JP3233459U - 低温輸送容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】冷凍・冷蔵設備なしで医薬品宅配等の短距離間の物流を可能とする安価な低温輸送容器を提供する。【解決手段】医療分野の輸送対象物を配送する容器であって、容器本体1と、容器本体の上面開口部を覆う蓋2と、前記容器内に輸送対象物4と保冷用のドライアイス3とを同梱した箱6を断熱性の袋7に入れて配置し、箱の内部の温度がマイナス70℃以下であり、外気温が40℃のときに当該温度帯が17時間維持する。本実施形態では、容器本体及び容器蓋は発泡スチロール製の容器を使用している。輸送対象物とドライアイスを同梱する箱は段ボール箱、断熱性の袋はアルミ蒸着袋が好ましい。【選択図】図1
Description
本考案は、冷凍・冷蔵設備なしで医薬品配送等の短距離間の物流を可能とする安価な低温輸送容器に関する。
冷凍品や冷蔵品等の配送では、工場から卸業者(物流センター)等への大口配送、卸業者からスーパーマーケットやコンビニエンスストア等への小口配送、或いは宅配業者から購入者への個人配送が行われている。
冷凍品等の小口配送や個人配送においては、従来より、保冷容器として発砲ポリスチレンや硬質発泡ウレタンフォーム等の簡易な断熱材を使用し、チャックや面ファスナ等を用いて蓋の密閉を行うものが多用されている。また、保冷容器としての保冷効果や断熱効果を高めるために、保冷容器内に予め断熱パネルが設けられているものもある。
また、従来より、宅配便などで冷凍品や冷蔵品のような配送品をドライアイスと一緒に入れて保冷しながら配送する配送用保冷容器が存在する。配送品を所定の低温に保冷すべくドライアイスを保冷容器に一緒に収納し、輸送用車両に積載して目的地へ配送されている。保冷容器にドライアイスを収納するに際しては、ドライアイスの種類や量を調整することにより、当該容器の内部の温度を一定時間に保つようにする保冷容器が存在する(特許文献1)。
また、ドライアイスの保冷に関し、長時間にわたり継続して所定の保冷温度を確実に維持するために容器の構造について配送品とドライアイスを収納する区画を分けるといった工夫が行われている(特許文献2)。
上記特許文献1のような配送用保冷容器では、板状のドライアイスやペレット状のドライアイス等の複数のドライアイスを使用し、かつ複数のドライアイスを所定の位置に収納しなければならず結果的にドライアイスの購入コスト及び作業コストが高くなる。
また上記特許文献2のような配送用保冷容器では、専用品として容器を製造しなくてはならず結果的に製造コストが高くなる。例えば、既製品の箱を使用する等、一般に入手可能な既製品を利用した容器を提供することができればコストメリットは大きくなる。
一方で、例えばワクチン等の医薬品の流通過程においては、所定温度を保ち品質保持に努めなければならない。現在においては、ワクチンの種類によって所定温度は異なるが、マイナス75℃を基準としてプラス15℃〜マイナス15℃の幅の温度帯で保存するワクチン、マイナス20℃を基準としてプラス15℃〜マイナス15℃の幅の温度帯で保存するワクチン、或いは2℃〜8℃の温度帯で保存するワクチンが存在する。特に簡易な容器でマイナス70℃を長時間提供できれば、冷凍車や冷蔵車の設備も必要がなく、コールドチェーンを構築する必要もなく、コストメリットは大きい。
さらに、保冷箱や保冷剤の回収の必要がなく、容器の使い捨てができれば、一方通行の物流が実現できるため、更にコストメリットは大きくなる。
本考案は、上記課題を解決するために、冷凍・冷蔵設備なしで医薬品配送等の短距離間の物流を可能とする安価な低温輸送容器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本考案は、医療分野の輸送対象物を配送する低温輸送容器であって、容器本体と、容器本体の上面開口部を覆う蓋体と、前記容器内に輸送対象物と保冷用のドライアイスとを同梱した箱を断熱性の袋で包み、前記容器内に配置することを特徴とする。当該容器によれば、専用品を製造することなく、安価に医薬品配送等の短距離間の物流が可能となる。
また、本考案の低温輸送容器においては、前記容器内の輸送対象物と保冷用のドライアイスを同梱した箱の内部の温度がマイナス70℃以下であり、外気温が40℃のときに当該温度帯が17時間維持することを特徴とする。当該容器によれば、冷凍や冷蔵設備が必要なく、医薬品配送等の短距離間の物流が可能となる。
また、本考案の低温輸送容器においては、前記輸送対象物をウレタン製の収納具で支持することを特徴とする。当該容器によれば、配送時の振動に強く、収納具の許容量により、輸送対象物の配送数をコントロールすることができる。
また、本考案の低温輸送容器においては、前記輸送対象物と保冷用のドライアイスとを同梱した箱が段ボール製の箱であることが好ましい。また、前記断熱性の袋はアルミ蒸着袋であることが好ましい。更に、前記容器本体と前記蓋体が発泡スチロール製の容器と蓋であることが好ましい。当該容器によれば、既製品を利用することができるため、安価に医薬品配送等の短距離間の物流が可能となる。
また、本考案の低温輸送容器においては、前記輸送対象物が感染症用ワクチンであることが好ましい。
本考案によれば、冷凍・冷蔵設備なしで医薬品配送等の短距離間の物流を可能とする安価な低温輸送容器を提供することができる。
また、本考案によれば、専用品を製造することなく、安価に医薬品配送等の短距離間の物流が可能となる。
加えて、本考案によれば、所定温度が一定時間維持することから、冷凍・冷蔵設備なしで離島や僻地への配送も対応可能となる。
また、本考案によれば、輸送対象物を最低1個から配送することが可能となり、物流に要するコストの更なる低減が実現できる。
次に、本考案の実施形態の一例である低温輸送容器について、図1を参照して説明する。
本考案の実施形態の低温輸送容器は、発砲スチロール製の容器本体1及び容器蓋2を使用する。また、輸送対象物4としては感染症用ワクチンを想定している。そのため、段ボール箱6の中にワクチンの瓶を支持する収納具5としてウレタン製のバイアルホルダーを使用し、ドライアイス3はパレット状ドライアイスを用いる。
本実施形態の低温輸送容器では、輸送対象物4は、感染症用ワクチンを想定しているが、本考案の輸送対象物4は、感染症用ワクチンに限定するものではなく、例えば、血液等の検体、医薬品、臓器等の冷凍保存する物も可能である。
本実施形態の低温輸送容器は、段ボール6の中に輸送対象物4を支持した収納具7と、ドライアイス3を一緒に入れて段ボール箱6を密封した後に、アルミ蒸着袋7により段ボール箱6全体を包み込み、容器本体1の中に配置し、容器蓋2を被せて密封する構造としている。この構造によりマイナス70℃以下の温度帯を17時間維持することが実現できる。
また、本実施形態の温度変化の実験を行っている。本実施形態では、本考案の低温輸送容器として、段ボール箱6の中に、30個の円形の穴が開いた収納具7であるウレタン製のバイアルホルダーと、温度変化を測定するロガーとを入れ、その上にドライアイス3を1キログラム入れた後、段ボール6を密閉する。当該段ボール箱6をアルミ蒸着袋7に入れ、発砲スチロールの容器本体1内(内寸法205mm×125mm×130mm、外寸法260mm×160mm×175mm)に配置し、発泡スチロール製の容器蓋2をして密閉し、本考案の低温輸送容器とする。そして、この低温輸送容器を、外気温が一定の環境の中で放置し、その温度変化に係る時間を検査するものである。
本実施形態の温度変化検査にした分析装置は、低温恒温恒湿装置(エスペック株式会社製、型番PSL−4J)であり、分析条件は温度40℃・湿度60%を48時間保持する、という条件を満たす公設試験機関(栃木県産業技術センター)の分析装置を使用している。なお、本実験環境については、当該公設試験機関より証明書を得ている。
以上のように、輸送対象物4を入れた段ボール箱6をアルミ蒸着袋7で包み発泡スチロール製の容器本体1に入れ、発泡スチロール製の容器蓋2を占めて密閉し本考案の低温輸送容器とし、当該容器を40℃の一定温度の環境において、容器内部の温度変化の測定を行った。
本実施形態においては、低温輸送容器の内部温度がマイナス70℃以下を保持する時間帯を計測したところ、40℃の環境下では、最長17時間59分の間、当該温度帯の温度を持する結果を得た。また、内部温度がマイナス60℃以上マイナス70℃未満の時間帯を計測したところ、最長18時間21分の間、当該温度帯の温度を保持する結果を得た。
本実施形態においては、一定時間、マイナス70℃の超低温の温度が保持されることから、本考案の低温輸送容器の輸送対象物4は、医療分野の配送物が好ましい。
以上のように、本考案の実施例によれば、外気温40℃の温度環境下において、少なくとも17時間の間、マイナス70℃以下の温度帯を保持できる。これらの結果に鑑みると、物流市場におけるラストワンマイルの物流、すなわち短距離間の小口配送や個人配送にも十分対応可能な温度保持時間の結果を得た。特に輸送対象物をマイナス70℃以下で保管する倉庫から、各事務所やクリニックへの小口配送にも十分対応可能である。また、離島や僻地への小口配送も可能である。
また、本考案の実施例では、低温輸送容器としての容器は発泡スチロール製の容器本体1及び蓋2を使用し、箱は段ボール箱7を使用し、袋はアルミ蒸着袋7を使用するため、包装材が簡易で汎用的であり、包装及び流通過程におけるコストを大幅に低減させることができる。
1…容器本体、2…容器蓋、3…ドライアイス、4…輸送対象物、5…収納具、6…段ボール箱、7…アルミ蒸着袋。
Claims (7)
- 医療分野の輸送対象物を配送する容器であって、
容器本体と、
容器本体の上面開口部を覆う蓋体と、
前記容器内に輸送対象物と保冷用のドライアイスとを同梱した箱を断熱性の袋で包み、前記容器内に配置することを特徴とする、
低温輸送容器。 - 請求項1記載の低温輸送容器であって、
前記容器内の輸送対象物と保冷用のドライアイスを同梱した箱の内部の温度がマイナス70℃以下であり、外気温が40℃のときに当該温度帯が17時間維持することを特徴とする、
低温輸送容器。 - 請求項1ないし請求項2に記載の低温輸送容器であって、
前記輸送対象物をウレタン製の収納具により支持することを特徴とする、
低温輸送容器。 - 請求項1ないし請求項3記載の低温輸送容器であって、
前記輸送対象物と保冷用のドライアイスとを同梱した箱が段ボール製の箱であることを特徴とする、
低温輸送容器。 - 請求項1ないし請求項4記載の低温輸送容器であって、
前記断熱性の袋がアルミ蒸着袋であることを特徴とする、
低温輸送容器。 - 請求項1ないし請求項5記載の低温輸送容器であって、
前記容器本体と前記蓋体が発泡スチロール製の容器と蓋であることを特徴とする、
低温輸送容器。 - 請求項1ないし請求項6記載の低温輸送容器であって、
前記輸送対象物が感染症用ワクチンであることを特徴とする、
低温輸送装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2021002080U JP3233459U (ja) | 2021-05-31 | 2021-05-31 | 低温輸送容器 |
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Publications (1)
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JP3233459U true JP3233459U (ja) | 2021-08-12 |
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Family Applications (1)
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JP2021002080U Active JP3233459U (ja) | 2021-05-31 | 2021-05-31 | 低温輸送容器 |
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JP (1) | JP3233459U (ja) |
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2021
- 2021-05-31 JP JP2021002080U patent/JP3233459U/ja active Active
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