JP3233375B2 - 縦目地構造 - Google Patents

縦目地構造

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JP3233375B2
JP3233375B2 JP07118593A JP7118593A JP3233375B2 JP 3233375 B2 JP3233375 B2 JP 3233375B2 JP 07118593 A JP07118593 A JP 07118593A JP 7118593 A JP7118593 A JP 7118593A JP 3233375 B2 JP3233375 B2 JP 3233375B2
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浩之 梅津
英喜 滝口
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株式会社アイジー技術研究所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は乾式壁材同士の連結部に
表れる縦目地の構造に関するものであり、さらに詳しく
は、コーキング処理がいらず防水性を向上した縦目地構
造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、タイル、セラミックタイル、押
出中空建材等の縦目地は、バックアップ材とコーキング
材等を用いて目地部を充填し、納める構造が一般的であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように縦目地をコーキング処理して納めるには、バック
アップ材、コーキング材の支持材となる下地が縦目地部
分の裏面側に必要であった。また、下地の形成を省略し
てコーキング処理すると、中空コーキングとなり、コー
キング材の接着強度が劣化し防水性に欠ける欠点があっ
た。また、バックアップ材、コーキング材を充填する手
間が多大であると共に、コーキング材が完全に安定する
まで養生する期間が1〜3日ほど必要であり、面倒なも
のであった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような欠点
を除去するため、長尺板状の乾式壁材の両木口面に、嵌
合溝を一条形成し、長方形状板の両側端を屈曲して断面
略凹状の流雨溝を形成したジョイナを、左右に隣る乾式
壁材の嵌合溝に挿入して縦目地の構造を形成するので、
ジョイナの流雨溝が雨返しとして機能し、縦目地に入り
込んだ雨水を土台方向へ流下して防水するため、面倒な
コーキング処理を必要とせず、しかも、ジョイナの固定
は左右に隣る乾式壁材によりなされるので、縦目地部に
は別途、固定、支持のための下地材を必要としない縦目
地構造を提案するものであり、また、硬質壁材の雄実部
に形成した切り欠き部にジョイナの上辺が隠ぺいされる
ので、硬質壁材の上下の連結の際にジョイナがじゃまに
ならない縦目地構造を提案するものである。
【0005】
【実施例】以下に、図面を用いて本発明に係る縦目地構
造の代表的な実施例について詳細に説明する。図1は上
記構造を示す説明図であり、ジョイナA、乾式壁材Bと
からなるものである。また、図2はジョイナA、乾式壁
材Bを用いて形成した壁体を正面から見た説明図であ
る。
【0006】ジョイナAは、図3(a)および図3
(a)のイ−イ線断面図の図3(b)、ロ−ロ線断面図
の図3(c)に示すように長方形状板の両側端を屈曲し
て断面略凹状の流雨溝1を形成し、長手方向の下端を略
直角に折り返した底辺2と、上端を後記する硬質壁材B
の雄実部5の断面形状と略同一に屈曲して形状した上辺
3とからなるものである。また、図では流雨溝1は断面
を袋状とし、雨返しの防水性を向上させると共に、底辺
2と上辺3はその両側壁を密着するように屈曲して板厚
を薄くすることにより、ジョイナーAと硬質壁材Bとの
嵌合にじゃまにならずに、スムーズ嵌合できる形状とし
ている。
【0007】ジョイナAの素材としては、鉄、アルミニ
ウム、銅、ステンレス、チタン、アルミ・亜鉛合金メッ
キ鋼板、ホーロー鋼板、クラッド鋼板、ラミネート鋼板
(塩ビ鋼板等)、サンドイッチ鋼板(制振鋼板等)等
(勿論、これらを各種色調に塗装したカラー金属板を含
む)の一種をロール成形、プレス成形等して形成したも
の、もしくはアルミニウム合金、プラスチック樹脂、F
RP樹脂等を用いて押出成形して形成したものである。
【0008】硬質壁材Bは図4(a)、図4(b)に示
すように、硬質壁材は陶石、長石、カオリナイト、ハロ
イサイト、メタハロイサイト、木節粘土、蛙目粘土、信
楽粘土などを打ち砕き、水を加えて練り上げた粘土材
料、あるいは、セメント系、炭酸カルシウム系、珪酸カ
ルシウム系、木片セメント系、炭酸マグネシウム系の素
材、あるいはこれらにガラス繊維、ウィスカー、アラミ
ド繊維、スチール繊維、炭素繊維、各種鉱物繊維、各種
骨材等を混入したものを押出成形、プレス成形、射出成
形、抄造法等によって成形したもの、もしくは各種繊維
をクロス状、三次元状に織り、これにセメント、粘土等
を含浸してパネル状に成形したものを蒸気養生、もしく
は焼成したもの等からなるものである。
【0009】その形状としては、長尺板状であり、表面
の化粧面4の幅方向両側縁に相决り状の雄実部5と雌実
部6を有し、かつ、化粧面4の幅方向両端の側壁いわい
る木口面7に、化粧面4と平行な略凹状の嵌合溝8を一
条形成したものである。また、雄実部5表面の両側端
(両木口面7側)に、断面略L状の切り欠き部5aを形
成したものである。さらに、図4(b)では、原料から
の乾燥時間の短縮および原料の節約のために、内部に長
手方向と平行に中空孔9を複数形成したものである。
【0010】嵌合溝8は図1に示すようにジョイナAの
両側端を嵌合し、硬質壁材BとジョイナAとを一体化す
るものである。また、底辺2は硬質壁材Bの雌実部6と
密着し、目地部において流雨溝1を通じて流下する雨水
の水切れを良くするものであり、上辺3は硬質壁材Bの
雄実部5に密着し、雨水がジョイナAの裏面側を通じて
目地部内部に侵入するのを防止するものである。切り欠
き部5aは図1に示すように、ジョイナAの嵌合に際
に、ジョイナAの上辺3を隠ぺいし、乾式壁材Bの上下
の連結にじゃまにならないようにするものである。
【0011】また、図4おいて嵌合溝8の長さをL1
切り欠き部5aの深さをT1 とし、図3において流雨溝
1の長さをL2 、上辺3の厚さをT2 とすると、L1
2、T1 ≧T2 の関係にある。
【0012】次に施工例について説明する。図3に示す
ようなジョイナAと図4(a)に示すような硬質壁材B
とを用いて、図2に示すような壁体を施工すると仮定す
る。まず、左右どちらか一方の硬質壁材Bを固定具、固
定金具等をもちいて壁下地に固定する。次にその嵌合溝
8にジョイナAの側端を嵌合する。そしてジョイナAの
もう一方の側壁を隣る硬質壁材Bの嵌合溝に挿入し、水
平方向の一列をせこうする。この作業を土台方向から軒
方向に向かって順次行うことにより、壁体を形成するも
のである。
【0013】以上説明したのは本発明に係る縦目地構造
の一実施例であり、例えばジョイナAを図5(a)〜
(d)および図6(a)〜(d)に示すような形状にし
たり、硬質壁材Bを図7(a)〜(e)に示すような側
面形状としたりすることができる。
【0014】特に、図5(c)は流雨溝1上に軟質の防
水パッキング材Cを一条配設し、図5(d)は両側端を
防水パッキング材Cでコーティングした例であり、いず
れも乾式壁材Bの嵌合溝8との密着性を強化したジョイ
ナAの例である。
【0015】また、図6(a)、(b)は樹脂、プラス
チック、アルミニウム合金等を押出成形して形成したジ
ョイナAの例である。さらに、図6(c)、(d)は樹
脂部A1 と金属部A2 とを接着して形成した2部材から
なるジョイナAの例である。もちろん、これらのジョイ
ナA、硬質壁材Bを各々組み合わせた縦目地構造とする
こともできる。
【0016】
【発明の効果】上述したように本発明に係る縦目地構造
によれば、長尺板状の乾式壁材の両木口面に、嵌合溝を
一条形成し、長方形状板の両側端を屈曲して断面略凹状
の流雨溝を形成したジョイナを、左右に隣る乾式壁材の
嵌合溝に挿入して縦目地の構造を形成するので、ジョ
イナの流雨溝が雨返しとして機能し、縦目地に入り込ん
だ雨水を土台方向へ流下して防水するため、面倒なコー
キング処理を必要とせずに防水性に富んだ縦目地を形成
できる。ジョイナの固定は左右に隣る乾式壁材により
なされるので、縦目地部には別途ジョイナの固定、支持
のための下地材を必要とせず、施工性の向上、部材の節
減ができる。硬質壁材の雄実部に形成した切り欠き部
にジョイナの上辺が隠ぺいされるので、硬質壁材の上下
の連結の際にジョイナがじゃまにならない。等の効果、
特徴がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る縦目地構造の代表例を示す説明図
である。
【図2】本発明に係る縦目地構造の代表例を示す説明図
である。
【図3】上記構造を構成するジョイナの一例を示す説明
図である。
【図4】上記構造を構成する乾式壁材の一例を示す説明
図である。
【図5】ジョイナのその他の例を示す説明図である。
【図6】ジョイナのその他の例を示す説明図である。
【図7】乾式壁材のその他の例を示す説明図である。
【符号の説明】
A ジョイナ B 硬質壁材 1 流雨溝 2 底辺 3 上辺 4 化粧面 5 雄実部 5a 切り欠き部 6 雌実部 7 木口面 8 嵌合溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04F 13/08 - 13/18 E04B 1/64 E04B 1/68

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺板状で雄実部、雌実部を有し、両木
    口面に化粧面と略平行な嵌合溝とを一条形成すると共
    に、前記雄実部表面の両側端に断面略L字状の切り欠き
    部を形成した乾式壁材と、長方形状板の両側端を屈曲し
    て形成した断面略凹状の流雨溝と、長手方向の下端を略
    直角に折り返した底辺と、を前記式壁材の雄実部
    と略同一形状に屈曲した上辺とからなるジョイナとを備
    え、左右に隣る乾式壁材の嵌合溝にジョイナの両側端が
    挿入されていると共に、ジョイナの上辺が乾式壁材の切
    り欠き部に密着し、さらにジョイナの底辺が雌実部に密
    着して形成されていることを特徴とする縦目地構造。
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