JP3233949U - ヘルメット用安全緩衝体 - Google Patents

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展幸 松本
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有限会社松本技研工業
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Abstract

【課題】ヘルメット頂部近傍への衝撃を緩和するヘルメット用安全緩衝体を提供する。【解決手段】ヘルメット用安全緩衝体は、軟質発泡合成樹脂シートにて長方形状の長形基部1を設け、長形基部1と同材質による一対の短形基部3を設けるとともに、各基部下面に粘着層を形成し、長形基部1と短形基部3とを平面視十字形に組み合わせ、ヘルメット30の頂部を含む上部に粘着する。【選択図】図10

Description

この考案は、ヘルメット外面頂部に粘着させて用いる緩衝体に関する。
従来より、ヘルメットは工事現場や工場内等にて多用されているが、このヘルメットに取り付けて用いる頭部および首部保護用の緩衝体は現在のところ見当たらない。
従来より、利用されているヘルメットは、剛性素材により略中空半球状に形成された帽体と、この帽体内部に設けられる内装体およびあごひもにより成り立ち、頭部に着用してその安全を確保するものである。すなわち、既存のヘルメットはその使用材料、形状、内装、ライナー等にて頭部に加わる衝撃を緩和することを目的としている。
しかし、狭い現場通路では、その通路の通過時に頭部を既設部材に打ち付けてしまうことが往々にして発生する。これは不注意による面もあるが、普段の生活では使用しないヘルメットはその装着にて約50ミリメートルほど頭頂部が上がるため、そのことを作業中に常時意識していることは困難である。とりわけ、建築現場等の作業員が低い足場の下などをくぐるとき、この足場上部にあるパイプにヘルメット頂部を打ち付けてしまうことが多くある。このとき、その衝撃が頸椎に伝わって鋭い痛みを感じることとなる。
この頸椎は、上部からの衝撃を和らげる構造にはなっていないため、相当な衝撃と痛みを感ずることとなるのであるが、これに対する適切な解決手段が見当たらないのが現状である。
本案は以上に鑑み、ヘルメット頂部に緩衝体を付加することにて、この問題となっている衝撃を大きく緩和することを目的として考案されたものである。
課題を解決する手段として本案は以下の構成とした。すなわち、
軟質発泡合成樹脂シートにて長方形状の長形基部を設け、該長形基部と同材質による一対の長方形状短形基部を設けるとともに、以上の各基部下面に粘着層を形成し、以上の長形基部と短形基部とを平面視十字形に組み合わせる。
本案は以上の構成よりなるヘルメット用安全緩衝体である。
本案によれば、ヘルメット外面上部に発泡合成樹脂による基部主体を粘着させ、この基部主体は各基部がヘルメット上部から下方に向けて粘着されるので、万一、ヘルメットの頂部近傍が他物体と衝突しても、この基部主体の押圧変形にてその衝撃を緩和して、ヘルメット着用者への衝撃、とくに頸椎へのダメージを大きく緩和することのできる、有用なる物品を得ることができる。また、本品は軽量でかさばらないため、本品粘着後も通常のヘルメット同様に使用することができる。
本考案の長形基部の平面図 本考案の長形基部の正面図 本考案の短形基部の平面図 本考案の短形基部の正面図 本考案の長形基部と短形基部の組み合わせ説明図 本考案の他例による長形基部の平面図 本考案の他例による短形基部の平面図 本考案の他例による長形基部と短形基部の組み合わせ説明図 本考案の他例による一体形成基部の平面図 本考案の使用説明図 本考案の使用説明図
以下、本考案の実施形態について説明する。
図において、1は長形基部で、平面視長方形状の軟質発泡合成樹脂シートであり、その下面には粘着層2が形成される。3は長形基部と同材質同幅の短形基部で、上記長形基部と同様にその下面に粘着層4が形成される。上記の長短双方の粘着層には本品使用前には剥離紙(図示略)が粘着されている。以上が本案の一実施形態である。
本案は、以上の長形基部と2個の短形基部を平面視十字形に組み合わせて用いるものであって、図5のように、長形基部の長辺方向中心よりややずらした位置の側部に各短形基部が向かい合って位置し、使用時は図10にて示すように、ヘルメット頂部を含む上部に粘着される。
すなわち、剥離紙を基部から各々除去して粘着層を露出させてから、長形基部をヘルメットの中央上部外面に縦方向に粘着させ、短形基部を、この長辺基部を挟むように平面視十字形になるように直交粘着配置する。この状態にて、通常のヘルメット同様に頭部に着用して用いる。
既述の事態のように、作業移動中にヘルメット頂部およびその近傍が他物体に衝突しても、この緩衝体が衝突箇所となり、緩衝体の押圧変形にてその衝撃は吸収されて大きく緩和され、人体の安全保護機能が発揮される。なお、人体前方への移動が大半のため、衝撃頻度の多い前方衝突対策に重点を置いて、ヘルメット頂部から前部方向への長形基部部分を長くしており、また、ヘルメット前部から後部にかけて切れ目の存在は好ましくないので、長形基部をヘルメット前後にかけて粘着させるものとしている。
図6〜図9は、本案の他例を示すものである。
図において、10は短形基部の一短辺に形成された凸状斜辺部である。11は長形基部の長辺中央近傍側部に形成された一対の凹状斜辺部であり、その他の構成は初例同様であ0る。なお、これらの凸状斜辺部のなす角と凹状斜辺部のなす角は同一である。
これらの各基部の斜辺部は、図8のごとく当接して平面視十字形を構成する。
初例では、長形基部に対する短形基部の当接位置は任意であるため、その当接位置は使用者の勘によるものであるが、本例は、既述の構成にてこの当接位置が定まるので、容易に正しい当接位置と完成形状が得られる利点がある。図9は、既述のような組み合わせ方式ではなく、長短の両基部を一体形成した例であり、組み合わせの手間を省くことができるものである。
以上、本案について記したが、本案は既存のヘルメットに付加してヘルメットに他物品が衝突したときの人体への衝撃を緩和するものである。既述のように、従来はこのような手段がなく、作業者の注意に頼らねばならなかったが、本案にてより安全に安心しての作業および人体移動が可能となったのである。本案品は軽量小型のため、その保管や運搬も容易で、また、粘着しての使用のために所定数ストックしておき、必要に応じて取り出して利用することができる。本案品はシンプルな構成のために比較的安価に製作することができる。例示では十字形としたが、これに限らず近似の他の構成としてもよい。
以上のごとく、本案によってヘルメットに対する衝撃を緩和して、人体に対する安全性を高めることのできる新規かつ有用なる物品を得ることができる。
1 長形基部
2 粘着層
3 短形基部
4 粘着層
10 凸状斜辺部
11 凹状斜辺部
20 一体形成基部
30 ヘルメット

Claims (3)

  1. 軟質発泡合成樹脂シートにて長方形状の長形基部を設け、該長形基部と同材質による一対の長方形状短形基部を設けるとともに、以上の各基部下面に粘着層を形成し、以上の長形基部と短形基部とを平面視十字形に組み合わせたことを特徴とするヘルメット用安全緩衝体。
  2. 長形基部の両長辺適所に対向する凹状斜辺部を形成し、短形基部の一方の短辺に凸状斜辺部を形成してなる請求項1記載のヘルメット用安全緩衝体。
  3. 長形基部の長辺側部適所に一対の短形基部が対向して平面視十字形に一体化形成してなる請求項1記載のヘルメット用安全緩衝体。
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