JP3233854B2 - Cdma移動通信システムにおけるセル選択方法および移動局装置 - Google Patents

Cdma移動通信システムにおけるセル選択方法および移動局装置

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JP3233854B2 JP19486596A JP19486596A JP3233854B2 JP 3233854 B2 JP3233854 B2 JP 3233854B2 JP 19486596 A JP19486596 A JP 19486596A JP 19486596 A JP19486596 A JP 19486596A JP 3233854 B2 JP3233854 B2 JP 3233854B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、符号分割多元接続
(以下、CDMAと略称する)方式の移動通信システム
におけるセル選択方法および基地局装置と移動局装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】CDMA移動通信システムにおいては、
サービスエリアを複数の単位領域であるセルに分割し、
各セルに1つの基地局を設け、サービスエリア内のある
セルに存在する移動局は無線回線を介してそのセルの基
地局と通信を行うようになっている。
【0003】各基地局は常時パイロットチャネルを送信
しており、移動局においてパイロットチャネルを受信す
る際に、何らかの方法で個々のパイロットチャネルを識
別できるようになっている。例えばFDMAシステムで
はパイロットチャネル毎に異なる周波数を用いている。
CDMAシステムではパイロットチャネル毎に異なる拡
散コードを用いることで、移動局は個々のパイロットチ
ャネルを識別できる。
【0004】移動局は複数のパイロットチャネルについ
て受信レベルを測定し、この測定値を基にセル選択を行
っている。詳しくは、移動局はパイロットチャネルとし
て使用しうる複数の拡散コードで受信信号を逆拡散し、
受信レベルを測定し、測定値と対応する拡散コードを記
憶しておく。全ての拡散コードの測定が終わった後、受
信レベルが最大である拡散コードに対応するパイロット
チャネルの逆拡散および受信処理を行い、そのパイロッ
トチャネルを誤り無く復号ができるか、復号した情報か
らそのセルでの通信が許可されているか等の通信の有効
性を判定し、有効であれば、そのセルを在圏セルとす
る。有効でなければ、順次受信レベルの大きい順にパイ
ロットチャネルの受信処理を行って、同様に通信の有効
性を判定し、有効と判定したセルを在圏セルとする。
【0005】以上のセル選択処理におけるパイロットチ
ャネルの受信レベル測定処理には、1パイロットチャネ
ルの測定当たり、拡散コード周期の複数倍の時間を要す
る。この理由について以下に述べる。
【0006】例としてパイロットチャネル受信レベルの
測定処理にマッチドフィルタを用いた場合について説明
する。マッチドフィルタに拡散コードで拡散された信号
を入力した場合の出力例を図8に示す。図8に示すよう
に、拡散コードの1周期毎にピーク信号が出力され、こ
のピーク信号の出力レベルを受信レベルとしている。実
際の受信レベル測定処理では、測定精度を高めるために
最初の1周期で検出したピーク信号のタイミングで出力
レベルを複数周期にわたって測定し、平均化した値を受
信レベルの測定値としている。従って、1つの拡散コー
ドの受信レベル測定には拡散コード周期の複数倍の時間
を要することとなる。これはマッチドフィルタの例であ
るが、マッチドフィルタはハード規模が比較的大きく、
消費電力も大きいという欠点があり、通常ハード規模お
よび消費電力の面で有効なスライディング相関器が頻繁
に使用される。しかしスライディング相関器の場合には
処理時間はマッチドフィルタの処理時間の更に拡散周期
倍となり、より多くの処理時間を要する。
【0007】更に、この処理時間をパイロットチャネル
として使用しうる拡散コード数分必要とするため、セル
選択処理には比較的長い時間を要することとなり、例え
ば移動局の電源投入後、使用可能になるまでに長い時間
を要することとなる。
【0008】この問題を防ぐために、パイロットチャネ
ルの識別を拡散コードだけでなく、拡散コード位相をパ
イロットチャネル毎に異ならせて識別する方法が考えら
れる。図9は同一の拡散コードを用い、拡散コード位相
をパイロットチャネル毎に異ならせ、パイロットチャネ
ルの受信レベル測定処理にマッチドフィルタを用いた場
合のマッチドフィルタの出力例である。3つのパイロッ
トチャネルについて、各パイロットチャネルの拡散コー
ド位相を1/3周期ずつずらした場合の例である。図の
通り、パイロットチャネル毎の拡散コード位相差分離れ
て、各パイロットチャネルに対応するピークが現れ、1
つのパイロットチャネルに対応するピークは図8と同様
に拡散周期毎に現れる。1つの拡散コードの測定で複数
のパイロットチャネルに対応するピークを検出できるた
め、各々のピークを測定することで複数のパイロットチ
ャネルの受信レベルを測定できる。これによりn個のパ
イロットチャネルに対し、1つの拡散コードで相異なる
n個の拡散コード位相差を割り当てることにより、拡散
コードのみでパイロットチャネルを識別する場合の1/
nの時間で受信レベルの測定を行うことができる。
【0009】しかしながら、複数の各パイロットチャネ
ルに対し、相異なる拡散コード位相を割り当てるには、
全基地局において同一の基準タイミングを有し、各パイ
ロットチャネル毎に異なる、基準タイミングに対する拡
散コード位相差を基準タイミングを基に割り当てる必要
がある。これは、基地局毎に任意の拡散コード位相でパ
イロットチャネルを送信した場合、複数のパイロットチ
ャネルがほぼ同一の拡散コード位相でパイロットチャネ
ルを送信する可能性があるためである。移動局ではほぼ
同一の拡散コード位相で送信された複数のパイロットチ
ャネルを識別できないため、これらのパイロットチャネ
ルを用いてセル選択を行うことができなくなるためであ
る。
【0010】図10は3つのパイロットチャネルに対し
て相異なる、基準タイミングに対する拡散コード位相差
を割り当てた場合のタイミングチャートである。図の通
り、全基地局で同一の基準タイミングを用い、これに対
する拡散コード位相差をパイロットチャネル毎に割り当
てることで、各パイロットチャネルの拡散コード位相を
異ならせることができる。
【0011】ただし、複数の基地局で同一の基準タイミ
ングを持つためには、極めて複雑なタイミング同期手段
を持つ必要がある。現在までにこの方法については、基
地局間で無線もしくは有線で通信を行い、ラウンドトリ
ップディレイを測定する方法や、GPSを用いる方法が
検討され、一部実現されているが、ハード構成が複雑に
なるなどの困難を伴う。特に今後の移動通信サービスの
発展に伴い、基地局の設置にはより多くの自由度が求め
られ、基地局の小型化が求められると考えられる。よっ
てハード構成の面で全ての基地局に同一の基準タイミン
グを有する機能を持たせることは極めて困難であり、こ
の機能を持たせることができるのは1部の基地局に限ら
れると考えられる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、パイ
ロットチャネル毎に異なる拡散コードを用いた場合に
は、セル選択処理に長時間を有するという問題があっ
た。パイロットチャネル毎に異なる拡散コード位相を用
いる場合には、セル選択処理の時間を短縮できる反面、
全基地局で同一の基準タイミングを有する必要があり、
全基地局でこの機能を持つには基地局のハード構成が複
雑化し、実現性が困難であるという問題があった。
【0013】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
その目的とするところは、セル選択処理時間を短縮化す
るとともに基地局構成上実現性のある移動通信システム
を構築しうるCDMA移動通信システムにおけるセル選
択方法および基地局装置と移動局装置を提供することに
ある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の本発明は、複数のセルの各々に基地
局が設けられ、各基地局は基地局毎に異なるパイロット
チャネルを送信し、移動局は前記パイロットチャネルの
受信レベルに基づいて在圏セルを判定するCDMA移動
通信システムにおけるセル選択方法であって、同一の拡
散コード位相の基準タイミングを有する複数の基地局
は、同一の拡散コードで、前記基準タイミングに対し基
地局毎に異なる拡散コード位相差で拡散された前記パイ
ロットチャネルを送信し、前記基準タイミングを有しな
い基地局は、基地局毎に異なる拡散コードで拡散された
前記パイロットチャネルを任意の拡散コード位相で送信
し、前記移動局は、パイロットチャネルの拡散に使用し
うる単数または複数の拡散コードで受信信号を逆拡散し
て受信レベルを測定し、該受信レベルの測定は拡散コー
ド毎に複数の拡散コード位相について行い、複数の受信
レベル測定値と各測定値に対応する拡散コードおよび拡
散コード位相を記憶し、前記記憶した受信レベル測定値
のうち最大の受信レベルに対応する拡散コードおよび拡
散コード位相に対応するパイロットチャネルの逆拡散お
よび受信処理を行い、該パイロットチャネルを送信する
基地局の配下のセルでの通信が有効か否かを判断し、有
効である場合には該セルを在圏セルとし、有効でない場
合には順次受信レベルの大きい順に通信の有効性を同様
に判断して在圏セルを判定することを要旨とする。
【0015】請求項1記載の本発明にあっては、同一の
基準タイミングを有する複数の基地局は同一の拡散コー
ドで基地局毎に異なる拡散コード位相差で拡散されたパ
イロットチャネルを送信するため、パイロットチャネル
として必要な拡散コード数を減らすことができ、移動局
でのセル選択処理を短縮でき、また基準タイミングを有
しない基地局は基地局毎に異なる拡散コードで拡散され
たパイロットチャネルを任意の拡散コード位相で送信す
るため、同一の基準タイミングを持つことが困難な基地
局は同一の基準タイミングを有する機能を持たなくても
よく、ハード規模を増大させず、実現性のある移動通信
システムを構築することができる。
【0016】さらに、この請求項1記載の本発明では、
移動局はパイロットチャネルの拡散に使用しうる単数ま
たは複数の拡散コードについて拡散コード毎に複数の拡
散コード位相について受信レベルを測定し、複数の受信
レベル測定値と各測定値に対応する拡散コードおよび拡
散コード位相を記憶し、最大の受信レベルに対応する拡
散コードおよび拡散コード位相に対応するパイロットチ
ャネルの逆拡散および受信処理を行い、該パイロットチ
ャネルを送信する基地局の配下のセルでの通信が有効か
否かを判断し、有効である場合には該セルを在圏セルと
し、有効でない場合には順次受信レベルの大きい順に通
信の有効性を同様に判断して在圏セルを判定する。
【0017】更に、請求項2記載の本発明は、請求項1
記載の発明において、移動局が前記同一拡散コードおよ
び前記基地局毎に異なる複数の拡散コードを記憶し、前
記同一拡散コードについては、複数の拡散コード位相の
受信レベルと対応する拡散コードおよび拡散コード位相
を記憶し、前記基地局毎に異なる拡散コードについて
は、拡散コード1周期の間で最大受信レベルを有する拡
散コード位相のみ、その受信レベルと対応する拡散コー
ドおよび拡散コード位相を記憶することを要旨とする。
【0018】
【0019】請求項2記載の本発明にあっては、移動局
は同一拡散コードおよび基地局毎に異なる複数の拡散コ
ードを記憶し、同一拡散コードについては、複数の拡散
コード位相の受信レベルと対応する拡散コードおよび拡
散コード位相を記憶し、基地局毎に異なる拡散コードに
ついては、拡散コード1周期の間で最大受信レベルを有
する拡散コード位相のみ、その受信レベルと対応する拡
散コードおよび拡散コード位相を記憶するため、セル選
択上不必要な受信レベル情報を無視でき、所要のメモリ
容量を小さくできるとともに、また実際にパイロットチ
ャネルとして送信されていない受信レベル情報について
無意味にセルの通信の有効性を調べることを排除でき、
処理の負荷を軽減できる。
【0020】請求項3記載の本発明は、請求項1記載の
発明において、拡散コード周期をXチップとした場合、
前記基準タイミングに対し基地局毎に異なるN種類の前
記拡散コード位相差を用いる場合、前記基準タイミング
に対する各拡散コード位相差の値を0,X/N,2X/
N,3X/N,・・・,(N−1)X/Nとすることを
要旨とする。
【0021】請求項3記載の本発明にあっては、基地局
毎に異なるN種類の拡散コード位相差を用いる場合、基
準タイミングに対する各拡散コード位相差の値を0,X
/N,2X/N,3X/N,・・・,(N−1)X/N
とするため、拡散コード位相差が小さい複数のパイロッ
トチャネルを誤り無く受信することができないという問
題を回避することができる。
【0022】また、請求項4記載の本発明は、請求項1
記載の発明において、前記基準タイミングに対し基地局
毎に異なるN種類の前記拡散コード位相差を用いる場
合、前記N種類の拡散コード位相差を地理的にまとまっ
た範囲に配置されたN基地局にそれぞれ配置し、これを
拡散コード位相差の基本配置パターンとし、該基本配置
パターンを地理的に繰り返して、拡散コード位相差を配
置することを要旨とする。
【0023】請求項4記載の本発明にあっては、基地局
毎に異なるN種類の拡散コード位相差を用いる場合、N
種類の拡散コード位相差を地理的にまとまった範囲に配
置されたN基地局にそれぞれ配置し、これを拡散コード
位相差の基本配置パターンとし、基本配置パターンを地
理的に繰り返して、拡散コード位相差を配置するため、
近距離で同一の拡散コード位相差を使用することがなく
なり、移動局の受信において拡散コード位相差が同一な
複数のパイロットチャネルが互いに干渉し合い、誤って
移動局に受信されることを防止することができる。
【0024】更に、請求項5記載の本発明は、請求項1
記載の発明において、前記基地局毎に異なるN種類の拡
散コードを用いる場合、前記N種類の拡散コードを地理
的にまとまった範囲に配置されたN基地局にそれぞれ配
置し、これを拡散コードの基本配置パターンとし、該基
本配置パターンを地理的に繰り返して、拡散コードを配
置することを要旨とする。
【0025】請求項5記載の本発明にあっては、基地局
毎に異なるN種類の拡散コードを用いる場合、N種類の
拡散コードを地理的にまとまった範囲に配置されたN基
地局にそれぞれ配置し、これを拡散コードの基本配置パ
ターンとし、該基本配置パターンを地理的に繰り返し
て、拡散コードを配置するため、近距離で同一の拡散コ
ードを使用することがなくなり、移動局の受信において
拡散コードが同一な複数のパイロットチャネルが互いに
干渉し合い、誤って移動局に受信されることを防止する
ことができる。
【0026】
【0027】
【0028】また、請求項6記載の本発明は、複数のセ
ルの各々に基地局が設けられ、各基地局は基地局毎に異
なるパイロットチャネルを送信し、移動局は少なくとも
前記パイロットチャネルの受信レベル又は前記パイロッ
トチャネルの位相差のいずれかに基づいて在圏セルを判
定するCDMA移動通信システムにおいて、移動局装置
が、パイロットチャネルの拡散に使用しうる複数または
複数の拡散コードについて拡散コード毎に複数の拡散コ
ード位相について逆拡散後の受信レベルを測定する測定
手段と、該測定手段で測定した複数の受信レベル測定値
と各測定値に対応する拡散コードおよび拡散コード位相
を記憶する記憶手段と、前記記憶した受信レベル測定値
のうち最大の受信レベルに対応する拡散コードおよび拡
散コード位相に対応するパイロットチャネルの逆拡散お
よび受信処理を行い、該パイロットチャネルを送信する
基地局の配下のセルでの通信が有効か否かを判断し、有
効である場合には該セルを在圏セルとし、有効でない場
合には順次受信レベルの大きい順に通信の有効性を同様
に判断して在圏セルを判定する在圏セル判定手段とを有
することを要旨とする。
【0029】請求項6記載の本発明にあっては、移動局
はパイロットチャネルの拡散に使用しうる単数または複
数の拡散コードについて拡散コード毎に複数の拡散コー
ド位相について受信レベルを測定し、複数の受信レベル
測定値と各測定値に対応する拡散コードおよび拡散コー
ド位相を記憶し、最大の受信レベルに対応する拡散コー
ドおよび拡散コード位相に対応するパイロットチャネル
の逆拡散および受信処理を行い、該パイロットチャネル
を送信する基地局の配下のセルでの通信が有効か否かを
判断し、有効である場合には該セルを在圏セルとし、有
効でない場合には順次受信レベルの大きい順に通信の有
効性を同様に判断して在圏セルを判定する。
【0030】更に、請求項7記載の本発明は、請求項6
記載の発明において、前記移動局装置は、前記同一拡散
コードおよび前記基地局毎に異なる複数の拡散コードを
記憶する記憶手段と、前記同一拡散コードについては、
複数の拡散コード位相の受信レベルと対応する拡散コー
ドおよび拡散コード位相を記憶し、前記基地局毎に異な
る拡散コードについては、拡散コード1周期の間で最大
受信レベルを有する拡散コード位相のみ、その受信レベ
ルと対応する拡散コードおよび拡散コード位相を記憶す
る記憶手段とを有することを要旨とする。
【0031】請求項7記載の本発明にあっては、移動局
は同一拡散コードおよび基地局毎に異なる複数の拡散コ
ードを記憶し、同一拡散コードについては、複数の拡散
コード位相の受信レベルと対応する拡散コードおよび拡
散コード位相を記憶し、基地局毎に異なる拡散コードに
ついては、拡散コード1周期の間で最大受信レベルを有
する拡散コード位相のみ、その受信レベルと対応する拡
散コードおよび拡散コード位相を記憶するため、セル選
択上不必要な受信レベル情報を無視でき、所要のメモリ
容量を小さくできるとともに、また実際にパイロットチ
ャネルとして送信されていない受信レベル情報について
無意味にセルの通信の有効性を調べることを排除でき、
処理の負荷を軽減できる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
の形態について説明する。
【0033】図1は、本発明の一実施形態に係るCDM
A移動通信システムにおけるセル選択方法を実施する基
地局装置の構成を示すブロック図である。同図に示す基
地局装置は、GPS用アンテナ10、GPS受信信号の
受信処理を行うGPS受信部11、基地局で使用する基
準タイミングを生成する基準タイミング生成部12、基
準タイミングと制御部から指定された拡散コードおよび
拡散コード位相で、符号部からの制御信号の符号化信号
をもとにパイロットチャネルを生成する拡散変調部1
3、パイロットチャネルの増幅等を行う無線部14、パ
イロットチャネルを送信するアンテナ15、基地局で使
用するパイロットチャネル用拡散コードおよび基準タイ
ミングに対する拡散コード位相差の値を記憶しておくメ
モリ16、基地局全般の制御を行う制御部17、この制
御部17から生成されたパイロットチャネルで伝送すべ
き制御信号の符号化を行う符号部18で構成される。
【0034】ここで本発明における基地局には2種類あ
り、1つは複数基地局で同一の基準タイミングを有する
ことができる基地局であり、もう1つは同一の基準タイ
ミングを持たない基地局である。同一の基準タイミング
を有することができる基地局は図1の構成を有し、GP
S用アンテナ10およびGPS受信部11を用いて同一
の基準タイミングを発生させる機能を持っている。ここ
で図1ではGPSを用いているが、同一の基準タイミン
グを発生するために他の構成をとっても構わない。例え
ば、GPS用アンテナ10およびGPS受信部11の代
わりにラウンドトリップディレイ測定器等を用いてもよ
い。同一の基準タイミングを持たない基地局については
図1においてGPS用アンテナ10およびGPS受信部
11を除いた構成であり、他の構成は図1と同等であ
る。
【0035】図2は同一の基準タイミングを有する基地
局におけるパイロットチャネルを拡散するまでのタイミ
ングチャートであり、GPS信号、基準タイミング信号
とそれに時間的に対応する各基地局1,2,3のパイロ
ットチャネルを拡散する拡散コードを示している。以
後、図2を用いてパイロットチャネルの送信方法を説明
する。
【0036】基準タイミング生成部12は、GPS受信
部11からのGPS信号の周期をb/a倍して拡散コー
ド周期を持つ基準タイミング信号を生成する。図2では
GPS信号の周期を1/2倍して基準タイミング信号を
生成する場合を示している。基準タイミング生成部12
で生成された基準タイミング信号は拡散変調部13へ供
給される。更に基地局の制御部17はメモリ16からパ
イロットチャネル用の拡散コードと基準タイミングに対
する拡散コード位相差の値を読み出して、これらを拡散
変調部13に通知する。拡散変調部13は通知された拡
散コードと拡散コード位相差に従い、パイロットチャネ
ルの拡散処理を行う。同一の基準タイミングを有する複
数の基地局において、メモリ16に記憶されている拡散
コードは同一であるが、基準タイミングに対する拡散コ
ード位相差は基地局毎に異なる。これにより、各基地局
の拡散変調部13は、図2に示すように同一拡散コード
で、異なった拡散コード位相でパイロットチャネルの拡
散を行う。図2では例として3基地局について示してあ
り、基地局1,2および3の基準タイミングに対する拡
散コード位相差をそれぞれ0,P1 、およびP2 とした
場合を示している。
【0037】同一の基準タイミングを持たない基地局で
は、基準タイミング生成部13は任意の拡散コード周期
間隔の基準タイミング信号を生成し、拡散変調部13に
供給する。同一の基準タイミングを持たない基地局で
は、パイロットチャネルの識別は拡散コードで行うこと
とし、拡散コード位相は不要となる。よってメモリ16
は拡散コードのみを記憶し、制御部17はこのメモリ1
6から読み取った拡散コードのみを拡散変調部13に供
給する。拡散変調部13は基準タイミングに対し位相差
0で、制御部17から指定された拡散コードでパイロッ
トチャネルの拡散を行う。
【0038】次に、移動局におけるパイロットチャネル
の受信処理について説明する。図3は移動局の構成を示
すブロック図である。移動局はアンテナ30、受信信号
の増幅等を行う無線部31、パイロットチャネル用拡散
コードで受信信号を逆拡散し逆拡散信号を出力するマッ
チドフィルタ32、マッチドフィルタ32の出力中のピ
ークを検出し、ピークの移動局基準タイミングに対する
位相差を測定するとともに、ピークの受信レベルを測定
するレベル測定部33、制御部から指定された移動局基
準タイミングに対する位相差に対応する逆拡散信号中の
成分を抽出する逆拡散信号成分抽出部34、逆拡散信号
成分抽出部34で抽出された成分の復調、復号を行う復
調復号部35、パイロットチャネルとして使用しうる全
ての拡散コードとパイロットチャネルの受信レベル測定
結果を記憶しておくメモリ36、移動局全体の制御を行
う制御部37、制御部37から指定された拡散コードを
生成し、マッチドフィルタ32に対し供給する拡散コー
ド生成部38、移動局における拡散コード周期の基準タ
イミングを生成する移動局基準タイミング生成部39で
構成される。
【0039】移動局においては、セル選択処理の開始に
伴い、制御部37がメモリ36からパイロットチャネル
用拡散コードの1つを読み出し、拡散コード生成部38
に指定する。拡散コード生成部38は指定された拡散コ
ードを生成し、マッチドフィルタ32に供給する。マッ
チドフィルタ32はアンテナ30および無線部31を介
して受信した受信信号を、供給された拡散コードで逆拡
散し逆拡散信号を出力する。レベル測定部33は、逆拡
散信号中のピークを探索し、そのピークの発生タイミン
グの移動局基準タイミングに対する位相差とピークの受
信レベルを測定し、制御部37に通知する。ピークの探
索方法としては、受信レベルが連続して所定のしきい値
を超えた場合、その間の最大受信レベルとなるタイミン
グをピークタイミングとすればよい。また、ピークの受
信レベル測定は、同一ピークタイミングでの受信レベル
を複数の拡散周期で平均化し、この平均値を受信レベル
測定値として制御部37に通知してもよい。
【0040】図4は、図2の同一基準タイミングを有す
る3つの基地局1,2,3からのパイロットチャネルを
図3の移動局が受信した場合のマッチドフィルタ32か
ら出力される逆拡散信号の出力を示す。逆拡散信号には
3つのパイロットチャネルに対応するピークが現れ、そ
れぞれは各基地局に割り当てられた拡散コード位相差
0,P1 ,P2 に応じた異なる位相でピークが現れる。
図4において移動局のレベル測定部33が制御部37に
通知する各ピークのタイミングと移動局基準タイミング
との位相差は、基地局1,2および3のパイロットチャ
ネルに対応する各ピークについて、それぞれD1
2 、およびD3 となる。ここで実際には、移動局と各
基地局との距離は基地局毎に異なり、電波伝搬遅延時間
は基地局毎に異なるため、各基地局のパイロットチャネ
ルに対応するピーク間の位相差は、各基地局に割り当て
られた拡散コード位相差と正確には一致しない。しかし
移動局の処理において各基地局に割り当てられた拡散コ
ード位相差0,P1 ,P2 に意味はなく、処理は移動局
基準タイミングに対する位相差D1 ,D2 ,D3 で処理
すればよいため問題ない。
【0041】制御部37はレベル測定部33から通知さ
れたピークの受信レベルおよび移動局基準タイミングと
の位相差をメモリ36に拡散コードと対応づけて記憶し
ておく。
【0042】次に、制御部37はパイロットチャネルと
して使用しうる別の拡散コードをメモリ36から読み出
し、以上述べた処理と同様の処理を行い、その拡散コー
ドについてピークの受信レベルおよび移動局基準タイミ
ングとの位相差をメモリ36に拡散コードと対応づけて
記憶しておく。これをパイロットチャネルとして使用し
うる全ての拡散コードについて行う。
【0043】全てのパイロットチャネル用拡散コードに
ついて測定が終わった後、制御部37はメモリ36に記
憶してある単数もしくは複数の受信レベル測定値の内、
最大のものを選択し、最大の受信レベルに対応する拡散
コードと移動局基準タイミングとの位相差を読み出す。
制御部37は読み出した拡散コードを拡散コード生成部
38に通知し、拡散コード生成部38では通知された拡
散コードを生成してマッチドフィルタ32に供給する。
マッチドフィルタ32では供給された拡散コードで受信
信号を逆拡散し、逆拡散信号を出力する。更に制御部3
7は、読み出した移動局基準タイミングとの位相差を逆
拡散信号成分抽出部34に通知する。逆拡散信号成分抽
出部34は逆拡散信号から通知された移動局基準タイミ
ングとの位相差の成分を抽出し、復調復号部35に出力
する。復調復号部35では抽出された信号の復調および
復号を行い、復号した制御信号を制御部37に供給す
る。制御部37では復号した制御信号の内容から、制御
信号に誤りは無いか、もしくはこのパイロットチャネル
を送信した基地局での通信が許可されているか等の通信
の有効性を判断する。制御部37は通信が有効であると
判断した場合には、このパイロットチャネルを送信する
基地局の配下のセルを在圏セルであると判定する。制御
信号に誤りがあったり、もしくはこのパイロットチャネ
ルを送信した基地局での通信が許可されていない等によ
り、この基地局との通信が有効でないと判断した場合に
は、メモリ36に記憶してある次に受信レベルの大きい
パイロットチャネルについて、同様の通信の有効性の判
定処理を行い、有効性が判定された時点でそのセルを在
圏セルと判定し、セル選択処理を終了する。
【0044】以上述べた通り、基地局構成として、同一
の基準タイミングを有し、同一の拡散コードと相異なる
拡散コード位相を用いてパイロットチャネルを送信する
基地局と、同一の基準タイミングを有しない相異なる拡
散コードを用いてパイロットチャネルを送信する基地局
とが混在している場合においても、移動局は拡散コード
と拡散コード位相の双方を用いて個々のパイロットチャ
ネルを識別できるため、セル選択を正常に行うことがで
きる。
【0045】他の実施形態について説明する。システム
として、予め同一の基準タイミングを有する基地局でパ
イロットチャネルに使用する同一の拡散コードを限定し
ておき、全ての移動局もこの同一の拡散コードをメモリ
36に記憶しておくとともに、同一の基準タイミングを
有しない基地局で使用されうる基地局毎に相異なる拡散
コードも全てメモリ36に記憶しておく。
【0046】移動局は前記の同一の拡散コードについて
は、前述の実施形態と同様に、例えば所定のしきい値を
超える全てのピークについて、受信レベルと移動局基準
タイミングとの拡散コード位相差をメモリに記憶され
る。基地局間で相異なるそれ以外のパイロットチャネル
用拡散コードについては、各拡散コード毎に拡散コード
1周期内に現れるピークの内、最大の受信レベルを有す
るピークについてのみ、その受信レベルと拡散コードお
よび移動局基準タイミングに対する拡散コード位相差を
記憶させる。
【0047】図5は複数のパイロットチャネル用拡散コ
ードの逆拡散信号の出力例である。この図で、拡散コー
ド1が同一の拡散コード、他の拡散コード2,3は相異
なる拡散コードである。
【0048】図6は、図5の各拡散コードの逆拡散信号
に対応した本実施形態においてメモリに記憶される各パ
イロットチャネル用拡散コードと移動局基準タイミング
との拡散コード位相差および受信レベルの対応を示すテ
ーブルである。ここでテーブルにおける拡散コード番号
は、拡散コードを識別するための番号である。実際の場
合にもメモリに記憶する内容は拡散コードの1,0パタ
ーンそのものではなく、このような識別番号でも構わな
い。またここでは拡散コード番号の1,2、および3が
図5の拡散コード1,2、および3にそれぞれ対応して
いる。図5の拡散コード1については、図6のテーブル
に全てのピークについてその拡散コード、拡散コード位
相差、受信レベルが記憶されている。しかし相異なる拡
散コード2および3においても複数のピークが見られる
が、メモリ内のテーブルには拡散コード2および3では
最大受信レベルのもののみがメモリに記憶される。
【0049】本実施形態の効果について説明する。同一
の拡散コードでは、同一の基準タイミングを有する基地
局が基準タイミングに対して相異なる拡散コード位相差
でパイロットチャネルを送信しているため、移動局は複
数の拡散コード位相の受信レベルをセル選択の考慮に入
れる必要がある。それに対し、相異なる拡散コードで
は、1つの拡散コードで1つの基地局のみがパイロット
チャネルを送信しているため、逆拡散信号には1つのピ
ークしか現れないはずである。しかし、雑音成分や他の
拡散コードとの相関が高い場合にピークが現れうる。こ
れは実際に送信されているパイロットチャネルのピーク
ではないため、セル選択処理においてメモリに記憶する
必要がない。またこのようなピークの受信レベルが、そ
の拡散コードで送信しているパイロットチャネルに対応
するピークよりも大きくなる確率は低いため、本実施形
態のように最大受信レベルを有するピークのみ記憶する
ようにすれば、セル選択上不要なピークを無視できるた
め、所要のメモリ容量を小さくできる。また実際にパイ
ロットチャネルとして送信されていないピークについて
無意味にセルの通信の有効性を調べることをなくせるた
め、処理の負荷を軽減できる。
【0050】更に他の実施形態について説明する。同一
タイミングを有する基地局は相異なる拡散コード位相差
を有するが、この拡散コード位相差を、拡散コード1周
期を等間隔に分けた位相差とする。つまり1つの拡散コ
ードでN個の拡散コード位相を用意する場合には、基準
タイミングに対するN個の拡散コード位相差を、0,X
/N,2X/N,3X/N,・・・,(N−1)X/N
とする。この効果を説明する。拡散コード位相を不均一
に用意した場合、拡散コード位相の差が小さい複数のパ
イロットチャネルが存在しうる。更に基地局と移動局と
の距離が基地局毎に異なり、電波伝搬遅延が基地局毎に
異なる場合において、拡散コード位相の差が小さい複数
のパイロットチャネルについてはほぼ同一位相で移動局
で受信されることが起こりうる。複数のパイロットチャ
ネルがほぼ同一位相で移動局で受信されると、移動局で
はこれらを分けて受信することができず、お互いの信号
が干渉し合ってパイロットチャネルを誤り無く受信する
ことができないため、これらのセル選択ができなくなる
という問題が生じうる。そこで本実施形態のように均等
に拡散コード位相差を設定することにより、拡散コード
位相の差が小さい複数のパイロットチャネルは存在しな
くなり、前記の問題を回避することができる。
【0051】更に他の実施形態について説明する。基準
タイミングに対し基地局毎に異なるN種類の前記拡散コ
ード位相差を用いる場合、前記N種類の拡散コード位相
差を地理的にまとまった範囲に配置されたN基地局にそ
れぞれ配置し、これを拡散コード位相差の基本配置パタ
ーンとし、前記基本配置パターンを地理的に繰り返し
て、拡散コード位相差を配置する。図7は、本実施形態
を考慮して基準タイミングに対する7個の拡散コード位
相差を各セルに配置した場合である。6角形内の7個の
セルに対して7個の拡散コード位相差を配置し、この7
個の拡散コード位相差C1〜C7の配置パターンを基本
パターンとし、基本パターンを面的に繰り返し配置して
いる。これにより同一の拡散コード位相差を使用する基
地局が、全ての拡散コード位相差について等しい距離で
離れて配置されることとなるため、近距離で同一の拡散
コード位相差を使用することが無くなり、移動局の受信
において拡散コード位相差が同一な複数のパイロットチ
ャネルがお互いに干渉し合い、誤って移動局に受信され
ることを防ぐことができる。
【0052】更に他の実施形態として、同一の基準タイ
ミングを有しない基地局で使用する基地局間で相異なる
N個の拡散コードについて前実施形態と同様に、地理的
にまとまった範囲に配置されたN基地局にそれぞれ配置
し、これを拡散コードの基本配置パターンとし、前記基
本配置パターンを地理的に繰り返して、拡散コードを配
置することにより、移動局の受信において拡散コードが
同一な複数のパイロットチャネルがお互いに干渉し合
い、誤って移動局に受信されることを防ぐことができ
る。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
同一の基準タイミングを有する複数の基地局は同一の拡
散コードで基地局毎に異なる拡散コード位相差で拡散さ
れたパイロットチャネルを送信するので、すなわち複数
の基地局で同一の基準タイミングを有する基地局では、
パイロットチャネルの拡散処理に同一の拡散コードで基
地局毎に相異なる拡散コード位相を用いるので、全基地
局で相異なる拡散コードを用いる場合よりも、移動局で
のセル選択処理を短縮でき、パイロットチャネルとして
必要な拡散コード数を減らすことができる。また、基準
タイミングを有しない基地局、すなわち同一の基準タイ
ミングを有することが困難な基地局は基地局毎に異なる
拡散コードで拡散されたパイロットチャネルを任意の拡
散コード位相で送信するので、すなわちパイロットチャ
ネルの拡散処理に基地局毎に相異なる拡散コードを割り
当てるので、同一の基準タイミングを持つことが困難な
基地局に対してハード規模を増大させず、実現性のある
移動通信システムを構築することができる。
【0054】また、本発明によれば、同一の基準タイミ
ングを有し、同一の拡散コードと相異なる拡散コード位
相を用いてパイロットチャネルを送信する基地局と、同
一の基準タイミングを有せず、相異なる拡散コードを用
いてパイロットチャネルを送信する基地局とが混在して
いる場合においても、移動局は拡散コードと拡散コード
位相の両方を用いて個々のパイロットチャネルを識別で
きるので、セル選択を正常に行うことができる。
【0055】更に、本発明によれば、移動局は同一拡散
コードおよび基地局毎に異なる複数の拡散コードを記憶
し、同一拡散コードについては、複数の拡散コード位相
の受信レベルと対応する拡散コードおよび拡散コード位
相を記憶し、基地局毎に異なる拡散コードについては、
拡散コード1周期の間で最大受信レベルを有する拡散コ
ード位相のみ、その受信レベルと対応する拡散コードお
よび拡散コード位相を記憶するので、セル選択上不必要
な受信レベル情報を無視でき、所要のメモリ容量を小さ
くできるとともに、また実際にパイロットチャネルとし
て送信されていない受信レベル情報について無意味にセ
ルの通信の有効性を調べることを排除でき、処理の負荷
を軽減できる。
【0056】本発明によれば、基地局毎に異なるN種類
の拡散コード位相差を用いる場合、基準タイミングに対
する各拡散コード位相差の値を0,X/N,2X/N,
3X/N,・・・,(N−1)X/Nとするので、すな
わち同一の基準タイミングを有する基地局に割り当てら
れる拡散コード位相差を、拡散コード1周期を等間隔で
分けた位相差とするので、拡散コード位相差が小さい複
数のパイロットチャネルを誤り無く受信することができ
ないという問題を回避することができる。
【0057】また、本発明によれば、基地局毎に異なる
N種類の拡散コード位相差または拡散コードを用いる場
合、N種類の拡散コード位相差または拡散コードを地理
的にまとまった範囲に配置されたN基地局にそれぞれ配
置し、これを拡散コード位相差または拡散コードの基本
配置パターンとし、該基本配置パターンを地理的に繰り
返して、拡散コード位相差または拡散コードを配置する
ので、近距離で同一の拡散コード位相差または拡散コー
ドを使用することがなくなり、移動局の受信において拡
散コード位相差または拡散コードが同一な複数のパイロ
ットチャネルが互いに干渉し合い、誤って移動局に受信
されることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るCDMA移動通信シ
ステムにおけるセル選択方法を実施する基地局装置の構
成を示すブロック図である。
【図2】図1の実施形態において同一の基準タイミング
を有する基地局におけるパイロットチャネルを拡散する
までの各信号の波形を示すタイミングチャートである。
【図3】図1の実施形態に使用される移動局装置の構成
を示すブロック図である。
【図4】図2の同一基準タイミングを有する3つの基地
局からのパイロットチャネルを図3の移動局が受信した
場合の逆拡散信号の出力を示す波形図である。
【図5】本発明の他の実施形態における複数のパイロッ
トチャネル用拡散コードの逆拡散信号の出力例を示す波
形図である。
【図6】図5の各拡散コードの逆拡散信号に対応した本
実施形態においてメモリに記憶される各パイロットチャ
ネル用拡散コードと移動局基準タイミングとの拡散コー
ド位相差および受信レベルの対応を示すテーブルであ
る。
【図7】本発明の更に他の実施形態における拡散コード
位相差配置パターンを示す図である。
【図8】マッチドフィルタに拡散コードで拡散された信
号を入力した場合の出力例を示す波形図である。
【図9】同一の拡散コードを用い、拡散コード位相をパ
イロットチャネル毎に異ならせ、パイロットチャネルの
受信レベル測定処理にマッチドフィルタを用いた場合の
マッチドフィルタの出力例を示す波形図である。
【図10】3つのパイロットチャネルに対して相異な
る、基準タイミングに対する拡散コード位相差を割り当
てた場合のタイミングチャートである。
【符号の説明】
10 GPSアンテナ 11 GPS受信部 12 基準タイミング生成部 13 拡散変調部 16,36 メモリ 17,37 制御部 32 マッチドフィルタ 33 レベル測定部 34 逆拡散信号成分抽出部 38 拡散コード生成部 39 移動局基準タイミング生成部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−143544(JP,A) 電子情報通信学会技術研究報告 Vo l.96 No.213 p.51−56 電子情報通信学会技術研究報告 Vo l.96 No.50(RCS96−8〜16) p.27−32(1996年5月20日) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 7/26 H04Q 7/00 - 7/38

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のセルの各々に基地局が設けられ、
    各基地局は基地局毎に異なるパイロットチャネルを送信
    し、移動局は前記パイロットチャネルの受信レベルに基
    づいて在圏セルを判定するCDMA移動通信システムに
    おけるセル選択方法であって、 同一の拡散コード位相の基準タイミングを有する複数の
    基地局は、同一の拡散コードで、前記基準タイミングに
    対し基地局毎に異なる拡散コード位相差で拡散された前
    記パイロットチャネルを送信し、 前記基準タイミングを有しない基地局は、基地局毎に異
    なる拡散コードで拡散された前記パイロットチャネルを
    任意の拡散コード位相で送信し、 前記移動局は、パイロットチャネルの拡散に使用しうる
    単数または複数の拡散コードで受信信号を逆拡散して受
    信レベルを測定し、該受信レベルの測定は拡散コード毎
    に複数の拡散コード位相について行い、複数の受信レベ
    ル測定値と各測定値に対応する拡散コードおよび拡散コ
    ード位相を記憶し、 前記記憶した受信レベル測定値のうち最大の受信レベル
    に対応する拡散コードおよび拡散コード位相に対応する
    パイロットチャネルの逆拡散および受信処理を行い、該
    パイロットチャネルを送信する基地局の配下のセルでの
    通信が有効か否かを判断し、有効である場合には該セル
    を在圏セルとし、 有効でない場合には順次受信レベルの大きい順に通信の
    有効性を同様に判断して在圏セルを判定することを特徴
    とするCDMA移動通信システムにおけるセル選択方
    法。
  2. 【請求項2】 移動局は前記同一拡散コードおよび前記
    基地局毎に異なる複数の拡散コードを記憶し、 前記同一拡散コードについては、複数の拡散コード位相
    の受信レベルと対応する拡散コードおよび拡散コード位
    相を記憶し、 前記基地局毎に異なる拡散コードについては、拡散コー
    ド1周期の間で最大受信レベルを有する拡散コード位相
    のみ、その受信レベルと対応する拡散コードおよび拡散
    コード位相を記憶することを特徴とする請求項1記載の
    CDMA移動通信システムにおけるセル選択方法。
  3. 【請求項3】 拡散コード周期をXチップとした場合、
    前記基準タイミングに対し基地局毎に異なるN種類の前
    記拡散コード位相差を用いる場合、前記基準タイミング
    に対する各拡散コード位相差の値を0,X/N,2X/
    N,3X/N,・・・,(N−1)X/Nとすることを
    特徴とする請求項1記載のCDMA移動通信システムに
    おけるセル選択方法。
  4. 【請求項4】 前記基準タイミングに対し基地局毎に異
    なるN種類の前記拡散コード位相差を用いる場合、前記
    N種類の拡散コード位相差を地理的にまとまった範囲に
    配置されたN基地局にそれぞれ配置し、これを拡散コー
    ド位相差の基本配置パターンとし、該基本配置パターン
    を地理的に繰り返して、拡散コード位相差を配置するこ
    とを特徴とする請求項1記載のCDMA移動通信システ
    ムにおけるセル選択方法。
  5. 【請求項5】 前記基地局毎に異なるN種類の拡散コー
    ドを用いる場合、前記N種類の拡散コードを地理的にま
    とまった範囲に配置されたN基地局にそれぞれ配置し、
    これを拡散コードの基本配置パターンとし、該基本配置
    パターンを地理的に繰り返して、拡散コードを配置する
    ことを特徴とする請求項1記載のCDMA移動通信シス
    テムにおけるセル選択方法。
  6. 【請求項6】 複数のセルの各々に基地局が設けられ、
    同一の拡散コード位相の基準タイミングを有する複数の
    基地局は、同一の拡散コードで、前記基準タイミングに
    対し基地局毎に異なる拡散コード位相差で拡散された前
    記パイロットチャネルを送信し、前記基準タイミングを
    有しない基地局は、基地局毎に異なる拡散コードで拡散
    された前記パイロットチャネルを任意の拡散コード位相
    で送信し、移動局は前記パイロットチャネルの受信レベ
    ルに基づいて在圏セルを判定するCDMA移動通信シス
    テムにおいて、 移動局装置は、パイロットチャネルの拡散に使用しうる
    単数または複数の拡散コードについて拡散コード毎に複
    数の拡散コード位相について逆拡散後の受信レベルを測
    定する測定手段と、 該測定手段で測定した複数の受信レベル測定値と各測定
    値に対応する拡散コードおよび拡散コード位相を記憶す
    る記憶手段と、 前記記憶した受信レベル測定値のうち最大の受信レベル
    に対応する拡散コードおよび拡散コード位相に対応する
    パイロットチャネルの逆拡散および受信処理を行い、該
    パイロットチャネルを送信する基地局の配下のセルでの
    通信が有効か否かを判断し、有効である場合には該セル
    を在圏セルとし、有効でない場合には順次受信レベルの
    大きい順に通信の有効性を同様に判断して在圏セルを判
    定する在圏セル判定手段とを有することを特徴とするC
    DMA移動通信システムにおける移動局装置。
  7. 【請求項7】 前記移動局装置は、前記同一拡散コード
    および前記基地局毎に異なる複数の拡散コードを記憶す
    る記憶手段と、 前記同一拡散コードについては、複数の拡散コード位相
    の受信レベルと対応する拡散コードおよび拡散コード位
    相を記憶し、前記基地局毎に異なる拡散コードについて
    は、拡散コード1周期の間で最大受信レベルを有する拡
    散コード位相のみ、その受信レベルと対応する拡散コー
    ドおよび拡散コード位相を記憶する記憶手段とを有する
    ことを特徴とする請求項6記載のCDMA移動通信シス
    テムにおける移動局装置。
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