JP3234820U - リアビューミラー装置、車載表示装置、車載表示システム - Google Patents
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Abstract
【課題】ガラス板の外周縁における円弧形状を維持しながら、ガラス板の厚みの増加を抑制するリアビューミラー装置、車載表示装置、車載表示システムを提供する。【解決手段】リアビューミラー装置及び車載表示装置100は、ガラス板10を備える。ガラス板10は、外周縁部に、表面側を向く第1円弧面16を有する。フレーム40は、ガラス板10を裏面側から保持するとともに、ガラス板10側の部分に第2円弧面44を有する。表示部は、ハウジング内に格納され、ガラス板10に向かって表示光を出射する。第2円弧面44の円弧中心Cと円弧半径Rは、第1円弧面16の円弧中心Cと円弧半径Rにそれぞれ合わされる。車載表示システムは、車載表示装置100を備える。【選択図】図5
Description
本開示は、車両に搭載されるリアビューミラー装置、車載表示装置、車載表示システムに関する。
車内においてフロントガラスの上方にはリアビューミラー装置が設置される。このリアビューミラー装置の最表面にはガラス板が配置され、ガラス板が車内の乗員に面する。また、ガラス板の外周縁には、外向きに湾曲する円弧形状が設けられる(例えば、特許文献1参照)。
ガラス板の外周縁における円弧形状は、円弧の中心(以下、「円弧中心」という)と円弧の半径(以下、「円弧半径」という)によって特定される。円弧形状を維持するために、ガラス板の厚さは円弧半径以上にされるので、円弧半径が大きくなるほどガラス板が厚くなる。ガラス板が厚くなると、重量の増加、コストの増加がもたらされる。
本開示はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、ガラス板の外周縁における円弧形状を維持しながら、ガラス板の厚さの増加を抑制する技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本開示のある態様のリアビューミラー装置は、外周縁部に、表面側を向く第1円弧面を有するガラス板と、ガラス板を裏面側から保持するとともに、ガラス板側の部分に第2円弧面を有する筐体と、筐体とガラス板との間に配置される反射層とを備える。第2円弧面の中心と半径は、第1円弧面の中心と半径にそれぞれ合わされる。
本開示の別の態様は、車載表示装置である。この装置は、外周縁部に、表面側を向く第1円弧面を有するガラス板と、ガラス板を裏面側から保持するとともに、ガラス板側の部分に第2円弧面を有する筐体と、筐体内に格納され、ガラス板に向かって表示光を出射する表示部とを備える。第2円弧面の中心と半径は、第1円弧面の中心と半径にそれぞれ合わされる。
本開示のさらに別の態様は、車載表示システムである。この車載表示システムは、映像を撮像する撮像装置と、撮像装置において撮像された映像を表示する車載表示装置とを備える。車載表示装置は、外周縁部に、表面側を向く第1円弧面を有するガラス板と、ガラス板を裏面側から保持するとともに、ガラス板側の部分に第2円弧面を有する筐体と、筐体内に格納され、ガラス板に向かって、映像が反映された表示光を出射する表示部とを備える。第2円弧面の中心と半径は、第1円弧面の中心と半径にそれぞれ合わされる。
本開示によれば、ガラス板の外周縁における円弧形状を維持しながら、ガラス板の厚さの増加を抑制できる。
本開示の実施例を具体的に説明する前に、本実施例の概要を説明する。本開示の実施例は、リアビューミラー装置に代わって車内に搭載される車載表示システムに関する。車載表示システムにおいて、車両の後方に撮像装置が設置されるとともに、車内においてフロントガラスの上方に車載表示装置が設置され、車載表示装置は、撮像装置において撮像された映像を表示する。車載表示装置では、前述のリアビューミラー装置と同様に、車内の乗員に面する最表面にガラス板が配置される。このようなガラス板は乗員の頭部に衝突しうるので、例えば、「UN Regulation No. 46 Indirect Vision Devices」において、円弧半径が2.5mm以上の円弧形状をガラス板の外周縁に設けることが規定される。ガラス板の厚さは円弧半径以上にされるので、前述の規定の場合、ガラス板の厚さは2.5mm以上にされる。このようなガラス板では、重量が大きくなるとともに、コストも高くなる。
ガラス板の外周縁における円弧形状を維持しながら、ガラス板の厚さの増加を抑制するために、実施例は、ガラス板の厚さを円弧半径よりも小さくするとともに、ガラス板を裏面側から保持する筐体に、ガラス板に設けられた円弧形状から連続する円弧形状を設ける。つまり、実施例は、円弧半径が2.5mm以上の円弧形状を設けるという規定をガラス板だけで満たすのではなく、ガラス板と筐体との組合せによって満たす。なお、以下の説明において、「平行」、「直交」は、完全な平行、直交だけではなく、誤差の範囲で平行、直交からずれている場合も含むものとする。また、「略」は、おおよその範囲で同一であるという意味である。
図1は、車両1000の構造を示す。ここで、図1の右側が車両1000の前側に相当する。図1に示すように、x軸、y軸、z軸からなる直交座標系が規定される。x軸、y軸は互いに直交する。x軸は車両1000の前後方向に延び、y軸は車両1000の左右方向に延びる。z軸は、x軸およびy軸に垂直であり、車両1000の高さ方向に延びる。また、x軸、y軸、z軸のそれぞれの正の方向は、図1における矢印の方向に規定され、負の方向は、矢印と逆向きの方向に規定される。ここでは、x軸の正方向を「後方」、「後側」、x軸の負方向を「前方」、「前側」、y軸の正方向を「右方」、「右側」、y軸の負方向を「左方」、「左側」、z軸の正方向を「上方」、「上側」、z軸の負方向を「下方」、「下側」ということもある。
撮像装置200は、車両1000の後方の部分に搭載され、車両1000の後方を撮像する。撮像装置200は、車載表示装置100に直接接続されたり、図示しないECU(Electronic Control Unit)を介して車載表示装置100に接続されていたりする。撮像装置200は、撮像した映像を車載表示装置100に出力する。ここで、車載表示装置100、撮像装置200は、車載表示システム300に含まれる。
車載表示装置100は、車両1000の内部においてフロントガラス400の上方に設置される。車載表示装置100が設置される位置は、これまでリアビューミラー装置が設置されていた位置である。車両1000の内部において、車載表示装置100の後方には座席410が設置され、座席410には乗員420が着席する。座席410が運転席である場合、乗員420は運転者に相当する。車載表示装置100は、撮像装置200からの映像を受けつけ、車両1000の乗員に向けて映像を表示する。そのため、車載表示装置100は、後方に映像を表示する。以下では、x軸の正方向、つまり「後方」、「後側」を「表面側」といい、x軸の負方向、つまり「前方」、「前側」を「裏面側」ということもある。
図2(a)−(b)は、車載表示装置100の外観を示す。図3は、車載表示装置100の構造を示す分解斜視図である。車載表示装置100は、ガラス板10、両面テープ30、フレーム40、ハウジング60、表示部70を含む。これらのうちのフレーム40とハウジング60は、筐体80に含まれる。なお、筐体80は一体構造であってもよい。ガラス板10は、y−z平面に沿って広がる板形形状を有し、表面側に配置される第1面12と、裏面側に配置される第2面14とを有する。ガラス板10の形状の詳細は後述する。
フレーム40は、ガラス板10の裏面側に配置され、ガラス板の第2面14を裏面側から保持する。フレーム40は、y−z平面において枠形形状を有する対向面42と、対向面42の外周縁部から裏面側に向かって延びる側面50とを有する。対向面42はフレーム40の表面に相当し、対向面42には、対向面42と同様の形状を有した両面テープ30が貼り付けられる。両面テープ30はガラス板10の第2面14にも貼り付けられるので、両面テープ30によって、ガラス板10とフレーム40とが接着される。
ハウジング60は、表面側が開口した箱形形状を有し、内部に収納空間62を備える。収納空間62には表示部70が格納される。表示部70は、例えば、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro−Luminescence)であり、箱形形状を有する。表示部70の表面側に配置される表示面72は、図1の撮像装置200において撮像された映像が示される表示光をガラス板10に向かって出射する。収納空間62に表示部70を格納した状態において、ハウジング60の開口にはフレーム40が嵌め込まれる。さらに、ハウジング60の裏面側には、図1の車両1000の内部にハウジング60を取り付けるための支持部64が配置される。
図4は、車載表示装置100の構造を示す部分断面図であり、図3のA−A’線に沿ったy軸方向の断面のうちの右側部分を示す部分断面図である。なお、A−A’線に沿ったy軸方向の断面のうちの左側部分、x軸方向の断面のうちの両端部分も同様の構造を有する。図5は、車載表示装置100の構造を示す拡大断面図であり、図3におけるガラス板10の右側端部の近傍を拡大した断面図である。
ガラス板10の表面側において、第1面12を囲む外周縁部には第1円弧面16が配置される。第1円弧面16は、表面側を向きながら膨らんで湾曲する円弧形状を有する。第1円弧面16と第1面12の境界は第1境界20と示される。一方、ガラス板10の裏面側において、第2面14を囲む外周縁部には傾斜部18が配置される。傾斜部18は、第2面14から第1円弧面16に向かって上向きに傾斜し、第1円弧面16には外周縁22において接続される。
図4のごとく、第2面14の裏面側にはハーフミラー部32が配置される。つまり、ハーフミラー部32は、ガラス板10とフレーム40との間に配置される。ハーフミラー部32は、入射する光の一部を反射し、一部を透過する鏡のうち、入射光と透過光の強さがほぼ同じ鏡である。ハーフミラー部32は、第2面14に合わせた矩形状を有する。ハーフミラー部32の代わりに高透過ミラー部であってもよい。以下では、ハーフミラー部32を省略することもある。
ハーフミラー部32の裏面側と、フレーム40の対向面42とは、両面テープ30によって接着される。そのため、ガラス板10の第2面14とフレーム40の対向面42とは、離間しながら対向する。対向面42は、両面テープ30が配置される内周縁部よりも、外周縁部の方が高くなる階段形状を有する。例えば、両面テープ30が配置される状態において、内側縁部での第2面14と対向面42との距離は0.4mmであり、外側縁部での第2面14と対向面42との距離は0.3mmである。
対向面42の外側縁部には、当該外側縁部を囲みながら、ガラス板10の第2面14あるいは傾斜部18に向かって突起する突起部46が配置される。突起部46の右側の面は第2円弧面44に含まれ、第2円弧面44は側面50につながる。第2円弧面44は、側面50に対してガラス板10側の部分に配置される。第2円弧面44と側面50の境界は第2境界48と示される。第2円弧面44は、第1円弧面16の円弧形状に連続する円弧形状を有する。この円弧形状は、円弧中心Cと円弧半径Rによって特定される。第1円弧面16の円弧中心Cと円弧半径Rと、第2円弧面44の円弧中心Cと円弧半径Rは、略同一であり、第1円弧面16と第2円弧面44との組合せによって円弧形状が形成される。
このように、第1円弧面16と第2円弧面44との組合せによって円弧形状が形成されることによって、ガラス板10のx軸方向の長さ、つまり厚さを円弧半径Rよりも小さくすることが可能になる。ここでは、第2円弧面44を設けない場合と比較することによって、第2円弧面44を設けることによる効果を説明する。図6(a)−(b)は、車載表示装置100における効果を示す。これらは、図5と同様に示される。図6(a)は、第2円弧面44が設けられない比較装置110の構造を示す。比較装置110は、図5のガラス板10を含むが、フレーム40の代わりにフレーム140を含む。フレーム140は、突起部146、側面150を含み、突起部146は突起部46に対応し、側面150は側面50に対応する。フレーム140では、側面150に対してガラス板10側の部分に第2円弧面44が配置されない。そのため、側面150と、突起部146の右側の面とは、直線的に形成される。
一方、前述の「UN Regulation No. 46 Indirect Vision Devices」において、弾性を有する直径165mmの球体500による衝突試験が規定される。図6(a)のごとく、球体500を比較装置110に衝突させた場合、球体500は、ガラス板10に接触するとともに、フレーム140にも接触する。特に、フレーム140における突起部146の先端部分に球体500が接触するが、直線的な側面150と球体500との距離が長いので、球体500が変形しても球体500は側面150に接触しにくい。そのため、球体500の衝突による負荷は、突起部146の先端部分にかかり、突起部146の先端部分が破損しやすくなる。
図6(b)は図5と同一である。球体500を車載表示装置100に衝突させた場合、球体500は、ガラス板10に接触するとともに、フレーム40にも接触する。特に、フレーム40における突起部46の先端部分に球体500が接触するとともに、第2円弧面44と球体500との距離が短いので、球体500が変形して球体500が第2円弧面44に接触する。そのため、球体500の衝突による負荷は、第2円弧面44に広がるので、突起部46の先端部分は破損しにくくなる。図5に戻る。
図7(a)−(d)は、ガラス板10のさまざまな構造を示す。これらは、図5と同様に示されるが、ガラス板10以外は省略される。また、これらにおいて、円弧中心Cと円弧半径Rは共通であるが、ガラス板10の厚さが変えられる。なお、円弧半径Rは2.6mmとされる。
図7(a)は、厚さが0.8mmであるガラス板10の構造を示す。厚さが0.8mmである場合、第1境界20から外周縁22までの左右方向の長さ、つまり第1円弧面16の左右方向の長さは1.5mmと示される。ここで、外周縁22を通過する接線Tと、第2面14を延長させた線とは、交点90において交差する。交点90において第2面14に対する接線Tの傾きは36.1°と示される。一方、前述の球体500の衝突試験において球体500が接近する軌道が衝突線Dと示される。衝突線Dは、第2面14を延長させた線に対して45°の傾きを有する。
図7(b)は、厚さが1.1mmであるガラス板10の構造を示す。厚さが1.1mmである場合、第1円弧面16の左右方向の長さは1.9mmと示される。また、交点90において第2面14に対する接線Tの傾きは46.2°と示される。図7(c)は、厚さが1.8mmであるガラス板10の構造を示す。厚さが1.8mmである場合、第1円弧面16の左右方向の長さは2.4mmと示される。また、交点90において第2面14に対する接線Tの傾きは65°と示される。図7(d)は、厚さが2.5mmであるガラス板10の構造を示す。厚さが2.5mmである場合、第1円弧面16の左右方向の長さは2.6mmと示される。また、交点90において第2面14に対する接線Tの傾きは8.2°と示される。
衝突線Dの方向からガラス板10に球体500を衝突させた場合、交点90において第2面14に対する接線Tの傾きが45°よりも小さければ、球体500は外周縁22に直接接触し、第1円弧面16に接触しにくくなる。そのため、前述の傾きが45°よりも小さければ、ガラス板10が破損しやすくなる。このようにガラス板10の破損の可能性を低くするためには、ガラス板10の厚さとして、前述の傾きが45°以上となる1.1mm以上が好ましい。また、円弧半径Rよりも厚いガラスに、円弧半径Rの第1円弧面16を設けた場合、第1円弧面16を表面側から見ると、円弧半径Rの長さの第1円弧面16が見える。第1円弧面16による見栄えをよくするためには、表面側から見た場合の第1円弧面16の長さは2.6mmに近い方が好ましい。そのため、ガラス板10の厚さとして、1.8mm以上が好ましい。さらに、ガラス板10の軽量化のためには、ガラス板10の厚さは薄い方がよい。これらをまとめると、ガラス板10の厚さは、例えば、1.8にされる。
図8は、ガラス板10に使用されるガラスの物性値を示す。ここで、ガラスAは非強化ガラスに相当し、ガラスBは強化ガラスに相当する。快晴の雪道での視認性確保のため、車載表示装置100の輝度としてミラー越しで1100cd/m2以上必要であり、消費電力、発熱量を考慮して、透過率は90%以上のガラスが採用される。また、85℃環境下で+25℃温度上昇することを考慮すると、110℃以上の軟化温度が必要になる。前述の球体500の衝突試験で破損しないように、500HV以上のビッカース硬度と、40MPa以上の曲げ破壊強度が必要になる。このような条件は、ガラスAでも満足するので、ガラス板10としてガラスAが使用される。なお、ガラス板10としてガラスBが使用されてもよい。
図9(a)−(b)は、車載表示装置100の別の構造を示す。これらは、図5と同様に示される。図9(a)は、図5の構造に対して、突起部46が含まれない。しかしながら、側面50に対してガラス板10側の部分に第2円弧面44が配置される。図9(b)は、図5と比較して突起部46の表面側への長さが長い構造を示す。図5における突起部46は第2面14に達していないが、図9(b)における突起部46は第2面14に達する。突起部46の左側の面は傾斜部18に沿って配置される。
本実施例によれば、ガラス板における第1円弧面と、筐体における第2円弧面の中心と半径を合わせるので、第1円弧面と第2円弧面との組合せによって1つの円弧面を形成できる。また、第1円弧面と第2円弧面との組合せによって1つの円弧面が形成されるので、ガラス板の外周縁における円弧形状を維持しながら、ガラス板の厚みの増加を抑制できる。また、一部が第2円弧面に含まれる突起部を設けるので、ガラス板と筐体との間の隙間を小さくできる。また、ガラス板と筐体との間の隙間が小さくされるので、両面テープを隠すことできる。また、両面テープが隠されるので、見栄えをよくできる。また、突起部を設けることによって、ガラス板をフレームに治具に貼り付ける際の誘い込みとなるので、車載表示装置を組み立てやすくできる。また、突起部を設けるので、筐体を掴んで角度調整する際の手触りがよくできる。
また、ガラス板の厚さを第1円弧面の半径よりも小さくするので、ガラス板を薄くできる。また、ガラス板が薄くなるので、ガラス板を軽量化できる。また、ガラス板が薄くなるので、ガラス板のコストを低下できる。また、ガラス板の厚さを1.1mm以上にし、第1円弧面の半径を2.5mm以上にするので、球体の衝突に対する強度を増加できる。また、ガラス板の厚さを1.8mmにするので、球体の衝突に対する強度と軽量化を両立できる。また、曲げ破壊強度を40MPa以上にし、ガラス板のビッカース硬度を500HV以上にするので、ガラス板の強度を増加できる。
本開示の一態様の概要は、次の通りである。本開示のある態様のリアビューミラー装置は、外周縁部に、表面側を向く第1円弧面を有するガラス板と、ガラス板を裏面側から保持するとともに、ガラス板側の部分に第2円弧面を有する筐体と、筐体とガラス板との間に配置される反射層とを備える。第2円弧面の中心と半径は、第1円弧面の中心と半径にそれぞれ合わされる。
この態様によると、ガラス板における第1円弧面と、筐体における第2円弧面の中心と半径を合わせるので、ガラス板の外周縁における円弧形状を維持しながら、ガラス板の厚みの増加を抑制できる。
ガラス板の裏面と筐体の表面とは、離間しながら対向し、筐体はさらに、筐体の表面の外周縁部に、ガラス板の裏面に向かって突起する突起部を備えてもよい。突起部の一部は、第2円弧面に含まれる。この場合、一部が第2円弧面に含まれる突起部を設けるので、ガラス板と筐体との間の隙間を小さくできる。
ガラス板の表面と裏面との間の厚さは、第1円弧面の半径よりも小さい。この場合、ガラス板の厚さを第1円弧面の半径よりも小さくするので、ガラス板を薄くできる。
ガラス板の厚さは、1.1mm以上であり、第1円弧面の半径は、2.5mm以上であってもよい。この場合、ガラス板の厚さを1.1mm以上にし、第1円弧面の半径を2.5mm以上にするので、球体の衝突に対する強度を増加できる。
ガラス板の厚さは、1.8mmであってもよい。この場合、ガラス板の厚さを1.8mmにするので、球体の衝突に対する強度と軽量化を両立できる。
ガラス板の曲げ破壊強度は40MPa以上であり、ガラス板のビッカース硬度は500HV以上であってもよい。この場合、曲げ破壊強度を40MPa以上にし、ガラス板のビッカース硬度を500HV以上にするので、ガラス板の強度を増加できる。
本開示の別の態様は、車載表示装置である。この装置は、外周縁部に、表面側を向く第1円弧面を有するガラス板と、ガラス板を裏面側から保持するとともに、ガラス板側の部分に第2円弧面を有する筐体と、筐体内に格納され、ガラス板に向かって表示光を出射する表示部とを備える。第2円弧面の中心と半径は、第1円弧面の中心と半径にそれぞれ合わされる。
この態様によると、ガラス板における第1円弧面と、筐体における第2円弧面の中心と半径を合わせるので、ガラス板の外周縁における円弧形状を維持しながら、ガラス板の厚みの増加を抑制できる。
筐体とガラス板との間に配置されるハーフミラー部をさらに備えてもよい。この場合、ハーフミラー部を設けるので、ハーフミラーとしての機能を持たせることができる。
ガラス板の裏面と筐体の表面とは、離間しながら対向し、筐体はさらに、筐体の表面の外周縁部に、ガラス板の裏面に向かって突起する突起部を備えてもよい。突起部の一部は、第2円弧面に含まれる。この場合、一部が第2円弧面に含まれる突起部を設けるので、ガラス板と筐体との間の隙間を小さくできる。
ガラス板の表面と裏面との間の厚さは、第1円弧面の半径よりも小さい。この場合、ガラス板の厚さを第1円弧面の半径よりも小さくするので、ガラス板を薄くできる。
ガラス板の厚さは、1.1mm以上であり、第1円弧面の半径は、2.5mm以上であってもよい。この場合、ガラス板の厚さを1.1mm以上にし、第1円弧面の半径を2.5mm以上にするので、球体の衝突に対する強度を増加できる。
ガラス板の厚さは、1.8mmであってもよい。この場合、ガラス板の厚さを1.8mmにするので、球体の衝突に対する強度と軽量化を両立できる。
ガラス板の曲げ破壊強度は40MPa以上であり、ガラス板のビッカース硬度は500HV以上であってもよい。この場合、曲げ破壊強度を40MPa以上にし、ガラス板のビッカース硬度を500HV以上にするので、ガラス板の強度を増加できる。
本開示のさらに別の態様は、車載表示システムである。この車載表示システムは、映像を撮像する撮像装置と、撮像装置において撮像された映像を表示する車載表示装置とを備える。車載表示装置は、外周縁部に、表面側を向く第1円弧面を有するガラス板と、ガラス板を裏面側から保持するとともに、ガラス板側の部分に第2円弧面を有する筐体と、筐体内に格納され、ガラス板に向かって、映像が反映された表示光を出射する表示部とを備える。第2円弧面の中心と半径は、第1円弧面の中心と半径にそれぞれ合わされる。
この態様によると、ガラス板における第1円弧面と、筐体における第2円弧面の中心と半径を合わせるので、ガラス板の外周縁における円弧形状を維持しながら、ガラス板の厚みの増加を抑制できる。
以上、本開示を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素あるいは各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本開示の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
本実施例において、ガラス板10は車載表示装置100に含まれる。しかしながらこれに限らず例えば、ガラス板10はリアビューミラー装置に含まれてもよい。リアビューミラー装置では、フレーム40とハウジング60が筐体80として一体化されていてもよく、ガラス板10と筐体80の間に、ハーフミラー部32の代わりに反射層が配置される。また、リアビューミラー装置では表示部70が含まれない。本変形例によれば、本実施例の適用範囲を拡大できる。
10 ガラス板、 12 第1面、 14 第2面、 16 第1円弧面、 18 傾斜部、 20 第1境界、 22 外周縁、 30 両面テープ、 32 ハーフミラー部、 40 フレーム、 42 対向面、 44 第2円弧面、 46 突起部、 48 第2境界、 50 側面、 60 ハウジング、 62 収納空間、 64 支持部、 70 表示部、 72 表示面、 80 筐体、 100 車載表示装置、 200 撮像装置、 300 車載表示システム。
Claims (14)
- 外周縁部に、表面側を向く第1円弧面を有するガラス板と、
前記ガラス板を裏面側から保持するとともに、前記ガラス板側の部分に第2円弧面を有する筐体と、
前記筐体と前記ガラス板との間に配置される反射層とを備え、
前記第2円弧面の中心と半径は、前記第1円弧面の中心と半径にそれぞれ合わされることを特徴とするリアビューミラー装置。 - 前記ガラス板の裏面と前記筐体の表面とは、離間しながら対向し、
前記筐体はさらに、
前記筐体の表面の外周縁部に、前記ガラス板の裏面に向かって突起する突起部を備え、
前記突起部の一部は、第2円弧面に含まれることを特徴とする請求項1に記載のリアビューミラー装置。 - 前記ガラス板の表面と裏面との間の厚さは、前記第1円弧面の半径よりも小さいことを特徴とする請求項1または2に記載のリアビューミラー装置。
- 前記ガラス板の厚さは、1.1mm以上であり、前記第1円弧面の半径は、2.5mm以上であることを特徴とする請求項3に記載のリアビューミラー装置。
- 前記ガラス板の厚さは、1.8mmであることを特徴とする請求項4に記載のリアビューミラー装置。
- 前記ガラス板の曲げ破壊強度は40MPa以上であり、前記ガラス板のビッカース硬度は500HV以上であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のリアビューミラー装置。
- 外周縁部に、表面側を向く第1円弧面を有するガラス板と、
前記ガラス板を裏面側から保持するとともに、前記ガラス板側の部分に第2円弧面を有する筐体と、
前記筐体内に格納され、前記ガラス板に向かって表示光を出射する表示部とを備え、
前記第2円弧面の中心と半径は、前記第1円弧面の中心と半径にそれぞれ合わされることを特徴とする車載表示装置。 - 前記筐体と前記ガラス板との間に配置されるハーフミラー部をさらに備えることを特徴とする請求項7に記載の車載表示装置。
- 前記ガラス板の裏面と前記筐体の表面とは、離間しながら対向し、
前記筐体はさらに、
前記筐体の表面の外周縁部に、前記ガラス板の裏面に向かって突起する突起部を備え、
前記突起部の一部は、第2円弧面に含まれることを特徴とする請求項7または8に記載の車載表示装置。 - 前記ガラス板の表面と裏面との間の厚さは、前記第1円弧面の半径よりも小さいことを特徴とする請求項7から9のいずれかに記載の車載表示装置。
- 前記ガラス板の厚さは、1.1mm以上であり、前記第1円弧面の半径は、2.5mm以上であることを特徴とする請求項10に記載の車載表示装置。
- 前記ガラス板の厚さは、1.8mmであることを特徴とする請求項11に記載の車載表示装置。
- 前記ガラス板の曲げ破壊強度は40MPa以上であり、前記ガラス板のビッカース硬度は500HV以上であることを特徴とする請求項7から12のいずれかに記載の車載表示装置。
- 映像を撮像する撮像装置と、
前記撮像装置において撮像された映像を表示する車載表示装置とを備え、
前記車載表示装置は、
外周縁部に、表面側を向く第1円弧面を有するガラス板と、
前記ガラス板を裏面側から保持するとともに、前記ガラス板側の部分に第2円弧面を有する筐体と、
前記筐体内に格納され、前記ガラス板に向かって、映像が反映された表示光を出射する表示部とを備え、
前記第2円弧面の中心と半径は、前記第1円弧面の中心と半径にそれぞれ合わされることを特徴とする車載表示システム。
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---|---|---|---|
JP2021003338U JP3234820U (ja) | 2021-08-27 | 2021-08-27 | リアビューミラー装置、車載表示装置、車載表示システム |
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Family Applications (1)
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JP2021003338U Active JP3234820U (ja) | 2021-08-27 | 2021-08-27 | リアビューミラー装置、車載表示装置、車載表示システム |
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