JP3232807B2 - レニウム吸着用陰イオン交換樹脂の再生方法 - Google Patents
レニウム吸着用陰イオン交換樹脂の再生方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、銅、モリブデン鉱の精
錬工程や廃触媒から得られるレニウム含有水溶液中のレ
ニウムを、陰イオン交換樹脂に吸着させ、陰イオン交換
樹脂に吸着させたレニウムをチオシアン酸アンモニウム
で溶出して回収する場合の陰イオン交換樹脂の再生方法
に関する。
錬工程や廃触媒から得られるレニウム含有水溶液中のレ
ニウムを、陰イオン交換樹脂に吸着させ、陰イオン交換
樹脂に吸着させたレニウムをチオシアン酸アンモニウム
で溶出して回収する場合の陰イオン交換樹脂の再生方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】過レニウム酸イオン(ReO4 -)の形で
レニウムを吸着した陰イオン交換樹脂からレニウムを溶
出する溶出剤として、チオシアン酸アンモニウムを用い
る方法がある。チオシアン酸アンモニウムは陰イオン交
換樹脂への親和力が大きいため、レニウムの溶出速度が
早く、溶出液量を少なくできる外、液の濃縮により直接
製品となる過レニウム酸アンモニウムを回収できるとい
う特徴がある。このため分析分野のみならず工業的な回
収においても国内外において広く採用されている。
レニウムを吸着した陰イオン交換樹脂からレニウムを溶
出する溶出剤として、チオシアン酸アンモニウムを用い
る方法がある。チオシアン酸アンモニウムは陰イオン交
換樹脂への親和力が大きいため、レニウムの溶出速度が
早く、溶出液量を少なくできる外、液の濃縮により直接
製品となる過レニウム酸アンモニウムを回収できるとい
う特徴がある。このため分析分野のみならず工業的な回
収においても国内外において広く採用されている。
【0003】チオシアン酸イオンは溶出工程で過レニウ
ム酸イオン、及び不純物として共存するモリブデン酸を
一部還元すると同時に、親油性の高いチオシアナト錯体
を形成し、これらのチオシアナト錯体は陰イオン交換樹
脂に強く吸着されるという性質がある。又、レニウム、
モリブデンのチオシアナト錯体は、過レニウム酸イオン
やモリブデン酸と異なり、酸、アルカリによって陰イオ
ン交換樹脂中から殆ど溶出できないばかりか、強力な錯
形成剤によっても分解しないため、吸着、溶出を繰り返
すと次第に樹脂中に蓄積されてしまう。そしてこれらの
チオシアナト錯体は構造的に嵩高いため、樹脂の交換容
量の40%程度吸着するだけで、やはり嵩高い過レニウ
ム酸イオンの吸着が阻害され、レニウムの回収が全くで
きなくなる。
ム酸イオン、及び不純物として共存するモリブデン酸を
一部還元すると同時に、親油性の高いチオシアナト錯体
を形成し、これらのチオシアナト錯体は陰イオン交換樹
脂に強く吸着されるという性質がある。又、レニウム、
モリブデンのチオシアナト錯体は、過レニウム酸イオン
やモリブデン酸と異なり、酸、アルカリによって陰イオ
ン交換樹脂中から殆ど溶出できないばかりか、強力な錯
形成剤によっても分解しないため、吸着、溶出を繰り返
すと次第に樹脂中に蓄積されてしまう。そしてこれらの
チオシアナト錯体は構造的に嵩高いため、樹脂の交換容
量の40%程度吸着するだけで、やはり嵩高い過レニウ
ム酸イオンの吸着が阻害され、レニウムの回収が全くで
きなくなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はチオシアナト
錯体を吸着して過レニウム酸イオンの吸着性の低下した
陰イオン交換樹脂を、過レニウム酸イオンを吸着できる
ように再生する方法を提供することを課題とする。
錯体を吸着して過レニウム酸イオンの吸着性の低下した
陰イオン交換樹脂を、過レニウム酸イオンを吸着できる
ように再生する方法を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、レニウム、モ
リブデンのチオシアナト錯体を吸着している陰イオン交
換樹脂に、前記の錯体を酸化するが陰イオン交換樹脂を
劣化しない酸化剤の水溶液を接触させ、陰イオン交換樹
脂中のレニウムのチオシアナト錯体のレニウムを過レニ
ウム酸に、モリブデンのチオシアナト錯体のモリブデン
をモリブデン酸に分解し、次いでこの陰イオン交換樹脂
にアルカリ水溶液を接触させ、前記の過レニウム酸及び
モリブデン酸を陰イオン交換樹脂中から溶出分離するレ
ニウム吸着用陰イオン交換樹脂の再生方法にある。
リブデンのチオシアナト錯体を吸着している陰イオン交
換樹脂に、前記の錯体を酸化するが陰イオン交換樹脂を
劣化しない酸化剤の水溶液を接触させ、陰イオン交換樹
脂中のレニウムのチオシアナト錯体のレニウムを過レニ
ウム酸に、モリブデンのチオシアナト錯体のモリブデン
をモリブデン酸に分解し、次いでこの陰イオン交換樹脂
にアルカリ水溶液を接触させ、前記の過レニウム酸及び
モリブデン酸を陰イオン交換樹脂中から溶出分離するレ
ニウム吸着用陰イオン交換樹脂の再生方法にある。
【0006】この酸化剤の水溶液と陰イオン交換樹脂と
を接触させる際に陰イオン交換樹脂にリン酸水溶液を共
存させ、モリブデンのチオシアナト錯体のモリブデンを
ドデカモリブドリン酸に酸化せしめること、更に、酸化
剤の水溶液と陰イオン交換樹脂とを接触させた後チオシ
アン酸アンモニウム水溶液と接触させ過レニウム酸イオ
ンを溶出してからアルカリ水溶液と接触させること、酸
化剤水溶液として次亜塩素酸を用いるというものであ
る。
を接触させる際に陰イオン交換樹脂にリン酸水溶液を共
存させ、モリブデンのチオシアナト錯体のモリブデンを
ドデカモリブドリン酸に酸化せしめること、更に、酸化
剤の水溶液と陰イオン交換樹脂とを接触させた後チオシ
アン酸アンモニウム水溶液と接触させ過レニウム酸イオ
ンを溶出してからアルカリ水溶液と接触させること、酸
化剤水溶液として次亜塩素酸を用いるというものであ
る。
【0007】
【作用】通常モリブデンは6価、レニウムは7価でオキ
ソ酸イオンとして水溶液中で存在しているが、これらは
チオシアン酸イオンと錯塩を形成しにくく、陰イオン交
換樹脂に吸着された場合でも、親油性が低いため、溶離
は比較的容易である。しかしながら、チオシアン酸イオ
ンの還元力により、モリブデン、レニウム共に5価に還
元されると、チオシアン酸イオンとチオシアナト錯体を
形成し易くなり、例えば化1、化2の左辺に示すような
チオシアナト錯体として陰イオン交換樹脂に吸着する。
ソ酸イオンとして水溶液中で存在しているが、これらは
チオシアン酸イオンと錯塩を形成しにくく、陰イオン交
換樹脂に吸着された場合でも、親油性が低いため、溶離
は比較的容易である。しかしながら、チオシアン酸イオ
ンの還元力により、モリブデン、レニウム共に5価に還
元されると、チオシアン酸イオンとチオシアナト錯体を
形成し易くなり、例えば化1、化2の左辺に示すような
チオシアナト錯体として陰イオン交換樹脂に吸着する。
【0008】
【化1】(NR4)〔Re(SCN)6〕+49(O)+
10H2O→NR4OH+HReO4+6H2SO4+6C
O2+6HNO3
10H2O→NR4OH+HReO4+6H2SO4+6C
O2+6HNO3
【化2】2(NR4)2〔MoO2(SCN)3〕+49
(O)+13H2O→4NR4OH+2HMoO4+6H2
SO4+6CO2+6HNO3 化1、化2においてNR4 +は樹脂の第四アンモニウムイ
オンを表す。又、酸化後NR4OHが生成するように表
現しているが、実際には、生成するいずれかの酸と再度
反応して塩を形成する。又、窒素の一部は窒素ガスまで
しか酸化されない。
(O)+13H2O→4NR4OH+2HMoO4+6H2
SO4+6CO2+6HNO3 化1、化2においてNR4 +は樹脂の第四アンモニウムイ
オンを表す。又、酸化後NR4OHが生成するように表
現しているが、実際には、生成するいずれかの酸と再度
反応して塩を形成する。又、窒素の一部は窒素ガスまで
しか酸化されない。
【0009】これらのチオシアナト錯体は、エーテルに
抽出されるほど、極めて親油性が高く、先に述べたよう
に、酸、アルカリ、錯形成剤によっても殆ど溶離するこ
とが出来ないが、配位子であるチオシアン酸イオンが還
元性であるため、強い酸化剤を作用させることにより化
1、化2に示すような反応により酸化分解することが出
来る。
抽出されるほど、極めて親油性が高く、先に述べたよう
に、酸、アルカリ、錯形成剤によっても殆ど溶離するこ
とが出来ないが、配位子であるチオシアン酸イオンが還
元性であるため、強い酸化剤を作用させることにより化
1、化2に示すような反応により酸化分解することが出
来る。
【0010】酸化剤の種類としては、原理的には陰イオ
ン交換樹脂に吸着しているチオシアナト錯体を酸化分解
できれば、次亜ヨウ素酸塩、次亜臭素酸塩、亜塩素酸塩
などどんな化合物でも使用可能であるが、酸化反応が早
く、酸化剤が過剰に添加されることにより、樹脂が劣化
せぬように酸化反応の終点の判断が容易な活性化エネル
ギーが低い化合物で、排水時問題となる重金属やCOD
源の副生、残存が少なく、工業的に大量に安価に入手可
能な化合物が適している。このような酸化剤として次亜
塩素酸塩、例えば次亜塩素酸ナトリウムが適している。
ン交換樹脂に吸着しているチオシアナト錯体を酸化分解
できれば、次亜ヨウ素酸塩、次亜臭素酸塩、亜塩素酸塩
などどんな化合物でも使用可能であるが、酸化反応が早
く、酸化剤が過剰に添加されることにより、樹脂が劣化
せぬように酸化反応の終点の判断が容易な活性化エネル
ギーが低い化合物で、排水時問題となる重金属やCOD
源の副生、残存が少なく、工業的に大量に安価に入手可
能な化合物が適している。このような酸化剤として次亜
塩素酸塩、例えば次亜塩素酸ナトリウムが適している。
【0011】酸化反応時の液性とては、次亜塩素酸塩を
用いる場合では、どのようなpHでも反応は進行する
が、pHが高くなるほど、次亜塩素酸塩が安定化し、反
応速度が遅くなり、逆にチオシアン酸イオン及び陰イオ
ン交換樹脂の官能基のアミン、第四アンモニウム塩は酸
化分解し易くなる。従って、樹脂を保護することを優先
すると、次亜塩素酸塩が分解しない程度に低いpHであ
る1〜2程度に維持することが望ましい。又、酸化後の
液は樹脂と分離した後pHを13程度にまで上げれば、
未反応の有機物と過剰の次亜塩素酸ナトリウムが反応
し、液中のCOD値を著しく低減させることが出来る。
用いる場合では、どのようなpHでも反応は進行する
が、pHが高くなるほど、次亜塩素酸塩が安定化し、反
応速度が遅くなり、逆にチオシアン酸イオン及び陰イオ
ン交換樹脂の官能基のアミン、第四アンモニウム塩は酸
化分解し易くなる。従って、樹脂を保護することを優先
すると、次亜塩素酸塩が分解しない程度に低いpHであ
る1〜2程度に維持することが望ましい。又、酸化後の
液は樹脂と分離した後pHを13程度にまで上げれば、
未反応の有機物と過剰の次亜塩素酸ナトリウムが反応
し、液中のCOD値を著しく低減させることが出来る。
【0012】反応の終点は、液の酸化還元電位によって
知ることが出来る。例えば、液のpHが1の時は、反応
中の酸化還元電位は、銀−塩化銀電極に対して480〜
520V程度であるが、終点が近付くと急激に上昇し、
900V付近になる。従って、電位の急激な上昇により
終点を知ることが出来る。特に、次亜塩素酸滴定におい
て知られているように、少量の臭化物イオンを共存させ
ると、次亜臭素酸イオンが生成し、この活性化エネルギ
ーが次亜塩素酸イオンよりも更に低いため、反応速度を
高め、又、鋭敏に終点を知ることが出来る。
知ることが出来る。例えば、液のpHが1の時は、反応
中の酸化還元電位は、銀−塩化銀電極に対して480〜
520V程度であるが、終点が近付くと急激に上昇し、
900V付近になる。従って、電位の急激な上昇により
終点を知ることが出来る。特に、次亜塩素酸滴定におい
て知られているように、少量の臭化物イオンを共存させ
ると、次亜臭素酸イオンが生成し、この活性化エネルギ
ーが次亜塩素酸イオンよりも更に低いため、反応速度を
高め、又、鋭敏に終点を知ることが出来る。
【0013】反応が終点に近付くにつれて、樹脂の中央
部にあるチオシアナト錯体は、浸透した酸化剤により酸
化されるため反応速度が鈍くなり、特に酸化されにくい
モリブデンのチオシアナト錯体は残留し易い。このた
め、電位が上昇した後も、モリブデンのチオシアナト錯
体の色である褐色は消えにくい。モリブデンのチオシア
ナト錯体を分解するためには、反応時にリン酸イオンを
共存させることが有効である。
部にあるチオシアナト錯体は、浸透した酸化剤により酸
化されるため反応速度が鈍くなり、特に酸化されにくい
モリブデンのチオシアナト錯体は残留し易い。このた
め、電位が上昇した後も、モリブデンのチオシアナト錯
体の色である褐色は消えにくい。モリブデンのチオシア
ナト錯体を分解するためには、反応時にリン酸イオンを
共存させることが有効である。
【0014】リン酸イオンを共存させると、化3に示す
ように、酸化モリブデンを配位子とする安定なドデカモ
リブドリン酸イオンを形成するため、モリブデンのチオ
シアナト錯体の酸化が促進され、反応が完結し易くなる
ばかりか、黒褐色の樹脂がドデカモリブドリン酸イオン
の鮮黄色に変化することにより、肉眼によっても終点を
容易に知ることが可能となる。リン酸の添加量は、予想
されるモリブデンの1/12モル量あればよく、又、こ
のドデカモリブドリン酸イオンは無機錯体であるため、
アルカリによって容易に溶離することが出来る。
ように、酸化モリブデンを配位子とする安定なドデカモ
リブドリン酸イオンを形成するため、モリブデンのチオ
シアナト錯体の酸化が促進され、反応が完結し易くなる
ばかりか、黒褐色の樹脂がドデカモリブドリン酸イオン
の鮮黄色に変化することにより、肉眼によっても終点を
容易に知ることが可能となる。リン酸の添加量は、予想
されるモリブデンの1/12モル量あればよく、又、こ
のドデカモリブドリン酸イオンは無機錯体であるため、
アルカリによって容易に溶離することが出来る。
【0015】
【化3】12H2MoO4+H3PO4→H3〔PO4(Mo
O3)12〕+12H2O
O3)12〕+12H2O
【0016】酸化処理後のアルカリ水溶液による溶出
は、通常の陰イオン交換樹脂のコンディショニングと同
様に行うことが出来る。例えば、樹脂に対して3倍容量
の1モル/lの水酸化ナトリウム水溶液を加えて樹脂と
撹拌し母液を分離する。この操作を3回繰り返すことに
よりほぼ達成される。反応速度は極めて早く、数分以内
に平衡に達する。カラムを用いればより効率よく再生可
能である。この工程ではモリブデン酸イオンは完全に溶
出できるのに対して、過レニウム酸イオンはアルカリだ
けでは完全に溶出できない。
は、通常の陰イオン交換樹脂のコンディショニングと同
様に行うことが出来る。例えば、樹脂に対して3倍容量
の1モル/lの水酸化ナトリウム水溶液を加えて樹脂と
撹拌し母液を分離する。この操作を3回繰り返すことに
よりほぼ達成される。反応速度は極めて早く、数分以内
に平衡に達する。カラムを用いればより効率よく再生可
能である。この工程ではモリブデン酸イオンは完全に溶
出できるのに対して、過レニウム酸イオンはアルカリだ
けでは完全に溶出できない。
【0017】そこで、このアルカリによる溶出に先立っ
て、チオシアン酸塩の水溶液と接触させて過レニウム酸
イオンを溶出しておくとよい。又、この樹脂が新たに過
レニウム酸イオンの吸着に用いられた場合、新たに吸着
された過レニウム酸イオンと共にチオシアン酸イオンに
よって完全に溶出されるため、通常はこの工程では、モ
リブデン酸イオンなどの不純物の溶出が行われるだけで
よい。しかし、もし、この工程で過レニウム酸イオンも
完全に溶出する必要があるならば、チオシアン酸アンモ
ニウムのようなアンモニウム塩とアンモニアとの混合水
溶液を用いると水酸化ナトリウムよりも効率良く溶出す
ることが出来る。
て、チオシアン酸塩の水溶液と接触させて過レニウム酸
イオンを溶出しておくとよい。又、この樹脂が新たに過
レニウム酸イオンの吸着に用いられた場合、新たに吸着
された過レニウム酸イオンと共にチオシアン酸イオンに
よって完全に溶出されるため、通常はこの工程では、モ
リブデン酸イオンなどの不純物の溶出が行われるだけで
よい。しかし、もし、この工程で過レニウム酸イオンも
完全に溶出する必要があるならば、チオシアン酸アンモ
ニウムのようなアンモニウム塩とアンモニアとの混合水
溶液を用いると水酸化ナトリウムよりも効率良く溶出す
ることが出来る。
【0018】一連の工程は、総て常温で実施可能であ
る。加熱を行うと、反応速度は早くなるが、樹脂の劣化
を促進するため好ましくない。バッチで処理する場合、
何れの工程でも処理液中の樹脂のパルプ濃度は問わな
い。これらの処理によって発生した廃液中には過レニウ
ム酸イオンが含まれているが、既に公知の方法により、
液を硫酸酸性にした後、硫酸塩型の陰イオン交換樹脂と
接触させることにより選択的に過レニウム酸イオンを吸
着させることが出来る。
る。加熱を行うと、反応速度は早くなるが、樹脂の劣化
を促進するため好ましくない。バッチで処理する場合、
何れの工程でも処理液中の樹脂のパルプ濃度は問わな
い。これらの処理によって発生した廃液中には過レニウ
ム酸イオンが含まれているが、既に公知の方法により、
液を硫酸酸性にした後、硫酸塩型の陰イオン交換樹脂と
接触させることにより選択的に過レニウム酸イオンを吸
着させることが出来る。
【0019】
実施例1 湿潤樹脂中に、レニウムのチオシアナト錯体を8.64
重量%と、モリブデンのチオシアナト錯体を0.9重量
%吸着し、過レニウム酸イオンを吸着できなくなった第
四アンモニウム塩II型陰イオン交換樹脂(住友化学
製、デュオライト102D)を湿潤状態で20g取り、
100mlの水中に懸濁した。この懸濁液を硫酸でpH
1.0に維持しながら、有効塩素量12%のNaClO
水溶液を添加して酸化を行った。液の酸化還元電位が3
50mVから900mV(AgCl/Ag)以上になり
安定した時点で、濾過し、母液を分離した。樹脂はこの
処理により黒褐色から、淡褐色に変化したがそれ以上の
脱色は困難であった。
重量%と、モリブデンのチオシアナト錯体を0.9重量
%吸着し、過レニウム酸イオンを吸着できなくなった第
四アンモニウム塩II型陰イオン交換樹脂(住友化学
製、デュオライト102D)を湿潤状態で20g取り、
100mlの水中に懸濁した。この懸濁液を硫酸でpH
1.0に維持しながら、有効塩素量12%のNaClO
水溶液を添加して酸化を行った。液の酸化還元電位が3
50mVから900mV(AgCl/Ag)以上になり
安定した時点で、濾過し、母液を分離した。樹脂はこの
処理により黒褐色から、淡褐色に変化したがそれ以上の
脱色は困難であった。
【0020】この樹脂を1Nの水酸化ナトリウム水溶液
100ml中にて1時間撹拌し母液を分離する操作を3
回繰り返し、次いで200mlの水で洗浄後、100m
lの水中に懸濁し、1N HClで中和滴定を行ったと
ころ、24.1mlを消費した。未使用の樹脂の場合
は、同様のアルカリ処理により30.0ml消費するた
め、80%まで容量が回復したことになる。なお、酸化
時に使用した硫酸の代わりに塩酸を使用した場合でも同
様の結果が得られた。
100ml中にて1時間撹拌し母液を分離する操作を3
回繰り返し、次いで200mlの水で洗浄後、100m
lの水中に懸濁し、1N HClで中和滴定を行ったと
ころ、24.1mlを消費した。未使用の樹脂の場合
は、同様のアルカリ処理により30.0ml消費するた
め、80%まで容量が回復したことになる。なお、酸化
時に使用した硫酸の代わりに塩酸を使用した場合でも同
様の結果が得られた。
【0021】実施例2 実施例1で使用したレニウム、モリブデンを吸着した樹
脂20gを、1Nの水酸化ナトリウム100ml中に懸
濁し、有効塩素量12%のNaClO水溶液を添加して
酸化を行った。液の酸化還元電位は最初−140Vであ
ったが、急に200mV付近に上昇し、その後、250
mV付近に酸化還元電位が安定して保たれるようになっ
た時点を終点と見做し、濾過して母液を分離した。樹脂
は、この処理により黒褐色から淡褐色に変化したがそれ
以上の脱色は困難であった。
脂20gを、1Nの水酸化ナトリウム100ml中に懸
濁し、有効塩素量12%のNaClO水溶液を添加して
酸化を行った。液の酸化還元電位は最初−140Vであ
ったが、急に200mV付近に上昇し、その後、250
mV付近に酸化還元電位が安定して保たれるようになっ
た時点を終点と見做し、濾過して母液を分離した。樹脂
は、この処理により黒褐色から淡褐色に変化したがそれ
以上の脱色は困難であった。
【0022】この樹脂を1Nの水酸化ナトリウム水溶液
100ml中で1時間撹拌し母液と分離する操作を2回
繰り返し、200mlの水で洗浄した後、100mlの
水中に懸濁し、1NのHClで中和滴定を行ったとこ
ろ、27.0mlを消費した。未使用の樹脂と比較する
と、90%の交換容量が回復したことになる。
100ml中で1時間撹拌し母液と分離する操作を2回
繰り返し、200mlの水で洗浄した後、100mlの
水中に懸濁し、1NのHClで中和滴定を行ったとこ
ろ、27.0mlを消費した。未使用の樹脂と比較する
と、90%の交換容量が回復したことになる。
【0023】実施例3 実施例2において酸化処理後、樹脂に吸着している過レ
ニウム酸イオンを溶出するため、5重量%チオシアン酸
アンモニウム水溶液100ml中で1時間撹拌し、母液
と分離した。次いで1Nの水酸化ナトリウム水溶液10
0ml中にて1時間撹拌し母液と分離する操作を3回繰
り返し、水200mlで洗浄後、100mlの水中に懸
濁して1NのHCl水溶液で中和滴定を行ったところ、
28.5mlを消費した。未使用の樹脂と比較すると、
95%交換容量が回復した。
ニウム酸イオンを溶出するため、5重量%チオシアン酸
アンモニウム水溶液100ml中で1時間撹拌し、母液
と分離した。次いで1Nの水酸化ナトリウム水溶液10
0ml中にて1時間撹拌し母液と分離する操作を3回繰
り返し、水200mlで洗浄後、100mlの水中に懸
濁して1NのHCl水溶液で中和滴定を行ったところ、
28.5mlを消費した。未使用の樹脂と比較すると、
95%交換容量が回復した。
【0024】実施例4 硫酸の代わりにリン酸を用いてpH1.0に維持し酸化
還元電位を315mVとした以外は実施例1と同様に樹
脂の酸化処理を行った。終点付近で樹脂の色は、黒褐色
から鮮黄色へと明瞭に変化し、完全に錯体が分解してい
ることが確認できた。その後、実施例1と同様にアルカ
リ溶離処理、洗浄を行い、1NのHCl水溶液で中和滴
定を行ったところ、27.0mlを消費した。未使用の
樹脂と比較すると、90%交換容量が回復したことにな
る。
還元電位を315mVとした以外は実施例1と同様に樹
脂の酸化処理を行った。終点付近で樹脂の色は、黒褐色
から鮮黄色へと明瞭に変化し、完全に錯体が分解してい
ることが確認できた。その後、実施例1と同様にアルカ
リ溶離処理、洗浄を行い、1NのHCl水溶液で中和滴
定を行ったところ、27.0mlを消費した。未使用の
樹脂と比較すると、90%交換容量が回復したことにな
る。
【0025】実施例5 レニウムのチオシアナト錯体を8.64重量%と、モリ
ブデンのチオシアナト錯体を0.9重量%吸着し、過レ
ニウム酸イオンを吸着できなくなった実施例1の樹脂
を、実施例1と同様に酸化処理した後、樹脂に吸着して
いる過レニウム酸イオンを溶出するため、5重量%チオ
シアン酸アンモニウム水溶液100ml中で1時間撹拌
し、母液と分離した。次いで1Nの水酸化ナトリウム水
溶液100ml中にて1時間撹拌し母液と分離する操作
を3回繰り返し、水200mlで洗浄後、100mlの
水中に懸濁して1NのHCl水溶液で中和滴定を行った
ところ、30.0mlを消費した。未使用の樹脂と比較
すると、100%交換容量が回復したことになる。
ブデンのチオシアナト錯体を0.9重量%吸着し、過レ
ニウム酸イオンを吸着できなくなった実施例1の樹脂
を、実施例1と同様に酸化処理した後、樹脂に吸着して
いる過レニウム酸イオンを溶出するため、5重量%チオ
シアン酸アンモニウム水溶液100ml中で1時間撹拌
し、母液と分離した。次いで1Nの水酸化ナトリウム水
溶液100ml中にて1時間撹拌し母液と分離する操作
を3回繰り返し、水200mlで洗浄後、100mlの
水中に懸濁して1NのHCl水溶液で中和滴定を行った
ところ、30.0mlを消費した。未使用の樹脂と比較
すると、100%交換容量が回復したことになる。
【0026】比較例1 実施例1にて用いた過レニウム酸イオンを吸着できなく
なった樹脂を、酸化処理をせず、塩酸でpH1に保ちつ
つ樹脂を水中で撹拌した後、母液と分離し、次いで1N
のNaOH水溶液100mlによる溶出を3回行った。
樹脂の色は黒褐色のままで全く変化せず、母液も殆ど着
色しなかった。
なった樹脂を、酸化処理をせず、塩酸でpH1に保ちつ
つ樹脂を水中で撹拌した後、母液と分離し、次いで1N
のNaOH水溶液100mlによる溶出を3回行った。
樹脂の色は黒褐色のままで全く変化せず、母液も殆ど着
色しなかった。
【0027】比較例2 実施例1にて用いた過レニウム酸イオンを吸着できなく
なった樹脂を、5重量%チオ尿素水溶液100ml中に
懸濁し、60℃で1時間撹拌した。この場合も樹脂の色
は黒褐色のままで変化は認められなかった。
なった樹脂を、5重量%チオ尿素水溶液100ml中に
懸濁し、60℃で1時間撹拌した。この場合も樹脂の色
は黒褐色のままで変化は認められなかった。
【0028】比較例3 実施例1にて用いた過レニウム酸イオンを吸着できなく
なった樹脂を、アンモニア水でpH9に調整した5重量
%EDTA水溶液100ml中に懸濁し、60℃で1時
間撹拌した。この場合も樹脂の色は黒褐色のままで変化
は認められなかった。
なった樹脂を、アンモニア水でpH9に調整した5重量
%EDTA水溶液100ml中に懸濁し、60℃で1時
間撹拌した。この場合も樹脂の色は黒褐色のままで変化
は認められなかった。
【0029】比較例4 実施例4において、酸化剤として次亜塩素酸ナトリウム
の代わりに、ペルオキソ二硫酸ナトリウムを用いて酸化
を行った。酸化処理は懸濁液のpHを1とし、50℃に
加熱しながらペルオキソ二硫酸粉末を添加して900m
V以上まで酸化還元電位を上げた。ペルオキソ二硫酸粉
末の添加は止めたが、温度50℃に維持したところ、徐
々に酸化還元電位が上昇し、終点の判断が困難で、最終
的に1200mVまで達した。これを母液と分離した
後、アルカリ溶出処理、洗浄処理を実施例1と同様に行
い、実施例1と同様にして中和滴定を行った。その結
果、1NのHCl水溶液の消費量は25.0mlで交換
容量は83%まで回復した。しかし樹脂の劣化が激しく
崩壊していた。
の代わりに、ペルオキソ二硫酸ナトリウムを用いて酸化
を行った。酸化処理は懸濁液のpHを1とし、50℃に
加熱しながらペルオキソ二硫酸粉末を添加して900m
V以上まで酸化還元電位を上げた。ペルオキソ二硫酸粉
末の添加は止めたが、温度50℃に維持したところ、徐
々に酸化還元電位が上昇し、終点の判断が困難で、最終
的に1200mVまで達した。これを母液と分離した
後、アルカリ溶出処理、洗浄処理を実施例1と同様に行
い、実施例1と同様にして中和滴定を行った。その結
果、1NのHCl水溶液の消費量は25.0mlで交換
容量は83%まで回復した。しかし樹脂の劣化が激しく
崩壊していた。
【0030】比較例5 又、酸化剤として過酸化水素水を用いた場合は、過酸化
水素の濃度を変化させても、pH1における酸化還元電
位が600mV以上に上昇せず、樹脂は黒褐色から僅か
な変化が認められただけであった。
水素の濃度を変化させても、pH1における酸化還元電
位が600mV以上に上昇せず、樹脂は黒褐色から僅か
な変化が認められただけであった。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、チオシアナト錯体を吸
着して過レニウム酸イオンの吸着性の低下した陰イオン
交換樹脂を、過レニウム酸イオンを吸着できるように再
生することができる。
着して過レニウム酸イオンの吸着性の低下した陰イオン
交換樹脂を、過レニウム酸イオンを吸着できるように再
生することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C22B 61/00 C22B 61/00 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 49/00 - 49/02 B01J 20/30 - 20/34 B01D 15/00 - 15/08 C01G 47/00 C22B 61/00 G21F 9/04 - 9/26
Claims (4)
- 【請求項1】 レニウム、モリブデンのチオシアナト錯
体を吸着している陰イオン交換樹脂に、前記の錯体を酸
化するが陰イオン交換樹脂を劣化しない酸化剤の水溶液
を接触させ、次いでこの陰イオン交換樹脂にアルカリ水
溶液を接触させるレニウム吸着用陰イオン交換樹脂の再
生方法。 - 【請求項2】 陰イオン交換樹脂に酸化剤の水溶液を接
触させるときリン酸水溶液を陰イオン交換樹脂と共存せ
しめる請求項1に記載のレニウム吸着用陰イオン交換樹
脂の再生方法。 - 【請求項3】 レニウム、モリブデンのチオシアナト錯
体を吸着している陰イオン交換樹脂に、前記の錯体を酸
化するが陰イオン交換樹脂を劣化しない酸化剤の水溶液
を接触させた後、陰イオン交換樹脂とチオシアン酸塩水
溶液とを接触せしめる請求項1又は2に記載のレニウム
吸着用陰イオン交換樹脂の再生方法。 - 【請求項4】 酸化剤が次亜塩素酸である請求項1〜3
の何れか一つに記載のレニウム吸着用陰イオン交換樹脂
の再生方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23417193A JP3232807B2 (ja) | 1993-08-26 | 1993-08-26 | レニウム吸着用陰イオン交換樹脂の再生方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23417193A JP3232807B2 (ja) | 1993-08-26 | 1993-08-26 | レニウム吸着用陰イオン交換樹脂の再生方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0760135A JPH0760135A (ja) | 1995-03-07 |
JP3232807B2 true JP3232807B2 (ja) | 2001-11-26 |
Family
ID=16966784
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23417193A Expired - Fee Related JP3232807B2 (ja) | 1993-08-26 | 1993-08-26 | レニウム吸着用陰イオン交換樹脂の再生方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3232807B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100389075C (zh) * | 2004-08-10 | 2008-05-21 | 株式会社神钢环境舒立净 | 排水处理方法和排水处理装置 |
JP5740227B2 (ja) * | 2011-06-30 | 2015-06-24 | 株式会社東芝 | レアメタルの製造方法 |
KR101600334B1 (ko) * | 2014-09-22 | 2016-03-10 | 한국지질자원연구원 | 용매추출에 의한 레늄함유 용액으로부터 레늄의 선택적인 분리방법 |
CN115870018B (zh) * | 2021-09-28 | 2024-08-09 | 中核矿业科技集团有限公司 | 一种中性地浸树脂的再生方法 |
-
1993
- 1993-08-26 JP JP23417193A patent/JP3232807B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH0760135A (ja) | 1995-03-07 |
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