JP3232833B2 - GaAs単結晶ウェハの製造方法 - Google Patents
GaAs単結晶ウェハの製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はGaAs単結晶ウェハ及
びその製造方法並びに選別方法に関するものである。
びその製造方法並びに選別方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】化合物半導体は、ショットキーゲート電
界効果トランジスタ(MESFET)、高移動度トラン
ジスタ(HEMT)、ヘテロ接合バイポーラトランジス
タ(HBT)、受発光デバイス等の作製に用いられてい
る。これらの素子は鏡面ウェハ表面に分子線エピタキシ
ャル成長(MBE)法、有機金属気層エピタキシャル成
長(MOVPE)法により能動層をエピタキシャル成長
することにより作製される。
界効果トランジスタ(MESFET)、高移動度トラン
ジスタ(HEMT)、ヘテロ接合バイポーラトランジス
タ(HBT)、受発光デバイス等の作製に用いられてい
る。これらの素子は鏡面ウェハ表面に分子線エピタキシ
ャル成長(MBE)法、有機金属気層エピタキシャル成
長(MOVPE)法により能動層をエピタキシャル成長
することにより作製される。
【0003】一般に、鏡面ウェハは次の手順で作成され
る。インゴットをスライスし、ウェハを切り出す。この
ウェハを粗研磨し平坦性を高めた後、メカノケミカル研
磨により鏡面に仕上げる。次に脱脂洗浄、極く僅かなエ
ッチング作用を持つ洗浄液での洗浄、および超純水洗浄
を行う。最後にウェハをIPA(イソプロピールアルコ
ール)乾燥法またはスピン乾燥法により乾燥する。
る。インゴットをスライスし、ウェハを切り出す。この
ウェハを粗研磨し平坦性を高めた後、メカノケミカル研
磨により鏡面に仕上げる。次に脱脂洗浄、極く僅かなエ
ッチング作用を持つ洗浄液での洗浄、および超純水洗浄
を行う。最後にウェハをIPA(イソプロピールアルコ
ール)乾燥法またはスピン乾燥法により乾燥する。
【0004】エピタキシャル成長させるには、このウェ
ハをそのまま用いる場合もあるが、多くの場合、エピタ
キシャル成長前に前処理として、硫酸系エッチャント
(H2SO4 −H2 02 −H2 O)やアンモニア系エッ
チャント(NH4 OH−H2 O2 −H2 O)で、ウェハ
表面を1〜2μm エッチングしたウェハを用いる。エッ
チング後、エピタキシャル成長炉内で熱処理(サーマル
クリーニング)して、ウェハ表面の自然酸化物を昇華、
蒸発させ表面清浄化を行う。
ハをそのまま用いる場合もあるが、多くの場合、エピタ
キシャル成長前に前処理として、硫酸系エッチャント
(H2SO4 −H2 02 −H2 O)やアンモニア系エッ
チャント(NH4 OH−H2 O2 −H2 O)で、ウェハ
表面を1〜2μm エッチングしたウェハを用いる。エッ
チング後、エピタキシャル成長炉内で熱処理(サーマル
クリーニング)して、ウェハ表面の自然酸化物を昇華、
蒸発させ表面清浄化を行う。
【0005】なお、一般的ではないが、熱酸化や紫外線
照射オゾン処理により強制酸化し、表面に厚い酸化層を
形成した後、炉内でサーマルクリーニングにより酸化層
を除去する方法も行われている。
照射オゾン処理により強制酸化し、表面に厚い酸化層を
形成した後、炉内でサーマルクリーニングにより酸化層
を除去する方法も行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
技術には次のような欠点が有った。
技術には次のような欠点が有った。
【0007】(1)エピタキシャル成長前にサーマルク
リーニングの他にエッチングや強制酸化する必要がある
ため、エピタキシャル成長前の経済的負担が大きい。
リーニングの他にエッチングや強制酸化する必要がある
ため、エピタキシャル成長前の経済的負担が大きい。
【0008】(2)エッチングや強制酸化で前処理した
GaAsウェハ表面にはAs酸化物、Ga酸化物からな
る酸化層が形成されている。この中でAs酸化物は比較
的容易に除去できるが、Ga酸化物は昇華温度が高いた
めサーマルクリーニングの温度や時間が安定せず、除去
しにくい。
GaAsウェハ表面にはAs酸化物、Ga酸化物からな
る酸化層が形成されている。この中でAs酸化物は比較
的容易に除去できるが、Ga酸化物は昇華温度が高いた
めサーマルクリーニングの温度や時間が安定せず、除去
しにくい。
【0009】本発明の目的は、Ga酸化物の除去が容易
な結晶表面をもつウェハを選び出すことによって、前記
した従来技術の欠点を解消し、サーマルクリーニングを
安定かつ容易にでき、その後高品質なエピタキシャル層
を成長できる新規なGaAs結晶ウェハ及びその製造方
法並びに選別方法を提供することにある。
な結晶表面をもつウェハを選び出すことによって、前記
した従来技術の欠点を解消し、サーマルクリーニングを
安定かつ容易にでき、その後高品質なエピタキシャル層
を成長できる新規なGaAs結晶ウェハ及びその製造方
法並びに選別方法を提供することにある。
【0010】
【0011】
【0012】
【課題を解決するための手段】条件A: Ga3dスペクトルにおいて(Ga−O結合のピーク
高さ)/(Ga−As結合のピーク高さ)≦0.06 As3dスペクトルにおいて(As−As結合のピー
ク高さ)/(As−Ga結合のピーク高さ)≧0.47 条件B: Ga3dスペクトルにおいて(Ga−O結合のピーク
高さ)/(Ga−As結合のピーク高さ)≦0.05 As3dスペクトルにおいて(As−As結合のピー
ク高さ)/(As−Ga結合のピーク高さ)≧0.5 とすると、第1の発明のGaAs単結晶ウェハの製造方
法は、半絶縁性GaAsウェハをクエン酸または酢酸
と、硫酸またはフッ酸との混合水溶液に浸漬して、この
ウェハを陽極として電解処理を行うことにより、X線光
電子分光法のスペクトルが条件Aを満たすように表面処
理するようにしたものである。
高さ)/(Ga−As結合のピーク高さ)≦0.06 As3dスペクトルにおいて(As−As結合のピー
ク高さ)/(As−Ga結合のピーク高さ)≧0.47 条件B: Ga3dスペクトルにおいて(Ga−O結合のピーク
高さ)/(Ga−As結合のピーク高さ)≦0.05 As3dスペクトルにおいて(As−As結合のピー
ク高さ)/(As−Ga結合のピーク高さ)≧0.5 とすると、第1の発明のGaAs単結晶ウェハの製造方
法は、半絶縁性GaAsウェハをクエン酸または酢酸
と、硫酸またはフッ酸との混合水溶液に浸漬して、この
ウェハを陽極として電解処理を行うことにより、X線光
電子分光法のスペクトルが条件Aを満たすように表面処
理するようにしたものである。
【0013】第2発明のGaAs単結晶ウェハの製造方
法は、第1発明の条件Aに代えて条件Bを満たすように
したものである。
法は、第1発明の条件Aに代えて条件Bを満たすように
したものである。
【0014】第3発明のGaAs単結晶ウェハの製造方
法は、第1発明及び第2発明の混合水溶液の組成比を、
5%C6H8O7:49%HF:H2O=1〜3:50〜1
00:1〜50としたものである。
法は、第1発明及び第2発明の混合水溶液の組成比を、
5%C6H8O7:49%HF:H2O=1〜3:50〜1
00:1〜50としたものである。
【0015】第4発明のGaAs単結晶ウェハの製造方
法は、第1発明及び第2発明の混合水溶液の組成比を、
5%CH3CO2H:49%HF:H2O=1〜3:50
〜100:1〜50としたものである。
法は、第1発明及び第2発明の混合水溶液の組成比を、
5%CH3CO2H:49%HF:H2O=1〜3:50
〜100:1〜50としたものである。
【0016】第5発明のGaAs単結晶ウェハの製造方
法は、第1発明及び第2発明の混合水溶液の組成比を、
5%C6H8O7:98%H2SO4:H2O=1〜3:10
0:1〜5としたものである。
法は、第1発明及び第2発明の混合水溶液の組成比を、
5%C6H8O7:98%H2SO4:H2O=1〜3:10
0:1〜5としたものである。
【0017】第6発明のGaAs単結晶ウェハの製造方
法は、第1発明及び第2発明の混合水溶液の組成比を、
5%CH3CO2H:98%H2SO4:H2O=1〜3:
100:1〜5としたものである。
法は、第1発明及び第2発明の混合水溶液の組成比を、
5%CH3CO2H:98%H2SO4:H2O=1〜3:
100:1〜5としたものである。
【0018】
【0019】
【0020】
【作用】本発明において、光電子スペクトルを測定する
GaAs単結晶ウェハは、エピタキシャル成長前の前処
理が行われる鏡面ウェハが対象となる。
GaAs単結晶ウェハは、エピタキシャル成長前の前処
理が行われる鏡面ウェハが対象となる。
【0021】また、結晶表面の構造解析を行う種々の方
法の中で、特にX線光電子分光法(X-ray Photoelectro
n Spectroscopy:XPS)によってGaAs単結晶ウェ
ハ表面の光電子スペクトルを測定する理由は、X線を励
起源として用いると物質構成の原子に局在している内殻
電子の結合エネルギーを測定することが可能であり、こ
れを利用して元素の結合状態を調べることができるから
である。
法の中で、特にX線光電子分光法(X-ray Photoelectro
n Spectroscopy:XPS)によってGaAs単結晶ウェ
ハ表面の光電子スペクトルを測定する理由は、X線を励
起源として用いると物質構成の原子に局在している内殻
電子の結合エネルギーを測定することが可能であり、こ
れを利用して元素の結合状態を調べることができるから
である。
【0022】Ga3dスペクトルのGa−As結合のピ
ーク高さに対するGa−O結合のピーク高さを条件A
または条件Bとしたのは、Ga酸化物は昇華温度が高
く除去しにくいため、条件値より大きい場合、完全に除
去することが難しいからである。
ーク高さに対するGa−O結合のピーク高さを条件A
または条件Bとしたのは、Ga酸化物は昇華温度が高
く除去しにくいため、条件値より大きい場合、完全に除
去することが難しいからである。
【0023】また、As3dスペクトルのAs−Ga結
合のピーク高さに対するAs−As結合のピーク高さを
条件Aまたは条件Bとしたのは、As3dスペクト
ルのAs−As結合ピークはAs層の存在を意味してい
るが、As層はAs層下のGaAs結晶の酸化を防ぐた
めにある程度厚さが必要であり、条件値より小さいと、
酸化を防ぐ厚さが得られないからである。
合のピーク高さに対するAs−As結合のピーク高さを
条件Aまたは条件Bとしたのは、As3dスペクト
ルのAs−As結合ピークはAs層の存在を意味してい
るが、As層はAs層下のGaAs結晶の酸化を防ぐた
めにある程度厚さが必要であり、条件値より小さいと、
酸化を防ぐ厚さが得られないからである。
【0024】但し、 0.05<(Ga-O 結合のピーク高さ) /(Ga-As結合のピーク
高さ) ≦0.06 0.47≦(As-As結合のピーク高さ) /(As-Ga結合のピーク
高さ) <0.5 のウェハは特性が不安定であるので、条件Bを満たすこ
とが好ましい。
高さ) ≦0.06 0.47≦(As-As結合のピーク高さ) /(As-Ga結合のピーク
高さ) <0.5 のウェハは特性が不安定であるので、条件Bを満たすこ
とが好ましい。
【0025】このような条件を満たすGaAs単結晶ウ
ェハを製造するには、半絶縁性GaAsウェハを所定の
溶剤を組み合わせて得られる各種混合水溶液に浸漬して
表面処理するが、このとき電解液組成を調整して上記条
件を満たすようにする。電解液の組合せは、とりわけク
エン酸または酢酸と硫酸またはフッ酸との混合水溶液を
用いた場合に良好な結果が得られる。
ェハを製造するには、半絶縁性GaAsウェハを所定の
溶剤を組み合わせて得られる各種混合水溶液に浸漬して
表面処理するが、このとき電解液組成を調整して上記条
件を満たすようにする。電解液の組合せは、とりわけク
エン酸または酢酸と硫酸またはフッ酸との混合水溶液を
用いた場合に良好な結果が得られる。
【0026】光電子スペクトルを測定したGaAs単結
晶ウェハの中から上記条件を満足するウェハをエピタキ
シャル成長前に予め選別しておくと、選別されたGaA
s単結晶ウェハは、エピタキシャル成長前のエッチング
処理をする必要がなくなる上、エピタキシャル成長前の
サーマルクリーニングが安定かつ容易に行え、その後、
高品質なエピタキシャル層を成長できる。
晶ウェハの中から上記条件を満足するウェハをエピタキ
シャル成長前に予め選別しておくと、選別されたGaA
s単結晶ウェハは、エピタキシャル成長前のエッチング
処理をする必要がなくなる上、エピタキシャル成長前の
サーマルクリーニングが安定かつ容易に行え、その後、
高品質なエピタキシャル層を成長できる。
【0027】
<実施例1>試料には、LEC法で製造したノンドープ
半絶縁性GaAs結晶ウェハを用いた。この結晶ウェハ
を陽極、Ptを陰極、飽和カロメル電極を参照電極とし
た。電解液にはHCl、H2 SO4 、H2 O2 、HF、
NaOHを組み合わせて得られる各種混合水溶液と、こ
の各種混合水溶液に更にクエン酸(C6 H8 O7 )また
は酢酸(CH3 CO2 H)を組み合わせた混合水溶液を
用い、参照電極に対する陽極電位を0〜5Vの範囲で電
解を行なった。
半絶縁性GaAs結晶ウェハを用いた。この結晶ウェハ
を陽極、Ptを陰極、飽和カロメル電極を参照電極とし
た。電解液にはHCl、H2 SO4 、H2 O2 、HF、
NaOHを組み合わせて得られる各種混合水溶液と、こ
の各種混合水溶液に更にクエン酸(C6 H8 O7 )また
は酢酸(CH3 CO2 H)を組み合わせた混合水溶液を
用い、参照電極に対する陽極電位を0〜5Vの範囲で電
解を行なった。
【0028】電解液組成と陽極電位とを調整することに
より、XPSのスペクトルが、Ga3dにおいてGa−
As結合のピーク高さとGa−O結合のピーク高さの比
が1:(0〜0.2)、As3dにおいてAs−Ga結
合のピーク高さとAs−As結合のピーク高さの比が
1:(0〜1)であるウェハを100枚作成した。
より、XPSのスペクトルが、Ga3dにおいてGa−
As結合のピーク高さとGa−O結合のピーク高さの比
が1:(0〜0.2)、As3dにおいてAs−Ga結
合のピーク高さとAs−As結合のピーク高さの比が
1:(0〜1)であるウェハを100枚作成した。
【0029】ここでXPSのスペクトル測定条件は、X
線源にAlKα、試料表面に対するX線の入射角を20
°、試料表面に対するアナライザーインプットレンズの
角度を75°とした。
線源にAlKα、試料表面に対するX線の入射角を20
°、試料表面に対するアナライザーインプットレンズの
角度を75°とした。
【0030】上記ウェハをMBE装置に投入し、次に述
べるプロセスでエピタキシャル成長した。まず、基板温
度600℃でAs分子線を照射しながらサーマルクリー
ニングを行った。基板温度が600℃に達してから反射
高エネルギー電子線回折(RHEED)観察により、基
板の最表面が最も安定な状態になる原子配列を示す(2
×4)パターンが現れるまでの時間をサーマルクリーニ
ング時間とした。この後、520℃に降温し、アンドー
プGaAsを0.8μm 、SiドープGaAsを0.2
μm 成長した。
べるプロセスでエピタキシャル成長した。まず、基板温
度600℃でAs分子線を照射しながらサーマルクリー
ニングを行った。基板温度が600℃に達してから反射
高エネルギー電子線回折(RHEED)観察により、基
板の最表面が最も安定な状態になる原子配列を示す(2
×4)パターンが現れるまでの時間をサーマルクリーニ
ング時間とした。この後、520℃に降温し、アンドー
プGaAsを0.8μm 、SiドープGaAsを0.2
μm 成長した。
【0031】エピタキシャル表面特性に対するサーマル
クリーニング時間の測定結果を図1及び図2に示す。図
中のプロットにおいて良好なエピタキシャル表面であっ
たものは白丸、ヘイズなどの表面異常が発生したものは
三角とした。(Ga−O結合ピーク高さ)/(Ga−A
s結合ピーク高さ)≦0.05で、かつ(As−As結
合ピーク高さ)/(As−Ga結合ピーク高さ)≧0.
5であるウェハは、それ以外のものに比較してサーマル
クリーニング時間は約1/10の1分以内と短く、その
時間は安定していた。またエピタキシャル層の鏡面状態
も良好であった。
クリーニング時間の測定結果を図1及び図2に示す。図
中のプロットにおいて良好なエピタキシャル表面であっ
たものは白丸、ヘイズなどの表面異常が発生したものは
三角とした。(Ga−O結合ピーク高さ)/(Ga−A
s結合ピーク高さ)≦0.05で、かつ(As−As結
合ピーク高さ)/(As−Ga結合ピーク高さ)≧0.
5であるウェハは、それ以外のものに比較してサーマル
クリーニング時間は約1/10の1分以内と短く、その
時間は安定していた。またエピタキシャル層の鏡面状態
も良好であった。
【0032】したがって、上記値を満たすようにウェハ
の電解時に電解液組成と陽極電位とを調整して電解すれ
ば、サーマルクリーニング時間が短く安定し、エピタキ
シャル層の鏡面状態も良好がウェハが得られる。
の電解時に電解液組成と陽極電位とを調整して電解すれ
ば、サーマルクリーニング時間が短く安定し、エピタキ
シャル層の鏡面状態も良好がウェハが得られる。
【0033】なお、電解液としては、上記した溶剤の組
合せの中でも、クエン酸または酢酸と硫酸またはフッ酸
との混合水溶液を用いた場合に良好な結果が得られてお
り、そのときの電解液の組成比は次の通りである。
合せの中でも、クエン酸または酢酸と硫酸またはフッ酸
との混合水溶液を用いた場合に良好な結果が得られてお
り、そのときの電解液の組成比は次の通りである。
【0034】5%C6 H8 O7 :49%HF:H2 O
=1〜3:50〜100:1〜50 5%CH3 CO2 H:49%HF:H2 O=1〜3:
50〜100:1〜50 5%C6 H8 O7 :98%H2 SO4 :H2 O=1〜
3:100:1〜5 5%CH3 CO2 H:98%H2 SO4 :H2 O=1
〜3:100:1〜5 これらの電解液を使用する場合には、電解液にGaAs
単結晶ウェハを所定時間浸漬して表面をエッチングすれ
ば良く、上述の電極を用いて5V以下の陽極電位を印加
すれば更に短時間で処理できる。
=1〜3:50〜100:1〜50 5%CH3 CO2 H:49%HF:H2 O=1〜3:
50〜100:1〜50 5%C6 H8 O7 :98%H2 SO4 :H2 O=1〜
3:100:1〜5 5%CH3 CO2 H:98%H2 SO4 :H2 O=1
〜3:100:1〜5 これらの電解液を使用する場合には、電解液にGaAs
単結晶ウェハを所定時間浸漬して表面をエッチングすれ
ば良く、上述の電極を用いて5V以下の陽極電位を印加
すれば更に短時間で処理できる。
【0035】また、上記したXPSのスペクトル測定条
件で、上記値を満たすGaAs単結晶ウェハをエピタキ
シャル成長前に予め選別しておくと、選別されたGaA
s単結晶ウェハは、エピタキシャル成長前のエッチング
処理をする必要がなくなる上、エピタキシャル成長前の
サーマルクリーニングが安定かつ容易に行え、その後、
高品質なエピタキシャル層を成長できる。
件で、上記値を満たすGaAs単結晶ウェハをエピタキ
シャル成長前に予め選別しておくと、選別されたGaA
s単結晶ウェハは、エピタキシャル成長前のエッチング
処理をする必要がなくなる上、エピタキシャル成長前の
サーマルクリーニングが安定かつ容易に行え、その後、
高品質なエピタキシャル層を成長できる。
【0036】<実施例2>Crドープした半絶縁性Ga
As単結晶ウェハ、Siドープしたn型GaAs単結晶
ウェハ、およびZnドープしたp型GaAs単結晶ウェ
ハについても実施例1と同様の実験を行ったところ、実
施例1の場合と同じ結果が得られた。
As単結晶ウェハ、Siドープしたn型GaAs単結晶
ウェハ、およびZnドープしたp型GaAs単結晶ウェ
ハについても実施例1と同様の実験を行ったところ、実
施例1の場合と同じ結果が得られた。
【0037】
(1) 請求項1、2に記載のGaAs単結晶ウェハによれ
ば、短時間に安定してサーマルクリーニングできるた
め、MBEプロセスによるエピタキシャル成長時間を大
幅に短縮することができる。また、ほぼ完全にサーマル
クリーニングできるため、その後高品質なエピタキシャ
ル層を安定して成長でき、歩留を上げることができる。
ば、短時間に安定してサーマルクリーニングできるた
め、MBEプロセスによるエピタキシャル成長時間を大
幅に短縮することができる。また、ほぼ完全にサーマル
クリーニングできるため、その後高品質なエピタキシャ
ル層を安定して成長でき、歩留を上げることができる。
【0038】(2) 請求項3〜8に記載のGaAs単結晶
ウェハの製造方法によれば、電解液組成を調整して電解
するという簡単な方法により、結合ピーク高さからGa
酸化物の少ないウェハを製造できる。
ウェハの製造方法によれば、電解液組成を調整して電解
するという簡単な方法により、結合ピーク高さからGa
酸化物の少ないウェハを製造できる。
【0039】(3) 請求項9、10に記載のGaAs単結
晶ウェハの選別方法によれば、予め結合ピーク高さから
Ga酸化物の少ないウェハが選ばれるので、エピタキシ
ャル成長前のエッチング処理をする必要がなく、工程省
略による経済的効果が大きい。
晶ウェハの選別方法によれば、予め結合ピーク高さから
Ga酸化物の少ないウェハが選ばれるので、エピタキシ
ャル成長前のエッチング処理をする必要がなく、工程省
略による経済的効果が大きい。
【図1】(Ga−O結合ピーク高さ)/(Ga−As結
合ピーク高さ)に対するサーマルクリーニング時間との
関係を示す特性図。
合ピーク高さ)に対するサーマルクリーニング時間との
関係を示す特性図。
【図2】(As−As結合ピーク高さ)/(As−Ga
結合ピーク高さ)に対するサーマルクリーニング時間と
の関係を示す特性図。
結合ピーク高さ)に対するサーマルクリーニング時間と
の関係を示す特性図。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−102128(JP,A) 特開 昭63−29518(JP,A) 特開 平6−124863(JP,A) 特開 平5−166795(JP,A) 特開 平6−45318(JP,A) 特開 平2−97500(JP,A) H.J.Yoon et al.," The Study of Nativ e Oxide on Chemica lly Etched GaAs(100) Surfaces”,J.Electr ochem.Soc.,Vol.139, No.11,Nov.1992 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C30B 1/00 - 35/00 G01N 23/227 CA(STN)
Claims (6)
- 【請求項1】 半絶縁性GaAsウェハをクエン酸また
は酢酸と、硫酸またはフッ酸との混合水溶液に浸漬し、
前記ウェハを陽極として電解処理を行うことにより、X
線光電子分光法のスペクトルが次の2条件を満たすよう
に表面処理することを特徴とするGaAs単結晶ウェハ
の製造方法。 Ga3dスペクトルにおいて (Ga−O結合のピーク高さ)/(Ga−As結合のピ
ーク高さ)≦0.06 As3dスペクトルにおいて (As−As結合のピーク高さ)/(As−Ga結合の
ピーク高さ)≧0.47 - 【請求項2】 半絶縁性GaAsウェハをクエン酸また
は酢酸と、硫酸またはフッ酸との混合水溶液に浸漬し、
前記ウェハを陽極として電解処理を行うことにより、X
線光電子分光法のスペクトルが次の2条件を満たすよう
に表面処理することを特徴とするGaAs単結晶ウェハ
の製造方法。 Ga3dスペクトルにおいて (Ga−O結合のピーク高さ)/(Ga−As結合のピ
ーク高さ)≦0.05 As3dスペクトルにおいて (As−As結合のピーク高さ)/(As−Ga結合の
ピーク高さ)≧0.5 - 【請求項3】 上記混合水溶液の組成比が 5%C 6 H 8 O 7 :49%HF:H 2 O=1〜3:50〜1
00:1〜50 である請求項1または2に記載のGaAs単結晶ウェハ
の製造方法。 - 【請求項4】 上記混合水溶液の組成比が 5%CH 3 CO 2 H:49%HF:H 2 O=1〜3:50
〜100:1〜50 である請求項1または2に記載のGaAs単結晶ウェハ
の製造方法。 - 【請求項5】 上記混合水溶液の組成比が 5%C 6 H 8 O 7 :98%H 2 SO 4 :H 2 O=1〜3:10
0:1〜5 である請求項1または2に記載のGaAs単結晶ウェハ
の製造方法。 - 【請求項6】 上記混合水溶液の組成比が 5%CH 3 CO 2 H:98%H 2 SO 4 :H 2 O=1〜3:
100:1〜5 である請求項1または2に記載のGaAs単結晶ウェハ
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31163493A JP3232833B2 (ja) | 1993-12-13 | 1993-12-13 | GaAs単結晶ウェハの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31163493A JP3232833B2 (ja) | 1993-12-13 | 1993-12-13 | GaAs単結晶ウェハの製造方法 |
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H.J.Yoon et al.,"The Study of Native Oxide on Chemically Etched GaAs(100)Surfaces",J.Electrochem.Soc.,Vol.139,No.11,Nov.1992 |
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