JP3234716B2 - X線分析に用いる面積測定方法 - Google Patents

X線分析に用いる面積測定方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、X線分析に用いる面積
測定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、たとえば蛍光X線分析装置で、直
径約10mm以下の微小試料の定量分析を行う場合、1
次X線の照射面積を一定にするために穴径の小さい試料
マスクを用いる方法がある。この方法ではマスクの直径
よりも小さな径の試料は分析できないので、微小試料の
形状がまちまちな場合、X線の照射面積を一定にするた
めのマスクは最小の試料に合わせる必要があり、そのた
め分析に有効な照射面積がますます小さくなって蛍光X
線強度が低下し、分析精度が低下する。ここで、照射面
積とは、試料における1次X線が照射される面積をい
い、平板状の試料においてはその主面の面積である。
【0003】これに対し、試料マスクを用いずに、含有
成分濃度が既知でかつその濃度が互いに相違する照射面
積一定の複数の標準試料を用いて、試料から発生する2
次X線の強度と含有成分濃度との関係を示す検量線をあ
らかじめ作成しておき、分析対象の試料において発生す
る2次X線の強度と照射面積を測定し、前記標準試料の
照射面積に換算した2次X線の強度を算出し、その換算
された2次X線の強度と前記検量線から含有成分濃度の
定量分析を行う方法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記試料マスクを用い
ない方法では、分析対象の試料において測定した2次X
線の強度を、標準試料の照射面積における強度に換算す
るために、分析対象の試料においてその形状、寸法を実
測して照射面積を算出する必要がある。ところが、試料
の形状が複雑な場合には照射面積の算出は困難であり、
この方法は適用範囲が制限されている。
【0005】本発明は前記従来の問題に鑑みてなされた
もので、X線分析において、複雑な形状の試料について
も容易に照射面積が測定できる面積測定方法を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1の方法においては、試料を構成する元素を
含まない台座に試料を載置し、X線源から発生させた1
次X線を試料および台座に照射し、台座から発生する2
次X線を検出して、試料における1次X線の照射面積を
測定する。この台座から発生する2次X線には、トムソ
ン散乱線、コンプトン散乱線、蛍光X線など透過X線以
外のすべてのX線が含まれる。ここにおいて、試料を載
置する面の面積が既知である台座と、照射面積が既知で
ある試料とを用いて、台座から発生する2次X線の強度
と試料の照射面積との関係を示す相関関係をあらかじめ
求めておき、測定対象の試料について、組成および試料
を載置する面の面積が前記相関関係を求めたときの台座
と同一である台座に載置し、X線源から発生させた1次
X線を試料および台座に照射し、台座から発生する2次
X線を検出し、前記相関関係を用いて試料の照射面積を
測定する。
【0007】請求項2の方法においては、試料を構成す
る元素を含まない台座に試料を載置し、X線源から発生
させた1次X線を試料および台座に照射し、台座から発
生する2次X線を検出して、試料における1次X線の照
射面積を測定する。ここにおいて、照射面積が既知であ
る複数の試料を用いて、台座から発生する2次X線の強
度と試料の照射面積との関係を示す相関関係をあらかじ
め求めておき、測定対象の試料について、組成および試
料を載置する面の面積が前記相関関係を求めたときの台
座と同一である台座に載置し、X線源から発生させた1
次X線を試料および台座に照射し、台座から発生する2
次X線を検出し、前記相関関係を用いて試料の照射面積
を測定する。
【0008】
【作用】この方法によれば、台座から発生する2次X線
の強度は、台座の試料を載置する面で試料に被われなか
った部分の面積に比例し、その面積は試料の照射面積の
増大に応じて減少することから、複雑な形状の試料につ
いても、試料の形状、寸法を実測して照射面積を算出す
ることなく、容易に照射面積が測定できる。
【0009】
【実施例】まず、本発明の原理について説明する。本発
明においては、試料を構成する元素を含まない台座に試
料を載置し、X線源から発生させた1次X線を試料およ
び台座に照射し、台座から発生する2次X線を検出し
て、試料における1次X線の照射面積Sを測定するので
あるが、ここで、台座から発生する2次X線の強度I
は、台座の試料を載置する面(面積S1)における試料
に被われなかった部分の面積(S1−S)に比例し、下
記の(1)式または(2)式で表される。 I=a(S1−S) …(1) =−a・S+b …(2) 但し、a:比例係数 b:定数 すなわち、台座から発生する2次X線の強度Iは試料の
照射面積Sの1次関数である。そして、この原理に基づ
き、照射面積Sが既知である試料を用いて(1)式また
は(2)式で表される相関関係をあらかじめ求めてお
き、測定対象の試料について台座から発生する2次X線
の強度Iを検出し、前記相関関係を用いて試料の照射面
積Sを測定する。
【0010】前記原理に基づけば、前記相関関係を求め
るにあたり、たとえば相関図を作成する場合、2つの方
法が考えられる。第1の方法は、試料を載置する面の面
積S1が既知である台座と、照射面積S2が既知である
試料とを1つずつ用いる方法である。台座の試料を載置
する面の面積S1が既知であれば、もし照射面積SがS
1である試料をその台座に載置して1次X線を照射して
も、台座から発生する2次X線の強度Iは(1)式より
0であるから、実際に1次X線を照射することなく図4
(a)における点Cが求まる。次に、照射面積S2が既
知である試料を台座に載置して1次X線を照射し、台座
から発生する2次X線の強度がI2と検出されたとする
と、点Dが求まる。2点C、Dを直線で結ぶことで相関
図が作成できる。
【0011】第2の方法は、照射面積Sが既知でかつそ
の照射面積Sが相違する標準試料を2つ用いる方法で、
この場合は台座の試料を載置する面の面積S1が未知で
も構わない。まず、照射面積S3が既知である試料を台
座に載置して1次X線を照射し、台座から発生する2次
X線の強度がI3と検出されたとすると、図4(b)に
おける点Eが求まる。次に、照射面積S4が既知である
試料を、点Eを求めたときと組成および試料を載置する
面の面積S1が同じである台座に載置して1次X線を照
射し、台座から発生する2次X線の強度がI4と検出さ
れたとすると、点Fが求まる。2点E、Fを直線で結ぶ
ことで相関図が作成できる。なお、前記第1、第2の方
法は前記相関関係を求めるために最低限必要な情報をも
とにしたものであり、実際には次に述べるように、正確
のため多数の標準試料を用いることが好ましい。
【0012】以下、本発明の実施例を図面にしたがって
説明する。まず、分析対象の試料がたとえばステンレス
である場合、図2に示すように、照射面積Sが既知であ
るステンレスからなる標準試料7を複数用意し、ステン
レスを構成する元素を含まない台座5に埋め込む。ここ
で、台座5は、たとえば容器9に粉体の硼酸8を充填し
たものからなり、容器9は硼酸8には含まれる酸素を含
んでいないものとし、標準試料7を埋め込む前の硼酸8
の上面の面積をS1とする。ここで、標準試料7を台座
5に単に載せるのではなく埋め込んだのは、標準試料7
の側面に照射された1次X線による影響を除いてより正
確な測定をするためである。
【0013】次に、図1に示すように、X線源3から発
生させた1次X線を試料台4上の標準試料7を埋め込ん
だ台座5に照射し、硼酸8中の酸素から発生する2次X
線O−Kα線の強度Iを検出器6にて検出する。照射面
積Sが異なる複数の標準試料7についてこの検出を行
い、O−Kα線の強度Iと試料の照射面積Sとの相関関
係を求め、これより図3に示すような相関図を作成す
る。ここで、前述したように、硼酸8から発生するO−
Kα線の強度Iと、硼酸8の上面で試料に被われなかっ
た部分の面積、すなわちS1からSを差し引いたものと
は比例関係にあるので、O−Kα線の強度Iは試料の照
射面積Sの1次関数である。図3は、表1に示すような
形状、材質の異なる試料7における照射面積Sと硼酸8
中の酸素から発生する2次X線O−Kα線の強度Iとの
関係を示したものであるが、非常によい相関が得られて
いる。
【0014】
【表1】
【0015】前記1次X線照射の際、図1(a)に示す
ようにターゲット1とX線管2の開口部との位置関係に
より、X線源3から発生する1次X線の試料台4上での
照射面は、本影部分Aと半影部分Bとに分かれるが、本
発明においては、台座5の試料7を載置する面を、図1
(b)に示す1次X線の線密度が比較的均一な本影部分
Aにおさまるように設置する方が、より正確な測定のた
めに好ましい。
【0016】次に、測定対象の試料7を、前記相関図を
作成したときと組成および試料を載置する面の面積S1
が同一である台座に埋め込み、図1に示すように、X線
源3から発生させた1次X線を試料台4上の試料7を埋
め込んだ台座5に照射し、硼酸8中の酸素から発生する
2次X線O−Kα線の強度Iを検出器6にて検出する。
そして、その強度Iを前記相関図にあてはめれば、試料
7の照射面積Sを求めることができる。
【0017】なお、本実施例では台座5を構成する粉体
に硼酸8を用い、硼酸8中の酸素から発生する2次X線
の強度Iを検出したが、測定対象の試料7の組成に対応
してそれ以外にも、塩化ナトリウムの粉体を用いて塩化
ナトリウム中の塩素またはナトリウムから発生する2次
X線の強度Iを検出してもよいし、セルロースの粉体を
用いてセルロース中の酸素から発生する2次X線の強度
Iを検出してもよい。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
X線分析において、複雑な形状の試料についても容易に
照射面積が測定できるので、試料の形状、寸法から照射
面積を算出する必要がなくなり、分析効率が向上する。
また、照射面積を既知とするために試料マスクを用いる
必要がなくなって試料主面全体から発生した2次X線を
有効に活用でき、正確な分析が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示す概略図である。
【図2】本発明における試料と台座を示す側面の断面図
である。
【図3】本発明におけるO−Kα線の強度と試料の照射
面積との相関図である。
【図4】本発明における2次X線の強度と試料の照射面
積との相関図である。
【符号の説明】
3…X線源、5…台座、6…検出器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 23/00 - 23/227 G01B 15/00 - 15/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料を構成する元素を含まない台座に試
    料を載置し、X線源から発生させた1次X線を試料およ
    び台座に照射し、台座から発生する2次X線を検出し
    て、試料における1次X線の照射面積を測定する面積測
    定方法であって、 試料を載置する面の面積が既知である台座と、照射面積
    が既知である試料とを用いて、台座から発生する2次X
    線の強度と試料の照射面積との相関関係をあらかじめ求
    め、 測定対象の試料について、組成および試料を載置する面
    の面積が前記相関関係を求めたときの台座と同一である
    台座に載置し、X線源から発生させた1次X線を試料お
    よび台座に照射し、台座から発生する2次X線を検出
    し、前記相関関係を用いて試料の照射面積を測定する面
    積測定方法。
  2. 【請求項2】 試料を構成する元素を含まない台座に試
    料を載置し、X線源から発生させた1次X線を試料およ
    び台座に照射し、台座から発生する2次X線を検出し
    て、試料における1次X線の照射面積を測定する面積測
    定方法であって、 照射面積が既知である複数の試料を用いて、台座から発
    生する2次X線の強度と試料の照射面積との相関関係を
    あらかじめ求め、 測定対象の試料について、組成および試料を載置する面
    の面積が前記相関関係を求めたときの台座と同一である
    台座に載置し、X線源から発生させた1次X線を試料お
    よび台座に照射し、台座から発生する2次X線を検出
    し、前記相関関係を用いて試料の照射面積を測定する面
    積測定方法。
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