JP3232763B2 - 半導体装置、およびその駆動方法 - Google Patents

半導体装置、およびその駆動方法

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JP3232763B2
JP3232763B2 JP8900093A JP8900093A JP3232763B2 JP 3232763 B2 JP3232763 B2 JP 3232763B2 JP 8900093 A JP8900093 A JP 8900093A JP 8900093 A JP8900093 A JP 8900093A JP 3232763 B2 JP3232763 B2 JP 3232763B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電力変換機器などに用
いられるダイオードの構成に関し、特に、高耐圧に適用
可能なダイオードの構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電力変換機器に用いられるダイオードに
対しては、低オン電圧と高速性とが要求される。低耐圧
分野においては、ショットキーダイオードがこの特性を
備えているため、一般に使用されている。しかし、高耐
圧用に設計されたショットキーダイオードでは、オン電
圧が大幅に増加し、また、もれ電流に起因する損失が増
大することから一般にpin型のダイオードが使用され
ることが多い。このpin型のダイオードは、いわゆる
伝導度変調層を備えているため、高耐圧用に設計された
素子においてもオン電圧を低下することができる。しか
し、逆回復時に伝導度変調層内の過剰キャリアにより大
きな逆回復電流が流れる。図8に、pin型のダイオー
ドにおける逆回復時の電流の変化を示してある。時刻t
10において、順方向の電流を減少させると、電流の減
少と共に電圧は減少する。そして、逆方向電圧が印加さ
れると、伝導度変調層内に注入されたキャリアが掃き出
され、大きな逆回復電流が流れる。従って、pin型の
ダイオードを用いて高速のスイッチングを行うと、スイ
ッチング損失が増大するという問題がある。
【0003】pin型のダイオードにおいて、逆回復電
流を低減するには、ライフタイムキラーを導入して、逆
回復時に過剰キャリアを急速に再結合すれば良い。しか
しながら、ライフタイムキラーを導入すると、キャリア
の再結合を促進することからpin型のダイオードがオ
ンの状態下であっても、再結合によりキャリアが減少
し、オン電圧が上昇するという問題がある。このよう
に、pin型のダイオードにおいては、オン電圧の低減
と、スイッチング損失はトレードオフの関係にある。
【0004】これに対し、図9に示すような構造の、シ
ョットキーダイオードにおいて問題となるもれ電流の増
加を抑制するダイオードも提唱されている。このダイオ
ードは、n+ 型の半導体基板1の上に、n- 型の半導体
層2を形成し、その表面に離散的にp+ 型のアノード層
3を形成したものである。そして、n+ 型の半導体基板
1にカソード電極9を接続し、n- 型の半導体層2から
+ 型のアノード層3に亘ってアノード電極8を接続し
てある。このアノード電極8は、n- 型の半導体層2と
は、ショットキー接合となり、p+ 型のアノード層3と
はオーミック接続となるように選択されている。従っ
て、アノード電極8およびカソード電極9に逆方向の電
圧が印加されると、ショットキー接合およびpn接合に
よりアノード電極8およびカソード電極9は電気的に分
離される。そして、アノード層3からそれぞれ広がった
空乏層11が、n- 型の半導体層2の表面においてピン
チオフするように各アノード層3の間隔が決定されてい
る。従って、n- 型の半導体層2にアノード電極8が接
続された領域は、空乏層11が広がり、逆回復電圧が印
加された状態においての、ショットキー接合からのもれ
電流が抑制される。このように、このダイオードにおい
ては、ショットキーダイオードの高速性を有し、もれ電
流の少ないダイオードである。しかし、この素子は、n
- 型の半導体層2が伝導度変調状態にならないため、高
耐圧用に設計された素子においてはオン電圧が上昇して
しまい、低オン電圧を実現することができない。
【0005】このようなダイオードにおいてオン電圧を
低減するために、図10に示すような構造のダイオード
が提唱されている。このダイオードは、図9に示したダ
イオードと基本的な構造は同じであり、アノード層3の
幅を広くしたものである。このような素子は、spin
ダイオードなどと呼ばれており、電流の少ない領域では
ショットキーダイオードの高速性を有し、電流の大きな
領域では、伝導度変調を生じ、pin型ダイオードに近
い動作を行うものである。すなわち、順方向の電圧が印
加され、大きな電流がn- 型の半導体層2とアノード電
極8との接続部からカソード電極9に流れる場合に、p
+ 型のアノード層3の直下を横に流れる電子電流の成分
により電圧降下が発生する。このダイオードにおいて
は、アノード層3の幅が広いため、p+ 型のアノード層
3とn- 型の半導体層2との接合が順方向にバイアスさ
れる。従って、p+ 型のアノード層3から正孔がn-
の半導体層2に注入され、伝導度変調状態となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、図10に
示すダイオードにおいては、n- 型の半導体層2が伝導
度変調するため、オン電圧が低下できる。しかし、pi
n型のダイオードほど注入効率が良くなく、伝導度変調
が大きくないため、オン電圧の低下は少ない。しかし、
伝導度変調が大きくないことから過剰キャリアの量は少
なく、比較的高速に回復できる。従って、特性的には、
ショットキーダイオードと、pin型ダイオードの中間
的な振る舞いを行う。そして、アノード層3の幅を長く
するほどpin型ダイオードに近い特性を示す。しかし
ながら、ショットキーダイオードとpin型ダイオード
の優れた特性を持った、すなわち、低オン電圧と高速性
とを合わせ持ったダイオードを実現することはできな
い。
【0007】もちろん、これらのダイオードにライフタ
イムキラーを導入し、高速化を図ることは可能である
が、先に説明したように、オン電圧とスイッチング損失
とはトレードオフの関係にあるため、低オン電圧、低ス
イッチング損失を実現することはできない。
【0008】そこで、本発明においては上記の問題点に
鑑みて、低オン電圧と、低スイッチング損失を同時に実
現可能なダイオード素子を実現することを目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明においては、分離された拡散層であるフロ
ーティング状態となった拡散層を用いて、低オン電圧と
低スイッチング損失がそれぞれ実現可能な状態に切り換
え可能としている。本発明に係る第2導電型で低濃度の
伝導度変調領域の表面に、カソード電極が接続された第
2導電型で高濃度のカソード領域と電気的に対峙して、
伝導度変調領域とショットキー接合領域においてショッ
トキー接合されたアノード電極と、このアノード電極が
オーミック接続される第1導電型のアノード層を少なく
とも1つ具備するアノード領域とを有する半導体装置に
おいては、アノード電極とMISFET部を介して接続
された第1導電型のフローティング領域を有することを
特徴としている。
【0010】アノード領域としては、ショットキー接合
領域を挟んで隣接した2以上のアノード層を備え、ま
た、MISFET部は、アノード層の少なくともいずれ
かと、フローティング領域とを伝導度変調領域にゲート
酸化膜を介して設置されたゲート電極により制御する第
1導電型のMISFETとすることが望ましく、ゲート
酸化膜の下方の伝導度変調領域表面に、第1導電型のデ
ィプレッション領域を形成することも制御電圧範囲を変
更する上で有効である。
【0011】また、MISFET部を、アノード領域の
近傍の伝導度変調領域の表面に形成された第1導電型の
ウェル領域内に構成された第2導電型のMISFETと
することも可能であり、この場合は、アノード電極をウ
ェル領域にオーミック接続することが有効である。
【0012】また、MISFET部は、アノード領域の
近傍の伝導度変調領域の表面に形成された第1導電型の
ウェル領域内に構成された第2導電型のMISFETと
する場合において、フローティング領域と接続する接続
電極をウェル領域とオーミック接続することも有効であ
る。この際は、アノード領域は、ショットキー接合領域
を挟んで隣接した2以上のアノード層を備えていること
が望ましく、フローティング領域とウェル領域とを接し
て形成することも可能である。
【0013】一方、同等の構成で、アノード電極は、シ
ョットキー接合せず、第2導電型のMISFETに接続
されたフローティング領域周辺に、このMISFETと
フローティング領域とを接続する接続電極が伝導度変調
領域とショットキー接合したショットキー接合領域を形
成することも有効である。
【0014】そして、このような第2導電型で低濃度の
伝導度変調領域の表面に、カソード電極が接続された第
2導電型で高濃度のカソード領域と電気的に対峙して、
伝導度変調領域とショットキー接合領域においてショッ
トキー接合されたアノード電極と、このアノード電極が
オーミック接続される第1導電型のアノード領域と、ア
ノード電極とMISFET部を介して接続された第1導
電型のフローティング領域とを有する半導体装置は、M
ISFET部に導通電圧を印加しながらカソード電極と
アノード電極に順方向電圧を印加する順方向導通工程
と、MISFET部に遮断電圧を印加した後、カソード
電極とアノード電極に逆方向電圧を印加する逆回復工程
とを有することを特徴とする半導体装置の駆動方法によ
り駆動することができる。
【0015】
【作用】上記ような構成の半導体装置は、カソード電極
と、アノード電極に順方向電圧が印加されたオン状態に
おいて、MISFET部に導通電圧を印加すると、アノ
ード電極とフローティング領域とが導通する。このた
め、伝導度変調領域においてアノード電極からカソード
領域に向かって流れる電流による降下電圧値と、フロー
ティング領域との間にpn接合を十分に順方向バイアス
する電圧差が生ずる。従って、アノード電極からフロー
ティング領域を介して伝導度変調領域に対し、多くの少
数キャリアが注入され、伝導度変調状態となる。このた
め、この半導体装置のオン抵抗は減少する。
【0016】一方、この半導体装置に逆方向電圧を印加
する直前に、MISFET部に遮断電圧を印加すると、
アノード電極からフローティング領域への多数キャリア
の補給が無くなり、フローティング領域から伝導度変調
領域への少数キャリアの注入が停止する。その結果、伝
導度変調領域内のキャリア密度は減少する。この状態
で、逆方向電圧が印加されると、キャリアの掃き出しに
よる逆回復電流は抑制され、スイッチング損失が低下す
る。
【0017】フローティング領域とアノード領域とに亘
ってゲート電極を配置することにより、MISFET部
を伝導度変調領域を用いて構成することが可能である。
そして、ショットキー接合領域を2以上のアノード層で
挟む場合は、逆方向電圧が印加された際に、これらのア
ノード層から空乏層が延びて、ピンチオフの状態となる
ので、ショットキー接合を介して大きなもれ電流が流れ
ることもない。
【0018】また、ゲート電極直下の伝導度変調層にデ
ィプレッション領域を形成することにより、MISFE
T部を零、またはそれと異なる電圧で制御することがで
きるため、正負両極の電圧を用意する必要がなく、装置
の制御が容易となる。
【0019】また、伝導度変調領域に第1導電型のウェ
ル領域を形成して、その中に第2導電型のMISFET
を構成することも可能である。この第2導電型のMIS
FETに接続されたフローディング領域により、上記と
同様に伝導度変調領域の制御を行なうことが可能であ
る。さらに、このウェル領域にアノード電極を接続させ
ることにより、ショットキー接合領域をピンチオフする
ことができ、もれ電流の削減を図ることも可能となる。
【0020】ウェル領域に、MISFETからフローテ
ィング領域に接続する接続電極を接続することも可能で
あり、伝導度変調領域の比抵抗を高くすることができる
ので、逆方向電圧が印加される際のもれ電流を抑制する
ことが可能である。この場合、2以上のアノード層でシ
ョットキー接合領域を挟むことによりアノード層からの
ピンチオフによるもれ電流の抑制効果を期待することが
できる。さらに、フローティング領域と、ウェル領域を
接しさせても、フローティング領域による伝導度変調領
域の制御が可能となる。
【0021】また、アノード電極ではなく、フローティ
ング領域をMISFETを接続する接続電極に、ショッ
トキー接合領域を形成しても、上記と同様に、フローテ
ィング領域により伝導度変調領域を制御して、高耐圧下
でも、低オン抵抗の半導体装置とすることが可能であ
る。
【0022】このように、本発明に係る半導体装置は、
高耐圧下においても、低オン抵抗で同時に低スイッチン
グ損失であり、さらに、もれ電流も少ない半導体装置を
実現することができる。
【0023】
【実施例】以下に図面を参照して本発明の実施例を説明
する。
【0024】〔実施例1〕図1に本発明の実施例1に係
る半導体装置の構成を示してある。この半導体装置は、
従来のダイオードと同様に、カソード電極9が接続され
たn+ 型の半導体基板1の上に、n- 型の伝導度変調層
2が形成されており、その表面に離散的にp+ 型のアノ
ード層3が形成されている。そして、n- 型の半導体層
2からp+型のアノード層3に亘ってアノード電極8を
接続してあり、このアノード電極8は、n- 型の伝導度
変調層2とは、ショットキー接合となり、p+ 型のアノ
ード層3とはオーミック接続となるように選択されてい
る。そして、このアノード電極8は、所定の距離をおい
て形成されたアノード層3の間の伝導度変調層2の表面
を短絡するように設置されている。
【0025】本装置において着目すべき点は、これらの
アノード層3の間に、アノード電極8と層間絶縁膜7に
より分離された伝導度変調層2の表面が確保されている
ことである。そして、この伝導度変調層2の表面に、p
+ 型のドレイン層4が、アノード層3と分離して形成さ
れている。このドレイン層4の端部からアノード層3の
端部には、ゲート絶縁膜を介してゲート電極6が設置さ
れており、これらアノード層3、ドレイン層4、ゲート
電極6によりpチャネル型のMOSFET20が構成さ
れている。従って、ドレイン層4は、フローティング状
態であり、MOSFET20により制御されるフローテ
ィング層として機能する。
【0026】本装置におけるアノード層3、および伝導
度変調層2の不純物濃度は、アノード層3の下部L1に
おいては、本装置が用いられる電流密度領域では、アノ
ード層からの正孔の注入が無視できるような比抵抗とな
る濃度に設定されている。そして、ドレイン層4および
伝導度変調層2の不純物濃度、ドレイン層4の幅は、ア
ノード層3からドレイン層4の中央にかけた領域L2に
おける横方向の電子電流により、ドレイン層4と伝導度
変調層2のpn接合が十分に順方向バイアス可能なよう
に設定されている。従って、アノード電極8およびカソ
ード電極9に順方向電圧が印加され、MOSFFET2
0が導通状態にあると、ドレイン層4と伝導度変調層2
とのpn接合は順バイアスされ、アノード層3を介して
ドレイン層4から伝導度変調層2へ少数キャリアである
正孔が十分に注入される。
【0027】図2に示した電流電圧曲線に基づき、本例
の装置に順方向電圧、および逆方向電圧が印加された場
合を詳しく説明する。先ず、アノード電極8を正に、カ
ソード電極9を負に電圧を印加し、ゲート電極6に印加
されるゲート電位をアノード電極8に対し負にバイアス
する。これにより、ゲート電極6直下のn- 型の伝導度
変調層2の表面には、p型反転層が形成される。従っ
て、MOSFET20は導通し、ドレイン層4はアノー
ド層3と同電位となる。また、アノード電極8から伝導
変調層2の内部を流れる電流の内、アノード層3からド
レイン層4にかかる領域L2を流れる横方向電流によ
り、ドレイン層4直下の伝導度変調層2の電位が、アノ
ード層3とほぼ同電位であるドレイン層4の電位より低
下する。そして、この電位差が、ドレイン層4と伝導度
変調層2のえんそう電圧以上の電位差となると、ドレイ
ン層4から伝導度変調層2へ正孔が注入される。従っ
て、伝導度変調層2は伝導度変調状態となり、オン抵抗
が減少する。
【0028】一方、本装置を逆回復させる場合は、先ず
時刻t0にゲート電位をアノード電極8に対し正、また
は同電位とする。これにより、MOSFET20がオフ
となるので、ドレイン層4はアノード層3と分離され
る。従って、ドレイン層4直下において伝導度変調層2
と電位差が生じ、ドレイン層4から正孔が伝導度変調層
2に注入されると、アノード層3からの正孔の補給がな
いため、ドレイン層4の電位は低下する。そして、ドレ
イン層4の電位は、その直下の伝導度変調層2と同じと
なるので、これ以上の正孔の注入は発生しない。従っ
て、伝導度変調層2内の過剰キャリアは減少する。この
状態で、時刻t1から例えば本装置に逆方向の電圧を印
加して、本装置に流れる電流を減少させると電圧が減少
する。そして、時刻t2に電圧が反転すると同時に逆回
復電流が流れる。しかし、本例の装置においては、すで
に伝導度変調層2内の過剰キャリアの密度は減少状態に
あるので、掃き出されるキャリアの量は少なく、逆回復
電流も非常に少ない。
【0029】さらに、この逆方向の電位が印加される
と、従来の装置と同様に、アノード層3から、アノード
電極8が伝導度変調層2へショットキー接合している領
域に向けて空乏層11が延びてピンチオフとなる。従っ
て、この接合を介して大きなもれ電流が流れることはな
い。このように、本装置においてはショットキー型のダ
イオードの欠点であるもれ電流を防止し、ショットキー
型のダイオードの高速性も活かすこともできる。
【0030】なお、逆方向の電圧が印加される時刻t2
に対し、先行する時刻t0のタイミングは、伝導度変調
層2の内部でのキャリアのライフタイム、正孔が注入さ
れた状態での伝導度変調の大きさなどから最適なタイミ
ングに設定する必要がある。
【0031】すなわち、余り早くMOSFET20をオ
フすると、キャリア密度が減少して逆回復電流は小さく
なるがオン抵抗が上昇してしまう。一方、時刻t0と時
刻t2との時間差が余りないと、過剰キャリアの減少が
間に合わず、逆回復電流が余り減少せず、スイッチング
損失を抑制することができなくなる。
【0032】このように、本例の装置においては、順方
向電圧が印加されている状態においては、ドレイン層4
から正孔が注入されて伝導度変調状態となり、オン抵抗
を低下させることができる。そして、逆回復の直前にド
レイン層4をアノード層3から分離することで、正孔の
注入を抑制し、過剰キャリアの減少を図ってから逆方向
電圧を印加することにより、逆回復電流を減少すること
ができる。従って、本装置により、低オン抵抗で、同時
に、スイッチング損失の少ないダイオード素子を実現す
ることができる。
【0033】〔実施例2〕図3に、本発明の実施例2に
係る半導体装置の構造を示してある。本例の装置の構成
は、実施例1に示した装置と殆ど同じであり、共通する
部分は同じ符号を付して説明を省略する。本例の装置に
おいて着目すべき点は、MOSFET20のチャネルを
構成する伝導度変調層2の表面、すなわち、ゲート電極
6直下の伝導度変調層2の表面にp領域10が形成され
ていることである。このため、本装置のMOSFET2
0は、ディプレッション型となっており、ゲート電圧が
アノード電極8に対し、零バイアス状態でMOSFET
20が導通する。従って、本装置に順方向電圧が印加さ
れた状態で、低オン抵抗を実現するためには、MOSF
ET20のゲート電極6をアノード電極8に対し零バイ
アスとすれば良く、負の電位をゲート電極6に印加する
必要はない。本装置に逆方向電圧を印加する場合は、ゲ
ート電極6にアノード電極8に対し正の電位を印加し、
MOSFET20をオフ状態として過剰キャリアの減少
を図れば良い。このように、本例の装置においては、ゲ
ート電極6を制御するために、アノード電極8に対し正
の電位を用意すれば良く、本装置を制御する機構の簡易
化を図ることができる。
【0034】なお、上述したゲート電極を制御する電位
とアノード電極8との関係を除き、本例の装置の動作
は、実施例1の装置と全く同じであるので、動作に対す
る説明は省略する。
【0035】〔実施例3〕図4に本発明の実施例3に係
る半導体装置の構成を示してある。この半導体装置は、
実施例1と同様に、カソード端子21に繋がるカソード
電極9が接続されたn+ 型の半導体基板1の上に、n-
型の伝導度変調層2が形成されており、その表面にp+
型のアノード層3が形成されている。さらに、このアノ
ード層3の両側に、アノード層3から若干離れてp型の
ウェル22が形成されており、このウェル22の内部
に、n+ 型のソース層23およびドレイン層24が形成
されている。さらに、ソース層23からドレイン層24
に亘ってゲート酸化膜5を介して、ゲート端子28に繋
がるゲート電極6が設置され、nチャンネル型のMOS
FET25が構成されている。また、ウェル22内に、
+ 型のコンタクト層26が用意されている。さらに、
このウェル22から若干離れた伝導度変調層2の上に、
ウェル22と分離されたp+ 型のフローティング層27
が形成されている。
【0036】アノード端子31に繋がるアノード電極8
は、アノード層3から隣合うウェル22、ウェル22内
に形成されたコンタクト層26およびソース層23に接
続されており、ゲート電極6とは層間絶縁膜7により分
離されている。アノード電極8は、アノード層3とオー
ミック接続し、アノード層3とウェル22の間の伝導度
変調層2とはショットキー接合し、ショットキー接合領
域32を形成している。また、アノード電極8は、ショ
ットキー接合領域32を形成するために、Mo、Ti、
Cr等の通常のショットキーダイオードに使用される材
料で形成されている。さらに、アノード層3、ソース層
23、コンタクト層26は、このアノード電極8とオー
ミック接続するために、十分高い不純物濃度を持つよう
に形成されている。なお、コンタクト層26において
は、ウェル22の不純物濃度が十分に高い場合は必ずし
も必要とされる層ではない。
【0037】ソース層23とMOSFET25により接
続されるドレイン層24は、接続電極33によりフロー
ティング層27と接続されている。なお、ドレイン層2
4とフローティング層27との間においては、ウェル2
2および伝導度変調層2と、接続電極33とは絶縁層3
4により分離されている。
【0038】このような半導体装置において、ゲート端
子28にゲート閾値以上の電圧を印加し、MOSFET
25を導通させると、フローティング層27は、アノー
ド電極8と接続され、アノード電極8と同電位となる。
この状態で、アノード端子31にカソード端子21に対
して正となる電位を印加すると、ショットキー接合領域
32のショットキー接合は順バイアスされ、電子電流I
eが流れる。この電子電流Ieの横方向成分41に着目
すると、フローティング層27直下においては、ソース
層3からウェル22の下を介してフローティング層27
に至る伝導度変調層2の抵抗成分R1による電圧降下が
発生することとなる。この電圧降下によりフローティン
グ層27と伝導度変調層2との間の接合が順方向にバイ
アスされると、p+ 型であるフローティング層27から
- 型である伝導度変調層2に、伝導度変調層2に対し
て少数キャリアである正孔が注入される。従って、実施
例1と同様に、伝導度変調層2は伝導度変調状態とな
り、オン抵抗が減少する。
【0039】一方、本装置を逆回復させる場合は、実施
例1と同様に、ゲート端子28に印加される電圧をゲー
ト閾値以下とし、MOSFET25をオフ状態とする。
これにより、フローティング層27はアノード電極8と
分離され、フローティング状態となり、アノード電極8
からフローティング層27を介しての正孔の注入が停止
する。さらに、p型であるウェル22からの正孔の注入
を考慮すると、ウェル22の横方向の幅を小さくして、
ウェル22直下に至る伝導度変調層2の抵抗成分R2を
小さくし、電圧降下を少なくすることが望ましい。電子
電流Ieによるウェル22直下の伝導度変調層2の電圧
降下とショットキー障壁電圧との和が、ウェル22と伝
導度変調層2との接合電圧より低くすることにより、ウ
ェル22からの正孔の注入を防止することができる。従
って、正孔の注入は、フローティング層27をフローテ
ィング状態とすることで制御することができ、フローテ
ィング状態においてはユニポーラ動作させることが可能
となる。
【0040】このような状態の半導体装置に、カソード
端子21に対してアノード端子31に負となる電圧を印
加した場合は、アノード層3がpn接合分離される。さ
らに、アノード電極8が接続されたウェル22からショ
ットキー接合領域32に向かって空乏層が延びるため、
ショットキー接合領域32の電流経路はピンチオフさ
れ、もれ電流を低下でき、高い耐圧を維持することが可
能となる。
【0041】なお、本例における電圧電流の変化は、実
施例1において説明した半導体装置と同様につき詳しい
説明は省略する。また、実施例2と同様に、MOSFE
T25のチャンネルを形成するウェル22の表面に不純
物をドープしてディプレッション型とし、MOSFET
25の制御電圧範囲を調整することも勿論可能である。
また、逆電流状態におけるピンチオフの効果を高めるた
めには、アノード層3とウェル22との距離を短くする
ことが望ましい。その場合、アノード層3の数量を増加
させるなどによりショットキー接合領域の単位当たりの
面積を大きくすることにより電流の集中によるアノード
層からの少数キャリアの注入を防止することができる。
【0042】〔実施例4〕図5に本発明の実施例4に係
る半導体装置の構成を示してある。この半導体装置は、
実施例3と同様に、p型のウェル22の内部に構成され
たMOSFET25を用いてフローティング層27を制
御する半導体装置であり、共通する構成については同じ
符号を付して説明を省略する。本例の半導体装置におい
て着目すべき点は、ウェル22に構成されたソース層2
3およびドレイン層24の位置が入れ代わっており、ソ
ース層23から接続電極33がコンタクト層26に接し
てフローティング層27に接続していることである。
【0043】従って、本例の半導体装置においては、順
方向電圧が印加されている場合は、実施例3と同様にM
OSFET25を導通させることにより、フローティン
グ層27から正孔が伝導度変調層2に注入され、低オン
抵抗とすることができる。一方、逆電圧が印加される場
合は、MOSFET25をオフすることにより、正孔の
注入を停止させることができる。さらに、本例の装置に
おいては、ウェル22がフローティング層27と同電位
となり、MOSFET25をオフすることによりフロー
ティング状態となることから伝導度変調層2の比抵抗を
高くすることができる。このため、MOSFET25を
オフした場合であっても、ウェル22からの正孔の注入
は起こらず、ウェル22の長さを大きくとることができ
るため、製造が容易となる。
【0044】なお、本例の装置においては、逆電圧が印
加された状態で、ドレイン層24、ウェル22および伝
導度変調層2から構成されるnpnトランジスタが動作
する可能性があることからウェル22の不純物濃度を十
分に高く設定するなどの考慮をすることが望ましい。
【0045】〔実施例5〕図6に本発明の実施例5に係
る半導体装置の構成を示してある。この半導体装置も、
実施例3と同様に、p型のウェル22の内部に構成され
たMOSFET25を用いてフローティング層27を制
御する半導体装置であり、共通する構成については同じ
符号を付して説明を省略する。そして、本例の半導体装
置も実施例4と同様に、ウェル22に構成されたソース
層23およびドレイン層24の位置が入れ代わってお
り、ソース層23から接続電極33がコンタクト層26
に接してフローティング層27に接続している。
【0046】本例の装置において着目すべき点は、フロ
ーティング層27がウェル22のコンタクト層も兼ねて
いることである。さらに、2つのアノード層3a、bが
ショットキー接合領域32の両側に形成されていること
である。本例の装置のように、フローティング層27
は、必ずしもウェル22と分離して形成されている必要
はなく、MOSFET25により制御されるp+ 層が形
成されていれば、そのp + 層から正孔の注入を制御する
ことができる。また、本例のようにウェル22と連続し
て形成することにより、接続電極33を半導体装置の表
面上に設置することができる。すなわち、実施例4にお
いては、伝導度変調層2と接続電極33とを分離するた
めに、絶縁層34を用いていたが、本例の装置において
は、伝導度変調層2と接続電極33とが接することがな
いので、絶縁層34を省くことが可能となる。
【0047】また、本例の装置においては、ショットキ
ー接合領域32の両側にアノード層3aおよび3bを形
成してある。従って、実施例3において説明したよう
に、逆電圧が印加された際は、アノード層3aおよび3
bからショトッキー接合領域32に空乏層が広がり、電
流経路をピンチオフすることができるため、もれ電流を
防止することが可能となる。
【0048】〔実施例6〕図7に本発明の実施例6に係
る半導体装置の構成を示してある。この半導体装置も、
実施例3と同様に、p型のウェル22の内部に構成され
たMOSFET25を用いてフローティング層27を制
御する半導体装置であり、共通する構成については同じ
符号を付して説明を省略する。本例の装置においては、
実施例3等と異なり、アノード層3の回りにショットキ
ー接合領域が形成されているのではなく、フローティン
グ層27の回りにショットキー接合領域が形成されてい
る。
【0049】すなわち、本例の装置においては、アノー
ド電極8に接続されたアノード層3がウェル22のコン
タクト層を兼ねている。さらに、アノード電極8は、ソ
ース層23に接続され、MOSFET25を介してドレ
イン層24に接続されている。
【0050】ドレイン層24からは接続電極33が絶縁
層34の上に形成され、フローティングとなっているフ
ローティング層27に接続されている。さらに、接続電
極33は、フローティング層27の周囲にて伝導度変調
層2とショットキー接合し、ショットキー接合領域32
が形成されている。
【0051】このような半導体装置において、アノード
電極8とショットキー接合領域32がMOSFET25
により分離することができるため、次のような制御が可
能となる。まず、MOSFET25のゲート端子28に
ゲート閾値以下の電圧を印加すると、アノード端子31
がショットキー接合領域32から分離され、完全なpi
nダイオードとして動作する。従って、アノード層3お
よびウェル22から正孔の注入が発生し、低オン抵抗と
なる。次に、ゲート端子28にゲート閾値以上となる電
圧を印加すると、電子電流がショットキー接合領域を通
って流れるため、アノード層3およびウェル22からの
正孔の注入が停止する。従って、オフ時の逆回復電流を
抑制することが可能となり、スイッチング損失を軽減す
ることが可能となる。なお、ウェル22からの正孔の注
入を制限するために、横方向の長さを短くし、伝導度変
調層2における比抵抗を使用する電流密度に対して十分
小さくすることが望ましいことは勿論である。
【0052】なお、上記実施例においては、半導体基板
等に対し、カソード電極とアノード電極が表面、裏面の
関係で形成されたいわゆる縦型の半導体装置に基づき説
明しているが、カソード電極とアノード電極が半導体基
板等の同じ面に形成された、いわゆる横型の半導体装置
でも良いことは勿論である。
【0053】
【発明の効果】以上において説明したように、本発明に
係る半導体装置においては、正孔を効率良く注入し、M
OSFET部で制御可能なフローティング領域を導入す
ることにより、順方向電圧下においては伝導度変調を高
く保持し、低オン抵抗化を図ることができる。そして、
逆電圧が印加される場合は、逆電圧が印加されるタイミ
ングに先んじて、フローティング領域を制御し、正孔の
注入を停止させることが可能であることから、伝導度変
調層内の過剰キャリアを少なくでき、逆回復電流を抑制
することが可能となる。
【0054】このように、本発明に係る半導体装置は、
低オン抵抗であり、そして、逆回復電流が少ないことか
ら、スイッチング損失を大幅に削減することが可能であ
る。
【0055】さらに、逆回復時の電流が少ないので、逆
回復電流の−di/dtと浮遊インダクタンスとにより
生ずる電圧の跳ね上がり現象も低減可能である。このた
め、この跳ね上がり現象に起因する他の素子の誤動作
や、ノイズ発生をも減少させることが可能であり、信頼
性の高い半導体装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る半導体装置の構成を示
す断面図である。
【図2】図1に示す半導体装置の電流電圧特性を示すグ
ラフ図である。
【図3】本発明の実施例2に係る半導体装置の構成を示
す断面図である。
【図4】本発明の実施例3に係る半導体装置の構成を示
す断面図である。
【図5】本発明の実施例4に係る半導体装置の構成を示
す断面図である。
【図6】本発明の実施例5に係る半導体装置の構成を示
す断面図である。
【図7】本発明の実施例6に係る半導体装置の構成を示
す断面図である。
【図8】従来のpinダイオードの電流電圧特性を示す
グラフ図である。
【図9】従来のショットキー型のダイオードの改良型の
ダイオードの構成を示す断面図である。
【図10】従来のspinダイオードの構成を示す断面
図である。
【符号の説明】
1 ・・・n+ 型の半導体基板 2 ・・・n- 型の伝導度変調層 3 ・・・p+ 型のアノード層 4 ・・・p+ 型のドレイン層 5 ・・・ゲート酸化膜 6 ・・・ゲート電極 7 ・・・層間絶縁膜 8 ・・・アノード電極 9 ・・・カソード電極 10 ・・・p領域 11 ・・・空乏層 20 ・・・pチャネル型MOSFET 21 ・・・カソード端子 22 ・・・p型のウェル 23 ・・・n+ 型のソース層 24 ・・・n+ 型のドレイン層 25 ・・・nチャンネル型MOSFET 26 ・・・p+ 型のコンタクト層 27 ・・・p+ 型のフローティング層 28 ・・・ゲート端子 31 ・・・アノード端子 32 ・・・ショットキー接合領域 33 ・・・接続電極 34 ・・・絶縁層 41 ・・・電子電流の横方向成分

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第2導電型で低濃度の伝導度変調領域の表
    面に、カソード電極が接続された第2導電型で高濃度の
    カソード領域と電気的に対峙して、前記伝導度変調領域
    とショットキー接合領域においてショットキー接合され
    たアノード電極と、このアノード電極がオーミック接続
    される第1導電型のアノード層を少なくとも1つ具備す
    るアノード領域とを有する半導体装置であって、前記ア
    ノード電極の少なくとも1つとMISFET部を介して
    接続された第1導電型のフローティング領域とを有する
    ことを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記アノード領域は、
    前記ショットキー接合領域を挟んで隣接した2以上のア
    ノード層を備え、前記MISFET部は、前記アノード
    層の少なくともいずれかと前記フローティング領域とを
    前記伝導度変調領域にゲート酸化膜を介して設置された
    ゲート電極により制御する第1導電型のMISFETで
    あることを特徴とする半導体装置。
  3. 【請求項3】請求項2において、前記ゲート酸化膜の下
    方の前記伝導度変調領域表面に、第1導電型のディプレ
    ッション領域を有することを特徴とする半導体装置。
  4. 【請求項4】請求項1において、前記MISFET部
    は、前記アノード領域の近傍の前記伝導度変調領域の表
    面に形成された第1導電型のウェル領域内に構成された
    第2導電型のMISFETであり、前記アノード電極が
    前記ウェル領域にオーミック接続されていることを特徴
    とする半導体装置。
  5. 【請求項5】請求項1において、前記MISFET部
    は、前記アノード領域を挟んで前記伝導度変調領域の表
    面に形成された第1導電型のウェル領域内に構成された
    第2導電型のMISFETであり、前記フローティング
    領域と接続する接続電極が前記ウェル領域とオーミック
    接続されていることを特徴とする半導体装置。
  6. 【請求項6】請求項5において、前記アノード領域は、
    前記ショットキー接合領域を挟んで隣接した2以上のア
    ノード層を備えていることを特徴とする半導体装置。
  7. 【請求項7】請求項5または6において、前記フローテ
    ィング領域と前記ウェル領域とが接していることを特徴
    とする半導体装置。
  8. 【請求項8】第2導電型で低濃度の伝導度変調領域の表
    面に、カソード電極が接続された第2導電型で高濃度の
    カソード領域と電気的に対峙して、アノード電極がオー
    ミック接続される第1導電型のアノード領域と、前記ア
    ノード電極とMISFET部を介して接続された第1導
    電型のフローティング領域とを有する半導体装置であっ
    て、前記MISFET部は、前記アノード領域の近傍の
    前記伝導度変調領域の表面に形成された第1導電型のウ
    ェル領域内に構成された第2導電型のMISFETであ
    り、前記第2導電型のMISFETと前記フローティン
    グ領域とを接続する接続電極が前記伝導度変調領域とシ
    ョットキー接合したショットキー接合領域を前記フロー
    ティング領域周辺に備えていることを特徴とする半導体
    装置。
  9. 【請求項9】請求項4ないし8のいずれかにおいて、前
    記第2導電型のMISFETを構成するゲート電極の下
    方のウェル領域表面に、第2導電型のディプレッション
    領域を有することを特徴とする半導体装置。
  10. 【請求項10】第2導電型で低濃度の伝導度変調領域の
    表面に、カソード電極が接続された第2導電型で高濃度
    のカソード領域と電気的に対峙して、前記伝導度変調領
    域とショットキー接合領域においてショットキー接合さ
    れたアノード電極と、このアノード電極がオーミック接
    続される第1導電型のアノード領域と、前記アノード電
    極とMISFET部を介して接続された第1導電型のフ
    ローティング領域とを有する半導体装置の駆動方法であ
    って、前記MISFET部に導通電圧を印加しながら前
    記カソード電極とアノード電極に順方向電圧を印加する
    順方向導通工程と、前記MISFET部に遮断電圧を印
    加した後、前記カソード電極とアノード電極に逆方向電
    圧を印加する逆回復工程とを有することを特徴とする半
    導体装置の駆動方法。
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