JP3234185U - 車両用アクセルペダルの誤操作防止装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】単純な構造でアクセルペダルとブレーキペダルの踏み間違えによる誤操作を確実に防止する車両用アクセルペダルの誤操作防止装置を提供する。【解決手段】誤操作防止装置は、アクセルペダル21が基準値を超えない力で操作されている状態においては、アクセルペダルは、第1部材11からアクセル操作用連結部14を介して第2部材12に連結される。このため、アクセルペダルの操作により加速制御手段31を制御できる。一方、アクセルペダルが基準値を超える押圧力で操作されると、第1部材と第2部材とはアクセル操作用連結部により離間され、第1部材から制動操作用連結部を介して第3部材13に連結され、アクセルペダルの操作により制動制御手段32を制御できる。【選択図】図2
Description
本考案は、車両用アクセルペダルの誤操作を防止する装置に関する。
車両の運転時において、アクセルセルペダルを誤操作してしまい車両を暴走させてしまう事故が絶えない。このような誤操作は、停車時や走行中に運転者が車両を制動する意図でブレーキペダルを踏み込むつもりが、誤ってアクセルペダルを踏み込んでしまって車両を加速してしまうことにより生じる。このようなアクセルペダルの誤操作を防止するため、様々な技術が提案されている。
特許文献1には、底まで踏み込むと、アクセル機能が取り消され、替わってブレーキがかかるペダルにより、ブレーキのつもりでアクセルを踏み込むと、ブレーキがかかるものが記載されている。
また、特許文献2には、従来のブレーキはそのままにして、従来のアクセルに本来のアクセルとブレーキの機能を兼ね備えたものが記載されている。
更に、特許文献3には、自動車のアクセルペダルに連動するアクセル連動部材とスロットルバルブを開閉するようにスロットルバルブに協働して前記アクセル連動部材に磁気的に結合するスロットル連動部材とから成る磁気結合手段を備え、前記磁気結合手段は、前記アクセルペダルにブレーキペダルと同程度又はそれ以上の押圧力が急激に掛けられたときに前記アクセル連動部材が前記スロットル連動部材から直ちに解放されるように磁気的に設定されている自動車のアクセル誤操作防止装置が記載されている。
しかし、特許文献1、及び特許文献2には、装置の具体的構造が記載されておらず、どのような構造で踏み間違いを防止するかが開示されていない。また、特許文献3のものは、アクセルペダルにブレーキペダルと同程度又はそれ以上の押圧力が急激に掛けられたときに前記アクセル連動部材が前記スロットル連動部材から直ちに解放される構造であり、その後の車両の制動については記載されていない。
そこで本考案は、簡単で安価に実現できる構造で、アクセルペダルとブレーキペダルの踏み間違えがあっても、車両を制動することによりアクセルペダルの誤操作を確実に防止することができる車両用アクセルペダルの誤操作防止装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決する請求項1に記載の考案は、アクセルペダルに連結された第1部材と、車両の加速制御手段に接続され前記加速制御手段を操作する第2部材と、前記車両の制動制御手段を操作する第3部材とを備え、前記第1部材は、前記第2部材と前記第3部材の間に配置され、前記第1部材は前記第2部材と相対する側面に、第1部材第1接続部を備え、前記第2部材は前記第1部材と相対する側面に第2部材接続部を備え、前記第1部材第1接続部と前記第2部材接続部とが接触することで前記第1部材と前記第2部材とが連結されるアクセル操作用連結部を備え、前記アクセル操作用連結部は、前記アクセルペダルが予め定めた基準値を超えない押圧力で操作された状態においては前記第1部材第1接続部と前記第2部材接続部とが前記第1部材の操作を前記第2部材に伝達可能に連結されて前記アクセルペダルの操作に基づいて前記第1部材が前記第2部材を駆動して前記加速制御手段の操作が可能な状態であり、前記アクセルペダルが前記基準値を超える押圧力で操作された状態においては前記第1部材第1接続部と前記第2部材接続部とが離間するものであり、前記第1部材は前記第3部材と相対する側面に、第1部材第2接続部を備え、前記第3部材は前記第1部材と相対する側面に第3部材接続部を備え、前記第1部材第2接続部と前記第3部材接続部とが接触することで前記第1部材と前記第3部材とが連結される制動操作用連結部を備え、前記制動操作用連結部は、前記アクセルペダルが前記基準値を超えない押圧力で操作されている状態では離間しており、前記アクセルペダルが前記基準値を超える押圧力で操作される状態においては前記第2部材との連結が外れた前記第1部材の前記第1部材第2接続部と、前記第3部材が連結され前記アクセルペダルの操作により前記制動制御手段の操作が可能な状態となり前記車両に制動力を付与することを特徴とする車両用アクセルペダルの誤操作防止装置である。
同じく請求項2に記載の考案は、請求項1に記載の車両用アクセルペダルの誤操作防止装置において、前記アクセルペダルと前記第1部材との間に、前記アクセルペダルが前記値を超える押圧力で操作したとき、前記第1部材が前記第3部材側に傾きやすくする連結部を配置したことを特徴とする。
同じく請求項3に記載の考案は、請求項1に記載の車両用アクセルペダルの誤操作防止装置において、前記アクセル操作用連結部の前記第1部材第1接続部、及び前記第2部材の前記第2部材接続部は、それぞれの表面に嵌合可能な凹凸部を形成して構成したことを特徴とする。
同じく請求項4に記載の考案は、請求項1に記載の車両用アクセルペダルの誤操作防止装置において、前記制動操作用連結部の前記第1部材第2接続部、及び前記第3部材の前記第3部材接続部は、それぞれの表面に負荷により互いに嵌まり込む形状の凹凸部を形成して構成したことを特徴とする。
同じく請求項5に記載の考案は、請求項1に記載の車両用アクセルペダルの誤操作防止装置において、前記第2部材の第2部材接続部は、前記第1部材の側に向けて付勢されたボール部材を備え、前記第1部材の前記第1部材の前記第1接続部は、前記ボール部材が嵌まり込む凹部を備えることを特徴とする。
同じく請求項6に記載の考案は、請求項1に記載の車両用アクセルペダルの誤操作防止装置において、前記加速制御手段は、前記第2部材の最初の動作に対して所定の時間だけ遅延して動作させることを特徴とする。
本考案に係る車両用アクセルペダルの誤操作防止装置によれば、簡単で安価に実現できる構造で、アクセルペダルとブレーキペダルの踏み間違えがあっても、車両を制動することによりアクセルペダルの誤操作を確実に防止することができる。
本考案によれば、アクセルペダルが、パニックブレーキ等で予め定めた基準値以上の力で操作されると、第1部材と第2部材を接続していたアクセル操作用連結部の連結が外れ、第1部材は制動用連結部により第3部材と連結され、制動制御手段が操作され車両の制動がされる。このため、アクセルペダルの踏み間違いによる車両の暴走を防止することができる。
即ち、請求項1に記載の車両用アクセルペダルの誤操作防止装置によれば、アクセルペダルが基準値を超えない力で操作されている状態においては、アクセルペダルは、第1部材からアクセル操作用連結部を介して第2部材に連結される。このため、アクセルペダルの操作により加速制御手段を制御できる。一方、アクセルペダルが基準値を超える押圧力で操作されると、第1部材と第2部材とはアクセル操作用連結部で離間され、第1部材は制動操作用連結部により第3部材に連結される。このため、アクセルペダルの操作により第3部材を介して制動制御手段を制御できる。よって、パニックブレーキ等において、ブレーキペダルを踏まず、アクセルペダルを強い力で踏んだ場合であっても車両に制動力を付与することができる。
請求項2に記載の車両用アクセルペダルの誤操作防止装置によれば、前記アクセルペダルと前記第1部材との間に、前記アクセルペダルが前記値を超える押圧力で操作したとき、前記第1部材が前記第3部材側に傾きやすくする連結部を配置しているので、アクセルペダルを基準値以上の押圧力で操作すると、第1部材が連結部で傾いて第3部材側に傾き、第1部材と第3部材とが制動動作用連結部でより確実に連結される。
また、請求項3に記載の車両用アクセルペダルの誤操作防止装置によれば、アクセル操作用連結部の第1部材第1接続部、及び第2部材の第2部材接続部は、それぞれの表面に嵌合可能な凹凸部を形成して構成している。よって、アクセル操作用連結部を簡単な構造で確実に連結離間を行える。
また、請求項4に記載の車両用アクセルペダルの誤操作防止装置によれば、制動操作用連結部の第1部材第2接続部、及び第3部材の第3部材接続部は、それぞれの表面に負荷により互いに嵌まり込む形状の凹凸部を形成して構成している。よって、制動操作用連結部を簡単な構造で確実に連結を行えるものとできる。
更に、請求項5に記載の車両用アクセルペダルの誤操作防止装置によれば、第2部材の第2部材接続部は、第1部材の側に向けて付勢されたボール部材を備え、前記第1部材の第1部材の第1接続部は、ボール部材が嵌まり込む凹部を備える。よって、アクセル操作用連結部を第1部材及び第2部材の簡単な加工と単純な部品を配置することで実現でき、また、その動作も確実なものとできる。
そして、請求項6に記載の車両用アクセルペダルの誤操作防止装置によれば、加速制御手段は、第2部材の最初の動作に対して所定の時間だけ遅延して動作させる。よって、ブレーキペダルを踏んだつもりでアクセルペダルを踏み込んでしまった場合、加速動作が遅延させた分車両の前進を防止でき、損害を小さくできる。
本考案を実施するための形態に係る車両用アクセルペダルの誤操作防止装置について説明する。
<第1実施形態>
図1は本考案の第1実施形態に係る車両用アクセルペダルの誤操作防止装置の基本構造を示す模式図、図2は同車両用アクセルペダルの誤操作防止装置の概略構成を示すブロック図である。
図1は本考案の第1実施形態に係る車両用アクセルペダルの誤操作防止装置の基本構造を示す模式図、図2は同車両用アクセルペダルの誤操作防止装置の概略構成を示すブロック図である。
本実施形態に係る車両用アクセルペダルの誤操作防止装置10(以下、誤操作防止装置10という)は、図1に示すように、アクセルペダル21に接続されて連動する第1部材11と、第1部材11に隣接して配置された第2部材12と、第1部材11部材を挟んで第2部材12の反対側に配置された第3部材13とを備えている。
本実施形態において、アクセルペダル21は、一般の車両と同様に、車両の運転席のステアリングホイール下側床部に配置され、第2部材12を介して車両の加速制御手段31に接続されている。加速制御手段31は、運転者のアクセルペダルの踏み込み量による出力要求を、機械式のケーブルでなく、電気信号として受信して駆動装置41の加速状態を制御する。電子制御される例で説明すれば、加速制御手段31は、車両走行用の駆動装置41(エンジン)の回転状態を制御する電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)である。
加速制御手段31は、格納されたプログラムに従って、アクセルペダル21の踏み込み量、その他のセンサー等からの信号に基づいて駆動装置41の運転状態を制御する。
運転席のステアリングホイールの下側床部には、前述したアクセルペダルに隣接して、通常の運転時において、車両の制動のために用いる主ブレーキペダル22が配置されている。主ブレーキペダル22は車両のブレーキを制御する制動制御手段32(ブレーキブースター)に接続され、制動制御手段32は、制動装置42(ブレーキ)を駆動制御し通常運転時において運転者が車両の制動を制御する。
また、第3部材13は制動制御手段32に接続され、第3部材13が駆動されたとき、制動装置42を駆動制御し車両の制動を制御する。これにより、アクセルペダルの誤操作による暴走等を防止する。
本実施形態では、アクセルペダル21は常時閉方向(エンジン回転が低下する方向)に付勢されており、アクセルペダル21を状況にあわせて踏み込み操作することにより、加速制御手段31が駆動装置41の回転が適正となるよう制御する。即ち、アクセルペダル21を踏み込めば車両が加速し、アクセルペダル21の踏み込みを戻せば車両が加速をやめ減速する。
本実施形態に係る誤操作防止装置10では、アクセルペダル21を通常アクセル操作に使用される押圧力を基準値Sとし、この基準値より大きな力でアクセルペダルを踏み込んだとき、アクセルペダル21が制動制御手段32に接続され制動力が発生するようにしている。
以下、この動作を可能とする第1部材11、第2部材12、及び第3部材13の構造について説明する。本実施形態に係る誤操作防止装置10において、アクセルペダル21には、第1部材11が連結されている。一方、加速制御手段31には、この加速制御手段31を操作する第2部材12が接続されている。更に、制動制御手段32には、この制動制御手段を操作作する第3部材13が接続されている。第1部材11、第2部材12、第3部材13は、金属、例えば鉄材で構成される。
ここで第1部材11は、第2部材12と第3部材13の間に配置されている。第1部材11と第2部材12とアクセル操作用連結部14で接続、離間される。アクセル操作用連結部14は、第1部材11の第2部材12と相対する側面に形成された第1部材第1接続部14aと、第2部材12の第1部材第1接続部14aと相対する側面に形成された第2部材接続部14bとから構成される。本実施形態では、第1部材第1接続部14a、第2部材接続部14bは第1部材11、及び第2部材12の表面を凹凸となるように加工して形成しているが、必要により、各接続部を他の素材で形成した別部材として取り付けることができる。
本実施形態では、第1部材11が第2部材12と第3部材13で連結された状態において、第1部材11と第3部材13とは、制動操作用連結部15において離間状態となっている。即ち、図1に示すように、第1部材第2接続部15aと第3部材接続部15bとはS(例えば0.1mm程度)離間している。
誤操作防止装置10において、第1部材第1接続部14aは、図1に示すように、高さh1、ピッチP1の連続した山型をなした凹凸部を備えて構成される。なお、第1部材11には第1部材11を初期位置に戻す方向(図1中下方)に向けて付勢する引張バネ等で構成された付勢手段18を備えている。また、第2部材接続部14bは、高さh2、ピッチP1の連続した二等辺三角形形状の山型を形成した凹凸面で構成される。第1部材第1接続部14aと第2部材接続部14bとは互いに噛み合うことで、第1部材11の操作方向(図1中上下方向)の動作を第2部材12に伝達する。これにより、アクセルペダル21の操作により第2部材12を介して加速制御手段31を制御できる。
また、本実施形態では、アクセル操作用連結部14は、予め定めた基準値Sを超えないアクセルペダル21の押付力では噛み合った状態を保ち、押付力が基準値Sを超えたとき、第1部材第1接続部14aと第2部材接続部14bが互いの凸部を乗り越えて外れた状態となる。このとき、第1部材11は、第2部材12から離間する方向、即ち13側に傾く。
ここで、第1部材第1接続部14aの材質、凹凸の高さh1、ピッチP1、長さL1、幅寸法(図1中の前後方向の寸法:図示されていない)、第2部材接続部14bの材質、凹凸の高さh3、ピッチP1、幅寸法(図1中の前後方向の寸法:図示されていない)は、基準値Sを超える押圧力で第1部材11が押圧されたとき、係合が外れるように選定されている。
誤操作防止装置10において、第1部材11が第3部材13側に傾いた状態で、第1部材11は、制動操作用連結部15を介して第3部材13に連結される。制動操作用連結部15は、第1部材11の第3部材13に相対する側面に形成された第1部材第2接続部15aと、第3部材13の第1部材11に相対する側面に形成された第3部材接続部15bとから構成される。本実施形態では、第1部材第2接続部15a、第3部材接続部15bは第1部材11、及び第3部材13の表面を凹凸となるように加工して形成しているが、必要により他の素材で形成した別部材を取り付けることができる。
誤操作防止装置10において、第1部材第2接続部15aは、図1に示すように、高さh2、ピッチP2の連続した鋸歯形状をなした凹凸面で構成される。第1部材第2接続部15aのそれぞれの凸部の先端は第3部材接続部15bとの噛み合い側に傾斜している。また、第3部材接続部15bは、高さh4、ピッチP3の連続した鋸歯形状をなした凹凸面で構成される。第1部材第2接続部15aのそれぞれの凸部の先端は第3部材接続部15bとの噛み合い側に傾斜している。このため、第1部材11を押圧方向と反対方向に移動させない限り係合は解除されない。
第1部材第2接続部15aと第3部材接続部15bとが互いに噛み合うことで、第1部材11の操作方向(図1中上方向)の動作を第3部材13に伝達する。これにより、アクセルペダル21の操作により第3部材13を介して制動制御手段32を制御できる。
上述のように、この加速制御手段31の操作は、アクセルペダル21を、基準値Sを超える押付力で操作したときだけ可能である。
以上の構成により、通常の運転時においては、第1部材第1接続部14aと第2部材接続部14bとが接触して噛み合った状態となり、アクセルペダル21が予め定めた基準値Sを超えない押圧力で操作したとき、アクセルペダル21の操作及び主ブレーキペダル22の操作により車両を加減速制御することができる。
以下、誤操作防止装置10の動作について詳細に説明する。図3は同車両用アクセルペダルの誤操作防止装置における各部材の動作状態を示す図、図4は同車両用アクセルペダルの誤操作防止装置におけるアクセルペダルの押圧力と車両の加速、制動状態を示す図である。
初期状態である運転者による操作がされていない状態において、誤操作防止装置10は図3(a)に示すように、アクセルペダル21、及び第2部材12がアクセル操作用連結部14で連結された状態である。この状態から運転者が通常の運転を行うとき、図3(b)に示すように、第1部材11と第2部材12とがアクセル操作用連結部14において連結され、アクセルペダル21を操作して車両を加速調整したり、主ブレーキペダル22を踏み込んで車両を制動したりできる。なお、この状態では、第1部材11と第3部材13とは離間している。
このため、アクセルペダル21の押圧力が基準値S以下であると、車両は加速制御手段31の制御により図4中のA領域の矢印aで示されたようにアクセルペダル21の押圧力に応じて加速制御される。ここで、加速制御手段31はプログラムに基づいてアクセルペダル21を押圧力に応じて車両が加速するように制御する。
本実施形態では、加速制御手段31は、アクセルペダル21の踏み込み初めから予め定めた時間d(例えば0.1秒:時間dにおける押圧力が0となる範囲を示した)だけ、遅延して車両の加速を開始するようプログラムされる。これは、後述するパニックブレーキ等において、アクセルペダル21の誤操作による車両の走行距離をなるべく減少させて衝突等による被害を可能な限り軽減させるために行われる。この処理を行うとアクセルペダル操作に対する車両の加速レスポンスが低下させることになるが、この遅延は、体感上で遅延をさせない程度に行うものとする。
このとき、アクセルペダル21とは独立して主ブレーキペダル22を踏み込むと制動制御手段32の制御のもと制動制御手段32が車両を制動させることができる。
運転者が車両を急停車させる必要があると判断した場合において、運転者が本来強く踏み込むべき主ブレーキペダル22ではなく、アクセルペダル21を、基準値Sを超える押圧力で踏み込んだとする。すると、第1部材11は、図3(c)に示すように、アクセル操作用連結部14において第1部材第1接続部14a、第2部材接続部14bの凸部の斜面にそって移動して第2部材12から離間して、第3部材13側に傾動する。
そして、第1部材11は、制動操作用連結部15により、第3部材13に接続される。このとき、第1部材11は、第1部材11に配置された付勢手段18による付勢力で戻り、図4のb領域に示すように、加速制御手段31はプログラムに基づいてアクセル信号をキャンセル(立ち下げ)、駆動装置41の加速力を0とする(図4中の矢印B)。
そして、運転者が更にアクセルペダル21を踏み込むと、図3(d)に示すように、第1部材11と第3部材13とが制動操作用連結部15において接続され制動制御手段32が動作する。このとき、図4のc領域に示すように、アクセルペダル21を踏み込むほど、第3部材13が押し込まれ(図4の矢印C)、制動力が大きくなり、車両は制動されいずれ停止する。
また、このとき、駆動装置41はアクセルペダル21の踏み込み初めから予め定めた時間d(図4参照:例えば0.1秒)だけ、遅延して車両の加速を開始するからアクセルペダル21の誤操作時に車両の走行距離を減少させて衝突等による被害を軽減できる。
このように、本実施形態に係る誤操作防止装置10によれば、運転者がアクセルペダル21を誤って大きな力で踏み込んだ場合でも、車両の暴走が防止され、制動され、車両の暴走を防止することができる。
本実施形態に係る誤操作防止装置10において、アクセル操作用連結部14第1部材第1接続部14a、第2部材接続部14b、制動操作用連結部15の第1部材第2接続部15a、第3部材接続部15bの形状は適宜変更することができる。例えば、第1部材第1接続部14aの形状は、図5(a)、(b)に示すように、高さh1を変更することができる。図5(b)に示すように、高さh11として高さh1より小さくすることにより、基準値Sの値を小さくすることができる。また、同様に、第2部材接続部14bの形状を適宜変更することができる。
<第2実施形態>
次に本発明の第2実施形態に係る車両用アクセルペダルの誤操作防止装置について説明する。図6は本考案の第2実施形態に係る車両用アクセルペダルの誤操作防止装置の構造示す模式図である。
次に本発明の第2実施形態に係る車両用アクセルペダルの誤操作防止装置について説明する。図6は本考案の第2実施形態に係る車両用アクセルペダルの誤操作防止装置の構造示す模式図である。
本実施形態に係る誤操作防止装置60は、第1部材11のアクセルペダル接合部材17側の端部に、第1部材11が第2部材12から外れるとき、第1部材11が第3部材13側に傾きやすくする連結部16を設けたものである。連結部16としては、図6に示すように、第1部材11の下端に傾斜部16a、16bを形成することができる。
本実施形態によれば、アクセルペダル21を基準値以上の押圧力で操作すると、第1部材11が連結部16で傾いて第3部材13側に傾き、第1部材11と第3部材13とが制動操作用連結部15でより確実に連結される。なお、連結部16としては、上記構成の他、ボールジョイント、バネを使用することができる。
<第3実施形態>
図7は本考案の第3実施形態に係る車両用アクセルペダルの誤操作防止装置の各部の構造を示すものであり、(a)は第1部材の縦断面図、(b)は第2部材接続部14bを示す拡大図である。
図7は本考案の第3実施形態に係る車両用アクセルペダルの誤操作防止装置の各部の構造を示すものであり、(a)は第1部材の縦断面図、(b)は第2部材接続部14bを示す拡大図である。
本実施形態に係る誤操作防止装置10は、アクセル操作用連結部14として、アクセル操作用連結部14に球面の一部の形状をなす凹部50を設け、第2部材12の第1部材11側にボール部材51を備えた第2部材接続部14bを配置している。この例では、第2部材接続部14bとして、第2部材12に第1部材11に至り、反対側端部に雌ネジ部54を形成した貫通孔55に、貫通孔55の第1部材11側端部に配置したボール部材51、ボール部材51を第1部材側に付勢する圧縮バネ52、雌ネジ部54にねじ込まれボール部材51の調整用の位置調整ネジ53を配置して構成する。
本実施形態に係る誤操作防止装置10よれば、第1部材11の凹部50に第2部材12側から挿入されたボール部材51が係合することで、第1部材11の駆動に際し、第1部材11の押圧力が基準値Sに至るまで第2部材12が駆動され、基準値Sを超えるとボール部材51が凹部50を乗り超えて凹部50から逸脱することにより、第1部材11が第2部材12から外れる。このため、アクセル操作用連結部14を第1部材、及び第2部材の簡単な加工と単純な部品を配置することで実現でき、また、その動作も確実なものとできる。
また、位置調整ネジ53の位置を調整することで、基準値Sの大きさを簡単に変更できる。
また、位置調整ネジ53の位置を調整することで、基準値Sの大きさを簡単に変更できる。
本考案に係る車両用アクセルペダルの誤操作防止装置は、簡単な構造でアクセルペダルとブレーキペダルの踏み間違えによる誤操作を確実に防止することができ産業上の利用が可能である。
10:誤操作防止装置
11:第1部材
12:第2部材
13:第3部材
14:アクセル操作用連結部
14a:第1部材第1接続部
14b:第2部材接続部
15:制動操作用連結部
15a:第1部材第2接続部
15b:第3部材接続部
16:連結部
16a:傾斜部
16b:傾斜部
17:アクセルペダル接合部材
18:付勢手段
21:アクセルペダル
22:主ブレーキペダル
23:アクセルカット手段
31:加速制御手段
32:制動制御手段
41:駆動装置
42:制動装置
50:凹部
51:ボール部材
52:圧縮バネ
53:位置調整ネジ
54:雌ネジ部
55:貫通孔
60: 誤操作防止装置
11:第1部材
12:第2部材
13:第3部材
14:アクセル操作用連結部
14a:第1部材第1接続部
14b:第2部材接続部
15:制動操作用連結部
15a:第1部材第2接続部
15b:第3部材接続部
16:連結部
16a:傾斜部
16b:傾斜部
17:アクセルペダル接合部材
18:付勢手段
21:アクセルペダル
22:主ブレーキペダル
23:アクセルカット手段
31:加速制御手段
32:制動制御手段
41:駆動装置
42:制動装置
50:凹部
51:ボール部材
52:圧縮バネ
53:位置調整ネジ
54:雌ネジ部
55:貫通孔
60: 誤操作防止装置
Claims (6)
- アクセルペダルに連結された第1部材と、車両の加速制御手段に接続され前記加速制御手段を操作する第2部材と、前記車両の制動制御手段を操作する第3部材とを備え、
前記第1部材は、前記第2部材と前記第3部材の間に配置され、
前記第1部材は前記第2部材と相対する側面に、第1部材第1接続部を備え、前記第2部材は前記第1部材と相対する側面に第2部材接続部を備え、前記第1部材第1接続部と前記第2部材接続部とが接触することで前記第1部材と前記第2部材とが連結されるアクセル操作用連結部を備え、
前記アクセル操作用連結部は、前記アクセルペダルが予め定めた基準値を超えない押圧力で操作された状態においては前記第1部材第1接続部と前記第2部材接続部とが前記第1部材の操作を前記第2部材に伝達可能に連結されて前記アクセルペダルの操作に基づいて前記第1部材が前記第2部材を駆動して前記加速制御手段の操作が可能な状態であり、
前記アクセルペダルが前記基準値を超える押圧力で操作された状態においては前記第1部材第1接続部と前記第2部材接続部とが離間するものであり、
前記第1部材は前記第3部材と相対する側面に、第1部材第2接続部を備え、前記第3部材は前記第1部材と相対する側面に第3部材接続部を備え、前記第1部材第2接続部と前記第3部材接続部とが接触することで前記第1部材と前記第3部材とが連結される制動操作用連結部を備え、
前記制動操作用連結部は、前記アクセルペダルが前記基準値を超えない押圧力で操作されている状態では離間しており、
前記アクセルペダルが前記基準値を超える押圧力で操作される状態においては前記第2部材との連結が外れた前記第1部材の前記第1部材第2接続部と、前記第3部材が連結され前記アクセルペダルの操作により前記制動制御手段の操作が可能な状態となり前記車両に制動力を付与することを特徴とする車両用アクセルペダルの誤操作防止装置。 - 前記アクセルペダルと前記第1部材との間に、前記アクセルペダルが前記値を超える押圧力で操作したとき、前記第1部材が前記第3部材側に傾きやすくする連結部を配置したことを特徴とする請求項1に記載の車両用アクセルペダルの誤操作防止装置。
- 前記アクセル操作用連結部の前記第1部材第1接続部、及び前記第2部材の前記第2部材接続部は、それぞれの表面に嵌合可能な凹凸部を形成して構成したことを特徴とする請求項1に記載の車両用アクセルペダルの誤操作防止装置。
- 前記制動操作用連結部の前記第1部材第2接続部、及び前記第3部材の前記第3部材接続部は、それぞれの表面に負荷により互いに嵌まり込む形状の凹凸部を形成して構成したことを特徴とする請求項1に記載の車両用アクセルペダルの誤操作防止装置。
- 前記第2部材の第2部材接続部は、前記第1部材の側に向けて付勢されたボール部材を備え、前記第1部材の前記第1接続部は、前記ボール部材が嵌まり込む凹部を備えることを特徴とする請求項1に記載の車両用アクセルペダルの誤操作防止装置。
- 前記加速制御手段は、前記第2部材の最初の動作に対して所定の時間だけ遅延して動作させることを特徴とする請求項1に記載の車両用アクセルペダルの誤操作防止装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021002761U JP3234185U (ja) | 2021-07-15 | 2021-07-15 | 車両用アクセルペダルの誤操作防止装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2021002761U JP3234185U (ja) | 2021-07-15 | 2021-07-15 | 車両用アクセルペダルの誤操作防止装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3234185U true JP3234185U (ja) | 2021-09-24 |
Family
ID=77780190
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2021002761U Active JP3234185U (ja) | 2021-07-15 | 2021-07-15 | 車両用アクセルペダルの誤操作防止装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3234185U (ja) |
-
2021
- 2021-07-15 JP JP2021002761U patent/JP3234185U/ja active Active
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