JP3234168U - 溶接磁性固定器 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶接磁性固定器における透磁性板の加工時に生じる湾曲や表面凹凸による誤差を回避可能な溶接磁性固定器を提供する。【解決手段】溶接磁性固定器は、磁石セットと、固定枠と、磁石セットにより磁化可能な平行配置された2セットの透磁性板2と、を含み、固定枠は2セットの透磁性板の間に位置し、磁石セットは、2セットの透磁性板の間の固定枠に設けられ、各セットの透磁性板は、いずれも少なくとも2枚の板本体3を積み重ねてなされ、各板本体の厚さは、1mm〜2.5mmであり、同一側の板本体は、複数の締結部品により順に通されて固定枠に固定されている。磁性位置決め装置における透磁性板は二層または多層に分けられ、各層の透磁性板の厚さが減少されるがトータルの厚さが変わらないため、透磁性板を容易にダイカットでき、表面も滑らかで、使用する際に、誤差を回避できる。【選択図】図1

Description

本考案は、位置決め装置の技術分野に属し、溶接部品の磁性固定装置に関する。
現在の磁性位置決め装置は、磁石により磁化可能な一対の透磁性板を含み、二つの透磁性板は平行に配置され、鏡像関係を成している。磁化された透磁性板の吸着により、部品の位置決めが実現される。しかしながら、既存の二つの透磁性板の多くは単層のもので、単層のまま使用すると、単層が厚すぎるため、ダイカットの難易度が高く、加工時に湾曲、凸凹の現象を招いてしまい、位置決め部品を実用する際に容易に誤差が生じてしまう。また、表面が腐食されないように、通常は透磁性板の表面に対してスプレー塗装することにより耐食性の効果を実現しているが、逆にその結果として磁性が弱められてしまう。
本考案は、上述の既存溶接部品の磁性位置決め装置に存在する問題点に鑑みてなされたものであって、透磁性板の加工時に生じる湾曲や表面凹凸による誤差を回避可能な溶接磁性固定器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本考案に係る溶接磁性固定器は、磁石セットと、固定枠と、磁石セットにより磁化可能な平行配置された2セットの透磁性板と、を含み、
前記固定枠は2セットの前記透磁性板の間に位置し、前記磁石セットは、2セットの前記透磁性板の間の前記固定枠に設けられ、各セットの前記透磁性板は、いずれも少なくとも2枚の板本体を積み重ねてなされ、各板本体の厚さは、1mm〜2.5mmであり、同一側の板本体は、複数の締結部品により順に通されて前記固定枠に固定されている
上記の溶接磁性固定器において、前記板本体の厚さは、1.5mmである。
上記の溶接磁性固定器において、前記板本体の表面には亜鉛メッキ層が塗装されている。亜鉛メッキシートを採用すれば、スプレー塗装する必要がなく、磁力の損失が少ない。
上記の溶接磁性固定器において、前記磁石セットは、複数の固定磁石および複数の可動磁石を含み、前記固定枠の中央部には取付用溝が設けられ、前記取付用溝内には回転部品が設けられ、該回転部品と前記固定枠とは回転軸により回転可能に接続され、前記固定枠には前記取付用溝を取り囲んで間隔を隔てて複数の固定磁石用スロットが設けられ、複数の固定磁石は一対一に対応しながら複数の前記固定磁石用スロットに設けられ、複数の可動磁石は、取付用溝内に設けられかつ前記回転部品とともに回転でき、複数の可動磁石は、複数の前記固定磁石と一対一に対応している。
上記の溶接磁性固定器において、前記固定磁石は四つあり、これに対応して前記可動磁石も四つあり、前記回転部品には四つの回転部が設けられ、四つの回転部は均等な間隔で前記回転部品の外周面に固定され、隣り合う二つの回転部の間は位置決め溝が形成され、前記可動磁石は前記位置決め溝内に一対一に対応しながら嵌合されている。
上記の溶接磁性固定器において、前記可動磁石は円柱状であり、前記取付用溝は円形を有し、前記位置決め溝の形状は前記可動磁石の外縁面の形状にフィットする。
上記の溶接磁性固定器において、1セットの前記透磁性板における前記回転軸の箇所には回転ボタン用孔が設けられ、前記回転ボタン用孔を通してレンチが前記回転部品と固定接続されている。
上記の溶接磁性固定器において、前記板本体には円弧形のガイド溝が設けられ、該ガイド溝は回転軸を円心とし、前記回転部品には、ガイドロッドが固設され、該ガイドロッドの一端は垂直に前記ガイド溝に挿し込まれている。
上記の溶接磁性固定器において、前記固定枠における対応する前記板本体に面する側は、ともに複数の位置決めピンが固設され、前記板本体には、前記位置決めピンと一対一に対応する位置決め孔が設けられている。
上記の溶接磁性固定器において、前記板本体は六角形である。
上記の溶接磁性固定器において、前記板本体は矢印の形を有し、三角形の頭部および矩形の尾部を含み、前記尾部の内側の辺は前記頭部の底辺に対応して固定接続され、前記頭部の二つの斜辺はそれぞれ第一吸着面と第二吸着面であり、前記尾部の幅は前記頭部の底辺の長さより小さく、前記尾部の両端と前記頭部の底辺の間には直角コーナーが形成され、前記直角コーナーのコーナー面は第三吸着面である。
上記の溶接磁性固定器において、前記頭部の二つの底角にはともに第一縁があり、前記尾部の二つの外角には第二縁があり、同じ側の前記第一縁と前記第二縁とは同一の平面に位置されて第四吸着面を構成する。
上記の溶接磁性固定器において、前記頭部は、直角二等辺三角形である。
上記の溶接磁性固定器において、前記尾部と前記頭部は一体式構造である。
上記の溶接磁性固定器において、前記固定枠には円環状の取付用溝が設けられ、前記磁石は円環状であり、対応して前記取付用溝内に嵌合されている。
本考案によれば、磁性位置決め装置における透磁性板は二層または多層に分けられ、各層の透磁性板の厚さが減少されるがトータルの厚さが変わらないため、透磁性板を容易にダイカットでき、表面も滑らかで、使用する際に、誤差を回避できる。同時に、板本体の表面は亜鉛メッキシートを使用することで従来のスプレー塗装を代替するため、腐食または錆びる状況における磁性に対する干渉を低減できる。
本考案の実施例1の等角投影図である。 図1の内部構造を示す図である。 図1の背面図である。 実施例1に係る使用時の磁極分布を示す図である。 実施例1に係る停止時の磁極分布を示す図である。 実施例2の構造を示す図である。 実施例2において一側が透磁性板を撤去した際の構造を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本考案に係る具体的な実施例により本考案に係る技術解決手段について詳細に説明するが、本考案はこれらの実施例に限定されない。
(実施例1)
図1に示すように、本考案に係る溶接磁性固定器は磁石セットと、磁気絶縁方式の固定枠1と、磁石セットにより磁化可能な平行配置された2セットの透磁性板2と、を含み、上記固定枠1は2セットの透磁性板2の間に位置されている。磁石セットは、2セットの透磁性板2の間の固定枠1に設けられている。各セットの透磁性板2は、いずれも少なくとも2枚の板本体3を積み重ねてなされ、各板本体3の厚さは、1.3mm〜1.8mmである。複数の締結部品4は、順に同一側の板本体3を通して板本体3を固定枠1に固定する。好ましくは、各板本体3の厚さは1.5mmである。透磁性板2には、透磁性板2を二つの部分に分ける磁気絶縁溝29が設けられている。
図2に示すように、磁石セットは四つの固定磁石5と四つの可動磁石6を含み、固定枠1の中央部には円形の取付用溝7が設けられ、取付用溝7内には回転部品8が設けられ、回転部品8には四つの回転部9が設けられている。四つの回転部9は均等な間隔で回転部品8の外周面に固定され、隣り合う二つの回転部9の間は円弧形の位置決め溝10が形成されている。可動磁石6は、円柱状であり、位置決め溝10内に一対一に対応しながら嵌合されている。
回転部品8と固定枠1とは回転軸11により回転可能に接続され、固定枠1には、上記取付用溝7を取り囲んで間隔を隔てて四つの固定磁石用スロット12が設けられ、四つの固定磁石5は一対一に対応しながら四つの固定磁石用スロット12に設けられている。
ここで、1セットの透磁性板2における上記回転軸11の箇所には回転ボタン用孔13が設けられ、レンチ14が回転ボタン用孔13を通して回転部品8と固定接続されている。図3に示すように、板本体3には円弧形のガイド溝15が設けられ、該ガイド溝15は回転軸11を円心としている。上記回転部品8には、ガイドロッド16が固設され、該ガイドロッド16の一端は垂直にガイド溝15に挿し込まれている。固定枠1における対応する板本体3に面する側は、ともに複数の位置決めピン17が固設され、板本体3には、上記位置決めピン17と一対一に対応する位置決め孔18が設けられている。
各磁石の分布および磁極の向きは図4に示す通りで、磁石の他の一つの磁極は背面側に位置する。レンチ14が図4に示される位置に回転された場合は起動状態であり、磁気絶縁溝29の存在により、両側の磁石の磁力線は透磁性板2を通して閉じることができない。磁気絶縁溝29左側の複数の磁石は全体として一つの磁石とみなすことができ、N極が正面側を向き、S極が背面側に位置する。磁気絶縁溝29の右側の複数の磁石も同様に全体として一つの磁石としてみなすことができ、S極が正面側を向き、N極が背面側に位置する。磁力線により透磁性板2が磁化され、透磁性板2が磁性を有する。一方、レンチ14が180度回転されて図5に示される位置になる場合は停止状態であり、二つの固定磁石5および二つの可動磁石6は磁気絶縁溝29の同じ側に位置され、磁極は逆になっている。同一側の磁石の磁力線は閉じて、磁力線が透磁性板2を通さないため、透磁性板2は磁化されず、板本体3は磁性を有しない。
(実施例2)
図6および図7に示すように、本考案に係る溶接磁性固定器は、磁石28と、固定枠1と、磁石28により磁化可能な2セットの透磁性板2と、を含み、2セットの透磁性板2は平行に配置され、上記固定枠1は2セットの透磁性板2の間に位置されている。固定枠1には、円環状の取付用溝7が設けられている。磁石28は円環状であり、対応して取付用溝7内に嵌合されている。各セットの透磁性板2は、いずれも少なくとも2枚の板本体3を積み重ねてなされ、各板本体3の厚さは、1mm〜2.5mmである。好ましくは、板本体3の厚さは1.5mmである。複数の締結部品4は、順に同一側の板本体3を通して板本体3を固定枠1に固定する。固定枠1の両側の板本体3は同じであり、鏡像関係を成すように設けられ、各板本体3は、いずれも矢印の形を有する。固定枠1における対応する板本体3に面する側は、ともに複数の位置決めピン17が固設され、板本体3には、上記位置決めピン17と一対一に対応する位置決め孔18が設けられている。板本体3の表面には、亜鉛メッキ層が塗装されている。
板本体3は、直角二等辺三角形の頭部19および矩形の尾部20を含み、両者は一体式構造であり、一括にダイカットして成型される。尾部20の内側の辺は頭部19の底辺に対応して固定接続され、頭部19の二つの斜辺はそれぞれ第一吸着面21と第二吸着面22であり、尾部20の幅は頭部19の底辺の長さより小さく、尾部20の両端と頭部19の底辺の間には直角コーナー23を形成し、直角コーナー23のコーナー面(コーナーを形成する二つの平面)は第三吸着面である。
頭部19の二つの底角にはともに第一縁24があり、尾部20の二つの外角には第二縁25があり、同じ側の第一縁24と第二縁25とは同一の平面に位置されて第四吸着面27を形成する。
第一吸着面21、第二吸着面22、第三吸着面26、第四吸着面27および透磁性板2の二つの外側面は、ともに溶接機を固定するための基準吸着面とすることができる。
本考案に係る実用新案登録請求の範囲、明細書において、「・・・を含む」との表現は、広義の意味合いを有し、すなわち、「・・・を少なくとも有する」との表現と同等の意味合いを有す、狭義の意味合いとして理解されてはいかず、すなわち、「・・・のみを含む」と理解されてはいかない。
本明細書において説明された具体的な実施例は、単に本考案の技術的思想に対する例示的な説明である。本考案の属する技術分野における当業者であれば、上記説明した具体的な実施例に対して様々な改良、補充または均等の技術的手段により代替できるが、本考案の技術的思想や実用新案登録請求の範囲から逸脱しない限り、本考案の保護範囲に含まれる。
1 固定枠、
2 透磁性板、
3 板本体、
4 締結部品、
5 固定磁石、
6 可動磁石、
7 取付用溝、
8 回転部品、
9 回転部、
10 位置決め溝、
11 回転軸、
12 固定磁石用スロット、
13 回転ボタン用孔、
14 レンチ、
15 ガイド溝、
16 ガイドロッド、
17 位置決めピン、
18 位置決め孔、
19 頭部、
20 尾部、
21 第一吸着面、
22 第二吸着面、
23 直角コーナー、
24 第一縁、
25 第二縁、
26 第三吸着面、
27 第四吸着面、
28 磁石、
29 磁気絶縁溝。

Claims (10)

  1. 磁石セットと、固定枠と、磁石セットにより磁化可能な平行配置された2セットの透磁性板と、を含み、
    前記固定枠は2セットの前記透磁性板の間に位置し、前記磁石セットは、2セットの前記透磁性板の間の前記固定枠に設けられ、各セットの前記透磁性板は、いずれも少なくとも2枚の板本体を積み重ねてなされ、各板本体の厚さは、1mm〜2.5mmであり、同一側の板本体は、複数の締結部品により順に通されて前記固定枠に固定されている、
    溶接磁性固定器。
  2. 前記板本体の厚さは、1.5mmである、ことを特徴とする請求項1に記載の溶接磁性固定器。
  3. 前記板本体の表面には亜鉛メッキ層が塗装されている、ことを特徴とする請求項1または2に記載の溶接磁性固定器。
  4. 前記磁石セットは、複数の固定磁石および複数の可動磁石を含み、前記固定枠の中央部には取付用溝が設けられ、前記取付用溝内には回転部品が設けられ、該回転部品と前記固定枠とは回転軸により回転可能に接続され、前記固定枠には前記取付用溝を取り囲んで間隔を隔てて複数の固定磁石用スロットが設けられ、複数の固定磁石は一対一に対応しながら複数の前記固定磁石用スロットに設けられ、複数の可動磁石は、取付用溝内に設けられかつ前記回転部品とともに回転でき、複数の可動磁石は、複数の前記固定磁石と一対一に対応している、ことを特徴とする請求項1または2に記載の溶接磁性固定器。
  5. 前記固定磁石は四つあり、これに対応して前記可動磁石も四つあり、前記回転部品には四つの回転部が設けられ、四つの回転部は均等な間隔で前記回転部品の外周面に固定され、隣り合う二つの回転部の間は位置決め溝が形成され、前記可動磁石は前記位置決め溝内に一対一に対応しながら嵌合されている、ことを特徴とする請求項4に記載の溶接磁性固定器。
  6. 前記可動磁石は円柱状であり、前記取付用溝は円形を有し、前記位置決め溝の形状は前記可動磁石の外縁面の形状にフィットする、ことを特徴とする請求項5に記載の溶接磁性固定器。
  7. 1セットの前記透磁性板における前記回転軸の箇所には回転ボタン用孔が設けられ、前記回転ボタン用孔を通してレンチが前記回転部品と固定接続されている、ことを特徴とする請求項4に記載の溶接磁性固定器。
  8. 前記板本体は矢印の形を有し、三角形の頭部および矩形の尾部を含み、前記尾部の内側の辺は前記頭部の底辺に対応して固定接続され、前記頭部の二つの斜辺はそれぞれ第一吸着面と第二吸着面であり、前記尾部の幅は前記頭部の底辺の長さより小さく、前記尾部の両端と前記頭部の底辺の間には直角コーナーが形成され、前記直角コーナーのコーナー面は第三吸着面である、ことを特徴とする請求項1または2に記載の溶接磁性固定器。
  9. 前記頭部の二つの底角にはともに第一縁があり、前記尾部の二つの外角には第二縁があり、同じ側の前記第一縁と前記第二縁とは同一の平面に位置されて第四吸着面を構成する、ことを特徴とする請求項8に記載の溶接磁性固定器。
  10. 前記頭部は、直角二等辺三角形である、ことを特徴とする請求項8に記載の溶接磁性固定器。
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