JP3231684B2 - データ転送システム - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、データの保存およ
び転送に関し、特にコンピュータ装置のデータの保存回
路の小型化およびデータ転送の高信頼性化に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、伝送するデータに対するデジタ
ル可変フィルタは、伝送する回線の状態に合わせた定数
を決定するためのものであり、合わせるための定数群を
回線の種類数に合致するだけ準備する必要があった。こ
のような問題点を解決する手段が特開平３−２５６４０
４号公報に開示されている。この公報に記載の技術によ
れば、伝達特性を切り替えながらフィルタ演算を実行す
るディジタル可変フィルタを前提としている。このディ
ジタル可変フィルタは、たとえば加入者毎に設置され、
電話あるいはアナログデータ信号をディジタル信号であ
るＰＣＭ符号に変換して伝送するＰＣＭチャネルユニッ
ト等に設けられ、通信ケーブルから生じる振幅歪の等
化、あるいはゲインの設定等を行うことによって定数群
を削減することができた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上述した従来のディジ
タル可変フィルタには、次のような問題点がある。すな
わち、伝送するデータ毎の歪みを低減できないことであ
る。これは、伝送経路毎に一義的に定数が決定されるた
めである。

【０００４】本発明の目的は、データの保存回路の小型
化および高信頼性化を図ることのできるデータフィルタ
を提供することにある。

【０００５】本発明の他の目的は、このようなデータフ
ィルタを送信部および受信部に有するデータ転送システ
ムを提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明のデータフィルタ
は、送信部では転送されるデータに対してモニタ回路を
設けて、転送データに合わせて送出データ量をフィルタ
回路において削減することを特徴としている。

【０００７】また受信部では、送信部から送られてきた
条件変更信号をモニタ回路によりモニタし、得られた条
件変更信号に基づいて、フィルタ回路において受信デー
タを加工する。

【０００８】このように、本発明によれば、転送される
データのモニタ回路およびフィルタ回路を有しているた
め、データ量を削減できる。

【０００９】

【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態について
図面を参照して説明する。

【００１０】図１，図２，図３は本発明の効率化を図っ
たデータフィルタの実施の形態を示す構成図である。

【００１１】図１は、送信部のデータフィルタを示し、
図２は、受信部のデータフィルタを示し、図３は、送信
部での入力データと送信データの相関図を示し、図４
は、受信部での受信データと出力データの相関図を示し
ている。

【００１２】送信部は、入力データ１を監視するデータ
モニタ４と、データモニタ４から出力される条件変更信
号３により条件を変更されるフィルタ２とから構成され
る。入力データ１は、フィルタ２およびデータモニタ４
にそれぞれ入力され、フィルタ２からはデータ量が削減
された送信データ５が出力される。送信データは、図２
の受信部へ送られる。また、受信部は、送信部からの受
信データ６が入力され、受信データ６に含まれる条件変
更信号３を受信データ６から分離するデータモニタ９
と、条件変更信号３が入力されるフィルタ７とから構成
される。受信データ６は、フィルタ７にも入力され、フ
ィルタ７からはデータ１０が出力される。

【００１３】次に、この実施の形態の動作について、説
明する。

【００１４】図１の送信部において、例えば図３に示す
入力データ１がデータモニタ４に入力される。入力デー
タ１は、図３に示すように“１１０００”，“１０００
０”，“１１０００”，“１１００１”である。データ
モニタ４は、これらデータの偏りをモニタして、データ
“１１０００”が最も頻度の高いデータであると認識
し、“１１０００”を条件変更信号３として、フィルタ
２に送る。条件変更信号３はフィルタ２のデータ加工条
件を指定する。

【００１５】フィルタ２では、条件変更信号３に基づ
き、入力データを加工する。すなわち図３に示すよう
に、入力データが、“１１０００”であれば、“１”と
して送信し、それ以外の入力データはそのまま送信す
る。したがって、送信するデータ量を削減することがで
きる。

【００１６】また、フィルタ２は、データモニタ４から
入力された条件変更信号３を条件変更データ８として、
前述した送信データ５に含めて受信部へ送る。

【００１７】図２の受信部においては、送信部からの送
信データ５を、受信データ６として受信する。受信デー
タ６はデータモニタ９にまず、条件変更データ８を入力
する。データモニタ９は条件変更データ８により条件変
更信号３をフィルタ７に出力し、フィルタ７は条件変更
信号３“１１０００”によって入力される受信データ６
を出力データ１０に加工する。

【００１８】すなわちフィルタ７では、図４に示すよう
に、受信データ６の信号“１”は、“１１０００”に加
工し、その受信データはそのまま出力する。このように
して、送信部での入力データ１と同じ出力データ１０が
得られる。

【００１９】

【発明の効果】本発明によれば、転送データの高速化を
図ることができる。その理由は、転送データが少なくな
ることによって、転送時間が短くですむからである。

【００２０】また、本発明によれば、転送データの歪み
が低減できる。その理由は、転送データの定数が一義的
に決定されないからである。

【図面の簡単な説明】

【図１】送信部のデータフィルタの構成を示す図であ
る。

【図２】受信部のデータフィルタの構成を示す図であ
る。

【図３】送信部における入力データと送信データの相関
図である。

【図４】受信部における受信データと出力データの相関
図である。

【符号の説明】

１ 入力データ ２ フィルタ ３ 条件変更信号 ４，９ データモニタ ５ 送信データ ６ 受信データ ７ 出力データ ８ 条件変更データ

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】入力されるデータの偏りをモニタし、最も
   頻度の高いデータに基づいて削減条件を定め、条件変更
   信号としてするデータモニタと、前記条件変更信号に基
   づいて、データ量を削減するように入力されるデータを
   加工するフィルタとを有し、加工されたデータと前記条
   件変更信号とを送信データとして出力する送信部と、 前記送信部から送られてくる送信データをモニタして、
   前記条件変更信号を分離するデータモニタと、前記条件
   変更信号に基づいて前記送信部の入力データが再生され
   るように、入力されるデータを加工するフィルタとを有
   する受信部と、を備えることを特徴とするデータ転送シ
   ステム。