入れする場合、アパ
ーチュア挿入位置に極めて高い精度が要求されるので、
アパーチュア出し入れ機構の部品や組立てに高精度が必
要となり、光ピックアップの生産面・コスト面からして
好ましくない。
情に鑑み、光ピックアップにおいて、透明基板の厚さが
異なる2種の記録媒体に対する簡易な情報再生を可能と
することを課題とする。
の光ピックアップは「半導体レーザからの光を記録媒体
における記録面に透明基板を介して光スポットとして集
光させ、記録面により反射された戻り光束を再生信号発
生用の受光素子により検出して再生用の受光信号を発生
する情報再生を、同一の半導体レーザと同一の対物レン
ズを用いて、透明基板の厚さが異なる2種の記録媒体に
対して行ないうる光ピックアップ」であって、半導体レ
ーザからの光を記録面に光スポットとして集光させる対
物レンズは「薄い透明基板」に応じて光学特性を設定さ
れている。即ち、半導体レーザからの光が、薄い透明基
板を介して記録面上に正しく集光し、良好な光スポット
を形成するように、対物レンズの光学特性が設定されて
いる。
再生のみならず「情報の書込みや書き込まれた情報の消
去を行なう機能」を有することができる。
き特徴を有する。即ち「再生信号発生用の受光素子へ向
かう戻り光束の周辺光束部を、再生信号発生用の受光素
子に対して遮光するアパーチュア手段」を有する。
手段」は、アパーチュア手段による遮光状態と非遮光状
態とを切り換える手段である。
態の切り換えは以下のように行なわれる。即ち、記録媒
体の透明基板が厚い基板のときは、再生信号発生用の受
光素子へ向かう戻り光束の周辺光束をアパーチュア手段
により遮光し、記録媒体の透明基板が薄い基板のとき
は、再生信号発生用の受光素子へ向かう戻り光束の遮光
を行なわない。
アパーチュア手段を「開口を有する遮光板」とし、切り
換え手段を「再生信号発生用の受光素子へ向かう戻り光
束の光路に対し、遮光板を出入させる移動手段」とする
ことができる(請求項2)。あるいはまた、アパーチュ
ア手段を「開口形状を除く遮光状態と光透過状態とを切
り換えられる液晶シャッタ」とし、切り換え手段を「液
晶シャッタを制御する制御手段」とすることが出来る
(請求項3)。
アップにおいて、アパーチュア手段における開口形状は
「円形状もしくは楕円形状」としてもよいし(請求項
4)、「トラック直交方向を幅方向とする帯状」とする
こともできる(請求項5)。
さを「アパーチュア手段を記録媒体へ向かう照明光束の
光路に挿入したとした場合に、最適の光スポットを形成
できる大きさ」に設定することが出来る(請求項6)。
「半導体レーザからの光を記録媒体における記録面に透
明基板を介して光スポットとして集光させ、記録面によ
り反射された戻り光束を再生信号発生用の受光手段によ
り検出して再生用の受光信号を発生する情報再生を、同
一の半導体レーザと同一の対物レンズを用いて、透明基
板の厚さが異なる2種の記録媒体に対して行ないうる光
ピックアップ」であり、半導体レーザからの光を記録面
に光スポットとして集光させる対物レンズは、薄い透明
基板に応じて光学特性を設定されている。即ち、請求項
1の光ピックアップと同じく、対物レンズの光学特性
は、半導体レーザからの光が、薄い透明基板を介して記
録面上に正しく集光し、良好な光スポットを形成するよ
うに設定されている。
離手段を有する。「光束分離手段」は、再生信号発生用
の受光手段へ向かう戻り光束の周辺光束部と光束中心部
とを分離する手段である。
る。即ち、記録媒体の透明基板が厚い基板のときは、再
生信号発生用の受光手段に向かう戻り光束の光束中心部
により再生信号を発生させ、記録媒体の透明基板が薄い
基板のときは、再生信号発生用の受光手段に向かう戻り
光束の全体により再生信号を発生させる。
は、光束分離手段を「第1受光面部とこれを囲繞する第
2受光面部とを有する受光面分割受光素子」とすること
により「再生信号発生用の受光手段を兼ね」させること
が出来る(請求項8)。
透明基板が厚い基板のときは、第1受光面部の出力によ
り再生信号を得、記録媒体の透明基板が薄い基板のとき
は、第1受光面部の出力と第2受光面部の出力により再
生信号を得る」ようにするのである。
また、光束分離手段を「戻り光束の周辺部と中央部とを
屈折により分離する、截頭円錐状もしくは截頭角錐状の
光学素子」とし、再生信号発生用の受光手段を「光学素
子の截頭部分を透過した、戻り光束の光束中心部を受光
する第1受光面部と、この第1受光面部を囲繞して周辺
光束部を受光する第2受光面部とを有する複数受光面受
光素子」とし、記録媒体の透明基板が厚い基板のときは
第1受光面部の出力により再生信号を得、記録媒体の透
明基板が薄い基板のときは、第1受光面部の出力と、第
2受光面部の出力により再生信号を得るようにすること
ができる(請求項9)。
アップにおける光束分離手段を「戻り光束の周辺部と中
央部とを回折の有無により分離する回折格子部材」と
し、再生信号発生用の受光手段を「戻り光束の光束中心
部を受光する第1受光面部と、この第1受光面の側方に
位置し、周辺光束部を受光する第2受光面部とを有する
複数受光面受光素子」とし、記録媒体の透明基板が厚い
基板のときは、第1受光面部の出力により再生信号を
得、記録媒体の透明基板が薄い基板のときは、第1受光
面部の出力と第2受光面部の出力により再生信号を得る
ようにすることが出来る(請求項10)。
において、光束分離手段を「戻り光束の周辺部と中央部
との一方を反射させ他方を透過させる反射部材」とし、
これを戻り光束の進行方向に対して傾けて配備し、再生
信号発生用の受光手段を「戻り光束から分離された光束
中心部を受光する第1受光素子と、戻り光束から分離さ
れた周辺光束部を受光する第2受光素子」とにより構成
し、記録媒体の透明基板が厚い基板のときは、第1受光
素子の出力により再生信号を得、記録媒体の透明基板が
薄い基板のときは、第1受光素子の出力と第2受光素子
の出力により再生信号を得るようにすることが出来る
(請求項11)。
形態を説明する。
ザ1からの光はコリメータレンズ2により実質的な平行
光束にされてビームスプリッタ3を透過し、偏向ミラー
4により「記録媒体」としての光ディスク6A側に向け
て偏向され、対物レンズ5により集光されつつ光ディス
ク6Aに入射し、その透明基板を介して記録面60上に
光スポットとして集光する。
て対物レンズ5、偏向ミラー4と逆進し、ビームスプリ
ッタ3により反射されると検出レンズ7により集光され
つつ再生信号発生用の受光素子8に入射する。このとき
戻り光束はビームスプリッタ3と検出レンズ7との間に
おいてアパーチュア手段9を通過する。
9は、図1(c)に示す如く「円形の開口を有する遮光
板」であり、開口以外の部分(斜線でハッチを施した部
分)である遮光部で戻り光束LRの「周辺光束部」を遮
光する。
部分以外に、フォーカスエラー信号やトラックエラー信
号を検出するための周知の「誤差信号検出部」を有する
が、図の簡素化のため図示を省略されている。
の光ディスクは高記録密度ディスク6Aと標準記録密度
ディスク6B(図1(b))の2種類である。
に示すように、対物レンズ側(図の左方)から照射され
た集光光束が記録面60に到達するまでに透過するべき
透明基板の厚さは0.6mmである。
ットとして集光させる対物レンズ5は、薄い透明基板で
ある光ディスク6Aの透明基板厚:0.6mmに応じて
光学特性を設定されており、従って、光ディスク6Aに
対して再生を行なうときは図1(d)に示すように、照
明光束の光線は記録面60上に正しく集光し、良好な光
スポットを形成する。
明光束」が透過すべき透明基板の厚さは1.2mmであ
る。光ディスク6Bに対して再生を行なうときは、対物
レンズ5側から照射される光線の様子は図1(e)に示
すようになる。即ち、光軸に近い部分の光線は良好に記
録面61上に集光するが、光束周辺部の光線は球面収差
の影響で記録面61上に絞り込むことができない。
61上における光スポットSPは、中心部の適正な大き
さのスポット部分SP1を、上記絞り込めなかった光束
による光強度の小さい部分SP2が囲繞するようにな
り、弱い強度の部分SP2の存在により光スポットSP
は周辺が「ぼやけた」ものになる。
に、記録面61に絞り込めなかった光束は、照明光束の
周辺部の光線であり、これらの光線は中心部の光線に比
して記録面61への入射角が大きいので、記録面61に
より反射されて対物レンズ5を透過した後の「戻り光
束」においても光束の周辺部に存在することになる。
スク6Bに対して再生を行なうときの「戻り光束」の光
束断面上における光強度の分布を説明図的に示してい
る。光の強度は「ドットの密度」に比例している。即ち
「ドット」の打たれていない領域では光強度が相対的に
低く、ドットの密度の高い部分ほど光強度が高い。
ポットSPが記録面におけるマーク(ピット)とマーク
の間の「スペース部」に照射されているときの戻り光束
の光強度分布を示し、同図(b)は、上記光スポットS
Pがマーク(ピット)を照射しているときの光強度分布
を示している。
がスペース部を照射しているときには、戻り光束の周辺
部に光強度の高い部分2aが「島状」に存在しているこ
とが分かる。
出するときを考えてみると、光スポットはトラックの方
向においてマークに相対的に移動し、まずスペース部か
らマークの端部に掛かり、マーク中央部を照射し、マー
クの他端部を経て再びスペース部に移る。
らの受光信号の信号強度を見ると、図2(c)の曲線2
−1の如きものになり、マークの部分では戻り光束の光
量が小さく、光スポットSPの中央がマークの中央に位
置するとき信号強度は最小になる。曲線2−1の振幅:
AMP1が大きいほど、マークの読み取りは確実に行な
われることになる。
「ぼやけ」た光スポットであると、図2(a)に示す戻
り光束の周辺部の島状の部分2aが、マークの近傍でも
発生するようになり、マークの近傍における戻り光束の
光量を大きくするように作用する。マークのトラック方
向の長さが小さくなるほど、図2(c)の振幅:AMP
1は小さくなり、マークを良好に検出することができな
くなる。
アップにおいて、アパーチュア手段9が無いときは、標
準記録密度ディスク6Bに対する再生はできない。
9を用い、図2(a),(b)に示すように、アパーチ
ュア手段9の開口9Aの外側の部分により戻り光束の光
束周辺部、特に島状の部分2aが生じる部分を再生信号
発生用の受光素子8に対して遮光することにより、光ス
ポットSPの「ぼやけ」による受光信号の強度の振幅の
減少を補正できる。
子8からの受光信号の強度は、光スポットSPの中央と
マークとの位置関係に応じ、図2(c)の曲線2−2の
如きものとなり、その振幅:AMP2は前記振幅:AM
P1に比して有効に増大し、マークの確実な検出が可能
となる。
いることにより、透明基板の厚さが1.2mmと大きい
標準記録密度ディスク6Bに対して「良好な情報再生」
が可能となる。
mと薄い高記録密度ディスクに対して情報の再生を行な
う場合には、光スポット自体は良好に記録面60上に集
光しているにも拘らず、受光素子8から得られる受光信
号はアパーチュア手段9が存在しない場合よりも振幅の
小さいものになる。
標準記録密度ディスクの情報の再生に対しては有効に作
用するが、高記録密度ディスクの情報の再生に対しては
分解能を低下させるように作用する。しかし、この分解
能低下の問題に対しては「波形等化回路」等の手段を用
い、電気的な補正を行なうことで良好な再生信号を得る
ことができる。
手段9は「光ピックアップ本体に対して定位置に固定」
的に設けられる。
基板を持つ光ディスク6Aに対して記録面60に良好な
光スポットが形成されるように光学特性を設定されてい
るから、アパーチュア手段9がなければ光ディスク6A
に対する情報の再生は良好に行なわれる。換言すれば、
光ディスク6Bに対する情報の再生の際にはアパーチュ
ア手段9が必要であるが、光ディスク6Aの対する情報
の再生の際にはアパーチュア手段9は無い方が良い。
1(a)に符号10で示す「切り替え手段」を設け(上
の説明においては、該切り替え手段10は不要なので破
線で示している)、アパーチュア手段9による遮光状態
と非遮光状態とを切り替えるようにし、厚い透明基板の
光ディスク6Bに対して情報の再生を行なうときは、再
生信号発生用の受光素子8へ向かう戻り光束の周辺光束
部をアパーチュア手段9により遮光し、薄い透明基板の
光ディスク6Aに対して情報の再生を行なうときには
「受光素子8へ向かう戻り光束の遮光を行なわない」よ
うにする。
ィスク6Aに対しては極めて良好な情報の再生を行な
い、なおかつ標準記録密度ディスク6Bに対する情報の
再生も良好に行なうことが可能となる。
光状態とを切り替え手段10により切り替えるようにす
る具体的な手段としては種々のものが可能である。
(c)に示したような「開口を有する遮光板」を用い、
切り替え手段10として上記遮光板を「再生信号発生用
の受光素子へ向かう戻り光束の光路に対して出入させる
移動手段」とすることができる。「移動手段」として
は、ソレノイドを用いて遮光板を平行移動させる方式の
ものや、遮光板を揺動的もしくは回転的に駆動するモー
タを用いる方式のもの等が可能である(請求項3)。
光路中に挿入する場合、遮光板の開口と戻り光束との位
置関係を適切に定める必要があるが、このときの遮光板
に要求される位置精度は、記録面への照明光束の光路中
にアパーチュアを挿入する場合の精度に比べれば十分に
緩やかであり、遮光板の位置精度はさほど高くする必要
がない。
の組み合わせは上記の如き機構的なものに限らず、電気
的な構成のものも可能である。即ち、アパーチュア手段
として図3(a)に示す「開口形状を除く遮光状態」
と、同図(b)に示す「光透過状態」とを切り替えられ
る液晶シャッタ90を用い、液晶シャッタ90の上記2
状態を切り替え手段としての制御手段で切り替えるよう
にすることができる。図3(a)において斜線のハッチ
を施した部分が遮光部分である。符号100は「戻り光
束」を示す。
チュア手段における開口形状は「円形状」であるが、ア
パーチュア手段の開口形状は「楕円形状」としてもよい
(請求項4)。
ように、開口91Aの開口形状がトラック直交方向(図
4における方向B、方向Aはトラックの方向)を幅方向
とする「帯状」とし、トラック直交方向両端部の遮光部
91B,91Cにより、戻り光束100の上記トラック
直交方向における周辺部を遮光するようにすることもで
きる(請求項5)。
交方向に帯状の開口形状を持つアパーチュア手段により
戻り光束の光束周辺部を遮光することには以下の如き技
術的意義がある。
ィスク6Aであるときのマークからの戻り光束100を
示している。このとき、受光素子8による受光信号に支
配的な影響を与える光強度の強い部分は、図中に「斜線
でハッチを施した部分」であって戻り光束の比較的中央
部に集中している。
ーク間の「スペース部」からの戻り光束100を示して
いる。受光素子8における検出信号に支配的な影響を与
える光強度の強い部分は、図中に斜線でハッチを施した
部分で、トラックの方向である方向Aに広がり、方向A
の両端部に集中している。
スペースが狭くなり、戻り光を構成する0次光と1次光
の間の回折角が大きくなることの結果である。
5(b)に示すように円形状の開口9Aを持つアパーチ
ュア手段により周辺部を遮光すると、スペース部からの
戻り光の光強度の大きい部分の相当部分が遮光されるこ
とになり、受光信号における前記振幅を減少させるよう
に作用する。
開口91Aを持つアパーチュア手段の遮光部91B,9
1Cにより、戻り光束100のトラック直交方向(方向
B)において、戻り光束100の光束周辺部を遮光する
と、受光信号に支配的な影響を与える光強度の強い部分
はマーク部においてもスペース部においても殆ど遮光の
影響を受けることがない。
向がトラック直交方向であり、帯状の開口形状を持つア
パーチュア手段によりトラック直交方向の周辺光束を遮
光するようにすると、光ディスクが標準記録密度ディス
ク6Bの場合にも、遮光すべき島状の部分2aを有効に
遮光でき、受光素子の出力における振幅AMP2を有効
に増大させることができる。
幅方向とする帯状」であるアパーチュア手段を用いる
と、高記録密度ディスクに対する情報再生へのアパーチ
ュア手段の影響を有効に減少させつつ、標準記録密度デ
ィスクに対する情報の再生も良好に行なうことができ
る。
(開口形状が円形状の場合にはその直径、開口形状が楕
円形状である場合にはその長径および/または短径、帯
状の開口の場合はその幅)は、標準記録密度ディスク6
Bに対する情報の再生が最も良くなるように実験的に設
定すれば良いが、一つの目安として開口の大きさを「ア
パーチュア手段の開口の大きさが、アパーチュア手段を
記録媒体へ向かう照明光束の光路に挿入したとした場合
に、最適の光スポットを形成できる大きさ」は好適であ
った。
さ:0.6mmの透明基板を介して記録面上に直径:
0.9μmの良好な光スポットが形成される」ように設
定し、照明光束の光路中にアパーチュアを挿入し、その
開口径を調整して厚さ:1.2mmの透明基板を介して
記録面上に1.5μmの光スポットが形成されるように
した。
における開口の大きさとして、戻り光束の光束周辺部の
遮光を行なったところ、厚さ:1.2mmの透明基板を
有する標準記録密度ディスクに対する情報の再生におい
て、上記最適径のアパーチュアを照明光束の光路中に挿
入した場合と実質的に同じ「受光素子の出力状態」を実
現できた。
説明する。
半導体レーザからの光を記録媒体における記録面に透明
基板を介して光スポットとして集光させ、上記記録面に
より反射された戻り光束を「再生信号発生用の受光手
段」により検出して再生用の受光信号を発生する情報再
生を、透明基板の厚さが異なる2種の記録媒体に対して
行ないうる光ピックアップであり、半導体レーザからの
光を記録面に光スポットとして集光させる対物レンズ
は、薄い透明基板に応じて光学特性を設定されている。
束の周辺光束部と光束中心部とが、光束分離手段により
分離され、記録媒体の透明基板が厚い基板のときは、再
生信号発生用の受光手段に向かう戻り光束の光束中心部
により再生信号を発生させ、記録媒体の透明基板が薄い
基板のときは、再生信号発生用の受光手段に向かう戻り
光束の全体により再生信号を発生させる。
プでは、標準記録密度ディスクに対する情報の再生を行
うときには、図1(f)に示す適正な大きさのスポット
SP1による戻り光束部を「光束中心部」として分離す
ることにより良好な再生を行い、高記録密度ディスクに
対する情報の再生を行う場合には、戻り光束全体を用い
て再生を行うのである。
態を、説明に必要な部分のみ示している。図6(a)に
示す部分は、記録媒体からの戻り光束100がビームス
プリッタ3により反射され、集光レンズ7を介し「再生
信号発生用の受光手段80」に入射している状態を示
す。図に示されていない部分は図1(a)におけると同
様である。
(b)に示すように、第1受光面部BSと、これを囲繞
する第2受光面部ASとを有する「受光面分割受光素
子」で光束分離手段を兼ねている。戻り光束100は、
集光レンズ7により集光されて受光手段80に図6
(b)に示すように入射する。
第1受光面部BSの出力:SBにより再生信号を得、記
録媒体の透明基板が薄い基板のときは、第1受光面部B
Sの出力:SBと第2受光面部ASの出力:SAによ
り、即ち「SA+SB」により再生信号を得るようにす
る。
記録密度ディスクに対する情報再生が良好に行われるこ
とは明らかである。また厚い透明基板を持つ標準記録密
度ディスクに対する情報の再生には、戻り光束の周辺光
束部を除く光束中心部を受光する第1受光面部BSに入
射する光束径が適正な大きさとなるようにすればよく、
これは受光手段80と集光レンズ7との位置関係を集光
レンズ7の光軸方向において調整することにより実現で
きる。
を、説明に必要な部分のみ示している。
状の光学素子を示し、(b)において符号95は截頭四
角錐状の光学素子である。これら光学素子93,95は
「戻り光束の周辺部と中央部とを屈折により分離」する
光束分離手段であり、側方から見た形状は、どちらも図
7(c)左の図の如くである。
における集光レンズ7と受光手段との間に配備される。
また、受光手段としては光学素子93,95の截頭部分
を透過した、戻り光束の光束中心部を受光する第1受光
面部と、この第1受光面部を囲繞して周辺部の光束部分
を受光する第2受光面部とを有する複数受光面受光素子
83,85が用いられる。
組み合わせて用いられ、図7(d)に示すように、戻り
光束の光束中心部を受光する第1受光面部BS1と、こ
の第1受光面部BS1を囲繞して周辺光束部を受光する
第2受光面部AS1とを有する。
子93に入射すると、截頭部を透過する光束中心部は光
学素子の屈折の影響を受けずに、第1受光面部BS1に
スポット状に集光し、円錐面部分に入射する周辺光束部
は第2受光面部AS1にリング状に集光する。
第1受光面部BS1の出力:SB1により再生信号を
得、記録媒体の透明基板が薄い基板のときは、第1受光
面部BS1の出力:SB1と第2受光面部AS1の出
力:SA1の和、即ち「SA1+SB1」により再生信
号を得るようにする。このようにして、薄い透明基板を
持つ高記録密度ディスクに対する情報再生が良好に行わ
れ、厚い透明基板の標準記録密度ディスクに対する情報
再生も良好に行われる。
組み合わせて用いられ、図7(e)に示すように、戻り
光束の中央部の光束部分を受光する第1受光面部BS1
と、この第1受光面部BS1の四方を囲繞して周辺部の
光束部分を受光する第2受光面部AS2,AS3,AS
4,AS5とを有する。
子95に入射すると、截頭部を透過する光束中心部は光
学素子の屈折の影響を受けずに、第1受光面部BS1に
スポット状に集光し、角錐面部分に入射する周辺光束部
は第2受光面部の4つの受光面に分離して集光する。
第1受光面部BS1の出力:SB1により再生信号を
得、記録媒体の透明基板が薄い基板のときは、第1受光
面部BS1の出力:SB1と第2受光面部の出力:SA
2〜SA5の和、即ち「SA2+SA3+SA4+SA
5+SB1」により再生信号を得るようにすればよい。
を説明するための図である。(a)に示す光束分離手段
97は、戻り光束の周辺部と中央部とを回折の有無によ
り分離する回折格子部材であり、この形態では、中心部
に戻り光束100の光束中心部を回折させる回折格子9
7bを有し、その周辺部は透明部97aである。
り反射されると光束分離手段97に入射し、戻り光束の
光束中心部と周辺光束部とが回折の有無により分離され
る。即ち、周辺光束部は光束分離手段97の透明部97
aをそのまま透過し、集光レンズ7により集光されつつ
受光手段87に入射する。一方、戻り光束100の光束
中心部は回折格子97bにより所定の方向へ回折される
ことにより上記周辺光束部と分離し、受光手段87に入
射する。
効率が得られるように、ブレーズ格子のものやホログラ
ム格子が好適である。
(c)に示すように戻り光束の光束中心部を受光する第
1受光面部87bと、第1受光面部87bの側方に位置
して周辺部束部を受光する第2受光面部87aとを有す
る「複数受光面受光素子」である。
第1受光面部87bの出力:sbにより再生信号を得、
記録媒体の透明基板が薄い基板のときは、第1受光面部
87bの出力:sbと第2受光面部87aの出力:sa
の和:sb+saにより再生信号を得るのである。
を説明するための図である。(a)に示す光束分離手段
99は、戻り光束100の光束中心部を反射させ、周辺
光束部を透過させる反射部材で、(b)に示すように戻
り光束の進行方向に対して傾けて配備される。即ち、光
束分離手段99はミラー部99Bの周辺部99Aは透明
であり、ビームスプリッタ3により反射された戻り光束
100は、光束分離手段99に入射すると、周辺光束部
はそのまま光束分離手段99の透明部を透過し、光束中
心部はミラー部99Bにより反射される。
面図ではなく、図9(b)に示すように、戻り光束10
0の光路に45度傾けて配備された状態を上記光路方向
から見た図であり、従って、ミラー部99Bの形状は実
際には楕円(図の左右方向を長手方向とする)である。
レンズ7,10により集光されて再生信号発生用の受光
手段に入射する。「再生信号発生用の受光手段」は、戻
り光束から分離された光束中心部を受光する第1受光素
子80Bと、戻り光束から分離された周辺光束部を受光
する第2受光素子80Aの2つの受光素子により構成さ
れる。
第1受光素子80Bの出力により再生信号を得、記録媒
体の透明基板が薄い基板のときは、第1受光素子80B
の出力と第2受光素子80Aの出力の和により再生信号
を得れば、透明基板の厚さに関わり無く良好な情報再生
を行うことができる。
ンズ7および図9における集光レンズ10に付き付言す
ると、これら集光レンズ7,10は戻り光束もしくはそ
の各分離部分を対応する受光面部分に集光するためのも
のである。
ので、受光面が小さいときには、受光面への入射光束径
を絞るために、上記集光レンズが必要となるが、上記光
束径の光束を「まるごと」受光できるような受光面の大
きい受光手段・受光素子が利用できるなら、集光レンズ
7および/または10を省略してもよい。
ば、薄い透明基板を持つ高記録密度ディスクおよび厚い
透明基板を持つ標準記録密度ディスクの双方に対し、同
一の光ピックアップで情報再生を行うことができる。
いて、アパーチュア手段や光束分離手段の戻り光束に対
する位置精度は、アパーチュアを照明光束の光路中に配
備する場合に比してずっと緩やかであるので、光ピック
アップの組付け作業も容易であり、照明光束の光路中に
アパーチュアを出し入れする場合に比して、光ピックア
ップの生産性が良く、コスト面でも有利である。
を説明するための図である。
を遮光することによる効果を説明するための図である。
するための図である。
向B、方向Aはトラックの方向)を幅方向とする帯状で
あるアパーチュア手段を説明するための図である。
明するための図である。
めの図である。
めの図である。
ための図である。
ための図である。
Claims (11)
- 【請求項1】半導体レーザからの光を記録媒体における
記録面に透明基板を介して光スポットとして集光させ、
上記記録面により反射された戻り光束を再生信号発生用
の受光素子により検出して再生用の受光信号を発生する
情報再生を、同一の半導体レーザと同一の対物レンズを
用いて、上記透明基板の厚さが異なる2種の記録媒体に
対して行ないうる光ピックアップであって、 半導体レーザからの光を記録面に光スポットとして集光
させる対物レンズは、薄い透明基板を介して上記記録面
上に上記光を正しく集光するように、光学特性を設定さ
れており、 再生信号発生用の受光素子へ向かう戻り光束の周辺光束
部を上記受光素子に対して遮光するアパーチュア手段
と、 上記アパーチュア手段による遮光状態と非遮光状態とを
切り替える切り換え手段を有し、 記録媒体の透明基板が厚い基板のときは、再生信号発生
用の受光素子へ向かう戻り光束の周辺光束をアパーチュ
ア手段により遮光し、 記録媒体の透明基板が薄い基板のときは、再生信号発生
用の受光素子へ向かう戻り光束の遮光を行なわないこと
を特徴とする光ピックアップ。 - 【請求項2】請求項1記載の光ピックアップにおいて、 アパーチュア手段が開口を有する遮光板であり、 切り換え手段は上記遮光板を、再生信号発生用の受光素
子へ向かう戻り光束の光路に対して出入させる移動手段
であることを特徴とする光ピックアップ。 - 【請求項3】請求項1記載の光ピックアップにおいて、 アパーチュア手段が開口形状を除く遮光状態と、光透過
状態とを切り換えられる液晶シャッタであり、 切り換え手段は上記液晶シャッタを制御する制御手段で
あることを特徴とする光ピックアップ。 - 【請求項4】請求項1または2または3記載の光ピック
アップにおいて、 アパーチュア手段における開口形状が、円形状もしくは
楕円形状であることを特徴とする光ピックアップ。 - 【請求項5】請求項1または2または3記載の光ピック
アップにおいて、 アパーチュア手段における開口形状が、トラック直交方
向を幅方向とする帯であることを特徴とする光ピックア
ップ。 - 【請求項6】請求項1または2または3記載の光ピック
アップにおいて、 アパーチュア手段の開口の大きさが、アパーチュア手段
を記録媒体へ向かう照明光束の光路に挿入したとした場
合に、最適の光スポットを形成できる大きさに設定され
ていることを特徴とする光ピックアップ。 - 【請求項7】半導体レーザからの光を記録媒体における
記録面に透明基板を介して光スポットとして集光させ、
上記記録面により反射された戻り光束を再生信号発生用
の受光手段により検出して再生用の受光信号を発生する
情報再生を、同一の半導体レーザと同一の対物レンズを
用いて、上記透明基板の厚さが異なる2種の記録媒体に
対して行ないうる光ピックアップであって、 半導体レーザからの光を記録面に光スポットとして集光
させる対物レンズは、薄い透明基板を介して上記記録面
上に上記光を正しく集光するように、光学特性を設定さ
れており、 再生信号発生用の受光手段へ向かう戻り光束の周辺光束
部と光束中心部とを分離する光束分離手段を有し、 記録媒体の透明基板が厚い基板のときは、再生信号発生
用の受光手段に向かう戻り光束の光束中心部により再生
信号を発生させ、 記録媒体の透明基板が薄い基板のときは、再生信号発生
用の受光手段に向かう戻り光束の全体により再生信号を
発生させることを特徴とする光ピックアップ。 - 【請求項8】請求項7記載の光ピックアップにおいて、 光束分離手段は、第1受光面部とこれを囲繞する第2受
光面部とを有する受光面分割受光素子で、再生信号発生
用の受光手段を兼ねており、 記録媒体の透明基板が厚い基板のときは、第1受光面部
の出力により再生信号を得、 記録媒体の透明基板が薄い基板のときは、第1受光面部
の出力と第2受光面部の出力により再生信号を得ること
を特徴とする光ピックアップ。 - 【請求項9】請求項7記載の光ピックアップにおいて、 光束分離手段は、戻り光束の周辺部と中央部とを屈折に
より分離する、截頭円錐状もしくは截頭角錐状の光学素
子であり、 再生信号発生用の受光手段は、上記光学素子の截頭部分
を透過した、戻り光束の光束中心部を受光する第1受光
面部と、この第1受光面部を囲繞して周辺光束部を受光
する第2受光面部とを有する複数受光面受光素子であ
り、 記録媒体の透明基板が厚い基板のときは、第1受光面部
の出力により再生信号を得、 記録媒体の透明基板が薄い基板のときは、第1受光面部
の出力と第2受光面部の出力により再生信号を得ること
を特徴とする光ピックアップ。 - 【請求項10】請求項7記載の光ピックアップにおい
て、 光束分離手段は、戻り光束の周辺部と中央部とを回折の
有無により分離する回折格子部材であり、 再生信号発生用の受光手段は、戻り光束の光束中心部を
受光する第1受光面部と、 この第1受光面部の側方に位置して周辺光束部を受光す
る第2受光面部とを有する複数受光面受光素子であり、 記録媒体の透明基板が厚い基板のときは、第1受光面部
の出力により再生信号を得、 記録媒体の透明基板が薄い基板のときは、第1受光面部
の出力と第2受光面部の出力により再生信号を得ること
を特徴とする光ピックアップ。 - 【請求項11】請求項7記載の光ピックアップにおい
て、 光束分離手段は、戻り光束の周辺部と中央部との一方を
反射させ、他方を透過させる反射部材で、戻り光束の進
行方向に対して傾けて配備され、 再生信号発生用の受光手段は、戻り光束から分離された
光束中心部を受光する第1受光素子と、戻り光束から分
離された周辺光束部を受光する第2受光素子とにより構
成され、 記録媒体の透明基板が厚い基板のときは、第1受光素子
の出力により再生信を得、 記録媒体の透明基板が薄い基板のときは、第1受光素子
の出力と第2受光素子の出力により再生信号を得ること
を特徴とする光ピックアップ。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29839895A JP3236203B2 (ja) | 1995-11-16 | 1995-11-16 | 光ピックアップ装置 |
US08/745,421 US5717678A (en) | 1995-11-16 | 1996-11-12 | Optical pickup device for accessing each of optical disks of different types |
EP96118267A EP0774751B1 (en) | 1995-11-16 | 1996-11-14 | Optical pickup device for reproducing optical disks of different types |
DE69631281T DE69631281T2 (de) | 1995-11-16 | 1996-11-14 | Optische Abtastvorrichtung zur Wiedergabe von unterschiedlichen optischen Platten |
US08/946,592 US5894466A (en) | 1995-11-16 | 1997-10-07 | Optical pickup device for accessing each of optical disks of different types |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29839895A JP3236203B2 (ja) | 1995-11-16 | 1995-11-16 | 光ピックアップ装置 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000327306A Division JP2001184710A (ja) | 2000-10-26 | 2000-10-26 | 光ピックアップ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09138969A JPH09138969A (ja) | 1997-05-27 |
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Family
ID=17859194
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29839895A Expired - Lifetime JP3236203B2 (ja) | 1995-11-16 | 1995-11-16 | 光ピックアップ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3236203B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7729226B2 (en) | 2003-10-06 | 2010-06-01 | Ricoh Company, Ltd. | Wavefront aberration compensation element, optical pickup, and optical disk apparatus |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008204497A (ja) * | 2007-02-16 | 2008-09-04 | Sanyo Electric Co Ltd | 光ピックアップ装置 |
JP2009020988A (ja) * | 2007-06-15 | 2009-01-29 | Sanyo Electric Co Ltd | 光ピックアップ装置 |
-
1995
- 1995-11-16 JP JP29839895A patent/JP3236203B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7729226B2 (en) | 2003-10-06 | 2010-06-01 | Ricoh Company, Ltd. | Wavefront aberration compensation element, optical pickup, and optical disk apparatus |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09138969A (ja) | 1997-05-27 |
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