JP3233349U - ヒンジ、及び、扉機構 - Google Patents

ヒンジ、及び、扉機構 Download PDF

Info

Publication number
JP3233349U
JP3233349U JP2021002003U JP2021002003U JP3233349U JP 3233349 U JP3233349 U JP 3233349U JP 2021002003 U JP2021002003 U JP 2021002003U JP 2021002003 U JP2021002003 U JP 2021002003U JP 3233349 U JP3233349 U JP 3233349U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
door
shaft
load
hinge
fixed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021002003U
Other languages
English (en)
Inventor
斎藤 修
斎藤  修
Original Assignee
株式会社斉藤鉄工建設
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社斉藤鉄工建設 filed Critical 株式会社斉藤鉄工建設
Priority to JP2021002003U priority Critical patent/JP3233349U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3233349U publication Critical patent/JP3233349U/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Hinges (AREA)

Abstract

【課題】大型で重量のある扉に設置した場合でも、構造物への扉の重量荷重の負荷を軽減することで、扉機構の耐久性を向上できるヒンジを提供する。【解決手段】ヒンジは、扉40の高さ方向に伸延する仮想線Dに沿って軸の中心が一致するように、扉の上方に形成される姿勢保持軸1、及び、扉の下方に形成される荷重支持軸6と、姿勢保持軸1を軸止し、筐体(梁20)側に固定される筐体側固定部2と、姿勢保持軸1を軸通し、扉40側に固定される扉側上部固定部5と、荷重支持軸6を軸止し、扉40側に固定される扉側下部固定部9と、床面側に設置され荷重支持軸6を枢支する荷重支持部12と、を備える。【選択図】図1

Description

本考案は、ヒンジ、及び、扉機構に関し、特に保管庫等の構造物に設置される大型で重量のある扉に適用した場合に、構造物に負荷される扉の重量荷重を軽減することで、扉機構の耐久性を向上できるヒンジ、及び、耐久力の向上した扉機構に関する。
青果物、薬品、及び、調理済み食品等を保管するための温湿度管理が必要な保管庫等の構造物においては、戸口を開閉機構で閉鎖することで、庫内の雰囲気と外気とをできる限り遮断し、庫内を所望の温度、湿度等に維持している。
開閉機構としては、上下動するスラットによって戸口を閉鎖するシャッター機構、及び、気密性の高い扉によって戸口を閉鎖する扉機構等があり、天井の高い大型の倉庫等の開閉機構としては、開閉の容易性の観点から、扉機構が採用されることが多い。
このような扉機構として、いわゆるハンガードアと言われるものがある。特許文献1の図1には、2枚の扉をレール状の吊持開閉機構で吊持し、2枚の扉をレールに沿って左右にスライドさせて開閉することができる扉機構が記載されている。
また、ヒンジを用いて扉を筐体(構造物の梁や壁)に固定し、開閉可能とした扉機構も知られており、特許文献2には、重量のある扉の扉機構として用いることができる二重ヒンジを用いた扉機構が記載されている。
特開2007−120779号公報 特許第6824546号
特許文献1に記載されたようなハンガードアは扉が梁に固定されたレール状の開閉機構で吊持される。そのため筐体(梁)には扉の重量荷重が負荷されるものの、せん断応力は負荷されないため、開閉機構が固定される梁に十分な強度があれば、長期間使用しても故障しにくい利点がある。
一方で、戸口を全開にするためには、扉をスライドして移動させるためのスペースが、扉の横幅と同じかそれ以上必要である。そのため、構造物、及び、扉の横幅に応じて、形成可能な戸口の横幅に制限がある。
一方、特許文献2に記載されたようなヒンジを用いて扉を筐体(壁)に固定する形態の扉機構では、ヒンジを軸に扉が回転して開閉するために、ハンガードアで必要とされる扉をスライドさせるためのスペースが不要で、より広い戸口を形成できるという利点がある。
しかしながら、特許文献2をはじめ一般的なヒンジは、扉の高さ方向に沿って配列された複数の固定部材によって筐体(壁)と扉とを摺動可能に固定する形態となる。すると、扉の上方に配置された固定部材には戸先側へと向かう応力が働き、扉の下方に配置されたヒンジには吊元側(ヒンジ側)へと向かう応力がそれぞれ働く。
このせん断応力によって、扉の上方、及び/又は、扉の下方にそれぞれ配置された固定部材が故障したり、扉の吊元である筐体(壁)が破損したりしやすく、結果的に吊元側に対して戸先側が降下して、扉が傾いてしまう、という課題があった。この傾向は、特に、扉が大きく、重くなる場合に顕著であり、大型倉庫等の扉機構ではより顕著な問題だった。
そこで、本考案は、大型で重量のある扉に設置した場合でも、構造物への扉の重量荷重の負荷を軽減することで、扉機構の耐久性を向上できるヒンジを提供することを課題とする。
また、本考案は、上記ヒンジを用いた扉機構を提供することも課題とする。
本考案者は、上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、以下の構成により上記課題を達成することができることを見出した。
[1] 扉の高さ方向に伸延する仮想線に沿って軸の中心が一致するように、扉の上方に形成される姿勢保持軸、及び、扉の下方に形成される荷重支持軸と、上記姿勢保持軸を軸止し、筐体側に固定される筐体側固定部と、上記姿勢保持軸を軸通し、扉側に固定される扉側上部固定部と、上記荷重支持軸を軸止し、扉側に固定される扉側下部固定部と、床面側に設置され上記荷重支持軸を枢支する荷重支持部と、を備えるヒンジ。
[2] 上記扉側上部固定部が、上記仮想線に沿って連設された、上記姿勢保持軸を軸通するための挿通孔を有する板状部材の複数からなる、[1]に記載のヒンジ。
[3] 上記扉側下部固定部が、上記荷重支持軸を軸止する下部軸止部と、上記下部軸止部の下方に配置され、上記荷重支持軸を軸通するための挿通孔を有する板状部材からなる下部軸通部と、からなる[1]又は[2]に記載のヒンジ。
[4] 上記荷重支持部が、床面に固定され上記荷重支持軸を軸支するための軸支孔を有する板状部材からなる支持板部と、上記支持板部の上に配置され、上記荷重支持軸を軸通するための挿通孔を有するスペーサとからなる、[3]に記載のヒンジ。
[5] 上記スペーサの上面側が上記下部軸通部と接し、上記スペーサの下面側が上記支持板部と接している、[4]に記載のヒンジ。
[6] 上記荷重支持軸が上記軸支孔を貫通し、床面側に配置された軸受孔に挿嵌されている、[4]又は[5]に記載のヒンジ。
[7] 上記筐体が、梁である、[1]〜[6]のいずれかに記載のヒンジ。
[8] [1]〜[7]のいずれかに記載のヒンジを開き戸に用いた、扉機構。
[9] 上記開き戸を左右に配置した観音開き式である[8]に記載の扉機構。
本考案のヒンジは、扉の高さ方向に伸延する仮想線に沿って軸の中心が一致するように、扉の上方に形成される姿勢保持軸、及び、扉の下方に形成される荷重支持軸と、上記姿勢保持軸を軸止し、筐体側に固定される筐体側固定部と、上記姿勢保持軸を軸通し、扉側に固定される扉側上部固定部と、上記荷重支持軸を軸止し、扉側に固定される扉側下部固定部と、床面側に設置され上記荷重支持軸を枢支する荷重支持部と、を備える。
本考案のヒンジは、扉の重量荷重を床面に設置された荷重支持部で支持するため、筐体には扉の重量荷重が殆ど負荷されない。そのため、ヒンジ自体に負荷されるせん断応力も軽減され、更に、姿勢保持軸によって扉の姿勢が保持され、結果として本ヒンジが適用された扉機構は優れた耐久性を有する。
また、本考案のヒンジが、仮想線に沿って連設された、姿勢保持軸を軸通するための挿通孔を有する板状部材の複数からなる場合、姿勢保持軸が2か所以上で支持されるため、姿勢保持軸の中心軸が仮想線からよりずれにくい。後述するように、本考案のヒンジが適用された扉機構においては、上記姿勢保持軸の中心軸を含む仮想線が扉の回転(摺動)の中心軸となるため、この中心軸がよりずれにくいことで、扉機構はより優れた耐久性を有する。
また、本考案のヒンジが、荷重支持軸を軸止する下部軸止部と、下部軸止部の下方に配置され荷重支持軸を軸通するための挿通孔を有する板状部材からなる下部軸通部と、からなる扉側下部固定部を有する場合、下部軸止部によって固定された荷重支持軸が、下部軸通部によって支持されるため、下部軸通部がガイドとなって荷重支持軸の中心軸が仮想線からよりずれにくい。後述するように、本考案のヒンジが適用された扉機構は、上記荷重支持軸の中心軸を含む仮想線が扉の回転の中心軸となるため、この中心軸がよりずれにくいことで、扉機構はより優れた耐久性を有する。
また、姿勢保持軸が上記板状部材の複数で軸支され、かつ、荷重支持軸が下部軸止部で軸止され、下部軸通部で軸支される場合、姿勢保持軸の中心軸と、荷重支持軸の中心軸がともに、仮想線からよりずれにくい結果、扉の開閉がよりスムーズな状態で長期間維持されやすい。扉の開閉機構については後述するが、上記二つの軸の中心軸を結ぶ仮想線が回転の中心軸となるためである。
また、本考案のヒンジの荷重支持部が、床面に固定され荷重支持軸を軸支するための軸支孔を有する板状部材からなる支持板部と、支持板部上に配置され、荷重支持軸を軸通するための挿通孔を有するスペーサとからなる場合、スペーサの高さ(及び、荷重支持軸の長さ)を調整することで、扉の床面からの高さをより容易に調整できる。これにより、例えば、扉の下側の縁にゴム板を取り付け、スペーサをそのゴム板と同程度の高さとすれば、密閉性と開閉の容易性とをより容易に両立可能な扉機構が得られる。
また、上記スペーサの上面側が下部軸通部と接し、スペーサの下面側が支持板部と接している場合、扉の重量荷重を担う荷重支持軸がスペーサによって補助され、より安定的に扉の重量荷重を支持することができ、結果として、より優れた耐久性を有する扉機構が得られる。
また、支持板部を貫通した荷重支持軸が、床面側に配置された軸受孔に挿嵌されている場合、扉の姿勢の保持がより確実に行えるため、結果として、より優れた耐久性を有する扉機構が得られる。
また、筐体側固定部が固定される筐体が梁、すなわち、構造物の略水平、短径方向に架けられる構造材である場合、ハンガードア同様、筐体の壁(柱)には、扉の重量に起因するせん断応力が殆ど負荷されないため、より優れた耐久性を有する扉構造が得られる。
本考案の扉機構は、上記ヒンジを開き戸に用いた扉機構である。上記扉機構は、上記ヒンジによって、構造物への扉の重量荷重の負荷が軽減され、優れた耐久性を有する。この効果は、扉が大きく重量がある場合に、より顕著である。
また、本考案の扉機構が上記開き戸を左右に配置した観音開き式である場合、構造物の幅が狭くても、より幅の広い閉鎖機構付きの戸口を形成することができ、ハンガードアと比較して優れた優位性がある。
本考案の実施形態に係るヒンジを備えた扉機構の閉鎖状態を示す斜視説明図である。 本考案の実施形態に係るヒンジを示す斜視説明図である。 本考案の実施形態に係るヒンジのA−A′拡大正面図である。 本考案の実施形態に係るヒンジのB−B′拡大正面図である。 本考案の実施形態に係るヒンジを備えた扉機構の開放状態を示す斜視説明図である。
以下、本考案について詳細に説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本考案の代表的な実施形態に基づいてなされることがあるが、本考案はそのような実施形態に制限されるものではない。
また、図面を用いて説明する際、互いに同一又は類似の部分には共通の符号を付して、重複説明は省略する。
本考案の実施形態に係るヒンジ(以下、「本ヒンジ」ともいう。)、及び、これを用いた扉機構について、図を用いて説明する。まず、図1は、本実施形態に係るヒンジを備えた扉機構の閉鎖状態を示す斜視説明図である。また、図2は、本実施形態に係るヒンジを示す斜視説明図である。なお、図2においては、ヒンジ部分をより強調して説明するために、扉機構の一部を省略した(図中では破線で表された)状態としている。
扉機構100は、構造物に設けられた戸口の開閉機構である。構造物の梁20と壁30により画される開口に対し、扉40と梁20とを本考案の実施形態に係るヒンジにより互いに連結することで、仮想線Dを軸に扉40を前方に回転(摺動)させて開口を開閉できる扉機構100が構成されている。
扉40の右側方には、レバー44によって下方に移動可能な長尺に形成された可動軸41と複数のガイド43とによって構成される上部閉鎖機構が設けられる。また、上部閉鎖機構の下方には、中央に挿通孔を有する軸受45によって軸支された可動軸42によって構成される落とし金具(いわゆる丸落とし)が設けられる。
扉40は、上部閉鎖機構と落とし金具によって梁20と床面とに固定されており、レバー44及び可動軸42の操作によって固定状態を解除することで、開閉できる。なお、扉40を梁20や床面に固定する機構は上記に制限されず、本考案の効果を奏する限りにおいて公知の機構を適宜適用可能である。
次に、本ヒンジについて具体的に説明する。
本ヒンジは、扉40の高さ方向に伸延する仮想線Dに沿って軸の中心が一致するように扉40の上方に形成される姿勢保持軸1、及び、扉40の下方に形成される荷重支持軸6を備える。
更に、姿勢保持軸1を軸止し、梁20(筐体)側に固定される筐体側固定部2と、姿勢保持軸1を軸通し、扉40側に固定される扉側上部固定部5とを備える。
また、荷重支持軸6を軸止し、扉40側に固定される扉側下部固定部9と、床面側に設置され、荷重支持軸6を枢支する荷重支持部12とを備える。
扉側上部固定部5は、仮想線Dに沿って連設された金属製の板状部材3、及び、金属製の板状部材4からなる。板状部材3、及び、板状部材4は、扉40の高さと略同一の中空柱状の金属製の基体13に固定され、それぞれ、挿通孔51、及び、挿通孔52を有しており、姿勢保持軸1が挿通される。
筐体側固定部2は、姿勢保持軸1を通して動かないように固定するための挿通孔50を有する金属板であり、図示しないボルト等によって、梁20に固定される。
金属製のボルトである姿勢保持軸1は、挿通孔50に挿通され、筐体側固定部2の下側に配置された金属製のナットによって固定される。なお、挿通孔50は雌ネジ孔であってもよく、その場合、姿勢保持軸1は、筐体側固定部2に螺着される。
図3は、本実施形態に係るヒンジのA−A′拡大正面図である。梁20に固定された筐体側固定部2の挿通孔50に姿勢保持軸1(図面では、ねじ山は省略している)が挿通され、金属製のナット60によって固定されている。扉40の姿勢(鉛直方向の傾き)は、梁20に固定された姿勢保持軸1を軸支する扉側上部固定部5によって維持される。
扉側上部固定部5は、姿勢保持軸1の中心軸を通る仮想線Dに沿って連設された2枚の金属製の板状部材3、及び、金属製の板状部材4からなる。板状部材3、4は、姿勢保持軸1を軸通するための挿通孔51、及び、挿通孔52を有している。
板状部材3、4は、扉40に固定され、扉40の高さと略同様の高さを有する柱状の基体13に固定されており、扉40と一体的に構成されている。
なお、扉側上部固定部5は、扉40が固定された基体13に固定されることで扉40と一体を成しているが、本考案の実施形態に係るヒンジとしては上記に制限されず、扉側上部固定部5が扉40に直接固定されていてもよい。
図3に示すとおり、姿勢保持軸1は、板状部材3、4の挿通孔51、52を軸通しており、固定はされていないため、基体13(扉40と一体)は、仮想線Dを中心に回転(摺動)できる。
なお、姿勢保持軸1は、扉側上部固定部5に対して摺動可能に構成されていればよく、例えば、板状部材4の下方に、ワッシャを介してナットが螺着された形態であってもよい。
なお、扉側上部固定部5は、2枚の板状部材3、4からなるが、本考案のヒンジとしては上記に制限されず、仮想線Dに沿って連設された3枚以上の板状部材からなっていてもよいし、1枚の板状部材からなってもよい。扉側上部固定部5が2枚以上の板状部材からなる場合、姿勢保持軸1の中心軸がよりずれにくい点で好ましい。また、2枚の板状部材からなる場合、得られる効果と、製造の容易さのバランスにより優れる。
次に、扉側下部固定部9は、荷重支持軸6を軸止する下部軸止部7と、下部軸止部7の下方に配置され荷重支持軸6を軸通するための挿通孔54を有する金属製の板状部材からなる下部軸通部8からなる。金属製の板状部材である下部軸止部7、及び、下部軸通部8は、基体13に固定されており、扉40と一体を成している。
なお、扉側下部固定部9を構成する下部軸止部7と下部軸通部8は、扉40が固定された基体13に固定されることで扉40と一体を成しているが、本考案の実施形態に係るヒンジとしては上記に制限されず、下部軸止部7、及び/又は、下部軸通部8は扉40に直接固定されていてもよい。
図4は、本実施形態に係るヒンジのB−B′拡大正面図である。
荷重支持軸6は金属製のボルト(図面では、ねじ山は省略している)であり、下部軸止部7が有する挿通孔53に挿通され、金属製のナット61によって下部軸止部7に固定される。挿通孔53は雌ネジ孔であってもよく、その場合、荷重支持軸6は、下部軸止部7に螺着される。
荷重支持軸6は、下部軸通部8が有する挿通孔54に挿通され、支えられる。これにより、荷重支持軸6の中心軸が仮想線Dからよりずれにくい。
荷重支持部12は、荷重支持軸6を軸支するための軸支孔55を有する金属板からなる支持板部10と、スペーサ11とからなる。支持板部10は図示しないアンカーボルト等で床面70に固定される。
本ヒンジが設置された扉機構100が設置される床面70はコンクリート製であるが、床面70の材質は扉40の重量等によって適宜選択されればよい。
スペーサ11は、金属製のナット62とワッシャ63とからなり、上下に2個並んだナット62のうち、上方のナット62は下部軸通部8と接しており、ワッシャ63は支持板部10と接している。
上記構成によって、扉40の重量荷重は、下部軸止部7に軸止された荷重支持軸6、及び、それを補助するスペーサ11によって支持板部10に伝えられるため、筐体へは殆ど負荷されない。
この場合、下部軸通部8の上方に更にナットを配置し、下部軸通部8に螺着し、下部軸通部8を荷重支持軸6の軸止部材として機能させてもよい。
なお、スペーサ11は2個のナット62とワッシャ63とにより構成されているが、本考案のヒンジにおけるスペーサ11の構成としては上記に制限されない。
例えば、ナットとワッシャとによりスペーサを構成する場合であっても、床面70と扉40との間隙を調整するために、ナットやワッシャの個数は適宜調整される。
また、荷重支持軸6は下部軸止部7に固定されるため、スペーサ11はナットを用いなくてもよい。すなわち、荷重支持軸6を軸通可能な挿通孔を有する部材であればよく、雌ネジ孔を有していなくてもよい。
荷重支持軸6は、支持板部10の軸支孔55を貫通し、床面側に配置された軸受孔71に挿嵌されている。
荷重支持軸6は、上記機構により床面70に設置された荷重支持部12によって枢支される。すなわち、下部軸止部7を介して基体13(扉40)に固定された荷重支持軸6は、ワッシャ63(本ヒンジにおいては、荷重支持軸6にナット61、62が固定され一体を成している)と支持板部10との間で摺動できる。
図5は、本考案の実施形態に係るヒンジを備えた扉機構の開放状態を示す斜視説明図である。なお、図5では、ヒンジの動作の説明を容易にするために、扉40を省略(図中、破線で表示)している。
図5に示したとおり、扉40は仮想線D、すなわち、姿勢保持軸1、及び、荷重支持軸6の中心線を結ぶ線を中心に回転(摺動)し、梁20と壁30とにより画される開口を開放できる。
扉40の重量荷重は、下部軸止部7に軸止された荷重支持軸6を介して、支持板部10に負荷されており、梁20を含む筐体側には殆ど負荷されない。
特に、本ヒンジが適用された扉機構100によれば、筐体(構造物)の壁30にはヒンジとの接合部分が存在しない。そのため、筐体の壁30には扉の重量荷重は負荷されず、扉機構100の耐久性が格段に向上している。
更に、姿勢保持軸1が筐体側固定部2により軸止されていて、それを扉側上部固定部5に軸通することで、扉40の鉛直方向の姿勢が維持され、安定して扉40の開閉が可能になっている。
なお、図1では、ヒンジを構成する基体13と壁30との間に一定のクリアランス(C−C′)が設けられているが、図5に示すように、本ヒンジが設置された扉機構100の開閉と上記クリアランスとは無関係であり、構造物内(扉40の後方)に要求される用途に応じた密閉性、及び、風通し等に鑑みて適宜クリアランスは調整されてよい。
なお、扉機構100は片開きの開き戸であるが、本ヒンジが適用される扉機構としては、開き戸を左右に配置した観音開き式であってもよい。すなわち、1組の扉機構100を互いに戸先が隣接するように配置することで、観音開き式の扉機構とすることができる。
以上、本考案の実施形態に係るヒンジ、及び、扉機構100の好ましい実施形態について説明したが、本考案は特定の実施形態に限定されるものではなく、種々の変形・変更が可能である。
本考案に係るヒンジは、大型で重量のある扉に設置した場合でも、構造物への扉の重量荷重の負荷を軽減することで、扉機構の耐久性を向上できるため、青果物、生花、及び、薬品等の保管に使用する定温庫、生鮮食品の保管に使用する冷蔵庫や冷凍庫、調理済みの食品の保管に使用する食品工場などの大型の温蔵庫等など温度管理が必要な比較的大型の保管庫のための扉機構に用いることが特に好ましい。
本考案に係るヒンジを適用すれば、優れた耐久性を有する扉機構が得られ、そのメンテナンス・修理の頻度が大幅に軽減される。
1 :姿勢保持軸
2 :筐体側固定部
3、4 :板状部材
5 :扉側上部固定部
6 :荷重支持軸
7 :下部軸止部
8 :下部軸通部
9 :扉側下部固定部
10 :支持板部
11 :スペーサ
12 :荷重支持部
13 :基体
20 :梁
30 :壁
40 :扉
41、42 :可動軸
43 :ガイド
44 :レバー
45 :軸受
50、51、52、53 :挿通孔
54 :挿通孔
55 :軸支孔
60、61、62 :ナット
63 :ワッシャ
70 :床面
71 :軸受孔
100 :扉機構
D :仮想線

Claims (9)

  1. 扉の高さ方向に伸延する仮想線に沿って軸の中心が一致するように、前記扉の上方に形成される姿勢保持軸、及び、前記扉の下方に形成される荷重支持軸と、
    前記姿勢保持軸を軸止し、筐体側に固定される筐体側固定部と、
    前記姿勢保持軸を軸通し、前記扉側に固定される扉側上部固定部と、
    前記荷重支持軸を軸止し、前記扉側に固定される扉側下部固定部と、
    床面側に設置され前記荷重支持軸を枢支する荷重支持部と、を備えるヒンジ。
  2. 前記扉側上部固定部が、前記仮想線に沿って連設された、前記姿勢保持軸を軸通するための挿通孔を有する板状部材の複数からなる、請求項1に記載のヒンジ。
  3. 前記扉側下部固定部が、
    前記荷重支持軸を軸止する下部軸止部と、
    前記下部軸止部の下方に配置され、前記荷重支持軸を軸通するための挿通孔を有する板状部材からなる下部軸通部と、からなる請求項1又は2に記載のヒンジ。
  4. 前記荷重支持部が、
    床面に固定され前記荷重支持軸を軸支するための軸支孔を有する板状部材からなる支持板部と、
    前記支持板部の上に配置され、前記荷重支持軸を軸通するための挿通孔を有するスペーサとからなる、請求項3に記載のヒンジ。
  5. 前記スペーサの上面側が前記下部軸通部と接し、前記スペーサの下面側が前記支持板部と接している、請求項4に記載のヒンジ。
  6. 前記荷重支持軸が前記軸支孔を貫通し、床面側に配置された軸受孔に挿嵌されている、請求項4又は5に記載のヒンジ。
  7. 前記筐体が、梁である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のヒンジ。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のヒンジを開き戸に用いた、扉機構。
  9. 前記開き戸を左右に配置した観音開き式である請求項8に記載の扉機構。
JP2021002003U 2021-05-27 2021-05-27 ヒンジ、及び、扉機構 Active JP3233349U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021002003U JP3233349U (ja) 2021-05-27 2021-05-27 ヒンジ、及び、扉機構

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021002003U JP3233349U (ja) 2021-05-27 2021-05-27 ヒンジ、及び、扉機構

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3233349U true JP3233349U (ja) 2021-08-05

Family

ID=77057350

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021002003U Active JP3233349U (ja) 2021-05-27 2021-05-27 ヒンジ、及び、扉機構

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3233349U (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20090241445A1 (en) Wall panel system including a retractable floor anchor and method
US20210054678A1 (en) Frame assembly splice
DE112013004458T5 (de) Kühlschrank mit einer Schiebetür
US10267080B1 (en) Device for coordinated control and operation of double doors
JP3233349U (ja) ヒンジ、及び、扉機構
KR101665116B1 (ko) 폴딩 도어용 힌지장치
US6634727B2 (en) Closet doors with integrated shelves
US3285324A (en) Bi-fold hardware for foldable doors
US11686148B2 (en) Leg for a frame of an overhead door assembly
US10947762B2 (en) Articulating mounting bracket for hanging doors
US3059985A (en) Refrigerated container with vertically movable doors
KR101841725B1 (ko) 폴딩도어 구조
CN218563426U (zh) 一种装配式可调角度的窗框架
EP3478913B1 (en) Sliding door system and a method of absorbing forces in a sliding door system
US3289244A (en) Offset hinge assembly for a swingable door
CN112284014A (zh) 兼具冷藏和冷冻作用的微仓
US5197790A (en) Cabinet having an adjustable hinge for mounting a cabinet door
JPH058463Y2 (ja)
JP2967181B2 (ja) 低温貯蔵庫
US20120080990A1 (en) Top-loaded refrigerator doors
JP7411605B2 (ja) 扉ヒンジ構造
US1259042A (en) Means for supporting sliding doors.
JP7164115B2 (ja) ドアの自動閉鎖装置
JP2019085825A (ja) 建具
JP7296695B2 (ja) サッシ

Legal Events

Date Code Title Description
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3233349

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250