JP3231065B2 - 酸化物超伝導体薄膜の形成方法 - Google Patents

酸化物超伝導体薄膜の形成方法

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JP3231065B2 JP01915492A JP1915492A JP3231065B2 JP 3231065 B2 JP3231065 B2 JP 3231065B2 JP 01915492 A JP01915492 A JP 01915492A JP 1915492 A JP1915492 A JP 1915492A JP 3231065 B2 JP3231065 B2 JP 3231065B2
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    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸化物超伝導体薄膜の
形成方法に関し、更に詳しくは超伝導体を構成する元素
を、薄膜形成用基板に層単位に供給(単層制御)して結
晶構造を作成する酸化物超伝導体薄膜の形成方法に関す
る。
【0002】
【従来技術および発明が解決しようとする課題】酸化物
超伝導体は、1986年のLa−Ba−Cu−O系の物
質が発見された後、世界的規模で研究が進みY系、Bi
系、Tl系と多くの超伝導酸化物が発見されてきた。最
も大きな産業上のインパクトは、これまで高価な液体ヘ
リウム(4.2K)を利用しなければならなかったこと
が安価な液体窒素(77K)の利用ですむようになった
ことである。このように超伝導転移温度Tcが上昇する
事で、酸化物超伝導体を利用した電線(線材)の研究・
開発とデバイスへの応用を目指した研究・開発が行われ
るようになった。超伝導を応用したデバイスとしてはジ
ョセフソン素子が有名であるが、酸化物超伝導体を応用
して各種のデバイスを作成する場合も多くの半導体デバ
イスと同様に、酸化物超伝導体の薄膜形成が必要不可欠
となる。
【0003】酸化物超伝導体の薄膜形成方法としては、
反応性蒸着法、スパッタ法、CVD法、レーザーアブレ
ーション法、MBE(分子線エピタキシャル)法等があ
り、この中で、スパッタ法、CVD法、レーザーアブレ
ーション法は超伝導体結晶を構成している元素(Y系の
場合、Y,Ba,Cu,O)を同時に供給して薄膜を形
成する方法(同時蒸着、同時堆積)に特徴があり、反応
性蒸着法とMBE法は同時蒸着法の他に、超伝導体結晶
を構成している元素を時系列的に供給(層単位で供給)
する積層成長法が可能である。また、酸化物超伝導体の
種類もY系、Bi系、Tl系、La系等多くの種類が見
つかっており、今後もその種類は増える方向にある。
【0004】これらの酸化物超伝導体は、ペロブスカイ
ト構造と呼ばれる層状構造をした結晶であることが知ら
れており、近年の研究から、超伝導現象は層状構造中の
Cuを中心とした八面体構造(図4A)、ピラミッド構
造(図4B)、平面構造(図4C)のいずれかが2次元
的に配列した層で発生していること、並びに超伝導現象
において伝導を担う電荷を持った粒子(又は粒子のペ
ア)即ち電子やホールは、八面体構造、ピラミッド構
造、平面構造の2次元層ではなく、その上部又は下部の
層から供給されていることがわかってきた(図5参
照)。そして酸化物超伝導体の超伝導転移温度等の重要
な性質(物性値)が、電子濃度やホール濃度に強く影響
されて変化することも知られている。従って、半導体に
おける電子濃度やホール濃度の制御を目的とした不純物
ドーピング(元素置換)の技術を用いることで、超伝導
転移温度等の性質を制御することが可能となるはずであ
る。しかしながら、単純なドーピングではドーピング元
素の置換先が、超伝導現象の発生場所である八面体構
造、ピラミッド構造、平面構造の2次元層にも発生して
しまい、超伝導特性が劣化するという欠点がある。特
に、Y系では、超伝導現象の発生場所であるピラミッド
構造の2次元層とホールを供給する層が共にCuの酸化
物である為に、不純物ドーピングはピラミッド構造内で
の元素置換を必ず引き起こし特性が劣化する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記問題点を
解決するためになされたものであり、本発明は、真空容
器内で、超伝導体を構成する元素を薄膜形成用基板に層
単位で供給して結晶構造を作成する酸化物超伝導体薄膜
の形成方法であって、超伝導現象を担う層へ電子又はホ
ールを供給する層に、電子濃度又はホール濃度を制御す
るための不純物ドーピングを、選択的に行うことを特徴
とする。
【0006】すなわち、本発明は、超伝導現象の発生場
所である八面体構造、ピラミッド構造、および平面構造
の2次元層には元素置換が発生せず、従って、超伝導特
性の発生機構を維持したままで、この2次元層に供給さ
れる電子又はホールの数(電子密度、ホール密度)を制
御することが可能な不純物ドーピング(元素置換)の方
法を提供することにより前記問題点を解決せんとする。
【0007】上記の具体的方法として結晶成長を積層で
行う事が可能な、例えばMBE法、MOMBE法又はレ
ーザーMBE法のような方法又は反応性蒸着法におい
て、結晶構造を一層づつ積み上げていく時に、八面体構
造、ピラミッド構造、および平面構造の2次元層の積み
上げ(形成)時には、不純物(置換元素)の供給を行わ
ず、電子やホールの供給を行う層の積み上げ(形成)時
のみに、不純物(置換元素)供給を行う積層成長法が採
用される。
【0008】また、スパッタ法やCVD法のような同時
蒸着(同時堆積)を主流とする方法においても、単層ず
つの成長を可能とすることにより(単層制御)、電子や
ホールの供給層のみの置換が可能となる。本発明方法
は、酸化物超伝導体の薄膜の形成に適用できる。このよ
うな酸化物超伝導体の薄膜の例として、例えばLa2-x
x CuO4 系(M=Ba,Sr,Ca)Y−Ba−C
u−O(YBCO)(Y=Y,Nd,Sm,Eu,G
d,Dy,Ho,Er,Tm,又はYb)系、Bi−S
r−Ca−Cu−O(BSCCO)系、Tl−Ba−C
a−Cu−O(TBCCO)系が挙げられる。図5およ
び図6にY1 Ba2 Cu3 7-a の結晶構造を示し、図
7にY2 Ba4 Cu7 4 の結晶構造を示し、図8にY
1 Ba2 Cu4 8 の結晶構造を示す。
【0009】また、図9に(BiO)2 Sr2 Cu
4 ,(TlO)2 Ba2 CuO4 の結晶構造を示し、
図10に(BiO)2 Sr2 CaCu2 6 ((Tl
O)2 Ba 2 CaCu2 6 )の結晶構造を示し、図1
1に(BiO)2 Sr2 Ca2 Cu 3 8 ((TlO)
2 Ba2 Ca2 Cu3 8 )の結晶構造を示す。なお、
本発明方法において、超伝導体を構成する元素を構成す
る基板は、例えばMgO,SrTiO3 ,NdGa
3 ,YSZ(イットリア安定化ジルコニア),LiN
bO3 ,Al2 3 である。
【0010】また、本発明方法において、酸化物超伝導
体を形成する陰イオンを構成する元素の供給は、酸素ガ
ス、オゾンを含む酸素ガス、純オゾンガス、N2 Oガ
ス、NO2 ガス、酸素ラジカルを含む酸素ガス、酸素イ
オンを含む酸素ガスで行うことができる。本発明方法に
おける酸化物超伝導体の形成は、例1で詳しく述べるM
BE法で好ましく行うことができる。しかし、前記のよ
うに他の薄膜形成の方法も好ましく用いることができ
る。
【0011】例えば、図12に示す反応性蒸着装置を用
いて行う方法である。図12中、11は基板を示し、1
2は反射高速電子線回折(RHEED)銃を示し、13
は反射高速電子線回折スクリーンを示し、K1 ,K2
3 、はそれぞれ酸化物超伝導体結晶を構成する各元素
を基板に供給するためのセル(クヌーセンセル)を示
し、Eは電子銃(EBガン)を示す。なお、各クヌーセ
ンセル又は電子銃にはシャッター16が設けられてい
る。
【0012】この反応性蒸着方法を用いる薄膜形成は後
記の例1で説明するMBE法とほとんど変わりがない。
反応性蒸着法に特徴的な事は、基板近傍にRFコイルが
有り、これを用いる事で基板近傍にプラズマを発生させ
ている事である。従って、基板近傍は放電が可能な圧力
(10-3〜10-1Torr)を形成する必要があり、チャン
バー内の圧力はMBE成長室の圧力(10-6〜10-5To
rr)に対して高いと言える。
【0013】例えばYをEBガン、Ba,Cu,Mgを
Kセルで供給し、酸素ガスは基板近傍でプラズマが発生
する圧力となるように供給さる。各セルやEBガンには
シャッター16が有り、差動排気型RHEED(チャン
バー内の圧力が高い為RHEEDの電子銃を保護する目
的で、RHEED自身を別のポンプで排気する物)を用
いて結晶成長をモニターする事で各原子層の成長を制御
する事が可能となり、積層成長が可能となる。不純物ド
ーピングを選択的に行える事は勿論である。
【0014】また、図13に示すスパッタ装置を用いて
本発明方法を行うこともできる。図13中、21は基板
を示し、22は反射高速電子線回折銃を示し、23は反
射高速電子線回折スクリーンを示し、24は回転可能マ
ルチターゲットを示す。すなわち、酸化物超伝導体結晶
を構成する各元素を、回転可能マルチターゲットとして
構成し、このターゲットを回転駆動させながら膜の積層
成長を行う。図14に回転可能マルチターゲット24の
一例を示す。
【0015】このように、例えばY,Ba,Cuの各金
属単体又はY2 3 ,BaO,CuO等の各金属酸化物
単体のターゲットが装着可能で、かつスパッタ中は各々
のターゲットのみを用いて成膜可能なマルチターゲット
型のスパッタ装置を用いる事と、差動排気型RHEED
(反射高速電子線回折)を用いたモニターを用いる事
で、積層成長を制御しながら行う事が可能となり、本発
明方法を好ましく行うことができる。なお、酸化には、
酸素ガス又は、Arガスと酸素ガスの混合ガスを用い
る。不純物導入時は、例えばCuとMgの合金ターゲッ
ト又は、酸化銅と酸化マグネシウムの混合焼結ターゲッ
トを用いる。
【0016】また、図15に示すレーザ源30を組込ん
だスパッタ装置を用いても本発明方法を行うことも可能
である。このレーザーアブレーション法は基本的には前
記スパッタ法と同じである。但しレーザ源をスパッタ装
置に導入し、ターゲットにレーザを照射してプロセスを
行う。このように、例えばY,Ba,Cuの各金属単体
又はY2 3 ,BaO,CuO等の各金属酸化物単体の
ターゲットが装着可能で、かつレーザーアブレーション
中は各々のターゲットのみを用いて成膜可能なマルチタ
ーゲット型のレーザーアブレーション装置を用いる事
と、差動排気型RHEED(反射高速電子線回折)を用
いたモニターを用いる事で、積層成長を制御しながら行
う事が可能となり、本発明方法を好ましく行うことがで
きる。なおアブレーション中は、酸化剤として酸素ガス
等のガスを成長室に導入する。不純物導入時は、例えば
CuとMgの合金ターゲット又は、酸化銅と酸化マグネ
シウムの混合焼結ターゲットを用いる。
【0017】更にまた、図16に示すCVD装置を用い
ても本発明方法を行うこともできる。図16中、Pは反
応室であり、この反応室Pには基板加熱ヒーター40が
設けられている。41は基板を示す。また、反応室Pに
は切替えバルブB1 ,B2 ,B3 ,B4 を介し石英ガラ
スチューブT1 ,T2 ,T3 ,およびT4 が接続されて
いる。各チューブ内にはルツボ42が設けられており、
各ルツボには酸化物超伝導体結晶を構成する各元素を供
給する金属又はその塩化物43等が設けられている。ま
た、各チューブの外周には加熱ヒータ44が設けられソ
ースの加熱を行うようになっている。
【0018】このよう装置を用いてたCVD法は、熱C
VD,プラズマCVDいずれの場合も、金属塩化物、金
属ヨウ化物、金属シュウ化物又は、有機金属化合物を加
熱昇華してガス化した後に、そのガスをAr等のキャリ
アガスで基板上に輸送して、基板上で分解・堆積する方
法である。従って、被堆積物ガスを基板上に供給するラ
インと、そのラインを閉じてサブ排気系で排気するライ
ンとを有する構成の装置を用いて(各ソース共2ライン
を有している)、バルブ切替えで堆積を行ったり停止し
たりする事により薄膜積層成長が可能となる。例えば、
Y,Ba,Cu,Mg等の堆積可能なソース(Yの塩化
物等)を用意して(例えばチューブT1内のルツボにY
塩化物、チューブT2 内のルツボにBa、チューブT3
内のルツボにCu、チューブT4 内のルツボにMg)、
ソースの数だけ切替え加熱部を用意すれば、積層成長が
可能となる。酸化には、酸素等の酸化性ガスを基板近傍
に送り込む事で行う。不純物導入時は、CuとMgの堆
積を同時に行う事で可能である。薄膜成長のモニター
は、プラズマCVDの場合も熱CVDの場合も成長中の
チャンバー内圧力が高い為にRHEEDの使用は困難で
ある。従って、堆積速度の測定データから各層の厚みを
成長する時間を決定して、その時間のみバルブを開ける
事で制御が可能となる。
【0019】なお、図12〜16に示す装置には、本発
明方法を実施するに際し、不純物をドーピングするため
のセル又は供給装置を別途設けることもできる。以下、
本発明を実施例により更に説明するが、本発明がこれら
の実施例に限定されないことはもとよりである。
【0020】
【実施例】図1は本実施例を実施するためのMBE装置
の概略を示す。図1中、1は基板を示し、2は反射高速
電子線回折銃を示し、3は反射高速電子線回折スクリー
ンを示し、4は酸素ラジカルガンを示し、K1 ,K2
3 はそれぞれ酸化物超伝導体結晶を構成する各元素を
金属分子線として基板に供給するためのセル(クヌーセ
ンセル)を示し、5は不純物を供給するためのセル(不
純物セル)を示す。なお、各クヌーセンセルおよび不純
物セルにはシャター6が設けられている。
【0021】このようなMBE装置を用い、Sm1 Ba
2 Cu3 6-7 系の酸化物超伝導体薄膜の作成例を以下
に示す。装置のベース圧力を5×10-10 Torrに保
持した。K1 セルにCu,K2セルにBa,K3 セルに
Sm金属を導入した。また、不純物セルには、Li金属
を導入したが、Mg金属でもよい。
【0022】基板としては、SrTiO3 (100)を
使用し、基板温度を600〜680℃とした。酸素ラジ
カルは、放電間内に導入した酸素ガスにRFパワーを導
入したRF放電で作成しており、酸素ラジカルは酸素ラ
ジカルガンから基板に照射した。酸素流量0.4CC
M,RFパワー=400Wで照射した。金属分子線の照
射順序は、Cu1 ,Ba,Cu,Sm,Cu,Baの順
番でこれを繰り返した。ここで、CuはCuと酸化剤
(酸素ラジカル)のみの供給を意味するが、Cu1はC
uと酸化剤そしてドーピング(置換元素)の供給を行っ
た。ドーピングは、Li、又は、Mgの金属を分子線で
供給した。なお、例えばCuの元素をK1 セルより金属
分子線として基板に供給する場合、当然ながらK1 セル
に設けたシャッターを開け、他のセルに設けたシャター
は閉じておく。
【0023】このように本例においてはMBE装置を用
い、Sm,Ba,Cuの各元素をKセル(クヌーセンセ
ル)より金属分子線として基板に供給するが、この際、
各Kセル前部のシャッターをコントロールすることで、
各元素を時系列的に供給することができた。また、反射
高速電子線回折パターンをモニターすることによって、
時系列的に供給される層を1層ずつ積み上げる事ができ
た。
【0024】この実施例により得られたSm1 Ba2
3 6-7 の超伝導体薄膜体の概念図を図2に示す。こ
の図から明らかなように特定の層のみに置換原子がドー
ピングされている。なお、前記の例において金属分子線
の照射順序をCu1 ,Ba,Cu1 ,Sm,Cu1 ,B
aの順番で繰り返した。この装置により、得られたSm
1 Ba2 Cu3 6-7 の超伝導体薄膜の概念図を図3に
示す。この図から明らかなように、置換元素が結晶内に
一様に分布している。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は真空容器
内で、超伝導体を構成する元素を薄膜形成用基板に層単
位で供給して結晶構造を作成する酸化物超伝導体薄膜の
形成方法であって、超伝導現象を担う層へ電子又はホー
ルを供給する層に、電子濃度又はホール濃度を制御する
ための不純物ドーピングを行うように構成したものであ
るから、八面体構造、ピラミッド構造、および平面構造
の2次元層に元素置換の発生がなく、従って超伝導発生
機構を劣化させることがなく、上記2次元層に供給され
る電子数、又はホール数(電子密度、ホール密度)を制
御する事が可能となり、超伝導特性を再現性よく発生さ
せる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】MBE装置の概略図である。
【図2】特定の層のみに置換を行って得られた超伝導体
薄膜の概念図である。
【図3】置換元素が結晶内に一様に分布した超伝導薄膜
の概念図である。
【図4】酸化物超伝導体の結晶構造中における、Cuを
頂点とした八面体構造、ピラミッド構造および平面構造
を示す模式図である。
【図5】Y1 Ba2 Cu3 7-a 結晶構造における、ピ
ラミッド構造とホール供給層を示す模式図である。
【図6】Y1 Ba2 Cu3 7-a の結晶構造を示す模式
図である。
【図7】Y2 Ba4 Cu7 14の結晶構造を示す模式図
である。
【図8】Y1 Ba2 Cu4 8 の結晶構造を示す模式図
である。
【図9】(BiO)2 Sr2 CuO4 ((TlO)2
2 CuO4 )の結晶構造を示す模式図である
【図10】(BiO)2 Sr2 CaCu2 6 ((Tl
O)2 Ba2 CaCu2 6 )の結晶構造を示す模式図
である。
【図11】(BiO)2 Sr2 Ca2 Cu3 8 ((T
lO)2 Ba2 Ca2 Cu3 8)の結晶構造を示す模
式図である。
【図12】反応性蒸着装置の概略図である。
【図13】スパッタ装置の概略図である。
【図14】回転可能マルチターゲットの拡大図である。
【図15】レーザ源を組込んだスパッタ装置の概略図で
ある。
【図16】CVD装置の概略図である。
【符号の説明】
1…基板 2…反射高速電子線回折銃 3…反射高速電子線スクリーン 4…酸素ラジカルガン 5…不純物セル 6…シャッター K1 ,K2 ,K3 …クヌーセンセル
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C23C 14/08 C23C 16/40 16/40 C04B 35/00 ZAA (56)参考文献 特開 昭64−51683(JP,A) 特開 平2−59403(JP,A) 特開 平1−167224(JP,A) 特開 平3−146404(JP,A) 特開 平2−133316(JP,A) 特開 平5−170437(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01G 1/00,3/00 C01G 15/00,29/00 C23C 14/08,16/40

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空容器内で、超伝導体を構成する元素
    を薄膜形成用基板に層単位で供給して結晶構造を作成す
    る酸化物超伝導体薄膜の形成方法であって、超伝導現象
    を担う層へ電子又はホールを供給する層に、電子濃度又
    はホール濃度を制御するための不純物ドーピングを、選
    択的に行うことを特徴とする、前記酸化物超伝導体の形
    成方法。
  2. 【請求項2】 酸化物超伝導体の薄膜が、La2-x x
    CuO4 系(M=Ba,Sr,Ca)である請求項1の
    酸化物超伝導体薄膜の形成方法。
  3. 【請求項3】 酸化物超伝導体の薄膜が、Y−Ba−C
    u−O(YBCO)系である請求項1の酸化物超伝導体
    薄膜の形成方法。
  4. 【請求項4】 酸化物超伝導体の薄膜が、Bi−Sr−
    Ca−Cu−O(BSCCO)系である請求項1の酸化
    物超伝導体薄膜の形成方法。
  5. 【請求項5】 酸化物超伝導体の薄膜が、Tl−Ba−
    Ca−Cu−O(TBCCO)系である請求項1の酸化
    物超伝導体薄膜の形成方法。
  6. 【請求項6】 請求項3超伝導体薄膜において、Y−B
    a−Cu−OのYがNd,Sm,Eu,Gd,Dy,H
    o,Er,Tm,Ybのいずれかに又は複合的に置換さ
    れた超伝導体である請求項3の酸化物超伝導体薄膜の形
    成方法。
  7. 【請求項7】 薄膜形成用基板が、MgO,SrTiO
    3 ,NdGaO3 ,YSZ(イットリア安定化ジルコニ
    ア),LiNbO3 ,Al2 3 である請求項1の酸化
    物超伝導体薄膜の形成方法。
  8. 【請求項8】 酸化物超伝導体を形成する陰イオンを構
    成する元素の供給を、酸素ガス、オゾンを含む酸素ガ
    ス、純オゾンガス、N2 Oガス、NO2 ガス、酸素ラジ
    カルを含む酸素ガス、又は酸素イオンを含む酸素ガスで
    行う請求項1の酸化物超伝導体薄膜の形成方法。
  9. 【請求項9】 酸化物超伝導体の形成を、真空蒸着法お
    よび反応性蒸着法で行う請求項1の酸化物超伝導体薄膜
    の形成方法。
  10. 【請求項10】 酸化物超伝導体の形成を、スパッタリ
    ング法で行う請求項1の酸化物超伝導体薄膜の形成方
    法。
  11. 【請求項11】 酸化物超伝導体の形成を、熱CVD
    法、プラズマCVD法、光CVD法、MOCVD法で行
    う請求項1の酸化物超伝導体薄膜の形成方法。
  12. 【請求項12】 酸化物超伝導体の形成を、レーザーア
    ブレーション法で行う請求項1の酸化物超伝導体薄膜の
    形成方法。
  13. 【請求項13】 酸化物超伝導体の形成を、MBE法、
    MOMBE法、レーザーMBE法で行う請求項1の酸化
    物超伝導体薄膜の形成方法。
  14. 【請求項14】 酸化物超伝導体結晶を構成する各元素
    をクヌーセンセル又は電子銃より基板に順次供給して基
    板上に薄膜を積層成長させる請求項9の形成方法。
  15. 【請求項15】 酸化物超伝導体結晶を構成する各元素
    を、回転可能マルチターゲットとして構成し、このター
    ゲットを回転駆動させながら薄膜の積層成長を行う請求
    項10の形成方法。
  16. 【請求項16】 酸化物超伝導体結晶を構成する各元素
    のソースを加熱装置に取りつけ、バルブ切替えにより順
    次に各ソースの昇華ガスを基板に供給して薄膜の積層成
    長を行う請求項11の形成方法。
  17. 【請求項17】 酸化物超伝導体結晶を構成する各元素
    をクヌーセンセルより金属分子線として基板に供給して
    薄膜の積層成長を行う請求項13の形成方法。
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