JP3230918U - 入退場者管理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】商業施設、イベント会場、スポーツ施設等の管理対象領域の出入口を往来する人間の数から管理対象領域の現在の滞在者数を正確かつ容易に示す入退場者管理システムを提供する。【解決手段】入退場者管理システムは、管理対象領域の出入口を往来する人間を撮像する撮像手段と、撮像手段によって撮像された画像を解析して、人間の管理対象領域への入場及び管理対象領域からの退場を判定し、それに基づいて管理対象領域への入場者数及び管理対象領域からの退場者数をカウントする解析手段と、解析手段の入場者数と退場者数のカウント結果に基づいて累積されたカウント入場者数から累積されたカウント退場者数を減算した値を現在の領域滞在者数として計算する計算手段と、計算手段によって計算された現在の領域滞在者数を表示する表示手段とを含む。【選択図】図8
Description
本考案は、百貨店などの商業施設、イベント会場、スポーツ施設等の管理対象領域の出入口を往来する人間の数から管理対象領域の現在の滞在者数を正確かつ容易に示すための入退場者管理システムに関する。
従来から、イベント会場等の管理対象領域への入退場者数を管理する様々な技術が提案されている(例えば特許文献1,2参照)。
例えば特許文献1では、各入出場口のそれぞれに入出場者数を検出するための発光ダイオードとフォトトランジスタからなるゲートを設け、それらのゲートを通る入出場者数を計数処理する入場者数カウント装置が提案されている。しかしながら、特許文献1の装置では、一方向しか通行できない特殊なゲートを使用して入出場者数をカウントしており、そのため人間が双方向に往来する出入口を持つことを意図する管理対象領域においては設置することが難しかった。また、この装置は、このような特殊なゲートを使用するため、融通性に欠け、設置の手間やコストが大きくかかるという問題があった。
また、特許文献2では、会場の出入口を往来する人間を撮影する撮影手段と、撮影手段の画像データから全入場者数又は全退場者数をカウントするカウント手段と、全入場者数と全退場者数の差に基づいてカウント手段のカウント精度を評価する精度評価手段とを有する人数計測装置が提案されている。特許文献2の装置では、累積した全入場者数又は全退場者数を示すことができるが、現在の会場の滞在者数を正確に表示するようには構成されておらず、また、現在の滞在者数が会場のキャパシティに対して適切であるかを判断するようには構成されていない。
従って、商業施設、イベント会場、スポーツ施設などのあらゆる管理対象領域の現在の滞在者数の状況を正確かつ容易に把握でき、かつ設置コストの低い入退場者管理システムが強く求められている。
本考案は、上記の従来技術の現状に鑑み創案されたものであり、その目的は、低コストで設置が可能であり、かつ商業施設、イベント会場、スポーツ施設などのあらゆる管理対象領域の現在の滞在者数を正確かつ容易に示すことができ、かつ現在の滞在者数が適切であるかを示すことができる入退場者管理システムを提供することにある。
本考案者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、管理対象領域の出入口を往来する人間を撮像する撮像手段を設け、さらに撮像された画像から人間の入場及び退場を判定して入場者数及び退場者数をカウントする解析手段を設け、累積された入場者数から累積された退場者数を減算した値を計算して、その値を現在の領域滞在者数として表示するように構成することによって、低コストで現在の管理対象領域の滞在者数の状況を容易に把握できる入退場者管理システムを提供できることを見出した。
本考案は、上記の知見に基づいて完成されたものであり、その目的は、以下の(1)〜(4)の構成を有するものである。
(1)管理対象領域の出入口を往来する人間を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段によって撮像された画像を解析して、人間の管理対象領域への入場及び管理対象領域からの退場を判定し、それに基づいて管理対象領域への入場者数及び管理対象領域からの退場者数をカウントする解析手段と、
前記解析手段の入場者数と退場者数のカウント結果に基づいて累積されたカウント入場者数から累積されたカウント退場者数を減算した値を現在の領域滞在者数として計算する計算手段と、
前記計算手段によって計算された現在の領域滞在者数を表示するための表示手段とを含むことを特徴とする入退場者管理システム。
(2)管理対象領域が、複数の出入口を有し、複数の出入口ごとに撮像手段と解析手段を有し、各解析手段の入場者数と退場者数のカウント結果を計算手段に無線又は有線で通信するように構成されていることを特徴とする(1)に記載の入退場者管理システム。
(3)計算手段が、予め設定された管理対象領域の最大制限領域滞在者数と現在の領域滞在者数を比較し、現在の領域滞在者数が最大制限領域滞在者数より多い場合には、表示手段が警告表示を示すように構成されていることを特徴とする(1)に記載の入退場者管理システム。
(4)計算手段が、現在の時点から、管理対象領域における人間の想定最大滞在時間より特定時間遡った過去の時点までの解析手段の入場者数と退場者数のカウント結果に基づいて累積されたカウント入場者数から累積されたカウント退場者数を減算した値を現在の領域滞在者数として計算できるように構成されていることを特徴とする(1)に記載の入退場者管理システム。
(1)管理対象領域の出入口を往来する人間を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段によって撮像された画像を解析して、人間の管理対象領域への入場及び管理対象領域からの退場を判定し、それに基づいて管理対象領域への入場者数及び管理対象領域からの退場者数をカウントする解析手段と、
前記解析手段の入場者数と退場者数のカウント結果に基づいて累積されたカウント入場者数から累積されたカウント退場者数を減算した値を現在の領域滞在者数として計算する計算手段と、
前記計算手段によって計算された現在の領域滞在者数を表示するための表示手段とを含むことを特徴とする入退場者管理システム。
(2)管理対象領域が、複数の出入口を有し、複数の出入口ごとに撮像手段と解析手段を有し、各解析手段の入場者数と退場者数のカウント結果を計算手段に無線又は有線で通信するように構成されていることを特徴とする(1)に記載の入退場者管理システム。
(3)計算手段が、予め設定された管理対象領域の最大制限領域滞在者数と現在の領域滞在者数を比較し、現在の領域滞在者数が最大制限領域滞在者数より多い場合には、表示手段が警告表示を示すように構成されていることを特徴とする(1)に記載の入退場者管理システム。
(4)計算手段が、現在の時点から、管理対象領域における人間の想定最大滞在時間より特定時間遡った過去の時点までの解析手段の入場者数と退場者数のカウント結果に基づいて累積されたカウント入場者数から累積されたカウント退場者数を減算した値を現在の領域滞在者数として計算できるように構成されていることを特徴とする(1)に記載の入退場者管理システム。
本考案の入退場者管理システムは、管理対象領域の出入口を往来する人間を撮像した画像に基づいて入退場者数をカウントするように構成しているので、双方向で行き来するいずれの場所でも簡単に設置することができ、設置コストと手間が極めて小さい。
また、本考案の入退場者管理システムは、全入場者数と全退場者数の差から現在の領域滞在者数を計算して表示するように構成しているので、管理対象領域へ入場しようとする人間に現在の管理対象領域の混み具合を容易に示すことができる。特に、本考案の入退場者管理システムは、管理対象領域の現在の領域滞在者が予め設定された最大制限領域滞在者数と比較して多い場合には表示手段が警告表示を示すように構成しているので、入場しようとする人間への混雑時の入場回避を容易に促すことができる。
また、本考案の入退場者管理システムは、管理対象領域の各出入口に撮像手段と解析手段を設け、その解析手段の入退場者数のカウント結果を計算手段に無線又は有線で通信するように構成しているので、複数の出入口を有する広い管理対象領域であっても設置の作業が容易であるとともに現在の領域滞在者数の計算及び表示をいずれの場所でも迅速に行うことができる。
また、本考案の入退場者管理システムは、入場開始時から現在の時点までの解析手段の入退場者数のカウント結果ではなく、現在の時点から、想定最大滞在時間より特定時間遡った過去の時点までの解析手段の入退場者数のカウント結果に基づいて現在の領域滞在者数を計算できるように構成しているので、撮像手段と解析手段による入退場者数のカウント誤差が累積することによる正確な領域滞在者数からの逸脱を最小限に抑制することができる。
本考案の入退場者管理システムを適宜図面を参照して以下に説明するが、本考案は、これらに限定されるものではない。
本考案の入退場者管理システムは、百貨店、スーパー、催事場などの商業施設、イベント会場、スポーツ施設、文化施設等の管理対象領域の現在の滞在者数を正確かつ容易に示すことができ、必要によりその混雑状況に応じて警告表示を示すことができるものである。
図1は、本考案の入退場者管理システムの一例の概略図を示す。図1に示すように、本考案の入退場者管理システムは、撮像手段1、解析手段2、計算手段3、及び表示手段4を含めて構成されるものである。図1では、各手段は、別々に独立して記載されているが、装置の取り回しや構成の容易性のため、それぞれ互いに一体化されることができる。例えば、撮像手段1と解析手段2、解析手段2と計算手段3、計算手段3と表示手段4は、それぞれ一体化されてもよい。
撮像手段1は、管理対象領域の出入口を往来する人間を撮像する手段であり、一般に出入口の上部に撮像カメラの形で設置され、上部から人間の往来する下方に向けて連続的に又は間欠的に撮像するように構成される。ここで出入口とは、出口専用、入口専用、出口と入口の共用の場合を含む概念である。このような撮像手段は、従来公知のもので機能させることができ、市販のものから適宜選択して使用することができる。参考のため、出入口に対して1台の撮像手段1を設置した例を図2に示し、広い幅の出入口に対して2台の撮像手段1を連動して設置した例を図3に示す。また、撮像手段1の実際の設置例の写真を図4に示す。
解析手段2は、撮像手段1によって撮像された画像を解析して、人間の管理対象領域への入場及び管理対象領域からの退場を判定し、それに基づいて入場者数及び退場者数をカウントする手段である。具体的には、例えば図5に示すように、撮像手段1によって撮像された画像のうち中央の横方向の斜線の帯の部分が測定領域となり、この測定領域を人間が通過した場合に管理対象領域内に進むと入場として判定し、管理対象領域外に進むと退場と判定し、それに基づいて管理対象領域への入場者数及び管理対象領域からの退場者数をカウントするように構成される。このような解析手段2は、従来公知のもので機能させることができ、市販のものから適宜選択して使用することができる。
計算手段3は、解析手段2の入場者数と退場者数のカウント結果に基づいて累積されたカウント入場者数から累積されたカウント退場者数を減算した値を現在の領域滞在者数として計算する手段である。ここで累積とは、カウント結果の時間的累積を言い、例えば累積されたカウント入場者数又は退場者数は、特定の時間期間内に、例えば入場開始時のような過去に遡った時点から現在の時点までの時間期間内に累積されたカウント入場者数又は退場者数である。このような計算手段3は、従来公知のもので機能させることができ、市販のものから適宜選択して使用することができる。
表示手段4は、計算手段3によって計算された現在の管理対象領域の滞在者数を表示する手段である。このような表示手段4は、例えば液晶ディスプレイ、有機ELなどの従来公知の表示手段から適宜選択して使用することができる。具体的には、表示手段4は、パーソナルコンピューターに接続されて使用されるような大型ディスプレイやスマートフォン、携帯電話などのモバイルツールの表示画面を使用することができる。参考のため、表示手段4として24型の固定した液晶ディスプレイを使用した例を図6に示し、スマートフォンの液晶画面を使用した例を図7に示す。
本考案の入退場者管理システムでは、複数の出入口を有する管理対象領域において、各出入口ごとに撮像手段1と解析手段2を設け、各出入口ごとの解析手段2の入退場者数のカウント結果を計算手段3に無線又は有線で集めるように通信させることができる。
図8は、本考案の入退場者管理システムの管理対象領域への設置例(有線通信)を平面的に表わした説明図である。この設置例では、管理対象領域が複数の出入口(図8では4つ)を有しており、各出入口1〜4ごとに撮像手段と解析手段を有し、出入口1〜4の撮像手段と解析手段によって得られた入場者数と退場者数のカウント結果が出入口1にある計算手段に有線で通信して集められ、そこで現在の領域滞在者数を計算し、次いでその計算結果を表示手段によって表示するように構成している。
図9は、本考案の入退場者管理システムの管理対象領域への設置例(無線通信)を平面的に表わした説明図である。図9の設置例は、出入口1〜4の撮像手段と解析手段によって得られた入場者数と退場者数のカウント結果が出入口1〜4のいずれかにある計算手段に相互に無線で通信して情報伝達されている点が図8の設置例とは異なる。図9のように、入退場者管理システムの各構成手段を相互に無線で通信できるように構成することによって、構成手段の設置の容易性や配置の融通性を大いに高めることができる。
本考案の入退場者管理システムは、計算手段3が、予め設定された管理対象領域の最大制限領域滞在者数と現在の領域滞在者数を比較し、現在の領域滞在者数が最大制限領域滞在者数より多い場合には、表示手段4が警告表示を示すように構成することができる。具体的には、計算手段3が、予め設定された管理対象領域の最大制限領域滞在者数(入場制限数)と現在の領域滞在者数(ただいまの入場者数)を比較し、例えば図7(a)に示すように現在の領域滞在者数(ただいまの入場者数)(12人)が予め設定された管理対象領域の入場制限数(20人)より少ない場合には、表示手段4は、通常の現在の領域滞在者数を含む情報表示を表わすが、図7(b)に示すように現在の領域滞在者数(ただいまの入場者数)(24人)が予め設定された管理対象領域の入場制限数(20人)より多い場合には、表示手段4は、背景を青色から赤色に変更するように注意喚起するとともに入場制限の協力をお願いする文章を出して警告表示を示すように構成することができる。警告表示は、表示手段4の背景色の変更や警告文章などのテキスト表示に限らず、音声や点滅照明やバイブレーターなどを含む様々な注意喚起方法を利用することができる。これらの警告表示は、管理対象領域の出入口だけでなく、そこから離れた個人のスマートフォンの画面やPC画面にも表示させることができる。これにより、管理対象領域にこれから入場しようとする人間に対して、管理対象領域の最大制限領域滞在者数に応じた混雑状況や警告表示を迅速に知らせることができる。
本考案の入退場者管理システムは、計算手段3が、現在の時点から、管理対象領域における人間の想定最大滞在時間より特定時間遡った過去の時点までの解析手段2の入場者数と退場者数のカウント結果に基づいて累積されたカウント入場者数から累積されたカウント退場者数を減算した値を現在の領域滞在者数として計算できるように構成されることができる。ここで特定時間は、想定最大滞在時間に対して余裕を持たせるために設けたものであり、想定最大滞在時間の半分以下の時間で設定することが好ましい。
具体的には、例えば図10に示すように、百貨店の催事場のような管理対象領域において人間の最大滞在時間が30分間と想定される場合に、現在の時点(10:25)から入場開始時(9:00)まで遡った85分間の全入退場者数のカウント結果に基づいて計算するのではなく、現在の時点(10:25)から想定最大滞在時間(30分間)プラス特定時間(10分間)遡った過去の時点(9:45)までの40分間の解析手段2の入退場者数のカウント結果に基づいて累積されたカウント入場者数から累積されたカウント退場者数を減算した値を現在の領域滞在者数として計算することができる。
図10によれば、入場開始時(9:00)から現在の時点(10:25)までに累積されたカウント入場者数は12+17+20+25+20+17=111であり、累積されたカウント退場者数は7+15+24+20+25+12=103であり、そのカウント結果に基づけば、現在の滞在者数は111−103=8と計算されるが、図10の□で囲んだ部分の現在の時点(10:25)から想定最大滞在時間(30分)プラス特定時間(10分)遡った過去の時点(9:45)までの入退場者数のカウント結果に基づくと、現在の滞在者数は、入場者数(25+20+17)−退場者数(20+25+12)=5と計算される。計算手段3が後者のような方法で入退場者数のカウント結果を利用して現在の滞在者数を計算する場合には、撮像手段1及び解析手段2による入退場者数の判定誤差の累積が少なく、また誤差の累積によって最終的に現在の滞在者数にマイナス表示が出ることが抑制されることができる。
本考案の入退場者管理システムは、低コストで設置が可能であり、かつ商業施設、イベント会場、スポーツ施設などのあらゆる管理対象領域の現在の滞在者数を正確かつ容易に示すことができ、かつ現在の滞在者数が適切であるかを示すことができるため、当業界において極めて有用である。
1 撮像手段
2 解析手段
3 計算手段
4 表示手段
2 解析手段
3 計算手段
4 表示手段
Claims (4)
- 管理対象領域の出入口を往来する人間を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段によって撮像された画像を解析して、人間の管理対象領域への入場及び管理対象領域からの退場を判定し、それに基づいて管理対象領域への入場者数及び管理対象領域からの退場者数をカウントする解析手段と、
前記解析手段の入場者数と退場者数のカウント結果に基づいて累積されたカウント入場者数から累積されたカウント退場者数を減算した値を現在の領域滞在者数として計算する計算手段と、
前記計算手段によって計算された現在の領域滞在者数を表示するための表示手段とを含むことを特徴とする入退場者管理システム。 - 管理対象領域が、複数の出入口を有し、複数の出入口ごとに撮像手段と解析手段を有し、各解析手段の入場者数と退場者数のカウント結果を計算手段に無線又は有線で通信するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の入退場者管理システム。
- 計算手段が、予め設定された管理対象領域の最大制限領域滞在者数と現在の領域滞在者数を比較し、現在の領域滞在者数が最大制限領域滞在者数より多い場合には、表示手段が警告表示を示すように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の入退場者管理システム。
- 計算手段が、現在の時点から、管理対象領域における人間の想定最大滞在時間より特定時間遡った過去の時点までの解析手段の入場者数と退場者数のカウント結果に基づいて累積されたカウント入場者数から累積されたカウント退場者数を減算した値を現在の領域滞在者数として計算できるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の入退場者管理システム。
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