JP3234549U - 組み立て式ピザ窯 - Google Patents

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Abstract

【課題】任意の場所に携帯して使用することができ、保管場所や使用場所での搬入及び搬出を容易に行うことができる小型、軽量の組み立て式ピザ窯を提供する。
【解決手段】組み立て式のピザ窯10であって、上蓋20は、略円筒環状体の側面部にピザ出し入れ口21を設けると共に、天面部22が鍋底状に形成されて成り、中蓋30は、略円筒環状体の上面がピザ焼成板31によって閉塞され、該ピザ焼成板の周縁部における前記ピザ出し入れ口の対向位置に所定長さの円弧状の切り込みを入れ、該切り込みの端部同士を結ぶ線にてピザ焼成板を上方へ折曲することで打ち抜き立設板を鉛直状に立ち上げて通気開口部32を形成して成り、底窯40は、鍋底状に形成し、側面部所定箇所には燃料投入口42を設けると共に、側面部あるいは底面部には複数の通風孔41を設けて成り、上蓋と中蓋と底窯とが段重ね構造によって組み立てられ、且つ、連結手段61を介して連結固定される。
【選択図】図1

Description

本考案は、任意の場所に携帯して使用することができるピザ窯に関し、詳しくは、保管場所や使用場所での搬入及び搬出を容易に行うことができる小型で軽量の組み立て式ピザ窯に関するものである。
近年においては、アウトドアにおける料理も多様化し、アウトドア愛好者の間では、バーベキューなどの際に、ピザやパイなどを焼く機能を有するピザ窯調理器具が提供されている。
上記におけるピザ窯調理器具の提案としては、例えば、薪を燃料としたピザ焼き窯を何処でも移動可能とし、熱々ピザを提供できる様にした「移動式ピザ焼き窯」(特許文献1参照)が提案され、公知技術となっている。具体的には、耐火レンガあるいは石を積み重ねて製造され、保温効果を高める為に砂あるいは灰で窯本体を包み、継ぎ目(レンガ間)にモルタル等で目地をして成るピザ焼き窯の提案である
しかしながら、かかる「移動式ピザ焼き窯」の提案は、耐火レンガあるいは石を積み重ねて製造されていることから、その重量は1トンを越えることとなり、さらに保温効果を高める為に砂あるいは灰で窯本体を包んだり、継ぎ目にモルタル等で目地をする必要があることから、窯の組み立てが煩雑であり、しかも移動のための手段として、ピザ焼窯の底部にキャスターを付けて移動可能としたものに過ぎず、運搬性に難があるものであった。
また、アウトドアなどの際に携行可能であるとともに、屋外でピザやパイなどを容易に調理することができる「携行用調理器具」(特許文献2参照)が提案され、公知技術となっている。具体的には、ピザやパイなどの被加熱物を、外部からの加熱手段によって加熱して調理する際に使用される携行用調理器具において、蓄熱性および耐熱性を有する素材より形成された蓋部と鍋部とから構成し、蓋部の全周に亘って、加熱手段を上面に載置可能にするためのフランジ部を有し、かつ、鍋部の側壁の一部に、被加熱物を出し入れするとともに、加熱中に内部が蒸れるのを防止するための開口部を備えた携行用の調理器具の提案である。
しかしながら、かかる「携行用調理器具」の提案は、加熱手段の上に載置する調理器具の提案であって、別途外部に全方へ開放された熱源(加熱手段)を必要とするもので、加熱手段から外方に熱が逃げてしまって熱消費に無駄が生じると共に、鍋部への熱伝達が底面からに限定されるため、鍋部の内部全体への熱伝達に難があって、ピザなどの全体加熱を要する調理器具としては不向きな構造であった。
また、誰もが失敗することなく家庭で簡単にピザを焼くことができる「ピザ窯」(特許文献3参照)が提案され、公知技術となっている。具体的には、平板状の底部と、該底部の上方に配置されるドーム状の上窯部と、を有するピザ窯であって、上窯部は、底部と協働してピザの焼成室を形成する内壁部と、該内壁部の外側を覆い内壁部との間に加熱室を形成する外壁部と、を有し、底部には、該底部の下面に開口して加熱室に連通する加熱ガスの供給穴が設けられている構造の提案である。
しかしながら、かかる「ピザ窯」の提案は、加熱手段の上に載置する調理器具(ピザ窯)の提案であって、別途外部に全方へ開放された熱源(加熱手段)を必要とするもので、加熱手段から外方に熱が逃げてしまって熱消費に無駄が生じると共に、加熱室が内壁部と外壁部との二重構造を採用しているため、構造が煩雑でコストUPにつながり製作容易性に難がある、といった問題があった。
また、大型石窯に匹敵する摂氏450度〜600度の高温を可能にし、ピザの両面を90秒〜150秒の短時間でムラなく焼成できる性能を持つ「携帯ピザ窯」(特許文献4参照)が提案され、公知技術となっている。具体的には、皿形の基台の上に、上蓋を要する金属製筒型の本体を載置し、この本体内に炭用のロストルとその上部にピザ焼成用のロストルを設置することで炭燃焼室を形成し、ピザ焼成用ロストルの上部にピザ焼成用のドーム型熱反射板を設置することでピザ焼成室を形成し、ドーム型熱反射板と上蓋の間に副燃焼室を形成したピザ窯で、本体、基台、炭用ロストル、ピザ用ロストル、熱反射板、上蓋をそれぞれ分離させて組み立て式とし、本体に取手を付けることで機動性を確保し、鋳物の蓄熱性と放熱性で安定した高温を長時間可能にした構造を採用したピザ窯の提案である。
しかしながら、かかる「携帯ピザ窯」の提案は、ピザ窯が筒型の鋳物製で形成されていることによって、結局のところ重量が嵩んで軽量性に難があると共に、野外やキャンプ場で手軽に使用することができる携行性に問題があった。
本出願人は、以上のような従来から提案されている携帯用のピザ窯において、野外やキャンプ場で手軽に使用できる移動性、携行性、軽量性に着目し、任意の場所に携帯して使用することができ、保管場所や使用場所での搬入及び搬出を容易に行うことができる小型で軽量の組み立て式ピザ窯を提供できないものかという着想の下、金属板で形成される組み立て式のピザ窯を開発し、本考案における「組み立て式ピザ窯」の提案に至るものである。
特開2000−253802号公報 特開2006−102488号公報 実用新案登録第3202008号公報 実用新案登録第3177873号公報
本考案は、上記事情に鑑みてなされたものであり、任意の場所に携帯して使用することができ、保管場所や使用場所での搬入及び搬出を容易に行うことができる小型、軽量の組み立て式ピザ窯を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するため、本考案は、上蓋と、中蓋と、底窯と、で構成される組み立て式のピザ窯であって、上蓋は、所定の高さ寸法を有する下方が開放した略円筒環状体の側面部所定箇所にピザ出し入れ口を設けると共に、天面部が鍋底状に形成されて成り、中蓋は、所定の高さ寸法を有する下方が開放した略円筒環状体の上面がピザ焼成板によって閉塞され、該ピザ焼成板の周縁部における前記ピザ出し入れ口の対向位置に所定長さの円弧状の切り込みを入れ、該切り込みの端部同士を結ぶ線にてピザ焼成板を上方へ折曲することで打ち抜き立設板を鉛直状に立ち上げて通気開口部を形成して成り、底窯は、所定の高さ寸法を有する上方が開放した略円筒環状体の底面部を鍋底状に形成し、側面部所定箇所には燃料投入口を設けると共に、側面部あるいは底面部のいずれか一方若しくは両方における所定箇所には複数の通風孔を設けて成り、上蓋と中蓋と底窯とが段重ね構造によって組み立てられ且つ連結手段を介して連結固定されて成る手段を採る。
また、本考案は、前記上蓋と中蓋と底窯とが、開放部分を同じ方向に向けて重ね合わせることによって、該底窯内に上蓋及び中蓋が格納される手段を採る。
さらに、本考案は、前記上蓋における天面部の内側に、熱反射板を設けた成る手段を採る。
さらにまた、本考案は、前記上蓋における天面部の外側に、フライパン状の凹部が形成されて成る手段を採る。
本考案にかかる組み立て式ピザ窯によれば、任意の場所に携帯して使用することができ、保管場所や使用場所での搬入及び搬出を容易に行うことができる、といった優れた効果を奏する。
また、本考案にかかる組み立て式ピザ窯によれば、組み立て式の簡単構造であることによって、清掃及びメンテナウンスが容易であると共に、移動時や収納時において格納の省スペース化が図れる、といった優れた効果を奏する。
さらに、本考案にかかる組み立て式ピザ窯によれば、上蓋と中蓋と底窯とが、開放部分を同じ方向に向けて重ね合わせることによって、底窯内に上蓋及び中蓋を格納することができる、といった優れた効果を奏する。
またさらに、本考案にかかる組み立て式ピザ窯によれば、上蓋における天面部の内側(焼成室上方)に、熱反射板を設けることによって、ピザ窯内の放熱効果が確保できると共に、蓄熱・輻射熱が安定的に得られる、といった優れた効果を奏する。
さらにまた、本考案にかかる組み立て式ピザ窯によれば、上蓋における天面部の外側に、フライパン状の凹部が形成されて成ることによって、上蓋の上でも様々な炒め調理が可能である、といった優れた効果を奏する。
そしてまた、本考案にかかる組み立て式ピザ窯によれば、上蓋と中蓋と底窯とを金タライによって代用することが可能であって、既製品の金タライを使用することで、安価に製造することができる、といった優れた効果を奏する。
本考案にかかる組み立て式ピザ窯の実施形態を示す説明図である。(実施例1) 本考案にかかる組み立て式ピザ窯の他の実施形態を示す説明図である。(実施例1) 本考案にかかる組み立て式ピザ窯の使用態様を示す説明図である。(実施例1) 本考案にかかる組み立て式ピザ窯の他の実施形態を示す説明図である。(実施例2) 本考案にかかる組み立て式ピザ窯の他の実施形態を示す説明図である。(実施例3)
考案を実施するため形態
本考案にかかる組み立て式ピザ窯10は、上蓋20と中蓋30と底窯40とで構成される組み立て式のピザ窯であって、上蓋20と中蓋30と底窯40とが段重ね構造60によって組み立てられ、且つ、上蓋20と中蓋30と底窯40とが連結手段61を介して連結固定される手段を採ったことを最大の特徴とする。
以下、本考案にかかる組み立て式ピザ窯10の実施形態を、図面に基づいて説明する。
尚、本考案の組み立て式ピザ窯10は、以下に述べる実施例に限定されるものではなく、本考案の技術的思想の範囲内、すなわち同一の作用効果を発揮できる形状や材質等の範囲内で、適宜変更することができる。
図1は、本考案にかかる組み立て式ピザ窯の実施形態を示す説明図であり、(a)は分解した状態、(b)は組み立てた状態、(c)は使用状態を示している。
本考案にかかる組み立て式ピザ窯10は、主に上蓋20と、中蓋30と、底窯40と、で構成されている。
上蓋20は、所定の高さ寸法を有する下方が開放した略円筒環状体で構成される。該略円筒環状体の側面部には、開口したピザ出し入れ口21が設けられ、また、該略円筒環状体の天面部22は、鍋底状に形成されている。そして、開放した下方の周縁は、中蓋30と段重ね状に組み立て可能な段重ね構造60を有している。
ピザ出し入れ口21は、略円筒環状体を成す上蓋20の側面部に設けられるもので、該側面部を略矩形に切り抜いて形成され、少なくともピザPの出し入れが可能な縦幅及び横幅を有している。
中蓋30は、所定の高さ寸法を有する下方が開放した略円筒環状体で構成される。該略円筒環状体の上面は、ピザ焼成板31によって閉塞されている。そして、該ピザ焼成板31の周縁部におけるピザ出し入れ口21の対向位置には、所定長さの円弧状の切り込みが入れられ、該切り込みの端部同士を結ぶ線にてピザ焼成板31を上方へ折曲することで、打ち抜き立設板33が鉛直状に立ち上げられ、それにより上蓋20と中蓋30とを連通する通気開口部32が形成される。そして、開放した下方の周縁は、底窯40と段重ね状に組み立て可能な段重ね構造60を有している。
ピザ焼成板31は、略円筒環状体を成す中蓋30の上面を閉塞する様に設けられるもので、任意の厚みを有して形成される。
通気開口部32は、中蓋30のピザ焼成板31を円弧状に打ち抜いて形成されるもので、ピザ出し入れ口21から最奥の対向位置に形成され、上蓋20と中蓋30とを連通して、燃焼室43で暖められた空気熱と煙が通過する通風口として機能する。
打ち抜き立設板33は、前記通気開口部32を形成する際に同時に形成されるもので、通気開口部32を通過した空気熱と煙を上蓋20の上方域(天面部付近)へ誘導する機能を有する。
底窯40は、所定の高さ寸法を有する上方が開放した略円筒環状体で構成される。該略円筒環状体の底面は、鍋底状に形成されている。また、該略円筒環状体における側面部の所定箇所には、開口した燃料投入口42が設けられている。さらに、該略円筒環状体の側面部や底面部の所定箇所には、複数の通風孔41が設けられている。そして、開放した上方の周縁は、中蓋30と段重ね状に組み立て可能な段重ね構造60を有している。
燃料投入口42は、略円筒環状体を成す底窯40の側面部に設けられるもので、該側面部を略矩形に切り抜いて形成され、燃焼室43への燃料Nの投入を阻害しない程度の縦幅及び横幅を有している。
通風孔41は、底窯40における側面部や底面部の所定箇所に、任意の形状で複数形成されるものであって、外部と連通して外気を取入可能な孔として機能し、燃焼に必要な酸素の供給を潤滑に供給する目的で形成される。尚、該通風孔41は、側面部あるいは底面部のいずれか一方、若しくは、両方に形成される。
上記のとおり構成される上蓋20と中蓋30と底窯40の材質については、特に限定するものではないが、耐火性や耐熱性、軽量性、加工性等に鑑み、例えばブリキ板やステンレス板、鉄板、アルミニウム板、銅板等の金属板によって形成されるのが好適である。
このとき、図2に示す様に、上蓋20と中蓋30と底窯40について、既存の金タライ70を夫々の形態に合わせて加工して用いることも可能である。すなわち、上蓋20と中蓋30と底窯40とは、上下の向きは別として、いずれも略円筒環状体の一方側が鍋底状に閉塞された形態を採用しており、その形態が金タライ70の形態と合致する。したがって、上蓋20として金タライ70の開口部を下にして配置し、中蓋30として金タライ70の開口部を下にして配置し、底窯40として金タライ70の開口部を上にして配置することで、代用することが可能である。このように、上蓋20と中蓋30と底窯40を既存の金タライ70で代用することで、本考案にかかる組み立て式ピザ窯10を安価且つ容易に製造することができる。
段重ね構造60は、上蓋20と中蓋30並びに中蓋30と底窯40とを段重ね状に組み立て可能とするための構造であって、上蓋20の下方周縁や中蓋30の上方周縁及び下方周縁、底窯40の上方周縁に備えられる。かかる段重ね構造60の具体的な構造態様については、上蓋20と中蓋30そして中蓋30と底窯40を段重ね状に積み重ねて組み立てることが可能であれば、特に限定するものではなく、例えば図示の様に、上蓋20の下方周縁に複数の当接狭持板60aを備えて、該当接狭持板60aが中蓋30の側面部を挟持することで、両者が段重ね状に組み立て固定される態様が考え得る。また、中蓋30の下方周縁に備わる鍔状のフランジ60bと底窯40の上方周縁に備わる鍔状のフランジ60bとを突き合わせ、突き合わさったフランジ60b同士を狭持クリップやボルトナットからなる連結手段61で固定したり、あるいは、各フランジ60bに夫々対向する様に凹凸状の嵌め込み構造を形成し、該嵌め込み構造同士をズレないように突き合わせることで、両者が段重ね状に組み立て固定される態様とすることも可能である。
以上の構成から成る組み立て式ピザ窯10について、その組み立て態様を説明する。
図1(b)に示す様に、先ず底窯40の上に中蓋30を載置し、段重ね構造60によって固定する。次いで中蓋30の上に上蓋20を載置し、段重ね構造60によって固定する。これにより、底窯40の底面から中蓋30のピザ焼成板31までの高さ空間に燃焼室43が形成され、また、中蓋30のピザ焼成板31から上蓋20の天面部22までの高さ空間に焼成室25が形成された、組み立て式ピザ窯10が組み立てられる。
組み立てられた組み立て式ピザ窯10の使用態様は、図1(c)に示す様に、以下の態様となる。
(1)載置台50の上に、組み立て式ピザ窯10を載置する。載置台50は、底窯40が地面から所定の間隔を空けて載置する目的で設けられるもので、例えば金属製の五徳や複数のブロック石等で形成されている。かかる載置台50は、必要に応じて用いられるもので、必ずしも必須のものではない。
(2)組み立て式ピザ窯10における中蓋30と底窯40とで形成される燃焼室25内に、燃料投入口42を介して薪や木炭、携帯ガスコンロ等の燃料Nを投入し、点火する。
(3)点火された燃料Nは、底窯40に備えられた通風孔41によって外気(酸素)が取り入れられて燃焼し、その燃焼熱によって中蓋30のピザ焼成板31が熱せられる。
(4)燃料Nの燃焼熱と煙は、ピザ焼成板31に形成された通気開口部32を通過して、上蓋20と中蓋30とで形成された焼成室25に流れ込み、該燃焼室25全体を加熱する。そして、最終的に燃焼熱と煙は、上蓋20に形成されたピザ出し入れ口21から外部に排出される。
(5)燃焼室25が加熱された状態で、ピザ出し入れ口21を介して燃焼室25内にピザPを投入する。投入されたピザPは、熱せられたピザ焼成板31と焼成室25内の輻射熱によって焼成される。
(6)焼き上がったピザPは、ピザ出し入れ口21から取り出される。
使用が終了した組み立て式ピザ窯10について、その収納態様を説明する。
図3に示す様に、上蓋20と中蓋30と底窯40とを、任意に重ね合わせることによって、底窯40内に全格納される手段を採ることができる。具体的には、底窯40の開放部分へ中蓋30の閉塞部分を上から進入させる様に重ね合わせ、さらに中蓋30の開放部分へ上蓋20の閉塞部分を上から進入させる様に重ね合わせることで、図示の様に底窯40内に上蓋20及び中蓋30が格納される態様となる。このとき、夫々重ね合わせ易くすべく、外径を上蓋20<中蓋30<底窯40とする態様や、各側面部をテーパー状に形成する態様なども好適である。
尚、格納状に重ね合わせた際、最上段に存する上蓋20の中空内に、載置台50、狭持クリップやボルトナット等の連結手段61、薪や木炭などの燃料N、その他の備品を格納することもでき、使用備品を含め一元的に収納でき、携帯性にも資することとなる。
以上で構成される本考案の組み立て式ピザ窯10は、任意の場所に携帯して使用することができ、保管場所や使用場所での搬入及び搬出を容易に行うことが可能であって、清掃及びメンテナウンスが容易であると共に、移動時や収納時における省スペース化に資し、しかも燃焼熱の効果的な伝達が成されてアウトドアでも本格的なピザP焼成を可能にする。
本考案にかかる組み立て式ピザ窯10の他の実施形態について説明する。図4は、本考案にかかる組み立て式ピザ窯10の他の実施形態を示す説明図であり、具体的には、上蓋20における天面部22の内側に、熱反射板24を設けた手段を採用するものである。
熱反射板24は、ドーム状の形状に形成され、焼成室25の上方に位置する様、上蓋20における天面部22の内側に設けられる。このとき、天面部22から若干の間隙を有する様に熱反射板24を設けることで、かかる間隙が煙の通過路として機能する。かかる熱反射板24を設けることで、焼成室25内で発生する輻射熱をピザPの表面に反射させ、こんがりふっくらと焼成することが可能となる。
該熱反射板24の材質としては、金属やセラミックなど、特に限定するものではないが、製作容易性に鑑み、上蓋20と同材質の金属板等(例えばブリキ板、ステンレス板、鉄板、アルミニウム板、銅板等)で形成する態様が考え得る。
以上で構成される本考案にかかる組み立て式ピザ窯10は、焼成室25内に熱反射板24が設けられることによって、焼成室25内の放熱効果が確保できると共に、蓄熱・輻射熱が安定的に得られ、より本格的なピザPの焼成を可能にする。
本考案にかかる組み立て式ピザ窯10の他の実施形態について説明する。図5は、本考案にかかる組み立て式ピザ窯10の他の実施形態を示す説明図であり、具体的には、上蓋20における天面部22の外側に、フライパン状の凹部32を形成した手段を採用するものである。
フライパン状の凹部23は、上蓋20の天面部22の外側を凹状に窪ませることで、調理可能なフライパン状に成形したものである。該凹部23は、天面部22に一つあるいは複数形成する態様を採用し得る。図面では、天面部22に3つの凹部23を形成した場合について示している。かかる凹部23を形成することで、ピザPの焼成だけでなく、焼成室25内の高熱を他の調理にも利用することが可能となり、燃焼熱の有効利用に資する。
以上で構成される本考案にかかる組み立て式ピザ窯10は、上蓋20における天面部22の外側にフライパン状の凹部23が形成されることによって、燃焼熱を利用して上蓋20の上で様々な調理が同時に楽しめ、また、焼き上がったピザPを凹部23に載置することで、冷めずに温かいままのピザPを長時間にわたって食することも可能にする。
本考案にかかる組み立て式ピザ窯は、任意の場所に携帯して使用することができるアウトドア用のピザ窯であって、キャンピングやベランピング、屋外バーベキュー等の場で活用されるほか、自宅の庭先・軒先等でも気軽に使用可能であって、何処でも本格的なピザを調理し味わうことが可能である。したがって、本考案にかかる「組み立て式ピザ窯」の産業上の利用可能性は極めて大であるものと思料する。
10 組み立て式ピザ窯
20 上蓋
21 ピザ出し入れ口
22 天面部
23 凹部
24 熱反射板
25 焼成室
30 中蓋
31 ピザ焼成板
32 通気開口部
33 打ち抜き立設板
40 底窯
41 通風孔
42 燃料投入口
43 燃焼室
50 載置台
60 段重ね構造
60a 当接狭持板
60b 鍔状のフランジ
61 連結手段
70 金タライ
P ピザ
N 燃料

Claims (4)

  1. 上蓋と、中蓋と、底窯と、で構成される組み立て式のピザ窯であって、
    上蓋は、所定の高さ寸法を有する下方が開放した略円筒環状体の側面部所定箇所にピザ出し入れ口を設けると共に、天面部が鍋底状に形成されて成り、
    中蓋は、所定の高さ寸法を有する下方が開放した略円筒環状体の上面がピザ焼成板によって閉塞され、該ピザ焼成板の周縁部における前記ピザ出し入れ口の対向位置に所定長さの円弧状の切り込みを入れ、該切り込みの端部同士を結ぶ線にてピザ焼成板を上方へ折曲することで打ち抜き立設板を鉛直状に立ち上げて通気開口部を形成して成り、
    底窯は、所定の高さ寸法を有する上方が開放した略円筒環状体の底面部を鍋底状に形成し、側面部所定箇所には燃料投入口を設けると共に、側面部あるいは底面部のいずれか一方若しくは両方における所定箇所には複数の通風孔を設けて成り、
    上蓋と中蓋と底窯とが段重ね構造によって組み立てられ、且つ、連結手段を介して連結固定されて成ることを特徴とする組み立て式ピザ窯。
  2. 前記上蓋と中蓋と底窯とが、開放部分を同じ方向に向けて重ね合わせることによって、該底窯内に上蓋及び中蓋が格納されることを特徴とする請求項1に記載の組み立て式ピザ窯。
  3. 前記上蓋における天面部の内側に、熱反射板を設けて成ることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の組み立て式ピザ窯。
  4. 前記上蓋における天面部の外側に、フライパン状の凹部が形成されて成ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の組み立て式ピザ窯。

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